JP3199399B2 - エンジンのアイドル回転数制御装置 - Google Patents

エンジンのアイドル回転数制御装置

Info

Publication number
JP3199399B2
JP3199399B2 JP18400491A JP18400491A JP3199399B2 JP 3199399 B2 JP3199399 B2 JP 3199399B2 JP 18400491 A JP18400491 A JP 18400491A JP 18400491 A JP18400491 A JP 18400491A JP 3199399 B2 JP3199399 B2 JP 3199399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
guard value
rotation speed
control
ignition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18400491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0510192A (ja
Inventor
敏広 石原
徹志 細貝
邦公 南谷
守 賀谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP18400491A priority Critical patent/JP3199399B2/ja
Publication of JPH0510192A publication Critical patent/JPH0510192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3199399B2 publication Critical patent/JP3199399B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のエンジンのアイ
ドル回転数を所定値となるようにフィードバック制御す
るための装置、とりわけ、フィードバック量を制限する
ガード値を負荷要因に応じて変化させるようにしたアイ
ドル回転数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両ではエンジンがアイドリ
ング状態で運転されている場合に、当該エンジンに加わ
っている外部負荷に変動が生じると、その回転数にも変
動が生じて不安定となりやすく、この回転変動は大きな
エンジン振動の発生原因となってしまう。特に、このア
イドリング状態では停車状態にあり、エンジン振動が車
室内の居住性に大きく影響してしまう。
【0003】このため、従来からエンジンのアイドル回
転数を一定に制御するための装置が各種提案されてお
り、例えば、実公平3−2689号公報に開示されたア
イドル回転数制御装置では、アイドリング時の目標回転
数と実回転数との偏差に基づいて点火時期制御および吸
気量制御を行う構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のエンジンアイドル回転数制御装置にあっては、目
標回転数と実回転数との偏差値に応じた制御信号で直接
にエンジン回転数制御を行う構成となっているため、例
えばクーラーのコンプレッサが作動して外部負荷が増大
し、前記回転偏差が大きくなった場合には、この偏差の
収束を迅速に行うことができず、制御応答性が著しく悪
化してしまうという課題があった。
【0005】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、アイドル回転数をフィードバック制御すると共に、
このときのフィードバック量が過大にならないようにガ
ード値で制限してアイドリングの目標回転数と実回転数
との偏差に応じて変化させることにより、アイドル回転
数を予め決定した所定値に迅速かつ適性に制御すること
ができるエンジンのアイドル回転数制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【0007】
【0008】かかる目的を達成するために本発明の第1
の構成は、図1に示すように、エンジンaのアイドル運
転時の目標回転数を設定する目標回転数設定手段bと、
エンジンaの実回転数を検出する回転数検出手段cと、
目標回転数と実回転数との偏差を求める制御判定手段d
と、該判定手段dにより求められた偏差に応じてエンジ
ン回転数のフィードバック量を所定のフィードバック制
御ゲインに基づいて求めるフィードバック量演算手段e
と、フィードバック量に応じた点火時期制御を行ってエ
ンジン回転数制御をする点火進角制御手段(回転数制御
手段f)と、エンジンaに作用する外部負荷を検出する
外部負荷検知手段gと、エンジンaと駆動系(変速機
k)との連結状態を検出する連結状態検知手段iと、フ
ィードバック量を制限するガード値を設定するガード値
設定手段mと、エンジンaと駆動系(変速機k)との連
結状態断時でかつ外部負荷の作用時に、前記点火進角側
のガード値はガード値決定手段により設定されたガード
値を維持し前記点火遅角側のガード値のみ拡大するガー
ド値拡大手段h2 とを設ける。
【0009】また、かかる目的を達成するために本発明
の第の構成は、図に示すように、エンジンaのアイ
ドル運転時の目標回転数を設定する目標回転数設定手段
bと、エンジンaの実回転数を検出する回転数検出手段
cと、目標回転数と実回転数との偏差を求める制御判定
手段dと、該判定手段dにより求められた偏差に応じて
エンジン回転数のフィードバック量を所定のフィードバ
ック制御ゲインに基づいて求めるフィードバック量演算
手段eと、フィードバック量に応じた点火時期制御を行
う点火進角制御手段lと、エンジンaに作用する外部負
荷を検出する外部負荷検知手段gと、フィードバック量
を制限するガード値を点火進角側と遅角側とに各々設定
するガード値決定手段mと、外部負荷の作用時に前記点
火進角側のガード値はガード値決定手段により設定され
たガード値を維持し前記点火遅角側のガード値のみ拡大
するガード値拡大手段h3 とを設ける。
【0010】
【作用】以上の構成により図1に示した本発明の第1の
構成、及び図2に示した本発明の第2の構成にあって
は、制御判定手段dにより目標回転数と実回転数との偏
差からアイドル回転数制御を必要とすると判断した場
合、フィードバック量演算手段eで求めたフィードバッ
ク量を回転数制御手段fである点火進角制御手段lに出
力することにより、回転数変動を的確にかつ迅速に収束
させることができる。ここで、フィードバック制御によ
る回転数制御を点火進角制御手段lによる点火時期制御
で行うようになっており、フィードバック量を制限すべ
くガード値決定手段mで決定されたガード値を、外部負
荷の作用時にガード値拡大手段h2またはh3 により、
点火進角側のガード値は前記ガード値決定手段mによっ
て設定されたガード値を維持しつつ点火リタード側のみ
で拡大することにより、点火時期の進角側でフィードバ
ック制御するフィードバック量を制限し、過進角される
ことによるエンジンaの作動不良を防止することができ
る。
【0011】
【0012】また、図1に示した本発明の第1の構成に
あっては、フィードバック制御により回転数変動を的確
に収束できるのは勿論のこと、ガード値決定手段mとガ
ード値拡大手段h2 とにより、エンジンaと駆動系(変
速機k)との連結が断状態でかつ外部負荷が作用したと
きにおいてフィードバック量を制限するガード値を拡大
するので、大きな回転偏差が生じたときにも、目標回転
への収束を維持することができる。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。図から図1は本発明にかかるエンジンの
アイドル回転数制御装置の一実施例を示し、図は本制
御装置を備えたエンジンの全体概略図、図から図
本制御装置を制御するためのプログラムをそれぞれ実行
するフローチャート、図1は本制御装置で実行する点
火フィードバック量の特性図、図1は本制御装置に用
いる外部負荷の作用時のリレー特性を示す説明図であ
る。
【0015】図において、エンジン本体10の燃焼室
12には吸気通路14を介して空気導入すると共に、燃
焼ガスは排気通路16を介して排出する。吸気通路14
にはスロットルバルブ18およびこれの前流側にエアフ
ローセンサ20を設ける。また、スロットルバルブ18
をバイパスして、スロットルバルブ18全閉時の吸気量
を制御するアイドル回転コントロールバルブ22を設け
る。更に、スロットルバルブ18の後流側には燃料噴射
弁24を設け、この燃料噴射弁24で噴射した燃料と吸
気通路14から導入される空気とにより混合気を作り、
この混合気を前記燃焼室12に供給する。一方、前記燃
焼室12に設けたプラグ26には、イグニッションコイ
ル28で発生した電圧がディストリビュータ30を介し
てクランク角に対応して配電される。
【0016】前記アイドル回転数制御装置にはエンジン
回転数を制御するためのコントロールユニット32を設
けてある。このコントロールユニット32にはエアフロ
ーセンサ20で検出した吸入空気量信号および前記ディ
ストリビュータ30のクランク角信号を入力する。ま
た、前記コントロールユニット32からはアイドル回転
コントロールバルブ22に駆動信号、燃料噴射弁24に
燃料噴射信号、イグニッションコイル28に点火進角信
号をそれぞれ出力する。更に、前記エンジン本体10の
冷却水通路34には水温センサ36を設け、この水温セ
ンサ36で検出した冷却水温度信号を前記コントロール
ユニット32に入力する。
【0017】また、前記コントロールユニット32には
前記吸気空気量信号,クランク角信号以外にパワステス
イッチ信号,クーラースイッチ信号,ギア位置信号およ
びアイドルスイッチ信号が入力される。そして、コント
ロールユニット32に入力される各種信号に基づいてイ
グニッションコイル28に出力する点火進角信号,燃料
噴射信号およびアイドル回転コントロールバルブ22の
駆動信号を制御し、延いては、エンジンのアイドル回転
数制御を行う。
【0018】以下、図から図に示すフローチャート
を用いて前記コントロールユニット32で実行する制御
を説明する。即ち、図はアイドル回転数制御を行うた
めの最終点火時期thtig を演算するルーチン、図はエ
ンジンの目標回転数noでの目標充填効率cenoを演算する
ルーチン、図は点火フィードバックの実行を判定する
ルーチン、図,図,図はそれぞれ点火フィードバ
ック量thtfb を演算するルーチンを示す。そして、これ
ら各フローチャートで演算した点火フィードバック量th
tfb は、目標回転数noと実回転数neとの偏差(no−ne)
をもって図1の特性図として表わされる。
【0019】まず、図のルーチンでは以下に示すステ
ップ100〜104を180°CA角毎に実行する。ス
テップ100は基本フィードバック量bathtfb の演算、
ステップ101はテーブルマップおよび目標充填量ceno
からイグニッションコイル28に出力する点火リタード
量thtretの演算、ステップ102はテーブルマップおよ
び冷却水温度から点火進角水温補正量thtthwの演算、ス
テップ103はテーブルマップおよび目標回転数no,目
標充填効率cenoから点火時期の基本進角値thtbseの演算
を行う。そして、ステップ104ではかかる個々の演算
結果を基に最終点火時期thtig の演算を行う(thtig =
thtbse+thtthw+thtfb −thtret)。
【0020】目標充填効率cenoを演算する図のルーチ
ンは20msec. 毎に実行し、まず、ステップ110によ
りテーブルマップおよび冷却水温度から基本充填効率ce
baseを演算する。次に、ステップ111ではクーラース
イッチ信号からクーラーON,OFFを判断し、ONで
ある場合はステップ112に進み、OFFの場合はステ
ップ113に進む。ステップ112では充填効率の補正
量ceacを6%とする一方、ステップ113ではこの充填
効率の補正量ceacを0%とした後、それぞれステップ1
14に進む。ステップ114ではパワステスイッチ信号
からパワーステアリングのON,OFF状態を判断し、
ONの場合はステップ115に進み、OFFの場合はス
テップ116に進む。ステップ115では充填効率の補
正量cepsを4.4%とする一方、ステップ116では充
填効率の補正量cepsを0%とした後、それぞれステップ
117に進み、目標充填効率cenoを演算する(ceno=ce
base+ceac+ceps)。
【0021】点火フィードバックの実行を判定する図
のルーチンは20msec. 毎に実行し、まず、ステップ1
20により実回転数neが目標回転数no以上であることを
確認し、YESの場合はステップ121に進んで実回転
数neの領域およびエンジンが無負荷状態であることを判
断する。このときの実回転数neの領域は、目標回転数no
に予め実験により求めた500rpm.を加えた回転数以下
であることを条件とする。ステップ121でYESと判
断した場合はステップ122に進み、NOと判断した場
合はステップ123に進む。ステップ123では点火フ
ィードバックのディレータイマcnfbdaを実験的に求めた
3sec.に設定し、ステップ122ではこの点火フィード
バックのディレータイマcnfbdaを処理時間毎に減算す
る。ステップ122でディレータイマを減算した後ステ
ップ124に進み、アイドルスイッチ信号がON状態で
あると判断した場合はステップ125に進む。ステップ
125では点火フィードバック制御を行うフラグxafbが
立っている(=1)か、または前記ディレータイマcnfb
daが終了している(=0)かの条件を判断する。この条
件を満たしていると判断した場合はステップ126に進
んで、前記フラグxafbを立てて「1」に設定する。ま
た、前記ステップ120でNOと判断した場合にも直接
ステップ126に進み、フラグxafbを立てる。
【0022】一方、前記ステップ123でディレータイ
マcnfbdaを設定した後ステップ127に進み、フラグxa
fbを下ろした状態(=0)にする。また、前記ステップ
124および前記ステップ125でそれぞれNOと判断
した場合にも前記ステップ127に進み、フラグxafbを
下ろす。
【0023】点火フィードバック量thtfb を演算する図
のルーチンは180°CA毎に実行し、まず、ステッ
プ130でパワステスイッチがON状態にあるかどうか
を判断し、YESの場合はステップ131に進み、図1
にすようにパワステONからパワステOFFになって
5.12sec.の間だけリレーcps を働らかせる。このリ
レーcps の作動時間は、パワステOFF後の変動時間を
実験により求める。そして、前記ステップ131を処理
した後、および前記ステップ130でNOと判断した場
合は直接ステップ132に進み、クーラースイッチがO
N状態にあるかどうかを判断する。クーラースイッチが
ONである場合にはステップ133に進み、前記パワス
テスイッチの場合と同様にリレーccl の作動時間を5.
12sec.に設定する。そして、ステップ133を処理し
た後、およびステップ132でNOと判断した場合は直
接にステップ134に進み、前記フラグxafbが立ってい
るかどうかを判断する。このフラグxafbが立ってない場
合はステップ135に進み、点火フィードバック量thtf
b を「0」として終了する。
【0024】一方、前記ステップ134でフラグxafbが
立っていると判断した場合はステップ136に進み、ギ
アOFFかつパワステスイッチOFF時のリレーcps が
「0」でない条件を判断する。そして、前記ステップ1
36がYESの場合はステップ137に進み、目標回転
数noと実回転数neとの偏差の絶対値(|no−ne|)が、
予め実験的に求めた所定値(本実施例ではこの所定値を
20rpm.とする。)以下かどうかを判断する。
【0025】前記ステップ137でYESと判断した場
合はステップ138に進み、また、ステップ137でN
Oと判断した場合はステップ139に進んで、それぞれ
異なった点火フィードバック量の一時退避値thtfbbを演
算する。ステップ138で実行するフィードバック一時
退避値thtfbbは、次の数式1によって演算する。
【0026】
【数1】 また、ステップ139で実行するフィードバック一時退
避値thtfbbは、次の数式2によって演算する。
【0027】
【数2】 そして、前記ステップ138またはステップ139を処
理した後、ステップ140に進み、目標回転数noと実回
転数neとを比較する。このステップ140で目標回転数
noが実回転数ne以下であると判断した場合(NO)はス
テップ141に進み、前記フィードバック一時退避値th
tfbbが図のステップ101で求めた点火リタード量th
tretの「3.0倍」を越えるかどうかを判断する。越え
る場合はステップ142に進んでフィードバック一時退
避値thtfbbを「−thtret×3.0」とする。この時に点
火リタード量thtretの「3.0倍」したフィードバック
量thtfb はフィードバック量を制限するガード値とな
り、フィードバック量が過剰に大きくなるのを避ける。
【0028】一方、ステップ140で目標回転数noが実
回転数neを越えると判断した場合、ステップ141でフ
ィードバック一時退避値thtfbbが点火リタード量thtret
の「3.0倍」以下であると判断した場合、またはステ
ップ142でガード値を設けた後はステップ143に進
み、それぞれ設定したフィードバック一時退避値thtfbb
を点火フィードバック量thtfb として設定する。
【0029】ところで、前記ステップ136でNOと判
断した場合は図のルーチンに進み、点火フィードバッ
ク量thtfb を決定する。即ち、このルーチンではまずス
テップ144によりギアOFFかつクーラースイッチO
FF時のリレーccl が「0」でない条件を判断する。そ
して、前記ステップ144がYESの場合は前記ステッ
プ137からステップ143と同様の処理を行って、点
火フィードバック量thtfb を決定する。従って、このル
ーチンでは前記ステップ137からステップ143と同
一処理部分に同一符号を付して、その重複する説明を省
略するものとする。尚、このルーチンでは前記ステップ
141およびステップ142に対応する処理はステップ
141aおよび142aで実行するが、このときのガー
ド値は「1.375倍」した値として、前記パワーステ
アリングの場合より小さく設定する。
【0030】一方、前記ステップ144でNOと判断し
た場合は図のルーチンに進み、点火フィードバック量
thtfb を決定する。即ち、このルーチンは前記ステップ
136の条件、および前記ステップ144の条件をそれ
ぞれ満たさない場合、例えば、ギアONの場合またはリ
レーcps およびリレーccl が「0」の場合、つまり、パ
ワーステアリングおよびクーラーを作動しなかった場合
に実行する。また、このルーチンにあっても前記ステッ
プ137からステップ143と同様の処理を行って点火
フィードバック量thtfb を決定するが、対応する数値が
それぞれ異なっていることにより、対応する処理部分の
符号に「b」を添えて以下述べる。
【0031】即ち、ステップ137に対応するステップ
137bは、偏差の絶対値(|no−ne|)が60rpm.よ
り小さくなる条件を判断する。また、ステップ138に
対応するステップ138bで演算するフィードバック一
時退避値thtfbbは、次の数式3となる。
【0032】
【数3】 更に、ステップ139に対応するステップ139bで演
算するフィードバック一時退避値thtfbbは次の数式4と
なる。
【0033】
【数4】 更にまた、ステップ141およびステップ142に対応
するステップ141bおよび142bで設定するガード
値は「0.5倍」したものを用いる。
【0034】従って、以上述べた図から図のフロー
チャートを実行することにより、図10のフィードバッ
ク特性図に示したように、アイドリング時の回転偏差
(no−ne)に対する点火フィードバック量thtfb を決定
することができる。このとき、特性線の傾きがフィード
バック制御ゲインGとして現れることになる。
【0035】即ち、前記フィードバック特性図ではステ
ップ137により設定される前記回転偏差が−20rpm.
〜20rpm.の小さな範囲Aにある場合は、前記ゲインG
が最も小さく設定される。従って、前記範囲Aではアイ
ドリング時の回転変動が少なく安定に近い状態にあり、
この範囲Aでは実線B1 に示したようにゲインGを小さ
くすることにより回転制御のハンチングを低減し、かえ
って変動が増大してしまうのを防止することができる。
【0036】一方、前記回転偏差が絶対値で20rpm.を
越える領域では、実線B2 ,B3 に示すようにゲインG
を大きく設定して、制御応答性の向上を図っている。従
って、このように制御応答性の向上を図ることにより、
アイドル回転数neを目標回転数noに迅速に収束させるこ
とができる。尚、本実施例では回転偏差と点火フィード
バック量との関係は、実験的に回転偏差が47rpm.の時
のフィードバック量を点火リタード量の「1.0倍」と
し、このフィードバック量を点火進角側のガード値とし
てある。また、前記範囲Aを決定する際の回転偏差(2
0rpm.)は、点火リタード量が「0.15倍」となるよ
うに実験的に設定してある。
【0037】ところで、ギアOFF状態にあるときはア
イドル回転の変動が大きくなるが、このギアOFF時に
クーラーまたはパワーステアリングを作動したときは、
大きな負荷が作用するため前記回転偏差が一般的にはマ
イナス側に大きく作用する。このため、本実施例ではギ
アOFF状態でパワーステアリングが作動したときに
は、ステップ142で設定した「3.0倍」のガード値
を設けると共に、クーラーが作動したときにはステップ
142aで設定した「1.375倍」のガード値を設
け、フィードバック量thtfb が過剰に大きくなるのを防
止する。尚、パワーステアリング作動時とクーラー作動
時とのガード値が異なっているが、これはエンジンに作
用する負荷の大きさの違いに起因する。
【0038】一方、近年のエンジンでは電子制御によ
り、過大負荷が作用したときに回転数を上昇させてエン
ジンの作動不良を防止するようにしたものが多く見受け
られるが、この場合には前記回転偏差がプラス側に現れ
ることになる。従って、過大負荷、特にギアOFFかつ
パワーステアリング作動時における回転数の変動時に
は、実線B3 に示したようにゲインGを大きく設定す
る。
【0039】また、前記フィードバック量は、ギアOF
Fかつパワーステアリングの作動による回転変動時は、
「3.0倍」のガード値によって設定した実線B4 で制
限される。更に、ギアOFFかつクーラーの作動による
回転変動時は、「1.375倍」のガード値によって設
定した実線B5 で制限される。そして、これらガード値
は点火進角のリタード側、つまり遅角側のみに拡大して
設定してあり、進角側ではフィードバック制御する範囲
を縮小することにより、過進角されることによるエンジ
ンの作動不良、例えばノッキングを防止して、出力低下
を防ぐことができる。一方、前記パワーステアリングお
よびクーラー等の外部負荷に対して、フィードバックの
制御範囲を拡大したことにより、この外部負荷の作用に
より回転変動が大きくなった場合にあっても、目標回転
noへの収束を維持することができる。また、ギアOFF
時にあっても前記外部負荷に伴ってフィードバックの範
囲を拡大してあり、ギアOFF時の回転不安定状態で変
動が大きくなった場合にも目標回転への収束を可能とす
る。
【0040】更に、前記フィードバック特性図では破線
C1 およびC2に示すように、ギアONまたはパワース
テアリングおよびクーラーが作動しない場合は、前記範
囲Aの間と同様にゲインGを小さく設定し、回転変動の
ハンチングを防止できるようになっている。また、この
ようにゲインGを小さくした場合にあっても、回転偏差
がマイナス側となる領域では、破線C3 に示すようにス
テップ142bで設定した「0.5倍」のガード値を設
けてある。
【0041】ところで、本実施例ではアイドル回転数制
御を行うに、点火進角制御手段としてのイグニッション
コイル28およびディストリビュータ30を用いた点火
進角制御を行うので、迅速な回転数変化を発生させて制
御対応を早めることができる。 更に、本実施例ではア
イドル回転数制御を行うにあたって、前記点火進角制御
と並行してアイドル回転コントロールバルブ22による
吸入空気量制御を行うことにより、制御の幅を拡大する
ことができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1
び請求項2に示すアイドル回転数制御装置にあっては、
アイドル回転数の制御を必要とする場合、目標回転数と
実回転数との偏差に応じてエンジン回転数のフィードバ
ック量を求め、このフィードバック量に応じて点火進角
制御手段によりエンジン回転制御を行うので、回転数変
動を的確にかつ迅速に収束させることができる。また、
フィードバック制御による回転数制御を点火時期制御で
行うことにより、回転数変動を迅速に発生させて的確な
制御を可能とする。また、フィードバック量を制限すべ
くガード値決定手段で決定されたガード値を、外部負荷
の作用時にガード値拡大手段により、点火進角側のガー
ド値は前記ガード値決定手段によって設定されたガード
値を維持しつつ点火リタード側のみで拡大することによ
り、点火時期の進角側でフィードバック制御するフィー
ドバック量を制限し、過進角されることによるエンジン
の作動不良を防止することができるという各種優れた効
果を奏する。
【0043】
【0044】また、本発明の請求項1にあっては、フィ
ードバック制御によりアイドリング時の回転数変動を的
確にかつ迅速に収束させることができると共に、ガード
値決定手段とガード値拡大手段とにより、エンジンと駆
動系との連結が断状態でかつ外部負荷が作用したときに
おいてフィードバック量を制限するガード値を拡大する
ので、エンジン回転が不安定となるエンジンと駆動系と
の連結断時に外部負荷が作用したときの大きな回転変動
発生時にあっても、目標回転への収束を維持することが
できる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1の構成の概念を示す概略図で
ある。
【図2】本発明装置の第2の構成の概念を示す概略図で
ある。
【図3】本発明装置を適用したエンジンの一実施例を示
す概略構成図である。
【図4】本発明装置の制御を実行するための一処理例を
示す点火時期を決定するフローチャートである。
【図5】本発明装置の制御を実行するための一処理例を
示す目標充填効率を決定するフローチャートである。
【図6】本発明装置の制御を実行するための一処理例を
示すフィードバック実行を判定するフローチャートであ
る。
【図7】本発明装置の制御を実行するための一処理例を
示すフィードバック量を演算する第1のフローチャート
である。
【図8】本発明装置の制御を実行するための一処理例を
示すフィードバック量を演算する第2のフローチャート
である。
【図9】本発明装置の制御を実行するための一処理例を
示すフィードバック量を演算する第3のフローチャート
である。
【図10】本発明装置により制御された回転偏差に対す
るフィードバック量の一制御例を示す特性図である。
【図11】本発明装置の制御に用いる外部負荷の作用時
のリレー特性を示す説明図である。
【符号の説明】
10 エンジン本体 12 燃焼室 18 スロットルバルブ 24 燃料噴射弁 26 プラグ 28 イグニッシ
ョンコイル 30 ディストリビュータ 32 コントロー
ルユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 賀谷 守 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−149749(JP,A) 特開 昭64−36944(JP,A) 特開 昭55−160138(JP,A) 特開 平2−204652(JP,A) 特開 昭58−62333(JP,A) 特開 平2−161153(JP,A) 実開 平3−42038(JP,U) 実開 平3−6062(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40 F02D 43/00 - 45/00 F02P 5/145 - 5/155

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイドル運転時の目標回転数を設定する
    目標回転数設定手段と、 エンジンの実回転数を検出する回転数検出手段と、 目標回転数と実回転数との偏差を求める制御判定手段
    と、 該判定手段により求められた偏差に応じてエンジン回転
    数のフィードバック量を所定のフィードバック制御ゲイ
    ンに基づいて求めるフィードバック量演算手段と、 フィードバック量に応じた点火時期制御を行う点火進角
    制御手段と、 エンジンに作用する外部負荷を検出する外部負荷検知手
    段と、 エンジンと駆動系との連結状態を検出する連結状態検知
    手段と、 フィードバック量を制限するガード値を点火進角側と遅
    角側とに各々設定するガード値決定手段と、 エンジンと駆動系との連結状態断時でかつ外部負荷の作
    用時に、前記点火進角側のガード値はガード値決定手段
    により設定されたガード値を維持し前記点火遅角側のガ
    ード値のみ拡大するガード値拡大手段と、 を設けたことを特徴とするエンジンのアイドル回転数制
    御装置。
  2. 【請求項2】 アイドル運転時の目標回転数を設定する
    目標回転数設定手段と、 エンジンの実回転数を検出する回転数検出手段と、 目標回転数と実回転数との偏差を求める制御判定手段
    と、 該判定手段により求められた偏差に応じてエンジン回転
    数のフィードバック量を所定のフィードバック制御ゲイ
    ンに基づいて求めるフィードバック量演算手段と、 フィードバック量に応じた点火時期制御を行う点火進角
    制御手段と、 エンジンに作用する外部負荷を検出する外部負荷検知手
    段と、 フィードバック量を制限するガード値を点火進角側と遅
    角側とに各々設定するガード値決定手段と、 外部負荷の作用時に前記点火進角側のガード値はガード
    値決定手段により設定されたガード値を維持し前記点火
    遅角側のガード値のみ拡大するガード値拡大手段と、 を設けたことを特徴とするエンジンのアイドル回転数制
    御装置。
JP18400491A 1991-06-28 1991-06-28 エンジンのアイドル回転数制御装置 Expired - Fee Related JP3199399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18400491A JP3199399B2 (ja) 1991-06-28 1991-06-28 エンジンのアイドル回転数制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18400491A JP3199399B2 (ja) 1991-06-28 1991-06-28 エンジンのアイドル回転数制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0510192A JPH0510192A (ja) 1993-01-19
JP3199399B2 true JP3199399B2 (ja) 2001-08-20

Family

ID=16145642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18400491A Expired - Fee Related JP3199399B2 (ja) 1991-06-28 1991-06-28 エンジンのアイドル回転数制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3199399B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI224651B (en) 2001-11-30 2004-12-01 Yamaha Motor Co Ltd Engine controller
JP5610979B2 (ja) * 2010-10-27 2014-10-22 ダイハツ工業株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0510192A (ja) 1993-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2517909B2 (ja) 内燃機関制御システムおよびその制御方法
US6470854B1 (en) Air-fuel ratio control with improved fuel supply operation immediately after complete combustion of mixture
JP2585312B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH0363659B2 (ja)
JPH0626431A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP3199399B2 (ja) エンジンのアイドル回転数制御装置
JPS606043A (ja) 内燃エンジンの燃料噴射制御方法
JPH0692757B2 (ja) 内燃機関のバイパス空気量制御方法
JPH051368B2 (ja)
JPH051656A (ja) エンジンのアイドル回転数制御装置
JPH0626432A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2930256B2 (ja) エンジンのスロットル弁制御装置
JPH0799115B2 (ja) エンジンのアイドル回転数制御装置
JP2666218B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP3193482B2 (ja) エンジンの制御装置
JP3220844B2 (ja) 車両用ディーゼル機関の燃料噴射時期制御装置
JP2917062B2 (ja) エンジンのアイドル回転数制御装置
JPH0427768A (ja) エンジンのアイドル回転数制御装置
JP2998370B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP2878880B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2860855B2 (ja) 内燃機関の電子制御燃料供給装置
JPH05321719A (ja) 内燃機関の燃料カット装置
JPH0968083A (ja) 内燃機関のアイドル回転数制御装置
JPH076476B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH01271659A (ja) エンジンのアイドル回転数制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees