JP3197516U - 弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が格段に容易で製造コストが低減可能であり、しかも負荷容量を増大させ、厳しい負荷条件にも十分に耐え得る保持器構造を有するころ軸受を提供する。【解決手段】相対回転可能に対向配置された内外輪2,4、軌道22,42間へ転動可能に組み込まれた複数のころ6、周方向に隣り合うころを相互に当接させることなく配する保持器8を備え、保持器は、各ころのころ軸方向両端部68を挟んで回転自在に保持し、同心状に配された少なくとも一対の環状樹脂板82と、弾性線材でなり、一対の環状樹脂板を相互に繋げる弾性ステー84で構成し、一対の環状樹脂板は、互いの対向面を窪ませてなり、各ころを回転自在とした状態でそのころ軸方向一端部を挿入可能な複数の凹部を有し、凹部は、軌道間に転動可能に組み込まれたころと同数で、かつ周方向に対して同一の位相で同心をなすように、一対の環状樹脂板にそれぞれ配されている。【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、鉄道車輌、産業機械設備、及び精密機械などの回転軸を支えるころ軸受、具体的には、高速度かつ重荷重で、衝撃荷重、振動荷重、及び変動荷重などが厳しい負荷条件にも十分耐え得る高信頼性を有し、長寿命の小型、中型、大型、及び超大型のいずれのころ軸受にも適用可能な保持器構造に関する。
鉄道車輌、産業機械設備、及び精密機械などに備えられた動力機構における回転軸には非常に大きな荷重(主にラジアル方向(径方向)への荷重)が加わるため、その回転軸を回転自在に支持する軸受には、当該荷重に対する負荷能力に優れたころ軸受(以下、単に軸受ともいう)が従来から広く用いられている(特許文献1及び特許文献2参照)。
かかるころ軸受において、転動体であるころは、その種類(形状)に応じた各種タイプの保持器によって1つずつ回転自在に保持された状態で軸受に組み込まれ、当該軸受の軌道輪に形成された軌道間を当該保持器とともに自転しながら公転(転動)している。このような保持器の一つである樹脂製の保持器(樹脂保持器)は、例えば、図7に示すような円筒ころ軸受(同図(a))に組み込まれる一体型のモミヌキ型(同図(b),(c))や、図8に示すような円錐ころ軸受(同図(a))に組み込まれる一体型のかご型(同図(b),(c))のいずれかであることが少なくない。
図7に示す軸受(鉄道車輌車軸用樹脂保持器付円筒ころ軸受)は、内軌道輪72及び外軌道輪74と、これらの対向面に形成された軌道72a,74a間に組み込まれた複数の転動体(円筒ころ)76と、周方向へ隣り合うころ76を一定間隔で互いに接触させることなく配して保持し、前記外軌道輪74に案内される一体型の樹脂保持器78とで構成されている。このような保持器78によってころ76を保持することで、線路との間の衝撃振動による保持器78の早期破損の防止や、温度上昇の抑止を図っている。
また、図8に示す軸受(樹脂保持器付円錐ころ軸受)は、内軌道輪92及び外軌道輪94と、これらの対向面に形成された軌道92a,94a間に組み込まれた複数の転動体(円錐ころ)96と、周方向へ隣り合うころ96を一定間隔で互いに接触させることなく配して保持し、当該ころ96に案内される一体型の樹脂保持器98とで構成されている。このような保持器98によってころ96を保持することで、樹脂保持器98の自重の軽減化を図りつつ、衝撃振動による保持器98の早期破損の防止や、温度上昇の抑止を図っている。
特開2004−084705号公報 特開2001−330035号公報
ところで、このような一体型のモミヌキ型樹脂保持器78、または一体型のかご型樹脂保持器98は、柱78a,98a自体の強度、すなわちその曲げ応力、せん断応力、及び捻り応力に耐え得るだけの一定の大きさの断面が必要となる。このため、ころ76,96の径寸法や組み込み数が制約を受け、軸受の高負荷容量化を図りにくい。さらに、周方向へ柱78a,98aを倒すこと(柱倒れ)により、ころ76,96を強制的に若干傾かせた場合、外軌道輪74,94の軌道74a,94aあるいは内軌道輪72,92の軌道72a,92aの隙間で抑制し切れなくなると、当該ころ76,96にスキューや焼き付きなどの不具合が発生しやすい傾向があると考えらえる。また、一体型の樹脂保持器は変形しやすいため、その製造上の観点に立てば、成型が容易ではなく、金型が非常に高価となってしまうという問題もある。
なお、保持器を軟鋼や黄銅で構成した場合、当該保持器は、既存の他の金属製保持器と比べ、早期破損の防止や温度上昇の抑止に一定の効果が認められるが、必然的にその自重が樹脂製保持器よりも重くなってしまう上、使用時における振動衝撃荷重に対する耐振動衝撃性や耐摩耗性もそれほど高くはなく、高速性及び低発熱性に優れているとは言い難い。また、製造コストの面でも、樹脂製保持器よりも割高となってしまうことは否めない。
本考案は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、製造及び取扱いが格段に容易であり、製造コストを従来よりも低減可能で、しかも負荷容量を増大させ、高速度かつ重荷重で、衝撃荷重、振動荷重、及び変動荷重などが厳しい負荷条件にも十分に耐え得る保持器構造を有するころ軸受(弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受)を提供することにある。
このような目的を達成するために、本考案に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受は、相対回転可能に対向配置された内軌道輪、及び外軌道輪と、前記内軌道輪の外周部、及び前記外軌道輪の内周部にそれぞれ形成された軌道間へ転動可能に組み込まれた複数のころと、前記軌道間へ転動可能に組み込まれて周方向に隣り合うころを相互に当接させることなく配するための保持器とを備えている。かかるころ軸受において、前記保持器は、各ころのころ軸方向両端部を挟んで回転自在に保持し、同心状に配された少なくとも一対の環状樹脂板と、弾性線材でなり、前記一対の環状樹脂板を相互に繋げる弾性ステーで構成され、前記一対の環状樹脂板は、互いの対向面を窪ませてなり、前記各ころを回転自在とした状態でそのころ軸方向一端部を挿入可能な複数の凹部を有しており、前記凹部は、前記軌道間に転動可能に組み込まれたころと同数で、かつ周方向に対して同一の位相で同心をなすように、前記一対の環状樹脂板にそれぞれ配されている。
この場合、前記ころは、その転動面のころ軸方向両周縁に面取り部を有するとともに、これらの面取り部と連続する凸曲状のクラウニング部を当該転動面に有しており、前記環状樹脂板の凹部の深さは、前記ころ転動面のころ軸方向の一方周縁の面取り部のころ軸方向寸法の2倍以上で、かつ、当該ころ転動面のころ軸方向の中間部位から一方側の面取り部へ連続するクラウニング部のころ軸方向寸法の半分以下の寸法に設定することが好ましい。
また、前記弾性ステーは、ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率及び強度を持つ金属線材で構成し、前記保持器は、前記一対の環状樹脂板を前記弾性ステーにより相互に繋げることで、これら環状樹脂板を一体化させる。
本考案に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受によれば、製造及び取扱いを格段に容易にすることができるとともに、製造コストを従来よりも低減させることができる。加えて、負荷容量を増大させることができ、高速度かつ重荷重で、衝撃荷重、振動荷重、及び変動荷重などが厳しい負荷条件にも十分に耐え得る保持器構造とすることができる。この結果、これらの厳しい負荷条件下での使用にも十分耐え得る高い信頼性を有するような長寿命の小型、中型、大型、及び超大型のころ軸受(弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受)を実現することができる。
本考案の第1実施形態に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受(円筒ころ軸受)の構成を示す図であって、(a)は、単列の軸受構成の片側断面図、(b)は、複列(2列)の軸受構成の片側断面図である。 ころの面取り部及びクラウニング部を誇張して示す図である。 本考案の第1実施形態に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受の構成を示す図であって、(a)は、図1(a)の矢視1a、及び同図(b)の矢視1bの縦断面図、(b)は、かかる軸受に組み込まれた保持器の構成を径方向から示す部分断面図、(c)は、同図(b)の矢視3bの縦断面図、(d)は、環状樹脂板の構成を示す要部斜視図である。 外輪寄りに保持器を配した円筒ころ軸受(弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受)の構成を示す図であって、(a)は、図1(a)の矢視1a、及び同図(b)の矢視1bに相当する縦断面図、(b)は、環状樹脂板の構成を示す要部斜視図である。 内輪寄りに保持器を配した円筒ころ軸受(弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受)の構成を示す図であって、(a)は、図1(a)の矢視1a、及び同図(b)の矢視1bに相当する縦断面図、(b)は、環状樹脂板の構成を示す要部斜視図である。 本考案の第2実施形態に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受(円錐ころ軸受)の構成を示す図であって、(a)は、単列の軸受構成の片側断面図、(b)は、複列(2列)の軸受構成の片側断面図である。 従来の円筒ころ軸受の構成を示す図であって、(a)は、縦断面図、(b)は、かかる軸受に組み込まれる一体型のモミヌキ型樹脂保持器の構成を径方向から示す面、(c)は、同図(b)に示す保持器の縦断面図である。 従来の円錐ころ軸受の構成を示す図であって、(a)は、縦断面図、(b)は、かかる軸受に組み込まれる一体型のかご型樹脂保持器の縦断面図、(c)は、同図(b)に示す保持器の柱部を径方向から示す面である。
以下、本考案に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受について、添付図面を参照して説明する。
図1には、本考案の第1実施形態に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受(以下、ころ軸受や軸受ともいう)が示されている。かかるころ軸受は、相対回転可能に対向配置された内軌道輪(以下、内輪という)2、及び外軌道輪(同、外輪という)4と、内輪2の外周部、及び外輪4の内周部にそれぞれ形成された軌道22,42間へ転動可能に組み込まれた複数のころ(円筒ころ)6と、軌道22,42間へ転動可能に組み込まれて周方向に隣り合うころ6を相互に当接させることなく配するための保持器8とを備えている。図1(a)には、内輪2に1列(1本)の軌道22を形成するとともに、外輪4に当該1列の軌道22と対向可能に1列(1本)の軌道42が形成されたいわゆる単列ころ軸受の一構成を例示しており、同図(b)には、内輪2に2列(2本)の軌道22を形成するとともに、外輪4に当該2列の軌道22とそれぞれ対向可能に2列(2本)の軌道42が形成されたいわゆる複列(同図においては、2列)ころ軸受の一構成を例示している。なお、軸受を3列以上の複列構成とすることも想定可能である。
この場合、内輪2は、その外周部の両周縁近傍が各周縁へ向かうに従って徐々に縮径された構造、すなわち、軌道22の軸方向(図1においては、左右方向)の両側(両肩)がいわゆるカウンタボア構造となっている。これに対し、外輪4は、その内周部の両周縁近傍が一律に縮径された構造、すなわち、軌道42の軸方向の両側に縮径方向へ突出する鍔部44が設けられた構造となっている。なお、これらの鍔部44は、保持器8(具体的には、後述する環状樹脂板82)と干渉することがないように、その縮径方向への突出高さ(換言すれば、外輪4の内周縁近傍における縮径寸法)が調整されている。
図1に示す内外輪2,4の構成は一例であってこれには限定されず、例えば、内輪2の外周縁近傍をカウンタボアとはせず、その外周部を一定の径寸法(外径寸法)とした構成や、外輪4の鍔部44と同様の鍔部を軌道22の軸方向の両側もしくは一方側に拡径方向へ突設させた構成などとすることも可能である。あるいは、外輪4の両内周縁近傍を内輪2と同様のカウンタボアとした構成や、内周部を一定の径寸法(内径寸法)とした構成、鍔部44を軸方向のいずれか一方側のみに設けた構成などとすることも可能である。
ころ6は、内輪2の軌道22と外輪4の軌道42との間の転動空間(以下、軌道列という)に対し、中実の同一円筒状のものが組み込まれている。図1(b)に示す複列(2列)ころ軸受においては、各軌道列に対し、同一のころ6が同一個数ずつ組み込まれている。この場合、ころ6は、ころ軸方向(図1においては、左右方向)に貫通孔がなく、その両端面に凹穴もない中実体となっている。このため、ころ割れを十分に防止可能な剛性を備えているだけでなく、製作が容易であるため製作コストも十分に節減させることが可能となる。なお、ころ6は、図2に示すように、その転動面(外周面)62のころ軸方向両周縁(図2においては、左右の周縁)に面取り部64を有するとともに、これらの面取り部64と連続する凸曲状のクラウニング部66を当該転動面62に有している。
保持器8は、各ころ6のころ軸方向の両端部(図1においては、左端部と右端部)68を挟んで回転自在に保持し、同心状に配された少なくとも一対の環状樹脂板82と、弾性線材でなり、一対の環状樹脂板82を相互に繋げる弾性ステー84で構成されている。
環状樹脂板82は、その外径寸法が外輪4の鍔部44の径寸法よりも小寸で、その内径寸法が内輪2の外周縁近傍(カウンタボア部位)の径寸法(外径寸法)よりも大寸に設定された円環状をなしており、これにより、ころ6を保持した状態で各軌道列へ組み込まれた際、内外輪2,4と干渉することなく、当該ころ6とともに当該軌道列において回転させることができる。本実施形態において、一対の環状樹脂板82は、その外内径寸法がいずれも互いに同一寸法に設定された同一の円環状をなす。
なお、保持器8は、ころ案内、外輪案内、及び内輪案内のいずれの案内方式であってもよく、その案内方式に応じて環状樹脂板82の外内径寸法を設定すればよい。一例として、図1及び図3には、保持器8をころ案内とした場合の環状樹脂板82の構成を示す。これに対し、図4には、図1及び図3に示す保持器8よりも外輪4寄りに配した保持器8(環状樹脂板82)の構成、図5には、図1及び図3に示す保持器8よりも内輪2寄りに配した保持器8(環状樹脂板82)の構成をそれぞれ示しており、このような外輪4寄りや内輪2寄りの保持器構成とすることも可能である。
また、環状樹脂板82の板厚は、ころ6のころ軸方向の両端部68を挟んで保持した状態において、内外輪2,4の軸方向に対する両側面(両端面)よりも突出することがないように、当該内外輪2,4の軸方向幅寸法(軸受幅)に応じて設定されている。
そして、図3に示すように、一対の環状樹脂板82は、互いの対向面82aを窪ませてなり、各ころ6を回転自在とした状態でそのころ軸方向一端部(図2においては、左端部もしくは右端部)68を挿入可能な複数の凹部82bを有している。別の捉え方をすれば、一対の環状樹脂板82は、複数の凹部82bが1つずつ対向して配されるように、環状部82dから他方の環状樹脂板82へ向け、柱部82cを周方向へ隣り合う凹部82bの間に1つずつ突設させた構造をなしている(図3(b)から(d))。この場合、各凹部82bにおける周方向への対向面域(換言すれば、各柱部82cの周方向面域)は、ころ6の径寸法(半径寸法)よりも僅かに大きな曲率半径の凹曲状に形成されている(図3(a))。なお、一対の環状樹脂板82には、それぞれ同一の凹部82(柱部82c)を同一個数(各軌道列へ組み込まれるころ6と同数)、周方向に対して同一の位相(同一間隔)で同心をなすように配すればよい。すなわち、各ころ6の一端部68を凹部82bへ挿入した状態においては、当該ころ6の一端部68近傍の外周面(転動面)と凹部82b(柱部82c)との間には間隙が形成されることとなり、一対の環状樹脂板82は、各ころ6の両端部68をそれぞれの凹部82bで挟みつつ、当該凹部82bの凹曲面に沿って案内した状態で、これらのころ6を1つずつ回転自在に保持する。
なお、環状樹脂板82の凹部82bの深さ(図3(b)に示す寸法L)は、ころ6のころ軸方向寸法などに応じて任意に設定することが可能であるが、ころ6の転動面(外周面)のころ軸方向の一方周縁(図2においては、左周縁もしくは右周縁)の面取り部64のころ軸方向寸法(同図に示す寸法L1)の2倍以上で、かつ、当該ころ6の転動面のころ軸方向の中間部位から一方側(同図においては、左側もしくは右側)の面取り部64へ連続するクラウニング部66のころ軸方向寸法(同図に示す寸法L2)の半分以下の寸法(以下、最適深さという)に設定すること(2×L1≦L≦L2/2)が好ましい。
また、環状樹脂板82の成形法は特に限定されないが、上述したような凹部82b及び柱部82cを有するように、所定の樹脂を金型へ射出することにより成形(射出成形)すればよい。あるいは、射出成形後の成形体に削り加工などを施すことで、かかる凹部82b及び柱部82cを形成しても構わない。このような成形法をとることで、凹部82b及び柱部82cを有する環状樹脂板82を容易に成形することができ、例えば、図7に示すようなモミヌキ型の樹脂保持器78と比べ、柱部82cの径方向に対する長さ(環状樹脂板82の外内径寸法差に相当)を短くすることもできる。これにより、軌道列の径寸法が同一の場合、当該軌道列に対するころ6の組み込み数やころ6の径寸法を増大させることができ、結果として、軸受の高負荷容量化を図ることが可能となる。外輪4もしくは内輪2寄りの保持器構成(図4及び図5)とした場合には、柱部82cの径方向に対する長さをさらに短くすることが可能となるため、ころ6の組み込み数や径寸法をより増大させ、軸受の一層の高負荷容量化を図ることも可能となる。
弾性ステー84は、ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率及び強度を持つ金属線材で構成されている。すなわち、弾性ステー84は、ピアノ線の他、例えば、オイルテンパー線、PC鋼線、PC鋼より線、及びワーヤーロープなどのピアノ線と同等以上の線膨張率(弾性)及び強度(引っ張り強度)を持つ線材で構成すればよい。例えば、弾性ステー84の線材として、PC鋼より線やワーヤーロープを用いた場合、ピアノ線を用いた場合よりも弾性及び強度を大きくすることができる。なお、弾性ステー84は、ピアノ線と同等以上の線膨張率及び強度を確保することが可能であれば、上述したような金属線材ではなく、例えば、カーボンファイバのような強化非金属製の線材を用いて構成することも想定可能である。
保持器8は、凹部82bを有する一対の環状樹脂板82をこのような弾性ステー84により相互に繋げる(連結する)ことで、これら環状樹脂板82が一体化された構造、すなわち、弾性ステー84を有する凹形樹脂保持器となっている。その際、弾性ステー84の長さは、一対の環状樹脂板82の凹部82bへ各ころ6のころ軸方向一端部68をそれぞれ挿入した状態で当該ころ6の姿勢を安定させることが可能となるように、一対の環状樹脂板82の環状部82dの肉厚ところ6のころ軸方向寸法に相当する寸法と略同寸に設定すればよい。
環状樹脂板82には、各柱部82c及び当該柱部82cが突設された環状部82dの部位を径方向(図3(b),(c)においては、上下方向)へ貫通する通し孔82eが1つずつ、柱部82cと同数だけ形成されている。通し孔82eは、弾性ステー84を挿通可能となるように、その孔径が弾性ステー84の径寸法よりも僅かに大寸に設定されている。なお、通し孔82eは、弾性ステー84を挿通可能であれば、各柱部82c及び当該柱部82cが突設された環状部82dの部位に対していずれの位置に形成することも可能であるが、一例として、図3に示す構成においては、各柱部82c及び当該柱部82cが突設された環状部82dの部位の外周縁寄り、内周縁寄りのいずれか同一位置に通し孔82eを形成し、これら外周縁寄り及び内周縁寄りの通し孔82eを周方向に対して互い違い(いわゆる千鳥状)に配している。すなわち、周方向に隣り合う柱部82c及び当該柱部82cが突設された環状部82dの部位に対し、外周縁寄りの通し孔82eと内周縁寄りの通し孔82eが交互に配された構成となっている。また、図4に示す外輪4寄りの保持器構成の場合、通し孔82eは、このような互い違い(千鳥状)ではなく、すべて各柱部82c及び当該柱部82cが突設された環状部82dの部位の外周縁寄りに形成しており、図5に示す内輪2寄りの保持器構成の場合、通し孔82eは、すべて各柱部82c及び当該柱部82cが突設された環状部82dの部位の内周縁寄りに形成している。いずれの場合であっても、通し孔82eは、環状樹脂板82(環状部82d、凹部82b、及び柱部82c)の成形時に当該環状樹脂板82と同時に形成してもよいし、環状樹脂板82の成形後、当該環状樹脂板82に対して穿孔加工を別途施すことで形成しても構わない。
そして、通し孔82eへ挿通した弾性ステー84は、その両端部を各環状樹脂板82の環状部82dの外側面(対向面82aとは径方向に対して反対側の面)82fにおける当該通し孔82eの開口部で固定することにより、これら環状樹脂板82に対して位置決めされる。なお、弾性ステー84と環状樹脂板82との固定方法は特に限定されず、弾性ステー84の材質などに応じて任意の方法で行うことが可能である。例えば、接着剤による接合や加締めなどで固定し、弾性ステー84の両端部に止め部84aを形成すればよい。
このように弾性ステー84を各環状樹脂板82の環状部82dに対して固定することで、一対の環状樹脂板82を弾性ステー84を介して相互に繋げることができ、これら環状樹脂板82を一体化させることができる。すなわち、ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率(弾性)及び強度(引っ張り強度)を持つ金属線材で構成された弾性ステー84、換言すれば、断面積の非常に小さな弾性ステー84を介して一対の環状樹脂板82を相互に繋げ、一体化させることができる。このため、環状樹脂板82の柱部82cの径方向に対する長さ(環状樹脂板82の外内径寸法差に相当)や断面積をより一層小さくすることができ、当該柱部82cの長さや断面積を小さくした場合であっても、弾性ステー84による十分な強度で一対の環状樹脂板82を相互に繋げ、一体化させることで、保持器8自体に十分な強度を確保することが可能となる。これにより、軌道列の径寸法が同一の場合、当該軌道列に対するころ6の組み込み数やころ6の径寸法をさらに増大させ、軸受のより一層の高負荷容量化を図ることを可能としている。
ここで、上述した本実施形態においては、円筒ころ軸受に対し、モミヌキ型の樹脂保持器に代えて弾性ステー84を有する凹形樹脂保持器8を組み込んだ軸受構成(図1から図5)としているが、例えば、円錐ころ軸受に対し、かご型の樹脂保持器に代えて、上述した第1実施形態に係る弾性ステー84を有する凹形樹脂保持器8と同様の保持器を組み込んだ軸受構成とした場合であっても、同様の作用効果を奏することが可能である。以下、かかる軸受構成を本考案の第2実施形態として説明する。なお、かかる円錐ころ軸受の基本的な部材構成は、上述した第1実施形態に係る円筒ころ軸受(図1から図5)と同様の構成を想定することが可能である。したがって、ここでは、かかる円筒ころ軸受(図1から図5)と同一もしくは類似の構成部材については、図面上で同一の符号を付してその説明を省略もしくは簡略化し、以下では、第2実施形態に係る円錐ころ軸受に特有の構成についての説明に止める。
図6には、本考案の第2実施形態に係る弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付き円錐ころ軸受(以下、円錐ころ軸受やころ軸受、軸受ともいう)が示されている。図6(a)には、いわゆる単列円錐ころ軸受の一構成を例示しており、同図(b)には、いわゆる複列(同図においては、2列)の円錐ころ軸受の一構成を例示している。
この場合、内輪2は、その軌道22が軸方向の一方側から他方側へ向かうに従って、円錐ころ6の転動面(外周面)62の傾斜に沿って傾くように形成されるとともに、当該軌道22の軸方向の両側(両肩)に拡径方向へ突出する鍔部24が設けられた構造となっている。これらの鍔部24は、その径寸法(外径寸法)が異なっており、軌道22の大径側に比較的大径の鍔部(大径側鍔部)24aが設けられ、小径側に比較的小径の鍔部(小径側鍔部)24bが設けられている。ただし、いずれの鍔部24a,24bも、保持器8(具体的には、後述する環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S))と干渉することがないように、その拡径方向への突出高さ(換言すれば、内輪2の外周縁近傍における拡径寸法)が調整されている。これに対し、外輪4は、その軌道42が軸方向の一方側から他方側へ向かうに従って、円錐ころ6の転動面(外周面)62の傾斜に沿って傾くように形成されるとともに、その両肩部分(外輪4の両内周縁部)も当該軌道42と一連の傾斜面となるように傾いて形成されている。
なお、図6に示す内外輪2,4の構成は一例であってこれには限定されず、例えば、内輪2の両外周縁近傍(軌道22の両肩部分)を軌道22と一連の傾斜面となるように傾けて形成した構成や、外輪4の軌道42の軸方向の両側もしくは一方側に内輪2の鍔部24a,24bと同様の鍔部(大径側鍔部及び小径側鍔部)を縮径方向へ突設させた構成とすることも可能である。
ころ6は、軌道22,42間の転動空間(軌道列)に対し、中実の同一円錐状のものが組み込まれている。図6(b)に示す複列(2列)円錐ころ軸受においては、各軌道列に対し、同一のころ6が同一個数ずつ組み込まれている。この場合、ころ6は、ころ軸方向に貫通孔がなく、その両端面に凹穴もない中実体となっていることは、上述した第1実施形態(図1から図5)に係る円筒ころと同様である。したがって、ころ割れを十分に防止可能な剛性を備えているだけでなく、製作が容易であるため製作コストも十分に節減させることが可能となることは円筒ころの場合と同様である。なお、本実施形態に係る円錐ころ6においても、その転動面(外周面)62のころ軸方向両周縁に面取り部64を形成するとともに、これらの面取り部64と連続する凸曲状のクラウニング部66を当該転動面62に形成する(図2参照)。
保持器8は、凹部82bを有する径寸法(外径寸法及び内径寸法)の異なる2つの環状樹脂板82が弾性ステー84で相互に繋げられて一体化された構造となっている。
一対の環状樹脂板82のうち、一方は、円錐ころ6の大径側端部68aを回転自在に保持し、軌道列において内輪2の大径側鍔部24a側に位置付けられ(以下、当該環状樹脂板82を大径側樹脂板82Lという)、他方は、当該円錐ころ6の小径側端部68bを回転自在に保持し、軌道列において内輪2の小径側鍔部24b側に位置付けられており(以下、当該環状樹脂板82を小径側樹脂板82Sという)、これらの環状樹脂板82L,82Sが弾性ステー84により相互に繋げられている。
大径側樹脂板82Lは、その外径寸法が外輪4の大径側内周縁近傍(図6(a)においては、左側内周縁近傍)の径寸法(内径寸法)よりも小寸で、その内径寸法が内輪2の大径側鍔部24aの径寸法よりも大寸に設定された円環状をなしている。また、小径側樹脂板82Sは、その外径寸法が外輪4の小径側内周縁近傍(図6(a)においては、右側内周縁近傍)の径寸法(内径寸法)よりも小寸で、その内径寸法が内輪2の小径側鍔部24bの径寸法よりも大寸に設定された円環状をなしている。これにより、保持器8(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)は、円錐ころ6を保持した状態で各軌道列へ組み込まれた際、内外輪2,4と干渉することなく、当該ころ6とともに当該軌道列において回転することができる。なお、このように大径側樹脂板82Lと小径側樹脂板82Sが弾性ステー84により相互に繋げられて一体化された構造をなす保持器8であっても、ころ案内、外輪案内、及び内輪案内のいずれの案内方式とすることが可能であり、その案内方式に応じて大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sの外内径寸法をそれぞれ設定すればよい。一例として、図6には、保持器8をころ案内とした場合の環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)の構成を示す。なお、図6に示す保持器8よりも外輪4寄りの保持器構成(図4と同様の構成)や、同図に示す保持器8よりも内輪2寄りの保持器構成(図5と同様の構成)とすることが可能であることは、上述した第1実施形態(図1から図5)に係る保持器8(同一の環状樹脂板82)の場合と同様である。また、大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sの板厚は、これらで円錐ころ6の大径側端部68a及び小径側端部68bを挟んで保持した状態において、内外輪2,4の軸方向に対する両側面(両端面)よりも突出することがないように、当該内外輪2,4の軸方向幅寸法(軸受幅)に応じてそれぞれ設定されている。
このような大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sも、上述した第1実施形態に係る一対の環状樹脂板82と同様に、射出成形や射出成形後の成形体に削り加工などを施すことで容易に成形することができ、例えば、図8に示すようなかご型の樹脂保持器98と比べ、柱部82cの径方向に対する長さ(大径側樹脂板82Lもしくは小径側樹脂板82Sの外内径寸法差に相当)を短くすることもできる。これにより、軌道列の径寸法が同一の場合、当該軌道列に対する円錐ころ6の組み込み数や径寸法を増大させることができ、結果として、軸受の高負荷容量化を図ることが可能となる。外輪4もしくは内輪2寄りの保持器構成(図4及び図5と同様の構成)とした場合には、柱部82cの径方向に対する長さをさらに短くすることが可能となるため、円錐ころ6の組み込み数や径寸法をより増大させ、軸受の一層の高負荷容量化を図ることも可能となる。
そして、本実施形態においては、弾性ステー84を大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sの環状部82dに対して固定することで、これらの大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sを弾性ステー84を介して相互に繋げ、一体化させている。すなわち、ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率(弾性)及び強度(引っ張り強度)を持つ金属線材で構成された弾性ステー84、換言すれば、断面積の非常に小さな弾性ステー84を介して大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sを相互に繋げ、一体化させることができる。このため、大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sの柱部82cの径方向に対する長さ(大径側樹脂板82Lもしくは小径側樹脂板82Sの外内径寸法差に相当)や断面積をより一層小さくすることができ、当該柱部82cの長さや断面積を小さくした場合であっても、弾性ステー84による十分な強度で大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82Sを相互に繋げ、一体化させることで、保持器8自体に十分な強度を確保することが可能となる。これにより、軌道列の径寸法が同一の場合、当該軌道列に対する円錐ころ6の組み込み数や円錐ころ6の径寸法をさらに増大させ、結果として、軸受のより一層の高負荷容量化を図ることを可能としている。
本来、保持器8の役割は、軸受に組み込まれた状態で周方向に自転と公転(すなわち転動)をしている同列で隣同士のころ6を接触させないように案内することであり、ころ6のころ軸方向の動き及び傾きを抑制するのは内外輪2,4の軌道22,42である。このため、上述した第1実施形態(図1から図5)、及び第2実施形態(図6)において、一対の環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)を相互に繋げている弾性ステー84(ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率(弾性)及び強度(引っ張り強度)を持つ金属線材)は、ころ6の動きによるころ軸方向の力を受けることがなく、しかも十分な弾性を有するため、特に曲げ及び捻りに対する耐久性が高く、その断面積が環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)の柱部82cよりも格段に小さいため、その分だけ、ころ6の組み込み数や径寸法を増大させることができ、結果として、軸受の高負荷容量化を図ることが可能となる。
また、ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率及び強度を持つ金属線材は、十分な弾性を有するため、一対の環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)の凹部82bの同心度によるころ6の傾きが若干あったとしても、外輪4の鍔部44や内輪2の鍔部24a,24bにより傾いたころ6の姿勢が矯正され(立て直され)、ころ6のスキューやそれによる焼き付きなどの発生を抑制することができる。しかも、一対の環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)の凹部82bへのころ6の挿入や、ころ6を保持した保持器8の軸受(内外輪2,4)への組み付けや取り外しなどの際に不用意にころ6が脱落してしまうことを有効に防止することができる。
さらに、それぞれ凹部82b(換言すれば、柱部82c)を有する一対の環状樹脂板82(大径側樹脂板82L及び小径側樹脂板82S)は、特段、寸法上の制約がなく、小型、中型、大型、そして超大型のいずれのころ軸受へも組み込み可能な保持器8に適用することができる。また、加工が容易な形状であるため射出成形や削り加工などで成形でき、その製造作業がモミヌキ型保持器78(図7)やかご型保持器98(図8)などと比べて非常に容易であり、取扱いも非常に便利である。
このように、上述した第1実施形態(図1から図5)、及び第2実施形態(図6)に係るころ軸受によれば、製造及び取扱いを格段に容易にすることができるとともに、製造コストを従来よりも低減させることができる。加えて、負荷容量を増大させることができ、高速度かつ重荷重で、衝撃荷重、振動荷重、及び変動荷重などが厳しい負荷条件にも十分に耐え得る保持器構造とすることができる。この結果、これらの厳しい負荷条件下での使用にも十分耐え得る高い信頼性を有するような長寿命の小型、中型、大型、及び超大型のころ軸受(弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受)を実現することができる。
2 内軌道輪(内輪)
4 外軌道輪(外輪)
6 ころ
8 保持器
22 内輪軌道
42 外輪軌道
68 ころ両端部
82 環状樹脂板
82a 環状樹脂板対向面
82b 凹部
84 弾性ステー

Claims (3)

  1. 相対回転可能に対向配置された内軌道輪、及び外軌道輪と、
    前記内軌道輪の外周部、及び前記外軌道輪の内周部にそれぞれ形成された軌道間へ転動可能に組み込まれた複数のころと、
    前記軌道間へ転動可能に組み込まれて周方向に隣り合うころを相互に当接させることなく配するための保持器とを備えたころ軸受であって、
    前記保持器は、各ころのころ軸方向両端部を挟んで回転自在に保持し、同心状に配された少なくとも一対の環状樹脂板と、弾性線材でなり、前記一対の環状樹脂板を相互に繋げる弾性ステーで構成され、
    前記一対の環状樹脂板は、互いの対向面を窪ませてなり、前記各ころを回転自在とした状態でそのころ軸方向一端部を挿入可能な複数の凹部を有しており、
    前記凹部は、前記軌道間に転動可能に組み込まれたころと同数で、かつ周方向に対して同一の位相で同心をなすように、前記一対の環状樹脂板にそれぞれ配されていることを特徴とする弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受。
  2. 前記ころは、その転動面のころ軸方向両周縁に面取り部を有するとともに、これらの面取り部と連続する凸曲状のクラウニング部を当該転動面に有しており、
    前記環状樹脂板の凹部の深さは、前記ころ転動面のころ軸方向の一方周縁の面取り部のころ軸方向寸法の2倍以上で、かつ、当該ころ転動面のころ軸方向の中間部位から一方側の面取り部へ連続するクラウニング部のころ軸方向寸法の半分以下の寸法に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受。
  3. 前記弾性ステーは、ピアノ線、あるいはピアノ線と同等以上の線膨張率及び強度を持つ金属線材でなり、
    前記保持器は、前記一対の環状樹脂板を前記弾性ステーにより相互に繋げることで、これら環状樹脂板が一体化された構造をなすことを特徴とする請求項1または2に記載の弾性ステーを有する凹形樹脂保持器付ころ軸受。
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