JP6435642B2 - スラストころ軸受用保持器及び該保持器を用いたスラストころ軸受 - Google Patents
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Description
また、潤滑油の油路方向におけるプラネタリ部の手前にはスラストころ軸受(スラストニードル軸受)が組み込まれており、プラネタリ部の潤滑油量の増加や通油性を良くするためにはこのスラストころ軸受の通油性を良くする必要がある。
しかし、このような保持器において通油量を増やすには、保持器の高さ寸法(図中符号Hで示す寸法)を低くする(高さ方向の幅を狭くする)しか方法がなかったが、製造上の問題などからも制限を受けていた。
すなわち、このように構成することにより、周方向において、ころところとの間には凸条部が配され、この凸条部は保持器本体の内径側と外径側に連通する空洞部を全てに備えているものであるため、潤滑油の通路が確保されることとなり、潤滑油の通油性を向上させることができる。
径方向に放射状で、かつ周方向に等間隔で設けられる複数個の独立したころ受部と、
径方向に放射状で、かつ周方向で隣り合う前記ころ受部間に設けられる複数個の連結部とで構成され、
前記ころ受部は、内径側の端部から外径側の端部にわたって形成されるとともに、自転軸が径方向となるようにころを収容するポケットを備えており、
前記連結部は、周方向で隣り合う前記ころ受部間において、それぞれの高さ方向平面から段差をもって凹状で、かつ相対向する外側面に沿って形成された径方向の溝部を備え、
前記径方向の溝部は、前記ころ受部の内径側の端部と同一径の内径側の端部を有するとともに、前記ころ受部の外径側の端部よりも小径の外径側端部を有して前記径方向の溝部と連通する軸方向の溝部が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受用保持器としたことである。
このように周方向に隣り合うころ受部11ところ受部11の間に溝部17を形成することにより、ころ8の個数を標準設計の場合の個数と比して半分程度に減らしている。例えば、本実施形態ではころ受部11が14個で、14個のころ8が組み込まれている形態を想定している。
本実施形態では、例えばPA46やPA66等のガラス繊維を含んだ合成樹脂材にて形成されている樹脂製保持器を想定している。
なお、保持器は、金属材料で形成されるものも本発明の範囲内である。
ころ9は、高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)からなり、熱処理(焼入れ焼き戻し)されて形成されたころ径がφ1.5〜5のものを想定している。
すなわち、連結部18は、ころ受部11の外側面15に対して軸方向L1で略中央位置に一体に連結して備えられており、連結部18がころ受部11の外側面15の軸方向L1幅よりも幅狭に形成されているため、連結部18の表面側と裏面側に所定深さで表面側の溝部17aと裏面側の溝部17bが形成されている。
本実施形態によれば、強度を維持しつつも潤滑油の通油性を向上させることができる。
このように構成することにより、保持器9の外径側におけるそれぞれの溝部17a,17bの外径位置には、ころ受部11の外径側の端部13との落差によって溝部(軸方向の溝部17c)が形成される。
さらに、本実施形態によれば、第一レース2の外径側に突設した環状のフランジ4が、溝部17cの外径方向に位置している構成を採用したため、溝部17cに流れ込んだ潤滑油はフランジ4と溝部17cとによって、軸方向へと確実に案内することができる。
例えば、潤滑油の油路方向におけるプラネタリ部の手前に組み込まれているスラストころ軸受(スラストニードル軸受)に本実施形態の通油性に優れたスラストニードル軸受を組み込めば、プラネタリ部への潤滑油量の増加や通油性を良くすることができる。
よって、プラネタリ部の焼付きを抑止することが出来る。
なお、潤滑油量制御は、本実施形態の保持器9の溝部17を構成する連結部18の幅・高さにより任意に調整可能である。
2 第一レース
6 第二レース
8 ころ
9 保持器
11 ころ受部
13 ころ受部の外径側の端部
14 ポケット
17(17a,17b,17c) 溝部
18 連結部
20 溝部の外径側の端部
Claims (3)
- 環状に形成され、周方向に複数個のころを放射状に保持するスラストころ軸受用保持器であって、
径方向に放射状で、かつ周方向に等間隔で設けられる複数個の独立したころ受部と、
径方向に放射状で、かつ周方向で隣り合う前記ころ受部間に設けられる複数個の連結部とで構成され、
前記ころ受部は、内径側の端部から外径側の端部にわたって形成されるとともに、自転軸が径方向となるようにころを収容するポケットを備えており、
前記連結部は、周方向で隣り合う前記ころ受部間において、それぞれの高さ方向平面から段差をもって凹状で、かつ相対向する外側面に沿って形成された径方向の溝部を備え、
前記径方向の溝部は、前記ころ受部の内径側の端部と同一径の内径側の端部を有するとともに、前記ころ受部の外径側の端部よりも小径の外径側端部を有して前記径方向の溝部と連通する軸方向の溝部が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受用保持器。 - 前記径方向の溝部及び前記軸方向の溝部は、連結部を挟んで保持器の高さ方向で上下に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスラストころ軸受用保持器。
- 請求項1又は2に記載のスラストころ軸受用保持器のそれぞれのころ受部のポケットにころを収容し、相対回転可能に配設した第一レースと第二レースとの間に組み込んでなることを特徴とするスラストころ軸受。
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JP2014107699A JP6435642B2 (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | スラストころ軸受用保持器及び該保持器を用いたスラストころ軸受 |
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JP2015224646A JP2015224646A (ja) | 2015-12-14 |
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JP2014107699A Active JP6435642B2 (ja) | 2014-05-26 | 2014-05-26 | スラストころ軸受用保持器及び該保持器を用いたスラストころ軸受 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108869552A (zh) * | 2017-05-12 | 2018-11-23 | 株式会社捷太格特 | 推力滚子轴承用保持架及推力滚子轴承 |
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2014
- 2014-05-26 JP JP2014107699A patent/JP6435642B2/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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