JP3197236B2 - コラーゲンブレンド - Google Patents

コラーゲンブレンド

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JP3197236B2 JP21420697A JP21420697A JP3197236B2 JP 3197236 B2 JP3197236 B2 JP 3197236B2 JP 21420697 A JP21420697 A JP 21420697A JP 21420697 A JP21420697 A JP 21420697A JP 3197236 B2 JP3197236 B2 JP 3197236B2
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ロダース・クロックラーン・ビー・ブイ
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    • C08L89/00—Compositions of proteins; Compositions of derivatives thereof
    • C08L89/04—Products derived from waste materials, e.g. horn, hoof or hair
    • C08L89/06—Products derived from waste materials, e.g. horn, hoof or hair derived from leather or skin, e.g. gelatin
    • A—HUMAN NECESSITIES
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    • A22C—PROCESSING MEAT, POULTRY, OR FISH
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、コラーゲンブレン
ドに関する。
【０００２】
【従来の技術】コラーゲンは、ソーセージケーシングの
成分として先行技術における開示に従ってしばしば使用
される。コラーゲンの起源及び分子の組成によって、多
くの異なる種類のコラーゲンが公知である。最も通常の
タイプは、Bailey及びLight共著、Connective tissue i
n meat and meat products、Elsevier Applied Scienc
e、１９８９、２８頁、表２．１に要約されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】タイプＩ及びIIIは産
業上ソーセージケーシングとして使用されているが、こ
れらのコラーゲンのタイプの使用はいまだに多くの欠点
を有することが発見された。例えば、タイプＩを使用し
たソーセージは噛み答え又はスナップ性が非常に悪く、
又、ソーセージの肌の滑らかさは決して優れているとは
いえず、良好な製品の市場での要求を満たさない。タイ
プIIIを高割合で含む組織の使用は、滅菌安定性、機械
処理性、ベルトマーク（beltmarks）及びソーセージ末
端の開口（open sausage ends）に関して非常に乏しい
結果を導く。従って、ソーセージケーシングにおいて使
用する改良された成分の開発に対する大きな要求が存在
した。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、このよ
うな成分を発見するために研究を行った。この研究の結
果、先行技術のコラーゲンの欠点を示さない、新規なコ
ラーゲンブレンドを発見した。上記の発見は、ソーセー
ジケーシング用の成分としてのコラーゲンが良好な性能
を有するために、特定のタイプの架橋の存在が不可欠で
あり、他の種類の架橋は少量以上存在してはいけないこ
とを本願発明者が発見したという事実に基づく。異なる
タイプのコラーゲンが異なるタイプの架橋を有すること
が知られている。コラーゲン中に認識される熱安定性架
橋は、例えば、ヒドロキシリシノピリジノリン（＝Ｐｙ
ｒｉｄ）、ヒスチジノヒドロキシリシノノルロイシン
（＝ＨＨＬ）及びジヒドロキシリシノノルロイシン（＝
ＤＨＬＮＬ）である。これらの種類の架橋及びこれらを
定量的に測定する方法は、Simms及びBailey共著、J.Chr
om.（１９９２）５８２、４９頁乃至５５頁；Black c.
s.著 Anal.Biochem. １６９、１９７頁、及び Robins
c.s.著 Biochem.J.１３１，７７１頁等の文献に開示さ
れている。
【０００５】
【発明の実施の形態】本願発明者らの新規な発見による
と、コラーゲンは、Ｐｙｒｉｄ、ＤＨＬＮＬ及びＨＨＬ
型の架橋が、重量比：（Ｐｙｒｉｄ＋ＤＨＬＮＬ）／Ｈ
ＨＬ＝０．０４乃至６、好ましくは０．５乃至５、最も
好ましくは１乃至４であるような異なるタイプのコラー
ゲンのブレンドであるべきである。
【０００６】ソーセージケーシング中にこのようなコラ
ーゲンブレンドを使用すると、既知のケーシングの欠点
の全てを避け、ソーセージケーシング中に２種類のコラ
ーゲンを独立して使用する場合には存在しない相乗効果
さえ見受けられる。
【０００７】異なる架橋の存在量の測定は、上記の先行
技術の方法に従って行われ得る。この方法は、ホウ化水
素ナトリウムでコラーゲンサンプルを還元し、ＨＣｌで
得られた生成物を加水分解し、生成物を凍結乾燥させ、
水中で溶解させることに基づく。生成物は、生成物中の
ヒドロキシプロリン含量をフローオート分析機（ChemLa
b）で分析される。生成物の他の部分は、氷酢酸及び１
−ブタノールを使用してＣＦ１−セルロース上で前分別
される。これは、結果として、水、酢酸及びブタノール
を含む有機層となる。非架橋アミノ酸は、有機層から抽
出され、架橋されたアミノ酸は吸着されたままである。
流出液を捨て、吸着されたアミノ酸を水で抽出させる。
生成物を遠心分離し、下方の水相を分離し、単離し、凍
結乾燥させ、得られた生成物を酸中に溶解させ、溶液を
濾過し、生成物をアミノ酸分析器で分析し、架橋された
コラーゲンを分離するために配列させる。異なる架橋の
含量は得られたデータから算出される。
【０００８】（Ｐｙｒｉｄ＋ＤＨＬＮＬ＋ＨＨＬ）架橋
の総量が０．１より大、０．３より大、最も好ましくは
０．３乃至０．６モル架橋／モルコラーゲンの場合、卓
越した結果が得られた。より高い及び低い量も可能であ
るが、本願発明者らは、最適な結果は上記の範囲で得ら
れることを発見した。
【０００９】本発明のブレンドは、適したコラーゲンの
タイプを適した量でブレンドすることによって得られ
る。しかし、これらのブレンドを作るのに非常に簡便な
方法はコラーゲンタイプＩ及びIIIを好ましくは９０：
１０乃至７５：２５（重量％／重量％）で混合すること
である。
【００１０】コラーゲンは、魚、牛、豚及び七面鳥のよ
うな異なる原料の、皮膚、骨、及び腱から得ることがで
きるが、本願発明のコラーゲンタイプＩの原料として牛
の皮、コラーゲンタイプIIIの原料として動物の腸を使
用することが好ましい。しかし、肺や胃など、他の内臓
からこのコラーゲンを得ることも可能である。腸からコ
ラーゲンを得る場合、始めに腸を、好ましくはペプシン
又はアルカラーゼのような蛋白分解酵素を使用して酵素
処理にさらすことが好ましい。この処理によって、非コ
ラーゲン肉蛋白は分解され、改良されたコラーゲンが分
離される。
【００１１】ケーシングを作るために、コラーゲン生地
を始めに調製しなければならない。これらのコラーゲン
生地は、一般に１．０％乃至６．０％（この量はｐＨを
３．０未満にするのに十分である）の量の有機及び無機
酸、１乃至２０、好ましくは３．０乃至１４．０％、最
も好ましくは３．５乃至７．０％の、コラーゲン蛋白含
量に対する本発明のコラーゲンブレンド、及び水（残
部、１００にする）を含む。
【００１２】これらのコラーゲン生地は０．５乃至３．
０％のセルロース繊維及び０．２５％乃至１．０％のセ
ルロースエーテル、好ましくはメチルセルロースも又含
み得る。
【００１３】これらの生地からケーシングは共押出しに
よって製造される。共押出しの前に、液状スモーク又は
他の架橋剤含有物質を生地中に２乃至８％、好ましくは
３乃至６％の割合で混合し得る。
【００１４】本願発明は、コラーゲンブレンド又はコラ
ーゲン生地から製造されるケーシングを含む。これらの
ケーシングは、ケーシングされた食品（肉ソーセージ、
フィッシュフィンガー、チーズスティックなど）の製造
に使用するのに優れた特性を有する。それゆえ、本願発
明のケーシングで製造された食品、特に肉製品又は類似
肉製品も本願発明の一部である。
【００１５】ケーシングされた食品は、液状スモーク濃
縮物を噴霧し又はこれに浸漬することによって処理さ
れ、コラーゲン蛋白繊維を架橋することによってケーシ
ングを安定化させ、スモークフレーバーを製品に付与さ
せる。非常に有用なスモーク濃縮物は本願出願人の米国
特許第４,３５９,４８１号に開示されている。
【００１６】本願発明のもう一つの実施態様では、本願
発明のコラーゲンブレンド又はコラーゲン生地は、滅菌
安定化及び／又はベルトマーク及び／又は噛み答え又は
スナップ及び／又は機械処理性及び／又は肌の滑らかさ
及び／又はケーシングされた肉製品のソーセージ末端の
開口の発生を改良するために使用され得る。
【００１７】滅菌安定性は、本明細書において、ケーシ
ングの滅菌条件に耐え得る能力である。
【００１８】ベルトマークは、ケーシングされたソーセ
ージの乾燥工程中、移動ベルトを使用した結果としてケ
ーシングに目に見える刻印である。
【００１９】噛み答え又はスナップはソーセージを最初
に噛んだときのスナップ性の印象である。
【００２０】機械処理性は、ケーシングされた肉製品の
製造中、高速度で移動されるときのケーシングの被運搬
能力である。
【００２１】ソーセージ末端の開口は、製造中、ケーシ
ングの収縮による末端の開口の発生を回避するケーシン
グの能力である。
【００２２】本発明のもう一つの実施態様は、本願発明
のコラーゲンブレンド、又はコラーゲン生地又はケーシ
ング又はケーシングされた肉製品に、コラーゲンブレン
ドの一部として追加の架橋剤を添加し又は存在させるこ
とである。有用な架橋剤は、グルタルアルデヒド又はヘ
キサメチレンジイソシアネートである。
【００２３】
【実施例】
実施例 １．異なるコラーゲン生地を異なるコラーゲン又はコラ
ーゲンブレンドから製造した。要約を以下に示す。
【００２４】 生地番号 Ｉ II III IV V VI 生地中のコラーゲン （％） 4.0％ 4.0％ 4.0％ 4.0％ 4.0％ 4.0％ コラーゲン生地／ ソーセージの総重量 （重量％） 5％ 4.3％ 4.3％ 4.3％ 7％ 7％ コラーゲン タイプ−Ｉ（％） 100 87 83 80 73 66 コラーゲン タイプ−III（％） -- 13 17 20 27 33
【００２５】これらの生地からソーセージケーシングが
共押出しによって製造され、ケーシングＩ乃至VIを得
た。これらのケーシングを以下の表に示したようにその
特性を評価した。
【００２６】 表 ケーシング番号 Ｉ II III IV V VI 滅菌安定性 10 10 10 10 1 1 ベルトマーク 7 9 9 9 4 4 肌の滑らかさ 6 9 9 9 7 7 ソーセージ末端の開口 8 8 7 7 4 4 噛み答え／スナップ 2 6 7 7 8 8 機械処理性 8 8 8 8 2 2 サンプルは１乃至１０の数値で判定され、示された。 １＝不良 １０＝完全
【００２７】上記の表から本願発明の製品は先行技術の
製品よりも優れていることが明らかである。本願発明者
らは、特に機械処理性、ベルトマーク、噛み答え又はス
ナップ、及び皮膚の滑らかさにおいて、個々の成分の特
性を基礎として予想したよりも良好な改良を見出だし
た。
【００２８】 異なるコラーゲンの（Ｐｙｒｉｄ＋ＤＨＬＮＬ）／ＨＨＬ比の要約 生地中のコラーゲン番号 Ｉ II III IV V＊ VI 比 0.034 0.085 1.28 1.65 無限 6.01 ＊ＨＨＬは存在しないか又は痕跡量のみが存在した。
【００２９】２．コラーゲン生地の製造 水と混合した後、コラーゲンを細分し、コラーゲン繊維
の非常に微細な懸濁液にした。脱気及び均一化した後、
酢酸を添加してｐＨを３未満に調整した。コラーゲン繊
維はこのｐＨ調整の結果として膨脹した。実施例１に記
載のコラーゲン量を含有するコラーゲン生地を得た。
【００３０】３．コラーゲンタイプＩの製造 ３，０００ｋｇのハイドスプリット（ｈｉｄｅ−ｓｐｌ
ｉｔ）コラーゲンを回転ドラム式プロセッサー（Ｄｏｓ
ｅｍａｔ、登録商標）へ導入した。洗浄した後、（酢
酸：ｐＨ４．８１で）脱灰し、再び洗浄し、生成物を４
時間飽和硫酸ナトリウム溶液で平衡させた。得られた生
成物をアルカリ処理し、（１Ｎ ＮａＯＨ）、２．５時
間中和させた（酢酸水溶液）。生成物を洗浄した。洗浄
した生成物はコラーゲンタイプＩである。
【００３１】４．コラーゲンタイプIIIの製造 ブタの腸を水と混合し、次に４０℃においてｐＨ８．３
で２時間アルカラーゼで処理した。ｐＨ５．５へ中和し
た後、デカンター遠心によりコラーゲンを液体から分離
した。
【００３２】
【発明の効果】ソーセージケーシング中に本願発明のコ
ラーゲンブレンドを使用すると、滅菌安定化及び／又は
ベルトマーク及び／又は噛み答え又はスナップ及び／又
は機械処理性及び／又は肌の滑らかさ及び／又はケーシ
ングされた肉製品のソーセージ末端の開口の発生を改良
して既知のケーシングの欠点の全てを避け、さらに、ソ
ーセージケーシング中に２種類のコラーゲンを独立して
使用する場合には得られない相乗効果さえ見受けられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・デ・マリ オランダ国、1521・エイゼット・ウォー マービール、ホーゲウェグ １、シー ／オー・ロダース・クロックラーン・ビ ー・ブイ (72)発明者 ベティナ・シュミドル オランダ国、1521・エイゼット・ウォー マービール、ホーゲウェグ １、シー ／オー・ロダース・クロックラーン・ビ ー・ブイ (72)発明者 フランシスカス・アロイシウス・ティマ ーマンズ オランダ国、5349・エイブイ・オス、ガ ストラート・オースト 10、シー／オ ー・ユーブイジー・ネダーランド・ビー ブイ (56)参考文献 特開 平７−275341（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−284946（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−3733（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−147968（ＪＰ，Ａ) 特公 昭47−24136（ＪＰ，Ｂ１) 特表 平７−509718（ＪＰ，Ａ) 特表 昭57−500648（ＪＰ，Ａ) 特表 昭61−502129（ＪＰ，Ａ) 欧州特許出願公開479709（ＥＰ，Ａ ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 89/00 - 89/06 A22C 13/00 - 13/02

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 異なるタイプの架橋を有する、コラーゲ
    ンタイプＩ及びIIIのブレンドであって、ブレンドは、
    ヒドロキシリシノピリジノリン（＝Ｐｙｒｉｄ）、ジヒ
    ドロキシリシノノルロイシン（＝ＤＨＬＮＬ）及びヒス
    チジノヒドロキシリシノノルロイシン（＝ＨＨＬ）型の
    架橋を、重量比：（Ｐｙｒｉｄ＋ＤＨＬＮＬ）／ＨＨＬ
    ＝０．０４乃至６となるように含み、コラーゲンタイプ
    Ｉが牛の皮に由来し、コラーゲンタイプIIIが動物の腸
    に由来し、ブレンドは、コラーゲンタイプＩ及びコラー
    ゲンタイプIIIを９０：１０乃至７５：２５（重量％／
    重量％）の量で含む、ブレンド。
  2. 【請求項２】 ブレンドが、０．１乃至０．６モル／モ
    ルコラーゲンの（Ｐｙｒｉｄ＋ＤＨＬＮＬ＋ＨＨＬ）架
    橋の総量を含む、請求項１記載のブレンド。
  3. 【請求項３】 コラーゲンタイプIIIが、コラーゲンの
    単離の前に、コラーゲンでないタンパク質を変性させる
    ために酵素処理された動物の腸に由来する、請求項１又
    は２のいずれか１請求項記載のブレンド。
  4. 【請求項４】 さらに、グルタルアルデヒド及びヘキサ
    メチレンジイソシアネートからなる群から選択される架
    橋剤を含む、請求項１乃至３のいずれか１請求項記載の
    ブレンド。
  5. 【請求項５】 架橋の重量比が、Ｐｙｒｉｄ＋ＤＨＬＮ
    Ｌ／ＨＨＬ＝１乃至４である、請求項１乃至４のいずれ
    か１請求項記載のブレンド。
  6. 【請求項６】 水、酸、及びコラーゲンを含むコラーゲ
    ン生地であって、請求項１記載のコラーゲンブレンドが
    生地の１乃至２０重量％となるような量で存在し、水
    が、生地の合計が１００重量％となるような量で存在す
    る、コラーゲン生地。
  7. 【請求項７】 ケーシングされた肉製品のケーシング特
    性を改良するための方法であって、以下の工程、 請求項１又は６記載のコラーゲン生地を含む肉ケーシン
    グを調製し、 前記ケーシングに肉製品を充填する、 ことを含み、改良されるケーシング特性が、ケーシング
    された肉製品の滅菌安定化、ベルトマーク、噛み応え又
    はスナップ、機械処理性又は肌の滑らかさを含む、方
    法。
  8. 【請求項８】 請求項６記載のコラーゲン生地を含む、
    肉製品用ケーシング。
  9. 【請求項９】 請求項８記載のケーシングが、肉を含む
    フィリングの回りに存在する、ケーシングされた肉製
    品。
  10. 【請求項１０】 さらに、液体スモーク濃縮物をも含有
    する、請求項９記載のケーシングされた肉製品。
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