JP3196206B2 - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

放電ランプ点灯装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、商用電源およびバッテリを用い低温時でも
放電ランプの立ち消えを防止した放電ランプ点灯装置に
関する。
(従来の技術) 従来の放電ランプ点灯装置としては、たとえばバッテ
リ電源使用時あるいは商用電源である商用交流電源使用
時のいずれかにより、ランプ電流を変化できる構成が知
られている。すなわち、たとえば商用交流電源使用時に
は消費電力は特に気にせずに、通常点灯の状態として放
電ランプの輝度を高くし、バッテリ電源使用時には節電
点灯の状態として放電ランプの輝度をやや暗くして、消
費電力を抑制している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、節電点灯の状態で放電ランプのランプ
電流を小さくすると、低温時に放電ランプが立ち消えを
生じたり、反対に放電ランプ電流値をある程度高い値に
すると、消費電力を十分に抑制できない問題を有してい
る。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、節電点
灯の状態で放電ランプの電流値を低くして消費電力を十
分に抑制できるとともに、低温時にも放電ランプの立ち
消えを生じにくい放電ランプ点灯装置を提供することを
目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明の放電ランプ点灯装置は、放電ランプのランプ
電流値を商用電源による通常点灯およびバッテリによる
節電点灯の少なくとも2つの状態に設定可能な電源手段
と;温度を検出する温度検出手段と;通常点灯および節
電点灯毎に電源手段の放電ランプのランプ電流値を上限
値および下限値の調節範囲で設定可能な範囲設定手段
と;この範囲設定手段で設定された調節範囲で電源手段
の放電ランプのランプ電流値を制御し、節電点灯状態で
温度検出手段が温度が所定値以下であると検出するとラ
ンプ電流値を調節範囲内で節電点灯の設定状態より大き
なランプ電流値に増加させる制御手段とを具備したもの
である。
(作用) 本発明は、電源手段で放電ランプの電流値を商用交流
による通常点灯およびバッテリによる節電点灯の少なく
とも2つ以上に設定可能で、範囲設定手段では通常点灯
および節電点灯毎に放電ランプのランプ電流値の上限値
および下限値の調節範囲が設定可能であり、節電点灯の
状態で温度検出手段で検出された温度が所定値以下であ
ると制御手段は調節範囲内でランプ電流値を増加させて
低温時に必要以上にランプ電流を大きくすることなく放
電ランプが立ち消えすることを防止し、このように低温
時に立ち消えを防止することにより、バッテリによる節
電点灯の状態でのランプ電流を低く抑えて消費電力を抑
制する。
(実施例) 以下、本発明の放電ランプ点灯装置の一実施例を図面
を参照して説明する。
第1図は放電ランプ点灯装置を示す回路図で、この第
1図に示すようにVcc端子およびGND端子間には、ヒュー
ズF1を介して、フィルタとしてのコンデンサC1および電
解コンデンサC2が並列に接続されている。そして、電解
コンデンサC2には、電源手段としての可変安定化電源1
およびインバータ回路2が縦続接続され、このインバー
タ回路2には放電ランプ3が接続されている。また、可
変安定化電源1には、温度検出手段としての温度検出回
路4が接続されている。
そして、可変安定化電源1は、ヒューズF1に、平滑用
のインダクタL1、整流用のダイオードD1、オン、オフ用
のトランジスタQ1のベースが接続され、このトランジス
タQ1のベース・エミッタ間にはバイアス抵抗R1が接続さ
れ、ベースは抵抗R2を介してオン、オフ端子に接続され
ている。また、インダクタL1には、抵抗R3およびダイオ
ードD2の直列回路が並列に接続されている。さらに、ヒ
ューズF1およびインダクタL1の接続点には、トランジス
タQ2のエミッタが接続され、このトランジスタQ2のエミ
ッタ・ベース間にはバイアス抵抗R4が接続され、ベース
は抵抗R5および抵抗R6を介してオン・オフ端子に接続さ
れている。また、トランジスタQ2のコレクタ、ツェナダ
イオードZD1、抵抗R7、抵抗R8およびダイオードD3を介
して、GND端子に接続されている。そして、インダクタL
1およびダイオードD1の接続点には、デューティ比を変
化させることにより可変安定化電源1の出力を変化させ
る電界効果トランジスタQ3のドレインが接続され、電界
効果トランジスタQ3のソースは、GND端子に、ソース、
ドレイン間には、抵抗R9が接続されている。さらに、ダ
イオードD1を介した電界効果トランジスタQ3のドレイン
と、ソースとの間には、コンデンサC3が接続されてい
る。また、トランジスタQ1のコレクタと、GND端子との
間には、抵抗R10、範囲設定手段としての可変抵抗R11お
よび半固定抵抗R12の直列回路と、電解コンデンサC4と
が並列に接続されている。
また、IC1はたとえばテキサスインスツルメント社製T
L494型の制御手段としてのICチップで、このICチップIC
1の端子1はコンデンサC5を介してGND端子に接続されて
いる。そして、端子2および端子3間には抵抗R13およ
びコンデンサC6が並列に接続され、端子4は抵抗R7およ
び抵抗R8の接続点に接続されている。さらに、端子5は
コンデンサC7を介して、端子6は抵抗R14を介して、端
子7、端子13および端子16はそのままそれぞれGND端子
に接続されている。また、端子8は端子11とともに抵抗
R15およびコンデンサC8の並列回路を介して、端子12は
そのまま、それぞれトランジスタQ2のコレクタに接続さ
れている。さらに、端子14および端子15はたとえば商用
交流電源またはバッテリ電源の切替に伴う入力切替用の
トランジスタQ4のエミッタに接続され、このトランジス
タQ4のエミッタ、ベース間には、バイアス抵抗R16が接
続され、ベースは抵抗R17を介して入力切替端子に接続
されている。また、トランジスタQ4のコレクタには、抵
抗R18が接続され、この抵抗R18を介したトランジスタQ4
のコレクタおよびエミッタ間には、電解コンデンサC9お
よび抵抗R19の並列回路が接続され、抵抗R18、電解コン
デンサC9および抵抗R19の接続点は、抵抗R20を介して抵
抗R13およびコンデンサC6の接続点に接続されるととも
に、抵抗R21を介して、GND端子に接続されている。
一方、温度検出回路4は、トランジスタQ5を有し、こ
のトランジスタQ5のコレクタは抵抗R22を介して、トラ
ンジスタQ4のコレクタに接続され、トランジスタQ5のエ
ミッタは、トランジスタQ4のエミッタに接続され、トラ
ンジスタQ5のエミッタ、ベース間には、たとえば放電ラ
ンプ3の管壁に取付けられたサーミスタTh1が接続さ
れ、トランジスタQ5のベースは、GND端子に接続されて
いる。
またさらに、可変安定化電源1の正極となる電解コン
デンサC4の一端と、負極となる他端との間に接続された
インバータ回路2は、可変安定化電源1の正極に、イン
ダクタL2を介して、第1のトランスT1の一次巻線T1aの
中間タップT1atが接続されている。この一次巻線T1aに
対しては並列にコンデンサC10が接続され、一次巻線T1a
の一端は、トランジスタQ6のコレクタ、エミッタを介し
て、可変安定化電源1の負極に接続され、一次巻線T1a
の他端は、トランジスタQ7のコレクタ・エミッタを介し
て、可変安定化電源1の負極に接続されている。また、
これらトランジスタQ6,Q7の制御端子としてのベース
は、抵抗R24,R25を介して、インダクタL2と中間タップT
1atとの接続点に接続されている。さらに、トランスT1
の一次巻線T1aおよびコンデンサC10に対して並列に、第
2のトランスT2の一次巻線T2aが接続され、また、この
第2のトランスT2の制御巻線T2cは、各トランジスタQ6,
Q7のベースに接続されている。
そして、第1のトランスT1の二次巻線T1bと、第2の
トランスT2の二次巻線T2bとは直列切初され、コンデン
サC11およびコンデンサC12を介して、たとえばOA機器の
バックライト用の冷陰極などの放電ランプ3に接続され
ている。また、第1のトランスT1の二次巻線T1bと第2
のトランスT2の二次巻線T2bとは共通接地され、直流電
源11の負極に接続されている。
次に上記実施例の動作について説明する。
まず、商用交流電源により駆動される通常点灯の状態
の場合について説明する。
商用交流電源より駆動する通常点灯の状態の場合は入
力切替端子からの入力がローレベルになり、トランジス
タQ4をオンして温度検出回路4をオフし、また、ICチッ
プIC1の端子1、端子2および端子4に印加される電圧
を高くし、端子9および端子10から出力されるPWM変調
のパルス幅を広く、電界効果トランジスタQ3のオン時間
を長くし、可変安定化電源1の出力を大きくする。ま
た、この場合、温度検出回路4のサーミスタTh1で温度
が所定値以下たとえばおよそ15℃以下の温度を検出して
も、トランジスタQ4により、温度検出回路4は短絡され
ているので、可変安定化電源1の出力は変化しない。
たとえば、第2図に示すように、可変抵抗R11を可変
することにより、Aの調節範囲の下限値の16.5Vから上
限値の24Vまでの任意の電圧値を、温度に関わらず一定
に保つ。
また、可変安定化電源1の出力は、可変抵抗R11をフ
ィードバックにより抵抗値を変化させて一定にする。
次に、バッテリ電源により駆動される節電点灯の状態
の場合について説明する。
バッテリ電源により駆動される節電点灯の状態の場合
は、入力切替端子からの入力がハイレベルになり、トラ
ンジスタQ4をオフし、また、ICチップIC1の端子9およ
び端子10から出力されるPWM変調のパルス幅を狭くし、
電界効果トランジスタQ3のオン時間を短くし、可変安定
化電源1の出力を小さく、たとえば放電ランプ3の明る
さが商用交流電源使用時の明るさの30%程度の明るさと
する。そして、温度検出回路4のサーミスタTh1で、お
よそ15℃以下の温度を検出すると、サーミスタTh1の抵
抗値の上昇により、トランジスタQ5がオンし、ICチップ
IC1の端子9および端子10から出力されるPWM変調のパル
ス幅をやや狭くし、電界効果トランジスタQ3のオン時間
をやや短くし、可変安定化電源1の出力をたとえば放電
ランプ3の明るさが商用交流電源使用時の約45%程度に
なるように上昇させ、放電ランプ3の立ち消えを防止す
る。
また、たとえば、第2図に示すように、可変抵抗R11
を可変することにより、温度がおよそ15℃以上のときB1
またはB2の間の下限値の11Vから上限値の15Vまで調節範
囲の任意の値を設定し、温度約15℃以下になると電圧が
上昇する。そして、温度がおよそ15℃以下のときは、調
節範囲を11Vから15Vに設定したいずれの場合も、調節範
囲内の上限値の約15Vの出力を保っている。なお、R19a,
R19bはそれぞれ抵抗値の異なる抵抗R19を用いた場合の
出力の変化を示している。
そうして、インバータ回路2では、商用交流電源ある
いはバッテリ電源のいずれを使用した場合も、可変安定
化電源1からの直流をインダクタL2で平滑し、いずれか
のトランジスタQ1,Q2をオンすることにより始動する。
その後は、制御巻線T2cに誘起される制御出力に従っ
て、トランジスタQ6,Q7が交互にオンされる。そして、
一方のトランジスタQ6がオンされたときは、可変安定化
電源1、インダクタL2、第1のトランスT1の一次巻線T1
aの半分、一方のトランジスタQ6および可変安定化電源
1の閉路で電流が流れて、二次巻線T1bに電圧が誘起さ
れるとともに、コンデンサC10に蓄えられた電荷が第2
のトランスT2の二次巻線T2bに流れ、二次巻線T2bに電圧
が誘起され、第1のトランスT1の二次巻線T1bと第2の
トランスT2の二次巻線T2bとの電圧が重畳されて、放電
ランプ3に印加される。次に、コンデンサC10が充電さ
れて一方のトランジスタQ6がオフされ、反対に、他方の
トランジスタQ7がオンされたときは、可変安定化電源
1、インダクタL2、第1のトランスT1の一次巻線T1aの
半分、第2のトランジスタT2および可変安定化電源1の
閉路で電流が流れて、二次巻線T1bに電圧が誘起される
とともに、コンデンサC10に蓄えられた場合とは逆の電
荷が第2のトランスT2の一次巻線T2aに流れ、二次巻線T
2bに逆方向の電圧が誘起され、第1のトランスT1の二次
巻線T1bと第2のトランスT2の二次巻線T2bとの電圧が重
畳されて、放電ランプ3に印加される。
上記実施例によれば、バッテリ電源などを使用すると
きに、節電のため放電ランプ3のランプ電流を少なくし
て出力を低下させていても、温度が所定値以下になると
放電ランプのランプ電流を増加させて出力を高くするの
で、放電ランプ3の立ち消えを防止できる。また、この
ため、通常温度時の放電ランプ3の立ち消えのみを考慮
してバッテリ電源使用時の出力を設定できるので、放電
ランプ3の出力をかなり低く抑えることができ、十分な
節電を達成できる。反対に、商用交流電源使用時には、
低温になっても出力を増大しないので、放電ランプ3に
悪影響を与えない。
また、2つの第1および第2のトランスT1,T2の二次
巻線T1b,T2bに誘起される電圧を重畳することにより、
放電ランプ3の電圧を得ているので、各二次巻線T1b,T2
bに誘起される電圧は、低くてすみ、各第1および第2
のトランスT1,T2を小型に形成できる。
また、サーミスタTh1は、放電ランプ3の管壁に限ら
ず、トランジスタの放熱板、コンデンサあるいはコイル
などに取り付けるようにしてもよい。
〔発明の効果〕 本発明の放電ランプ点灯装置によれば、電源手段で放
電ランプの電流値を商用交流による通常点灯およびバッ
テリによる節電点灯の少なくとも2つ以上に設定可能
で、範囲設定手段では通常点灯および節電点灯毎に放電
ランプのランプ電流値の上限値および下限値の調節範囲
が設定可能であり、節電点灯の状態で温度検出手段で検
出された温度が所定値以下であると制御手段は調節範囲
内でランプ電流値を増加させて低温時に必要以上にラン
プ電流を大きくすることなく放電ランプが立ち消えする
ことを防止し、このように低温時に立ち消えを防止する
ことにより、バッテリによる節電点灯の状態でのランプ
電流を低く抑えて消費電力を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の放電ランプ点灯装置の一実施例を示す
回路図、第2図は同上動作を表わす周囲温度と入力電圧
との関係を示すグラフである。 1……電源手段としての可変安定化電源、3……放電ラ
ンプ、4……温度検出手段としての温度検出回路、IC1
……制御手段としてのICチップ、R11……範囲設定手段
としての可変抵抗。
フロントページの続き (72)発明者 小野寺 義伸 東京都港区三田1丁目4番28号 東芝ラ イテック株式会社内 (72)発明者 佐藤 嘉典 東京都港区三田1丁目4番28号 東芝ラ イテック株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−42472(JP,A) 特開 平3−110795(JP,A) 特開 昭60−59699(JP,A) 特開 昭60−63898(JP,A) 特開 平2−223195(JP,A) 特開 平3−101097(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/14 - 41/298 H05B 41/38 - 41/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電ランプのランプ電流値を商用電源によ
    る通常点灯およびバッテリによる節電点灯の少なくとも
    2つの状態に設定可能な電源手段と; 温度を検出する温度検出手段と; 通常点灯および節電点灯毎に電源手段の放電ランプのラ
    ンプ電流値を上限値および下限値の調節範囲で設定可能
    な範囲設定手段と; この範囲設定手段で設定された調節範囲で電源手段の放
    電ランプのランプ電流値を制御し、節電点灯状態で温度
    検出手段が温度が所定値以下であると検出するとランプ
    電流値を調節範囲内で節電点灯の設定状態より大きなラ
    ンプ電流値に増加させる制御手段と; を具備したことを特徴とした放電ランプ点灯装置。
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