JP3196064B2 - 引違いサッシの召合せ部水密構造 - Google Patents

引違いサッシの召合せ部水密構造

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JP3196064B2
JP3196064B2 JP01512296A JP1512296A JP3196064B2 JP 3196064 B2 JP3196064 B2 JP 3196064B2 JP 01512296 A JP01512296 A JP 01512296A JP 1512296 A JP1512296 A JP 1512296A JP 3196064 B2 JP3196064 B2 JP 3196064B2
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貢 渡辺
寛典 九鬼
敏博 嶋崎
隆 示森
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ワイケイケイアーキテクチュラルプロダクツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サッシ枠に内障子
と外障子を面内方向に移動自在に装着した引違いサッシ
において召合せ部から雨水が室内側に浸入しないように
する召合せ部の水密構造に関する。
【0002】
【従来の技術】引違いサッシにおいては、内・外障子を
閉じた時に内障子の召合せ框と外障子の召合せ框との間
を水密しているが、各召合せ框の下面と下枠との間に空
間があるので、その空間より雨水が室内側に浸入する。
【0003】このために、例えば実開昭61−2289
1号公報に示すように、下枠の召合せ部に風止部材を取
付け、内・外障子の各召合せ框の下面を風止部材に接し
て雨水が室内側に浸入しないようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】外障子の召合せ框下面
と風止部材との接触部は室外側に露出しているから、そ
の接触部分を伝わって雨水が毛細管現象により室内側ま
で浸入することがあり、十分な水密性能が得られない。
【0005】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした引違いサッシの召合せ部水密構造を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、サッシ枠
に内障子と外障子を面内方向に移動自在に装着した引違
いサッシにおいて、前記サッシ枠を構成する下枠におけ
る内・外障子の召合せ部と対向した位置に、上面が長手
方向に不連続で、その不連続部分を下面まで連続する排
水部を有する風止部材を取付け、この風止部材の排水部
を室外側に開口させる排水孔を下枠に形成し、内障子の
召合せ框下面と外障子の召合せ框下面を前記風止部材の
上面に接して水密したことを特徴とする引違いサッシの
召合せ部水密構造である。第2の発明は、第1の発明の
下枠を、内下レールと外下レール、この内下レールと外
下レールとの間の凹部、この凹部よりも下部に中空部を
有する形状とし、前記凹部における内・外障子の召合せ
部と対向した位置に前記風止部材を取付け、前記凹部の
底部に風止部材の排水部を中空部に開口する第1次排水
孔を形成し、前記下枠には中空部を室外側に開口する第
2次排水孔を形成した引違いサッシの召合せ部水密構造
である。
【0007】
【作 用】第1の発明によれば、風止部材の上面が長
手方向に不連続であることから、その風止部材の上面と
外障子の召合せ框の下面との接触部に毛細管現象で浸入
した雨水は不連続部分に滴下して室内側まで浸入しな
い。また、風止部材には不連続部分を下面まで連続した
排水部が形成され、その排水部は下枠に形成した排水孔
で室外側に開口していることから、前記不連続部分に滴
下した雨水は排水部、排水孔より下枠の室外側に排水さ
れる。これによって、内・外障子の召合せ部から雨水が
室内側に浸入することを確実に防止できるので、水密性
の優れた召合せ部水密構造となる。第2の発明によれ
ば、風止部材の不連続部分に滴下した雨水が第1次排水
孔で中空部に流れ落ち、その中空部内に流れ落ちた雨水
が第2次排水孔から室外側に流出するので、雨水をスム
ーズに室外側に排水できる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1に示すように、サッシ枠1は
上枠2と下枠3と一方の縦枠4と他方の縦枠5を方形枠
組みしたものである。このサッシ枠1の室内寄りに内障
子6、室外寄りに外障子7が面内方向に移動自在にそれ
ぞれ装着されて引違いサッシを構成している。
【0009】前記内障子6は上框8、下框9、召合せ框
10、戸当り框11を方形框組みし、その内部にガラス
12が取付けてある。前記外障子7は上框13、下框1
4、召合せ框15、戸当り框16を方形框組みし、その
内部にガラス17が取付けてある。
【0010】前記内障子6の戸当り框11、外障子7の
戸当り框16にはハンドル18が取付けてあり、このハ
ンドル18を矢印方向に回動すると内障子6、外障子7
が上方に移動し、ハンドル18を図1に示す状態とする
内障子6、外障子7が下方に移動して図1に示す状態と
なるようにしてある。この構造は例えば実公平3−17
038号公報に示すように従来周知である。
【0011】前記下枠3の形状を図2と図3に基づいて
説明する。室内側縦板20の下部寄りに下横板21を一
体的に設け、この下横板21に室内寄り中間縦板22と
室外寄り中間縦板23を一体的に設け、室内寄り中間縦
板22の上端部と室内側縦板20の上端部とに亘って室
内側横板24を一体的に設け、その室内側横板24に室
内側立上り片25を一体的に設けてある。
【0012】前記室内寄り中間縦板22の上下中間部と
室外寄り中間縦板23の上下中間部とに亘って中間横板
26を一体的に設けて中空部27を構成している。この
中間横板26の室内寄りに内立上り片28、室外寄りに
外立上り片29をそれぞれ一体的に設けて内レール取付
凹部30と下レール取付凹部31と凹部32を形成して
いる。
【0013】前記内レール取付凹部30には中空形状の
内下レール33が嵌合して取付けられ、外レール取付凹
部31には中空形状の外下レール34が嵌合して取付け
てある。前記凹部32は閉塞部材、例えばプレート35
で閉塞してあり、凹部32とプレート35で補助中空部
36を構成している。
【0014】前記内立上り片28の上部と外立上り片2
9の上部に係止部となる突片37が相対向して一体的に
設けてあり、前記プレート35の幅方向両側下面には被
係合となるL字片38がそれぞれ一体的に設けてあり、
このL字片38を前記突片37に長手方向よりスライド
して係合することでプレート35を取付けてある。
【0015】前記内障子6の召合せ框10(以下内召合
せ框10という)は図2に示すように本体40と、この
本体40の外面41と室外面42に沿って取付けたアタ
ッチメント43より成る。このアタッチメント43の本
体40室外面42に沿った部分43aには内煙返し44
が一体的に設けてあると共に、内召合せシール材45が
装着してある。
【0016】前記アタッチメント43の本体40外面4
1に沿った部分43bの下部内面には図2と図4に示す
ようにシール材46が裏板47を介してビス48で取付
けてあり、このシール材46の下部はほぼ下向きV字状
となって内下レール33と後述する風止部材に接するよ
うにしてある。前記アタッチメント43の本体40外面
41に沿った部分43bの下部外面には図2と図4に示
すように下部小口隠し49が取付けてある。
【0017】前記外障子7の召合せ框15(以下外召合
せ框15という)は図2に示すように本体50と、この
本体50の外面51と室内面52に沿って取付けたアタ
ッチメント53より成る。このアタッチメント53の本
体50室内面52に沿った部分53aには外煙返し54
が一体的に設けてあると共に、外召合せシール材55が
装着してある。
【0018】前記アタッチメント53の本体50外面5
1に沿った部分53bの下部内面には図2と図4に示す
ようにシール材56が裏板57を介してビス58で取付
けてあり、このシール材56の下部はほぼ下向きV字状
となって外下レール34と後述する風止部材に接するよ
うにしてある。前記アタッチメント53の本体50外面
51に沿った部分53bの下部外面には図2と図4に示
すように下部小口隠し59が取付けてある。
【0019】前記内・外障子6,7の下框9,14は図
3に示すように下向凹部9a,14aを有し、この下向
凹部9a,14aの両側下部に下横シール材60がそれ
ぞれ装着してあると共に、戸車61が上下動可能に取付
けてある。
【0020】図3は戸車61を下框9,14に対して上
方に移動した状態を示し、それによって内・外障子6,
7が相対的に下方に移動して下横シール材60が内・外
下レール33,34に接している。前述の状態より戸車
61を下框9,14に対して下方に移動すると内・外障
子6,7が相対的に上方に移動して下横シール材60が
内・外下レール33,34と離隔し、内・外障子6,7
を開閉する際の力が小さくて良い。
【0021】前記内・外召合せ框10,15の下部は切
欠きされ、その切欠きした部分より下框9,14を挿入
して連結してあり、下框9,14に装着した下横シール
材60は内・外召合せ框10,15の本体40,50の
外面41,51まで連続してシール材46,56と接し
ている。これにより、内・外障子6,7の下部と内・外
下レール33,34との間を確実に水密できる。
【0022】前記プレート35は図5に示すように、召
合せ部を境として外障子側プレート35aと内障子側プ
レート35bに分割され、下枠3の凹部32は召合せ部
において開放しており、その開放した下枠3の凹部32
に風止部材70が図5,図6,図7に示すように取付け
てある。
【0023】前記風止部材70は、凹部32に一対の風
止ブロック71を長手方向に間隔を置いてビス72で取
付け、各風止ブロック71の上面にシリコーンスポンジ
等より成る柔軟性プレート73を接着剤又は両面テープ
などでそれぞれ貼着してある。前記風止ブロック71の
室内外方向の両側面には凹溝74が形成され、この凹溝
74と内立上り片28、外立上り片29との間に湿式シ
ール材75をそれぞれ充填して水密してある。
【0024】前記柔軟性プレート73の室内外方向両側
上面は図8に示すように上向き斜面73aとしてある。
これにより、内・外障子6,7を下方に移動して下横シ
ール材60を内・外下レール33,34に接した時に、
その下シール片60aが上向斜面73aに接して水密性
が向上する。
【0025】つまり、下横シール材60の下シール片6
0aは内・外下レール33,34に接することで上向き
に変形するので、柔軟性プレート73と接しなくなるの
で、その柔軟性プレート73の室内外方向両側上面を上
向き斜面73aとして変形した下シール材60aが正し
く接するようにしてある。
【0026】前記下枠3の中間横板26(凹部32の底
部)における一対の風止ブロック71間には第1次排水
孔76が形成してある。この第1次排水孔76は中空部
27に開口し、その中空部27は室外寄り中間縦板23
に形成した第2次排水孔77で室外側に開口している。
この第2次排水孔77と前記第1次排水孔76は長手方
向に位置がずれている。
【0027】このようであるから、内・外障子6,7を
閉じて下方に移動すると内召合せ框10の下面及び外召
合せ框15の下面が柔軟性プレート73にそれぞれ接し
て下枠3と内・外障子召合せ部下面との間を水密する。
【0028】前述の状態で外召合せ框15の下面と柔軟
性プレート73との接触部から雨水が毛細管現象で浸入
すると、その浸入した雨水aは外側の風止ブロック71
より図6,図7に示すよう凹部32における一対の風止
ブロック71間に滴下し、第1次排水孔76より中空部
27内に落下し、中空部27に沿って流れて第2次排水
孔77から室外側に排水される。また、召合せ部で生じ
た結露は内召合せ框10の室外面、外召合せ框15の室
内面に沿って流れて前記一対の風止ブロック71間の凹
部32に滴下し、前述と同様にして室外側に排水され
る。
【0029】また、第2次排水孔77と第1次排水孔7
6の位置が長手方向にずれていることにより、第2次排
水孔77より中空部27内に吹き込まれた空気は中空部
27内で拡散して空気の流れがゆっくりとなる。この中
空部27内の空気は第1次排水孔76より凹部32にゆ
っくりと吹き出す。
【0030】したがって、強風によって雨水が凹部32
内に吹き込むことがない。
【0031】前記風止部材70は図9に示すように、一
対の風止ブロック71の下部を一対の連結材78で一体
的に連結し、その連結部分に開口部79を有するものと
しても良い。
【0032】前記風止部材70は図10に示すように、
一対の風止ブロック71の下部をプレート80で一体的
に連結し、そのプレート80に排水用の孔81を形成し
たものとしても良い。
【0033】つまり、風止部材70は上面が長手方向に
不連続で、その不連続部分を下面まで連続する排水部を
有するものとすれば良い。
【0034】以上の実施例では内・外障子6,7を上下
に移動する特殊な形式の引違いサッシについて述べた
が、下枠に内・外下レールを一体的に設けて内・外障子
6,7を面内方向にのみ移動して開閉する通常の引違い
サッシでも良いことは勿論である。
【0035】
【発明の効果】第1の発明によれば、風止部材の上面が
長手方向に不連続であることから、その風止部材の上面
と外障子の召合せ框の下面との接触部に毛細管現象で浸
入した雨水は不連続部分に滴下して室内側まで浸入しな
い。また、風止部材には不連続部分を下面まで連続した
排水部が形成され、その排水部は下枠に形成した排水孔
で室外側に開口していることから、前記不連続部分に滴
下した雨水は排水部、排水孔より下枠の室外側に排水さ
れる。したがって、内・外障子の召合せ部から雨水が室
内側に浸入することを確実に防止できるので、水密性の
優れた召合せ部水密構造となる。
【0036】第2の発明によれば、風止部材の不連続部
分に滴下した雨水が第1次排水孔で中空部に流れ落ち、
その中空部内に流れ落ちた雨水が第2次排水孔から室外
側に流出するので、雨水をスムーズに室外側に排水でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す引違い窓の全体正面図で
ある。
【図2】召合せ部の横断面図である。
【図3】下枠部分の縦断面図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】下枠の召合せ部分の平面図である。
【図6】図5のB−B断面図である。
【図7】図5のC−C断面図である。
【図8】内下レールと下横レール材と風止部材の上部を
示す縦断面図である。
【図9】風止部材の第2実施例を示す斜視図である。
【図10】風止部材の第3実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…サッシ枠、3…下枠、6…内障子、7…外障子、9
…下框、10…召合せ框、14…下框、15…召合せ
框、27…中空部、32…凹部、33…内下レール、3
4…外下レール、35…プレート、70…風止部材、7
1…風止ブロック、73…柔軟性プレート、76…第1
次排水孔、77…第2排水孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−243287(JP,A) 実開 昭51−109937(JP,U) 実開 平6−85893(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 7/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サッシ枠に内障子と外障子を面内方向に
    移動自在に装着した引違いサッシにおいて、 前記サッシ枠を構成する下枠における内・外障子の召合
    せ部と対向した位置に、上面が長手方向に不連続で、そ
    の不連続部分を下面まで連続する排水部を有する風止部
    材を取付け、この風止部材の排水部を室外側に開口させ
    る排水孔を下枠に形成し、 内障子の召合せ框下面と外障子の召合せ框下面を前記風
    止部材の上面に接して水密したことを特徴とする引違い
    サッシの召合せ部水密構造。
  2. 【請求項2】 前記下枠を、内下レールと外下レール、
    この内下レールと外下レールとの間の凹部、この凹部よ
    りも下部に中空部を有する形状とし、 前記凹部における内・外障子の召合せ部と対向した位置
    に前記風止部材を取付け、前記凹部の底部に風止部材の
    排水部を中空部に開口する第1次排水孔を形成し、 前記下枠には中空部を室外側に開口する第2次排水孔を
    形成した請求項1記載の引違いサッシの召合せ部水密構
    造。
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JP7046665B2 (ja) * 2018-03-20 2022-04-04 株式会社Lixil 建具

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