JP3195881U - グラウト材充填用凹型金物 - Google Patents
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Abstract
【課題】挿通孔内でのアンカーボルトの偏芯を防止する為、挿通孔をグラウト材で確実に充填させる、グラウト材充填用凹型金物を提供する。【解決手段】鉄骨造露出型柱脚設置部に一体化されているアンカーボルト3頭部に配置する締め付け用ナット6の緩み止め用に供される平座金5とベースプレート2との間に嵌められており、アンカーボルトの挿通孔2aと空気抜き開口部を兼ね備え、かつアンカーボルトの偏芯を考慮し少なくとも平座金より大きく形成した凹型形状からなる金物において、凹型形状金物の開口部とベースプレートに形成される挿通孔とが連通する事により、ナット本締め終了後に施工されるグラウト材をベースプレート側面と型枠との隙間から注入し、かつその上面まで充填されることにより、挿通孔と凹型形状金物の開口部を介し空気が上部へと放出され、挿通孔とアンカーボルトとの隙間を目視により充填確認が行えることによる、部材間の一体化がなされることを特徴とする。【選択図】図5
Description
本考案は、鉄骨造露出型柱脚部において基礎コンクリートに定着したアンカーボルト頭部に配置される平座金とベースプレートとの間に嵌められるグラウト材充填用凹型金物である。
従来、一般工法においてはアンカーボルトにナットが締め付けられた後、ベースプレート側面へ型枠を囲い込み、その隙間へグラウト材が注入されている。この場合、ナット締め付けにより挿通孔内の空気が抜けず前記挿通孔にはグラウト材を充填させることができない。しかしながら、従来露出型柱脚において曲げモーメントやせん断力が発生すると、アンカーボルトを介して基礎に伝達されなければならず、これに対応する工法としては、挿通孔内のアンカーボルトの偏芯を防止する為、座金をベースプレート上へ直溶接することも知られているが、平座金の熱入れによる変形や劣化を招く危険性もあることから適した対処法とは言い切れていない。よって、各部材間の一体化を図らなければならないことから施工技術的な難点が残っている。
尚、[特許文献][非特許文献]にある発明又は工法は、挿通孔を過大孔としていることが前提となり、一般工法としてではなく例外としての認定工法が基準になるものである。
「角形・円形鋼管柱用NCベースEXII製品カタログ」,日本鋳造株式会社 P.2
本考案は、以上のような背景技術の状況に鑑みて開発したものであり、挿通孔内でのアンカーボルトの偏芯を防止する為、前記挿通孔をグラウト材で確実に充填させる、グラウト材充填用凹型金物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本考案では、鉄骨露出型柱脚部に一体化されているアンカーボルト頭部に配置する、締め付け用ナットの緩み止め用に供される平座金とベースプレートとの間に嵌め、前記アンカーボルトの挿通孔と空気抜き開口部を兼ね備え、かつ基礎コンクリート埋没時におけるアンカーボルトの偏芯を考慮し、少なくとも平座金より大きく形成した凹型形状からなる金物において、該凹型形状金物の開口部と前記ベースプレートに形成される挿通孔とが連通する事により、ナット本締め終了後に施工されるグラウト材をベースプレート側面と型枠との隙間から注入し、かつその上面まで充填されることにより、前記挿通孔と凹型形状金物の開口部を介し空気が上部へと放出され、前記挿通孔とアンカーボルトとの隙間を目視により充填確認が行えることによる技術手段を採用した。
以上のように、本考案では、該凹型形状金物を平座金とベースプレートとの間に嵌め、本締めまで終了させた後に前記ベースプレート側面と型枠との隙間からグラウト材を注入し、かつ目視で充填確認が行えることから各部材間の一体化が行える。これにより、挿通孔内でのアンカーボルトの偏芯は、充填されたグラウト材により防止され、曲げモーメントやせん断力が発生した際にはアンカーボルトを介して基礎への伝達が可能となる。
グラウト材の充填を示した状態説明図である。
(1)は、鉄骨柱であり、ベースプレート(2)と溶接工法にて結合されている。(2)は、ベースプレートであり、連結されるアンカーボルト(3)を通す為、挿通孔(2a)を形成している。(3)は、アンカーボルトであり、上部はベースプレート(2)と連結し、下部は基礎コンクリート(11)へ埋没している。(4)は、グラウト材充填用凹型金物であり、アンカーボルト(3)頭部に嵌める事が可能な程に凹型開口部(4a)を形成し、全長は平座金(5)より大きく形成しており、また前記開口部と挿通孔(2a)とは連通している。(5)は、締め付け用ナットの緩み止め用に供される平座金である。
(6)は、前記アンカーボルト(3)にねじ込み、ベースプレートを締め込むナットである。(7)は、ナット(6)に対する緩み止め用ナットである。(8)は、グラウト材であり、前記ベースプレート(2)の側面とグラウト材充填用型枠(9)の隙間(1b)から注入され、ベースプレート(2)の上面まで充填されたものである。(9)は、前記グラウト材(8)を注入するのに必要となるグラウト材充填用型枠である。(10)は、基礎コンクリート(11)上に設置されるレベルモルタルであり、前記ベースプレート(2)の傾斜角度や位置の調整用に供されるものである。(11)は、基礎コンクリートであり、アンカーボルト下部が埋没されている。
(6)は、前記アンカーボルト(3)にねじ込み、ベースプレートを締め込むナットである。(7)は、ナット(6)に対する緩み止め用ナットである。(8)は、グラウト材であり、前記ベースプレート(2)の側面とグラウト材充填用型枠(9)の隙間(1b)から注入され、ベースプレート(2)の上面まで充填されたものである。(9)は、前記グラウト材(8)を注入するのに必要となるグラウト材充填用型枠である。(10)は、基礎コンクリート(11)上に設置されるレベルモルタルであり、前記ベースプレート(2)の傾斜角度や位置の調整用に供されるものである。(11)は、基礎コンクリートであり、アンカーボルト下部が埋没されている。
以上により、設置する方法を次に説明する。
鉄骨柱(1)に連結されているベースプレート(2)と基礎コンクリート(11)の中間部へレベルモルタル(10)を据え置き、前記ベースプレートの傾斜角度や位置が定まった後、挿通孔(2a)を設けた前記ベースプレ−ト(2)を介して基礎コンクリート(11)に埋没されたアンカーボルト(3)の頭部を挿入する。ベースプレート(2)より突出したアンカーボルト(3)頭部には、本考案に係わるグラウト材充填用凹型金物を嵌め、その上から平座金(5)を設置し、締め込み用ナット(6)で固定した上で、緩み止め用ナット(7)を螺合する。このとき、挿通孔(2a)と該グラウト材充填用凹型金物(4)の開口部(4a)は連通している。
次に、ベースプレート(2)周囲に浅木等を利用したグラウト材充填用型枠(9)を、グラウト材(8)が注入できる程度の隙間(9b)を設けて囲い込み、ベースプレート(2)上面まで充填がなされるよう注入が行われる。グラウト材硬化後、充填された挿通孔(2a)内ではアンカーボルト(3)の偏芯は生じなくなる為、該グラウト材充填用凹型金物(4)を抜き取り、従来通りに平座金(5)を設置しナット(6)を締め込む。このとき、緩み止め用に供されるナット(7)もねじ込み、ダブルとする。
鉄骨柱(1)に連結されているベースプレート(2)と基礎コンクリート(11)の中間部へレベルモルタル(10)を据え置き、前記ベースプレートの傾斜角度や位置が定まった後、挿通孔(2a)を設けた前記ベースプレ−ト(2)を介して基礎コンクリート(11)に埋没されたアンカーボルト(3)の頭部を挿入する。ベースプレート(2)より突出したアンカーボルト(3)頭部には、本考案に係わるグラウト材充填用凹型金物を嵌め、その上から平座金(5)を設置し、締め込み用ナット(6)で固定した上で、緩み止め用ナット(7)を螺合する。このとき、挿通孔(2a)と該グラウト材充填用凹型金物(4)の開口部(4a)は連通している。
次に、ベースプレート(2)周囲に浅木等を利用したグラウト材充填用型枠(9)を、グラウト材(8)が注入できる程度の隙間(9b)を設けて囲い込み、ベースプレート(2)上面まで充填がなされるよう注入が行われる。グラウト材硬化後、充填された挿通孔(2a)内ではアンカーボルト(3)の偏芯は生じなくなる為、該グラウト材充填用凹型金物(4)を抜き取り、従来通りに平座金(5)を設置しナット(6)を締め込む。このとき、緩み止め用に供されるナット(7)もねじ込み、ダブルとする。
次に、該グラウト材充填用凹型金物(4)の構成に関して説明する。
該グラウト材充填用凹型金物(4)は、アンカーボルト(3)を挿入する貫通孔と挿通孔(2a)を兼用した開口部(4a)を備えており、その開口部の幅は、平座金(5)の内径と同様としている。尚、その開口部(4a)の長さは、可能な限り空気を抜くスペースを広く取る為、口型形状が凹型形状になるまで切り込み加工を行なっている。
該グラウト材充填用凹型金物(4)の全長は、基礎コンクリート(11)に埋没された時点でのアンカーボルト(3)の偏芯を考慮し、鉄骨柱(1)に接触せず、かつベースプレート(2)を飛び出すことのない大きさに設定されている。さらに、該グラウト材充填用凹型金物(4)の底面は平底としており、その上からのナット(6)締め付け固定を保持することができる。
該グラウト材充填用凹型金物(4)は、アンカーボルト(3)を挿入する貫通孔と挿通孔(2a)を兼用した開口部(4a)を備えており、その開口部の幅は、平座金(5)の内径と同様としている。尚、その開口部(4a)の長さは、可能な限り空気を抜くスペースを広く取る為、口型形状が凹型形状になるまで切り込み加工を行なっている。
該グラウト材充填用凹型金物(4)の全長は、基礎コンクリート(11)に埋没された時点でのアンカーボルト(3)の偏芯を考慮し、鉄骨柱(1)に接触せず、かつベースプレート(2)を飛び出すことのない大きさに設定されている。さらに、該グラウト材充填用凹型金物(4)の底面は平底としており、その上からのナット(6)締め付け固定を保持することができる。
(1)鉄骨柱
(2)ベースプレート
(2a)挿通孔
(3)アンカーボルト
(4)グラウト材充填用凹型金物
(4a)開口部
(5)平座金
(6)締め付け用ナット
(7)緩み止め用ナット
(8)グラウト材
(9)グラウト材充填用型枠
(9b)グラウト注入用の隙間
(10)レベルモルタル
(11)基礎コンクリート
(2)ベースプレート
(2a)挿通孔
(3)アンカーボルト
(4)グラウト材充填用凹型金物
(4a)開口部
(5)平座金
(6)締め付け用ナット
(7)緩み止め用ナット
(8)グラウト材
(9)グラウト材充填用型枠
(9b)グラウト注入用の隙間
(10)レベルモルタル
(11)基礎コンクリート
Claims (1)
- 鉄骨造露出型柱脚設置部に一体化されているアンカーボルト頭部に配置する締め付け用ナットの緩み止め用に供される平座金とベースプレートとの間に嵌められており、前記アンカーボルトの挿入孔と空気抜き開口部を兼ね備え、かつアンカーボルトの偏芯を考慮し少なくとも平座金より大きく形成した凹型形状からなる金物において、該凹型形状金物の開口部と前記ベースプレートに形成される挿通孔とが連通する事により、ナット本締め終了後に施工されるグラウト材をベースプレート側面と型枠との隙間から注入し、かつその上面まで充填されることにより、前記貫通孔と凹型形状金物の開口部を介し空気が上部へと放出され、前記貫通孔とアンカーボルトとの隙間を目視により充填確認が行えることによる、部材間の一体化がなされることを特徴とするグラウト材充填用凹型金物。
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JP2014005221U JP3195881U (ja) | 2014-09-11 | 2014-09-11 | グラウト材充填用凹型金物 |
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JP2014005221U JP3195881U (ja) | 2014-09-11 | 2014-09-11 | グラウト材充填用凹型金物 |
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CN108560579A (zh) * | 2018-06-15 | 2018-09-21 | 中国电建集团河南工程有限公司 | 弹簧式预埋垫铁施工方法 |
JP2018204400A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | 日本鋳造株式会社 | 柱脚部固定構造 |
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CN108560579A (zh) * | 2018-06-15 | 2018-09-21 | 中国电建集团河南工程有限公司 | 弹簧式预埋垫铁施工方法 |
CN108560579B (zh) * | 2018-06-15 | 2023-11-10 | 中国电建集团河南工程有限公司 | 弹簧式预埋垫铁施工方法 |
JP7241941B1 (ja) | 2022-01-31 | 2023-03-17 | 日本鋳造株式会社 | アンカーユニット |
JP2023111051A (ja) * | 2022-01-31 | 2023-08-10 | 日本鋳造株式会社 | アンカーユニット |
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