JP3220827U - 定着用ベースプレート - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルト挿通孔内のアンカーボルト周囲の間隙やベースプレート下面の間隙をグラウト材で充填密着させて一体化を図り、柱脚の耐震性能が高まる定着用ベースプレートを提供する。【解決手段】鉄骨柱4の建て入れ後、プレート本体2の外周面に型枠材11を設置し、グラウト充填用ロート12をプレート本体2の注入孔2bに差し込み、グラウト材Gを流し入れる。グラウト材Gは、高低差Hに基づく注入圧でプレート本体2の下面と基礎コンクリート6との隙間を流動しながらU字状プレート3の開口端側から内部に流れ込み、凹状に湾曲した基端側の内壁面に突き当たると上方に向きを変え、ボルト挿通孔2aに向けて流動し、U字状プレート3の上で開口するボルト挿通孔2aの内部に送り込まれ、アンカーボルト5の外周面との間にある隙間を埋める。グラウト材Gをボルト挿通孔2aに導くU字状プレート3はグラウト材G中に埋没し、シャーキーとして機能する。【選択図】図5

Description

本考案は、例えば鉄骨造、充填鋼管コンクリート造などの露出型柱脚構造において、鉄骨柱を基礎コンクリートに固定するための部材として鉄骨柱の下端部に固着される定着用ベースプレートに関する。
鉄骨建築物の柱脚は、複数本のアンカーボルトによって基礎構造物(基礎コンクリート)と緊結接合されている。地震時等において、アンカーボルトに破断が生じると柱脚の破壊になり、さらには建物の倒壊に繋がる。このようなことから、柱脚は建造物にとって重要な接合部である。
柱脚部にブレースが取り付く場合、柱脚部には引張力、剪断力および圧縮力(軸力)が付加される。一般に引張力と剪断力はアンカーボルトに付加され、改めてアンカーボルトの構造耐力の検討が必要になる。引張力に対しては、アンカーボルトの断面強度を増すことで対応されるが、剪断力に対しては、アンカーボルトが貫通している座金の全周を現場溶接でベースプレートに接合し、かつこの溶接作業を柱脚すべてのアンカーボルトに対して行う必要がある。その理由は、アンカーボルトとべースプレートのボルト挿通孔との間に間隙が必ず存在するからであって、剪断力をすべてのアンカーボルトに均等に伝えるためである。
ところが、アンカーボルトに剪断力が伝えられるとしても、アンカーボルトには、前述した引張力の負担などにより、剪断力を受け持つ余裕のないのが実情である。すなわち、引張力と剪断力の組合せ応力の検討で、引張力に余裕がなくなり、アンカーボルトの早期破断に繋がる。このことから、剪断力に対しては、ベースプレートの下面にシャーキーあるいはシャーコネクターと称されるプレート材などの突起物を設けて剪断力を受け持つことが推奨されている。
ベースプレートに取り付けるシャーキーの従来例としては、例えばベースプレートの下面中央部に立方体状の突出部を形成したものが知られている(特許文献1)。この場合、レベルモルタルを使用する建て方施工において、シャーキーがレベルモルタルと競合して作業の障害になるという問題点がある。また、シャーキーをベースプレート下面の四隅に設けることも提案されている(特許文献2)。この従来例では、略V字状に屈曲されたプレート(シャーキー)が、その開口端を外方に向けて起立状態で配置されることから、略V字状のプレートで囲まれているボルト挿通孔付近のモルタル(グラウト材の固化層)が、ベースプレートの下面全体のモルタルから隔離された状態となる。このため、モルタル層としての一体性に欠けることになり、この部分のモルタルの圧縮力負担能力が低下してしまうことが危惧される。しかも、モルタルの注入圧がプレート(シャーキー)で阻害され、ボルト挿通孔の内部でアンカーボルトの周囲にモルタルが十分に充填されない虞もある。
特開平5−112985号公報(図1,2参照) 特許第6382661号公報(図3,5参照)
本考案は、上記のような技術的状況に鑑みなされたもので、シャーキーの効果的な配置により、上記した作業性の問題点を解決するとともに、ボルト挿通孔内でのアンカーボルト周囲の間隙やベースプレート下面の間隙をモルタル等のグラウト材で完全に充填密着させ一体化を図ることで、柱脚の耐震性能を格段に高めることができる定着用ベースプレートの提供をその目的とする。
上記課題を解決するため、本願考案では、プレート本体の上面側に鉄骨柱等が固着され、該プレート本体の周辺部分に設けた複数のボルト挿通孔に基礎コンクリート表面から突出する複数本のアンカーボルトが周囲に隙間をもって挿通された状態で、これらアンカーボルトに対して座金を介した上方からのナットの締付けにより該鉄骨柱等を基礎コンクリート上に固定する定着用ベースプレートにおいて、プレート本体の下面側には、平面視で略U字状のプレート材が、その開口端側を該プレート本体の中心に向けた起立状態で各ボルト挿通孔を囲むように接合される、という構成を採用した点に特徴がある。
上記構成によれば、定着用ベースプレート(以下、単にベースプレートと称することもある。)の主体をなすプレート本体の表面あるいはその近辺の適宜場所から適度な注入圧をもって注入されたモルタル等のグラウト材は、プレート本体の下面側において、平面視で略U字状に形成されているプレート材(以下、U字状プレートと称することもある。)の開口端側からその内側空間に流れ込み、凹状に湾曲した基端側の内壁面に突き当たると、上方に向きを変えて流動を続ける。そして、U字状プレートで囲まれた部分に開口するプレート本体のボルト挿通孔の内周面とその内部を貫通しているアンカーボルトの外周面との隙間にグラウト材が入り込み、その隙間を密実状態に充填する。さらに、グラウト材は、その注入圧でU字状プレートの内側空間だけでなく、プレート本体の下面全域にくまなく充填されて固化し、プレート本体との十分な密着性が得られる。
上記のとおり、本考案に係るベースプレートでは、固化したグラウト材層とプレート本体下面との密着力が高く、しかもプレート本体の下面に起立状態で接合されているU字状プレートがグラウト材層に埋設されてシャーキーとして機能することにより、ベースプレートに大きな剪断力が作用した場合でもベースプレートとグラウト材層との間で滑り現象が発生することがなく、アンカーボルトに剪断力が伝わることを阻止できる。
本考案による定着用ベースプレートでは、U字状プレートがプレート本体の下面側に注入されたグラウト材を、その注入圧を有効に利用してプレート本体のボルト挿通孔に効果的に導くものであるから、ボルト挿通孔の内部において、アンカーボルト周囲の間隙を確実に埋めてアンカーボルトのねじ部をグラウト材で保護することができる。さらに、グラウト材とプレート本体下面との付着力が高く、ベースプレートに大きな剪断力が作用した場合にU字状プレートがシャーキーとなってベースプレートとグラウト材層の間での滑り現象を確実に阻止し、アンカーボルトに剪断力が伝わることがなくなり、その剪断力がアンカーボルトを介して基礎コンクリートへとスムーズに伝達されるようになるので、耐震性に優れた柱脚等を得ることができる。
本考案に係る定着用ベースプレートの底面図である。 図1の定着用ベースプレートで使用するU字状プレートの斜視図である。 図1の定着用ベースプレートが下端に溶接された鉄骨柱をレベルモルタル上に設置してアンカーボルトを締め付けた状態を示す正面図である。 図3の平面図である。 (a)及び(b)は、図4の次工程として、グラウト材の注入方法を示す断面図と平面図である。 グラウト材充填後のアンカーボルトの締付部付近を拡大した平面図である。 図6のA−A線断面図である。 図6のB−B線断面図である。 本考案に係る定着用ベースプレートの他の使用状態を示す正面図である。 (a)及び(b)は、本考案に係る定着用ベースプレートのさらに異なる使用状態を示す平面図と正面図である。
以下、本考案の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本考案に係る定着用ベースプレートの一例であって、露出型柱脚に使用するベースプレートを底面図として示している。図示のベースプレート1は、正方形状の鋼板からなるプレート本体2の四隅に、適用するアンカーボルト(図示せず。)の外径より過大な内径のボルト挿通孔2a(一般的にはアンカーボルト径プラス10〜20mm程度)が形成され、さらにプレート本体2の底面側(下面側)に、これらボルト挿通孔2aを囲むようにU字状プレート3が接合された構成である。なお、プレート本体2の一辺で両端側に位置するボルト挿通孔2a,2a間の中央部において、後述するグラウト材の注入孔2bが板厚方向に貫通し、プレート本体2の反対側の面(上面)には、鉄骨柱4の下端部が溶接などにより接合される。
図2は、U字状プレート3を拡大した斜視図である。U字状プレート3は、平面視で略U字状に成形されたプレート材からなり、例えば鋼板を略U字状に屈曲するなどして形成したものである。図1に示すように、それぞれの開口端3a側がプレート本体2の中心(正方形の中心位置)に向けて起立状態で各ボルト挿通孔2aを囲むような配置状態、すなわち凹状に湾曲している基端側部分3bがボルト挿通孔2aに近い位置でプレート本体2に対して溶接等により接合されている。なお、本考案で云う略U字状とは、図1に記載したように、V字状のように開口端3a側が徐々に開いているような形態のものも含む。
次に、露出型柱脚を対象とした上記ベースプレート1の使用方法について、図3〜8を参照しながら説明する。図3,4は、鉄骨柱4の建て入れ作業として、それぞれ図1のベースプレート1をレベルモルタル上に設置してアンカーボルトを締め付けた状態を示す正面図と平面図である。図3に示すように、複数本のアンカーボルト5が突出する基礎コンクリート6の所定位置にレベルモルタル7を敷設し、鉄骨柱4の下端部に固着されているベースプレート1のボルト挿通孔2aにアンカーボルト5を挿入しながら、レベルモルタル7上にベースプレート1を載置し、水平方向の位置調整を行う。次に、アンカーボルト5に対して、略台形状に成形された大きな座金8と、小さな丸座金9をこの順番で重ねた後、2個のナット10,10で締め付ける。この場合、レベルモルタル7の高さは、20〜50mm程度とし、その大きさは、一般的にベースプレート1を取り付ける鉄骨柱4の寸法の2/3程度とするのが好ましい。
上記座金8は、図4に示すように、表面と裏面が同じ略台形状からなる座金本体のほぼ中央にアンカーボルト5を受け入れる挿通孔81(図7,8参照)が形成されるとともに、座金本体の肉厚方向に貫通する3個の切り溝状の空気排出溝8a,8b,8cが、挿通孔81を中心にして放射状(120°間隔)に設けられた形状をなしている。これらの空気排出溝8a,8b,8cは、グラウト材をその開口部分から外部に漏出させることなく、座金本体の内部に留めるものであって、アンカーボルト5に挿通されナット10,10が螺合した状態で、ナット10,10の外周縁を越えてその先端側部分が露出する長さに設定されている。なお、挿通孔81の内径は、使用するアンカーボルト5の外径より5〜10mm程度大きく形成されている。また、この実施形態ではナット10と座金8の間に、ナット10の対角距離よりやや大きい外径の一般的な丸座金9が挿入されているが、丸座金9は設けなくともよい。
上記座金8において、空気排出溝8a,8b,8cは、充填時における空気の排出が目的であり、グラウト材(無収縮モルタル等)を座金8の内部に留め、その漏出がないものとしているが、ほんのわずかなセメントミルクが漏れ出る程度では、その効果に大差がないので、この条件に含まれる。具体的には、空気排出溝の幅は2〜3mm、空気排出溝の露出長さはナット10の外周縁から10mm以下が好ましい。この範囲を超えると、空気排出溝8a,8b,8cからグラウト材が漏れ出し、それ以降の注入圧力が大きく低下するので、必要な箇所に隙間なく充填することが困難になる。
図5(a),(b)は、それぞれ露出型柱脚でグラウト材の充填方法を示す断面図と平面図である。鉄骨柱4の建て入れが完了した後、ベースプレート1(プレート本体2)の外周面に型枠材11を密着させて取り付ける。なお、充填する無収縮モルタル等のグラウト材Gが型枠材11の上部や下部から流出しないように適宜のシール処理を行う。そして、グラウト充填用ロート12をベースプレート1の注入孔2bに差し込み、グラウト材Gをゆっくりと流し入れる。グラウト材Gは、高低差Hに基づく注入圧によってプレート本体2の下面と基礎コンクリート6との隙間を流動しながらU字状プレート3の開口端3a側からその内部空間に流れ込み、凹状に湾曲している基端3b側の内壁面に突き当たると上方に向きを変え、プレート本体2のボルト挿通孔2aに向けて流動を続ける。
図6〜8は、グラウト材Gを充填した後のアンカーボルトの締付部付近を拡大したものであり、図6はその平面図、図7および図8は図6のA−A線断面図とB−B線断面図である。図6に示すように、本考案に係るベースプレート1では、U字状プレート3がアンカーボルト5を取り巻くようにしてその開口端3a側をプレート本体2の中心に向けて取り付けられているので、注入されたグラウト材Gの流れを効率的に内部空間に取り込み、プレート本体2のボルト挿通孔2aへと導くことができる。
すなわち、U字状プレート3の内壁面に当たって上方に向きを変えたグラウト材Gは、図7,8に示すように、U字状プレート3のすぐ上に開口しているボルト挿通孔2aの内部に注入圧によって送り込まれ、その内部を貫通しているアンカーボルト5の外周面との間にある隙間に入り込む。さらに、グラウト材Gはボルト挿通孔2aを上昇して座金8の挿通孔81にまで到達し、アンカーボルト5の周囲の隙間を確実に埋めることができる。また、グラウト材GはU字状プレート3の内側空間だけでなく、その注入圧でプレート本体2の下面の全域にくまなく充填されるので、簡単な作業でベースプレート1との十分な密着性が得られる。この場合、U字状プレート3は、グラウト材Gの固化層中に埋没していることにより、シャーキーとしての機能を発揮する。なお、プレート本体2にグラウト材の注入孔を設けることに代えて、型枠材11に注入孔を形成し、型枠材11の側面からグラウト充填用ロート12でグラウト材Gを充填することも可能である。
本考案のベースプレート1を使用する際には、無収縮モルタル等のグラウト材Gとして、流動性の優れたもの使用することが重要である。プレート本体2の下面全域とナット10の直下まで完全に充填させるには、適度なグラウト材Gの流動速度と適度な注入圧力が必要である。これを満足する方法として、図5に示すように、ある程度の高さと20mm程度の注入孔を有するグラウト充填用ロート12を使用する。グラウト材Gの注入作業は,グラウト充填用ロート12の頂部近くまでグラウト材Gで満たす。グラウト材Gを満たす高さHは、アンカーボルト5の頂部高さまでを目安とする。このような条件により、グラウト充填用ロート12中のグラウト材Gの質量が適度な注入圧力となって継続的な充填が可能になり、グラウト材Gですべての隙間を埋めることができる。
このように、無収縮性、高強度および高流動性備えた無収縮モルタルからなるグラウト材Gでプレート本体2の下面からアンカーボルト5とプレート本体2のボルト挿通孔2aおよび座金8との間隙まで確実に充填し、アンカーボルト5のナット10より下方向に現れるねじ部分5aをすべて無収縮モルタルで被覆状態にすることにより、ねじ部に発生する応力集中を抑制し、また柱脚単位で各アンカーボルト5に均等なせん断力を負担させることで、建築物の耐震性能を向上する。また、座金8の挿通孔81、プレート本体2のボルト挿通孔2aをアンカーボルト5の外径よりやや広くすることで、無収縮モルタル等のグラウト材Gの充填性を改善し、さらには、鉄骨工事への合理化に繋がる。
上記グラウト材G(無収縮モルタル)の配合例としては、無収縮セメントと骨材(珪砂)の重量比が50%、水セメント比は30%以下、骨材(珪砂)のサイズは2〜3mm以下である。このような配合の無収縮モルタルを狭小空間(3mm以上)に充填させることは、適度な注入圧と空気排出孔があれば可能である。ところが、2〜3mm以下の間隙では、無収縮モルタルの骨材サイズよりも狭くなることから、その入り口で骨材が止まり、セメントミルクだけが流れ出る状態になる。しばらくすると、その場所に骨材が集積して堰の状態になり、セメントミルクの流出も完全に止まる。このような無収縮モルタルの特性により、座金8の空気排出溝8a,8b,8cの内部にもセメントミルクを注入できることから、座金8の挿通孔81とアンカーボルト5の間隙にグラウト材G(無収縮モルタル)が充填されたことを確認できる。本考案では、特に、堅牢で拘束された空間になっているアンカーボルト5の周囲において、無収縮モルタルが密実充填状態で凝結することにより拘束効果(コンファインド効果)が発揮され、通常得られる圧縮強度の数倍の強度になり、またその他の隙間も無収縮モルタルで充填されて柱脚が一体化し、耐震性能を高めることができる。
上記のとおり、グラウト材GとU字状プレート3のシャーキーとしての機能によりベースプレート1の下面と基礎コンクリート6との付着定着力を高めるとともに、アンカーボルト5のねじ部の周辺、特に谷部5aまでも含めてグラウト材Gで保護することで、柱脚に作用するせん断力が、アンカーボルト5を介して基礎コンクリート6へとスムーズに伝達させ、建築設計者が意図する柱脚の固定性能を確保し、アンカーボルト5のねじ部において、谷部5aへの応力集中によるアンカーボルト5の脆性的破断を効果的に抑制し、建物の倒壊を防ぐことが可能になる。
図9は、図1に示すベースプレート1をブレース付きの露出型柱脚に適用した事例である。なお、前記実施形態と同一部分については同一符号で表示し、重複する説明は省略する。この場合、ガセットプレート13が鉄骨柱4の側面とベースプレート1の上面に跨るようにして溶接され、ガセットプレート13にブレース14が接合されている。なお、図示はしないがプレート本体2の下面側にはU字状プレート3が図1等と同じような配置形態で接合され、グラウト材Gの固化層中に埋設されている。
図10(a),(b)に示すベースプレート20は、鉄骨柱が上面側に接合される柱脚用としての用途ではなく、ブレースの一端側を基礎コンクリートに定着するためのものである。すなわち、プレート本体21の上面側には、平面視で十字状に鋼板22,23が起立状態で溶接されるとともに、図示はしないが、下面側に図1,2などに記載されるU字状プレート3が、同じようにプレート本体21の中心にその開口端を向けて接合されている。そして、ベースプレート20は、座金8,9とナット10,10により基礎コンクリート6に固定され、U字状プレート3がグラウト材Gの固化層中に埋設される。そして、一方の鋼板22に開設されたピン孔22aを介してブレース14の一端側が結合され、ブレース14の他端側(不図示)は、柱と梁の交差部に設けられたガセットプレートに結合される。
なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、プレート本体の上面側に接合する部材を他のものに変えるなど、本考案の技術思想内でさまざまな変更実施が可能である。
本考案に係る定着用のベースプレートは、鉄骨造の柱脚部やブレース端部の接合などに使用することができることから、構造躯体の耐震性能、施工性、経済性を向上させる手段としてさらなる展開が期待される。
1,20…ベースプレート、2,21…プレート本体、2a…ボルト挿通孔、2b…注入孔、3…プレート材(U字状プレート)、3a…開口端、4…鉄骨柱、5…アンカーボルト、6…基礎コンクリート、7…レベルモルタル、8,9…座金、10…ナット、11…型枠、12…グラウト充填用ロート、13…ガセットプレート、14…ブレース、22,23…鋼板

Claims (1)

  1. プレート本体の上面側に鉄骨柱等が固着され、該プレート本体の周辺部分に設けた複数のボルト挿通孔に基礎コンクリート表面から突出する複数本のアンカーボルトが周囲に隙間をもって挿通された状態で、これらアンカーボルトに対して座金を介した上方からのナットの締付けにより該鉄骨柱等を基礎コンクリート上に固定する定着用ベースプレートにおいて、前記プレート本体の下面側には、平面視で略U字状のプレート材が、その開口端側を該プレート本体の中心に向けた起立状態で各ボルト挿通孔を囲むように接合されていることを特徴とする定着用ベースプレート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114808677A (zh) * 2022-05-29 2022-07-29 临沂市政集团有限公司 一种市政施工用重力式灌浆桥梁支座安装工艺

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