JP3195214U - 便座キャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】着脱が容易で、装着性、強度に優れ、用便時の着座者に快適な便座キャップを提供する。【解決手段】用便者が着座する便座の上面に着脱自在に取り付け可能な便座キャップであって、便座キャップは発泡樹脂成型体3と繊維を編んだ網体4とを積層して構成されたものであり、発泡樹脂成型体を人体当接面とし、繊維を編んだ網体を便座当接面とし、便座当接面に滑り止め処理がなされている。滑り止め処理は、便座当接面にシーリング材を塗布して硬化したものである。【選択図】図3

Description

本考案は、便座に被せて使用する便座キャップに関するものである。
便座は硬質樹脂で成形されることが多く、このような便座に着座すると用便者は便座の硬さや四季を通じて冷たさを感じる。特に、冬季においては便座の冷たさが用便者に不快な感触を与える。この用便者の感じる便座の硬さや冷たさを和らげるため、便座に電気暖房を設けたり、便座に繊維製便座カバーを被せることが行われている。しかしながら、電気暖房は常時通電する必要があり資源の浪費につながり、繊維製便座カバーは汚水等が含水されて不衛生であるという問題があった。
このため、特許文献1では、便座カバーを発泡性材料で形成し、この便座カバーを座面の上面に取り付けることが提案されている。また、特許文献2では、人体当接面を形成する発泡材料よりも発泡倍率を低くした発泡PETを便座当接面に使用して脆性を改良した便座カバーが提案されている。さらに、特許文献3では、便座カバーの外縁部に粘着層を設けて装着性を改善した便座カバーが提案されている。
特開2004−073764号公報 特開2002−000505号公報 特開2002−282170号公報
しかしながら、特許文献1には、緩衝梱包材や断熱材に使用されている発泡ポリスチレンを使った便座カバーが提案されているが、便座に固着させる手段がないため、便座から容易に外れるという課題がある。特許文献2では、発泡材料の発泡倍率を改善したのみでは補強が十分とは言えない。さらに、特許文献3のように粘着層を設けた場合は、便座カバーの着脱時に便座カバーの変形破損が起きやすいという課題がある。
本考案は、上記課題に鑑み、着脱が容易で、装着性、強度に優れ、用便時の着座者に快適な便座カバー(便座キャップ)を提供するものであり、以下の態様を特徴とするものであり、該態様により上記課題を解決できる。
(態様1) 用便者が着座する便座の上面に着脱自在に取り付け可能な便座キャップであって、該便座キャップは発泡樹脂成型体と繊維を編んだ網体とを積層して構成されたものであり、前記発泡樹脂成型体を人体当接面とし、前記繊維を編んだ網体を便座当接面とし、前記便座当接面に滑り止め処理がなされていることを特徴とする便座キャップである。発泡樹脂成型体と繊維を編んだ網体を積層することで補強効果を得ると供に、滑り止め処理により着脱時に変形することなく、便座に固着させることができるからである。
(態様2) 前記滑り止め処理は、前記便座当接面にシーリング材を塗布して硬化したものであることを特徴とする前記(態様1)に記載する便座キャップである。滑り止め処理にシーリング材を用いることで、滑り止めと、積層した発泡性樹脂成型体と繊維を編んだ網体との接着が同時に実現できるからである。
本考案の便座キャップには、以下の利点がある。すなわち、発泡樹脂を用いているため軽量であり、便座をヒーターで温めなくとも四季を通じて用便者が着座したときに冷たく感じることがない。また、ヒーターを使用しないため省エネとなる。そして、撥水性の発泡樹脂を用いているため便座の汚れを簡単にふき取ることができる。さらに、経時により粘着性が低下しにくい滑り止め処理を行っているため、簡単に着脱できると共に、丸洗いすることもできる。加えて、発泡樹脂成型体と繊維を編んだ網体とを積層して構成しているため破損しにくい。
本考案の便座キャップを装着する洋式腰掛便器の1例を示した説明図である。 本考案の便座キャップを示した説明図である。 本考案の便座キャップの構成を示した説明図(断面図)である。 本考案の便座キャップを便座に装着した状態を示した説明図(斜視図)である。 本考案の便座キャップを便座に装着した状態の構成を示した説明図(断面図)である。
以下、本考案を図面1〜5に示す実施態様で説明する。
図1は、本考案の便座キャップを装着する洋式の腰掛型便器の便座1を示したものである。便座は硬質樹脂で形成されたものが一般的である。用便者は直接着座すると冷たさや硬さを感じる。
図2は、本考案の便座キャップ2を示したものである。図3は、図2のA−A断面を示したものである。本考案の便座キャップは、発泡樹脂成型体3を人体当接面とし、繊維を編んだ網体4を便座当接面としている。発泡樹脂成型体3と繊維を編んだ網体4を積層し、シール材(図示せず)を、繊維を編んだ網体4の側から塗布している。また、便座に装着したときに外れにくくするための係止部5を設けている。
本考案の人体当接面として用いる発泡性樹脂成型体3の材質としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン・酢酸ビニルコポリマーを用いることができる。また、発泡樹脂成型体3の表面は、繊維を編んだ網体4と積層する側は平滑性があることが好ましい。繊維を編んだ網体4との密着性が必要だからである。一方、人体当接側は平滑であるよりも若干凹凸の手触りを感じる程度のざらつきが好ましい。着座時に冷たさを感じないからである。
本考案の繊維を編んだ網体4としては、例えば、網戸などで用いられている網であり、便座キャップを補強する役割を持つ。繊維を編んだ網体4のとしては、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロンなどの樹脂繊維の網、柔軟性のある金網がある。発泡樹脂成型体3と積層することから柔軟性のある網が好ましい。
本考案の滑り止め処理は、発泡性樹脂成型体3と繊維樹脂からなる網体4を積層した後、繊維を編んだ網体4の側からシーリング材を塗布して、これを硬化させたものである。塗布硬化させたシーリング材は、積層した発泡性樹脂成型体3と繊維を編んだ網体4を接着する作用を果たすと供に、シーリング材自体が弾性体としての性質を有するため滑り止めとしての作用を果たす。
本考案に用いるシーリング材は、目地、隙間等を埋めて密封、防水の機能をもたせる材料であって、表面も中も硬化するが弾力性があり被接着材料に追従するものである。シリコン系、ウレタン系、アクリル系などほぼすべての市販されているシーリング材を用いることができる。特に、シリコン系、具体的には、架橋性珪素基を有するポリオキシアルキレン重合体を含有するシーリング材が好ましい。弾力性と耐久性に優れるからである。
図4は、本考案の便座キャップを便座に装着した状態を示した斜視図である。図5は、図4のA−A断面を示したものである。便座を形成する硬質樹脂体6に繊維を編んだ網体4を当接面として装着される。係止部5が装着性を高めている。
省エネで装着性の優れる便座キャップとして用いることができる。
1 便座
2 便座キャップ
3 発泡樹脂成型体
4 繊維を編んだ網体
5 係止部
6 便座を形成する硬質樹脂体

Claims (2)

  1. 用便者が着座する便座の上面に着脱自在に取り付け可能な便座キャップであって、該便座キャップは発泡樹脂成型体と繊維を編んだ網体とを積層して構成されたものであり、前記発泡樹脂成型体を人体当接面とし、前記繊維を編んだ網体を便座当接面とし、前記便座当接面に滑り止め処理がなされていることを特徴とする便座キャップ。
  2. 前記滑り止め処理は、前記便座当接面にシーリング材を塗布して硬化したものであることを特徴とする請求項1に記載する便座キャップ。
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