JP3192710B2 - セメント急硬材 - Google Patents

セメント急硬材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメントペ−スト、セ
メントモルタル又はコンクリ−ト組成物に急硬性を付与
するためのセメント急硬材に関する。特に、本発明は、
結晶性又は無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウ
ムハロアルミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト
及びCaO−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2
種以上を含有してなる粉体に液体の有機化合物を添加混
合し、ペ−スト状又はスラリ−状としたセメント急硬材
であって、長時間にわたってその性能が安定なセメント
急硬材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セメント急硬材としては、アルミ
ナセメントと石こう類との混合物が知られているが(特
公昭43−25223号公報等参照)、この種の急硬材は、コ
ンクリ−ト組成物(まだ固化していない流動性のコンク
リ−ト組成物)への均一な混合が困難であり、使用し難
いものであった。そこで、均一混合を意図して、セメン
ト急硬材を圧送し、又は、セメント急硬材に予め水を加
えてペ−スト状又はスラリ−状としたものを圧送し、一
方、流動性のコンクリ−ト組成物を別途圧送し、両者を
合流、混合させて施工する方法が提案されている(特公
昭57−10058号公報、特公昭57−10059号公報参照)。
【0003】上記方法のうち、急硬材が粉体の場合、流
動性のコンクリ−ト組成物への均一混合は依然として困
難であるが、これをペ−スト状又はスラリ−状にした場
合、比較的均一な混合状態が得られる利点を有してい
る。ところで、ペ−スト状又はスラリ−状にするために
は、セメント急硬材に水を添加混合する必要があり、こ
の場合、セメント急硬材と水との間に急激な水和反応が
生ずるため、従来、この種セメント急硬材に適宜凝結遅
延剤を添加することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ペ−スト状又はスラリ−状セメント急硬剤では、急硬剤
としての正常な急硬特性を維持する範囲内で凝結遅延剤
を最大限添加した場合であっても、ペ−スト又はスラリ
−化用水を添加混合した後、1〜2時間が可使時間の限
度であるという欠点を有している。
【0005】本発明者等は、従来のセメント急硬材の欠
点であった上記水との急激な水和反応を防止し、それに
伴う可使時間を改善するため、鋭意研究を重ねた結果、
結晶性又は無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウ
ムハロアルミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト
及びCaO−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2
種以上を含有してなる粉体に液体の有機化合物を添加混
合し、ペ−スト状又はスラリ−状にすることにより解決
できることを見出して本発明を完成したものである。即
ち、本発明は、従来の上記欠点を解消するペ−スト状又
はスラリ−状セメント急硬材を提供することを目的と
し、詳細には、長時間にわたってその性能が安定な上記
セメント急硬材を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、結晶
性又は無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウムハ
ロアルミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト及び
CaO−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2種以
を含有してなる粉体(以下「粉体急硬材」という。)
と液体の有機化合物とを混合し、ペ−スト状又はスラリ
−状としたセメント急硬材であり、即ち、液体有機化合
物を用いて粉末急硬材をペ−スト状又はスラリ−状とし
たものであり、これによって、長時間にわたって安定な
急硬材を有するセメント急硬材を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用する結晶性又は無定形のカルシウムアルミネ−ト、
カルシウムハロアルミネ−ト、カルシウムサルフォアル
ミネ−ト及びCaO−Na 2 O−Al 2 3 系化合物とし
ては、(1) 3CaO・Al23、12CaO・7Al2
3、CaO・Al23等のカルシウムアルミネ−ト、
(2) 11CaO・7Al23・CaX2をはじめとする
カルシウムハロアルミネ−ト、(3) 3CaO・3Al2
3・CaSO4をはじめとするカルシウムサルフォアル
ミネ−ト、(4) Na2O・8CaO・3Al23、2N
2O・3CaO・5Al23等のCaO−Na2O−A
23系化合物、及び(5) 上記(1)〜(4)の非晶質の1種
又は2種以上の混合物を挙げることができる。(但し、
Xはハロゲン原子を意味する。)
【0008】本発明において、上記結晶性又は無定形の
カルシウムアルミネ−ト、カルシウムハロアルミネ−
ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト及びCaO−Na
2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2種以上の混合物
更に他の粉末状物質を組合せた粉体(粉末急硬材)とす
る場合、その組合せる材料としては、種々の物質を使用
することができる。その組合せる物質としては、例え
ば、(1) 2水石膏、半水石膏、無水石膏等の硫酸カルシ
ウム、(2) 炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム等の炭酸アルカリ、(3) 硫酸ナトリウム、硫酸
アルミニウム等の硫酸塩、(4) アルミン酸ナトリウム、
(5) 水酸化カルシウム等を挙げることができ、これら
(1)〜(5)の1種又は2種以上の混合物を使用することが
できる。これらの物質のうち、本発明で限定するもので
ないが、無水石膏及び/又は炭酸ナトリウムが好ま
い。
【0009】本発明で使用する液体の有機化合物として
は、次の一般式[1]、[2]、[3]、[4]又は
[5]で表される液体の有機化合物を挙げることがで
き、これらの1種又は2種以上を混合して使用すること
ができる。 一般式[1]: ROH (但し、Rは、炭素数4〜6のアルキル基又は炭素数5
〜6のシクロアルキル基である。)であり、具体的に
は、ノルマルブチルアルコ−ル、イソブチルアルコ−
ル、2−メチルペンチルアルコール、イソヘキシルアル
コール、シクロペンチルアルコール、シクロヘキシルア
ルコールを挙げることができる。
【0010】一般式[2]:R1O(AO)nR2 (但し、R1、R2は、水素又は炭素数1〜4のアルキル
基であり、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又
はランダムないしブロック重合させた2種のアルキレン
基であり、nは、1〜8の整数である。)であり、具体
的には、HO(C24O)3H、HO(C36O)4H、
CH3O(C24O)3H、nC49O(C24O)
2(C36O)3Hを挙げることができる。
【0011】
【化3】 (但し、R1、R2は、水素又は炭素数1〜2のアルキル
基であり、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又
はランダムないしブロック重合させた2種のアルキレン
基であり、nは、1〜8の整数である。)であり、具体
的には、
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】 を挙げることができる。
【0012】
【化9】 (但し、R1、R2は、炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又はラン
ダムないしブロック重合させた2種のアルキレン基であ
り、nは、1〜6の整数である。)であり、具体的に
は、(CH32N(C24O)H、(C372N(C2
4O)3H、(C492N(C36O)2Hを挙げるこ
とができる。
【0013】一般式[5]:[RO(AO)n]2CH2 (但し、Rは、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であ
りAは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又はランダ
ムないしブロック重合させた2種のアルキレン基であ
り、nは、1〜4の整数である。)であり、具体的に
は、[CH3O(C24O)22CH2、[C49O(C
24O)]2CH2、[CH3O(C24O)2(C3
6O)]2CH2を挙げることができる。
【0014】本発明において、粉末急硬材(結晶性又は
無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウムハロアル
ミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト及びCaO
−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2種以上を含
有してなる粉体)と上記液体有機化合物との混合は、常
法のどのような手段でも採用することができるが、好ま
しくは、モルタルミキサ、グラウトミキサ等の混合装置
による混合である。また、混合したスラリ−の評価方法
としては、「住宅都市整備公団、東京支社・関東支社
特別共通仕様書“7.セルフレベリング床材”」に規定
されているフロ−値、即ち、スミスフロ−試験値が適し
ている。そして、この評価方法で100〜250mmのフロ−
値を示す範囲に調整すると、セメント急硬材をモルタル
又はコンクリ−ト組成物と短時間で均一に混練すること
ができるので、本発明で限定するものでないが、このフ
ロ−値範囲となるよう混合するのが好ましい。
【0015】即ち、フロ−値が100mm未満の場合、こ
のペ−スト状セメント急硬材をモルタル又はコンクリ−
ト組成物に短時間に均一に混練することができないの
で、好ましくない。これに対して、フロ−値が250mm
を超えると、セメント急硬材中の粉体材料が沈降分離
し、セメント急硬材それ自体均一なスラリ−状として保
持することができない。
【0016】しかしながら、本発明において、結晶性又
は無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウムハロア
ルミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト及びCa
O−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2種以上を
含有してなる粉体材料に多量の液体有機化合物を配合
し、フロ−値250mmを超えるセメント急硬材を製造
し、これを使用することもできる。特に、本発明のセメ
ント急硬材は、数日間放置後においても、その性能の低
下がみられないところから、添加使用時にこのセメント
急硬材を、例えば撹拌等の手段で容易にスラリ−状にす
ることができ、これによって、数日後であっても好適に
使用することができる利点を有するものである。
【0017】本発明において、結晶性又は無定形のカル
シウムアルミネ−ト、カルシウムハロアルミネ−ト、カ
ルシウムサルフォアルミネ−ト及びCaO−Na 2 O−
Al 2 3 系化合物の1種又は2種以上を含有してなる粉
体材料(粉末急硬材)と液体の有機化合物との混合比
は、この粉体材料の細かさ等により差が生じ、一概には
決められないけれども、フロ−値100〜250mmの範囲に
調整するための混合比としては、おおよそ100:20〜10
0:50である。
【0018】本発明のセメント急硬材に周知のセメント
混和剤、例えば、減水剤、AE剤、高性能減水剤、増強
剤等を添加することができ、更に、可使時間をより長く
する目的で、周知の凝結遅延剤を添加することができ、
いずれも本発明に包含されるものである。また、本発明
のセメント急硬材は、セメントモルタルやコンクリ−ト
組成物等常用のセメント組成物に適用することができ、
これらに急硬性を付与するために添加することができ
る。即ち、本発明のセメント急硬材は、添加対象とする
セメント組成物に限定されるものではなく、通常のセメ
ント組成物すべてに適用することができ、これを例示す
れば、セメントとしては、ポルトランドセメント、混合
セメント等を挙げることができ、また、常用の減水剤、
AE剤、高性能減水剤、凝結遅延剤等を配合したセメン
ト組成物に対して適用することができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。(カルシウムアルミネ−
ト・カルシウムサルフォアルミネ−ト・CaO−Na 2
O−Al 2 3 クリンカの製造方法)電気炉で次の(1)
〜(3)に示す3種類のクリンカを製造した。 (1) 焼バン土頁岩と石灰石とを1600℃で溶融し、これ
を圧縮空気で吹飛ばして急冷し、カルシウムアルミネ−
トクリンカを得た。 (2) 焼バン土頁岩、石灰石及び肺炎脱硫石膏を混合
し、1300℃で焼成し、 カルシウムサルフォアルミネ−
トクリンカを得た。 (3) 焼バン土頁岩、石灰石及びライトソ−ダ灰を1700
℃で溶融し、これを圧縮空気で吹飛ばして急冷し、Ca
O−Na2O−Al23系クリンカを得た。
【0020】上記3種類のクリンカの化学分析値並びに
粉末X線回折で確認した鉱物の種類を表1に示す。
【表1】
【0021】(粉末急硬材の製造) 上記(1)〜(3)の3種類のクリンカをボ−ルミルでブレ−
ン比表面積が5000±200cm2/gとなるように粉砕し、
3種類の粉末1、2、3[この1〜3は、上記(1)〜(3)
に対応する。]を得た。そして、この3種類の粉末1、
2、3を用いて次の〜の4種類の粉末急硬材1〜4
を試製した。 粉末急硬材1:粉末1 (カルシウムアルミネ−ト)50%に無水石膏(ブ
レ−ン比表面積約6000cm2/g)50%を混合したも
の。 粉末急硬材2:粉末2 (カルシウムサルフォアルミネ−ト)60%に無水
石膏30%と水酸化カルシウム10%とを混合したもの。 粉末急硬材3:粉末3 (CaO−Na2O−Al23系化合物)50%と
無水石膏50%を混合したもの。 粉末急硬材4:粉末1 (カルシウムアルミネ−ト)70%と炭酸ナトリウ
ム30%を混合したもの。
【0022】(実施例1〜4、比較例1〜4) (実施例1〜4)粉末急硬材1〜4のそれぞれ100重量
部に対して、化学式「CH3O(C24O)2H」で表さ
れる液体の有機化合物を90%以上含有する液体有機化合
物を40重量部加えて混練し、本発明のセメント急硬材と
した。このセメント急硬材の混練直後のスミスフロ−と
1日後のスミスフロ−を表2に示す。 (比較例1〜4)比較として、粉末急硬材1〜4のそれ
ぞれ100重量部に対して、水を50重量部加えて混練し、
同様にスミスフロ−を測定した。その結果を表2に付記
した。
【0023】
【表2】
【0024】上記表2から明らかなように、粉末急硬材
1〜4に液体有機化合物を配合した実施例1〜4では、
1日を経過した後であってもその流動性に変化が生じな
いことが理解できる。これに対して、液体有機化合物に
代えて水を配合した比較例1〜4では、混練直後は良好
なスミスフロ−値を示すが、1日経過すると、反応し、
固化がみられた。
【0025】(実施例5〜10、比較例5) (実施例5〜10)粉末急硬材1を100重量部に対し
て、表3に示す液体の有機化合物40重量部加えて混練
し、本発明のセメント急硬材とした。その混練直後のス
ミスフロ−値を表3に示す。また、川砂(富士川産、FM
=2.8)を用いて混練したセメントモルタル(水/セメ
ント比=0.5、砂/セメント比=3.0、日本セメント
(株)製普通ポルトランドセメント使用)に対して、上
記セメント急硬材を14%添加した。この場合のモルタル
の可塑性及び圧縮強度を表3に併記した。 (比較例5)比較のため、粉末急硬材1のみをその粉末
状態のまま、上記モルタルに添加した(添加率10%)。
その結果を同じく表3に付記した。
【0026】
【表3】
【0027】上記表3から明らかなように、実施例5〜
10のセメント急硬材をセメントモルタルに添加する
と、そのモルタルは、少なくとも70秒以上にわたって可
塑性を維持し、また、モルタルへの混合が均一に行われ
ているため、十分な圧縮強度が発現し、セメント急硬材
としての性能も正常であることが理解できる。これに対
して、液体有機化合物を配合しない比較例5では、モル
タル混練時にこわばりが認められ、圧縮強さにおいて
も、低強度であるのみならず、その6時間強度が低く、
セ メント急硬材としての特性が発揮しないものであっ
た。
【0028】(実施例11)次の表4に示すコンクリ−
ト組成物を混練し、この組成物を圧送する管の途中にY
字管を設置し、セメントに対して15%の割合となるよう
に実施例5のセメント急硬材を圧入、添加し、連続ミキ
サで混練しつつコンクリ−トを打設した。なお、セメン
ト急硬材には、クエン酸(昭和化工社製)を0.1%混合
して用いた。その結果、このスラリ−状セメント急硬材
は、混合直後210mmであったスミスフロ−値が約1時
間後にも同一の値を保ち、約1時間にわたる打設作業は
何等問題なく実施することができた。また、コンクリ−
トの圧縮強度は、材令28日で322kgf/cm2と正常な
値を示した。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、結晶性
又は無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウムハロ
アルミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト及びC
aO−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2種以上
を含有してなる粉体に対して液体の有機化合物を混合し
たペ−スト状ないしスラリ−状セメント急硬材であり、
このセメント急硬材は、セメント組成物に均一に混合す
ることができ、しかも、セメント組成物の急激な凝結性
状を調整することができる効果を生ずる。その結果、本
発明のセメント急硬材を使用することにより、常法の施
工法によりコンクリ−トの流し込み打設を行う場合や型
枠内に吹込む場合等においても、適切に施工することが
できる。
【0031】また、本発明のセメント急硬材は、セメン
ト組成物と混練するまでの時間に何等制約を受けること
がない効果を生ずるものであり、このため、スラリ−状
又はペ−スト状のセメント急硬材の可使時間を延長する
目的で、従来より行なわれている外気温に応じた特定の
凝結遅延剤の適量を併用する必要性が全くないものであ
る。更に、本発明のセメント急硬材において、結晶性又
は無定形のカルシウムアルミネ−ト、カルシウムハロア
ルミネ−ト、カルシウムサルフォアルミネ−ト及びCa
O−Na 2 O−Al 2 3 系化合物の1種又は2種以上を
含有してなる粉体材料に多量の液体有機化合物を配合
し、例えば撹拌手段により、使用時にスラリ−状にする
ことにより、数日後であってもその急硬特性が変化する
ことなく使用することができる効果が生ずる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性又は無定形のカルシウムアルミネ
    −ト、カルシウムハロアルミネ−ト、カルシウムサルフ
    ォアルミネ−ト及びCaO−Na 2 O−Al 2 3 系化合
    物の1種又は2種以上を含有してなる粉体と液体の有機
    化合物とを混合して得られるペ−スト状ないしスラリ−
    状よりなることを特徴とするセメント急硬材。
  2. 【請求項2】 液体の有機化合物が下記一般式[1]、
    [2]、[3]、[4]又は[5]で表される液体の有
    機化合物である請求項1に記載のセメント急硬材。 一般式[1]:ROH (但し、Rは、炭素数4〜6のアルキル基又は炭素数5
    〜6のシクロアルキル基である。) 一般式[2]:R1O(AO)n2 (但し、R1、R2は、水素又は炭素数1〜4のアルキル
    基であり、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又
    はランダムないしブロック重合させた2種のアルキレン
    基であり、nは、1〜8の整数である。) 【化1】 (但し、R1、R2は、水素又は炭素数1〜2のアルキル
    基であり、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又
    はランダムないしブロック重合させた2種のアルキレン
    基であり、nは、1〜8の整数である。) 【化2】 (但し、R1、R2は、炭素数1〜4のアルキル基であ
    り、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又はラン
    ダムないしブロック重合させた2種のアルキレン基であ
    り、nは、1〜6の整数である。) 一般式[5]:[RO(AO)n2CH2 (但し、Rは、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であ
    り、Aは、炭素数2〜3の1種のアルキレン基又はラン
    ダムないしブロック重合させた2種のアルキレン基であ
    り、nは、1〜4の整数である。)
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JP4484644B2 (ja) * 2004-09-15 2010-06-16 太平洋マテリアル株式会社 吹付材及び吹付材の施工方法
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