JP3192445B2 - 重合体粒子の製造方法 - Google Patents

重合体粒子の製造方法

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JP3192445B2 JP20283091A JP20283091A JP3192445B2 JP 3192445 B2 JP3192445 B2 JP 3192445B2 JP 20283091 A JP20283091 A JP 20283091A JP 20283091 A JP20283091 A JP 20283091A JP 3192445 B2 JP3192445 B2 JP 3192445B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/04Polymerisation in solution
    • C08F2/06Organic solvent
    • C08F2/08Organic solvent with the aid of dispersing agents for the polymer

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子径分布が狭い重合
体粒子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粒子径分布の狭い重合体粒子の製
造法に関しては、種々の検討がなされており数多くの特
許が出願されてきた。
【0003】1つには懸濁重合法と呼ばれるもので、水
中で適当な分散安定剤のもとビニル単量体の液滴を形成
させ、適当な油溶性の重合開始剤を用いて重合体粒子を
合成する方法である。しかし、通常の撹拌条件下で重合
を行うと反応槽型、撹拌翼等に重合体が付着し、重合体
粒子が生成しても数百μm〜数mmの大径のもので、その
粒子径分布も重合中の液滴の分裂、合一の確率的要素に
大部分が支配され、非常にブロ―ドなものしか得られな
かった。その対策として重合条件、例えばいったん塊状
重合するか、又は一部重合体を単量体に溶解し、ある程
度の粘性を付与してから、懸濁重合を行う方法や、種々
の界面活性の強い懸濁安定剤や水難溶性無機粉末を用い
るか又は併用して重合を行う方法等提案されたが、いず
れも生成粒子は大径で、その分布もわずかながらの改善
しか見られなかったのが実状である。
【0004】さらに、微小な重合体を得る方法として微
細懸濁重合法と呼ばれるものがある。この方法はかなり
濃度の高い懸濁安定剤のもとでは重合性単量体液滴は安
定化されることを利用して、分裂、合一の伴なわない条
件のもとで重合を行おうとするものである。従って、粒
子径分布の狭い重合体粒子を得ようとするならば、重合
開始前の重合性単量体の水性媒体中への分散方法が問題
となる。
【0005】その為に、ホモミクサー、ホモジナイザ
ー、アトマイザー、一液流体ノズル、気液流体ノズル、
電気乳化等、機械的、物理的手段により水中に懸濁分散
させることが考案されたが、微細液滴として分散させる
ことは可能であるが、粒子径分布を整えるための条件が
微妙であり、分布を狭くすることはほとんど不可能で、
特にこの場合は比較的濃度の高い分散安定剤のために水
相中で重合を併発し、0.1〜1μmの径の極微粒子の
発生が問題であった。
【0006】一方、乳化重合法によれば、界面活性剤に
より生成したミセルを介して重合が進行するため、各粒
子が均一に成長し、適当な重合条件の設定により非常に
粒子径分布の整った分散液が得られる。しかし、その重
合体粒子径は0.1〜1μmと非常に小さなものであ
り、数μm径の粒子を得るためには新たな粒子の発生を
抑制した系において上述した微小粒子を核として、重合
性単量体を後添加し、粒子を成長させる、いわゆるシー
ド乳化重合法を用いる必要がある。しかし、その粒子の
成長率は低く、大径粒子を得るためには数段連続して行
う必要があり、重合工程も長くコスト的にも不利な点が
多い。
【0007】特公昭57−24369号にはこのシード
乳化重合法を改良して、種粒子に対して二段膨潤を行
い、単量体の吸収効率を高める方法が記載されている。
これによると確かに粒子径分布の整った、しかも大径の
重合体を得ることは可能ではあるが、この重合法は操作
が繁雑であるだけでなく、重合時間以外に多大の膨潤時
間を要し、また、重合条件も非常に微妙であるといった
欠点を有している。
【0008】第3の方法として、有機液体中での分散重
合と呼ばれるものがある。これは重合性単量体は溶解す
るが、得られる重合体は不溶となり析出する系において
重合を行おうとするものである。しかし、ただ単にこの
ような系で重合を行った場合には、重合体は、重合中又
は終了時に粘着性物又はガラス状物、或いは塊状物等を
形成し、安定な重合体分散液を得ることや、重合体粒子
として回収することはできない。しかしながら該重合体
を溶解しない有機液体中に、一成分が該有機液体に溶解
され、他の一成分が該重合体と相溶するようなブロック
共重合体またはグラフト共重合体を分散安定剤として用
いる事により、安定な重合体分散液の形成又は粒子とし
て重合体を回収可能である。該重合体を溶解しない有機
液体とは、重合体の種類により異なるが、一般に無極性
溶媒例えば脂肪族炭化水素など、極性溶媒として炭素数
の少ないアルコールなどがあげられる。特に脂肪族炭化
水素を主体とした有機液体中で、重合体を分散させた安
定な分散液の製造方法に関する発明には、特公昭46−
16887号、昭46−38246号、昭46−406
85号、昭47−296号等多数あり、極性溶媒中での
分散液の製造方法に関する発明には、特公昭54−22
38号、昭57−46445号などがある。しかしいず
れも有機液体中での安定な重合体分散液の製造方法に関
するものであって、目標とする粒子径は1μm 以下であ
り、粒子径分布の制御も特に必要としないものであっ
た。本発明者らは特開昭61−19602,61−18
965,61−18966に親水性有機液体中での粒子
径分布の狭い重合法及びそれを用いた着色粒子及びその
製造方法を開示した。また、特開昭61−228458
には同様な方法で得た着色重合体粒子についても述べら
れている。しかし、いずれも粒子径及び粒子径分布の再
現性に乏しく、工業的に利用できる水準ではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした実
情の下に粒子径分布の狭い重合体粒子を再現性よく製造
することができる新規な方法を提供することを目的とす
るものである。本発明のもう一つの目的は粒子径分布の
狭い重合体粒子の反応を効率よく行い、迅速に製造する
ことができる新規な方法を提供することを目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、本発明に至った。
【0011】すなわち、本発明は、 (1)親水性有機液体に、該親水性有機液体に溶解する
高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体には溶解
するが、生成する重合体は該親水性有機液体にて膨潤さ
れるかほとんど溶解しない1種又は2種以上のビニル単
量体を加えて重合して粒子を製造する方法において、初
期に用いた開始剤の100時間を越える半減期を与える
温度で重合を行ない核となる粒子を製造し、その後10
0時間未満の半減期を与える温度で重合を進行させる事
を特徴とする重合体粒子の製造方法、 (2)親水性有機液体に、該親水性有機液体に溶解する
高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体には溶解
するが、生成する重合体は該親水性有機液体にて膨潤さ
れるかほとんど溶解しない1種又は2種以上のビニル単
量体を重合して粒子を製造する方法において、転化率1
0%以下では、半減期10時間の温度が80℃を越える
開始剤を用い重合させて核粒子を製造し、その後半減期
の10時間の温度が80℃未満の開始剤を用いて重合を
進行させる事を特徴とする重合体粒子の製造方法、 (3)親水性有機液体に、該親水性有機液体に溶解する
高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体には溶解
するが、生成する重合体は該親水性有機液体にて膨潤さ
れるかほとんど溶解しない1種又は2種以上のビニル単
量体を重合して粒子を製造する方法において、重合開始
時にビニル単量体に対し、0.3重量%未満の開始剤に
て重合を行なって核粒子を製造しその後0.3重量%を
越える開始剤を添加し、重合を進行させる事を特徴とす
る重合体粒子の製造方法、 (4)親水性有機液体に、該親水性有機液体に溶解する
高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体には溶解
するが、生成する重合体は該親水性有機液体にて膨潤さ
れるかほとんど溶解しない1種又は2種以上のビニル単
量体を重合して粒子を製造する方法において、重合開始
時のビニル単量体の該親水性有機液体に対する量を10
重量%未満用いて、核粒子を製造し、その後該親水性有
機液体に対し10〜100重量%のビニル単量体を一括
又は分割もしくは連続的に添加して、重合を進行させる
事を特徴とする重合体粒子の製造方法、 (5)親水性有機液体に、該親水性有機液体に溶解する
高分子分散剤を加え、該親水性有機液体には溶解する
が、生成する重合体は該親水性有機液体にて膨潤される
かほとんど溶解しない1種又は2種以上のビニル単量体
及び重合開始剤を加えて加熱して重合体粒子を製造する
方法においてあらかじめビニル単量体と重合開始剤を加
えておき、昇温して重合を開始するか、あるいはビニル
単量体を加えた後に昇温して、重合開始剤の添加により
重合を開始するものであって、昇温前は系内を15℃以
下に保持しておくことを特徴とする重合体粒子の製造方
法、 (6)重合開始時の系内の酸素濃度が1.0体積%以下
まで置換されている事を特徴とする重合体粒子の製造方
法、の6種の態様からなるものである。
【0012】本発明において、いったん親水性有機液体
に溶解できなくなった重合体は析出し核となる粒子を形
成し、成長する事により分布の狭い粒子が形成される。
反応の開始方法には分散安定剤を溶解し、ビニル単量体
を加え、系内の酸素を不活性気体により置換し、重合を
開始する時、あらかじめ開始剤を添加しておいて系内の
温度を上昇させ反応を始める場合と、反応温度まで昇温
してから開始剤を添加し、重合反応を始める二つの場合
が大きく考えられるが、前者では昇温を始める時、後者
では、開始剤を添加、投入する時が重合の開始時とな
る。
【0013】前記した初期に生成する核粒子は用いる親
水性有機液体及び未反応の重合性単量体により膨潤され
ており重合初期にいっせいに発生する核粒子は安定性が
悪い場合が多い。凝集又は合一化が起こると粒度分布は
広がり、所望の粒子が得られない。従ってあらかじめ核
体となる粒子を添加しておき、系内の粒子数を制限して
おくことも勿論考えられるが、核体となる粒子と生成す
る重合体の相溶性、極性、反応性等が不足するとたちま
ち新たに粒子が発生することが多い。
【0014】本発明においては、重合開始時の開始剤濃
度を一定の範囲に制限する事により、初期に生成する核
体粒子を安定に合成することができる。また、重合開始
時の開始剤濃度により、核体粒子数、即ち、平均粒子径
が調節できる利点がある。
【0015】本発明の上記(1)の第1の態様において
は、重合開始時には、重合反応系において用いた開始剤
の100時間を越える半減期を与える温度で重合を行な
い、重合速度が比較的遅い系で安定に核粒子を合成し、
後の反応に移行する事により再現性良く粒子を合成する
事ができる。
【0016】いったん、形成された核の成長速度を速
め、高重合率域まで反応を進めかつ所望の分子量の重合
体を得る為に、核形成後ひき続いて、1〜50時間の半
減期を与える温度で重合反応を迅速に進行させる。
【0017】また、開始剤を追加して反応をさらに進め
る事ができる。
【0018】勿論追加する開始剤は重合温度での半減期
が100時間未満あれば二種以上混合しても良く、分解
速度の違う二種以上の重合開始剤を用いれば分子量分布
の広いかつ、粒子径分布は狭い重合体粒子を形成するこ
とができる。又、重合反応の進行度合に適する様に分割
添加しても良い。添加する開始剤は常温で粉末であれば
用いた親水性有機液体にて、溶解して加える事が望まし
い。
【0019】本発明の上記(2)の第2の態様において
は、重合開始から10%以下の添加率の間は、用いる系
における半減期が10時間の温度が80℃を越える開始
剤を用い、重合速度が比較的遅い系で安定に核粒子を合
成し、後の反応に移行する事により再現性良く粒子を合
成することができる。
【0020】いったん、形成された核の成長速度を速
め、高重合率域まで反応を進めかつ所望の分子量の重合
体を得る為に、核形成後ひき続いて、半減期10時間の
温度が80℃未満の開始剤を用いて重合反応を迅速に進
行させる。
【0021】勿論追加する開始剤は半減期10時間の温
度が80℃以下であれば二種以上混合しても良く、分解
速度の違う二種以上の重合開始剤を用いれば分子量分布
の広いかつ、粒子径分布は狭い重合体粒子を形成するこ
とができる。又、重合反応の進行度合に適する様に分割
もしくは連続的に添加しても良い。添加する開始剤は常
温で粉末であれば用いた親水性有機液体にて、溶解して
加える事が望ましい。
【0022】本発明の上記(3)の第3の態様において
は、重合開始のビニル単量体に対する開始剤の濃度は、
好ましくは0.3重量%未満であり、より粒子を安定化
させ、再現性良く合成する為には0.1重量%未満であ
ることが好ましい。
【0023】いったん、形成された核の成長速度を速め
る為に、また高重合率域まで反応を進め所望の分子量の
重合体を得る為に、核形成後系に存在する未反応のビニ
ル単量体に対して0.3重量%を越える開始剤を添加
し、重合反応を進めることが必要である。勿論追加する
開始剤は核体形成時に用いたものと同一であっても又、
違っても、二種以上混合して用いても良い。
【0024】分解速度の違う二種以上の重合開始剤を用
いれば分子量分布の広い重合体を形成することができ
る。又、重合反応の進行度合にあわせて、分割添加して
も良い。
【0025】添加する開始剤は常温で粉末であれば用い
た親水性有機液体に溶解して加える事が望ましい。
【0026】本発明の上記(4)の第4の態様において
は、重合開始時のビニル単量体の濃度を制限することに
より初期に生成する核体粒子を安定に合成することがで
き、又、ビニル単量体の濃度により核体粒子数が調節で
きる利点がある。重合開始時のビニル単量体の濃度を好
ましくは親水性単量体に対し、10重量%未満で、より
好ましくは5重量%以下の濃度で行なうと安定な核が形
成され易い。
【0027】いったん形成された核を成長させる為に、
また、重合体粒子濃度を上げて製造する為にひき続き、
10〜100重量%好ましくは20〜50重量%の単量
体を追加して成長させることができる。
【0028】系へのビニル単量体の追加は、一括もしく
は分割あるいは連続的に添加する事が可能であるが、分
割して、しかも親水性有機液体である程度希釈しても添
加するのが系の安定性の上で好ましい。
【0029】さきに述べたように、反応の開始方法には
分散安定剤を溶解し、ビニル単量体を加え、系内の酸素
を不活性気体により置換し、重合を開始する時、あらか
じめ開始剤を添加しておいて系内の温度を上昇させ反応
を始める場合と、反応温度まで昇温してから開始剤を添
加し、重合反応を始める二つの場合が大きく考えられる
が、前者は、系内の酸素を置換し、開始剤の存在下でご
くわずか重合が始まっており後者は、系内の昇温から開
始剤の投入に至るまでビニル単量体が熱重合を起こす。
【0030】このごくわずかの初期の重合反応が、分子
量が低い重合体が粒子化せずに溶液として存在しても、
初期の核生成に重大な影響を及ぼし、粒子径分布を広げ
たり、微粒子の発生の原因となる。
【0031】従って、あらかじめ開始剤及びビニル単量
体を添加しておき、反応温度を上昇させて、重合をスタ
ートさせる方法に於いては、その間系内を冷却し、反応
を極力抑制する事が肝要である。
【0032】開始剤の添加によって重合を始める方法に
於いても昇温前はできるだけ冷却を行なっていた方が良
い。
【0033】更に、重合開始時点での系内の酸素はでき
る限り不活性ガスにより置換しておく事が望ましい。好
ましくは、1.0体積%以下、より好ましくは0.1体
積%以下が良い。置換が不充分であると、微量の低分子
量反応物により微粒子が生成し易く、粒度分布が広がる
原因となる。
【0034】本発明の重合条件内で行なえば狭い粒子径
分布が保持された重合体粒子が再現性良く製造できる。
【0035】本発明において、狭い粒度分布とは、コー
ルターマルチサイザー(コールターエレクトロニクス社
製)において、100μm のアパーチャーチューブを用
いた時、アパーチャーカレント及びゲイン等の設定は、
オートマチックで測定した際の(3万個以上のカウント
値)体積平均粒子径(dv)と個数平均粒子径(dn)
の比が1.00≦(dv/dn)≦1.20の範囲の粒
度分布を意味する。重合終了後の粒度分布としては、d
v/dnが1.15以下が望ましい。粒子を着色化して
電子写真用トナーとして用いる場合には重合体粒子とし
てはガラス転移点が40〜90℃で重量平均分子量が
0.5〜10万で100万以上の高分子量成分又は架橋
成分が重量で5〜50%含まれている事が熱ローラーに
よる定着性と耐オフセット性を確保する意味で好まし
い。
【0036】架橋成分の定量はフィルタ−上のトナーを
重合体成分を溶解する溶媒にて、加熱還流して抽出する
方法や、濾過助剤を用いてトナーを前記溶媒中で溶解・
濾別又は遠心沈降分離する等の操作を用いて行なう事が
できる。
【0037】樹脂粒子は、親水性有機液体に、該親水性
有機液体に溶解する高分子分散剤を加え、これに該親水
性有機液体には溶解するが生成する重合体は該親水性有
機液体にて膨潤されるかほとんど溶解しない一種又は二
種以上のビニル単量体を加えて重合することにより製造
される。あらかじめ、目的の粒子径よりは小さいが粒度
分布の狭い重合体を利用して上述の系にて成長させる反
応も含まれる。成長反応に利用する単量体はもととなる
種粒子を製造したものと同じ単量体でもまた別の単量体
でも良いが、重合体は親水性有機液体にほとんど溶解し
てはならない。架橋成分の導入は、重合開始より単量体
の転化率が低い時は、該単量体に対する架橋剤の量を3
mol %以下で行なう事が望ましく、それ以上の架橋剤を
用いると系の凝集が生ずる。但し、更に架橋成分が必要
な場合は、ビニル単量体の転化率が高くなった時点で系
に残存する単量体の10mol %以下の量を追加する事が
可能である。勿論前述のあらかじめ目的の粒子径よりも
小さいが粒度分布の狭い重合体を利用して成長させる反
応の場合にも追加する単量体の10mol %以下の架橋剤
が使用可能である。
【0038】本発明における粒子の形成時及び粒子の成
長反応時に用いる単量体の希釈剤として用いる親水性有
機液体としては、例えばメチルアルコール、エチルアル
コール、変性エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t
ert−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコー
ル、tert−アミルアルコール、3−ペンタノール、
オクチルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキ
サノール、フルアリルアルコール、テトラヒドロフルフ
リルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、ジ
エチレングリコール等のアルコール類、メチルセロソル
ブ、セロソルブ、イソプロピロピルセロソルブ、ブチル
セロソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル等のエーテルアルコール類などがあげ
られる。
【0039】これ等の有機液体は一種もしくは二種以上
の混合物を用いることができる。なお、アルコール類、
およびエーテルアルコール類以外の有機液体で上述のア
ルコール類及びエーテルアルコール類と併用すること
で、有機液体の生成重合体粒子に対して溶解性を持たせ
ない条件下で種々SP値を変化させ、重合条件を変え生
成される粒子の大きさ及び粒子同士の合一及び新粒子の
発生を抑制することが可能である。これらの併用する有
機液体としては、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭
化水素類、四塩化炭素、トリクロルエチレン、テトラブ
ロムエタン等のハロゲン化炭化水素類、エチルエーテ
ル、ジメチルグリコール、トリオキサン、テトラビドロ
フラン等のエーテル類、メチラール、ジエチルアセター
ル等のアセタール類、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン等のケトン
類、ギ酸ブチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セ
ロソルブアセテート等のエステル類、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸等の酸類、ニトロプロペン、ニトロベンゼン、
ジメチルアミン、モノエタノールアミン、ピリジン、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等の硫黄、
窒素含有有機化合物類、その他水も含まれる。
【0040】上記、親水性有機液体を主体とした溶媒に
SO4 2~、NO2~、PO4 3~、Cl~、Na+、K+、Mg
2+、Ca2+、その他の無機質イオンが存在した状態で重
合を行なっても良い。
【0041】例えば重合初期即ち核粒子生成期に比較的
極性の高い、ビニル単量体とのSP値の離れている溶媒
又は混合溶媒を用いれば、析出核粒子は小粒子となり、
後に他の溶媒を加える事によって粒子同士の合一を促進
し、粒子径及び粒子径分布を調節することができる。
【0042】また、重合開始時と重合途中、重合末期と
それぞれ混合溶媒の種類および組成を変化させ生成する
重合体粒子の平均粒子径、粒子径分布、乾燥条件等を調
節することができる。
【0043】種粒子製造時又は成長粒子の製造時の分散
安定剤の適当な例としては、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、αーシアノアクリル酸、αーシアノメタクリル
酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸
または無水マレイン酸等の酸類、あるいは水酸基を含有
するアクリル系単量体、例えばアクリル酸βーヒドロキ
シエチル、メタクリル酸βーヒドロキシエチル、アクリ
ル酸βーヒドロキシプロピル、メタクリル酸βーヒドロ
キシプロピル、アクリル酸βーヒドロキシプロピル、ア
クリル酸γーヒドロキシプロピル、メタクリル酸γーヒ
ドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エス
テル、ジエチレングリコールモノタメクリル酸エステ
ル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモ
ノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロ−ルメタクリルアミド等、ビニルアルコ
ール又はビニルアルコールとのエーテル類例えばビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピ
ルエーテル等、又はビニルアルコールとカルボキシル基
を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこ
れらのメチロール化合物又はスルホン化アクリルアミド
類、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等
の酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリド
ン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原
子、またはその複素環を有するもの等のホモポリマー又
は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレ
ン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプ
ロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキル
アミド、ポリオキシプロピロピレンアルキルアミド、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンラウリルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン系、メチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース等のセルロース類、または上記親
水性モノマーとスチレン、αーメチルスチレン、ビニル
トルエン等のベンゼン核を有するもの又はその誘導体又
はアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルア
ミド等のアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体との共
重合体、更に、架橋性モノマー例えばエチングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、メタクリル酸アリル、ジビニルベンゼン等との共
重合体も使用可能である。
【0044】これらの高分子化合物分散剤は、使用する
親水性有機液体、目的とする重合体粒子の種および種粒
子の製造か成長粒子の製造かにより適宜選択されよう
が、特に重合体粒子同士の合一を主に立体的に防ぐ意味
で重合体粒子表面への親和性、吸着性が高く、しかも親
水性有機液体への親和性、溶解性の高いものが選ばれ
る。また、立体的に粒子同士の反発を高める為に、分子
鎖がある程度の長さのもの、好ましくは分子量が1万以
上のものが選ばれる。しかしあまり分子量が高いと、液
粘度の上昇が著しく、操作性、撹拌性が悪くなり、生成
重合体の粒子表面への析出確率のばらつきを与えるため
注意を要する。
【0045】また先に挙げた高分子化合物分散剤の単量
体を一部目的とする重合体粒子を構成する単量体に共存
させておくことも粒子の安定化には効果がある。
【0046】またこれら高分子化合物分散剤と併用し
て、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、銅、ス
ズ、鉛、マグネシウム等の金属又はその合金(特に1μ
以下が好ましい)また酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ケイ素等の酸化物の無機化
合物微粉体、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、
リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミ
ン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪
酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルト
リメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニ
ウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、ピリジウム
塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム
等の四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪
酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体等の非イオン界
面活性剤。例えばアラニン型[例えばドデシルジ(アミ
ノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリ
シン]等のアミノ酸型やベタイン型の両性界面活性剤を
併用しても、生成重合体粒子の安定化および粒子径分布
の改良をさらに高めることができる。
【0047】一般に高分子分散剤の使用量は目的とする
重合体粒子形成用の重合性単量体の種類によって異なる
が、親水性有機液体に対し、0.1重量%〜10重量%
さらに好ましくは1重量%〜5重量%が好ましい。高分
子分散安定剤の濃度が低い場合には生成する重合体粒子
は比較的大径のものが得られ、濃度の高い場合には小粒
子が得られるが、10重量%を越えて用いても小径化へ
の効果は少ない。
【0048】以上挙げた高分子分散安定剤、及び必要な
らば無機微粉末、顔料、界面活性剤は種粒子の製造の際
に必要であるのは勿論であるが、成長反応の際にも粒子
同士の合一を防ぐ目的で添加するビニル単量体溶液や種
粒子分散液に存在させて重合を行なっても良い。
【0049】初期に生成する粒子は親水性有機液体中と
重合粒子表面に平衡を保って分配された高分子分散安定
剤によって安定化されるが、未反応のビニル単量体が親
水性有機液体中にかなり存在する場合はいくぶん膨潤さ
れる粘着性を持ち、高分子分散安定剤の立体的反発力に
うち勝って凝集してしまう。
【0050】さらに極端に親水性有機液体に対して単量
体の量が多い場合は、生成する重合体が完全に溶解して
しまい重合がある程度進行しないと析出してこない。こ
の場合の析出の状態は粘着性の高い塊状物を形成する様
式をとる。
【0051】したがって粒子を製造する時の単量体の親
水性有機液体に対する量はおのずと制限されることにな
り、親水性有機液体の種類によって多少異なるが、およ
そ100重量%以下、好ましくは50重量%以下が適当
である。
【0052】本発明において、単量体とは、親水性有機
液体に溶解可能なものであり、例えば、スチレン、o−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,
4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−
tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレ
ン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレ
ン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p
−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレンなどのス
チレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メチクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル
酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジエチルアミノエチルなどのα−メチル脂肪酸
モノカルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸もしく
はメタクリル酸誘導体、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類など
からなる単独または相互の混合物及びこれらを50重量
%以上含有し、これらと共重合し得る単量体との相互の
混合物を意味する。
【0053】また、比較的極性の高い単量体を少量共重
合することによって、粒子の重合安定性及び粉末化した
場合の摩擦帯電性を調節できる。
【0054】アニオン性の重合性単量体としてはカルボ
キシル基含有単量体:例えばアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸モノブチル、マレイン酸モノブチルなど。
【0055】リン酸基含有単量体:例えばアシッドホス
ホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシ
プロピルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホ
スホオキシプロピルメタクリレートなど。
【0056】スルホン酸基含有単量体:例えば2−アク
リルアミド、2−メチルプロパンスルホン酸、2−スル
ホエチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0057】カチオン性の重合体単量体としては含窒素
アルキルアクリレートもしくはメタクリレート:例えば
ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエ
チルメタクリレートなどが挙げられる。
【0058】架橋成分を重合体粒子中に導入する為に
は、重合体の二重結合を二個以上有するいわゆる架橋剤
が用いられる。重合開始時より重合転化率が低い間は単
量体に対する架橋剤の量を3重量%以下で行うのが良
く、より好ましくは1.5重量%以下で行うのが良い。
転化率が高い時期は、必要であれば、残存するビニル単
量体に対して、10重量%%以下の架橋剤を一括又は分
割添加しても良い。重合の進行に合わせて分割して添加
するのがより好ましく、前記した親水性有機液体又は、
成長反応を行なうならばビニル単量体と混合して添加し
ても良い。
【0059】重合初期に架橋剤濃度を押えなければなら
ないのは、初期の核粒子析出時、分散安定剤の吸着安定
化時期に架橋剤がある濃度以上存在すると、核粒子間で
の架橋構造が形成され、極端に安定性が疎外されるから
であり、いったん核粒子が安定化されれば、ひき続いて
進行する粒子の成長反応即ち、核粒子の単量体による膨
潤から重合への過程が、とどこおりなく行なわれる。
【0060】好ましく用いられる架橋剤として、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルナフタレン及びそれらの誘導体で
ある芳香族ジビニル化合物、その他エチレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレ
ングリコールジタクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネ
オベンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリト−ルテトラアクリレート、ペンタエリ
スリト−ルジメタクリレート、ペンタエリスリトールト
リメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタク
リレート、グリセロールジメタクリレート、グリセロー
ルジアクリレート、グリセロールアクロキシジメタクリ
レート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ
アクリレートなどのジエチレン性カルボン酸エステル、
N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニ
ルスルフィド、ジビニルスルホンなど全てのジビニル化
合物及び三個以上のビニル基を持つ化合物等が単独又は
混合物等で用いられる。
【0061】このように架橋された種粒子を用いて成長
重合反応をひき続いて行った場合には、生成する重合体
粒子の内部が架橋されたものとなる。また一方で成長反
応に用いるビニル単量体溶液に上述の架橋剤を含有させ
た場合には粒子表面が硬化された重合体が得られる。
【0062】また重合体粒子の分子量を調節する事を目
的として、いわゆる連鎖移動剤を用いる事ができる。
【0063】好ましく用いられるものとして、四塩化炭
素、四臭化炭素、二臭化酢酸エチル三臭化酢酸エチル、
二臭化エチルベンゼン、二臭化エタン、二塩化エタンな
どのハロゲン化炭化水素、ジアゾチオエーテル、ベンゼ
ン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼンなどの炭化
水素、第3ドデシルメルカプタン;n−ドデシルメルカ
プタンなどのメルカプタン類、ジイソプロピルザントゲ
ンジスルフィドなどのジスルフィド類、チオグリコール
酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコ
ール酸ブチル、チオグリコール酸メトキシブチル、トリ
メチロールプロパントリス−(チオグリコレート)、チ
オグリコール酸アンモニウムなどのチオグリコール酸誘
導体、チオグリセロール、などが挙げられる。
【0064】連鎖移動剤の使用量は、ビニル単量体に対
し、10~3〜3重量%が用いる事ができる。特に、重合
体開始前に連鎖移動剤を存在させておく場合には、初期
生成する重合体の分子量を調節する事により析出核粒子
の大きさをコントロールすることができる。
【0065】また、核粒子析出後添加する場合には、生
成する重合体粒子の分子量を調整し、所望の熱により溶
融した時の流動特性を得ることができる。
【0066】前記単量体の重合開始剤として用いるもの
は例えば、過酸化ベンゾイル、ラウリルペルオキシド、
ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシ
ド、t−ブチルパーオクトエート、t−ブチルペルオキ
シ2−エチルヘキサノエートなどの過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル
2,2′−アゾビスイソブチレートなどのアゾ化合物が
ある。
【0067】また、比較的極性の高い重合開始剤として
は水溶液として用いても良く、 2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
クロリド 2,2′−アゾビス(N−N′−ジメチレンイソブチル
アミジン) 2,2′−アゾビス(N−N′−ジメチレンイソブチル
アミジン)ジヒドロクロリドなどのアミジン化合物があ
る。また 4,4′−アゾビス(4−シアノペンタノイック酸)な
どのカルボン酸含有アゾ化合物や、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウムなどの過硫化物系開始剤あるいはこれ
にチオ硫酸ナトリウム、アミン等を併用した系が用いら
れる。
【0068】これらの開始剤は1種もしくは2種以上で
使用される。
【0069】本発明の第1の態様においては重合初期に
は用いた開始剤の100時間を越える半減期を与える温
度で重合行なうが、100時間の半減期を与える温度の
例としては、過酸化物系開始剤の場合 t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート 32.5℃ 2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド 33.0 t−ブチルパーオキシピバレード 38.0 オクタノイルパーオキサイド 45.0 デカノイルパーオキサイド 45.0 ラウロイルパーオキサイド 46.0 クシルパーオキシオクトエート 48.8 m−トルオイルパーオキサイド 56.0 ベンゾイルパーオキサイド 56.5 t−ブチルパーオキシイソブチレート 61.0 t−ブチルパーオキシラウレート 75.0 t−ブチルパーオキシアセテート 85.0 等が挙げられる。またアゾ系化合物の開始剤の場合 2,2′−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル) 26.5℃ 2,2′アゾビス(2,4−ジメチルパレロニトリル) 37.0 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 50.0 2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 52.5 1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル) 72.0 1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ)]ホルムアミド86.0 アゾジ−tert−オクタン 89.5 4,4′−アゾビス(4−シアノペンタン酸) 53.5 2,2′−アゾビス(2−シアノプロパノール) 60.0 等が挙げられる。
【0070】以上の過酸化物及びアゾ化合物は1種又は
2種以上用いる事ができ、他に指定する重合温度での反
応は過硫化物系開始剤等で行う事もできる。
【0071】重合開始剤濃度はいずれもビニル単量体1
00重量部に対し0.1〜10重量部が好ましく、0.
5〜5重量部がより好ましい。
【0072】又、本発明の第2の態様においては、重合
初期(転化率10%以下)には半減期10時間の温度が
80℃を越える開始剤を用い、核粒子生成後は同80℃
未満の開始剤を用いる。
【0073】過酸化物系の開始剤で半減期10時間の温
度が80℃を越えるものは、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシラ
ウレート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,2′−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、2,2′−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4
−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−
ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド等が挙げられる。
【0074】アゾ系開始剤で半減期10時間の温度が8
0℃を越えるものは1,1′−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カーボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−
メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2−フェニルアゾ
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、
2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス
(ヒドロキシルメチル)エチル]プロピオンアミド}、
2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)−プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート、2,
2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、
2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)などが挙げ
られる。
【0075】過酸化物系の開始剤で、半減期10時間の
温度が80℃未満のものは、アセチルシクロヘキシルス
ルホニルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、
クミルパーオキシネオドデカノエート、ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート、ジアリルパーオキシジカー
ボネート、ジ−nプロピルパーオキシジカーボネート、
ジミリスチルパーオキシジカーボネート、クミルパーオ
キシネオヘキサノエート、ジ(2−エトキシエチル)パ
ーオキシジカーボネート、ジ(メトキシイソプロピル)
パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)
パーオキシジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネ
オデカノエート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチ
ル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ
ネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサ
ノエート、t−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ヘキ
シルパーオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘ
キサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイ
ド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、クミルパーオキシルオクタエート、サクシン酸パ
ーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシイソブチレートなどが挙げられる。
【0076】アゾ系開始剤で半減期10時間の温度が8
0℃未満のものは2,2′−アゾビス(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビ
ス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)、2,2′−アゾビス
(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)−ジ
ハイドロクロライド、2,2′−アゾビス[N−(4−
クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジ
ハイドロクロライド、2,2′−アゾビス[2−メチル
−N−(フェニルメチル)−プロピオンアミジン]ジハ
イドロクロライド、2,2′−アゾビス(2−メチルプ
ロピオンアミジン)ジハイドロクロライド、ジメチル
2,2′−アゾビスイゾブチレート、4,4′−アゾビ
ス(4−シアノバレイックアシッド)、2,2′−アゾ
ビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル、
2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、
2,2′−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラハ
イドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジハイドロク
ロライド、2,2′−アゾビス{2−[1−(2−ヒド
ロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパ
ン}ジハイドロクロライド、2,2′−アゾビス{2−
メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2
−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等が挙げられ
る。
【0077】以上の過酸化物及びアゾ化合物の他に指定
する分解温度のものならば、過硫化物系開始剤等も用い
ることができる。
【0078】重合開始剤濃度はいずれもビニル単量体1
00重量部に対し0.01〜10重量部が好ましいが、
特に半減期10時間の温度が80℃を越えるものは0.
1〜1重量部、又、半減期10時間の温度が80℃未満
のものは0.5〜5重量部がより好ましい。
【0079】粒子の重合条件は重合粒子の目標、平均粒
子径、目標粒子径分布に合わせて、親水性有機液体中の
高分子分散剤及びビニル単量体の濃度及び配合比が決定
される。
【0080】一般に粒子の平均粒子径を小さくしようと
するならば、高分子分散剤の濃度を高く、また平均粒子
径を大きくしようとするならば、高分子分散剤の濃度が
低く設定される。
【0081】一方、粒子径分布を非常に鋭くしようとす
るならばビニル単量体濃度を低く、また比較的広い分布
でも良い場合は、ビニル単量体濃度は高く設定される。
【0082】粒子の製造は親水性有機液体に、高分子分
散安定剤を完全に溶解した後、1種または2種以上のビ
ニル単量体、重合開始剤、その他必要ならば無機微粉
末、界面活性剤、染料、顔料等を添加し、30〜300
rpm の通常の撹拌にて好ましくはなるべく低速で、しか
もパドル型よりもタービン型の撹拌翼を用いて、槽内の
流れが均一になるような速度で撹拌しながら用いた開始
剤の分解速度に対応した温度にて加熱し重合が行われ
る。なお、重合初期の温度が生成する粒子径に大きな影
響を与える為、単量体を添加した後に温度を重合温度ま
で上げ、開始剤を少量の溶媒に溶解して投入した方が望
ましい。
【0083】重合の際には窒素ガス、アルゴンガス等の
不活性気体にて反応容器内の空気中酸素を充分に追い出
す必要がある。もし、酸素パージが不十分であると微粒
子が発生し易い。
【0084】重合を高重合率域で行うには5〜40時間
の重合時間が必要であるが、所望の粒子径、粒子径分布
の状態で重合を停止させたり、また重合開始剤を類似添
加したり、高圧下で反応を行うことにより重合速度を速
めることができる。
【0085】重合終了後は沈降分離、遠心分離、デカン
テーション等の操作により不必要な微粒子、残存モノマ
ー、高分子分散安定剤などを除いた後に、重合体スラリ
ーとして回収してスプレードライヤー流動層乾燥機等で
乾燥粉末化可能である。
【0086】
【実施例】以下に、実施例及び参考例を示す。参考例 1 恒温水槽中で回転する密閉可能な反応容器内に次の組成
のものを仕込んだ。
【0087】 エタノール 100重量部 蒸留水 20重量部 ポリビニルピロリドン 3重量部 (平均分子量約4万) 容器を室温でゆっくりと回転させると、すぐにポリビ
ニルピロリドンは溶解した。
【0088】次に以下の組成のものを容器に仕込んだ。
【0089】 スチレン 20重量部 n−ブチルメタクリレート 4重量部 2−エチルヘキシルアクリレート 4重量部 ジビニルベンゼン 0.2重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 0.3重量部 容器を回転させる事により混合させ均一な透明溶液を
作成した。回転を停止させ、恒温水槽の温度を5℃に保
ち容器内にArガスを導入する事によって系内の酸素濃
度を0.1体積%以下まで置換した。置換に要した時間
は、2時間であった。ついで容器を回転させ恒温水槽の
温度を35℃まで昇温し始めると35℃に達してから約
30分後系内の白濁が始まり、そのまま反応を5時間続
行した。
【0090】その後、恒温水槽の温度を65℃まで3時
間かけ昇温し、昇温後20時間反応を続行した。さらに
室温まで冷却し、白濁した分散液を得た。
【0091】一部サンプリングしてエチルベンゼンを内
部標準としてガスクロマトグラフィーで内部標準法によ
る測定を行った結果、重合率は92%に達している事を
確認した。又、コールターマルチサイザーによる100
μアパーチャーチューブでの粒度分布測定では、粒子個
数5万カウントで体積平均径が5.25μm 、個数平均
径5.03μその比が1.043であった。
【0092】遠心沈降により粒子を精製し、乾燥したポ
リマー粒子をTHFを溶離液とし排除限界が百万、10
万、1万の3本のカラムを用いて1.0ml/minの流速で
GPCにより分子量分布を測定したところ重量平均分子
量MW=13.5万個数平均分子量Mn =1.8万、Mw
/Mn=7.5であった。
【0093】又、ソックスレー抽出によるTHF不溶分
は21.3重量%であった。この重合体分散液を分散液
Aとする。
【0094】参考例2 恒温水槽に浸した、不活性ガス導入管、45°に傾斜し
たファンタービン、コンデンサー、滴下ロートを取り付
けたフラスコに次の組成のものを仕込んだ。
【0095】 メタノール 100重量部 イソプロピルアルコール 20重量部 ポリアクリル酸(平均分子量20万) 3重量部 撹拌しながら溶解させた。ついで窒素ガスを溶液中にバ
ブリングを開始した。系内の温度は恒温水槽により、3
℃に保った。窒素ガスを吹き込みながら、次の組成のも
のを滴下ロートより一括添加した。
【0096】 スチレン 20重量部 メチルアクリレート 15重量部 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 0.2重量部 t−ドデシルメルカプタン 0.1重量部 系内の酸素濃度をモニターしながら酸素濃度0.1体
積%以下になった時点で、水槽の温度を30℃に昇温し
た。30℃に達した時点で次の組成の分散液を滴下ロー
トより滴下した。
【0097】 ラウロイルパーオキサイド 0.4重量部 メタノ−ル 5重量部 滴下終了後約45分経過すると系内の白濁化が始ま
り、そのまま4時間反応を続行した。
【0098】その後、恒温水槽の温度を60℃まで2時
間かけて昇温し、昇温後15時間反応を続行した。さら
に室温まで冷却し白濁した分散液を得た。その結果、重
合率は97%に達しており、体積平均径が6.01μm
、個数平均径が5.81μm、その比が1.034であ
る非常に粒子径分布の狭い粒子を得た。
【0099】GPCによる分析ではMw=16.3万、
n=2.1万、その比が7.76でありTHF不溶解
分は18.9重量%であった。
【0100】比較例1参考例 1と同様の装置及び操作を行った。但し、Arガ
スで置換した後に系内の温度を65℃まで昇温した。昇
温後20時間反応を行ない、重合体粒子分散液を得た。
【0101】粒度分布を測定したところ、体積平均径
6.23μ、個数平均径4.98μm、その比が1.2
5で微粒子側にメインピークから連続して微粒子が発生
していた。
【0102】比較例2参考例2 と同様の装置及び操作を行った。但し、単量体
組成物を添加、窒素置換を行った後に水槽の温度を60
℃に昇温した。昇温後、15時間反応を行ない重合体粒
子分散液を得た。
【0103】粒度分布を測定したところ、体積平均径
7.35μm 、個数平均径5.53μm その比が1.3
3で微粒子側が連続して発生していた。
【0104】実施例1 恒温水槽中で回転する密閉可能な反応容器内に次の組成
のものを仕込んだ。
【0105】 エタノール 100重量部 蒸留水 20重量部 ポリビニルピロリドン 3重量部 (平均分子量約4万) 容器を室温でゆっくりと回転させると、すぐにポリビ
ニルピロリドンは溶解した。
【0106】次に以下の組成のものを容器に仕込んだ。
【0107】 スチレン 20重量部 n−ブチルメタクリレート 4重量部 2−エチルヘキシルアクリレート 4重量部 ジビニルベンゼン 0.2重量部 2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)0.1重量部 容器を回転させる事により混合させ均一な透明溶液を
作成した。回転を停止させ、恒温水槽の温度を5℃に保
ち容器内にArガスを導入する事によって系内の酸素濃
度を0.1体積%以下まで置換した。置換に要した時間
は、2時間であった。ついで容器を回転させ恒温水槽の
温度を65℃まで昇温し始めると65℃に達してから約
1時間経過すると系内の白濁が始まり、系内が65℃に
達してから約2時間反応を行った。
【0108】この時、一部サンプリングしてエチルベン
ゼンを内部標準としてガスクロマトグラフィーにて転化
率を測定すると5.3%に達していた。
【0109】その後、2,2′−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.3重量部をエタノール5重
量部に溶解した溶液をシリンジを用いて注入添加し、恒
温水槽の温度を70℃に昇温し、10時間反応を続行し
た。そして室温まで冷却し、白濁した分数液を得た。
【0110】一部サンプリングしてガスクロマトグラフ
ィーで内部標準法による測定を行った結果、重合率は9
6%に達している事を確認した。又、コールターマルチ
サイザーによる100μアパーチャーチューブでの粒度
分布測定では、粒子個数5万カウントで体積平均径が
5.22μm 、個数平均径4.93μその比が1.05
8であった。
【0111】遠心沈降により粒子を精製し、乾燥したポ
リマー粒子をTHFを溶離液とし排除限界が百万、10
万、1万の3本のカラムを用いて1.0ml/minの流速で
GPCにより分子量分布を測定したところ重量平均分子
量Mw=14.3万個数平均分子量Mn=3.2万、Mw
/Mn=4.47であった。
【0112】又、ソックスレー抽出によるTHF不溶分
は16.3重量%であった。
【0113】実施例2 恒温水槽に浸した、不活性ガス導入管、45°に傾斜し
たファンタービン、コンデンサー、滴下ロートを取り付
けたフラスコに次の組成のものを仕込んだ。
【0114】 メタノール 100重量部 イソプロピルアルコール 20重量部 ポリアクリル酸(平均分子量20万) 3重量部 撹拌しながら溶解させた。ついで窒素ガスを溶液中に
バブリングを開始した。系内の温度は恒温水槽により、
30℃に保った。窒素ガスを吹き込みながら、次の組成
のものを滴下ロートより一括添加した。
【0115】 スチレン 20重量部 メチルアクリレート 15重量部 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 0.2重量部 t−ドデシルメルカプタン 0.1重量部 系内の酸素濃度をモニターしながら酸素濃度0.1体
積%以下になった時点で、水槽の温度を60℃に昇温し
た。60℃に達した時点で次の組成の溶液を滴下ロート
より滴下した。
【0116】 2,2−アゾビス 0.2重量部 (2,4,4−トリメチルペンタン) メタノ−ル 5重量部 滴下終了後約55分経過すると系内の白濁化が始ま
り、そのまま3時間反応を続行した。
【0117】この時一部サンプリングしてエチルベンゼ
ンを内部標準としいガスクロマトグラフィーにて転化率
を測定すると4.9%に達していた。
【0118】その後、2,2′−アゾビス[2−(ヒド
ロキシメチル)プロピオニトリル]0.4重量部をエタ
ノール5重量部に溶解した溶液を滴下し、さらに60℃
で20時間反応を続行した。その後、室温まで冷却し、
白濁した分散液を得た。
【0119】重合率は97%に達しており、粒子系は
7.32μm (体積平均)7.02μ(個数平均)その
比は1.043であった。
【0120】分子量はMw=17.3万、Mw=3.2
万、Mw/Mn=5.41、THF不溶解分は22.4重
量%であった。
【0121】比較例3実施例1 と同様の反応を行った。但し、開始剤は分割し
添加はせず、単量体組成物中には2,2′−アゾビス
(2−メチルプロパン)ではなく、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.4重量部を用
いた。恒温水槽の温度は5℃から70℃まで昇温し、1
0時間反応を行なった。
【0122】コールターマチルサイザーにて粒子径分布
を分析すると、体積平均径15.4μm 、個数平均径
4.25μm その比が3.62と非常にブロードな分布
の粒子が得られた。
【0123】比較例4実施例2 と同様な装置と条件で反応を行なった。但し、
単量体組成物を添加、昇温後、2,2′−アゾビス(イ
ソブチロニトリル)0.6重量部を10重量部のメタノ
ールに溶解し、滴下ロートより滴下後、60℃で24時
間反応を行った。
【0124】コールターマルチサイザーにて粒子径分布
を分析すると、体積平均径9.32μm 、個数平均径
4.15μm 、その比が2.25と非常にブロードな分
布の粒子が得られた。
【0125】実施例3 恒温水槽中で回転する密閉可能な反応容器内に次の組成
のものを仕込んだ。
【0126】 エタノール 100重量部 蒸留水 20重量部 ポリビニルピロリドン 3重量部 (平均分子量約4万) 容器を室温でゆっくりと回転させると、すぐにポリビ
ニルピロリドンは溶解した。
【0127】次に以下の組成のものを容器に仕込んだ。
【0128】 スチレン 20重量部 n−ブチルメタクリレート 4重量部 2−エチルヘキシルアクリレート 4重量部 ジビニルベンゼン 0.2重量部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 0.01重量部 容器を回転させる事により混合させ均一な透明溶液を
作成した。回転を停止させ、恒温水槽の温度を5℃に保
ち容器内にArガスを導入する事によって系内の酸素濃
度を0.1体積%以下まで置換した。置換に要した時間
は、2時間であった。ついで容器を回転させ恒温水槽の
温度を65℃まで昇温し始めると65℃に達してから約
30分後系内の白濁が始まり、そのまま反応を6時間続
行した。
【0129】その後、シリンジを用いて、2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.3重量部をエタノール5
重量部に溶解した溶液を一括添加し、恒温水槽の温度を
70℃に昇温し、15時間反応を行った後、室温に冷却
し、白濁した分散液を得た。一部サンプリングしてガス
クロマトグラフィーで内部標準法による測定を行った結
果、重合率は92%に達している事を確認した。又、コ
ールターマルチサイザーによる100μアパーチャーチ
ューブでの粒度分布測定では、粒子個数5万カウントで
体積平均径が6.21μm 、個数平均径5.94μその
比が1.045であった。
【0130】遠心沈降により粒子を精製し、乾燥したポ
リマー粒子をTHFを溶離液とし排除限界が百万、10
万、1万の3本のカラムを用いて1.0ml/minの流速で
GPCにより分子量分布を測定したところ重量平均分子
量Mw=12.5万個数平均分子量Mn =2.8万、Mw
/Mn=4.46であった。
【0131】又、ソックスレー抽出によるTHF不溶分
は21.5重量%であった。
【0132】実施例4 恒温水槽に浸した、不活性ガス導入管、45°に傾斜し
たファンタービン、コンデンサー、滴下ロートを取り付
けたフラスコに次の組成のものを仕込んだ。
【0133】 メタノール 100重量部 イソプロピルアルコール 20重量部 ポリアクリル酸(平均分子量20万) 3重量部 撹拌しながら溶解させた。ついで窒素ガスを溶液中に
バブリングを開始した。系内の温度は恒温水槽により、
30℃に保った。窒素ガスを吹き込みながら、次の組成
のものを滴下ロートより一括添加した。
【0134】 スチレン 20重量部 メチルアクリレート 15重量部 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 0.2重量部 t−ドデシルメルカプタン 0.1重量部 系内の酸素濃度をモニターしながら酸素濃度0.1体
積%以下になった時点で、水槽の温度を60℃に昇温し
た。60℃に達した時点で次の組成の溶液をシリンジを
用いて注入した。
【0135】 2,2−アゾビスイソブチロニトリル 0.01重量部 メタノ−ル 0.5重量部 注入終了後、約30分経過すると系内の白濁が始まり
そのまま5時間反応を続行した。その後、滴下ロートよ
り、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量
部をメタノール6重量部に溶解した溶液を滴下した。恒
温水槽の温度を65℃に昇温し、そのまま20時間反応
を行った後室温に冷却し、白濁した分散液を得た。
【0136】重合率は95%に達しており、粒度分布を
測定した結果、体積平均径6.32μm 、個数平均径
6.03μm 、比は1.048であった。分子量Mw
15.3万、Mn=2.1万、Mw/Mn=7.29、T
HF不溶解分は21.4%であった。
【0137】比較例5実施例3 と同様の操作を行った。但し、開始剤は分割せ
ず、単量体組成物中にすべて仕込んだ。反応温度と時間
は70℃、15時間と参考例1と同一に行った。
【0138】重合終了後の分散液を一部サンプリングし
てコールターマルチサイザーにより粒度分布を分析した
ところ、体積平均径6.53μm 、個数平均径5.06
μmその比が1.29とブロードな粒子径分布のもので
あった。
【0139】比較例6実施例4 と同様な操作を行った。但し、開始剤は分割せ
ず、単量体組成物を添加、昇温後、滴下ロートより一括
して注入した。反応温度と時間は65℃、20時間と
考例2と同様に重合を行った。
【0140】重合終了後の分散液を一部サンプリングし
てコールターマルチサイザーにより粒度分布を分析した
ところ体積平均径7.85μm 、個数平均径4.32μ
m その比が1.82とブロードな粒子径分布のものであ
った。
【0141】参考例3 恒温水槽中で回転する密閉可能な反応容器内に次の組成
のものを仕込んだ。
【0142】 エタノール 80重量部 蒸留水 20重量部 ポリビニルピロリドン 3重量部 (平均分子量約4万) 容器をゆっくりと回転させると、すぐにポリビニルピ
ロリドンは溶解した。
【0143】次に以下の組成のものを容器に仕込んだ。
【0144】 スチレン 5重量部 アゾビスイソブチロニトリル 0.05重量部 容器を回転させる事により混合させ均一な透明溶液を
作成した。回転を停止させ、恒温水槽の温度を5℃に保
ち容器内にArガスを導入する事によって系内の酸素濃
度を0.1体積%以下まで置換した。置換に要した時間
は、2時間であった。ついで容器を回転させ恒温水槽の
温度を65℃まで昇温し始めると65℃に達した時点で
系内の白濁が始まり、そのまま反応を4時間行なった。
【0145】その後、シリンジを用いて系内に スチレン 40重量部 n−ブチルメタクリレート 15重量部 アゾビスイソブチロニトリル 0.55重量部 メタノール 50重量部 1,3−ブタンジオールジメタクリレート 0.3重量部 を4分割したものを2時間間隔で添加し、最後の添加よ
り20時間反応を行なった。
【0146】一部サンプリングしてエチルベンゼンを内
部標準としてガスクロマトグラフィーで内部標準法によ
る測定を行った結果、重合率は92%に達している事を
確認した。又、コールターマルチサイザーによる100
μアパーチャーチューブでの粒度分布測定では、粒子個
数5万カウントで体積平均径が6.25μm 、個数平均
径5.94μその比が1.052であった。
【0147】遠心沈降により粒子を精製し、乾燥したポ
リマー粒子をTHFを溶離液とし排除限界が百万、10
万、1万の3本のカラムを用いて1.0ml/minの流速で
GPCにより分子量分布を測定したところ重量平均分子
量Mw=16.3万個数平均分子量Mn=4.5万、Mw
/Mn=3.62であった。
【0148】又、ソックスレー抽出によるTHF不溶分
は15.3重量%であった。この重合体分散液を分散液
Aとする。
【0149】参考例4 恒温水槽に浸した、不活性ガス導入管、45°に傾斜し
たファンタービン、コンデンサー、滴下ロートを取り付
けたフラスコに次の組成のものを仕込んだ。
【0150】 メタノール 80重量部 t−ブチルアルコール 20重量部 ポリアクリル酸(平均分子量20万) 2.5重量部 撹拌しながら溶解させた。ついで窒素ガスを溶液中に
バブリングを開始した。系内の温度は恒温水槽により、
30℃に保った。窒素ガスを吹き込みながら、次の組成
のものを滴下ロートより一括添加した。
【0151】 スチレン 4重量部 2,2アゾビス 0.04重量部 (2,4−ジメチルバレロニトリル) 系内の酸素濃度をモニターしながら酸素濃度0.1体
積%以下になった時点で、水槽の温度を60℃に昇温し
た。60℃に達してから約20分経過すると系内は白濁
化が始まり、そのまま3時間反応を行った。その後、滴
下ロートより以下の組成のものを4時間かけて定常的に
滴下した。
【0152】 スチレン 20重量部 メチルアクリレート 12重量部 エチルアクリレート 3重量部 エチレングリコールジメタクリレート 0.03重量部 n−ドデカンチオール 0.01重量部 2,2′−アゾビス 0.3重量部 (2,4ジメチルバレロニトリル) メタノール 50重量部 滴下後系内の温度を65℃に昇温し、24時間反応を
行った。重合率は95%に達しており、粒子径は体積平
均7.20μm 、個数平均6.80μm 比1.059で
あった。
【0153】分子量Mw=13.8万、Mn=3.1万、
w/Mn=4.45、THF不溶分は21.3%であっ
た。
【0154】比較例7参考例3 と同様の操作を行った。ただし、ポリビニルピ
ロリドンを溶解後、次の単量体組成物を一括して系内に
添加し、分割添加は行わなかった。
【0155】 スチレン 45重量部 n−ブチルメタクリレート 15重量部 1,3−ブタンオールジメタクリレート 0.3重量部 アゾビスインブチロニトリル 0.60重量部 メタノール 55重量部 24時間重合後の分散液を一部サンプリングし粒度分布
を測定したところ体積平均径9.3μm 、個数平均径
3.4μm 比2.74とブロードな分布であった。 比較例8参考例4 と同様な装置にポリアクリル酸を参考例2と同
様溶解させ、重合させた。単量体組成物は一括して滴下
ロートより添加した。すなわち、 スチレン 24重量部 メチルアクリレート 12重量部 エチルアクリレート 3重量部 エチレングリコールジメタクリレート 0.03重量部 n−ドデカンチオール 0.01重量部 2,2′−アゾビス 0.34重量部 (2,4−ジメチルバレロニトリル) メタノール 50重量部 の組成物である。24時間反応後、粒度分布を測定する
と、体積平均径、13.2μm 、個数平均径2.4μm
比5.5とブロードであり、多くの粒子の凝集体と微粒
子の発生が見られた。
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
【0160】
【0161】
【0162】
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、粒
子分布の狭い重合体粒子を再現性よく製造することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−171145(JP,A) 特開 昭63−297402(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 2/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性有機液体に、該親水性有機液体に
    溶解する高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体
    には溶解するが、生成する重合体は該親水性有機液体に
    て膨潤されるかほとんど溶解しない1種又は2種以上の
    ビニル単量体を分散重合法によって重合して粒子を製造
    する方法において、転化率10%以下では、半減期10
    時間の温度が80℃を越える開始剤を用い重合させて核
    粒子を製造し、その後半減期の10時間の温度が80℃
    未満の開始剤を用いて重合を進行させる事を特徴とする
    重合体粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 親水性有機液体に、該親水性有機液体に
    溶解する高分子分散剤を加え、これに該親水性有機液体
    には溶解するが、生成する重合体は該親水性有機液体に
    て膨潤されるかほとんど溶解しない1種又は2種以上の
    ビニル単量体を分散重合法によって重合して粒子を製造
    する方法において、重合開始時にビニル単量体に対し、
    0.3重量%未満の開始剤にて重合を行なって核粒子を
    製造しその後0.3重量%を越える開始剤を添加し、重
    合を進行させる事を特徴とする重合体粒子の製造方法。
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