JP3192343B2 - 切削工具欠損予知装置および同方法 - Google Patents

切削工具欠損予知装置および同方法

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JP3192343B2
JP3192343B2 JP04349495A JP4349495A JP3192343B2 JP 3192343 B2 JP3192343 B2 JP 3192343B2 JP 04349495 A JP04349495 A JP 04349495A JP 4349495 A JP4349495 A JP 4349495A JP 3192343 B2 JP3192343 B2 JP 3192343B2
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邦雄 上原
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桐生機械株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切削工具における刃先
の欠損予知および異常摩耗を検出する異常予知検出装置
およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の切削工具における異常検出手段と
しては、特公平2ー30819号の発明のごとく、バイ
トチップの欠損や異常摩耗等が発生したときの、バイト
に加わる異常振動を圧電変換素子により検出する手段が
公開されているが、バイトチップの欠損や異常摩耗等が
発生する前に、異常を予知検出する技術は見当たらな
い。
【0003】また従来の工具異常検出装置については、
AE(アコースティックエミッション)センサを利用す
る手段や、主軸や送り軸用モータの負荷変動を利用する
手段や、工具および工具ホルダにかかるトルク変動を利
用した手段や、CCDカメラで刃先形状を撮像する手段
等各種の技術が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の各種の工具異常
検出手段は、いずれも工具異常が発生した時または発生
後の、各種現象を抽出して工具異常を検出する手段であ
り、工具異常発生後の検出では、被加工物(ワーク)が
不良品となるだけでなく、機械に与える影響も大きいた
め、止むなく、オペレータの判断で安全側で工具の定数
交換を行い、信頼性,稼動率を維持せざるを得ない。そ
のため十分に切削工具の寿命を活用することができな
い。
【0005】そこで、バイトチップに発生する欠損や異
常摩耗等が発生する前にそれを予知検出できる手段の提
供が課題となっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の手段を
提供することにより前記課題を解決したものである。す
なわち、請求項1の発明では、検出ヘッドと、コントロ
ーラと、操作表示部とからなり、前記検出ヘッドには、
切削工具の刃先ノーズ部と接触する面型接触子と、刃先
ノーズ部以外の同一刃具面上に接触する剣先型接触子と
が突設され、前記両接触子はそれぞれ一定接触力で切削
工具に点接触され、かつそれぞれコントローラに接続さ
れており、前記コントローラには、検出回路と演算判定
回路(コンピュータ)とが設けられ、前記検出回路に
は、切削工具にそれぞれ接触する前記両接触子の間に測
定レンジ別定電流を印加する定電流発生回路と、前記両
接触子間の接触電圧を測定する電圧測定回路とが設けら
れ、前記演算判定回路には、測定した電圧を接触電圧値
に演算する演算手段、接触電圧値が測定レンジ範囲内の
値であるか否かを判定するレンジ判定手段、接触電圧値
を接触抵抗値に換算する抵抗値算出手段、切削工具の使
用前の接触抵抗値と使用後の接触抵抗値とより抵抗値変
化を抽出する抵抗値変化抽出手段、および該抽出手段に
より抽出された抵抗値変化を予め定められた劣化基準パ
ターンと比較し、切削工具の欠損時期を予知する予知検
出手段が設けられ、前記操作表示部には、運転操作装置
と表示装置とが設けられている切削工具欠損予知装置を
提供するものである。
【0007】請求項2の発明では、検出ヘッドと、コン
トローラと、操作表示部とからなり、前記検出ヘッドに
は、切削工具の刃先ノーズ部と接触する面型接触子と、
刃先ノーズ部以外の同一刃具面上に接触する剣先型接触
子と、前記剣先型接触子とは別の該剣先型接触子寄りで
前記同一刃具面上に接触する針状接触子とが突設され、
前記3接触子はそれぞれ一定接触力で切削工具に点接触
され、かつそれぞれコントローラに接続されており、前
記コントローラには、検出回路と演算判定回路(コンピ
ュータ)とが設けられ、前記検出回路には、切削工具に
それぞれ接触する前記面型接触子と前記剣先型接触子と
の間に測定レンジ別定電流を印加する定電流発生回路
と、前記面型接触子と前記針状接触子との間の接触電圧
を測定する電圧測定回路とが設けられ、前記演算判定回
路には、測定した前記接触電圧を接触電圧値に演算する
演算手段、接触電圧値が測定レンジ範囲内の値であるか
否かを判定するレンジ判定手段、接触電圧値を接触抵抗
値に換算する抵抗値算出手段、切削工具の使用前の接触
抵抗値と使用後の接触抵抗値とより抵抗値変化を抽出す
る抵抗値変化抽出手段、および該抽出手段により抽出さ
れた抵抗値変化を予め定められた劣化基準パターンと比
較し、切削工具の欠損時期を予知する予知検出手段が設
けられ、前記操作表示部には、運転操作装置と表示装置
とが設けられていることを特徴とする切削工具欠損予知
装置を提供するものである。
【0008】また請求項3の発明では、金または銀合金
に代表される切削工具の切刃部より軟質でかつ酸化被膜
を生じ難い金属をもって、前記切刃部の刃先ノーズ部と
接触する面状電極刃先ノーズ部以外の同一刃具面上に
接触する剣先状電極との接触電極を構成し、該電極
と切削工具の切刃部とをそれぞれ一定接触力で接触せし
め、特に面状電極と切削工具切刃部とは点接触の状態で
接触せしめ、切削工具切刃部を介して前記両電極の間に
定電流を通ずることによって工具切刃部の接触電気抵抗
を測定し、該抵抗値の変化から劣化基準パターンと比較
して切削工具切刃部の劣化の程度を求め、当該測定部の
切刃部の欠損の可能性を推定することを特徴とする切削
工具欠損予知方法を提供するものである。
【0009】
【作用】請求項1の発明は、バイトチップの欠損の多く
が、機械的応力,熱的応力の繰り返しによる疲労破壊で
あると考え、切削終了の度毎に、2接触子間に定電流を
印加し、前記2接触子間に発生する電圧を検出し、前記
疲労に伴うバイトチップ刃先ノーズ部の電気抵抗の変化
量を検出し、該変化量から切削工具の寿命を予測し、異
常切削工具の早期交換に資するものである。
【0010】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、切削工具の刃先ノーズ部と接触する面型接触子
と、刃先ノーズ部以外の同一刃具面上に接触する剣先型
接触子の他に、第3の接触子として、前記剣先型接触子
に近接して、前記同一刃具面に接触する針状接触子を設
け、前記面型接触子と前記剣先型接触子との間に、定電
流を印加し、前記面型接触子と前記針状接触子間に発生
する電圧を検出し、前記疲労に伴うバイトチップの電気
抵抗の変化量を検出する構成とされているので、定電流
印加と電圧測定とを別とすることにより、特に針状接触
子の同一刃具面との接触の信頼性を保持し、請求項1の
発明より一段と安定かつ精密な電圧測定を可能とし切削
工具欠損予知精度を向上せしめうる。
【0011】請求項3の発明では、切削工具の切刃部よ
軟質でかつ酸化被膜を生じ難い金属(例えば金または
銀合金)をもって面状と剣先状との両接触電極を構成
し、面状電極は切刃部の刃先ノーズ部に、剣先状電極は
刃先ノーズ部以外の同一刃具面上に、それぞれ一定接触
力で接触せしめ、特に面状電極と切削工具切刃部とは点
接触の状態で接触せしめ、切削工具切刃部を介して前記
電極間に定電流を通じ、工具切刃部の接触電気抵抗を
測定し、該抵抗値の変化から劣化基準パターンと比較し
切削工具切刃部の劣化の程度を求め、欠損の可能性を
推定する切削工具欠損予知方法であって、切削工具とし
てバイト,ドリルその他各種の切削工具に適用可能であ
る切削工具欠損予知全般の方法で、前述の請求項1また
は2の発明と同じ作用を呈する。
【0012】
【実施例】次に図面に示す各実施例により本発明の構成
を説明する。
【0013】請求項1の発明の切削工具欠損予知装置の
実施例は、図1〜図3に示すごとく、検出ヘッド1と、
コントローラ2と、操作表示部3とからなる。
【0014】前記検出ヘッド1には、図2に示すごと
く、切削工具(図示例ではバイトチップ)6の刃先ノー
ズ部8と接触する平面型接触子4と、刃先ノーズ部8以
外の同一刃具面(図示例ではバイトチップ面)9上に接
触する剣先型接触子5とが突設されている。
【0015】前記平面型接触子4は通常ワークに接触,
切削する刃先ノーズ部8の先端に点接触状態で当接す
る。
【0016】図2に示すごとく、前記両接触子4,5は
一定の接触力の下でバイトチップ6と点接触するよう
に、それぞれ加圧スプリング7,7を介して圧接支持さ
れている。
【0017】加圧スプリング7によって一定の接触力を
保持せしめることにより、両接触子4,5とバイトチッ
プ6との間の酸化被膜の存在,接触変形,振動等の測定
条件の相違、測定対象の相違等の測定結果に影響を与え
うる諸要因を最小化することができる。
【0018】また異物等が存在するときも、接触子4,
5の後退,破損防止を可能とする。
【0019】前記両接触子4,5は、電導体材料で製作
され、接触端と反対側端(図2中上端)は電極端子とさ
れ、それぞれコントローラ2に接続される。
【0020】図3に示すごとく、コントローラ2には、
検出回路10とマイクロコンピュータである演算判定回
路11とが設けられている。
【0021】検出回路10には、図3に示すごとく、レ
ンジ別定電流発生回路12、レンジ切換回路13および
端子間電圧測定回路14、A/D変換回路15が設けら
れている。
【0022】前記検出回路10は、演算判定回路11か
らの指令信号により、レンジ切換回路13で適正測定レ
ンジに切換保持され、レンジ別定電流発生回路12にお
いて、前記両接触子4,5間に、測定レンジ別に設定さ
れた定電流を発生させ、その時の両接触子4,5間を経
由してバイトチップ6に定電流を流し、この時発生する
両接触子4,5間の電位差を接触電圧として端子間電圧
測定回路14で抽出し、A/D変換回路15でA/D変
換処理後、演算判定回路11へ出力する。
【0023】レンジ切換回路13は、前記演算判定回路
11からの信号入力により、前記レンジ別定電流発生回
路12によるレンジ別定電流の発生を規制し、演算判定
回路11における接触電圧抽出完了迄、測定レンジを保
持する。
【0024】演算判定回路11は、図4に示すごとく、
演算手段,レンジ判定手段,抵抗値算出手段,抵抗値変
化抽出手段,予知検出手段,OK/NG判定手段および
レンジ指示手段の各手段により構成される。
【0025】演算判定回路11は、A/D変換回路15
から入力した電圧を、演算手段により、各測定レンジ別
の前記定電流発生回路12の回路定数で決まる倍率を乗
算し、電圧換算後の接触電圧を求め、前記接触電圧をレ
ンジ判定手段によりレンジ範囲内であるかどうかを判定
し、抵抗値算出手段により接触抵抗値に変換し、抵抗値
変化抽出手段により、バイトチップ6の使用前に測定さ
れた接触抵抗値と使用後に測定された接触抵抗値とを比
較し、抵抗値変化を抽出し、予知検出手段により、前記
抽出手段により抽出された抵抗値変化を予め定められた
劣化基準パターンと比較し、切削工具の欠損時期を予知
し、またOK/NG判定手段により、切削工具の良否判
断を行う。
【0026】演算判定回路11からの正常または異常の
信号は操作表示部3に出力される。
【0027】またレンジ指示手段は、レンジ判定手段に
よりレンジ範囲の上限値または下限値を超えた場合に、
ただちにレンジ指示手段を介してレンジ切換回路13に
測定レンジ切換指令を出力し、レンジ別定電流発生回路
12のレンジを自動セットする。測定レンジ信号は操作
表示部3にも出力される。
【0028】操作表示部3は、キーボードよりなる運転
操作装置と、各種パラメータ,測定結果,入出力操作状
態等を表示するディスプレイユニットである表示装置と
により構成されている。
【0029】請求項1の発明の切削工具欠損予知装置の
検出操作は、図5に示すフローシートに従って行われ
る。
【0030】先ず、バイトチップ6の交換後、検出ヘッ
ド1を操作して、面型接触子4をバイトチップ6の刃先
ノーズ部8に接触せしめ、剣先型接触子5をバイトチッ
プ6の同一刃具面9上に接触せしめ、一定接触力の下
に、測定サイクル順序により、図3に示すごとく、定電
流発生回路12の測定レンジが選択され、該定電流発生
回路12により両接触子4,5およびバイトチップ6を
介して、一定電流を流すと、両接触子4,5間に、切削
サイクル前の初期電圧が発生する。
【0031】該初期電圧値を、端子間電圧測定回路14
およびA/D変換回路15を介して、演算判定回路11
に入力し、初期抵抗値として換算し、操作表示部3に登
録すると同時に、バイトチップ6の初期異常判定を行
う。
【0032】初期抵抗値の登録および該抵抗値が正常値
であることの確認後、両接触子4,5をバイトチップ6
から離し、切削サイクルに移る。
【0033】切削サイクル終了後、検出ヘッド1を操作
して、バイトチップ6と、検出ヘッドの両接触子4,5
とを、それぞれ接触せしめ、一定接触力の下に、測定順
序により、測定レンジ切換回路13を介して、レンジ別
定電流発生回路12より設定一定電流を両接触子4,5
とバイトチップ6間に印加し、両接触子間に発生する接
触電圧を端子間電圧測定回路14にて検出し、A/D変
換回路15でA/D変換後、演算判定回路11に出力す
る。
【0034】両接触子4,5間に印加される定電流が不
適切であるときは、図4に示すごとく、演算判定回路1
1のレンジ指示手段により測定レンジ切換回路13にフ
ィードバックして、測定レンジを切換え、印加定電流を
適正定電流値に変更する。
【0035】図3に示すごとく、定電流発生回路12に
より一定電流を流し、両接触子4,5間の電圧を、端子
間電圧測定回路14により測定し、該電圧を、A/D変
換回路15を介して演算判定回路11に入力する。
【0036】図4に示すごとく、該入力を、演算判定回
路11のレンジ判定手段で判定後、抵抗値算出手段によ
り抵抗値に換算し、抵抗値変化抽出手段において、n回
目の切削サイクル後にあっては、前記抵抗値をn回目の
抵抗値として記憶すると同時に、該n回目の抵抗値をn
−1回目の抵抗値と比較し、抵抗値変化を抽出し、予知
検出手段およびOK/NG判定手段において、抵抗値の
変化量が、予め定められている許容範囲にあるかどうか
を判別し、バイトチップ6の欠損時期を予知し、バイト
チップ6の良否判断を行い出力する。
【0037】前述の検知作業は、各切削サイクル毎に繰
り返す。
【0038】前記許容範囲は、図6〜図8に示すごと
く、予め行われたバイトチップ寿命実験により得られた
基準値により設定されるもので、使用バイトチップの種
類別,接触圧別および被切削ワークとの組合わせ別に登
録されている。
【0039】図2においては、剣先型接触子5はバイト
チップ6の同一刃具面9上に垂直に接触されているが、
斜めに接触することも可能であり、同様に面型接触子4
とバイトチップ6の刃先ノーズ部8との接触角度も変更
することができる。
【0040】両接触子4,5とバイトチップ6との接触
角度を選択することにより、バイトチップ6の刃先ノー
ズ部8の欠損予測により適切な場合と、バイトチップ6
の摩耗判定に適切な場合とがある。
【0041】図6,図7,図8は同一の被切削材に対
し、バイトチップの種類別に、それぞれの接触抵抗値の
変化状態を切削時間の経過に対して示した線図であり、
切削に伴う工具材の疲労によって接触抵抗値が著しく増
大することを示している。
【0042】図6,図7,図8中のX印は、工具刃先が
欠損を起こした時点を示し、このような抵抗値の変化に
より、工具の欠損の予知が十分に可能であることを示し
ている。
【0043】図6〜図8に示すごとく、本発明の実施に
は、予め被切削材別,バイトチップ材料別の線図を作成
しておく必要がある。
【0044】請求項2の発明の切削工具欠損予知装置
は、図9に示すごとく、検出ヘッド21と、コントロー
ラ2と、操作表示部3とからなる。
【0045】前記検出ヘッド21には、図10に示すご
とく、切削工具(図示例ではバイトチップ)6の刃先ノ
ーズ部8と点接触する平面型接触子24と、刃先ノーズ
部8以外の同一刃具面(図示例ではバイトチップ面)9
上に接触する剣先型接触子25と、前記剣先型接触子2
5とは別の部分で同一刃具面9上に接触する針状接触子
26とが突設されている。
【0046】前記平面型接触子24の構成は請求項1の
発明の平面型接触子4と同様である。
【0047】図10に示すごとく、前記3接触子24,
25,26は一定の接触力の下でバイトチップ6と接触
するように、それぞれ加圧スプリング7,7,7を介し
て圧接支持されている。
【0048】加圧スプリング7によって一定の接触力を
保持せしめることにより、3接触子24,25,26と
バイトチップ6との間の酸化被膜の存在、接触変形、振
動等の測定条件の相違、測定対象の相違等の測定結果に
影響を与えうる諸要因を最小化することができる。
【0049】また異物が存在するときも、接触子24,
25,26の後退、破損防止を可能とする。
【0050】前記3接触子24,25,26は、電導体
材料で製作され、接触端と反対側端(図10中上端)は
電極端子とされ、それぞれコントローラ2に接続され
る。
【0051】コントローラ2と操作表示部3との構成
は、請求項1の発明のものと同様である。
【0052】前記接触子24,25はコントローラ2の
検出回路10中レンジ別定電流発生回路12に接続さ
れ、前記接触子24,26は端子間電圧測定回路14に
接続されている。
【0053】前記検出回路10は、演算判定回路11か
らの指令信号により、レンジ切換回路13で適正測定レ
ンジに可変保持され、レンジ別定電流発生回路12にお
いて、前記両接触子24,25間に、測定レンジ別に設
定された定電流を発生させ、その時の両接触子24,2
5間を経由してバイトチップ6に定電流を流し、この時
発生する両接触子24,26間の電位差を接触電圧とし
て端子間電圧測定回路14で抽出し、A/D変換回路1
5でA/D変換処理後、演算判定回路11へ出力する。
【0054】レンジ切換回路13、レンジ別定電流発生
回路12および演算判定回路11の構成は、請求項1の
発明のものと同様である。
【0055】請求項2の発明の切削工具欠損予知装置の
検出操作も、図5に示すフローシートに従って行われ
る。
【0056】先ず、バイトチップ6の交換後、検出ヘッ
ド21を操作して、面型接触子24をバイトチップ6の
刃先ノーズ部8に接触せしめ、剣先型接触子25および
針状接触子26をそれぞれバイトチップ6の同一刃具面
9上に接触せしめ、一定接触力の下に、測定サイクル順
序により、図3に示すごとく、定電流発生回路12の測
定レンジが選択され、該定電流発生回路12により両接
触子24,25およびバイトチップ6を介して、一定電
流を流すと、両接触子24,26間に、切削サイクル前
の初期電圧が発生する。
【0057】該初期電圧値を、端子間電圧測定回路14
およびA/D変換回路15を介して、演算判定回路11
に入力し、初期抵抗値として換算し、操作表示部3に登
録すると同時に、バイトチップ6の初期異常判定を行
う。
【0058】初期抵抗値の登録および該抵抗値が正常値
であることの確認後、3接触子24,25,26をバイ
トチップ6から離し、切削サイクルに移る。
【0059】切削サイクル終了後、検出ヘッド21を操
作して、バイトチップ6と、検出ヘッドの3接触子2
4,25,26とを、それぞれ接触せしめ、一定接触力
の下に、測定順序により、測定レンジ切換回路13を介
して、レンジ別定電流発生回路12より設定一定電流を
両接触子24,25とバイトチップ6間に印加し、両接
触子24,26間に発生する接触電圧を端子間電圧測定
回路14にて検出し、A/D変換回路15でA/D変換
後、演算判定回路11に出力する。
【0060】両接触子24,25間に印加される定電流
が不適切であるときは、図4に示すごとく、演算判定回
路11のレンジ指示手段により測定レンジ切換回路13
にフィードバックして、測定レンジを切換え、印加定電
流を適正定電流値に変更する。
【0061】図3に示すごとく、定電流発生回路12に
より一定電流を流し、両接触子24,26間の電圧を、
端子間電圧測定回路14により測定し、該電圧を、A/
D変換回路15を介して演算判定回路11に入力する。
【0062】演算判定回路11におけるバイトチップ6
の欠損時期の予測および良否判断は請求項1の発明のと
きと同様である。
【0063】図10においては、剣先型接触子25およ
び針状接触子26はバイトチップ6の同一刃具面9上に
垂直に接触されているが、斜めに接触することも可能で
あり、同様に面型接触子24とバイトチップ6の刃先ノ
ーズ部8との接触角度も変更することができる。
【0064】3接触子24,25,26とバイトチップ
6との接触角度を選択することにより、バイトチップ6
の刃先ノーズ部8の欠損予測により適切な場合と、バイ
トチップ6の摩耗判定に適切な場合とがある。
【0065】請求項3の発明は、請求項1および2の発
明のもととなる切削工具欠損予知方法を明示したもので
ある。
【0066】従って、請求項3の発明の実施例としての
装置は、請求項1および2の各実施例と同様のものとな
る。
【0067】
【発明の効果】請求項1の発明では、面型接触子と剣先
型接触子とを有する検出ヘッドと、コントローラと操作
表示部とを設け、バイトチップの刃先ノーズ部と同一刃
具面上とにそれぞれ一定の接触力で接触子を点接触せし
め、両接触子とバイトチップに一定電流を流すことによ
り、両接触子間に発生する電圧を検出し、コントローラ
においてバイトチップにおける切削作業下の抵抗値変化
を検出し、該抵抗値変化からバイトチップの疲労破壊時
期を検出し、欠損予知を行うことができるので工作機械
稼動率向上のためのバイトチップの定数変換や、オペレ
ータによる常時監視が不要となり、被加工物の品質維
持,工作機械の稼動率の向上、バイトチップの寿命の延
長といった諸効果が得られる。
【0068】請求項2の発明では、面型接触子と剣先型
接触子と針状接触子とを有する検出ヘッドと、コントロ
ーラと操作表示部とを設け、バイトチップの刃先ノーズ
部と同一刃具面上とにそれぞれ一定の接触力で各接触子
を点接触せしめ、面型接触子および剣先型接触子を介し
てバイトチップに一定電流を流すことにより、面型接触
子と針状接触子との間に発生する電圧を検出し、コント
ローラにおいてバイトチップにおける切削作業下の抵抗
値変化を検出し、該抵抗値変化からバイトチップの疲労
破壊時期を検出し、より正確に欠損予知を行うことがで
きるので工作機械稼動率向上のためのバイトチップの定
数変換や、オペレータによる常時監視が不要となり、被
加工物の品質維持、工作機械の稼動率の向上、バイトチ
ップの寿命の延長といった諸効果が得られる。
【0069】請求項3の発明では、面状電極と剣状電極
との各接触電極(接触子)を切削工具の切刃部より軟質
でかつ酸化被膜を生じ難い金属例えば金あるいは銀合金
をもって構成することにより、かつそれらを一定接触力
のもとで切削工具の切刃部と接触せしめることにより、
両電極と切刃部との接触を確実にし、かつ電極との接触
電気抵抗のみによる接触抵抗変動を極力減少せしめ、
に面型接触子は切削工具の切刃部の刃先ノーズ部に点接
触状態で接触せしめて定電流により両電極間の接触電気
抵抗を測定することにより、切削工具切刃部の電気抵抗
の変化を敏感に検出することを可能とし、もって当該電
気抵抗の変化より切削工具の切刃部の欠損を正確に予知
することを可能とする効果が得られる。
【0070】また前述の実施例では、バイトチップにつ
いて説明したが、ドリル,リーマ等の加工ツールに対し
ても適用することが可能で、同等の諸効果が得られるこ
とは勿論であり、工場全体として、工具費の大幅な削
減、被加工物の品質維持,稼動率の向上等が達成できる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例のブロック線図であ
る。
【図2】請求項1の発明の検出ヘッドの実施例を示す断
面図である。
【図3】コントローラの実施例を示すブロック線図であ
る。
【図4】演算判定回路の構成手段の実施例を示すブロッ
ク線図である。
【図5】実施例の操作フローシートである。
【図6】,
【図7】,
【図8】同一被削材に対するバイトチップの種類別の切
削時間対接触抵抗値線図である。
【図9】請求項2の発明の実施例のブロック線図であ
る。
【図10】請求項2の発明の検出ヘッドの実施例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 検出ヘッド 2 コントローラ 3 操作表示部 4 面型接触子 5 剣先型接触子 6 バイトチップ(切刃工具) 7 加圧スプリング 8 刃先ノーズ部 9 同一刃具面 10 検出回路 11 演算判定回路(マイクロコンピュータ) 12 レンジ別定電流発生回路 13 レンジ切換回路 14 端子間電圧測定回路 15 A/D変換回路 21 検出ヘッド 24 面型接触子 25 剣先型接触子 26 針状接触子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 17/09 G01B 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出ヘッドと、コントローラと、操作表
    示部とからなり、前記検出ヘッドには、切削工具の刃先
    ノーズ部と接触する面型接触子と、刃先ノーズ部以外の
    同一刃具面上に接触する剣先型接触子とが突設され、前
    記両接触子はそれぞれ一定接触力で切削工具に点接触さ
    れ、かつそれぞれコントローラに接続されており、前記
    コントローラには、検出回路と演算判定回路(コンピュ
    ータ)とが設けられ、前記検出回路には、切削工具にそ
    れぞれ接触する前記両接触子の間に測定レンジ別定電流
    を印加する定電流発生回路と、前記両接触子間の接触電
    圧を測定する電圧測定回路とが設けられ、前記演算判定
    回路には、測定した電圧を接触電圧値に演算する演算手
    段、接触電圧値が測定レンジ範囲内の値であるか否かを
    判定するレンジ判定手段、接触電圧値を接触抵抗値に換
    算する抵抗値算出手段、切削工具の使用前の接触抵抗値
    と使用後の接触抵抗値とより抵抗値変化を抽出する抵抗
    値変化抽出手段、および該抽出手段により抽出された抵
    抗値変化を予め定められた劣化基準パターンと比較し、
    切削工具の欠損時期を予知する予知検出手段が設けら
    れ、前記操作表示部には、運転操作装置と表示装置とが
    設けられていることを特徴とする切削工具欠損予知装
    置。
  2. 【請求項2】 検出ヘッドと、コントローラと、操作表
    示部とからなり、前記検出ヘッドには、切削工具の刃先
    ノーズ部と接触する面型接触子と、刃先ノーズ部以外の
    同一刃具面上に接触する剣先型接触子と、前記剣先型接
    触子とは別の該剣先型接触子寄りで前記同一刃具面上に
    接触する針状接触子とが突設され、前記3接触子はそれ
    ぞれ一定接触力で切削工具に点接触され、かつそれぞれ
    コントローラに接続されており、前記コントローラに
    は、検出回路と演算判定回路(コンピュータ)とが設け
    られ、前記検出回路には、切削工具にそれぞれ接触する
    前記面型接触子と前記剣先型接触子との間に測定レンジ
    別定電流を印加する定電流発生回路と、前記面型接触子
    と前記針状接触子との間の接触電圧を測定する電圧測定
    回路とが設けられ、前記演算判定回路には、測定した前
    記接触電圧を接触電圧値に演算する演算手段、接触電圧
    値が測定レンジ範囲内の値であるか否かを判定するレン
    ジ判定手段、接触電圧値を接触抵抗値に換算する抵抗値
    算出手段、切削工具の使用前の接触抵抗値と使用後の接
    触抵抗値とより抵抗値変化を抽出する抵抗値変化抽出手
    段、および該抽出手段により抽出された抵抗値変化を予
    め定められた劣化基準パターンと比較し、切削工具の欠
    損時期を予知する予知検出手段が設けられ、前記操作表
    示部には、運転操作装置と表示装置とが設けられている
    ことを特徴とする切削工具欠損予知装置。
  3. 【請求項3】 金または銀合金に代表される切削工具の
    切刃部より軟質でかつ酸化被膜を生じ難い金属をもっ
    、前記切刃部の刃先ノーズ部と接触する面状電極
    先ノーズ部以外の同一刃具面上に接触する剣先状電極
    接触電極を構成し、該電極と切削工具の切刃部と
    それぞれ一定接触力で接触せしめ、特に面状電極と切
    削工具切刃部とは点接触の状態で接触せしめ、切削工具
    切刃部を介して前記両電極の間に定電流を通ずることに
    よって工具切刃部の接触電気抵抗を測定し、該抵抗値
    変化から劣化基準パターンと比較して切削工具切刃部の
    劣化の程度を求め、当該測定部の切刃部の欠損の可能性
    を推定することを特徴とする切削工具欠損予知方法。
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