JP3191716B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP3191716B2
JP3191716B2 JP07062197A JP7062197A JP3191716B2 JP 3191716 B2 JP3191716 B2 JP 3191716B2 JP 07062197 A JP07062197 A JP 07062197A JP 7062197 A JP7062197 A JP 7062197A JP 3191716 B2 JP3191716 B2 JP 3191716B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、室内熱交換器を
蒸発器として機能させて行う冷房運転を可能に構成され
た空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のような空気調和機は、冷媒回路中
に圧縮機、室外熱交換器、キャピラリーチューブ、室内
熱交換器を備え、圧縮機を駆動することによって上記冷
媒回路中に冷媒を循環させる。そして室外熱交換器を凝
縮器として機能させるとともに室内熱交換器を蒸発器と
して機能させ、これによって冷房運転を行うようになっ
ている。また上記冷媒回路中には室内熱交換器温度セン
サ、室外熱交換器温度センサ、吐出管温度センサ等が設
けられる一方、機器本体に室内温度センサ等が設けられ
ている。そしてマイクロコンピュータの機能を含む制御
部に上記各センサの出力値を与えることにより、利用者
の要求や周囲の環境に沿った冷房運転の制御を行うこと
ができるように成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
種センサに断線や短絡等の異常が発生した場合にまで上
記制御を続行すると、誤った出力値に基づいて冷房運転
の制御を行うこととなる。その結果利用者の要求に反す
る制御となって、却って利用快適性を損うこととなった
り、周囲環境に逆らった運転を続けることによって、最
悪の場合には機器の他の部分を故障させたりすることも
考えられる。そこで上記従来の空気調和機では、各種セ
ンサのいずれかに異常が発生すると、上記冷房運転を停
止させるようにしていた。ところが空気調和機のように
複雑な機器になると、一般の利用者がその修理を行うこ
とはほとんど不可能である。従ってセンサの異常によっ
て停止した空気調和機を再び使用可能な状態とするため
には、特別に専門の修理技術者等を呼んで、停止した空
気調和機を修理してもらうことが必要である。そのため
空気調和機が再び使用可能となるまでにはある程度の時
間を要することとなり、利用者はその間、高温多湿の中
で不快な時間を過ごさなければならないという問題が生
じていた。一方、温度センサに異常が発生した場合にも
運転を継続して行うことができるよう成されたものとし
て、特開平6−159760号公報記載の空気調和機を
挙げることができる。しかしながらこの空気調和機は、
例えば異常の発生した温度センサが暖房運転にのみ使用
されるものであった場合に、冷房運転中であれば冷房運
転を継続して行うものである。従って異常の発生した温
度センサが冷房運転に使用するものであれば、やはり運
転は停止されてしまうのである。
【0004】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、異常要因の発生
によって機器が停止した場合、その修理がなされるまで
の間において、利用者が不快を感じるのを軽減すること
が可能な空気調和機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の空気調
和機は、圧縮機1と、減圧機構3と、室外熱交換器2
と、室内熱交換器4とを備え、上記圧縮機1を圧縮能力
略一定で駆動し、また上記減圧機構3の減圧量を略一定
とし、上記室外熱交換器2を凝縮器として機能させると
ともに室内熱交換器4を蒸発器として機能させて冷房運
転を行う一方、室温検出手段16と、室内熱交換器温度
検出手段13と、制御手段5とを備え、この制御手段5
は、上記室温検出手段16及び室内熱交換器温度検出手
段13の出力値に基づいて上記冷房運転の制御を行うよ
う成された空気調和機において、運転の発停を指示する
操作が可能なリモコンを備えるとともに、運転の発停を
指示する操作が可能な運転/停止スイッチ22を機器本
体に備え、上記制御手段5は、上記室温検出手段16又
は室内熱交換器温度検出手段13のうちの少なくともい
ずれかにおける異常の発生に従って冷房運転を停止させ
た後、上記運転/停止スイッチ22の操作によって運転
開始が指示されたことを条件に、上記室温検出手段16
又は室内熱交換器温度検出手段13のうち異常状態とな
ったものの出力値を強制的に所定値であると把握して上
記冷房運転を行うことによる応急運転制御を開始して成
り、また上記室温検出手段16と室内熱交換器温度検出
手段13との双方が異常状態となったときには、上記制
御手段5は、上記応急運転制御開始後、所定の基準時間
が経過したときには、上記冷房運転を停止することを特
徴としている。
【0006】 上記請求項1の空気調和機では、室温検
出手段16又は室内熱交換器温度検出手段13が異常状
態となったときには、これらの出力値を強制的に所定値
であると把握するようにしている。圧縮機1が圧縮能力
略一定に駆動され、かつ減圧機構3の減圧量が略一定と
されている冷房運転中においては、室温検出手段16は
冷房運転の発停制御のみに用いられ、また室内熱交換器
温度検出手段13は露付防止制御や室内熱交換器4の凍
結防止制御のみに用いられる。そして上記発停制御や露
付防止制御は、快適な冷房運転中における利用快適性の
さらなる向上を目的とするものであるから、これらの制
御を行わない場合にも、ある程度に快適な冷房運転を継
続することは可能である。また利用者が不快と感じるほ
どの高温時には室内熱交換器4の凍結が生じることもな
いから、凍結防止制御を行わなくてもこれによって問題
が生じることもない。従って上記空気調和機では、室温
検出手段16又は室内熱交換器温度検出手段13に異常
が生じた場合にも冷房運転を行うことが可能となり、そ
の修理がなされるまでの間において利用者が不快を感じ
るのを軽減することが可能となる。また、室温検出手段
16と室内熱交換器温度検出手段13との双方が異常状
態となったときには、所定の基準時間以上は冷房運転を
継続させないようにしている。もっともこのような制御
を行わない場合であっても、上述のように機器に故障が
生じるなどの問題が生じることは考え難い。しかしなが
らこのような制御を行うことにより、現在は応急運転制
御中であるとの注意を利用者に喚起することが可能とな
り、確実に安定な動作を機器に行わせることが可能とな
る。さらに、通常運転時には利用者がほとんど利用しな
い運転/停止スイッチ22を利用者が操作することを条
件に、応急運転制御を開始するようにしている。従って
利用者がセンサ異常を確実に認識していると考えられる
場合に限り、言わば緊急避難的な運転として応急運転制
御を行うようにすることが可能となる。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】次に、この発明の空気調和機の実
施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0012】図1は、上記空気調和機のブロック図であ
る。この空気調和機では、同図に示すように圧縮機1の
吐出側1aと吸入側1bとの間に、吐出側1aから順に
室外熱交換器2、キャピラリチューブ(減圧機構)3及
び室内熱交換器4が、第1ガス管19a、第1液管19
b、第2液管19c及び第2ガス管19dによって環状
に接続され、冷媒回路を形成している。また上記室外熱
交換器2には室外ファン11が併設され、室内熱交換器
4にはファンモータ10によって駆動される室内ファン
6が併設されている。一方、制御部(制御手段)5は、
マイクロコンピュータの機能を含む集積回路等によって
構成されたものである。この制御部5は、位相制御によ
る上記ファンモータ10の回転数制御と、吹出口12
(図2参照)に設けられた水平フラップ14の角度制御
と、運転状態に応じた運転LED17及びタイマLED
18の点灯/消灯とを行う。そしてさらにこの制御部5
には、室内熱交換器温度センサ(室内熱交換器温度検出
手段)13、室温センサ(室温検出手段)16、リモコ
ン受光部20及び運転/停止スイッチ22の出力信号が
入力されるようになっている。なお図1においてアキュ
ームレータ9は液圧縮を防止すべく設けられたものであ
り、また液閉鎖弁7及びガス閉鎖弁8は、それぞれ配管
作業時における冷媒漏れを防止すべく設けられたもので
ある。さらに上記圧縮機1は、商用周波数で駆動される
圧縮能力固定タイプのものである。
【0013】図2は、上記空気調和機の室内機を、前面
パネルを取り外した状態で正面やや下方から示す斜視図
である。この室内機25には、前面側に上記室内熱交換
器4が設けられ、さらにその側部に上記室内熱交換器温
度センサ13が付設されている。そして上記室内熱交換
器2の下方には吹出口12が形成され、この吹出口12
に、吹出風の角度を上下に制御する水平フラップ14
と、左右に制御する複数のルーバ15とが設けられてい
る。また図3は、前面パネル26を取り付けた状態の上
記室内機25を示す部分拡大斜視図である。前面パネル
26の正面側には吸込口21が形成され、この吸込口2
1の下方に上記吹出口12が設けられている。そしてこ
の吹出口12の側方に、上記運転LED17、タイマL
ED18及び運転/停止スイッチ22が設けられてい
る。すなわち、制御部5に接続された運転LED17と
タイマLED18とは利用者が外部から視認できるよう
に取り付けられ、また同じく制御部5に接続された運転
/停止スイッチ22は、利用者が外部から操作できるよ
うに取り付けられているということである。
【0014】上記空気調和機では図示しないリモコンが
備えられ、運転の開始や停止、あるいは温度や風量の設
定など種々の操作をこのリモコンを用いて行うようにな
っている。いま、このリモコンの操作に基づいてリモコ
ン受光部20から運転開始指令が制御部5に入力される
と、運転LED17が点灯され、冷却運転が開始され
る。このとき運転モードが冷房であれば冷房運転とな
り、また運転モードが除湿であれば除湿運転となる。ま
ず冷房運転は、圧縮機1を駆動することによって圧縮機
1から順に室外熱交換器2、キャピラリチューブ3、室
内熱交換器4へと冷媒を循環させ、室外熱交換器2を凝
縮器として機能させるとともに室内熱交換器4を蒸発器
として機能させる。そして制御部5は、室内ファン6の
送風量がリモコン設定風量となるようにファンモータ1
0を位相制御する一方、水平フラップ14については、
リモコンによるモード設定に基づき、リモコン設定角度
に固定とするか、または水平吹き角度と約40°の斜め
下方吹き角度との間におけるスイング動作とする。除湿
運転については、冷媒回路の動作及び水平フラップ14
の制御については上記冷房運転と同様であるが、室内フ
ァン6の風量を冷房運転時よりも微風として行う。
【0015】次に、上記空気調和機の制御部5が行う応
急運転制御について図4及び図5に示すフローチャート
を用いて説明する。このうち図4は応急運転制御を行う
前提条件を示すものであり、また図5は応急運転の制御
構成を示すものである。まず図4に示すフローチャート
のステップS1において、上記リモコン又は運転/停止
スイッチ22による運転指令があるか否かについて判断
する。運転指令がない場合にはステップS2に移行して
通常の停止制御を行なう一方、運転指令がある場合には
ステップS3に移行して通常の運転制御を行なう。そし
てステップS4においては、リモコン又は運転/停止ス
イッチ22による停止指令があるか否かを判断する。停
止指令がある場合にはステップS2へ移行して通常の停
止制御を行なう一方、停止指令がない場合にはステップ
S5へ移行して異常状態であるか否かの判断を行う。そ
してこのステップS5で異常状態でないと判断されたと
きは、ステップS3へ移行して通常の運転制御を行な
う。一方、異常状態であると判断されたときには、ステ
ップS6において異常停止を行なうとともに、運転LE
D17を点滅させる。そして次のステップS7におい
て、運転を停止させることとなった異常要因が解除した
か否かの判断を行なう。この異常要因が解除していれ
ば、ステップS8に移行し、異常要因はないけれども異
常停止状態をさらに継続するとともに、運転LED17
を点滅させる。そしてこのステップS8からステップS
10に進み、リモコン又は運転/停止スイッチ22によ
る停止指令があるか否かを判断する。停止指令があった
場合にはステップS2へと移行して通常の停止制御を行
なうが、ステップS10において停止指令がなければ、
ステップS8へと移行して上記ステップS8の状態を継
続する。
【0016】一方、上記ステップS7において異常要因
が解除していなければ、ステップS9へ移行して異常停
止状態を継続するとともに運転LED17を点滅させ
る。そして上記ステップS9の後、ステップS11にお
いてリモコン又は運転/停止スイッチ22による停止指
令があるか否かの判断を行なう。停止指令がない場合に
は上記ステップS6へ移行して異常停止状態を維持する
が、停止指令がある場合には次にステップS12へと移
行する。ステップS12では停止状態を継続するととも
に、運転LED17を消灯する。そして次のステップS
13においては、リモコンによる運転指令があるか否か
の判断を行なう。この運転指令がある場合には上記ステ
ップS6へと移行して異常停止状態となるが、上記運転
指令がない場合には次にステップS14へと移行し、運
転/停止スイッチ22による運転指令があるか否かの判
断を行なう。このステップS14で運転/停止スイッチ
22による運転指令がないと判断された場合には、次に
ステップS15へと移行し、運転を停止させることとな
った異常要因が解除したか否かの判断を行なう。そして
この異常要因が解除していなければ上記ステップS12
へと移行するが、上記異常要因が解除している場合に
は、ステップS2へと移行して通常の運転停止制御を行
なう。一方、上記ステップS14において、運転/停止
スイッチ22による運転指令があると判断された場合に
は、図5に示す応急運転制御を開始する。すなわち応急
運転制御は、通常の運転制御において(ステップS
3)、異常状態が発生し(ステップS5)、その後異常
停止状態が継続した後(ステップS9)、リモコン又は
運転/停止スイッチ22による停止指令がなされ(ステ
ップS11)、その状態からさらに運転/停止スイッチ
22による運転指令がなされた場合(ステップS14)
に限って行われるということである。
【0017】図5に示すステップS21においては、温
度センサ(室内熱交換器温度センサ13及び室温センサ
16)以外の異常があるか否かを判断する。温度センサ
13、16以外の部分に異常がある場合には、上記ステ
ップS6へと移行する。異常が温度センサ13、16に
だけある場合には、次にステップS22へと移行して、
室温センサ16の異常の有無を判断する。またこのステ
ップS22における室温センサ16の異常の有無にかか
わらず、次のステップS23及びステップS24におい
ては、室内熱交換器温度センサ13の異常の有無につい
て判断をする。そしてこれら両温度センサ13、16の
いずれが異常となっているかの判断に従い、応急運転モ
ードIから応急運転モードIIIのいずれかに移行す
る。ステップS25に示す応急運転モードIは、室温セ
ンサ16と室内熱交換器温度センサ13との双方が異常
である場合に実行される。またステップS26において
示される応急運転モードIIは、室温センサ16だけが
異常である場合に実行される。そしてステップS27で
示される応急運転モードIIIは、室内熱交換器温度セ
ンサ13だけが異常である場合に実行される。
【0018】上記応急運転モードI〜IIIは、いずれ
も運転LED17は点滅、運転モードは冷房運転、風量
はHMタップに固定、設定温度は22℃に固定した状態
で行われるものである。ここでHMタップの風量とは、
リモコンによる風量設定が「大」であるときと「中」で
あるときとの中間の風量を言うものである。なおこの場
合の水平フラップ14の制御は、リモコンによって設定
された状態に従う。そして上記運転モードIにおいて
は、室温センサ16と室内熱交換器温度センサ13の両
者が異常となっている訳であるから、室温センサ16の
出力値は36℃、室内熱交換器温度センサ13の出力値
は16℃であるものとして運転制御を行なう。また上記
応急運転モードIIは、室温センサ16だけが異常であ
ることを前提に行われるものであるから、室温センサ1
6の出力は36℃であるものとし、また室内熱交換器温
度センサ13は検出値をそのまま用いて運転制御を行な
う。さらに応急運転モードIIIは、室内熱交換器温度
センサ13だけが異常であることを前提に行われるもの
であるから、室内熱交換器温度センサ13からの出力値
は16℃であるものとし、また室温センサ16は検出値
をそのまま用いて運転制御が行われる。
【0019】ところで上記応急運転モードIは、60分
の間に限って行われる。すなわち、応急運転モードIに
突入した後、ステップS28において60分が経過した
場合には、上記ステップS12へと移行して運転を停止
するとともに運転LED17を消灯する。このステップ
S28において応急運転時間が60分を経過していない
場合には、次にステップS29へと移行し、リモコン又
は運転/停止スイッチ22による停止指令があるか否か
の判断を行なう。また上記ステップS26において応急
運転モードIIが実行されている場合及び上記ステップ
S27において応急運転モードIIIが実行されている
場合にも、上記ステップS29へと移行して上記停止指
令の有無についての判断を行なう。リモコン又は運転/
停止スイッチ22による停止指令が存在する場合には上
記ステップS12へと移行する一方、上記停止指令が存
在しない場合には、上記ステップS21へと移行して以
下同様の手順をくり返す。
【0020】ところで上記ステップS22及びステップ
S24において、室温センサ16及び室内熱交換器温度
センサ13が共に異常でない場合には、ステップS30
へと移行して応急運転中であるか否かの判断を行なう。
応急運転中であれば次にステップS31へと移行し、応
急運転モードIVを実行する。この応急運転モードIV
は、次のステップS29において停止指令が出力される
ような状態に至るまで継続される。上記ステップS30
において応急運転中でない場合、つまり室温センサ16
及び室内熱交換器温度センサ13が共に異常ではなく、
しかも応急運転中でない場合には、先に述べたステップ
S3へと移行して通常の運転制御を行なう。このステッ
プS30は、異常であった温度センサ13、16が応急
運転中に正常に復帰した場合を想定して設けられている
ものであり、応急運転中に全ての温度センサ13、16
が正常に動作するようになった場合には、応急運転モー
ドIVを実行するのである。従って、ステップS31に
示されている応急運転モードIVは、室温センサ16及
び室内熱交換器温度センサ13の検出値に応じて制御さ
れるものである。ただ上記応急運転モードI〜IIIと
同様に、運転LED17は点滅、運転モードは冷房運
転、風量はHMタップに固定、設定温度は22℃に固定
した状態で行われる。なおこの応急運転モードIVも、
ステップS29において、リモコン又は運転/停止スイ
ッチ22による停止指令が出力されるまで継続される。
【0021】上記空気調和機では、異常状態が発生して
機器を停止させたときにも、その異常要因が温度センサ
13、16にあるときは、異常要因である温度センサ1
3、16の出力値を強制的に所定値であると把握して、
ステップS25〜S27で冷房運転を行う応急運転制御
が可能に構成されている。上記圧縮機1は圧縮能力略一
定に駆動されるタイプのものであり、また減圧機構とし
てキャピラリーチューブ3を用いているので、その減圧
量も略一定である。このような場合の冷房運転中におい
ては、室温センサ16は冷房運転の発停制御のみに用い
られ、また室内熱交換器温度センサ13は露付防止制御
や室内熱交換器4の凍結防止制御のみに用いられる。そ
して上記発停制御や露付防止制御は、快適な冷房運転中
における利用快適性のさらなる向上を目的とするもので
あるから、この制御を行わない場合にも、ある程度に快
適な冷房運転を継続することは可能である。また利用者
が不快を感じるほどの高温時には室内熱交換器4の凍結
が生じることもないから、凍結防止制御を行わなくても
これによって問題が生じることもない。すなわち、各温
度センサ13、16のうち異常要因となっているものの
出力値を強制的に所定値であると判断しても、重大な支
障を生じずに冷房を運転を行うことができるということ
である。従って専門の修理技術者等によって異常原因が
取り除かれるまでの間において、応急的に冷房運転を行
い、利用者が不快を感じるのを軽減することができる。
【0022】ただし両温度センサ13、16の双方がと
もに異常状態となったときには、少なくとも60分間の
あいだ上記応急運転を行ったときは、これを強制的に停
止させている。もちろんこのような制御を行わない場合
であっても、上述のように機器に故障が生じるなどの問
題が生じることは考え難い。しかしながらこのような制
御を行うことにより、現在は応急運転制御中であるとの
注意を利用者に喚起することが可能となり、確実に安定
な動作を機器に行わせることができる。
【0023】また上記応急運転中に全ての温度センサ1
3、16が正常に動作するようになった場合でも、通常
動作に戻るのではなく、モードIVの応急運転を行うよ
うにしている。温度センサ13、16が正常状態に戻っ
たとはいえ、一度は異常要因となったものであるから、
以後の安定な動作を確保するためには専門の技術者によ
る点検が不可欠である。そこで利用者の注意を喚起して
上記点検を確実に実行させるため、温度センサ13、1
6が正常状態に戻ったとしても通常動作に戻るのではな
く、モードIVの応急運転を行うのである。従って上記
空気調和機では、再び異常が発生するかもしれないとい
うような不安定な状態で運転が行われるのを、確実に回
避することができる。
【0024】さらに上記応急運転制御は、異常の発生に
従って機器の運転が停止した後、リモコン等で利用者が
能動的に機器の停止を指示し、さらに運転/停止スイッ
チ22を操作することで運転の再開を利用者が指示した
ときにのみ、開始されるようになっている。この空気調
和機にはリモコンが備えられ、このリモコンによっても
機器の発停を指示することができる。一方、上記運転/
停止スイッチ22は、例えば壁の高所に据え付けられた
室内機本体に設けられている。従って利用者は、通常は
ほとんどリモコンの操作によって機器の発停を指示する
こととなる。すなわち、通常の場合に運転/停止スイッ
チ22はほとんど操作されることがないということであ
り、そしてそのような運転/停止スイッチ22を操作し
て初めて、上記応急運転が開始されるのである。従って
上記応急運転は、利用者が異常要因の発生を確実に認識
している場合に限り、修理を待つ間の緊急避難的な運転
として行うようにすることができる。しかもこの応急運
転制御中は運転LED17を点滅させているから、利用
者は機器に異常要因が発生したことを容易に認識するこ
とができる。
【0025】また上記応急運転は、室温センサ16又は
室内熱交換器温度センサ13について異常要因が発生し
たときに限り、上記運転/停止スイッチ22を操作する
ことで開始される。従って運転LED17が点滅して機
器が停止したとき、すなわち機器が異常停止したとき、
運転/停止スイッチ22を操作して応急運転が開始され
ると、異常要因が上記室温センサ16又は室内熱交換器
温度センサ13のいずれかに発生していると即座に判断
できるのである。逆に、機器が異常停止したとき上記運
転/停止スイッチ22を操作しても応急運転が開始され
なければ、異常要因が上記温度センサ13、16以外
の、例えばファンモータ10に発生していると判断する
ことができる。従って的確な修理作業を実施することが
できるとともに、上記判断は一般の利用者でも可能であ
るから、その旨を予め修理技術者等に伝達しておくこと
により、修理作業を迅速に完了することができる。
【0026】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施するこ
とができる。上記空気調和機は、室内熱交換器4を蒸発
器として機能させて冷房運転と除湿運転とを可能に構成
したものであるが、冷媒回路中に四路切換弁等を付加
し、室内熱交換器4を凝縮器として機能させて行う暖房
運転を可能に構成してもよい。ただしこの場合でも応急
運転制御は冷房運転に限って行われることとなる。
【0027】また上記圧縮機1は商用周波数で駆動され
る圧縮能力固定タイプのものであるが、これはインバー
タによって圧縮能力可変に制御される圧縮機1としても
よい。さらに上記では減圧機構としてキャピラリーチュ
ーブ3を用いたが、これは減圧量可変に制御される電動
膨張弁等としてもよい。ただしこれらの場合でも、応急
運転における運転モードは冷房運転である。すなわち、
圧縮機1は圧縮能力略一定に駆動され、電動膨張弁は減
圧量略一定となるよう開弁されるということである。も
ちろん異常要因の発生していない通常運転時には、圧縮
能力可変に圧縮機1を駆動し、また減圧量可変に電動膨
張弁を制御することにより、上記冷房運転とは別の運転
モードである制御冷房運転を行うことができる。すなわ
ち、請求項1にいう「冷房運転」とは、使用する圧縮機
1や減圧機構3のタイプによらず、圧縮機1を圧縮能力
略一定に駆動し、また減圧機構3の減圧量を略一定と
し、これらによって室内熱交換器4を蒸発器として機能
させる運転をいうのである。
【0028】 また図4及び図5は、制御部5による応
急運転制御を示すフローチャートであるが、応急運転制
御のルーチンがこのフローチャートに示すものに限られ
る訳でないのは勿論である。さらに応急運転中には異常
状態となった温度センサ13、16の出力値が所定値で
あると強制的に把握されるのであるが、この所定値が上
記の値に限られる訳でもないし、またステップS28に
おける運転継続上限時間も図中記載の時間(60分)や
30分に限られる訳ではない。
【0029】
【発明の効果】上記請求項1の空気調和機では、室温検
出手段又は室内熱交換器温度検出手段が異常状態となっ
たときには、これらの出力値を強制的に所定値であると
把握するようにしている。圧縮機が圧縮能力略一定に駆
動され、かつ減圧機構の減圧量が略一定とされている冷
房運転中においては、室温検出手段は冷房運転の発停制
御のみに用いられ、また室内熱交換器温度検出手段は露
付防止制御や室内熱交換器の凍結防止制御のみに用いら
れる。そして上記発停制御や露付防止制御は、快適な冷
房運転中における利用快適性のさらなる向上を目的とす
るものであるから、この制御を行わない場合にも、ある
程度に快適な冷房運転を継続することは可能である。ま
た利用者が不快を感じるほどの高温時には室内熱交換器
の凍結が生じることもないから、凍結防止制御を行わな
くてもこれによって問題が生じることもない。従って上
記空気調和機では、室温検出手段又は室内熱交換器温度
検出手段に異常が生じた場合にも冷房運転を行うことが
可能となり、その修理がなされるまでの間において利用
者が不快を感じるのを軽減することが可能となる。
た、室温検出手段と室内熱交換器温度検出手段との双方
が異常状態となったときには、所定の基準時間以上は冷
房運転を継続させないようにしている。もっともこのよ
うな制御を行わない場合であっても、上述のように機器
に故障が生じるなどの問題が生じることは考え難い。し
かしながらこのような制御を行うことにより、現在は応
急運転制御中であるとの注意を利用者に喚起することが
可能となり、確実に安定な動作を機器に行わせることが
可能となる。さらに、通常運転時には利用者がほとんど
利用しないスイッチを操作することを条件に、応急運転
制御を開始するようにしている。従って利用者がセンサ
異常を確実に認識していると考えられる場合に限り、言
わば緊急避難的な運転として応急運転制御を行うように
することが可能となる。
【0030】
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の空気調和機を示すブロ
ック図である。
【図2】上記空気調和機の室内機を示す斜視図である。
【図3】上記空気調和機の室内機の部分拡大斜視図であ
る。
【図4】上記空気調和機における応急運転制御を示すフ
ローチャートである。
【図5】上記空気調和機における応急運転制御を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 室外熱交換器 3 キャピラリーチューブ 4 室内熱交換器 5 制御部 13 室内熱交換器温度センサ 16 室温センサ 22 運転/停止スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊吹 敏行 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社 滋賀製作所内 (72)発明者 勝山 浩義 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社 滋賀製作所内 (56)参考文献 特開 平3−175226(JP,A) 特開 平5−187683(JP,A) 特開 平3−122433(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102 F24F 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)と、減圧機構(3)と、室
    外熱交換器(2)と、室内熱交換器(4)とを備え、上
    記圧縮機(1)を圧縮能力略一定で駆動し、また上記減
    圧機構(3)の減圧量を略一定とし、上記室外熱交換器
    (2)を凝縮器として機能させるとともに室内熱交換器
    (4)を蒸発器として機能させて冷房運転を行う一方、
    室温検出手段(16)と、室内熱交換器温度検出手段
    (13)と、制御手段(5)とを備え、この制御手段
    (5)は、上記室温検出手段(16)及び室内熱交換器
    温度検出手段(13)の出力値に基づいて上記冷房運転
    の制御を行うよう成された空気調和機において、運転の
    発停を指示する操作が可能なリモコンを備えるととも
    に、運転の発停を指示する操作が可能な運転/停止スイ
    ッチ(22)を機器本体に備え、上記制御手段(5)
    は、上記室温検出手段(16)又は室内熱交換器温度検
    出手段(13)のうちの少なくともいずれかにおける異
    常の発生に従って冷房運転を停止させた後、上記運転/
    停止スイッチ(22)の操作によって運転開始が指示さ
    れたことを条件に、上記室温検出手段(16)又は室内
    熱交換器温度検出手段(13)のうち異常状態となった
    ものの出力値を強制的に所定値であると把握して上記冷
    房運転を行うことによる応急運転制御を開始して成り、
    また上記室温検出手段(16)と室内熱交換器温度検出
    手段(13)との双方が異常状態となったときには、上
    記制御手段(5)は、上記応急運転制御開始後、所定の
    基準時間が経過したときには、上記冷房運転を停止する
    ことを特徴とする空気調和機。
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