JP3191352U - 輸送用梱包容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】梱包及び開梱作業を容易にして作業コストを低減させると共に、耐久性に優れた輸送用梱包容器を提供する。【解決手段】パレット1と、パレット1の上部に組み付けられる外箱2と、外箱2の上部に組み付けられるキャップ3とからなる輸送用梱包容器10において、外箱2は、多層段ボール紙により形成された4個の側壁体12a、12bが組み合わされて上部及び下部に開口を有する形状のものであって、側壁体12a、12bは、側壁体本体と、補強体とからなり、側壁体本体は、横断面が略コ字状に形成されており、4個の側壁体の中の2個の側壁体は、側壁体本体の中央部内側面に補強体を備えて対向する位置に配置されており、残りの2個の側壁体は、中央部外側面に補強体を備えて対向する位置に配置されている。【選択図】図1
Description
本考案は、大型で重量がある商品などを搬送するのに適した状態に包装するための輸送用梱包容器に関するものである。
従来から、輸送用の梱包容器において、多層段ボール紙を用いたものは知られている(特許文献1)。この特許文献1に記載された梱包容器30は、図6に示すように、多層段ボール紙を折り畳んで上下開口の長方体状に形成し、一側縁部においてパネルの両端縁部を重ね合せ、側縁部を外側面にテープ状体を貼着して連結し、重ね合された内側面に重ね合わせた端縁部を突き合わせて多層段ボール紙の補強シート31を取り付けるとともに、補強シート31に対向する内側面に多層段ボール紙の補強シート32を取り付けたケース33と、該ケース33の下部及び上部を収める多層段ボール紙のトレイ34及びキャップ35とから構成されている。
上記特許文献1に記載の梱包容器は、補強シートが取り付けられることによって耐久性が増加すると共に、梱包容器内の物品を取り出す際に、段ボール紙を破ることなく迅速に開梱することができるようになった。
しかしながら、上記特許文献1に記載の梱包容器では、一側縁部においてパネルの両端縁部を重ね合せ、側縁部を外側面にテープ状体を貼着して連結しており、他の3つの角部は一体となっているため、開梱時に広い作業スペースを必要としていた。また、補強シートは、対向する一方の一対の側面のみに取り付けられているので、対向する他方の一対の側面にも強度を持たせたい場合には、新たに補強シートを2枚増やして取り付ける必要があり、梱包作業のコストを増大させるものであった。
本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、梱包及び開梱作業を容易にして作業コストを低減させると共に、耐久性に優れた輸送用梱包容器を提供することを目的としている。
請求項1の考案は、パレットと、該パレットの上部に組み付けられる外箱と、該外箱の上部に組み付けられるキャップとからなる輸送用梱包容器において、前記外箱は、多層段ボール紙により形成された4個の側壁体が組み合わされて上部及び下部に開口を有する形状のものであって、前記側壁体は、側壁体本体と、補強体とからなり、前記側壁体本体は、横断面が略コ字状に形成されており、前記4個の側壁体の中の2個の側壁体は、前記側壁体本体の中央部内側面に前記補強体を備えて対向する位置に配置されており、残りの2個の側壁体は、中央部外側面に補強体を備えて対向する位置に配置されていることを特徴としている。
本考案に係る輸送用梱包容器を構成する外箱は、4個の側壁体の側壁体本体の中央部に補強体を備えているので、耐久性を向上させることができる。
また、外箱は、4個の側壁体が組み合わされて構成されているので、開梱時に1個の側壁体を除去することによって、内容物を取り出すことができ、開梱作業の時間を短縮することができると共に、狭い作業スペースでも開梱作業を行うことができる。
請求項2の考案は、請求項1の考案において、各々の補強体の側縁は、隣り合う側壁体の側壁体本体の側縁に突き合わされていることを特徴としている。したがって、各々の補強体が外箱組み立て時に位置決めの機能を果たすことができ、組み立て作業が容易になると共に、耐久性を向上させることができる。
請求項3の考案は、請求項1又は2の考案において、補強体は、側壁体本体とは異なる材質の多層段ボール紙からなることを特徴としている。したがって、ベースとなる側壁体本体を所定の材質としておき、補強体の材質を変更することで、要求される耐久性のレベルに対応させることができるので、製造コストを増大させることなく、量産性を向上させることができる。
請求項4の考案は、請求項1〜3のいずれかの考案において、補強体は、側壁体本体とは異なる厚みの多層段ボール紙からなることを特徴としている。したがって、ベースとなる側壁体本体を所定の厚みとしておき、補強体の厚みを変更することで、要求される耐久性のレベルに対応させることができるので、製造コストを増大させることなく、量産性を向上させることができる。
請求項5の考案は、請求項1〜4のいずれかの考案において、補強体は、側壁体本体とは異なる断面形状の多層段ボール紙からなることを特徴としている。したがって、ベースとなる側壁体本体を所定の断面形状としておき、補強体の断面形状を変更することで、要求される耐久性のレベルに対応させることができるので、製造コストを増大させることなく、量産性を向上させることができる。
請求項1の考案では、輸送用梱包容器の耐久性を向上させることができる。また、開梱作業の時間を短縮することができると共に、狭い作業スペースでも開梱作業を行うことができる。
請求項2の考案では、組み立て作業が容易になると共に、耐久性を向上させることができる。また、請求項3〜5の考案では、製造コストを増大させることなく、量産性を向上させることができる。
次に、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本考案に係る輸送用梱包容器の第1実施形態を示す分解斜視図である。また、図2は、第1実施形態の外箱の横断面図である。図1に示すように、輸送用梱包容器10は、パレット1と、このパレット1の上部に組み付けられる外箱2と、この外箱2の上部に組み付けられるキャップ3とから構成されている。そして、外箱2は、上部及び下部に開口を有する中空形状となっており、下部の開口は、パレット1により塞がれ、上部の開口は、キャップ3により塞がれる。
パレット1は、パレット底面板4とパレット上面板5との間の中央部及び角部に複数の桁体6、6・・が配置され、固定されている。また、パレット上面板5の上面には、ケース底面板7が固定され、このケース底面板7の四方の縁を囲むように、配置され、固着されたケース枠体8a、8bが上方に向けて立設されている。
キャップ3は、キャップ上面板9の四方の縁を囲むように、配置され、固着されたキャップ枠体11a、11b・・が下方に向けて立設されている。
外箱2は、多層段ボール紙により形成された4個の側壁体12a、12a、12b、12bが組み合わされて上部及び下部に開口13を有する中空形状となっている。また、側壁体は、2種類の側壁体12a、12bから構成されており、一方の側壁体12bは、横断面が略コ字状に形成された側壁体本体14bの中央部内側面に補強体15bを備えており、一対の側壁体12b、12bは、開口13を挟んで対向する位置に配置されている。
また、他方の側壁体12aは、横断面が略コ字状に形成された側壁体本体14aの中央部外側面に補強体15aを備えており、一対の側壁体12a、12aは、開口13を挟んで対向する位置に配置されている。そして、第1実施形態の外箱2では、図2に示すように、各々の補強体15a、15bの側縁は、隣り合う側壁体12a又は12bの側壁体本体14a又は14bの側縁との間に空間部16a又は16bが形成されている。
側壁体本体14a、14bは、長方形状の多層段ボール紙の両端部から所定長の位置に形成されている折り曲げ部を略90度折り曲げることによって、横断面が略コ字状となるように成形されている。
また、補強体15a、15bは、長方形状の多層段ボール紙から形成されており、幅方向の寸法は、側壁体本体14a、14bの幅方向の寸法と一致させている。
尚、側壁体本体14a、14bと補強体15a、15bは、多層段ボール紙から構成されており、同じ材質を使用してもよいが、異なる材質とすることもできる。例えば、補強体15a、15bの多層段ボール紙を、側壁体本体14a、14bの多層段ボール紙よりも硬質な材質の段ボール紙を使用することによって、強度及び耐久性を向上させることができる。
図3は、第2実施形態の外箱の横断面を示す図である。第2実施形態の外箱20は、各々の補強体19a、19bの側縁を隣り合う側壁体17a又は17bの側壁体本体18a又は18bの側縁に突き合わされている。このように構成することによって、各々の補強体19a、19bが外箱20の組み立て時に位置決めの機能を果たすことができ、組み立て作業が容易になると共に、耐久性を向上させることができる。
図4は、第2実施形態の外箱20を粘着テープ21a、21bにより、固着した状態を示す横断面を示す図である。図4に示すように、粘着テープ21a又は21bによって、補強体19a又は19bと隣り合う側壁体本体18a又は18bとを一体化している。尚、内側の4カ所の粘着テープ21bは省略することもできる。その場合には、開梱時に、外側の2箇所の粘着テープ21aを剥がすことによって、外側の側壁体17bを1個除去することができ、そこから、内容物を取り出すことができる。したがって、開梱作業の時間を短縮することができると共に、狭い作業スペースでも開梱作業を行うことができる。
尚、図1及び図2を用いて説明した第1実施形態の外箱2を粘着テープにより固着する場合には、空間部16a又は16bを塞ぐ又は跨ぐようにして、補強体15a又は15bと隣り合う側壁体本体14a又は14bとに粘着テープを貼り付けるようにしてもよいが、空間部16a又は16bから露出している側壁体本体14a又は14bと、隣り合う側壁体本体14b又は14aとに粘着テープを貼り付けるようにすることもできる。
図5(a)は、多層段ボール紙の一例を示す横断面図である。図5(a)に示す多層段ボール紙22aは、複両面段ボール紙であり、波形状に形成されている2枚の中芯23a、23bと、3枚のライナー24、25、26を用いて形成されている。ここで、2枚の中芯23a、23bには、異なる種類の中芯(フルート)を用いており、ライナー26とライナー25との間の長さは、ライナー24とライナー25との間の長さよりも大きくなるように形成されている。
図5(b)は、多層段ボール紙の他例を示す横断面図である。図5(b)に示す多層段ボール紙22bは、複両面段ボール紙であり、波形状に形成されている2枚の中芯23b、23bと、3枚のライナー27、28、29を用いて形成されている。ここで、2枚の中芯23b、23bには、同一種類の中芯(フルート)を用いており、ライナー27とライナー28との間の長さは、ライナー29とライナー28との間の長さとはほぼ同じ長さとなるように形成されている。
本考案に係る輸送用梱包容器は、側壁体本体に図5(a)に示す多層段ボール紙を使用し、補強体に図5(b)に示す多層段ボール紙を使用する態様を採用することができる。即ち、補強体に、側壁体本体とは異なる厚みの多層段ボール紙を使用する態様と、補強体に、側壁体本体とは異なる断面形状の多層段ボール紙を使用する態様をとることができる。このような態様とすることによって、要求される耐久性のレベルに対応させることができるので、製造コストを増大させることなく、量産性を向上させることができる。
尚、図5(a)及び図5(b)で示した多層段ボール紙の断面は一例を示したものであり、この他にも種々の断面を有する多層段ボール紙を本考案に適用することができることは言うまでもない。例えば、図5(a)に示した大きい波形状の中芯23bを、小さい波形状の中芯23aに変更すれば、多層段ボール紙の厚みを薄くすることができる。また、図5(a)又は図5(b)に示した中央のライナー25又は28を2枚にして対向する面をのりや接着剤等で貼り合せたものであれば、多層段ボール紙の強度をさらに向上させることができる。
本考案の輸送用梱包容器は、大型で重量がある商品などを搬送するのに適した梱包容器として使用される。
1 パレット
2、20 外箱
3 キャップ
4 パレット底面板
5 パレット上面板
6 桁体
7 ケース底面板
8a、8b ケース枠体
9 キャップ上面板
10 輸送用梱包容器
11a、11b キャップ枠体
12a、12b、17a、17b 側壁体
13 開口
14a、14b、18a、18b 側壁体本体
15a、15b、19a、19b 補強体
16a、16b 空間部
21a、21b 粘着テープ
22a、22b 多層段ボール紙
23a、23b 中芯
24、25、26、27、28、29 ライナー
2、20 外箱
3 キャップ
4 パレット底面板
5 パレット上面板
6 桁体
7 ケース底面板
8a、8b ケース枠体
9 キャップ上面板
10 輸送用梱包容器
11a、11b キャップ枠体
12a、12b、17a、17b 側壁体
13 開口
14a、14b、18a、18b 側壁体本体
15a、15b、19a、19b 補強体
16a、16b 空間部
21a、21b 粘着テープ
22a、22b 多層段ボール紙
23a、23b 中芯
24、25、26、27、28、29 ライナー
Claims (5)
- パレットと、該パレットの上部に組み付けられる外箱と、該外箱の上部に組み付けられるキャップとからなる輸送用梱包容器において、
前記外箱は、多層段ボール紙により形成された4個の側壁体が組み合わされて上部及び下部に開口を有する形状のものであって、
前記側壁体は、側壁体本体と、補強体とからなり、前記側壁体本体は、横断面が略コ字状に形成されており、
前記4個の側壁体の中の2個の側壁体は、前記側壁体本体の中央部内側面に前記補強体を備えて対向する位置に配置されており、
残りの2個の側壁体は、中央部外側面に補強体を備えて対向する位置に配置されていることを特徴とする輸送用梱包容器。 - 各々の補強体の側縁は、隣り合う側壁体の側壁体本体の側縁に突き合わされていることを特徴とする請求項1に記載の輸送用梱包容器。
- 補強体は、側壁体本体とは異なる材質の多層段ボール紙からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の輸送用梱包容器。
- 補強体は、側壁体本体とは異なる厚みの多層段ボール紙からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の輸送用梱包容器。
- 補強体は、側壁体本体とは異なる断面形状の多層段ボール紙からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の輸送用梱包容器。
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---|---|---|---|
JP2014001692U JP3191352U (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 輸送用梱包容器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018030591A (ja) * | 2016-08-22 | 2018-03-01 | 中津川包装工業株式会社 | ロール状物搬送容器 |
-
2014
- 2014-03-31 JP JP2014001692U patent/JP3191352U/ja not_active Expired - Fee Related
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