JP3190614U - ゴミ集積場所用保護枠 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴミ集積場所の生ゴミその他のゴミをカラスや野良猫等から確実に防護し得る、軽量で長期使用に耐える水洗い可能なゴミ集積場所用保護枠を提供する。【解決手段】前面部6と、背面部7と、両側面部8、8と、上蓋部9とからなる。前面部6は四辺形のパイプ枠とその内側に張設したネット部材3とで構成する。背面部7も同様なパイプ枠とその内側のネット部材3とで構成する。側面部8は折り畳み自在に結合した二つの同形のパイプ枠とそれらの内側に張設したネット部材3とで構成し、その前後の側部を各々前面部6と背面部7の側部に折り畳み自在に結合する。上蓋部9は、パイプ枠とネット部材3とで構成し、その後部辺を結束帯11で背面部7に構成した蓋支持枠10に起伏及び垂下回動自在に結合する。パイプ枠はステンレススチール製のパイプで作成し、ネット部材3はポリプロピレン網で構成する。【選択図】図3
Description
本考案はゴミ集積場所用保護枠に関するものである。より具体的には、本考案は、街路やアパート等のゴミ集積場所に設置して家庭から排出される生ゴミ主体のゴミを箱型に囲って集積し、ゴミの収集が終わったときに折り畳んで片付けることのできるゴミ集積場所用保護枠に関するものである。
家庭から排出される生ゴミ主体のゴミは、一般にプラスチックフィルム製の袋、例えば、ポリエチレン製の袋(ポリ袋)に詰められ、決められた所定のゴミ集積場所に出して置くことになっている。通常、家庭におけるゴミの処理は次のように行われている。蓋付きの所謂ポリバケツにゴミを収納するポリ袋等を内張状態に入れておき、その中に生ゴミや燃えるゴミ等を溜め込んで行く。ゴミを出す日になると、たとえば、そのポリ袋の口を閉じてポリバケツから取り出して所定のゴミ集積場所に出しに行く。ゴミを出す日になる前に、ゴミを入れるポリ袋が一杯になった場合には、そのポリ袋の口を閉じて該ポリバケツから取り出し、該ポリバケツには新しいポリ袋を内張状態に入れると共に、ゴミで一杯になったポリ袋を一旦別の場所に保管して置く。当然、これらもゴミを出す日に一緒に出すことになる。このようなゴミを入れるプラスチックフィルム製の袋、所謂、ポリ袋は、通常、市や町等の地方公共団体で指定されている。
ゴミを入れたポリ袋は生ゴミその他の種々の有機性廃棄物が入っているため、きちんとその口を閉じ、残飯等が漏れないように配慮が払われている。そのようなポリ袋を出して置くゴミ集積場所は、例えば、道路の縁、アパートの一角等の一般に交通や歩行の妨げとならない所定の場所に定められている。
道路の隅にゴミ集積場所が設けられている場合は、「ゴミ集積場」なる立て札等が立ててあり、その場所内に整然とゴミが入ったポリ袋を配置するようにしている。そして、ゴミの入ったポリ袋を置いた後に、その上からネットなどを被せ、カラスや野良猫等に荒らされないようにしている。
住宅地の一角にゴミ集積場所を設ける場合は、その場所は比較的広く設けられている。例えば、背の低いコンクリートの塀で囲った場所が特別に設けられ、その場所にゴミの入ったポリ袋を置いたり、重ねたりしている。或いは、アルミ製のネットフェンスで製作された籠が設けてあり、そこにゴミの入ったポリ袋を集積している。中には、籠が設けられたというより、特定の場所をアルミ製のネットフェンスで覆ったという表現がふさわしい場合もある。
その他にも、鉄板で箱を製作して所定の位置に設置し、その箱にゴミの入ったポリ袋を集積しているケースも見られる。
しかしながら、以上のようなゴミ集積場所には次に述べるような問題点がある。
(1)カラスや野良猫等により生ゴミが散らされるという被害に遭っている。道路の隅にゴミ集積場所を設けてゴミが入ったポリ袋を置いた場合には、通常ネットが被せられるが、このネットではカラス等による被害の防止効果があまり得られない。つまり、ネットが自由に動いてしまうので、カラスや野良猫が生ゴミの残飯をあさり、ゴミ集積場所は生ゴミで散乱してしまうことが多い。ネットが被せられてはいても、そのネットの網が粗いので簡単に生ゴミを突いて漁ることが可能で、ゴミ集積場所は生ゴミ等のゴミで散乱することになる。
(1)カラスや野良猫等により生ゴミが散らされるという被害に遭っている。道路の隅にゴミ集積場所を設けてゴミが入ったポリ袋を置いた場合には、通常ネットが被せられるが、このネットではカラス等による被害の防止効果があまり得られない。つまり、ネットが自由に動いてしまうので、カラスや野良猫が生ゴミの残飯をあさり、ゴミ集積場所は生ゴミで散乱してしまうことが多い。ネットが被せられてはいても、そのネットの網が粗いので簡単に生ゴミを突いて漁ることが可能で、ゴミ集積場所は生ゴミ等のゴミで散乱することになる。
(2)ゴミの入ったポリ袋が道路にはみ出し、歩道が狭くなるという安全上の問題がある。道路の縁にゴミ集積場所を設けてゴミの入ったポリ袋を置いてネットを被せるやり方は、後からゴミの入ったポリ袋を出す人は、奥の方に集積するのは厄介なため手前に出して行くことになり、ポリ袋が徐々に道路側にはみ出すことになる。その結果、歩行者のための歩道が狭くなり、歩行者は車道側を歩くことになり危険である。自転車で走行する人も同様に危険性が増すことになる。
(3)ゴミの入ったポリ袋を集積するための箱や籠、集積場所のゴミの入ったポリ袋に被せるためのネットは掃除や洗浄が大変なため多くの場合には使いっぱなしとなり不衛生である。通常、ゴミの収集後の集積場所は箒などを用いて乾燥したゴミを掃き集めることは手軽にできても、ホースなどを用いて水で洗浄することは厄介である。従って残飯や汁などがこぼれてもそのままとなり、ハエなどがたかり非常に不衛生となる。前記の箱や籠が簡単に移動可能であれば水洗い等も可能であるが、通常は、それらの箱や籠は重量物であって据え置き型が主であるため、移動させることは難しい。
(4)鉄製の箱や背の低いコンクリート製の塀で囲まれた場所にゴミの入ったポリ袋を置くのは、外部から置かれた状態が見えず、管理し難いという問題もある。つまり、そのゴミ集積場所に燃えないゴミ、或いは粗大ゴミが不法投棄されても分からず、管理上問題があるとも言える。
特許文献1は、ゴミ集積場所用保護枠に関するもので、以上のような従来のネットや箱又は籠、若しくはコンクリート製の塀等のカラス等の攻撃に対するゴミ類の防護手段の問題点を解決すべく、本件出願人が提案したものである。このゴミ集積場所用保護枠は、生ゴミをカラスや野良猫から防護し得るとともに、これを使用しないときには折り畳んで狭い保管場所に保管可能であり、加えて水洗い等も可能であるように構成したものである。
本考案は、前記従来技術の問題点を解決した特許文献1のゴミ集積場所用保護枠をさらに改良することを目的とするものであり、生ゴミをカラスや野良猫から防護し得、かつ不使用時には折り畳んで狭い保管場所に保管可能であり、更には水洗い等も可能である利点を生かしながら、さらに使用中に無用な変形が生じないように剛性を高め、かつ使用中にカラスがその嘴を内部に差し込んで、内部の生ゴミを散らかしてしまうようなことのないように適切な処置を施したゴミ集積場所用保護枠を提供することを解決の課題とする。
本考案の1は、家庭から排出するゴミを集積する集積場所のゴミを囲って保護するゴミ集積場所用保護枠であって、
前面部と背面部と左右両側面部と上蓋部とからなり、前記前面部と前記背面部と前記上蓋部は各々一つの枠組みで構成し、前記左右両側面部は各々二つの同形状の枠組みで構成しかつ前記前面部、前記背面部、前記上蓋部及び前記左右両側面部の各枠組みをステンレススチール製のパイプで構成し、加えて前記各枠組みの内側の面をネット部材で構成し、
更に前記左右両側面部の各二つの枠組み相互をその中央側の辺で内折れ可能に結合し、各二つの枠組みの外側の辺で、一方は前記前面部の側辺と内折れ可能に結合し、他方は前記背面部の側辺と内折れ可能に結合し、
更にまた前記背面部の上辺に少なくとも折り畳んだ側面部及び前面部の厚み分だけ前方に延長させた蓋支持枠を構成し、前記蓋支持枠と前記上蓋部の内辺とを、前面部、背面部及び左右両側面部を平面から見て方形に広げた状態でその上部を開閉自在に閉じ、かつ左右両側面部を内折れ状態に折り畳んだ状態で、前記前面部の前面に垂下させることができるように結合したゴミ集積場所用保護枠である。
前面部と背面部と左右両側面部と上蓋部とからなり、前記前面部と前記背面部と前記上蓋部は各々一つの枠組みで構成し、前記左右両側面部は各々二つの同形状の枠組みで構成しかつ前記前面部、前記背面部、前記上蓋部及び前記左右両側面部の各枠組みをステンレススチール製のパイプで構成し、加えて前記各枠組みの内側の面をネット部材で構成し、
更に前記左右両側面部の各二つの枠組み相互をその中央側の辺で内折れ可能に結合し、各二つの枠組みの外側の辺で、一方は前記前面部の側辺と内折れ可能に結合し、他方は前記背面部の側辺と内折れ可能に結合し、
更にまた前記背面部の上辺に少なくとも折り畳んだ側面部及び前面部の厚み分だけ前方に延長させた蓋支持枠を構成し、前記蓋支持枠と前記上蓋部の内辺とを、前面部、背面部及び左右両側面部を平面から見て方形に広げた状態でその上部を開閉自在に閉じ、かつ左右両側面部を内折れ状態に折り畳んだ状態で、前記前面部の前面に垂下させることができるように結合したゴミ集積場所用保護枠である。
以上の本考案の1のゴミ集積場所用保護枠は、底面部がなく、前面部と背面部と左右両側面部と上蓋部とから構成されている。
前記のように、前面部と背面部とは、各々ステンレススチール製のパイプを用いた一つの枠組みで構成されるものである。その枠組みは、少なくとも、前記パイプによって四辺を構成し、必要に応じて内部にも補強枠を縦又は横に入れる。枠及び補強枠の内部の面は、既述のようにネット部材で構成し、網目サイズとしては、目開き5mm程度であることが好ましい。
前記左右両側面部は、各々ステンレススチール製のパイプを用いた二つの同形状の枠組みで構成されるものである。両側面部の二つの枠組みは、各々少なくとも、前記パイプによって四辺を構成する。両側面部の各枠組みは、前面部及び背面部のそれと比較して比較的小さくなるので、補強枠は必ずしも必要ではない。枠の内部の面は、既述のように、目開き5mm程度のネット部材を配して構成する。
前記上蓋部は、前記したように、一つの枠組みで構成する。上蓋部は、保護枠の上部を開閉自在に閉じるものであるが、開閉を容易にする観点及びゴミを投入するのに必要な広さ範囲だけ開けられれば良いとの観点から、上蓋部を二つ以上の枠組みで構成し、二枚以上で構成してもよい。この上蓋部も、ステンレススチール製のパイプを用いた一以上の枠組みで構成する。上蓋部を一つの枠組みで構成する場合には、少なくとも、前記パイプによって四辺を構成し、必要に応じて内部にも補強枠を縦又は横に入れる。上蓋部を二つ以上の枠組みで構成する場合には、各々の枠組みは、前面部や背面部ほど大きくないので、通常、該パイプによって四辺のみを構成すれば十分である。枠組みの内部の面は、既述のように、ネット部材で構成し、網目サイズとしては、目開き5mm程度であることが好ましい。
前記各枠組みの内部の面を構成するネット部材は、その材質や網目サイズを、そのゴミ集積場所用保護枠を使用する場所に適応して適宜決定することができる。つまり、それ程荒らされないような場所であれば、目は粗く、しかも材質もそれ程強靭なものを用いなくとも良い。もっともカラスが来ないとは限らないので、その嘴を容易に突き込むことができない程度の網目サイズである必要があり、結局、目開き5mm程度が適切である。
また前記左右両側面部の両枠組み間を折り畳み自在に結合し、両側面部と前面部又は背面部とを折り畳み自在に結合し、更に背面部の蓋支持枠に上蓋部を結合するために用いる各結束帯は、それに適するものを自由に選択することができる。
前記蓋支持枠は、前記背面部を構成する枠組みから突出させて構成するものであるが、背面部の枠組みから、該背面部、両側部及び前面部の高さより若干高い位置まで立ち上げた上で、既述のように、少なくとも折り畳んだ側面部及び前面部の厚み分だけ前方に延長させたものである。背面部等の枠組みを構成するステンレススチール製のパイプによって構成することができる。該蓋支持枠は、以上のように、前方に突出させることにより、その部位に回転可能に結合した上蓋部を、前面部、背面部及び左右両側面部を平面から見て方形に広げた状態でその上部を開閉自在に閉じ、かつ左右両側面部を内折れ状態に折り畳んだ状態で、前記前面部の前面に垂下させることができるようにしたものである。
本考案の2は、本考案の1のゴミ集積場所用保護枠に於いて、前記ネット部材をポリプロピレン網で構成したものである。
本考案の1のゴミ集積場所用保護枠によれば、枠組みをステンレススチール製のパイプで構成したので、堅牢であり、容易に腐食せず、長期使用が可能である。また各面を構成する枠組みの内側にネット部材を配したので、軽量であるとともに、その内部が見えるので、どの程度までゴミが入ったポリ袋が投入されたか、更に不法投棄が為されていないか等を目視することができる。
また、前記のように、このゴミ集積場所用保護枠の左右両側面部は内側に折りたたみ可能に構成してあり、しかも上蓋部は開閉可能なように構成してあるので、ゴミを、前記カラスに加えて野良猫等からも防護しつつ、使用後は折り畳んで移動することも水洗い洗浄することも可能である。
また前記上蓋部は、本考案の1のゴミ集積場所用保護枠を折り畳んだときに、前記前面部の前面側に垂下させてそれらに重ねることが可能となり、それ故、コンパクトにすることができるとともに、折り畳んだ後に、前記側面部が再度無用に広がってしまうことを防ぐことも可能となる。その結果、本考案の1のゴミ集積場所用保護枠はこれを容易に持ち運びができるという効果を発揮する。
本考案の2のゴミ集積場所用保護枠によれば、前記ネット部材をポリプロピレン網で構成したので、該ゴミ集積場所用保護枠を軽量で安価に構成すること及び汚れたときに水洗い洗浄することを可能にし、長期に亘って清潔なゴミ集積場所用保護枠を提供することが可能となる。特に、前記ネット部材をナイロン網ではなく、ポリプロピレン網にすることで、ポリプロピレンはナイロンよりも吸水性が低いため、水を吸うことによる劣化が少ないという利点がある。
以下、考案を実施するための形態を実施例に基づき、かつ添付図を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例のゴミ集積場所用保護枠1は、図1〜図4に示すように、基本的に、前面部6と、背面部7と、両側面部8、8と、上蓋部9とからなり、両側面部8、8は各々折り畳み自在に、上蓋部9は開閉自在に、それぞれ構成してある。
本考案のゴミ集積場所用保護枠1は、本件出願人が考案した従来のゴミ集積場所用保護枠1(図5〜7)の構成と同様に、使用の際には箱型に展開し(図5)、使用しないときには図6、7に示すように側面部8を内側に両折り畳むことができるように構成したものである。
本考案のゴミ集積場所用保護枠1と従来のゴミ集積場所用保護枠1との違いは、本考案のゴミ集積場所用保護枠1がステンレススチール製のパイプ、T型パイプ継手、L型パイプ継手、ネット部材、結束紐及び結束帯でのみ構成されている点にある。それにより、従来のゴミ集積場所用保護枠と比べて部品点数が少なく、耐久性もよく安価に提供することができる。特に従来のゴミ集積場所用保護枠1に必要であった図5〜7に示すネット部材3を直線パイプに取り付けるためのネット支持板5と、背面部7と上蓋部9の間に配設するプレート部材4を必要とせず、よりシンプルな構成となっている点が異なる。以下、図1〜図4を用いて本考案のゴミ集積場所用保護枠1の実施例を詳細に説明する。
図1は、本実施例のゴミ集積場所用保護枠の展開状態の正面図である。前記前面部6は、図1に示すように、7本のステンレススチール製の直線パイプp1、p1、p2...を接続して横向き8の字状のパイプ枠6aを備えた構成としたものである。ステンレススチール製の直線パイプp1、p2としては、例えばステンレス薄肉管(モルコパイプ)を用いる。
該パイプ枠6aは、詳細には、図1に示すように、その両上隅は、同様に、ステンレススチール製のL型パイプ継手2bで突き合わせられた2本の直線パイプp1、p2相互をL型に接続し、両下隅は、ステンレススチール製のT型パイプ継手2aで突き合わせられた2本の直線パイプp1、p2相互をL型に接続し、中央上部と中央下部は、T型パイプ継手2aで突き合わせられた3本の直線パイプp2、p1、p2相互をT型に接続して構成したものである。直線パイプp1、p2と各パイプ継手2a、2bとの間の接続は、嵌合部に接着剤を塗布して行なった。これは溶接によって行っても良い。このように、本実施例のゴミ集積場所用保護枠1のパイプ枠6aは、直線パイプp1、p2とT型パイプ継手2aとL型パイプ継手2bのみで構成される。これは従来のゴミ集積場所用保護枠にはない、簡易な構成である。
以上の両下隅のパイプ継手は、単に直線パイプp1、p2相互を接続するだけであれば、L型パイプ継手でも可能であるが、T型パイプ継手2aを採用することにより、両下隅では下向きの空いている嵌合部が脚部を構成することができる。
図1に示すように、前面部6のパイプ枠6a内には、中央の直線パイプp1以外の外枠を構成する直線パイプp1、p1...にポリプロピレン製のネット部材3を配設する。ポリプロピレン製のネット部材3としては例えば高密度ポリエチレンである。このネット部材3は、その四辺を複数の結束紐(バインダ)13で固定する。結束紐13は例えばポリプロピレン製の紐である。結束紐13による四辺の固定は、弛みが生じないようにネット部材3の細かい網目2つに付き1つの割合で行っている。また、ネット部材3の中央部分も同様に、パイプ枠6aの中央の直線パイプp1に結束紐13を介して結合固定している。またネット部材3の四隅も結束紐13を介して該当する部位のT型パイプ継手2aとL型パイプ継手2bの一部に固定している(図示せず)。なおこのネット部材3の網目サイズは、本実施例では、目開き5mmを採用した。
前記背面部7は、そのパイプ枠7aを、前記前面部6のパイプ枠6aと全く同様の部材を用いて全く同様に構成する。
前記背面部7には、図1〜図3及び図4に示すように、その上辺に蓋支持枠10を取り付ける。該蓋支持枠10は、該背面部7の両上隅部のT型パイプ継手2a、2aの横向き嵌合部間をステンレススチール製の直線パイプp2で接続し、T型パイプ継手2a、2aの上向き嵌合部にステンレススチール製の直線パイプ(図示しない)を介して、L型パイプ継手2bを接続し、その前端にステンレススチール製の直線パイプp6を接続して前方に延長し、更にその直線パイプp6の先端にL型パイプ継手2bを接続し、両側の該L型パイプ継手2b、2b間をステンレススチール製の直線パイプp4で接続して構成したものである。
前記蓋支持枠10における直線パイプp4の前記背面部7からの水平距離X(図2、図4参照)は、特に図4によって理解できるように、折り畳んだ側面部8及び前面部6の厚み分に相当するように構成してある。
図3は、本実施例のゴミ集積場所用保護枠の展開状態の側面図であり、図3(A)は、上蓋部9が前面部6に向けて閉じた状態を示し、図3(B)は、上蓋部9が開いた状態を示す。前記側面部8は、図3に示すように、二つの同形のパイプ枠8a、8aで構成する。各パイプ枠8aは、4本のステンレススチール製の直線パイプp1、p1、p5、p5の四隅を繋ぐステンレススチール製のL型パイプ継手2b、2b...で接続して四辺形に構成する。各直線パイプp1、p5とL型パイプ継手2cとの接続は、嵌合部に接着剤を塗布して行なったものである。これは当然溶接によって接続することも可能である。こうして構成した二つのパイプ枠8a、8aを同一平面上で横方向に並べ、相互に平行状態に隣接する中央側の直線パイプp1、p1を5カ所で帯状の結束帯11により結合する。結束帯11は従来のゴミ集積場所用保護枠のヒンジに対応するものであり、ヒンジ結合のように結束帯11により結合された直線パイプp1、p1の間は上下左右には動かないが直線パイプp1、p1の回転は自由にできるように結合されている。この結束帯11は、結束紐13よりも幅と強度があり、例えばポリプロピレン製である。この結束帯11を用いて、中央部側が谷折れする(内側に折れる)ように行うものである。
以上のように、側面部8を組み立ててから二つのパイプ枠8a、8aの各々に一枚のポリプロピレン製のネット部材3を結束紐13によって張設する。該ネット部材3は、その四辺を該パイプ枠8a、8aの該当する辺を構成する直線パイプp1、p1、p5、p5に結合する。該ネット部材3の網目サイズは、前記のように、目開き5mmである。また、前面部6と同様に、結束紐13によるネット部材3の固定は、弛みが生じないようにネット部材3の網目2つに付き1つの割合で行っている。
以上のように構成した左右の側面部8、8は、平行に配した前面部6と背面部7との両側部に、これらと直交状態に配し、その前側のパイプ枠8aの前側の辺を構成する直線パイプp1と前面部6のパイプ枠6aの該当する側辺を構成する直線パイプp1とを5箇所に、均等に結束帯11により結合する(図1、図3参照)。5個の結束帯11を用いて、側面部8が内側に折れ得るように結合し、側面部8の後側のパイプ枠8aの後側の辺を構成する直線パイプp1と背面部7のパイプ枠7aの該当する側辺を構成する直線パイプp1とを5箇所に結束帯11を用いて、同様に、側面部8が内側に折れ得るように結合する。
図2は、本実施例のゴミ集積場所用保護枠の展開状態の平面図である。図2に示すように、上蓋部9のパイプ枠9a内には、中央の直線パイプp3以外の外枠を構成する4本のステンレススチール製の直線パイプp2、p3...にポリプロピレン製のネット部材3を配設する。それらの四隅を各々L型継手2bとT型パイプ継手2aで結合して構成し、該パイプ枠9aにポリプロピレン製のネット部材3を張設して片方の上蓋部9を構成する。ネット部材3は、その四辺を該パイプ枠9aの該当する辺を構成する直線パイプp2、p3...に複数の結束紐13を介して結合固定する。このネット部材3の網目サイズは前記のように、目開き5mmである。上記同様に結束紐13によるネット部材3の固定は、ネット部材3の網目2つに付き1つの割合で行う。本実施例では、上蓋部9は1つのパイプ枠で形成されているが、直線パイプp2の長さが2メートルを超えるような大型のゴミ集積場所用保護枠の場合には、上蓋部9を2つのパイプ枠を形成し、2枚の上蓋部9が別々に開閉することができるように構成してもよい。
図4は、本実施例のゴミ集積場所用保護枠の折り畳んだ状態の側面図である。前記上蓋部9は、図3及び図4に示すように、それを、各々その後端側で前記背面部7の上辺に構成した蓋支持枠10に起伏及び垂下回動自在に結束帯11を用いて結合する。
詳細には、上蓋部9は、そのパイプ枠9aの後辺を構成する直線パイプp2と前記蓋支持枠10の直線パイプp4との間に均等に5〜6箇所、結束帯11により結合させ、前記のように、該上蓋部9を起伏自在かつ垂下回動自在に構成する(図3(A)、(B)参照)。
前記蓋支持枠10のパイプ枠10aは、図2、図3及び図4に示すように、側面から見て逆L型に曲がった形状を成しており、この蓋支持枠10にポリプロピレン製のネット部材3を逆L型に曲げて張設する。蓋支持枠10の辺を構成する直線パイプp2、p4...に結束紐13を介して結合固定する。このネット部材3の網目サイズは、目開き5mmである。このように、背面部7の蓋支持枠10によって背面部7と上蓋部9の隙間を埋めることで、鼠などの小動物を侵入させないという効果を発揮する。
従ってこの実施例のゴミ集積場所用保護枠によれば、以下のように、有用に使用することができる。
(1)ゴミを集積する日に、所定の場所に、図4に示すように、折り畳んだ状態で保管してあるゴミ集積場所用保護枠1を取り出し、ゴミ集積場所まで運ぶ。そして該ゴミ集積場所用保護枠1を、ゴミ集積場所に、広げてセットする。
ゴミ集積場所用保護枠1は、その側面部8、8を、図3に示すように、折り畳んだ状態から展開させ、各側面部8の両パイプ枠8a、8aが同一平面上に位置する状態になるまで展開させる。このとき自ずと、前面部6の前に垂下状態にあった上蓋部9は水平状態まで上昇し、図3(A)に示すように、前面部6、側面部8、8及び背面部7によって囲まれた保護空間をその上部で閉じる状態になる。
(2)ゴミの入ったポリ袋は、ゴミ集積場所用保護枠1の上蓋部9を開けてゴミ集積場所用保護枠1内に投入する。前面部6、側面部8、8及び背面部7を構成するパイプ枠6a、8a、8a、7a及びネット部材3でカバーされているため、内部に投入されたポリ袋がその外側にはみ出してしまうようなことはない。ポリ袋を入れたら上蓋部9は当然閉じる。以上のように、ネット部材3等に囲まれているので、ポリ袋の中の生ごみ等をカラスや野良猫等の小動物から防護することができる。特に、ネット部材3の網目サイズを目開き5mmに設定したので、カラスがその網の目を通じて内部に嘴を差し込むことが不可能であり、その被害を受けることがない。
またゴミ集積場所用保護枠1は、前面部6、背面部7、側面部8、8及び上蓋部9の面の全てをネット部材3で構成しており、その網目サイズが、前述のように目開き5mmなので、その内部が外部から視認可能である。それ故、この中に粗大ゴミや燃えないゴミを投棄するといった不法投棄を阻止することが可能である。
(3)塵芥収集車がゴミを収集しに来た場合は、上蓋部9を開けてポリ袋を一つ一つ取り出す。或いは、このゴミ集積場所用保護枠1は底面がなく軽量なので、そっくり持ち上げて折り畳み、これを邪魔にならない場所に移動させた上で塵芥収集車への移載作業をすることも可能である。
ゴミの収集が終わったら、両側面部8、8を、図4に示すように、内側に折り畳み、前面部6の前面に上蓋部9を垂下状に折り畳んだ上で、元の収納場所に運んで保管することができる。持ち運びは前記蓋支持枠10の直線パイプ等を持って行なうことができる。軽量なので、女性でも持ち運び可能である。
(4)長期に亘って使用してネット部材3や各パイプ枠6a、7a、8a等が汚れてきた場合は、水洗い場に運んで丸洗い洗浄をすることができる。パイプ枠6a、7a、8a等をステンレススチールで作成したため、容易に腐食することがなく、長期の使用に耐えられるものである。なお、ネット部材3が破れ、著しく汚れた場合には、その面のネット部材3のみをそっくり交換することもできる。従って長期に亘って清潔に使用することが可能となる。このようにしてこの実施例のゴミ集積場所用保護枠1はクリーンな町作りをアシストすることができる。
またこのゴミ集積場所用保護枠1は、街路やアパートの一角だけにとどまらず、各家庭や商店等の一画でも使用することが可能である。その場合は、ゴミ集積場所用保護枠1の大きさを適宜選ぶことはいうまでもない。このように、錆びることのない、軽量で折り畳めるゴミ集積場所用保護枠1は大いに使い勝手が良いといえる。
また、本考案のゴミ集積場所用保護枠は、ステンレススチール製のパイプ、T型パイプ継手、L型パイプ継手、ネット部材、結束紐及び結束帯でのみ構成されているため、従来のゴミ集積場所用保護枠と比べて部品点数が少なく、耐久性もよく安価に提供することができる。特に従来のゴミ集積場所用保護枠に必要であったヒンジやプレート部材、ネット支持板を必要とせず、よりシンプルな構成となっている。
本考案のゴミ集積場所用保護枠は、その製造分野等で利用可能である。
1 ゴミ集積場所用保護枠
2a T型パイプ継手
2b L型パイプ継手
3 ネット部材
4 プレート部材
5 ネット支持板
6 前面部
6a 前面部6のパイプ枠
7 背面部
7a 背面部7のパイプ枠
8 側面部
8a 側面部8のパイプ枠
9 上蓋部
9a 上蓋部9のパイプ枠
10 蓋支持枠
10a 蓋支持枠10のパイプ枠
11 結束帯
13 結束紐(バインダ)
p1、p2、p3、p4、p5、p6 直線パイプ
2a T型パイプ継手
2b L型パイプ継手
3 ネット部材
4 プレート部材
5 ネット支持板
6 前面部
6a 前面部6のパイプ枠
7 背面部
7a 背面部7のパイプ枠
8 側面部
8a 側面部8のパイプ枠
9 上蓋部
9a 上蓋部9のパイプ枠
10 蓋支持枠
10a 蓋支持枠10のパイプ枠
11 結束帯
13 結束紐(バインダ)
p1、p2、p3、p4、p5、p6 直線パイプ
Claims (2)
- 家庭から排出するゴミを集積する集積場所のゴミを囲って保護するゴミ集積場所用保護枠であって、
前面部と背面部と左右両側面部と上蓋部とからなり、前記前面部と前記背面部と前記上蓋部は各々一つの枠組みで構成し、前記左右両側面部は各々二つの同形状の枠組みで構成し、かつ前記前面部、前記背面部、前記上蓋部及び前記左右両側面部の各枠組みをステンレススチール製のパイプで構成し、加えて前記各枠組みの内側の面をネット部材で構成し、
更に前記左右両側面部の各二つの枠組み相互をその中央側の辺で内折れ可能に結合し、各二つの枠組みの外側の辺で、一方は前記前面部の側辺と内折れ可能に結合し、他方は前記背面部の側辺と内折れ可能に結合し、
更にまた前記背面部の上辺に少なくとも折り畳んだ側面部及び前面部の厚み分だけ前方に延長させた蓋支持枠を構成し、前記蓋支持枠と前記上蓋部の内辺とを、前面部、背面部及び左右両側面部を平面から見て方形に広げた状態でその上部を開閉自在に閉じ、かつ左右両側面部を内折れ状態に折り畳んだ状態で、前記前面部の前面に垂下させることができるように結合したゴミ集積場所用保護枠。 - 前記ネット部材をポリプロピレン網で構成した請求項1のゴミ集積場所用保護枠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014001028U JP3190614U (ja) | 2014-02-27 | 2014-02-27 | ゴミ集積場所用保護枠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014001028U JP3190614U (ja) | 2014-02-27 | 2014-02-27 | ゴミ集積場所用保護枠 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3190614U true JP3190614U (ja) | 2014-05-15 |
Family
ID=78224622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014001028U Expired - Lifetime JP3190614U (ja) | 2014-02-27 | 2014-02-27 | ゴミ集積場所用保護枠 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3190614U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018080016A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | 三好 良玄 | 連結パネル及びそれを用いた折り畳みゴミ収容器 |
KR20190034738A (ko) * | 2017-09-25 | 2019-04-03 | 유연순 | 쓰레기 수거함 |
JP2020040756A (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-19 | 裕一 津郷 | 折畳み式ボックス形カバー |
-
2014
- 2014-02-27 JP JP2014001028U patent/JP3190614U/ja not_active Expired - Lifetime
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