JP3190086B2 - 昇圧回路 - Google Patents

昇圧回路

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JP3190086B2
JP3190086B2 JP02177192A JP2177192A JP3190086B2 JP 3190086 B2 JP3190086 B2 JP 3190086B2 JP 02177192 A JP02177192 A JP 02177192A JP 2177192 A JP2177192 A JP 2177192A JP 3190086 B2 JP3190086 B2 JP 3190086B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は昇圧回路に関するもの
で、例えば、ダイナミック型RAM(ランダムアクセス
メモリ)のデータ出力バッファに含まれる昇圧回路に利
用して特に有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブースト容量を用いた昇圧回路がある。
また、このような昇圧回路を含むデータ出力バッファが
あり、このようなデータ出力バッファを備えるダイナミ
ック型RAM等のメモリ集積回路装置がある。
【0003】一方、集積回路の高集積化及び大容量化が
進む中、ダイナミック型RAM等の動作電源は、例えば
+5Vのような比較的絶対値の大きな電源電圧から+3
V前後の比較的絶対値の小さな電源電圧に低電圧化され
る傾向にある。
【0004】昇圧回路を含むデータ出力バッファを備え
るメモリ集積回路装置について、例えば、特願平1−6
5841号等に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ダイナミック型RAM
等に設けられるデータ出力バッファは、図7に例示され
るように、電源電圧VCCとデータ出力端子Doutと
の間に設けられるNチャンネル型の出力MOSFETQ
14及びQ18と、データ出力端子Doutと回路の接
地電位との間に設けられるNチャンネル型の出力MOS
FETQ20及びQ21とを含む。したがって、ハイレ
ベル出力時において出力MOSFETQ14及びQ18
のゲート電圧がブーストされず電源電圧VCCで制限さ
れる場合、データ出力端子Doutにおける出力ハイレ
ベルは電源電圧VCCより出力MOSFETQ14及び
Q18のしきい値電圧分だけ低下する。
【0006】ダイナミック型RAM等の電源電圧VCC
が+5Vのような比較的絶対値の大きな電源電圧とされ
るとき、データ出力端子Doutにおける出力信号のハ
イレベルは、出力MOSFETのしきい値電圧によるレ
ベル低下にもかかわらずダイナミック型RAM等の出力
仕様を満足しうるものとなる。また、電源電圧VCCが
+5Vのような外部電源電圧をもとに形成される+3V
前後の比較的絶対値の小さな内部電源電圧とされる場合
も、データ出力バッファの出力段の動作電源として外部
電源電圧を供給することで、同様に出力仕様を満たすこ
とができる。ところが、ダイナミック型RAM等の電源
電圧VCCとして+3V前後の比較的絶対値の小さな電
源電圧が外部から直接供給される場合には、データ出力
端子Doutにおける出力信号のレベル低下は比率的に
大きなものとなり、ダイナミック型RAM等の出力仕様
を満たすことが困難となる。
【0007】これに対処するため、例えば図7に示され
るように、ブースト容量C9を中心とする昇圧回路を設
け、ハイレベル出力時における出力MOSFETQ14
のゲート電圧を電源電圧VCCより高いレベルにブース
トして、データ出力端子Doutにおける出力信号のハ
イレベルを電源電圧VCCまで押し上げる方法が採られ
る。しかし、この場合、ブースト容量C9のチャージ電
位がMOSFETQ22のしきい値電圧によって制限さ
れ、出力MOSFETQ14のゲート電圧が充分にブー
ストされない。また、1個のブースト容量によって出力
MOSFETQ14のゲート電圧を充分なレベルまでブ
ーストするには、ブースト容量C9として出力MOSF
ETQ14のゲート容量の3倍程度の静電容量が必要と
なる。これらの結果、データ出力バッファの所要レイア
ウト面積が増大するとともに、静電容量の大きなブース
ト容量のチャージに比較的長い時間が必要となり、これ
によってデータ出力バッファの信号伝達遅延時間が増大
する。
【0008】この発明の第1の目的は、比較的静電容量
の小さなブースト容量を基本に構成できかつ任意の高電
圧を高速裏に発生しうる昇圧回路を提供することにあ
る。この発明の第2の目的は、昇圧回路を含むデータ出
力バッファ等の所要レイアウト面積を削減し、その信号
伝達遅延時間を縮小することにある。この発明の第3の
目的は、データ出力バッファの低電圧を図り、データ出
力バッファを含むダイナミック型RAM等の低電圧化を
推進することにある。
【0009】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、ダイナミック型RAM等のデ
ータ出力バッファに設けられる昇圧回路を、第1の制御
信号がロウレベルとされるとき実質的に並列結合されて
それぞれ所定の電位にチャージされ、第1の制御信号が
ハイレベルとされるとき実質的に直列結合されてブース
トされる複数のブースト容量を基本に構成するととも
に、第1の制御信号に先立って有効とされる第2の制御
信号をもとにこれらのブースト容量をチャージするMO
SFETのゲート電圧を所定の高電圧に昇圧するための
ゲートブースト回路を設ける。
【0011】
【作用】上記手段によれば、比較的静電容量の小さな複
数のブースト容量をもとに任意の高電圧を高速裏に発生
しうる昇圧回路を構成できる。これにより、昇圧回路を
含むデータ出力バッファの所要レイアウト面積を削減
し、その信号伝達遅延時間を縮小することができる。そ
の結果、データ出力バッファの低電圧化を図り、ダイナ
ミック型RAM等の動作電源の低電圧化を推進できる。
【0012】
【実施例】図1には、この発明が適用された昇圧回路の
第1の実施例の回路図が示され、図2には、その一実施
例の信号波形図が示されている。これらの図をもとに、
この実施例の昇圧回路の基本的構成と動作の概要ならび
にその特徴について説明する。なお、以下の回路図にお
いて、そのチャンネル(バックゲート)部に矢印が付さ
れるMOSFET(金属酸化物半導体型電界効果トラン
ジスタ。この明細書では、MOSFETをして絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタの総称とする)はPチャンネ
ル型(第2導電型)MOSFETであって、矢印の付さ
れないNチャンネル型(第1導電型)MOSFETと区
別して示される。また、以下の信号波形図において、各
ノードのブースト後における電圧は、出力負荷容量との
チャージシェアをともなわない理論的な値で示されてい
る。
【0013】図1において、この実施例の昇圧回路VB
は、k個のブースト容量C1〜C4(第1のブースト容
量)を含む。これらのブースト容量の上側の電極(一方
の電極)は、ダイオード形態とされるNチャンネルMO
SFETQ1〜Q4(第1のMOSFET)を介してノ
ードna(内部ノード)すなわち電源電圧VCCに結合
される。また、初段のブースト容量C1の下側の電極
(他方の電極)は、インバータN1(論理ゲート)の出
力端子に結合され、2段以降に設けられるブースト容量
C2〜C4の下側の電極(他方の電極)は、対応する実
質的なインバータN2〜N4の出力端子すなわち各イン
バータを構成するPチャンネルMOSFET(第2のM
OSFET)及びNチャンネルMOSFET(第3のM
OSFET)の共通結合されたドレインにそれぞれ結合
される。ブースト容量C1〜C4と対応するインバータ
N1〜N4ならびにMOSFETQ1〜Q4は、k個の
単位昇圧回路UVB1〜UVBkをそれぞれ構成する。
なお、ブースト容量C1〜C4は、比較的小さな静電容
量を持つべく設計される。
【0014】単位昇圧回路UVB1〜UVBk−1を構
成するブースト容量C1〜C3等の他方の電極は、さら
に、その後段の単位昇圧回路を構成するインバータN2
〜N4の実質的な電源端子すなわち各インバータを構成
するPチャンネルMOSFETのソースにそれぞれ結合
される。また、インバータN1〜N4の入力端子すなわ
ち各インバータを構成するPチャンネル及びNチャンネ
ルMOSFETのゲートは、ノードnbに共通結合され
る。これにより、単位昇圧回路UVB1〜UVBkは、
インバータN2〜N4を構成するPチャンネルMOSF
ETがオン状態とされることを条件に、選択的に直列結
合される。なお、最終段の単位昇圧回路UVBkを構成
するブースト容量C4の他方の電極は、出力負荷容量C
oを介して回路の接地電位に結合される。この出力負荷
容量Coは、例えばデータ出力バッファの出力MOSF
ETのゲート容量に対応する。
【0015】ノードnbは、インバータN5の出力端子
に結合される。このインバータN5の入力端子は、スイ
ッチS1の可動接点に結合される。スイッチS1の一方
の固定接点は回路の接地電位(第1の電源電圧)に結合
され、その他方の固定接点は電池B(第2の電源電圧)
に結合される。ここで、電池Bは、+3V前後の正の電
源電圧VCCを形成し、昇圧回路VBの動作電源として
供給する。また、スイッチS1の可動接点における電位
は、昇圧回路VBの制御信号S1(第1の制御信号)と
される。しかるに、制御信号S1は、図2に示されるよ
うに、スイッチS1が一方の固定接点側に接続されると
き、回路の接地電位のようなロウレベル(第1の論理レ
ベル)とされ、他方の固定接点側に接続されるとき、電
源電圧VCCのようなハイレベル(第2の論理レベル)
とされる。これにより、ノードnbすなわちインバータ
N1〜N4の入力端子には、制御信号S1の実質的な反
転信号が供給され、ブースト容量C1の下側の電極に
は、制御信号S1の実質的な非反転信号が供給される結
果となる。
【0016】制御信号S1がロウレベルとされるとき、
昇圧回路VBでは、インバータN5の出力信号すなわち
ノードnbが電源電圧VCCのようなハイレベルとされ
る。したがって、インバータN1〜N4を構成するNチ
ャンネルMOSFETがオン状態とされ、ブースト容量
C1〜C4の下側の電極は回路の接地電位のようなロウ
レベルとされる。このとき、ブースト容量C1〜C4
は、ノードnaすなわち電源電圧VCCと回路の接地電
位との間で実質的に並列結合され、対応するMOSFE
TQ1〜Q4を介してそれぞれチャージされる。その結
果、ブースト容量C1〜C4の上側の電極の電圧は、電
源電圧VCCより対応するMOSFETQ1〜Q4のし
きい値電圧Vth1 〜Vth4 だけ低い所定の電圧つま
りVCC−Vth1 ないしVCC−Vth4 とされる。
【0017】次に、制御信号S1がハイレベルとされる
と、昇圧回路VBでは、インバータN5の出力信号すな
わちノードnbが回路の接地電位のようなロウレベルと
される。したがって、インバータN1〜N4を構成する
NチャンネルMOSFETがオフ状態となり、代わって
そのPチャンネルMOSFETがオン状態とされる。こ
のため、ブースト容量C1〜C4は、これらのPチャン
ネルMOSFETを介して実質的に直列結合され、ブー
スト状態となる。このとき、ブースト容量C1の上側の
電極すなわちノードn1は、その下側の電極すなわちイ
ンバータN1の出力信号がハイレベルに変化されること
で、電源電圧VCC分だけブーストされて2VCC−V
th(ここで、ブースト容量C1〜C4の上側の電極の
電圧上昇分ならびにブースト後の電圧については、Vt
1 =Vth2 =Vth3 =・・・=Vth4 とみなし
て、Vthにより表す。以下同様)になろうとし、ブー
スト容量C2の上側の電極すなわちノードn2は、その
下側の電極にブースト容量C1のブースト後の電圧が伝
達されることで、2VCC−Vth分だけブーストされ
て3VCC−2Vthになろうとする。同様に、ブース
ト容量C3の上側の電極すなわちノードn3は、その下
側の電極にブースト容量C2のブースト後の電圧が伝達
されることで、3VCC−2Vth分だけブーストされ
て4VCC−3Vthになろうとし、ブースト容量C4
の上側の電極すなわちノードnkは、その下側の電極に
図示されない単位昇圧回路UVBk−1を構成するブー
スト容量のブースト後の電圧が伝達されることで、kV
CC−(k−1)Vth分だけブーストされて(k+
1)VCC−kVthになろうとする。
【0018】前述のように、最終段の単位昇圧回路UV
Bkを構成するブースト容量C4の上側の電極には、出
力負荷容量Coが結合される。したがって、ブースト容
量C1〜C4のブースト後の電圧は、ブースト容量C1
〜C4と出力負荷容量Coとの容量比に応じてチャージ
シェアされ、上記理論値よりも低下する。
【0019】以上のように、この実施例の昇圧回路VB
は、k個の単位昇圧回路UVB1〜UVBkを備え、こ
れらの単位昇圧回路は、比較的小さな静電容量を持つべ
く設計されるブースト容量C1〜C4をそれぞれ含む。
ブースト容量C1〜C4は、制御信号S1がロウレベル
とされるとき、実質的に並列結合されてそれぞれ所定の
レベルに高速裏にチャージされ、制御信号S1がハイレ
ベルとされるとき、実質的に直列結合されてブーストさ
れる。その結果、この実施例の昇圧回路VBでは、ブー
スト容量C1〜C4がそれぞれ比較的小さな静電容量と
され比較的小さなレイアウト面積をもって形成されるに
もかかわらず、ブースト容量の個数に応じた任意の高電
圧を高速裏に発生できるものとなる。
【0020】図3には、この発明が適用された昇圧回路
の第2の実施例の回路図が示され、図4には、その一実
施例の信号波形図が示されている。なお、この実施例の
昇圧回路VBは、前記第1の実施例を基本的に踏襲する
ものであって、図3に示される単位昇圧回路UVB1〜
UVBkならびにスイッチS1及び出力負荷容量Co
は、図1に示される単位昇圧回路UVB1〜UVBkな
らびにスイッチS1及び出力負荷容量Coにそれぞれそ
のまま対応する。以下、図1の実施例と異なる部分につ
いて、説明を追加する。
【0021】図3において、この実施例の昇圧回路VB
は、ノードna(内部ノード)とノードnvすなわち電
源電圧VCC(第2の電源電圧)との間に設けられるN
チャンネル型(第1導電型)MOSFETQ5(第4の
MOSFET)及びQ6(第5のMOSFET)を含
む。このうち、MOSFETQ5は、ノードnvをアノ
ードとしノードnaをカソードとする形でダイオード形
態とされ、MOSFETQ6は、逆にノードnaをアノ
ードとしノードnvをカソードとする形でダイオード形
態とされる。MOSFETQ5及びQ6は、特に制限さ
れないが、いわゆる低しきい値電圧型MOSFETとさ
れ、他のMOSFETQ1〜Q4に比較して小さなしき
い値電圧を持つべく設計される。
【0022】昇圧回路VBは、さらに、その下側の電極
(一方の電極)がスイッチS2の可動接点に結合されそ
の上側の電極(他方の電極)がノードnaに結合される
ブースト容量C5(第2のブースト容量)を含む。スイ
ッチS2の一方の固定接点は回路の接地電位に結合さ
れ、その他方の固定接点は電池Bすなわち電源電圧VC
Cに結合される。スイッチS2は、スイッチS1に先立
って一方の固定接点から他方の固定接点に切り換えられ
る。また、スイッチS2の可動接点における電位は、昇
圧回路VBの制御信号S2(第2の制御信号)とされ
る。したがって、制御信号S2は、図4に示されるよう
に、スイッチS2が一方の固定接点側に接続されると
き、回路の接地電位のようなロウレベルとされ、他方の
固定接点側に接続されるとき、スイッチS1に先立って
有効レベルすなわち電源電圧VCCのようなハイレベル
とされる。これにより、ブースト容量C5の下側の電極
には、制御信号S2の実質的な非反転信号が供給される
結果となる。
【0023】制御信号S1及びS2がともにロウレベル
とされるとき、昇圧回路VBでは、ブースト容量C5が
MOSFETQ5を介してチャージされ、その上側の電
極すなわちノードnaにおける電圧は、電源電圧VCC
よりMOSFETQ5のしきい値電圧Vth5 分だけ低
い所定の電圧すなわちVCC−Vth5 とされる。この
とき、単位昇圧回路UVB1〜UVBkでは、インバー
タN5の出力信号すなわちノードnbが電源電圧VCC
のようなハイレベルとされ、ブースト容量C1〜C4の
下側の電極は回路の接地電位のようなロウレベルとされ
る。このため、ブースト容量C1〜C4は、ノードna
から対応するMOSFETQ1〜Q4を介してそれぞれ
チャージされ、その上側の電極すなわちノードn1〜n
kにおける電圧は、ノードnaの電圧VCC−Vth5
よりMOSFETQ1〜Q4のしきい値電圧Vth1
Vth4 分だけ低い所定の電圧すなわちVCC−Vth
5 −Vth1 ないしVCC−Vth5 −Vth4 とされ
る。
【0024】なお、この実施例において、MOSFET
Q5は、前述のように、低しきい値電圧型MOSFET
とされ、そのしきい値電圧Vth5 は比較的小さな値と
される。しかるに、ブースト容量C1〜C4のチャージ
電圧はできるだけ電源電圧VCCに近いハイレベルとさ
れ、これによって制御信号S1及びS2間のタイミング
差を縮小できるものとなる。
【0025】一方、まず制御信号S2がハイレベルとさ
れると、昇圧回路VBでは、ブースト容量C5がブース
ト状態とされ、その上側の電極すなわちノードnaは、
電源電圧VCC分だけブーストされようとする。ところ
が、ノードnvすなわち電源電圧VCCとノードnaと
の間にはダイオード形態とされるMOSFETQ6が設
けられるため、ノードnaにおけるブースト後の電圧
は、その電源電圧VCCよりMOSFETQ6のしきい
値電圧Vth6 だけ高い所定の電圧すなわちVCC+V
th6 でクランプされる。このとき、ブースト容量C1
〜C4の上側の電極すなわちノードn1〜nkの電圧
は、ノードnaの電圧上昇にともなってVth5 +Vt
6 分だけ高くされ、ともにほぼ電源電圧VCCとな
る。
【0026】次に、やや遅れて制御信号S1がハイレベ
ルに変化されると、インバータN5の出力信号すなわち
ノードnbが回路の接地電位のようなロウレベルとさ
れ、インバータN1〜N4を構成するPチャンネルMO
SFETがオン状態とされる。このため、ブースト容量
C1〜C4は、これらのPチャンネルMOSFETを介
して実質的に直列結合され、ブースト状態となる。この
とき、ブースト容量C1の上側の電極すなわちノードn
1は、その下側の電極すなわちインバータN1の出力信
号がハイレベルに変化されることで、電源電圧VCC分
だけブーストされてほぼ2VCCになろうとし、ブース
ト容量C2の上側の電極すなわちノードn2は、その下
側の電極にブースト容量C1のブースト後の電圧が伝達
されることで、2VCC分だけブーストされてほぼ3V
CCになろうとする。同様に、ブースト容量C3の上側
の電極すなわちノードn3は、その下側の電極にブース
ト容量C2のブースト後の電圧が伝達されることで、3
VCC分だけブーストされてほぼ4VCCになろうと
し、ブースト容量C4の上側の電極すなわちノードnk
は、その下側の電極に図示されない単位昇圧回路UVB
k−1を構成するブースト容量のブースト後の電圧が伝
達されることで、kVCC分だけブーストされてほぼ
(k+1)VCCになろうとする。ブースト容量C1〜
C4のブースト後の電圧が、これらのブースト容量と出
力負荷容量Coとの容量比に応じて低下することは言う
までもない。
【0027】なお、MOSFETQ6は、前述のよう
に、低しきい値電圧MOSFETとされ、そのしきい値
電圧Vth6 は比較的小さな値とされる。しかるに、ブ
ースト容量C1〜C4がブースト状態とされるとき、M
OSFETQ1〜Q4のオフ状態への遷移は高速裏に行
われ、これによってブースト容量C1〜C4のチャージ
電荷のリークを抑制することができるものとなる。
【0028】以上のように、この実施例の昇圧回路VB
は、ブースト容量C2とスイッチS2ならびにMOSF
ETQ5及びQ6からなるいわゆるゲートブースト回路
を備える。このゲートブースト回路は、制御信号S2が
ハイレベルとされ制御信号S1がロウレベルとされると
き、MOSFETQ1〜Q4のゲート電圧をVCC+V
th6 まで高めて、ブースト容量C1〜C4のチャージ
電圧をほぼ電源電圧VCCまで昇圧すべく作用する。こ
のため、ノードnkにおけるブースト後の電圧は、前記
図1の実施例と比較してk×Vth分だけ拡大され、こ
れによってブースト容量C1〜C4の数又はその静電容
量を相応して削減することができる。その結果、昇圧回
路の所要レイアウト面積がさらに削減されるとともに、
その信号伝達遅延時間がさらに縮小されるものとなる。
【0029】図5には、図3の実施例をもとに構成され
た昇圧回路を含むデータ出力バッファの一実施例の回路
図が示され、図6には、その一実施例の信号波形図が示
されている。なお、この実施例のデータ出力バッファD
OBは、他の同様な複数のデータ出力バッファとともに
ダイナミック型RAMに含まれる。図5の各回路素子
は、ダイナミック型RAMの図示されない他の回路素子
とともに、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上
に形成される。
【0030】図5において、この実施例のデータ出力バ
ッファDOBは、電源電圧VCCとデータ出力端子Do
utとの間に並列形態に設けられるNチャンネル型の2
個の出力MOSFETQ14及びQ18と、データ出力
端子Doutと回路の接地電位との間に並列形態に設け
られるNチャンネル型の2個の出力MOSFETQ20
及びQ21とを含む。ここで、出力MOSFETQ18
及びQ20は比較的小さなコンダクタンスを持つべく設
計され、出力MOSFETQ14及びQ21は比較的大
きなコンダクタンスを持つべく設計される。また、電源
電圧VCCは、特に制限されないが、+3V前後の比較
的絶対値の小さな正の電源電圧とされ、ダイナミック型
RAMの所定の外部端子を介して直接供給される。
【0031】出力MOSFETQ14及びQ18のゲー
ト及びソース間には、そのゲートが回路の接地電位に結
合されたNチャンネルMOSFETQ15及びQ19が
それぞれ設けられる。これらのMOSFETは、データ
出力端子Doutに印加された負のサージ電圧を吸収
し、データ出力端子Doutにおける出力信号のアンダ
ーシュートを抑制する。一方、電源電圧VCCと出力M
OSFETQ14のゲートとの間には、ダイオード形態
とされるNチャンネル型の2個の直列MOSFETQ1
2及びQ13が設けられる。これらのMOSFETは、
いわゆるクランプ回路を構成し、ハイレベル出力時にお
ける出力MOSFETQ14のゲート電圧をVCC+V
th12+Vth13でクランプする。
【0032】データ出力バッファDOBは、さらに、そ
の一方の入力端子に出力制御信号OCを共通に受ける2
個のナンド(NAND)ゲートNA1及びNA2を含
む。このうち、ナンドゲートNA1の他方の入力端子に
は、ダイナミック型RAMの図示されない前段回路から
非反転出力信号DTが供給され、ナンドゲートNA2の
他方の入力端子には、反転出力信号DBが供給される。
非反転出力信号DT及び反転出力信号DBは、図6に示
されるように、互いに相補信号とされ、出力制御信号O
Cは、非反転出力信号DT及び反転出力信号DBの論理
レベルが保証されるタイミングで選択的にハイレベルと
される。
【0033】ナンドゲートNA1の出力信号は、インバ
ータN6及びN13の入力端子に供給されるとともに、
そのドレインがNチャンネルMOSFETQ16を介し
て出力MOSFETQ14のゲートに結合されるNチャ
ンネル型のプルダウンMOSFETQ17のゲートに供
給される。このMOSFETQ17のソースは回路の接
地電位に結合され、MOSFETQ16のゲートには電
源電圧VCCが供給される。インバータN13の出力信
号は、抵抗R1を介して出力MOSFETQ18のゲー
トに供給される。
【0034】インバータN6の出力信号は、制御信号S
T2(第2の制御信号)として、ブースト容量C6(第
2のブースト容量)の左側の電極(一方の電極)に供給
されるとともに、遅延回路を構成する2個のインバータ
N7及びN8を経て、制御信号ST1(第1の制御信
号)となる。ブースト容量C6の右側の電極(他方の電
極)は、ノードna(内部ノード)とされ、互いに逆向
きにダイオード形態とされる2個のNチャンネルMOS
FETQ7(第4のMOSFET)及びQ8(第5のM
OSFET)を介して電源電圧VCCに結合される。こ
のノードnaは、さらに、インバータN8の出力端子と
出力MOSFETQ14のゲートとの間に設けられたN
チャンネルMOSFETQ11のゲートに結合されると
ともに、ダイオード形態とされる2個のNチャンネルM
OSFETQ9及びQ10(第1のMOSFET)を介
してブースト容量C7及びC8(第1のブースト容量)
の上側の電極(一方の電極)すなわちノードn1及びn
2にそれぞれ結合される。なお、MOSFETQ7及び
Q8は、低しきい値電圧型MOSFETとされ、そのし
きい値電圧は他のMOSFETに比較して小さな値とさ
れる。
【0035】ブースト容量C8の上側の電極すなわちノ
ードn1は、さらに実質的なインバータN10を構成す
るPチャンネルMOSFET(第2のMOSFET)を
介してブースト容量C7の下側の電極(他方の電極)に
結合され、その下側の電極(他方の電極)は、インバー
タN12(論理ゲート)の出力端子に結合される。一
方、ブースト容量C7の上側の電極すなわちノードn2
は、さらにPチャンネルMOSFETQ51を介して出
力MOSFETQ14のゲートに結合され、その下側の
電極は、さらにインバータN11の入力端子に結合され
る。このインバータN11の出力端子は、インバータN
12の入力端子に結合されるとともに、MOSFETQ
51のゲートに結合される。
【0036】インバータN10の入力端子すなわちこの
インバータを構成するPチャンネルMOSFET及びN
チャンネルMOSFET(第3のMOSFET)の共通
結合されたゲートには、上記制御信号ST1のインバー
タN9による反転信号が供給される。これにより、ブー
スト容量C7及びC8の下側の電極には、制御信号ST
1の実質的な非反転信号が供給される結果となる。イン
バータN12は、ブースト容量C8及びMOSFETQ
9とともに昇圧回路の初段単位昇圧回路を構成し、イン
バータN10は、ブースト容量C7及びMOSFETQ
10とともに第2段の単位昇圧回路を構成する。
【0037】次に、ナンドゲートNA2の出力信号は、
インバータN14及びN15の入力端子に供給されると
ともに、ノア(NOR)ゲートNO1の一方の入力端子
に供給される。インバータN14の出力信号は、抵抗R
2を経た後、内部信号SB2として出力MOSFETQ
20のゲートに供給される。また、インバータN15
は、3個のインバータN16〜N18とともに遅延回路
を構成し、この遅延回路の出力信号つまりインバータN
18の出力信号は、上記ノアゲートNO1の他方の入力
端子に供給される。ノアゲートNO1の出力信号は、抵
抗R3を経て内部信号SB1となり、出力MOSFET
Q21のゲートに供給される。
【0038】出力制御信号OCがロウレベルとされると
き、ナンドゲートNA1及びNA2の出力信号は、とも
に非反転出力信号DT及び反転出力信号DBに関係なく
ハイレベルとされ、内部信号ST2及びST1ならびに
SB2及びSB1は、図6に示されるように、ともにロ
ウレベルとされる。このため、出力MOSFETQ14
及びQ18ならびにQ20及びQ21はオフ状態とな
り、データ出力端子Doutはハイインピーダンス状態
Hzとされる。このとき、データ出力バッファDOBの
昇圧回路では、ブースト容量C6がMOSFETQ7を
介してチャージされ、これによってノードnaの電圧が
VCC−Vth7 とされる。また、内部信号ST1のロ
ウレベルを受けてインバータN10及びN12の出力信
号がロウレベルとされることから、ブースト容量C8及
びC7がMOSFETQ9及びQ10を介して並列にチ
ャージされ、ノードn1及びn2の電圧がそれぞれVC
C−Vth7 −Vth9 及びVCC−Vth7 −Vth
10とされる。
【0039】MOSFETQ11は、そのドレイン電圧
すなわち内部信号ST1がロウレベルとされることで、
出力MOSFETQ14のゲート容量をディスチャージ
すべく作用する。また、MOSFETQ16は、ナンド
ゲートNA1の出力信号のハイレベルを受けてオン状態
となり、やはり出力MOSFETQ14のゲート容量を
ディスチャージする。さらに、MOSFETQ51は、
インバータN11の出力信号のハイレベルを受けてオフ
状態となり、これによって昇圧回路と出力MOSFET
Q14との間が切断状態とされる。
【0040】次に、非反転出力信号DTがロウレベルと
され反転出力信号DBがハイレベルとされる状態で出力
制御信号OCがハイレベルとされると、データ出力バッ
ファDOBでは、ナンドゲートNA2の出力信号がロウ
レベルとされ、ナンドゲートNA1の出力信号はハイレ
ベルのままとされる。しかるに、ナンドゲートNA2の
出力信号のロウレベルを受けてまず内部信号SB2がハ
イレベルとされ、これによって比較的コンダクタンスの
小さな出力MOSFETQ20がオン状態とされる。ま
た、インバータN15〜N18からなる遅延回路の遅延
時間分だけ遅れて内部信号SB1がハイレベルとされ、
これによって比較的コンダクタンスの大きな出力MOS
FETQ21がオン状態とされる。その結果、データ出
力端子Doutは、回路の接地電位のようなロウレベル
とされる。このとき、データ出力端子Doutに結合さ
れる負荷容量は、まず比較的コンダクタンスの小さな出
力MOSFETQ20を介してディスチャージされた
後、比較的コンダクタンスの大きな出力MOSFETQ
21を介してさらにディスチャージされ、これによって
データ出力バッファDOBの急激な電流変化が抑制され
る。なお、この間、昇圧回路のノードnaならびにn1
及びn2の電圧は変化しない。
【0041】一方、非反転出力信号DTがハイレベルと
され反転出力信号DBがロウレベルとされる状態で出力
制御信号OCがハイレベルとされると、データ出力バッ
ファDOBでは、ナンドゲートNA1の出力信号がロウ
レベルとされ、ナンドゲートNA2の出力信号はハイレ
ベルのままとされる。このため、まずMOSFETQ1
6がオフ状態となり、出力MOSFETQ14のプルダ
ウンが解かれるとともに、ナンドゲートNA1の出力信
号のロウレベルを受けて内部信号ST2がハイレベルと
され、やや遅れて内部信号ST1がハイレベルとされ
る。また、内部信号ST2とほぼ同じタイミングでイン
バータN13の出力信号がハイレベルとされ、これによ
って比較的コンダクタンスの小さな出力MOSFETQ
18がオン状態とされる。さらに、内部信号ST1のハ
イレベルを受けてインバータN9の出力信号がロウレベ
ルとなり、やや遅れてインバータN11の出力信号がロ
ウレベルまたインバータN12の出力信号がハイレベル
とされる。
【0042】データ出力バッファDOBの昇圧回路で
は、内部信号ST2のハイレベルを受けてまずノードn
aがブーストされるが、その電圧はMOSFETQ8の
クランプによってVCC+Vth8 で制限される。ま
た、この内部ノードnaの昇圧によってノードn1及び
n2がブーストされ、その電圧はほぼ電源電圧VCCと
される。続いて、内部信号ST1がハイレベルとされる
と、まずMOSFETQ11を介して出力MOSFET
Q14のゲート容量が電源電圧VCCのようなハイレベ
ルにプリチャージされ、比較的コンダクタンスの大きな
出力MOSFETQ14がオン状態に近づけられる。そ
して、インバータN9の出力信号のロウレベルを受けて
インバータN10を構成するPチャンネルMOSFET
がオン状態となり、ブースト容量C8及びC7が実質的
に直列結合される。また、インバータN11のロウレベ
ルを受けてMOSFETQ51がオン状態となり、昇圧
回路と出力MOSFETQ14との間が接続状態とされ
る。
【0043】さらに、インバータN12の出力信号のハ
イレベルを受けてブースト容量C8がブースト状態とさ
れ、これによってノードn1つまり出力MOSFETQ
14のゲート電圧がほぼ3VCCまで押し上げられよう
とする。この出力MOSFETQ14のゲート電圧は、
ブースト容量C7及びC8と出力MOSFETQ14の
ゲート容量とのチャージシェアによって低下し、最終的
にはMOSFETQ12及びQ13によってVCC+V
th12+Vth13でクランプされるが、ゲート電圧の上
昇によって出力MOSFETQ14は完全なオン状態と
なり、データ出力端子Doutにおける出力信号のハイ
レベルはほぼ電源電圧VCCまで押し上げられる。これ
により、この実施例のデータ出力バッファDOBならび
にダイナミック型RAMは、比較的絶対値の小さな電源
電圧VCCを動作電源とするにもかかわらず、その出力
仕様を満たしうるものとなる。
【0044】以上の複数の実施例に示されるように、こ
の発明をダイナミック型RAM等のデータ出力バッファ
に含まれる昇圧回路に適用することで、次のような作用
効果が得られる。すなわち、 (1)昇圧回路を、第1の制御信号がロウレベルとされ
るとき実質的に並列結合されてそれぞれ所定の電位にチ
ャージされ、第1の制御信号がハイレベルとされるとき
実質的に直列結合されてブーストされる複数のブースト
容量を基本に構成することで、ブースト容量のチャージ
動作を高速化できるとともに、比較的小さな静電容量の
ブースト容量をもとに任意の高電圧を高速裏に発生しう
る昇圧回路を実現できるという効果が得られる。 (2)上記(1)項において、第1の制御信号に先立っ
て有効とされる第2の制御信号をもとにブースト容量を
チャージするMOSFETのゲート電圧を所定の高電圧
に昇圧するためのゲートブースト回路を設けることで、
ブースト容量のチャージ電圧を高め、相応して必要とさ
れるブースト容量の数及び静電容量を削減できるという
効果が得られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、昇圧回路を含
むデータ出力バッファの所要レイアウト面積を削減し、
その信号伝達遅延時間を縮小することができるという効
果が得られる。 (4)上記(1)項〜(3)項により、データ出力バッ
ファの低電圧化を図り、データ出力バッファを含むダイ
ナミック型RAM等の低電圧化を推進できるという効果
が得られる。
【0045】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1及び図2において、ブースト容量C2〜C4
は、それぞれ異なる電圧にチャージしてもよい。また、
制御信号S1及びS2の論理レベルは任意であって、例
えば、ノードnbにおける電位をもって第1の制御信号
としてもよいし、制御信号S2の反転信号をもって第2
の制御信号としてもよい。MOSFETQ5及びQ6
は、特に低しきい値電圧型MOSFETであることを必
須条件とはしない。さらに、昇圧回路VBの具体的構成
は、例えばMOSFET以外のトランジスタを用いて形
成する等、種々の実施形態を採りうるし、例えば電源電
圧VCCを負の電源電圧としMOSFETの導電型を入
れ換えることによって、絶対値の大きな負の高電圧を発
生するための昇圧回路を実現することもできる。図3の
ゲートブースト回路は、ブースト容量C1〜C4が1個
のブースト容量により構成される場合でも使用できる。
図5において、データ出力バッファDOBは、比較的コ
ンダクタンスの大きな出力MOSFETQ14及びQ2
1のみを備えるものであってもよい。また、出力MOS
FETQ14のゲート電圧のクランプレベルは任意に設
定できるし、その昇圧回路も3個以上のブースト容量を
もとに構成してもよい。PチャンネルMOSFETのラ
ッチアップが心配となる場合、そのゲート電圧の論理レ
ベルを考慮した上でMOSFETQ51をNチャンネル
MOSFETに置き換えることができる。さらに、デー
タ出力バッファDOBの具体的構成や電源電圧の極性及
び絶対値ならびにその出力制御方法等は、種々の実施形
態を採りうる。
【0046】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるダイ
ナミック型RAMのデータ出力バッファに含まれる昇圧
回路に適用した場合について説明したが、それに限定さ
れるものではなく、例えば、昇圧回路として単体で形成
されるものや昇圧回路を含む各種のメモリ集積回路装置
等にも適用できる。この発明は、少なくともブースト容
量を用いた昇圧回路ならびにこのような昇圧回路を含む
半導体装置に広く適用できる。
【0047】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、ダイナミック型RAM等の
データ出力バッファに含まれる昇圧回路を、第1の制御
信号がロウレベルとされるとき実質的に並列結合されて
それぞれ所定の電位にチャージされ、第1の制御信号が
ハイレベルとされるとき実質的に直列結合されてブース
トされる複数のブースト容量を基本に構成するととも
に、第1の制御信号に先立って有効とされる第2の制御
信号をもとにこれらのブースト容量をチャージするMO
SFETのゲート電圧を所定の高電圧に昇圧するための
ゲートブースト回路を設けることで、比較的静電容量の
小さな複数のブースト容量をもとに任意の高電圧を高速
裏に発生しうる昇圧回路を構成できる。これにより、昇
圧回路を含むデータ出力バッファの所要レイアウト面積
を削減し、その信号伝達遅延時間を縮小することができ
る。その結果、データ出力バッファの低電圧化を図り、
データ出力バッファを含むダイナミック型RAM等の低
電圧化を推進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用された昇圧回路の第1の実施例
を示す回路図である。
【図2】図1の昇圧回路の一実施例を示す信号波形図で
ある。
【図3】この発明が適用された昇圧回路の第2の実施例
を示す回路図である。
【図4】図3の昇圧回路の一実施例を示す信号波形図で
ある。
【図5】図3の実施例をもとに構成された昇圧回路を含
むデータ出力バッファの一実施例を示す回路図である。
【図6】図5の出力バッファの一実施例を示す信号波形
図である。
【図7】この発明に先立って本願発明者等が開発したダ
イナミック型RAMに含まれるデータ出力バッファの一
例を示す回路図である。
【符号の説明】
VB・・・昇圧回路、UVB1〜UVBk・・・単位昇
圧回路。 DOB・・・データ出力バッファ。 Q1〜Q23・・・NチャンネルMOSFET、Q51
〜Q52・・・PチャンネルMOSFET、C1〜C9
・・・ブースト容量、Co・・・・出力負荷容量、R1
〜R3・・・抵抗、N1〜N21・・・インバータ、N
A1〜NA2・・・ナンド(NAND)ゲート、NO1
〜NO2・・・ノア(NOR)ゲート、B・・・電源、
S1〜S2・・・スイッチ。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御信号が第1論理レベルとされるとき
    実質的に並列結合されてそれぞれ所定の電圧に並行して
    チャージされ、前記制御信号が第2論理レベルとされる
    とき実質的に直列結合される複数の第1ブースト容量を
    含み、第1電位及びそれよりも高い電位を持つ第2電位
    を受けて前記第2電位よりも高い第3電位を発生するた
    めの昇圧回路であって、 前記制御信号が前記第2論理レベルとされるとき、直列
    結合された前記複数の第1ブースト容量の中の初段の前
    記第1ブースト容量の一端には前記第2電位が結合さ
    前記複数の第1ブースト容量のそれぞれは、第1電極と
    第2電極とを有し、 前記昇圧回路は、 前記複数の第1ブースト容量のそれぞれに対応して設け
    られ、前記第1ブースト容量の第2電極と前記第2電位
    の間に結合されたソース・ドレイン経路を持つ第1導電
    型の第1MOSFETと、 前記複数の第1ブースト容量のうち隣り合うもののそれ
    ぞれ間に設けられ、隣り合う一方の第1ブースト容量の
    第2電極と隣り合う他方の前記第1ブースト容量の第1
    電極との間に結合されたソース・ドレイン経路を持つ第
    2導電型の第2MOSFETと、 前記複数の第1ブースト容量のうち初段の前記第1ブー
    スト容量の第1電極に、前記制御信号が前記第1論理レ
    ベルのとき前記第1電位を結合し、前記制御信号が前記
    第2論理レベルのとき前記第2電位を結合するための駆
    動回路と、 前記複数の第1ブースト容量のうち2段以降の前記第1
    ブースト容量に対応して設けられ、前記第1ブースト容
    量の第1電極と前記第1電位との間に合されたソース・
    ドレイン経路を持つ前記第1導電型の第3MOSFET
    と、 第2ブースト容量を有し、 前記第2ブースト容量によって形成される昇圧電圧は前
    記第1MOSFETのゲートに結合される ことを特徴と
    する昇圧回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記制御信号が前記第1論理レベルとされるとき、前記
    複数の第1ブースト容 量は、前記第1及び第3MOSF
    ETによりそれぞれ所定の電圧にチャージされ、 前記制御信号が前記第2論理レベルとされるとき、前記
    複数の第1ブースト容量は、前記第2MOSFETによ
    り実質的に直列結合される ことを特徴とする昇圧回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記第1導電型はNチャネル型であるとともに前記第2
    導電型はPチャネル型である ことを特徴とする昇圧回
    路。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかにおいて、 前記昇圧回路は、ダイナミック型RAM集積回路装置に
    搭載されるものである ことを特徴とする昇圧回路。
  5. 【請求項5】 第1電極と第2電極を持つ第1ブースト
    容量と、 第3電極と第4電極を持つ第2ブースト容量と、 前記第1電極に第1電位と前記第1電位よりも高い電位
    である第2電位を印加するための駆動手段と、 前記第2電極と前記第2電位の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第1導電型の第1MOSFETと、 前記第2電極と前記第3電極の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第2導電型の第2MOSFETと、 前記第3電極と前記第1電位の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第1導電型の第3MOSFETと、 前記第4電極と前記第2電位の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第1導電型の第4MOSFETと、 第2昇圧電圧を発生するための第3ブースト容量とを備
    える昇圧回路であって、 前記昇圧回路は前記駆動手段により前記第1電極に前記第1電位を印加
    し、前記第1 MOSFET、第3MOSFET及び第4
    MOSFETを導通状態として、前記第1及び第2ブー
    スト容量をそれぞれ所定の電圧に並行して充電する第1
    期間と、 前記駆動手段により前記第1電極に前記第2電位を印加
    し、前記第2MOSFETを導通状態として、前記第1
    及び第2ブースト容量を直列接続して前記第2電位より
    も高い電位を発生する第2期間とを有し、 前記第1期間において、前記第3ブースト容量によって
    発生された前記第2昇圧電圧は、前記第1及び第4MO
    SFETのゲートに印加される ことを特徴とする昇圧回
    路。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記昇圧回路は、 第5電極と第6電極を持つ第4ブースト容量と、 前記第4電極と前記第5電極の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第2導電型の第5MOSFETと、 前記第5電極と前記第1電位の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第1導電型の第6MOSFETと、 前記第6電極と前記第2電位の間を接続するソース・ド
    レイン経路を持つ第1導電型の第7MOSFETとを更
    に有し、 前記第1期間において、第6MOSFET及び第7MO
    SFETは導通状態とされ、前記第4ブースト容量は前
    記第1及び第2ブースト容量とともに並行して所定の電
    圧に充電され、 前記第2期間において、前記第5MOSFETが導通状
    態とされ、前記第1、第2及び第3ブースト容量を直列
    接続して前記第2電位よりも高い電位を発生し、 前記第1期間において、前記第3ブースト容量によって
    発生された前記第2昇圧電圧は、前記第7MOSFET
    のゲートに印加される ことを特徴とする昇圧回路。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記駆動手段は、前記第1電位または第2電位を出力す
    る論理ゲートである ことを特徴とする昇圧回路。
  8. 【請求項8】 請求項5から7のいずれかにおいて、 前記第1導電型はNチャネル型であるとともに前記第2
    導電型はPチャネル型 である ことを特徴とする昇圧回
    路。
  9. 【請求項9】 請求項5から8のいずれかにおいて、 前記昇圧回路は、ダイナミック型RAM集積回路装置に
    搭載されるものである ことを特徴とする昇圧回路。
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