JP3189231B2 - 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器 - Google Patents
正の抵抗温度特性を有する半導体磁器Info
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Description
有する半導体磁器、特に静耐圧に優れた半導体磁器に関
する。
チタン酸バリウム系半導体磁器が開発、使用されてお
り、キュリー温度を越えると抵抗値が急激に増大して、
通過する電流量を減少させることから、回路の過電流保
護用や、テレビ受像機のブラウン管枠の消磁用などの用
途に広く用いられている。
いた素子(半導体磁器素子)は、その厚みが薄くなるに
つれて、半導体磁器素子の静耐圧(V)が小さくなると
いう問題点がある。これに応えるため、半導体磁器素子
の厚みを、磁器を構成する粒子の平均粒径の5倍以上に
することにより半導体磁器素子の静耐圧特性の低下を防
止する方法が提案されている(特願昭62−16834
1号)。
は、単に粒径と半導体磁器素子の厚みを調整することに
より静耐圧の向上を図ろうとするものであり、必ずしも
十分に静耐圧を向上させることができないという問題点
があった。
あり、静耐圧に優れた正の抵抗温度特性を有する半導体
磁器を提供することを目的とする。
するために、この発明の正の抵抗温度特性を有する半導
体磁器は、粒状の原料を成形、焼成してなる正の抵抗温
度特性を有する半導体磁器であって、該半導体磁器の表
面積が体積1cm3当り40cm2以上であることを特徴とし
ている。
後の粒径を8μm以下にすることにより、この効果はさ
らに確実なものにすることができる。
は、見かけの表面積を意味する。例えば、円板状の半導
体磁器の場合、その表裏両面と外周面の面積の和が「表
面積」であり、また、半導体磁器が角板状(長方形な
ど)である場合、表裏両面と各端面の面積の和がここで
いう「表面積」であり、半導体磁器を構成する個々の粒
子の表面積を合計したものではない。
子を得るべく鋭意検討の結果、高電圧印加時の放熱状態
の制御が静耐圧に深く関係するという事実を知ることに
よりなされたものであり、半導体磁器の表面積が40cm
2/cm3以上のときに、高電圧印加中の半導体磁器内部の
放熱効果が向上し、静耐圧を向上させることに基づいて
おり、焼成後の粒径を8μm以下にすることにより、こ
の効果をさらに確実なものにすることが可能になる。
徴をさらに詳細に説明する。
を下記の式(1): (Ba0.9459Sr0.05Y0.004)TiO3+0.0001Mn+0.007SiO2 …(1) で表される所定の組成になるような割合で混合する。そ
して、これを純水及びジルコニアボールとともにポリエ
チレン製ポットに入れて5時間粉砕混合した後、乾燥
し、1100℃で2時間仮焼する。この仮焼粉を、純
水、ジルコニアボールとともにポリエチレン製ポットに
入れて粉砕し、平均粒径が0.8μm〜3μmになるよう
に粒度調整する。
ポットに入れ、さらに、ジルコニアボール、可塑剤、有
機バインダ、分散剤などを所定の粘度のスラリーになる
ように配合し、16時間混合する。このスラリーからド
クターブレード法を用いて厚みが100μmのシートを
作成し、このシートを複数枚積層して圧着する。そし
て、これを打ち抜いて円板状の成形体を得る。それか
ら、成形体を1350℃で1時間焼成し、焼成体(半導
体磁器)を得る。そして、この半導体磁器の両主面に、
In−Ga合金を塗布して電極を形成し、特性測定のた
めの試料とする。
面体積比)は、次の方法により変化させた。 上記成形体の直径を10mm一定として、その厚さを、
圧着するシートの枚数を変えることにより変化させる
(実施例1)。 成形体の厚さを1.0mm一定として、その直径を変化
させる(実施例2)。
料についての、常温(25℃)における静耐圧(準静的
に素子に印加される電圧を上昇させた場合に電流が最小
値になる電圧値,V/mm)と比抵抗(Ω・cm)の値を示
す。
びパラメータはこの発明の範囲外のものである。表1、
表2に示すように、表面体積比が大きくなると、すなわ
ち、40cm2/cm3以上になると、比抵抗は大きく変化し
ないにもかかわらず、静耐圧は大きく向上している。特
に、粒径が8μm以下の場合、100V/mm以上の静耐
圧を得ることができる。一方、粒径が15μmの場合、
粒径が8μmの場合に比べて、表面体積比を大きくする
ことにより得られる静耐圧向上の効果は小さく、例え
ば、60cm2/cm3においては、85V/mm程度となって
いる。このように、表面体積比は40cm2/cm3以上であ
ることが好ましく、また、粒径を8μm以下にすること
が静耐圧を確実に向上させるためにさらに好ましいこと
がわかる。
特性を有する半導体磁器は、半導体磁器の表面積が1cm
3当り40cm2以上になるように構成しているので、高電
圧印加中の半導体磁器内部の放熱効果が向上して、半導
体磁器そのものの静耐圧(V/mm)が向上する。したが
って、素子の低抵抗化を図るために素子厚みを小さくし
ても、素子としての静耐圧(V)の低下を抑制すること
ができる。すなわち、素子の信頼性をある程度維持しつ
つ、より低抵抗な素子の設計が実現できる。
後の粒径を8μm以下にすることにより、この効果をさ
らに確実なものにすることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 粒状の原料を成形、焼成してなる正の抵
抗温度特性を有する半導体磁器であって、該半導体磁器
の表面積が体積1cm3当り40cm2以上であることを特徴
とする正の抵抗温度特性を有する半導体磁器。 - 【請求項2】 前記半導体磁器を構成する粒子の焼成後
の、粒径が8μm以下であることを特徴とする請求項1
記載の正の抵抗温度特性を有する半導体磁器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03177291A JP3189231B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03177291A JP3189231B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05101903A JPH05101903A (ja) | 1993-04-23 |
JP3189231B2 true JP3189231B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=12340344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03177291A Expired - Lifetime JP3189231B2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3189231B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4888264B2 (ja) * | 2006-07-28 | 2012-02-29 | Tdk株式会社 | 積層型サーミスタ及びその製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5334875B2 (ja) * | 1973-07-10 | 1978-09-22 | ||
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JPS5930515Y2 (ja) * | 1979-03-13 | 1984-08-31 | シャープ株式会社 | 圧電振動子 |
JPS63293959A (ja) * | 1987-05-27 | 1988-11-30 | Murata Mfg Co Ltd | 電子部品 |
JPH02262708A (ja) * | 1989-04-03 | 1990-10-25 | Seiko Electronic Components Ltd | 小型水晶振動子 |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP03177291A patent/JP3189231B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05101903A (ja) | 1993-04-23 |
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