JP3189231B2 - 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器 - Google Patents

正の抵抗温度特性を有する半導体磁器

Info

Publication number
JP3189231B2
JP3189231B2 JP03177291A JP3177291A JP3189231B2 JP 3189231 B2 JP3189231 B2 JP 3189231B2 JP 03177291 A JP03177291 A JP 03177291A JP 3177291 A JP3177291 A JP 3177291A JP 3189231 B2 JP3189231 B2 JP 3189231B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor porcelain
resistance temperature
positive resistance
semiconductor
porcelain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP03177291A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05101903A (ja
Inventor
洋一 川瀬
秀明 新見
康信 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP03177291A priority Critical patent/JP3189231B2/ja
Publication of JPH05101903A publication Critical patent/JPH05101903A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3189231B2 publication Critical patent/JP3189231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、正の抵抗温度特性を
有する半導体磁器、特に静耐圧に優れた半導体磁器に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、大きな正の抵抗温度特性を有する
チタン酸バリウム系半導体磁器が開発、使用されてお
り、キュリー温度を越えると抵抗値が急激に増大して、
通過する電流量を減少させることから、回路の過電流保
護用や、テレビ受像機のブラウン管枠の消磁用などの用
途に広く用いられている。
【0003】一方、チタン酸バリウム系半導体磁器を用
いた素子(半導体磁器素子)は、その厚みが薄くなるに
つれて、半導体磁器素子の静耐圧(V)小さくなる
いう問題点がある。これに応えるため、半導体磁器素子
の厚みを、磁器を構成する粒子の平均粒径の5倍以上に
することにより半導体磁器素子の静耐圧特性の低下を防
止する方法が提案されている(特願昭62−16834
1号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この方法
は、単に粒径と半導体磁器素子の厚みを調整することに
より静耐圧の向上を図ろうとするものであり、必ずしも
十分に静耐圧を向上させることができないという問題点
があった。
【0005】この発明は、上記問題点を解決するもので
あり、静耐圧に優れた正の抵抗温度特性を有する半導体
磁器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、この発明の正の抵抗温度特性を有する半導
体磁器は、粒状の原料を成形、焼成してなる正の抵抗温
度特性を有する半導体磁器であって、該半導体磁器の表
面積が体積1cm3当り40cm2以上であることを特徴とし
ている。
【0007】また、半導体磁器を構成する粒子の、焼成
後の粒径を8μm以下にすることにより、この効果はさ
らに確実なものにすることができる。
【0008】なお、この明細書において「表面積」の語
は、見かけの表面積を意味する。例えば、円板状の半導
体磁器の場合、その表裏両面と外周面の面積の和が「表
面積」であり、また、半導体磁器が角板状(長方形な
ど)である場合、表裏両面と各端面の面積の和がここで
いう「表面積」であり、半導体磁器を構成する個々の粒
子の表面積を合計したものではない。
【0009】この発明は、静耐圧に優れた半導体磁器素
子を得るべく鋭意検討の結果、高電圧印加時の放熱状態
の制御が静耐圧に深く関係するという事実を知ることに
よりなされたものであり、半導体磁器の表面積が40cm
2/cm3以上のときに、高電圧印加中の半導体磁器内部の
放熱効果が向上し、静耐圧を向上させることに基づいて
おり、焼成後の粒径を8μm以下にすることにより、こ
の効果をさらに確実なものにすることが可能になる。
【0010】
【実施例】以下に、この発明の実施例を示して発明の特
徴をさらに詳細に説明する。
【0011】BaCO3,TiO2,SrCO3,Y23
を下記の式(1): (Ba0.9459Sr0.050.004)TiO3+0.0001Mn+0.007SiO2 …(1) で表される所定の組成になるような割合で混合する。そ
して、これを純水及びジルコニアボールとともにポリエ
チレン製ポットに入れて5時間粉砕混合した後、乾燥
し、1100℃で2時間仮焼する。この仮焼粉を、純
水、ジルコニアボールとともにポリエチレン製ポットに
入れて粉砕し、平均粒径が0.8μm〜3μmになるよう
に粒度調整する。
【0012】この粒度調整した仮焼粉をポリエチレン製
ポットに入れ、さらに、ジルコニアボール、可塑剤、有
機バインダ、分散剤などを所定の粘度のスラリーになる
ように配合し、16時間混合する。このスラリーからド
クターブレード法を用いて厚みが100μmのシートを
作成し、このシートを複数枚積層して圧着する。そし
て、これを打ち抜いて円板状の成形体を得る。それか
ら、成形体を1350℃で1時間焼成し、焼成体(半導
体磁器)を得る。そして、この半導体磁器の両主面に、
In−Ga合金を塗布して電極を形成し、特性測定のた
めの試料とする。
【0013】なお、単位体積当りの表面積の大きさ(表
面体積比)は、次の方法により変化させた。 上記成形体の直径を10mm一定として、その厚さを、
圧着するシートの枚数を変えることにより変化させる
(実施例1)。 成形体の厚さを1.0mm一定として、その直径を変化
させる(実施例2)。
【0014】表1に実施例1の、表2に実施例2の各試
料についての、常温(25℃)における静耐圧(準静的
に素子に印加される電圧を上昇させた場合に電流が最小
値になる電圧値,V/mm)と比抵抗(Ω・cm)の値を示
す。
【0015】
【0016】
【0017】表1、表2において、*印を付した試料及
びパラメータはこの発明の範囲外のものである。表1、
表2に示すように、表面体積比が大きくなると、すなわ
ち、40cm2/cm3以上になると、比抵抗は大きく変化し
ないにもかかわらず、静耐圧は大きく向上している。特
に、粒径が8μm以下の場合、100V/mm以上の静耐
圧を得ることができる。一方、粒径が15μmの場合、
粒径が8μmの場合に比べて、表面体積比を大きくする
ことにより得られる静耐圧向上の効果は小さく、例え
ば、60cm2/cm3においては、85V/mm程度となって
いる。このように、表面体積比は40cm2/cm3以上であ
ることが好ましく、また、粒径を8μm以下にすること
が静耐圧を確実に向上させるためにさらに好ましいこと
がわかる。
【0018】
【発明の効果】上述のように、この発明の正の抵抗温度
特性を有する半導体磁器は、半導体磁器の表面積が1cm
3当り40cm2以上になるように構成しているので、高電
圧印加中の半導体磁器内部の放熱効果が向上して、半導
体磁器そのものの静耐圧(V/mm)が向上する。したが
って、素子の低抵抗化を図るために素子厚みを小さくし
ても、素子としての静耐圧(V)の低下を抑制すること
ができる。すなわち、素子の信頼性をある程度維持しつ
つ、より低抵抗な素子の設計が実現できる
【0019】また、半導体磁器を構成する粒子の、焼成
後の粒径を8μm以下にすることにより、この効果をさ
らに確実なものにすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭43−25545(JP,B1) 特公 昭47−21871(JP,B1) 特公 昭47−28512(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状の原料を成形、焼成してなる正の抵
    抗温度特性を有する半導体磁器であって、該半導体磁器
    の表面積が体積1cm3当り40cm2以上であることを特徴
    とする正の抵抗温度特性を有する半導体磁器。
  2. 【請求項2】 前記半導体磁器を構成する粒子の焼成後
    の、粒径が8μm以下であることを特徴とする請求項1
    記載の正の抵抗温度特性を有する半導体磁器。
JP03177291A 1991-01-30 1991-01-30 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器 Expired - Lifetime JP3189231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03177291A JP3189231B2 (ja) 1991-01-30 1991-01-30 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03177291A JP3189231B2 (ja) 1991-01-30 1991-01-30 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05101903A JPH05101903A (ja) 1993-04-23
JP3189231B2 true JP3189231B2 (ja) 2001-07-16

Family

ID=12340344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03177291A Expired - Lifetime JP3189231B2 (ja) 1991-01-30 1991-01-30 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3189231B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4888264B2 (ja) * 2006-07-28 2012-02-29 Tdk株式会社 積層型サーミスタ及びその製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5334875B2 (ja) * 1973-07-10 1978-09-22
JPS5912809Y2 (ja) * 1976-12-08 1984-04-17 シャープ株式会社 水晶振動子
JPS5930515Y2 (ja) * 1979-03-13 1984-08-31 シャープ株式会社 圧電振動子
JPS63293959A (ja) * 1987-05-27 1988-11-30 Murata Mfg Co Ltd 電子部品
JPH02262708A (ja) * 1989-04-03 1990-10-25 Seiko Electronic Components Ltd 小型水晶振動子

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05101903A (ja) 1993-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0727791A2 (en) Semiconducting ceramic composition having positive temperature coefficient of resistance and production process thereof
JP3189231B2 (ja) 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器
JP2976702B2 (ja) 半導体磁器組成物
US5733833A (en) Semiconductive ceramic
JP3166787B2 (ja) チタン酸バリウム系半導体磁器組成物
JP3039511B2 (ja) 半導体セラミックおよび半導体セラミック素子
JPH0442855A (ja) 磁器組成物及びその製造方法
US6432558B1 (en) Semiconductor ceramic and semiconductor ceramic device
JPH07220902A (ja) チタン酸バリウム系半導体磁器
JP2689439B2 (ja) 粒界絶縁型半導体磁器素体
JPH04338601A (ja) 正の抵抗温度係数を有する半導体磁器及びその製造方法
JP3198876B2 (ja) 半導体磁器、およびその製造方法、ならびに正特性サーミスタ
JP2940182B2 (ja) 正の抵抗温度係数を有する半導体磁器の製造方法
JPH04311002A (ja) 正の抵抗温度係数を有する半導体磁器の製造方法
JPH05198406A (ja) チタン酸バリウム系半導体磁器組成物
JPH0248465A (ja) チタン酸バリウム系半導体磁器
KR100246298B1 (ko) 반도체세라믹
JPH04311001A (ja) 正の抵抗温度係数を有する半導体磁器
JPH0561221B2 (ja)
JP3185301B2 (ja) バリスタの製造方法
JPS5948521B2 (ja) 正特性半導体磁器の製造方法
JP2677041B2 (ja) 正の抵抗温度係数を有する半導体磁器
JPH08162301A (ja) 正の抵抗温度特性を有する半導体磁器
JPH06191935A (ja) チタン酸バリウム系半導体材料
JP2967439B2 (ja) 粒界酸化型電圧非直線抵抗組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090518

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090518

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100518

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100518

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 10