JP3187133B2 - 先染織編物 - Google Patents

先染織編物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は汚染が少なく、風合いが
良好な先染織編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルマルチフィラメント糸は、
安価でかつ、優れた機械、熱特性を有している為に多く
の衣料用途で用いられており、特に婦人用のドレスやブ
ラウスの分野では抜きんでて多く用いられている。しか
しながら現在これらの分野に用いられているポリエステ
ルマルチフィラメント糸からなる織編物はほとんどがい
わゆる反染と称される織編物にした後に染色を施された
ものからなっている。糸条を染色した後に織編物にす
る、いわゆる先染織編物がこれらの分野でも強い要望が
あるにも拘らず作られて来なかった理由は、以下のふた
つによるところが大きい。ひとつは織編物の風合いに関
する理由である。ポリエステルマルチフィラメント糸を
糸染するには、染色浴中で染液が該マルチフィラメント
の各部にまんべんなく行き渡る必要がある為該ポリエス
テルマルチフィラメントは嵩高加工を施されたものが用
いられる。しかしながら、婦人のドレスシャツやブラウ
スといった分野に用いられる織編物においては嵩高加工
を施したポリエステルマルチフィラメント糸は、風合い
がスポンジライクなふかついたものになる為ほとんど用
いられない。もうひとつの理由は、色の汚染に関する理
由である。通常ポリエステルマルチフィラメント糸は分
散染料で染色されるが、該染料はポリエステルとは化学
的な結合がされていない為、水分中などでは繊維から染
料が出て来やすいという欠点を有している。反染におい
ては、それらの欠点はほとんど問題となる事はないが、
糸で染色し、織編物にした後に熱水中で布のリラックス
処理、減量加工等の仕上処理を施す先染織編物において
は、色の汚染は致命的な問題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
エステルマルチフィラメントを用いて先染織編物におい
て、良好な風合いと、色の汚染を防ぐことを同時に解決
しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決する為
に本発明は以下のような構成から成る。即ち、カチオン
染料で染色した後、延伸することにより10%伸長時の
応力を1.6g/d 以上、乾熱160℃の収縮率を4%以
上とした実質的に捲縮のないポリエステルマルチフィラ
メント糸を製編織することを特徴とする先染織編物の製
造法である。
【0005】また本発明は、上記記載のポリエステルマ
ルチフィラメント糸と、該糸との乾熱160℃の収縮率
差が3%以上である実質的に捲縮のないカチオン染料で
染色されたポリエステルマルチフィラメント糸を混繊又
は引き揃えた糸条を製編織することを特徴とする先染織
編物である。
【0006】本発明で言うところのポリエステルマルチ
フィラメント糸はカチオン染料で染色する事が可能なよ
うポリエステルテレフタレートを主成分としそれに5−
ナトリウムスルホイソフタール酸のような酸性基をもっ
た化合物を共重合したポリエステルを溶融紡糸して得ら
れるマルチフィラメント糸のことであって、前記ポリエ
チレンテレフタレートに微粉末不活性物質などを含ませ
たものであってもよい。ポリエステルマルチフィラメン
ト糸を用いた織編物は、絹に似た光沢や風合いが得られ
るため婦人のドレスやブラウスの分野で多く用いられる
が、ほとんどが織編後布に染色やプリントを施す方法が
採用されている。糸を染色した後に織編物にする。いわ
ゆる先染織編物が用いられない理由のひとつは、前述の
ように糸染の容易なマルチフィラメントに嵩高加工を施
す方法が布帛後の風合いがふかついて好ましくない為で
あるが、マルチフィラメントに嵩高加工を施さず甘撚だ
けを施して糸染する方法もある。しかしながらこの方法
によって糸染をし織編物にするのは、糸染が難しい為に
染斑欠点が出易いという問題以外に染色後の糸は熱収縮
が全くない為に織編物にふくらみをほとんど与えること
ができずペーパーライクな風合いのものしか得られない
事、又、染色後の糸は初期弾性率が低下している為、ヒ
ケ等の織編欠点が多発するといった問題もある事が分っ
た。
【0007】このような先染織編物の問題点を解決する
為本発明では、糸染されたポリエステルマルチフィラメ
ントは、乾熱160℃の収縮率が4%以上の必要があり
かつ、10%伸長時の応力が1.6g/d 以上の必要もあ
る。ポリエステルマルチフィラメント糸を糸染する方法
は、どのような方法でも良いか、1000/D1/2 〜5
000/D1/2 (Dはマルチフィラメントのトータルデ
ニール)の甘撚を施してチーズ染色する方法や、ニット
デニット法で染色する方法、仮撚加工糸にしてチーズ染
色する方法などがある。染色されたポリエステルマルチ
フィラメント糸に乾熱160℃の収縮率を4%以上与
え、10%伸長時の応力を1.6g/d 以上与える方法
は、染色されたポリエステルマルチフィラメント糸を延
伸する方法が好ましい。ニットデニット法や仮撚加工糸
でチーズ染色を施した方法においてポリエステルマルチ
フィラメントに付与されていた捲縮は前記延伸を施すこ
とによって実質的に捲縮のない状態にすることができ
る。ポリエステルマルチフィラメント糸を延伸する際の
延伸比は糸染される前のポリエステルマルチフィラメン
トの乾熱160℃の収縮率a%、破断伸度b%とした時
{(a+b−45)/100+1}から{(a+b−2
0)/100+1}の範囲で設定するのが好ましい。染
色されたポリエステルマルチフィラメント糸の乾熱16
0℃における収縮率が4%未満であると該糸を用いた織
物の仕上げ加工の熱リラックス工程での織編物の収縮が
不十分となって良好な風合いが得られない。又染色され
たポリエステルマルチフィラメント糸の10%伸長時の
応力が1.6g/d 未満であると少しの力でも糸が伸びる
為であって、製織工程等でヒケ等の欠点が多発する。
【0008】本発明のポリエステルマルチフィラメント
糸は、カチオン染料で染色されている必要がある。通常
のポリエステルマルチフィラメント糸を分散染料で糸染
された先染織編物では該織編物を仕上げ工程中の水溶中
で熱リラックスしたり減量加工を施したりする際に、分
散染料がブリードアウトし互いの色に染色されたものが
汚染し合うことになる。カチオン染料は本発明のポリエ
ステルマルチフィラメント糸とイオン結合している為、
カチオン染料で染色されたポリエステルマルチフィラメ
ント糸で織編された先染織編物においては仕上げ工程中
の熱水溶での汚染は軽微なものにとどまる。
【0009】本発明における混繊糸又は引き揃えられた
糸は前述のカチオン染料で染色後延伸を施されたポリエ
ステルマルチフィラメント糸と延伸を施さないか又は延
伸時に加熱処理を施したカチオン染料で染色されたポリ
エステルマルチフィラメント糸を混繊又は引き揃えて製
造する方法などで得ることができる。該混繊糸又は引き
揃えられた糸の低熱収縮側の糸の乾熱160℃の収縮率
と前述のカチオン染料で染色されたポリエステルマルチ
フィラメント糸の乾熱160℃との収縮率差が3%未満
であると該混繊糸又は引き揃えられた糸を用いた織編物
を仕上加工の熱リラックス工程で熱収縮差を発現させて
も、該織編物にふくらみを与える効果が少ない為であ
る。該混繊又は引き揃えられた糸に用いるカチオン染色
されたポリエステルマルチフィラメント糸の色相を夫々
変更することによって、羊毛のトップ染めのような色相
効果を得ることもできる。
【0010】
【作用】カチオン染料で染色されたポリエステルマルチ
フィラメント糸の10%伸長時の応力を1.6g/d 以
上、乾熱160℃の収縮率を4%以上とすることによっ
て、該糸を用いた織編物をヒケ点の欠点を少なく作るこ
とができ又仕上加工の熱リラックスによって収縮させる
ことができ、良好な風合いの織編物にすることができ
る。更にはカチオン染料で染色されている為に織編物に
した後の仕上工程中の熱水溶での織編物のリラックスや
減量加工での汚染が少なく、美しい先染織編物が得られ
る。又、前記カチオン染料で染色されたポリエステルマ
ルチフィラメント糸と該染色糸より乾熱160℃の収縮
率が3%以上低いカチオン染料で染色されたポリエステ
ルマルチフィラメント糸を混繊又は引き揃えた糸にし織
編物をつくることによって、該織編物の仕上加工の熱リ
ラックスにおいて異収縮効果を発揮せしめ良好な風合い
の織編物が得られる。
【0011】
【実施例】
(実施例−1)5−ナトリウムスルホイソフタル酸を
2.3モル%共重合したポリエチレンテレフタレートを
通常の紡糸、延伸法にて、製造し、50デニール24フ
ィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸を製造
した。該糸は乾熱収縮率が22%、破断伸度が34%で
あった。この糸条を、ニットデニット法にてカチオン染
料にて6色に染色し、解編後延伸機にて1.18の延伸
比にて延伸を行ない、10%伸長時の応力が2.6g/d
、乾熱160℃の収縮率が9.0%である6色のカチ
オン染料で染色されたポリエステルマルチフィラメント
糸Aを得た。又同一の条件で製糸された50デニール2
4フィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸を
ニットデニット法にてカチオン染料にて6色に染色し、
解編後、延伸機にて1.10の延伸比にて130℃の温
度を掛けて延伸を行ない乾熱160℃の収縮率が3.2
%の6色のカチオン染料で染色されたポリエステルマル
チフィラメント糸Bを得た。色相の異なったA一本とB
一本をインターレーサーに通し高圧流体にて混繊し、3
5ケ/mの交絡度のある混繊糸を得た。各種色相の組合
せによって同様の混繊糸を6種製造し、引き続いて10
00回/mの撚を施し、経糸密度120本/インチ緯糸
密度100本/インチの平組織で6種の糸を適宜配列し
チェック柄の先染織物を作った。この織物を熱リラック
スし減量加工も施すことによって、ふくらみがありかつ
色汚染の少ない先染織物にすることができた。
【0012】(比較例−1)ポリエチレンテレフタレー
トを通常の紡糸延伸方法にて製造し50デニール24フ
ィラメントのポリエステルマルチフィラメント糸を得
た。この糸をニットデニット法にて6色に分散染料にて
染色し解編し捲取った。この解編された糸の色相の異な
った2色をインタレーサーで実施例と同等の混繊を施し
引き続いて1000回/mの撚を施した。該撚糸を経糸
緯糸に用い実施例と同一の規格の織物をつくり熱リラ
ックス、減量加工を施して仕上げたが仕上げ加工での収
縮がほとんどなく、又デニットのクリンプが不自然な感
じのしかも色の汚染が進んだ織物にしかならなかった。
【0013】
【発明の効果】本発明によると従来に見られない良好な
風合いを有する先染織編物を提供することを可能とし
た。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン染料で染色した後、延伸すること
    により10%伸長時の応力を1.6g/d 以上、乾熱16
    0℃の収縮率を4%以上とした実質的に捲縮のないポリ
    エステルマルチフィラメント糸を製編織することを特徴
    とする先染織編物の製造法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリエステルマルチフィラ
    メント糸と、該糸との乾熱160℃の収縮率差が3%以
    上である実質的に捲縮のないカチオン染料で染色された
    ポリエステルマルチフィラメント糸を混繊又は引き揃え
    た糸条を製編織することを特徴とする先染織編物の製造
    法。
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