JP3186091B2 - クリーム - Google Patents

クリーム

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JP3186091B2
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麗 森
啓 森永
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正明 宮部
正之 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、少なくとも油と無脂
乳固形分と水とを含む原料に乳化剤を加え、これらを混
合乳化させたO/W型エマルジョンからなるクリームに
係り、特に、このようなクリームを使用して製造した料
理をレトルト処理等の高温加熱処理した場合等におい
て、クリームの乳化が阻害されて、クリームから油分が
分離したり、クリームの粘度が急激に高くなったりする
ことのないクリームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、クリームとしては、少なくと
も油と無脂乳固形分と水とを含む原料に乳化剤を加え、
これらを混合乳化させたものが一般に使用されており、
また、乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル,ソ
ルビタン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル,ポリ
グリセリン脂肪酸エステル,プロピレングリコール脂肪
酸エステル,有機酸モノグリセリド,レシチンの他に、
特開平2−16946号公報に示されるように、レシチ
ンを酵素処理したリゾレシチン等が使用されていた。
【0003】ここで、上記のようなクリームは、生クリ
ーム,アイスクリーム等に使用される他、食塩や酸等を
加えて調理したクリームシチュー等の様々な料理にも使
用されていた。
【0004】そして、近年においては、上記のようにク
リームを使用した様々な料理を袋詰めし、これをレトル
ト処理等の高温加熱処理したものが開発されるに至っ
た。
【0005】しかし、上記のようにクリームを使用した
様々な料理を高温加熱処理した場合等に、クリームから
油が分離したり、クリームの粘度が著しく高くなったり
し、料理の質が低下すると共に、料理の流動性が悪くな
って、料理を袋から取り出したりする作業が困難になる
等の問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うにクリームを料理に使用した場合における上記のよう
な様々な問題を解決することを課題とするものである。
【0007】すなわち、この発明においては、上記のよ
うにクリームを使用したクリームシチュー等の様々な料
理を袋詰めし、これをレトルト処理等の高温加熱処理し
た場合等において、従来のようにクリームから油が分離
したり、クリームの粘度が著しく高くなって、料理の質
が低下したり、料理の流動性が悪くなって、料理を袋か
ら取り出したりする等の作業が困難になるということの
ないクリームを提供することを課題とするものである。
【0008】(発明の経緯) ここで、本発明者等は、上記のようにクリームを使用し
た料理をレトルト処理等の高温加熱処理した場合に、ク
リームから油が分離したり、クリームの粘度が著しく高
くなる原因について検討した。
【0009】この結果、クリーム自体を高温加熱処理し
たり、クリームに食塩や酸等を加えた状態で高温加熱処
理すると、乳化剤によるクリームの乳化が阻害されて、
クリームから油が分離したり、クリームの粘度が著しく
高なったりするということが分かった。
【0010】そこで、本発明者等は、クリームを製造す
るのに使用する乳化剤の種類について検討を加え、この
発明を完成するに至ったのである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明においては、前
記のような課題を解決するため、少なくとも油と無脂乳
固形分と水とを含む原料に乳化剤を加え、これらを混合
乳化させたO/W型エマルジョンからなるクリームにお
いて、上記乳化剤に少なくともリゾレシチンとポリグリ
セリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エステルとを使用
するようにしたのである。
【0012】ここで、上記のクリームにおいては、その
原料として、通常、油分が5重量%以上,好ましくは2
0〜80重量%、無脂乳固形分が20重量%以下,好ま
しくは10重量%以下で、水分が10〜90重量%,好
ましくは20〜80重量%のものを用いるようにする。
【0013】そして、上記のような原料に対し、乳化剤
として、通常、リゾレシチンを0.05〜2重量%加え
ると共に、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.05〜
2重量%加え、さらにショ糖脂肪酸エステルを加えるよ
うにする。
【0014】また、このクリームにおいては、上記の乳
化剤の他にクエン酸ナトリウム等の塩類を加えたりす
ることが望ましく、さらに、着色料,着香料,調味料等
の食品添加物を加えるようにすることも可能である。
【0015】
【作用】この発明においては、上記のように少なくとも
油と無脂乳固形分と水とを含む原料に乳化剤を加え、こ
れらを混合乳化させたO/W型エマルジョンからなるク
リームを製造するにあたり、その乳化剤として、少なく
ともリゾレシチンとポリグリセリン脂肪酸エステルとシ
ョ糖脂肪酸エステルとを使用するようにしたため、この
クリームをそのまま或はこのクリームに食塩や酸等を加
えて料理を行い、この料理をレトルト処理等の高温加熱
処理した場合等に、従来のようにクリームの乳化が阻害
されて、クリームから油が分離したり、クリームの粘度
が著しく高くなったりするということがない。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について具体的に説
明すると共に、比較例を挙げ、この発明の実施例に係る
クリームが優れていることを明らかにする。
【0017】(実施例1) この実施例のクリームにおいては、その原料として、菜
種硬化油(不二製油株式会社製,HRW−22)40.
5重量部と、ナトリウムカゼイン(太陽化学株式会社
製,サンラクトS−12)0.5重量部と、脱脂乳粉末
3.5重量部と、水55.5重量部とを加えたものを用
いるようにした。
【0018】また、上記の原料に対して、乳化剤とし
て、リゾレシチン(太陽化学株式会社製,サンレシチン
S)0.3重量部と、ポリグリセリン脂肪酸エステルで
あるデカグリセリンモノスチアレート(第一工業製薬株
式会社製,MSW・750)0.50重量部と、ショ糖
脂肪酸エステル(三菱化成食品株式会社製,S570)
0.20重量部とを加えるようにし、さらに塩類とし
て、二燐酸ナトリウム0.05重量部と、ヘキサメタリ
ン酸ナトリウム0.10重量部と、重槽0.02重量部
とを加えるようにした。
【0019】そして、これらをホモミキサーにより70
℃で15分間予備乳化させた後、ホモジナイザーにより
70kg/cm2 の圧力で1次均質化させた。次いで、
このように1次均質化させたものを145℃で4〜5秒
間高温瞬間殺菌させた後、さらに70kg/cm2 の圧
力で2次均質化させ、このように2次均質化させたもの
を冷却させてクリームを得た。
【0020】(比較例1〜3) これらの比較例のものにおいては、クリームを製造する
にあたり、上記実施例1のものと使用する乳化剤だけを
変更させ、それ以外については、上記実施例1のものと
同様にしてクリームを製造した。
【0021】ここで、比較例1のものにおいては、乳化
剤として、上記レシチンだけを1.0重量部加えるよう
にした。また、比較例2のものにおいては、乳化剤とし
て、上記リゾレシチンだけを1.0重量部加えるように
した。また、比較例3のものにおいては、乳化剤とし
て、上記ポリグリセリン脂肪酸エステルであるデカグリ
セリンモノスチアレートだけを1.0重量部加えるよう
にした。
【0022】次に、上記の実施例1及び比較例1〜3の
各クリームについて、それぞれ高温加熱処理を行った場
合におけるクリームの変化を調べることにした。
【0023】ここで、上記実施例1及び比較例1〜3の
各クリームについてそれぞれクリームだけのもの(試料
1)と、クリーム180gに10%食塩水を20g加え
たもの(試料2)と、クリーム180gに4%クエン酸
溶液を20g加えて酸性にしたもの(試料3)とを用意
した。
【0024】そして、実施例1及び比較例1〜3の各ク
リームにおける上記試料1〜3を、それぞれ120℃で
30分間レトルト殺菌を行い、レトルト殺菌後の各試料
における油の分離状態を測定し、さらに上記のようにレ
トルト処理したものを一晩冷蔵保存し、レトルト処理前
とレトルト処理後における粘度[cp]の変化を測定
し、その結果を下記の表1に示した。
【0025】なお、同表において、油分離については、
油の分離がなかった場合を○で、油の分離があった場合
を×で示した。また、粘度[cp]について、塊状にな
って測定できないものをボテとして表示した。
【0026】
【表1】
【0027】以上の結果から明らかなように、比較例1
〜3のクリームを使用した各試料においては、上記のレ
トルト処理によって、クリームの粘度が著しく高くな
り、また比較例2及び比較例3のものにおいては、上記
のレトルト処理によって、クリームからの油分離も発生
した。
【0028】これに対し、この実施例1のクリームを使
用した各試料においては、上記のレトルト処理を行った
場合においても、クリームの粘度の増加が少なく、また
クリームからの油分離も全く見られなかった。
【0029】さらに、この実施例のクリームを使用した
試料1〜3のものにおいては、120℃で1時間レトル
ト殺菌させた場合においても、全くクリームからの油分
離がなく、粘度の上昇も少なかった。
【0030】(実施例2) この実施例のものにおいては、クリームの原料として、
前記の菜種硬化油30重量%、ナトリウムカゼイン3.
0重量%、脱脂粉末1.5重量%、水65.5重量%の
割合で加えたものを用いるようにした。
【0031】また、上記の原料に対して、この実施例の
ものにおいては、乳化剤として、前記のリゾレシチン
0.3重量%と、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.5
重量%と、ショ糖脂肪酸エステル0.3重量%との割合
で加えるようにした。
【0032】そして、これらを上記実施例1の場合と同
様にホモミキサーにより70℃で15分間予備乳化させ
た後、ホモゲナイザーにより70kg/cm2 の圧力で
1次均質化させた。次いで、このように1次均質化させ
たものを145℃で4〜5秒間高温瞬間殺菌させた後、
さらに70kg/cm2 の圧力で2次均質化させ、この
ように2次均質化させたものを冷却させてクリームを得
た。
【0033】ここで、上記のようにして製造したこの実
施例のクリームをインスタントコーヒー粉末2gと砂糖
5gと熱湯100gを加えたコーヒーに加えたところ、
フェザリングや油分離が発生するということがなく、コ
ーヒーの風味も良く、コーヒー用のクリームとして好適
に使用することができた。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係るク
リームにおいては、乳化剤として、少なくともリゾレシ
チンとポリグリセリン脂肪酸エステルとショ糖脂肪酸エ
ステルとを使用するようにしたため、このクリームをそ
のまま或はこのクリームに食塩や酸を加えた状態で、レ
トルト処理等の高温加熱処理を行った場合等において
も、従来のクリームのように、クリームの乳化が阻害さ
れて、クリームから油が分離したり、クリームの粘度が
急激に増大したりするということがなくなった。
【0035】この結果、この発明に係るクリームをその
まま或はこのクリームに食塩や酸等を加えて料理し、こ
の料理を袋詰めしてレトルト処理等の高温加熱処理した
場合等においても、従来のクリームを使用した場合のよ
うに、クリームから油が分離したり、クリームの粘度が
著しく高くなったりして、料理の質が低下するというこ
とがなく、品質のよい料理が得られると共に、従来のよ
うに、料理の流動性が悪くなって、料理を袋から取り出
したりする等の作業が困難になるということもなくなっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮部 正明 大阪府泉南郡阪南町箱作2874 (72)発明者 山口 正之 大阪府泉南市兎田1070−62 (56)参考文献 特開 昭63−14674(JP,A) 特開 平4−20256(JP,A) 特開 平3−240438(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/19 A23C 11/00 - 13/16 A23D 7/00 - 7/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも油と無脂乳固形分と水とを含
    む原料に乳化剤を加え、これらを混合乳化させたO/W
    型エマルジョンからなるクリームにおいて、上記乳化剤
    に少なくともリゾレシチンとポリグリセリン脂肪酸エス
    テルとショ糖脂肪酸エステルとを使用したことを特徴と
    するクリーム。
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JP2010017133A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Q P Corp レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の調理又は製造方法
JP5206575B2 (ja) * 2009-04-28 2013-06-12 三菱化学フーズ株式会社 食品組成物
JP5652462B2 (ja) * 2012-12-07 2015-01-14 キユーピー株式会社 レトルトクリームソース、電子レンジ調理用容器詰食品及びクリーム煮料理の調理又は製造方法

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