JP3184504B2 - 電磁波遮蔽ドア - Google Patents

電磁波遮蔽ドア

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JP3184504B2
JP3184504B2 JP18113299A JP18113299A JP3184504B2 JP 3184504 B2 JP3184504 B2 JP 3184504B2 JP 18113299 A JP18113299 A JP 18113299A JP 18113299 A JP18113299 A JP 18113299A JP 3184504 B2 JP3184504 B2 JP 3184504B2
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行宏 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁遮蔽室の出入
り口等に取り付けて用いられる電磁波遮蔽ドアの改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】ドアパネルを導電性金属板によって形成
することによって外部からの電磁波の侵入や内部からの
電磁波の漏洩を防止するようにした電磁波遮蔽ドアが既
に公知であり、この種の電磁波遮蔽ドアとしては、一般
に、蝶番を利用した開き戸式のものが広く利用されてい
る。
【0003】電磁遮蔽室等においては電磁波遮蔽ドアの
外周部と通路の内壁との間に生じる間隙からの電磁波の
侵入や漏洩にも気を配る必要があり、例えば、閉じられ
た電磁波遮蔽ドアが停止する位置に通路の内壁に沿った
電磁波遮蔽部材を配備する等して電磁波の侵入や漏洩を
防ぐといった対応策が採られている。つまり、通路の内
壁を形成する左右両側の壁と天井および床の部分に電磁
波遮蔽部材を一巡するようにして取り付け、閉じられた
電磁波遮蔽ドアのパネルの外郭部をこの電磁波遮蔽部材
に当接させることにより、電磁波遮蔽ドアの外周部と通
路の内壁との間の間隙を遮蔽するのである。
【0004】このような技術を適用した場合、通路の左
右両側の壁と天井に取り付けられた電磁波遮蔽部材に関
しては格別の問題はないが、床の部分に取り付けられた
電磁波遮蔽部材には、床面から突出して障害物となる欠
点がある。
【0005】一般に、電磁遮蔽室内では、電磁波の影響
を嫌う測定機器等の精密検査、または、MRI装置(磁
気共鳴画像診断装置)等を用いた人体の断面映像の撮影
等の作業が行われることが多く、振動を嫌う精密機器や
抵抗力の低下した患者等が台車やストレッチャー等で搬
入されるといった場面もあり、これらの搬送器具が床面
から突出した電磁波遮蔽部材を乗り越えるときに生じる
振動や衝撃が精密機器や患者等に与える影響が心配され
る。
【0006】そこで、一つの解決策として、電磁波遮蔽
ドアの下端部に弾性のある電磁波遮蔽部材を取り付ける
一方、床面の側には電磁波遮蔽ドアの停止位置を頂点と
するようなスロープを形成し、電磁波遮蔽ドアの下端部
に取り付けられた電磁波遮蔽部材をこのスロープに摺接
させながらドアの開閉操作を行うようにした電磁波遮蔽
ドアも提案されている。確かに、この方法によれば、電
磁波遮蔽ドアを閉じた状態でスロープにより圧縮された
電磁波遮蔽部材が電磁波遮蔽ドアの下端部と床面との間
の間隙を解消し、また、電磁波遮蔽ドアを開いた状態で
搬送器具が通路を渡る際に搬送器具に与えられる衝撃も
スロープによって軽減されるが、電磁波遮蔽部材がスロ
ープとの間の摩擦によって磨耗したり劣化したりすると
いった弊害も生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】更に、これらの問題を
解消するため、電磁波遮蔽ドアの下端部に電磁波遮蔽部
材を取り付け、電磁波遮蔽ドアを閉めたときにこの電磁
波遮蔽部材を自動的に下降させて床面に圧着させるよう
にした電磁波遮蔽ドアの試みもなされている。この電磁
波遮蔽ドアの主要部は、電磁波遮蔽ドアの下端部に上下
方向移動可能に取り付けられた電磁波遮蔽部材と、この
電磁波遮蔽部材の上方に位置し、一端を電磁波遮蔽ドア
の内側に固定されて下に凸の状態で水平方向に渡された
板バネ状の押圧部材、および、電磁波遮蔽ドアを閉じる
ときの操作に連動して板バネの他端を内側に押す連動機
構とによって構成される。つまり、電磁波遮蔽ドアを閉
じることにより板バネ状の押圧部材を強く屈曲させ、前
述した下に凸の部分を突出させることにより、電磁波遮
蔽部材を下方に押して床面に圧着させるのである。
【0008】しかし、このような構成では、必ずしも板
バネの中央部が都合よく下に凸となって電磁波遮蔽部材
の中央部を押すといった保証はなく、従って、電磁波遮
蔽部材を床に圧着させる力に偏りを生じるといった可能
性が高い。
【0009】また、たとえ押圧力が電磁波遮蔽部材の中
央部に作用したとしても、その力が1点に作用するため
に全体としての安定性に欠け、床面の凹凸状態、例え
ば、ゴミ等を挟んだような場合には、電磁波遮蔽部材の
下面の全てが安定的に床面に密着するとは限らず、電磁
波の侵入や漏洩といった問題が生じる場合もある。
【0010】更に、電磁波遮蔽ドアの下端部に取り付け
られた電磁波遮蔽部材には、上下方向の移動が要求され
るため、ドアパネル等とは分離して構成する必要が生
じ、ドアパネルと電磁波遮蔽部材との間に物理的な隙間
が生じたり、または、ドアパネルと電磁波遮蔽部材との
間の電気的な接続に支障を生じ、この電磁波遮蔽部材が
電磁波を遮蔽するための部材として十分に機能しなくな
るといった可能性も高くなる。
【0011】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、前記従来技術
の欠点を解消し、電磁波遮蔽部材に不用意な磨耗や劣化
が生じることなく、また、床面をフラットな状態に維持
したまま電磁波遮蔽部材と床面とを確実に密着させて電
磁波を遮ることが可能であって、しかも、ドア本体と電
磁波遮蔽部材との間の電気的な接続をも確実に保持して
効率よく電磁波を遮ることができる電磁波遮蔽ドアを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、離間して重合
配備された2枚のドアパネルを有し、少なくとも一方の
ドアパネル、もしくは、前記2枚のドアパネルの間に介
装されたパネルが導電性金属により形成された電磁波遮
蔽ドアであり、前記2枚のドアパネルによって構成され
るドア本体の下端面に該ドア本体の全幅に匹敵する長さ
を有するスリットを形成し、このスリット内に前記ドア
本体の全幅に匹敵する長さを有する電磁波遮蔽部材を配
備する一方、前記2枚のドアパネル間に形成された空間
内には、前記ドアパネルと平行に前記電磁波遮蔽部材の
左右両端部対応位置とその中間部 の各々に配備されたプ
レートにより主要部を構成され前記電磁波遮蔽部材を支
承し該電磁波遮蔽部材の左右方向の動きを禁止して上下
動のみを許容する第一のガイド機構と前記ドアパネル
と平行に前記電磁波遮蔽部材の左右両端部対応位置とそ
の中間部の各々に配備され前記電磁波遮蔽部材に一端部
を枢着されて該電磁波遮蔽部材に上下方向の押圧および
引張力を付与するプレート状の押圧引張用リンク部材
前記ドアパネルと平行に配備され前記各々の押圧引
張用リンク部材の他端部を枢着したプレート状の水平移
動リンク部材と、前記ドアパネルと平行に配備されたプ
レートによって主要部を構成され前記水平移動リンク部
材を支承し該水平移動リンク部材の上下動を禁止して左
右方向の動きのみを許容する第二のガイド機構と、前記
ドア本体に取り付けられた開閉ハンドルの操作に応動し
て上下方向に移動し前記ドア本体の下端面から先端部を
出没させるドアロック用ロッドと、前記水平移動リンク
の面に対して前記押圧引張用リンク部材と同じ側の面に
位置し前記ドアロック用ロッドと前記水平移動リンクと
の間を接続するプレート状の操作用リンク部材とからな
、前記ドア本体の開閉操作に連動して少なくとも前記
電磁波遮蔽部材の左右両端部とその中間部を押圧して下
方に移動させることによって前記スリットから前記電磁
波遮蔽部材を突出させる電磁波遮蔽部材突出機構を設
け、前記電磁波遮蔽部材と前記導電性金属により形成さ
れたパネルとの間を電気的な接続手段を介して導通可能
に接続したことを特徴とする構成を有する。
【0013】この構成によれば、ドア本体を開閉するこ
とによって電磁波遮蔽部材突出機構が作動し、この電磁
波遮蔽部材突出機構によりドア本体の全幅に匹敵する長
さを有する電磁波遮蔽部材の少なくとも左右両端部が下
方に向けて押圧され、ドア本体の下端面のスリットから
突出する。電磁波遮蔽部材の左右両端部とその中間部
押圧されるため、中央部またはその近傍の1点を押圧す
る従来のものとは相違し、電磁波遮蔽部材を確実に床と
密着させることができる。電磁波遮蔽部材自体を上下方
向に移動させる構成であるため、床面にスロープ等を設
けなくも電磁波遮蔽部材を確実に床と密着させることが
できる。また、上下方向に移動する電磁波遮蔽部材は、
電磁波遮蔽機能を有する導電性金属から成るドアパネ
ル、もしくは、電磁波を遮蔽するために前記2枚のドア
パネルの間に介装された導電性金属のパネルに対して電
気的な接続手段を介して導通可能に接続されているの
で、電磁波遮蔽部材を可動式とすることによって電磁波
遮蔽部材と前記パネルとの間の電気的な接続が不安定と
なるような場合であっても、電磁波遮蔽手段の主要部を
構成する導電性金属のパネルと電磁波遮蔽部材とを電気
的に一体化させて効率よく電磁波を遮蔽することができ
る。ここで、電磁波遮蔽部材突出機構は、前記ドアパネ
ルと平行に配備されたプレートにより主要部を構成され
電磁波遮蔽部材を支承し電磁波遮蔽部材の左右方向の動
きを禁止して上下動のみを許容する第一のガイド機構
と、前記ドアパネルと平行に配備され前記電磁波遮蔽部
材に一端部を枢着されて該電磁波遮蔽部材に上下方向の
押圧および引張力を付与する押圧引張用リンク部材と、
前記ドアパネルと平行に配備され前記各々の押圧引張用
リンク部材の他端部を枢着したプレート状の水平移動リ
ンク部材と、前記ドアパネルと平行に配備されたプレー
トによって主要部を構成され前記水平移動リンク部材を
支承し該水平移動リンク部材の上下動を禁止して左右方
向の動きのみを許容する第二のガイド機構と、前記ドア
本体に取り付けられた開閉ハンドルの操作に応動して上
下方向に移動し前記ドア本体の下端面から先端部を出没
させるドアロック用ロッドと、前記水平移動リンクの面
に対して前記押圧引張用リンク部材と同じ側の面に位置
前記ドアロック用ロッドと前記水平移動リンクとの間
を接続するプレート状の操作用リンク部材とからなる。
電磁波遮蔽部材の両端部とその中間部を下方に押圧して
押し下げる必要上、これらの構成要素のうち、前記第一
のガイド機構および前記押圧引張用リンク部材の各々
は、少なくとも、前記電磁波遮蔽部材の左右両端部と
の中間部の対応位置の各々に配備するようにする。ドア
ロック用ロッドは、ドア本体に取り付けられた開閉ハン
ドルの操作に応動して上下方向に移動し、ドア本体の下
端面から先端部を突出させる。そして、この先端部は、
床側に設けられた凹部と嵌合して電磁波遮蔽ドアを閉鎖
位置に固定する。また、プレート状の水平移動リンク部
材は、ドアパネルと平行に配備されたプレートによって
主要部を構成された第二のガイド機構により上下動を禁
止されて左右方向の動きのみを許容するかたちで支承さ
れており、この水平移動リンク部材とドアロック用ロッ
ドとの間がプレート状の操作用リンク部材によって接続
されているので、ドアロック用ロッドが上下に移動する
と、操作用リンク部材の姿勢、即ち、水平面に投影され
る操作用リンク部材の左右方向の長さが変化し、この操
作用リンク部材に接続された水平移動リンク部材が左右
方向に移動する。一方、電磁波遮蔽部材は、ドアパネル
と平行に配備されたプレートによって主要部を構成され
第一のガイド機構により左右方向の動きを禁止されて
上下方向の動きのみを許容するかたちで支承されてお
り、この電磁波遮蔽部材と前記水平移動リンク部材との
間が、前記水平移動リンクの面に対して前記操作用リン
ク部材と同じ側の面に位置するプレート状の押圧引張用
リンク部材により接続されているので、前記水平移動リ
ンク部材が左右に移動すると、押圧引張用リンク部材の
姿勢、即ち、垂直面に投影される押圧引張用リンク部材
の上下方向の長さが変化し、この押圧引張用リンク部材
に接続された電磁波遮蔽部材が上下方向に移動すること
になる。このように、第一のガイド機構と押圧引張用リ
ンク部材の各々が電磁波遮蔽部材の少なくとも左右両端
部とその中間部の各々に設けられているので、電磁波遮
蔽部材の両端部を確実に押し下げて床に密着させること
ができる。
【0014】更に、電磁波遮蔽部材の左右両端部の対応
位置に加え、ドア本体の全幅に応じ、前記第一のガイド
機構と前記押圧引張用リンク部材の各々を適当と思われ
る数だけ任意に増設して設けることが可能である。
【0015】こうすることにより、ドア本体の全幅が非
常に大きいような場合であっても、その全幅に匹敵する
電磁波遮蔽部材を確実に床に圧接させることができるよ
うになる。
【0016】また、電磁波遮蔽部材は、前記第一のガイ
ド機構および前記押圧引張用リンク部材に接続するため
のホルダ部と、電磁波遮蔽部材本体とに分割して構成す
ることが可能である。このような分割構成を採用する場
合には、電磁波遮蔽部材本体を下方に突出させて着脱可
能に保持するための本体保持手段を前記ホルダ部に設
け、また、電磁波遮蔽部材本体の側は、導電性と弾性を
兼ね備えた部材によって構成する。
【0017】このような構成を採用することにより、長
期間の使用によって電磁波遮蔽部材本体に劣化が生じた
ような場合であっても、その交換作業を容易に実施する
ことができる。また、電磁波遮蔽部材本体に弾性がある
ため、電磁波遮蔽部材本体と床との密着性が一層向上す
る。
【0018】この電磁波遮蔽部材本体は、例えば、多孔
質のウレタンからなる芯材と、その外周に巻回されたメ
ッシュ状の導電性金属とによって構成することが可能で
ある。
【0019】また、導電性金属板により形成されたパネ
ルと電磁波遮蔽部材とを導通可能に接続する電気的な接
続手段としては、電磁波遮蔽部材の長さに匹敵する全幅
を有するメッシュ状の導電性金属を採用することができ
る。このメッシュ状の導電性金属の下端部を全幅に亘っ
て電磁波遮蔽部材に接続する一方、その上端部は、全幅
に亘って前記導電性金属のパネルに接続するようにす
る。電磁波遮蔽部材はパネルに対して上下方向に移動す
るので、このメッシュ状の導電性金属には或る程度の可
撓性が要求される。
【0020】導電性金属板により形成されたパネルと電
磁波遮蔽部材とが大面積の導体によって接続されるので
電気的な抵抗が少なく、両者を電気的に一体化させた状
態で効率よく電磁波を遮蔽することができる。また、メ
ッシュ状の導電性金属それ自体が電磁波に対する遮蔽機
能を有するので、このメッシュ状の導電性金属を介して
一体的に接続された導電性金属のパネルと電磁波遮蔽部
材は、導電性金属板で形成された一枚板状の電磁波遮蔽
パネルと同様の電磁波遮蔽効果を達成することが可能で
ある。
【0021】電磁波遮蔽部材をホルダ部と電磁波遮蔽部
材本体とに分割して構成した場合には、メッシュ状の導
電性金属の下端部をホルダ部の本体保持手段と電磁波遮
蔽部材本体との間に挟み込むだけの作業で、メッシュ状
の導電性金属の下端部を簡単に電磁波遮蔽部材に接続す
ることができる。また、電磁波遮蔽部材本体を取り替え
た場合も、新しい電磁波遮蔽部材本体を本体保持手段に
圧入するだけの作業で、メッシュ状の導電性金属と新し
い電磁波遮蔽部材本体とを簡単に接続することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について説明する。図1は本発明を適用した一
実施形態の電磁波遮蔽ドア1の内部構造を簡略化して示
す正面図であり、前後に離間して重合配備された2枚の
ドアパネル2,3のうち、手前側のドアパネル2の下半
分を破断して内部構造を示している。
【0023】電磁波遮蔽ドア1は、図1に示されるよう
に、概略において、導電性金属板によって形成された2
枚のドアパネル2,3を備えたドア本体4と、該ドア本
体4の全幅に匹敵する長さを有してドア本体4の下端面
に形成されたスリット5、および、該スリット5の内側
に配備された電磁波遮蔽部材6と、この電磁波遮蔽部材
6を上下動させるための電磁波遮蔽部材突出機構7とに
よって構成される。
【0024】また、ドア本体4の内部には、図1に示す
ような市販のドアロック装置8が取り付けられている。
このドアロック装置8は、ドア本体4に沿って上下に伸
びるドアロック用ロッド9,10と、電磁波遮蔽ドア1
の開閉および施錠/解錠操作に用いられる開閉ハンドル
11、ならびに、開閉ハンドル11の回転操作をドアロ
ック用ロッド9,10の上下動に変換する機能を備えた
本体部12によって構成され、開閉ハンドル11を把持
して回転させることにより、2本のドアロック用ロッド
9,10の各々が相互に接離する方向に上下動するよう
になっている。つまり、開閉ハンドル11を用いた施錠
操作時には、ドアロック用ロッド9が上方に移動すると
同時にドアロック用ロッド10が下方に移動してドア本
体4の上端部および下端部から突出した各々の先端部9
a,10aが天井側および床側に設けられた凹部に突入
して電磁波遮蔽ドア1を通路の閉鎖位置に固定する一
方、開閉ハンドル11を用いた解錠操作時には、ドアロ
ック用ロッド9が下方に移動すると同時にドアロック用
ロッド10が上方に移動してドア本体4の上端部および
下端部から各々の先端部9a,10aがドア本体4内に
縮退し、蝶番13,14を揺動中心とする電磁波遮蔽ド
ア1の開閉操作が許容される状態となる。
【0025】なお、ドアロック装置8の構造については
公知であり、上述した機能を有するものが既に市販され
ているので、ここでは、ドアロック装置8自体に関する
詳細な説明は省略する。
【0026】図2は、ドア本体4から電磁波遮蔽部材突
出機構7の部分のみを取り出して詳細に示した正面図、
図3は図2に対応して電磁波遮蔽部材突出機構7の部分
を示す右側面図であり、共に電磁波遮蔽部材突出機構7
を作動させて電磁波遮蔽部材6を下方に突出させた状態
を示している。また、図4は電磁波遮蔽部材6を上方に
退避させた状態で電磁波遮蔽部材突出機構7の部分を示
す右側面図であり、図5は、電磁波遮蔽部材突出機構7
を構成する各部材の前後の位置関係を明確にするため、
更に、電磁波遮蔽部材突出機構7の構成要素の一部分を
取り出して立体的に示した参考斜視図である。以下、こ
れらの図面を参照して本実施形態における電磁波遮蔽部
材突出機構7の構成について詳細に説明する。
【0027】図2および図3に示されるように、電磁波
遮蔽部材突出機構7は、その各々が第一のガイド機構の
一部を構成する3つの長穴15a,15b,15cを備
えたプレート状のガイドプレート16をドアパネル2の
裏面の下部に一体的に備える。このガイドプレート16
は、図3に示されるように、ドアパネル2と平行な面に
よって形成されるプレート部16a、つまり、第一のガ
イド機構の主要部を構成するプレート部16aと、該プ
レート部16aの上端部をドアパネル2の側に向けて直
角に屈曲して形成した第一折り返し部16b、および、
この第一折り返し部16bの先端部を再びドアパネル2
と平行になるように上方に向けて直角に屈曲して形成し
た第二折り返し部16cとによって一体に構成される。
【0028】また、図3に示されるように、ドアパネル
3の下端部は、ドアパネル2に向けて直角に屈曲されて
下枠部3aを構成し、更に、下枠部3aの先端部が再び
ドアパネル2と平行になるように上方に屈曲されて、ガ
イドプレート16を固定するためのプレート保持部3b
となる。前述のガイドプレート16は、図3に示される
ように、第二折り返し部16cの部分をビスまたはリベ
ット等によってドアパネル2の裏面に止着されると共
に、プレート部16aの下端部をビスまたはリベット等
によって下枠部3a側のプレート保持部3bに止着され
て、ドアパネル2,3間の下端部に一体的に配備され
る。
【0029】そして、ガイドプレート16のプレート部
16aとドアパネル2との間の間隙部分が前述のスリッ
ト5となり、電磁波遮蔽部材6は、このスリット5の内
側に上下方向移動可能に配備されている。
【0030】図2および図3に示されるように、本実施
形態の電磁波遮蔽部材6は、ホルダ部17と電磁波遮蔽
部材本体18とによって構成される。このうち、ホルダ
部17は、図2および図3に示されるように、電磁波遮
蔽部材本体18を下方に突出させて着脱可能に保持する
本体保持手段19と、複数のビス20および第一,第
二,第三のナット21a,21b,21cを介して前記
本体保持手段19に対して平行に接続された摺動プレー
ト22によって構成される。
【0031】図3に示されるように、ホルダ部17に設
けられた本体保持手段19は、その右側面から見て下に
凹の溝を有するレール状の長尺部材によって構成され、
弾性を有する角柱状の芯材24の外周にメッシュ状の導
電性金属25を被覆して形成された電磁波遮蔽部材本体
18を前述の溝部分に圧入して着脱可能に保持できるよ
うになっている。本実施形態においては、電磁波遮蔽部
材本体18の芯材24の素材として多孔質のウレタンを
採用しているが、適当な弾性さえ備えていれば、その材
質は問わない。メッシュ状の導電性金属25には導電性
と可撓性があり、また、多孔質のウレタンから成る芯材
24には十分な弾性があるので、これらの構成要素から
なる電磁波遮蔽部材本体18は、全体として十分な導電
性と弾性を兼ね備えることになる。
【0032】また、図3に示されるように、ホルダ部1
7の摺動プレート22は、その右側面から見て断面L字
型を呈する板状の部材によって構成され、そのうちの一
面22aがガイドプレート16のプレート部16aに対
して摺動自在に当接される一方、これと直交するもう一
方の面22bの下側には、前述した通り、ボルト20お
よび第一,第二,第三のナット21a,21b,21c
を介し、一定の間隔を空けて本体保持手段19が平行に
取り付けられている。図2および図3に示されるよう
に、ボルト20のネジ部は本体保持手段19の溝底の部
分を下から上に貫通して上面に突出し、そのボルトヘッ
ドと第一のナット21aとによって本体保持手段19に
固定される。そして、ボルト20の先端から間隔調整用
の第二のナット21bが螺合され、ボルト20の軸方向
に対する第二のナット21bの螺合位置によって、本体
保持手段19と摺動プレート22の一面22bとの間の
間隔が調整される。ボルト20の先端は、更に、摺動プ
レート22の一面22bを貫通し、最終的に、摺動プレ
ート22の一面22bを下から上に貫通して突出したボ
ルト20の先端部に第三のナット21cを螺合して第二
のナット21bと第三のナット21cで摺動プレート2
2の一面22bを挾圧保持することにより、ボルト20
と摺動プレート22、即ち、本体保持手段19と摺動プ
レート22とが一体的に接続される。この実施形態で
は、図2に示される通り、本体保持手段19と摺動プレ
ート22との接続が4箇所で行われている。
【0033】そして、摺動プレート22のもう一方の面
22aの裏側には、図2に示されるように、プレート部
16aの長穴15a,15b,15cの穿設位置に対応
してボルト23a,23b,23cが立設され、その各
々が図3に示すようにして、上下方向に延びる長穴15
a,15b,15cに突入して上下方向移動自在かつ左
右方向移動不能に遊嵌している。ボルト23a,23
b,23cの各々は摺動プレート22の一面22aに一
体的に固着されているので、これらのボルト23a,2
3b,23cと長穴15a,15b,15cとの係合関
係により、摺動プレート22、即ち、電磁波遮蔽部材6
が、ガイドプレート16に対して上下動のみを許容され
るかたちで支障されることになる。即ち、本実施形態に
おける第一のガイド機構は、長穴15aとボルト23
a、長穴15bとボルト23b、長穴15cとボルト2
3cの各組み合わせによって構成され、図2に示される
通り、そのうちの二組が電磁波遮蔽部材6の左右両端部
の対応位置側に配備され、残る一つが電磁波遮蔽部材6
の中央部に対応する位置に配備されていることになる。
【0034】なお、第一のガイド機構の主要部を構成す
るプレート部16aに設けられた長穴15aおよびボル
ト23aから成る左端側の第一のガイド機構と、第一の
ガイド機構の主要部を構成するプレート部16aに設け
られた長穴15cおよびボルト23cから成る右端側の
第一のガイド機構は、電磁波遮蔽部材6の円滑な上下動
を達成するために是非とも必要であるが、電磁波遮蔽部
材6のスパンが短いような場合には、長穴15bおよび
ボルト23bから成る中央部の第一のガイド機構に関し
ては、必ずしも、設ける必要はない。
【0035】そして、摺動プレート22の裏面に立設さ
れたボルト23a,23b,23cの先端には、図3に
示されるようなスリーブ状のスペーサ26a,26b,
26cを介してドアパネル2と平行なプレート状の押圧
引張用リンク部材27a,27b,27cの一端が揺動
自在に枢着され、更に、これらの各リンク部材27a,
27b,27cの他端側が、ボルト28a,28b,2
8cを介してドアパネル2と平行なプレート状の水平移
動リンク部材29に揺動自在に枢着されている。左右両
端部に位置する押圧引張用リンク部材27a,27c
は、電磁波遮蔽部材6の安定した上下動のために是非と
も必要であるが、電磁波遮蔽部材6のスパンが短く湾曲
等が生じなければ、中央部の押圧引張用リンク部材27
bは設けなくても済む場合がある。また、これとは逆に
電磁波遮蔽部材6のスパンが相当に長いような場合に
は、その長さに応じ、複数の押圧引張用リンク部材を押
圧引張用リンク部材27aと27cの間に適宜間隔を空
けて増設する。
【0036】そして、図2および図3に示されるよう
に、下枠部3a上には、第二のガイド機構の一部を構成
するプレート状のステー部材30a,30b,30c
が、水平移動リンク部材29におけるボルト28a,2
8b,28cの配設位置に対応してドアパネル2と平行
立設されている。ステー部材30a,30b,30c
は、図3に示される通り、その下端部に直角な折り返し
部を有する板状の部材であり、この折り返し部をビスま
たはリベット等の固定手段により下枠部3aに固着され
ている。図2に示す通り、ステー部材30a,30b,
30cの各々の上端部には、左右方向に延びる長穴31
a,31b,31cが穿設され、これらの長穴31a,
31b,31cが、水平移動リンク部材29と前記各リ
ンク部材27a,27b,27cとの枢着点を兼ねる前
記各ボルト28a,28b,28cを上下方向移動不能
かつ左右方向移動自在に内嵌することにより、水平移動
リンク部材29の上下動を禁止し、左右方向の動きのみ
を許容している。
【0037】従って、本実施形態における第二のガイド
機構は、ボルト28aとプレート状のステー部材30
a、ボルト28bとプレート状のステー部材30b、ボ
ルト28cとプレート状のステー部材30cの各組み合
わせによって構成されていることになる。
【0038】更に、水平移動リンク部材29の右端部に
は操作用リンク部材32の一端がボルト33を介して
圧引張用リンク部材27a,27b,27cと同じ側に
揺動自在に枢着され(図5参照)、操作用リンク部材3
2の他端側は、ドアロック用ロッド10に一体に固着さ
れた接続用ブロック34に対し、ボルト35を介して揺
動自在に枢着されている。
【0039】また、図3および図5に示すように、電磁
波遮蔽部材6を構成する本体保持手段19と電磁波遮蔽
部材本体18との間には、電磁波遮蔽部材本体18の全
長に匹敵する全幅を有するメッシュ状の導電性金属36
即ち電気的な接続手段の下端部が折り込んで接続される
一方、該メッシュ36の上端部は、ドア本体4の全幅に
匹敵する長さを有する押え板37によって金属製のガイ
ドプレート16のプレート部16aに圧着されている。
押え板37はビスまたはリベット等の固定手段によって
プレート部16aに締結されているので、メッシュ状の
導電性金属36とガイドプレート16との電気的な接続
は確実である。また、押え板37を利用してガイドプレ
ート16にメッシュ状の導電性金属36を取り付ける代
わりに、ドアパネル2とガイドプレート16の第二折り
返し部16cの間にメッシュ状の導電性金属36の上端
部を挟み込むようにすれば、押え板37の取り付けは省
略できる。
【0040】本実施形態においては、ガイドプレート1
6が導電性金属によって形成されているので、電磁波遮
蔽部材本体18は、結果的に、メッシュ状の導電性金属
36とガイドプレート16とを介して導電性金属板のド
アパネル2に導通されることになる。従って、より厳密
に言えば、ガイドプレート16それ自体も前述した電気
的な接続手段の一部である。電磁波遮蔽部材本体18,
メッシュ状の導電性金属36,ガイドプレート16の横
幅は概ね同様である。電磁波遮蔽部材6の上下動によっ
て押え板37と電磁波遮蔽部材本体18との間の離間距
離が変動するとメッシュ状の導電性金属36に或る程度
の撓みが生じるので、メッシュ状の導電性金属36には
適度の可撓性が要求される。
【0041】図6および図7は本実施形態の電磁波遮蔽
ドア1において前述の電磁波遮蔽部材6では電磁波を遮
蔽できない部分の隙間、即ち、電磁波遮蔽ドア1の左右
両側部と上端部に生じる間隙部分の電磁波を遮蔽するた
めの手段について簡単に示す図である。
【0042】このうち、図6電磁波遮蔽ドア1と通路と
の関係を簡略化して示す平面図である。まず、蝶番1
3,14を取り付けた電磁波遮蔽ドア1の左枠部3cと
通路側の壁面38との間に生じる間隙Aについては、図
6に示すように、導電性金属から成るドアパネル2の左
端部に断面凹状の導電性金属から成る取り付け枠39を
配備し、この枠39に前述の電磁波遮蔽部材本体18と
同様の構造を有する遮蔽部材40を僅かに突出させて取
りつけ、電磁波遮蔽ドア1の閉鎖によって、この遮蔽部
材40を壁面38に圧接することで対処する。遮蔽部材
40には適度な弾性があるので壁面38に対する密着性
は確実であり、また、遮蔽部材40の交換作業も容易で
ある。
【0043】また、図7は電磁波遮蔽ドア1と通路との
関係を簡略化して示す右側面図である。電磁波遮蔽ドア
1の上枠部3dと通路側の天井41との間に生じる間隙
Bについては、図7に示すように、導電性金属から成る
ドアパネル2の上端部に導電性金属から成る楔状の突起
42を設ける一方、天井41の側には断面凹状の導電性
金属から成る取り付け枠43を配備し、この枠43に前
述の電磁波遮蔽部材本体18と同様の構造を有する遮蔽
部材44を取り付け、電磁波遮蔽ドア1の閉鎖によって
楔状の突起42を遮蔽部材44に圧接することで対処す
る。電磁波遮蔽ドア1が片開き式の一枚ドアである場合
には、これらの突起42,取り付け枠43,遮蔽部材4
4の構成をそのまま電磁波遮蔽ドア1の右枠部3eの部
分に適用することができる。前記と同様、天井41側の
遮蔽部材44に対する突起42の密着性は確実であり、
また、遮蔽部材44の交換作業も容易である。
【0044】また、例えば、電磁波遮蔽ドア1が両開き
式のドアの片側を構成しているような場合には、図6に
示すように、電磁波遮蔽ドア1の右枠部3eともう一枚
の電磁波遮蔽ドア1’の左枠部3e’との間の間隙Cを
遮蔽するために、電磁波遮蔽ドア1のドアパネル2の右
端部に導電性金属から成る楔状の突起45を設ける一
方、電磁波遮蔽ドア1’のドアパネル3’の左端部には
導電性金属から成る断面凹状の取り付け枠46を配備
し、この枠46に前述の電磁波遮蔽部材本体18と同様
の構造を有する遮蔽部材47を取り付け、電磁波遮蔽ド
ア1または電磁波遮蔽ドア1’の閉鎖によって楔状の突
起45を遮蔽部材47に圧接することで対処する。更
に、電磁波遮蔽ドア1’のドアパネル2’の左端部に導
電性金属から成る楔状の突起45’を設ける一方、電磁
波遮蔽ドア1のドアパネル3の右端部に断面凹状の取り
付け枠46’を配備し、この枠46’に前述の電磁波遮
蔽部材本体18と同様の構造を有する遮蔽部材47’を
取り付けるようにすることも可能であり、このようにし
て遮蔽部材47,47’を重合して配備することによ
り、電磁波に対する遮蔽性能は一層向上する。
【0045】以下、本実施形態の電磁波遮蔽ドア1の主
要部を構成する電磁波遮蔽部材6と電磁波遮蔽部材突出
機構7の動作について詳細に説明する。
【0046】まず、初期状態においては、図2および図
3に示されるように、電磁波遮蔽部材6が下方に突出し
て電磁波遮蔽部材本体18が床面48に圧接し、ドアロ
ック用ロッド10の先端部10aが床面48の凹部49
に嵌合して電磁波遮蔽ドア1が閉鎖位置に固定されてい
るものとする。
【0047】なお、床面48の凹部49は、図7に示す
ように、角柱状の枠体49aを床面48に埋め込むこと
によって形成され、この枠体49aの中央部に渡された
ピン49bにドアロック用ロッド10の先端部10aが
係合して電磁波遮蔽ドア1を固定するようになってい
る。また、天井41の側にも同様の構成が適用され、ド
アロック用ロッド9の先端部9aが天井側の凹部50に
係合している。
【0048】そこで、このような状態で開閉ハンドル1
1を解鍵方向に回転操作すると、まず、ドアロック装置
8の本体部12が作動してドアロック用ロッド9を下方
に移動させると同時にドアロック用ロッド10を上方に
移動させる。この結果、電磁波遮蔽ドア1の上端部およ
び下端部から突出していた各々のロッド9,10の先端
部9a,10aがドア本体4の内部に縮退し、天井41
側の凹部50および床面48側の凹部49から離脱す
る。
【0049】また、このときのドアロック用ロッド10
の上昇動作は、ドアロック用ロッド10と一体の接続用
ブロック34を介し、操作用リンク部材32に引張力と
して伝達される。この操作用リンク部材32の両端部
は、各々、接続用ブロック34と水平移動リンク部材2
9に対して揺動自在に取り付けられているので、この引
張力は、完全に操作用リンク部材32の中心軸に沿って
作用することになる。
【0050】従って、操作用リンク部材32と水平移動
リンク部材29との枢着部には図2において右上方に向
かう力が作用するが、水平移動リンク部材29は、前述
した第二のガイド機構、即ち、ボルト28aとプレート
状のステー部材30a、ボルト28bとプレート状の
テー部材30b、ボルト28cとプレート状のステー部
材30cの組み合わせにより、上下動を禁止されて左右
方向の動きのみを許容されているので、結果的に、プレ
ート状の水平移動リンク部材29は、プレート状の操作
用リンク部材32に作用する引張力の水平分力に従って
図2の右方向に移動することになる。
【0051】この結果、水平移動リンク部材29に立設
された各ボルト28a,28b,28cも水平移動リン
ク部材29と共に図2の右方向に移動し、これらのボル
ト28a,28b,28cに枢着されたプレート状の
圧引張用リンク部材27a,27b,27cの各々に引
張力が伝達される。押圧引張用リンク部材27a,27
b,27cの両端部は各々水平移動リンク部材29と摺
動プレート22に対して揺動自在に取り付けられている
ので、これらの引張力は、各押圧引張用リンク部材27
a,27b,27cの中心軸に完全に沿ったかたちで作
用することになる。
【0052】よって、各押圧引張用リンク部材27a,
27b,27cと摺動プレート22との枢着部には図2
において右上方に向かう力が作用するが、摺動プレート
22は、前述した第一のガイド機構、即ち、主要部を構
成するプレート部16aに設けられた長穴15aとボル
ト23a、プレート部16aに設けられた長穴15bと
ボルト23b、プレート部16aに設けられた長穴15
cとボルト23cの組み合わせにより左右方向の動きを
禁止され、上下方向の動きのみを許容されるかたちで支
承されているので、結果的に、摺動プレート22は、各
押圧引張用リンク部材27a,27b,27cに作用す
る引張力の垂直分力に従って上方に移動することにな
る。
【0053】電磁波遮蔽部材本体18は本体保持手段1
9および複数のボルト20を介して摺動プレート22に
一体的に固定されているので、摺動プレート22の上昇
動作に伴ってこれと一体的に上昇し、図4に示されるよ
うにして、床面48から離間する。また、摺動プレート
22の上昇によって本体保持手段19と押え板37との
離間距離が僅かに接近するので、メッシュ状の導電性金
属36には図4に示すような僅かな撓みが生じる。
【0054】このようにして各々のドアロック用ロッド
9,10の先端部9a,10aと天井41および床面4
8側の凹部50,49との係合を解除し、かつ、電磁波
遮蔽部材本体18を床面48から上方に退避させること
により、蝶番13,14を中心とする電磁波遮蔽ドア1
の自由な揺動動作、即ち、電磁波遮蔽ドア1の開閉操作
が許容されるようになる。
【0055】電磁波遮蔽部材本体18を床面48から離
間させた状態で電磁波遮蔽ドア1の開閉操作を行うこと
ができるので、電磁波遮蔽部材本体18と床面48との
間に摩擦が発生することはなく、電磁波遮蔽部材本体1
8を長期間安定して使用することができる。
【0056】また、操作用リンク部材32や押圧引張用
リンク部材27a,27b,27cの取り付け角度や長
さを設計の段階において適切な値に調整することによ
り、これらのリンクを倍力装置として利用することも可
能であり、開閉ハンドル11に対する僅かな操作力で電
磁波遮蔽部材本体18を上下動させることができる。し
かも、電磁波遮蔽部材本体18は開閉ハンドル11の操
作に連動して自動的に上下動するようになっているの
で、一回のハンドル操作でドアロックの解除と電磁波遮
蔽部材本体18の退避操作を同時に行うことができる。
【0057】一方、図4に示したような状態から開閉ハ
ンドル11を逆方向に回転操作した場合、つまり、施錠
操作を行う場合には、前記とは全く逆の現象が生じ、ま
ず、ドアロック装置8の本体部12が作動してドアロッ
ク用ロッド9を上方に移動させると同時にドアロック用
ロッド10を下方に移動させる。この結果、電磁波遮蔽
ドア1の上端部および下端部から各々のロッド9,10
の先端部9a,10aが突出して天井41側の凹部50
および床面48側の凹部49に係合し、電磁波遮蔽ドア
1を閉鎖時の定位置に固定する。
【0058】そして、ドアロック用ロッド10の下降動
作に連動してプレート状の操作用リンク部材32が押圧
され、操作用リンク部材32に作用する圧縮力の水平分
力に従ってプレート状の水平移動リンク部材29が図2
の左方向に移動する。
【0059】この結果、水平移動リンク部材29に立設
された各ボルト28a,28b,28cも水平移動リン
ク部材29と共に図2の左方向に移動し、これらのボル
ト28a,28b,28cに枢着された押圧引張用リン
ク部材27a,27b,27cの各々に圧縮力が伝達さ
れ、各押圧引張用リンク部材27a,27b,27cに
作用する圧縮力の垂直分力に従って摺動プレート22が
下方に移動し、電磁波遮蔽部材本体18が床面48に圧
接される。
【0060】そして、ドア本体4の下端部と床面48と
の間の間隙が電磁波遮蔽部材本体18で塞がれる結果、
通路側から室内側への電磁波の侵入や室内側から通路側
への電磁波の漏洩が遮蔽される。電磁波遮蔽ドア1の左
枠部3c,上枠部3d,右枠部3eの外側に生じる間隙
部分に関する電磁波の遮蔽構造については、既に図6お
よび図7を用いて説明した通りである。
【0061】摺動プレート22は、押圧引張用リンク部
材27a,27cによって両端部を上から下に押圧され
るので、その下降過程において不用意な傾きを生じるこ
となく、床面48との平行状態を確実に保ったままの状
態で円滑に下降させることができる。
【0062】更に、この実施形態においては、摺動プレ
ート22の両端部に加え、その中央部が押圧引張用リン
ク部材27bによって上から下に押圧されるようになっ
ているので、本体保持手段19や電磁波遮蔽部材本体1
8に不用意な撓みを生じさせることなく、電磁波遮蔽部
材本体18を真っ直ぐな状態に保持したまま下降させる
ことができる。前述した通り、押圧引張用リンク部材の
数については、ドア幅等に応じて適宜に増設または間引
きすることが可能である。
【0063】また、電磁波遮蔽ドア1を取り付けた通路
が老朽化する等して、例えば、床面48の形状が下に凸
の状態で弓なりに変形するような可能性もあるが、その
ような場合は、本体保持手段19と摺動プレート22と
を締結するボルト20および第二,第三のナット21
b,21cを調整して本体保持手段19の形状を床面形
状に倣わせることによって対処できる。床面48に傾き
がある場合も同様の方法で処理することが可能である。
また、床面48上の僅かな凹凸や埃等に関しては、電磁
波遮蔽部材本体18自体の弾性変形によってこれを吸収
することができるので問題はない。
【0064】更に、操作用リンク部材32や押圧引張用
リンク部材27a,27b,27cの取り付け角度や長
さを設計の段階において適切な値に調整することによ
り、ドアロック用ロッド10の動作ストロークに対する
電磁波遮蔽部材本体18の上下動ストロークの割合を調
整することも可能である。例えば、ドアロック用ロッド
10の動作ストロークに比べて電磁波遮蔽部材本体18
の上下動ストロークの割合が小さくなるように調整すれ
ば、実質的に、ドアロック用ロッド10の動作に対して
電磁波遮蔽部材本体18の上下動作を遅動させることが
できる。このような調整を行えば、電磁波遮蔽ドア1の
施錠時にはドアロック用ロッド10,9の先端10a,
9aを床面48の凹部49や天井41の凹部50に突入
させてから電磁波遮蔽部材本体18を床面48に圧接さ
せ、かつ、電磁波遮蔽ドア1の解鍵時には、電磁波遮蔽
部材本体18を床面48から離間させてからドアロック
用ロッド10,9の先端10a,9aを床面48の凹部
49や天井41の凹部50から離脱させるといったこと
が可能である。これにより、電磁波遮蔽部材本体18を
床面48に圧接させたまま無理に電磁波遮蔽ドア1を開
閉する等の操作は未然に防止され、電磁波遮蔽部材本体
18の実質的な耐久性が向上する。
【0065】前述の実施形態では、電磁波遮蔽部材本体
18とドアパネル2との接続にメッシュ状の導電性金属
36を適用して両者間の電気抵抗を大幅に低減している
が、この部分の電気抵抗が或る程度増大しても問題が生
じないような場合には、メッシュ状の導電性金属36に
換えて複数の銅導線等を用い、その銅導線等の両端部を
本体保持手段19の上面とガイドプレート16にハンダ
等で溶接するようにしてもよい。この場合、電磁波遮蔽
部材本体18と前記銅導線等との直接的な電気接触は得
られなくなるので、本体保持手段19を導電性金属で形
成することにより銅導線等と電磁波遮蔽部材本体18と
を導通させる必要がある。
【0066】更に、導電性金属から成る本体保持手段1
9とガイドプレート16のプレート部16aとの間、ま
たは、本体保持手段19とドアパネル2との間、もしく
は、その両方に電気的な接続手段を配備して電磁波を遮
蔽するようにしてもよい。その最も簡単な方法は、本体
保持手段19の右端面にプレート部16aと摺接する導
電性金属の摺動プレートを設けることである。構成の一
例を図8に示す。図8に示される摺動プレート51はバ
ネ鋼の板材によって本体保持手段19と同じ長さに形成
され、複数のビス20および第一のナット21aによっ
て本体保持手段19の上面に共締めされており、本体保
持手段19が上下に移動しても、弾性を有する屈曲部5
1aの外側が常にプレート部16aと摺接するようにな
っている。また、屈曲部51aの部分に上下方向の切り
こみを所定の間隔で多数設けるようにすれば、この切り
込みによって舌片状に分割された屈曲部51aの各々が
プレート部16aの表面に対して忠実に倣い動作しなが
ら摺接するようになるので、接続の確実性が更に向上す
る。無論、図8の例と方向性を逆にして屈曲部51aを
ドアパネル2の側に向けるようにしてもよいし、また、
図8における摺動プレート51の両側に屈曲部51aを
設けてプレート部16aおよびドアパネル2に屈曲部5
1aを摺接させるようにしてもよい。
【0067】また、水平移動リンク部材29は、ドアロ
ック用ロッド10を用いなくても別の方法によってドア
本体4の開閉操作に連動させることができる。例えば、
図2に示される水平移動リンク部材29の右端部を延長
して図1の右枠部3eを貫通して突出させ、かつ、図1
の例とは逆に右枠部3eの側に蝶番13,14を設ける
ようにする。ドア本体4を閉じたときに右枠部3eから
突出していた水平移動リンク部材29の右端部が壁面に
よって押圧されるので、水平移動リンク部材29が左側
に移動し、電磁波遮蔽部材6が下降することになる。水
平移動リンク部材29を図2の右側に付勢するスプリン
グをドア本体4の内部に取り付けておけば、ドア本体4
が開いたときに自動的に水平移動リンク部材29が右側
に移動し、電磁波遮蔽部材6が上方に退避することにな
る。
【0068】以上、一実施形態として、ドアパネル2,
3の両方を導電性金属板で構成した場合について述べた
が、前述の構成において、ドアパネル2(電磁波遮蔽部
材6が電気的に接続される側のドアパネル)のみを導電
性金属板で構成することも可能である。
【0069】また、何らかの事情で格別の軽量化が要求
されるような場合には、ドアパネル2,3の両方を軽量
な非金属材料で形成することも可能であり、そのような
場合は、これらのドアパネル2,3の間に導電性金属板
のパネルに代えて電磁波遮蔽効果のあるメッシュ状の導
電性金属等を投影面積全体に亘って介装し、これに前述
のメッシュ状の導電性金属36の上端部を接続するよう
にする。無論、ドアパネル2,3の間に介装したメッシ
ュ状の導電性金属の下端部を前述のメッシュ状の導電性
金属36として兼用することも可能であり、これを電磁
波遮蔽部材本体18と本体保持手段19との間に挟み込
んで電気的に接続するようにしてもよい。このような場
合、図6で示した取り付け枠39に関しては、ドアパネ
ル2,3間の全面に介装されたメッシュ状の導電性金属
等の左端部を延長してその端部に電気的に接続し、ま
た、図6および図7で示した楔状の突起45,42に対
しても、これと同様の処理を施すものとする。
【0070】
【発明の効果】本発明の電磁波遮蔽ドアは、ドア本体の
下端面にスリットを形成して電磁波遮蔽部材を配備し、
ドア本体に取り付けられた開閉ハンドルと連動させて電
磁波遮蔽部材の少なくとも左右両端部とその中間部を押
圧して下方に移動させることによって床に圧着させるよ
うにしているので、中央部またはその近傍の1点を押圧
して電磁波遮蔽部材を押し下げるようにしていた従来の
電磁波遮蔽ドアとは相違し、電磁波遮蔽部材の水平状態
を確実に保持して床と密着させることができる。また、
電磁波遮蔽部材を上下方向に移動させる構造であるた
め、床面にスロープ等を設けなくも電磁波遮蔽部材を確
実に床と密着させることが可能となる。従って、電磁遮
蔽室等に連絡する通路の床を平坦に形成することがで
き、振動を嫌う精密機器や抵抗力の低下した患者等を台
車やストレッチャー等で移送するような場合であって
も、物品や人に振動や衝撃等の悪影響を与えることなく
移動させることができる。しかも、上下方向に移動する
電磁波遮蔽部材は、電磁波遮蔽機能を有する導電性金属
板により形成されたドアパネル、もしくは、電磁波を遮
蔽するために前記2枚のドアパネルの間に別途介装され
た導電性金属のパネルに対して電気的な接続手段を介し
て導通可能に接続されているので、電磁波遮蔽部材をド
ア本体と分割して移動可能に構成しているにも関わら
ず、電磁波遮蔽手段の主要部を構成するパネルと電磁波
遮蔽部材とを確実に電気的に一体化させて効率よく電磁
波を遮蔽することができる。
【0071】しかも、電磁波遮蔽部材を上下方向に移動
させる押圧引張用リンク部材は、電磁波遮蔽部材の左右
両端部の対応位置に限らず、他の部分、例えば、電磁波
遮蔽部材の中央部の対応位置等に任意に増設して取り付
けることができるので、ドア本体の全幅が非常に大きい
ような場合であっても、その全幅に匹敵する電磁波遮蔽
部材を確実に床に圧接させることができる。
【0072】また、電磁波遮蔽部材はホルダ部と電磁波
遮蔽部材本体とに分割して構成されているので、長期間
の使用によって電磁波遮蔽部材本体に劣化が生じたよう
な場合には、簡単な脱着作業で電磁波遮蔽部材本体の交
換作業を実施することができる。しかも、電磁波遮蔽部
材本体に弾性があるため、電磁波遮蔽部材本体と床との
密着性が一層向上する。
【0073】また、導電性金属板により形成されたパネ
ルと電磁波遮蔽部材とを導通可能に接続する電気的な接
続手段としては、電磁波遮蔽部材の長さに匹敵する全幅
を有するメッシュ状の導電性金属を採用し、このメッシ
ュ状の導電性金属の下端部を全幅に亘って電磁波遮蔽部
材に接続する一方、その上端部は全幅に亘ってパネルに
接続するようにしているので、導電性金属板により形成
されたパネルと電磁波遮蔽部材とが大面積の導体によっ
て一体的に接続されることになり、効率のよい電磁波遮
蔽機能を実現することができる。また、メッシュ状の導
電性金属それ自体が電磁波に対する遮蔽機能を有するの
で、これを介して一体的に接続されたパネルと電磁波遮
蔽部材は、導電性金属板で形成された一枚板状の電磁波
遮蔽パネルと同様の電磁波遮蔽効果を達成することが可
能である。
【0074】また、電磁波遮蔽部材をホルダ部と電磁波
遮蔽部材本体とに分割して構成しているので、メッシュ
状の導電性金属の下端部をホルダ部の本体保持手段と電
磁波遮蔽部材本体との間に挟み込むだけの簡単な作業
で、メッシュ状の導電性金属の下端部を電磁波遮蔽部材
に接続することができる。また、電磁波遮蔽部材本体を
取り替えた場合も、新しい電磁波遮蔽部材本体を本体保
持手段に圧入するだけの作業でメッシュ状の導電性金属
と電磁波遮蔽部材本体とを簡単に接続することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態の電磁波遮蔽ドア
の内部構造を簡略化して示す正面図である。
【図2】同実施形態の電磁波遮蔽部材突出機構と電磁波
遮蔽部材について詳細に示す正面図である。
【図3】同実施形態の電磁波遮蔽部材突出機構と電磁波
遮蔽部材について詳細に示す右側面図である。
【図4】電磁波遮蔽部材の位置を変えて同実施形態の電
磁波遮蔽部材突出機構の状態を示す右側面図である。
【図5】同実施形態の電磁波遮蔽部材突出機構のうち、
一組分の第一のガイド機構と第二のガイド機構と押圧引
張用リンク部材、および、水平移動リンク部材とドアロ
ック用ロッドの一部を取り出して示す斜視図である。
【図6】同実施形態の電磁波遮蔽ドアと通路との関係を
示す平面図である。
【図7】同実施形態の電磁波遮蔽ドアと通路との関係を
簡略化して示す右側面図である。
【図8】電磁波遮蔽部材とドアパネルとの間の電磁波の
遮蔽手段の一例を示した図である。
【符号の説明】
1 電磁波遮蔽ドア 2 ドアパネル 3 ドアパネル 3a 下枠部 3b プレート保持部 3c 左枠部 3d 上枠部 3e 右枠部 4 ドア本体 5 スリット 6 電磁波遮蔽部材 7 電磁波遮蔽部材突出機構 8 ドアロック装置 9 ドアロック用ロッド 9a ドアロック用ロッドの先端部 10 ドアロック用ロッド 10a ドアロック用ロッドの先端部 11 開閉ハンドル 12 ドアロック装置の本体部 13 蝶番 14 蝶番 15a 長穴(第一のガイド機構の一部) 15b 長穴(第一のガイド機構の一部) 15c 長穴(第一のガイド機構の一部) 16 ガイドプレート 16a プレート部 16b 第一折り返し部 16c 第二折り返し部 17 ホルダ部 18 電磁波遮蔽部材本体 19 本体保持手段 20 ボルト 22 摺動プレート 23a ボルト(第一のガイド機構の一部) 23b ボルト(第一のガイド機構の一部) 23c ボルト(第一のガイド機構の一部) 24 芯材 25 メッシュ状の導電性金属 27a 押圧引張用リンク部材 27b 押圧引張用リンク部材 27c 押圧引張用リンク部材 28a ボルト(第二のガイド機構の一部) 28b ボルト(第二のガイド機構の一部) 28c ボルト(第二のガイド機構の一部) 29 水平移動リンク部材 30a ステー部材(第二のガイド機構の一部) 30b ステー部材(第二のガイド機構の一部) 30c ステー部材(第二のガイド機構の一部) 31a 長穴 31b 長穴 31c 長穴 32 操作用リンク部材 36 メッシュ状の導電性金属(電気的な接続手段) 37 押え板 38 通路側の壁面 41 天井 48 床面 49 床面側の凹部 50 天井側の凹部 51 摺動プレート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−148068(JP,A) 特開 平10−294591(JP,A) 特開 平11−101074(JP,A) 特開 平5−33566(JP,A) 実開 平2−82095(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離間して重合配備された2枚のドアパネ
    ルを有し、少なくとも一方のドアパネル、もしくは、前
    記2枚のドアパネルの間に介装されたパネルが導電性金
    属により形成された電磁波遮蔽ドアであって、前記2枚
    のドアパネルによって構成されるドア本体の下端面に該
    ドア本体の全幅に匹敵する長さを有するスリットを形成
    し、このスリット内に前記ドア本体の全幅に匹敵する長
    さを有する電磁波遮蔽部材を配備する一方、前記2枚の
    ドアパネル間に形成された空間内には、前記ドアパネルと平行に前記電磁波遮蔽部材の左右両端
    部対応位置とその中間部の各々に配備されたプレートに
    より主要部を構成され前記電磁波遮蔽部材を支承し該電
    磁波遮蔽部材の左右方向の動きを禁止して上下動のみを
    許容する第一のガイド機構と前記ドアパネルと平行に前記電磁波遮蔽部材の左右両端
    部対応位置とその中間部の各々に配備され前記電磁波遮
    蔽部材に一端部を枢着されて該電磁波遮蔽部材に上下方
    向の押圧および引張力を付与するプレート状の押圧引張
    用リンク部材と前記ドアパネルと平行に配備され前記各々の押圧引張用
    リンク部材の他端部を枢着したプレート状の水平移動リ
    ンク部材と前記ドアパネルと平行に配備されたプレートによって主
    要部を構成され前記水平移動リンク部材を支承し該水平
    移動リンク部材の上下動を禁止して左右方向の動きのみ
    を許容する第二のガイド機構と前記ドア本体に取り付けられた開閉ハンドルの操作に応
    動して上下方向に移動し前記ドア本体の下端面から先端
    部を出没させるドアロック用ロッドと前記水平移動リンクの面に対して前記押圧引張用リンク
    部材と同じ側の面に位置し前記ドアロック用ロッドと前
    記水平移動リンクとの間を接続するプレート状の操作用
    リンク部材とからなり 、 前記ドア本体の開閉操作に連動して少なくとも前記電磁
    波遮蔽部材の左右両端部とその中間部を押圧して下方に
    移動させることによって前記スリットから前記電磁波遮
    蔽部材を突出させる電磁波遮蔽部材突出機構を設け、 前記電磁波遮蔽部材と前記導電性金属により形成された
    パネルとの間を電気的な接続手段を介して導通可能に接
    続したことを特徴とする電磁波遮蔽ドア。
  2. 【請求項2】 前記ドア本体の全幅に応じ、前記第一の
    ガイド機構と前記押圧引張用リンク部材の各々を、前記
    電磁波遮蔽部材の左右両端部間の対応位置に以上配備
    したことを特徴とする請求項1記載の電磁波遮蔽ドア。
  3. 【請求項3】 前記電磁波遮蔽部材は前記第一のガイド
    機構および前記押圧引張用リンク部材に接続するための
    ホルダ部と電磁波遮蔽部材本体とによって構成され、 前記ホルダ部には前記電磁波遮蔽部材本体を下方に突出
    させて着脱可能に保持する本体保持手段が設けられると
    共に、前記電磁波遮蔽部材本体は、導電性と弾性を兼ね
    備えた部材で構成されて前記ホルダ部の本体保持手段に
    圧入されていることを特徴とする請求項1または請求項
    記載の電磁波遮蔽ドア。
  4. 【請求項4】 前記電磁波遮蔽部材本体は、多孔質のウ
    レタンからなる芯材と、その外周に巻回されたメッシュ
    状の導電性金属とによって構成されている請求項3記載
    の電磁波遮蔽ドア。
  5. 【請求項5】 前記電気的な接続手段は、可撓性と導電
    性および前記電磁波遮蔽部材の長さに匹敵する全幅を有
    するメッシュ状の導電性金属によって形成され、その下
    端部が全幅に亘って前記電磁波遮蔽部材に接続される一
    方、その上端部は全幅に亘って導電性金属板により形成
    された前記パネルに接続されていることを特徴とする請
    求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の電磁波遮蔽
    ドア。
  6. 【請求項6】 前記電気的な接続手段は、可撓性と導電
    性および前記電磁波遮蔽部材の長さに匹敵する全幅を有
    するメッシュ状の導電性金属によって形成され、その下
    端部が全幅に亘って前記ホルダ部の本体保持手段と前記
    電磁波遮蔽部材本体との間に挟み込まれる一方、その上
    端部は全幅に亘って導電性金属板により形成された前記
    パネルに接続されていることを特徴とした請求項3また
    は請求項4記載の電磁波遮蔽ドア。
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