JP3184341B2 - 窒素−3族元素化合物半導体発光素子及び製造方法 - Google Patents
窒素−3族元素化合物半導体発光素子及び製造方法Info
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- JP3184341B2 JP3184341B2 JP31659692A JP31659692A JP3184341B2 JP 3184341 B2 JP3184341 B2 JP 3184341B2 JP 31659692 A JP31659692 A JP 31659692A JP 31659692 A JP31659692 A JP 31659692A JP 3184341 B2 JP3184341 B2 JP 3184341B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は青色発光の窒素−3族元
素化合物半導体発光素子に関する。
素化合物半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来技術】従来、青色の発光ダイオードとしてGaN 系
の化合物半導体を用いたものが知られている。そのGaN
系の化合物半導体は直接遷移であることから発光効率が
高いこと、光の3原色の1つである青色を発光色とする
こと等から注目されている。
の化合物半導体を用いたものが知られている。そのGaN
系の化合物半導体は直接遷移であることから発光効率が
高いこと、光の3原色の1つである青色を発光色とする
こと等から注目されている。
【0003】このようなGaN 系の化合物半導体を用いた
発光ダイオードは、サファイア基板上に窒化アルミニウ
ム又は窒化ガリウムから成るバッファ層を介在させて、
n型のGaN 系の化合物半導体から成るn層を成長させ、
そのn層の上にp型不純物を添加して半絶縁性のi型の
GaN 系の化合物半導体から成るi層又は熱処理又は電子
線照射によりp型のGaN 系の化合物半導体から成るp層
を成長させた構造をとっている(特開昭62-119196 号公
報、特開昭63-188977 号公報、JJAP Vol.30,No.12A,199
9 年12月,pp.L1998-L2008 、JJAP Vol.31,Part2,No.2B,
1992年 2月,pp.L139-L142 ) 。
発光ダイオードは、サファイア基板上に窒化アルミニウ
ム又は窒化ガリウムから成るバッファ層を介在させて、
n型のGaN 系の化合物半導体から成るn層を成長させ、
そのn層の上にp型不純物を添加して半絶縁性のi型の
GaN 系の化合物半導体から成るi層又は熱処理又は電子
線照射によりp型のGaN 系の化合物半導体から成るp層
を成長させた構造をとっている(特開昭62-119196 号公
報、特開昭63-188977 号公報、JJAP Vol.30,No.12A,199
9 年12月,pp.L1998-L2008 、JJAP Vol.31,Part2,No.2B,
1992年 2月,pp.L139-L142 ) 。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構造の発
光ダイオードの発光強度は未だ十分ではなく、改良が望
まれている。本発明者らは、研究を重ねた結果、サファ
イア基板上に良質な窒素−3属元素化合物半導体(AlxGa
YIn1-X-YN; 0≦X ≦1, 0≦Y ≦1, 0≦X+Y ≦1)のエピタ
キシャル成長膜を得ることができた。この結果、発光輝
度が向上した。本発明は、この問題を解決するものであ
り、青色の発光強度を向上させることを目的としてい
る。
光ダイオードの発光強度は未だ十分ではなく、改良が望
まれている。本発明者らは、研究を重ねた結果、サファ
イア基板上に良質な窒素−3属元素化合物半導体(AlxGa
YIn1-X-YN; 0≦X ≦1, 0≦Y ≦1, 0≦X+Y ≦1)のエピタ
キシャル成長膜を得ることができた。この結果、発光輝
度が向上した。本発明は、この問題を解決するものであ
り、青色の発光強度を向上させることを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、サフ
ァイア基板と、サファイア基板上に、温度400℃〜8
00℃において、非晶質のAl X Ga 1-X N;0<X<1が厚さ
100Å〜500Åに形成されたバッファ層と、バッフ
ァ層の上に形成されたシリコン(Si)がド−プされたn型
の窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al X1 Ga Y1 In
1-X1-Y1 N、0≦X1≦1, 0≦Y1≦1, 0≦X1+Y1≦1)から成
るn層と、n層の上に形成されたインジウム(In)を含む
ノンドープの窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al x2
Ga Y2 In 1-X2-Y2 N、0≦X2≦1, 0≦Y2≦1, 0≦X2+Y2<1)
から成る発光層と、発光層上に形成されたマグネシウム
(Mg)がド−プされたp型の窒素−3族元素化合物半導体
(一般式Al x3 Ga Y3 In 1-X3-Y3 N、0≦X3≦1, 0≦Y3≦1, 0
≦X1+Y1≦1)から成るp層とを有することを特徴とす
る。また、請求項2の発明は、非晶質のAl X Ga 1-X N;0<
X<1が厚さ100Å〜500Åに形成されたバッファ
層は、多結晶又は微結晶の存在割合が1〜90%である
ことを特徴とする。請求項3の発明は、p層は、窒素−
3族元素化合物半導体を低抵抗化したことを特徴とす
る。請求項4の発明は、発光層はn伝導型であることを
特徴とする。請求項5の発明は、サファイア基板上に窒
素−3族元素化合物半導体(Al x Ga Y In 1-X-Y N;X=0,Y=0,X=
Y=0を含む)から成る層をエピタキシャル成長させる方法
において、サファイア基板上に、温度400℃〜800
℃において、厚さ100Å〜500Åの非晶質のAl X Ga
1-X N ;0<X<1から成るバッファ層を成長させ、その
バッファ層上に温度1000℃〜1200℃で窒素−3
族元素化合物半導体(Al x Ga Y In 1-X-Y N;X=0,Y=0,X=Y=0を
含む) をエピタキシャル成長させることを特徴とする。
請求項6の発明は、バッファ層を、多結晶又は微結晶の
存在割合が1〜90%となるよう成長させることを特徴
とする。
ァイア基板と、サファイア基板上に、温度400℃〜8
00℃において、非晶質のAl X Ga 1-X N;0<X<1が厚さ
100Å〜500Åに形成されたバッファ層と、バッフ
ァ層の上に形成されたシリコン(Si)がド−プされたn型
の窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al X1 Ga Y1 In
1-X1-Y1 N、0≦X1≦1, 0≦Y1≦1, 0≦X1+Y1≦1)から成
るn層と、n層の上に形成されたインジウム(In)を含む
ノンドープの窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al x2
Ga Y2 In 1-X2-Y2 N、0≦X2≦1, 0≦Y2≦1, 0≦X2+Y2<1)
から成る発光層と、発光層上に形成されたマグネシウム
(Mg)がド−プされたp型の窒素−3族元素化合物半導体
(一般式Al x3 Ga Y3 In 1-X3-Y3 N、0≦X3≦1, 0≦Y3≦1, 0
≦X1+Y1≦1)から成るp層とを有することを特徴とす
る。また、請求項2の発明は、非晶質のAl X Ga 1-X N;0<
X<1が厚さ100Å〜500Åに形成されたバッファ
層は、多結晶又は微結晶の存在割合が1〜90%である
ことを特徴とする。請求項3の発明は、p層は、窒素−
3族元素化合物半導体を低抵抗化したことを特徴とす
る。請求項4の発明は、発光層はn伝導型であることを
特徴とする。請求項5の発明は、サファイア基板上に窒
素−3族元素化合物半導体(Al x Ga Y In 1-X-Y N;X=0,Y=0,X=
Y=0を含む)から成る層をエピタキシャル成長させる方法
において、サファイア基板上に、温度400℃〜800
℃において、厚さ100Å〜500Åの非晶質のAl X Ga
1-X N ;0<X<1から成るバッファ層を成長させ、その
バッファ層上に温度1000℃〜1200℃で窒素−3
族元素化合物半導体(Al x Ga Y In 1-X-Y N;X=0,Y=0,X=Y=0を
含む) をエピタキシャル成長させることを特徴とする。
請求項6の発明は、バッファ層を、多結晶又は微結晶の
存在割合が1〜90%となるよう成長させることを特徴
とする。
【0006】
【作用及び発明の効果】上記のように、請求項1及び請
求項5では、サファイア基板上に、温度400℃〜80
0℃において、厚さ100Å〜500ÅのAl X Ga 1-X N ;
0<X<1から成る非晶質のバッファ層を形成した結
果、その上にエピタキシャル成長されるシリコン(Si)が
ド−プされたn型の窒素−3族元素化合物半導体から成
るn層、インジウム(In)を含むノンドープの窒素−3族
元素化合物半導体からなる発光層、マグネシウム(Mg)が
ド−プされた窒素−3族元素化合物半導体から成るp層
の結晶性を向上させることができた。即ち、各半導体層
を良結晶性で導電率を高くすることができる結果、発光
層への注入効率が向上するために発光強度が向上し、駆
動電圧が低下する。また、ダブルヘテロ接合が可能とな
り、発光波長の調整及び発光層での電子と正孔の閉じ込
めによる発光強度を向上できる。 請求項2及び請求項6
では、多結晶又は微結晶の存在割合が1〜90%である
ことから、無定形構造の中に、多結晶又は微結晶が混在
した状態とすることができ、上層の窒素−3族元素化合
物半導体層を更に良結晶性で導電率をより高くすること
ができる。 請求項3では、低抵抗化のp層により発光強
度を向上できる。請求項4では、発光層をn伝導型とす
ることで、発光強度が向上する。
求項5では、サファイア基板上に、温度400℃〜80
0℃において、厚さ100Å〜500ÅのAl X Ga 1-X N ;
0<X<1から成る非晶質のバッファ層を形成した結
果、その上にエピタキシャル成長されるシリコン(Si)が
ド−プされたn型の窒素−3族元素化合物半導体から成
るn層、インジウム(In)を含むノンドープの窒素−3族
元素化合物半導体からなる発光層、マグネシウム(Mg)が
ド−プされた窒素−3族元素化合物半導体から成るp層
の結晶性を向上させることができた。即ち、各半導体層
を良結晶性で導電率を高くすることができる結果、発光
層への注入効率が向上するために発光強度が向上し、駆
動電圧が低下する。また、ダブルヘテロ接合が可能とな
り、発光波長の調整及び発光層での電子と正孔の閉じ込
めによる発光強度を向上できる。 請求項2及び請求項6
では、多結晶又は微結晶の存在割合が1〜90%である
ことから、無定形構造の中に、多結晶又は微結晶が混在
した状態とすることができ、上層の窒素−3族元素化合
物半導体層を更に良結晶性で導電率をより高くすること
ができる。 請求項3では、低抵抗化のp層により発光強
度を向上できる。請求項4では、発光層をn伝導型とす
ることで、発光強度が向上する。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。 第1実施例 図1において、発光ダイオード10は、サファイア基板
1を有しており、そのサファイア基板1に500 ÅのAlXG
a1-XN(X=0.1)のバッファ層2が形成されている。そのバ
ッファ層2の上には、順に、膜厚約2.2 μmのGaN から
成る高キャリア濃度n+ 層3と膜厚約 1.5μmのGaN か
ら成る発光層である低キャリア濃度n層4が形成されて
おり、更に、低キャリア濃度n層4の上に膜厚約 0.2μ
mのGaNから成るi層50が形成されている。又、その
i層50の所定領域には低抵抗のp型を示すp型部5が
形成されている。
明する。 第1実施例 図1において、発光ダイオード10は、サファイア基板
1を有しており、そのサファイア基板1に500 ÅのAlXG
a1-XN(X=0.1)のバッファ層2が形成されている。そのバ
ッファ層2の上には、順に、膜厚約2.2 μmのGaN から
成る高キャリア濃度n+ 層3と膜厚約 1.5μmのGaN か
ら成る発光層である低キャリア濃度n層4が形成されて
おり、更に、低キャリア濃度n層4の上に膜厚約 0.2μ
mのGaNから成るi層50が形成されている。又、その
i層50の所定領域には低抵抗のp型を示すp型部5が
形成されている。
【0009】i層50の上面からは、i層50と低キャ
リア濃度n層4とを貫通して高キャリア濃度n+ 層3に
至る孔15が形成されている。その孔15を通って高キ
ャリア濃度n+ 層3に接合されたアルミニウムで形成さ
れた電極52がi層50上に形成されている。又、p型
部5の上面には、p型部5に対するアルミニウムで形成
された電極51が形成されている。 高キャリア濃度n
+ 層3に対する電極52は、p型部5に対してi層50
により絶縁分離されている。
リア濃度n層4とを貫通して高キャリア濃度n+ 層3に
至る孔15が形成されている。その孔15を通って高キ
ャリア濃度n+ 層3に接合されたアルミニウムで形成さ
れた電極52がi層50上に形成されている。又、p型
部5の上面には、p型部5に対するアルミニウムで形成
された電極51が形成されている。 高キャリア濃度n
+ 層3に対する電極52は、p型部5に対してi層50
により絶縁分離されている。
【0010】次に、この構造の発光ダイオード10の製
造方法について説明する。製造工程を示す図2から図8
は、ウエハにおける1素子のみに関する断面図であり、
実際には図に示す素子が繰り返し形成されたウエハに関
して次の製造処理が行われる。そして、最後に、ウエハ
が切断されて各発光素子が形成される。
造方法について説明する。製造工程を示す図2から図8
は、ウエハにおける1素子のみに関する断面図であり、
実際には図に示す素子が繰り返し形成されたウエハに関
して次の製造処理が行われる。そして、最後に、ウエハ
が切断されて各発光素子が形成される。
【0011】上記発光ダイオード10は、有機金属化合
物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による気相成長
により製造された。用いられたガスは、NH3 とキャリア
ガスH2とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3)(以下「TMG 」
と記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)(以下
「TMA 」と記す) とシラン(SiH4)とビスシクロペンタジ
エニルマグネシウムMg(C5H5)2(以下、「CP2Mg 」と記
す) である。
物気相成長法( 以下「M0VPE 」と記す) による気相成長
により製造された。用いられたガスは、NH3 とキャリア
ガスH2とトリメチルガリウム(Ga(CH3)3)(以下「TMG 」
と記す) とトリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)(以下
「TMA 」と記す) とシラン(SiH4)とビスシクロペンタジ
エニルマグネシウムMg(C5H5)2(以下、「CP2Mg 」と記
す) である。
【0012】図2に示す構成に、各層が積層される。そ
の手順を説明する。有機洗浄及び熱処理により洗浄した
A面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、常
圧でH2を流速 2 litre /分で反応室に流しながら温度11
00℃でサファイア基板1を気相エッチングした。次に、
温度を 400℃まで低下させて、H2を20 litre/分、NH3
を10litre/分、TMA を 1.8×10-5モル/分、TMG を1.6
×10-4モル/分で供給してAlXGa1-XN(X=0.1)のバッフ
ァ層2が約 500Åの厚さに形成された。
の手順を説明する。有機洗浄及び熱処理により洗浄した
A面を主面とする単結晶のサファイア基板1をM0VPE 装
置の反応室に載置されたサセプタに装着する。次に、常
圧でH2を流速 2 litre /分で反応室に流しながら温度11
00℃でサファイア基板1を気相エッチングした。次に、
温度を 400℃まで低下させて、H2を20 litre/分、NH3
を10litre/分、TMA を 1.8×10-5モル/分、TMG を1.6
×10-4モル/分で供給してAlXGa1-XN(X=0.1)のバッフ
ァ層2が約 500Åの厚さに形成された。
【0013】次に、サファイア基板1の温度を1150℃に
保持し、H2を20 litre/分、NH3 を10 litre/分、TMG
を 1.7×10-4モル/分、H2で0.86ppm まで希釈したシラ
ン(SiH4)を 200 ml /分の割合で30分間供給し、膜厚約
2.2μm、キャリア濃度 1.5×1018/cm3のGaN から成る
高キャリア濃度n+ 層3を形成した。
保持し、H2を20 litre/分、NH3 を10 litre/分、TMG
を 1.7×10-4モル/分、H2で0.86ppm まで希釈したシラ
ン(SiH4)を 200 ml /分の割合で30分間供給し、膜厚約
2.2μm、キャリア濃度 1.5×1018/cm3のGaN から成る
高キャリア濃度n+ 層3を形成した。
【0014】続いて、サファイア基板1の温度を1150℃
に保持し、H2を20 litre/分、NH3を10 litre/分、TMG
を1.7 ×10-4モル/分の割合で20分間供給し、膜厚約
1.5μm、キャリア濃度 1×1015/cm3のGaN から成る低
キャリア濃度n層4を形成した。次に、サファイア基板
1を 900℃にして、H2 を20 litre/分、NH3 を10 lit
re/分、TMG を 1.7×10-4モル/分、CP2Mg を 3×10-6
モル/分の割合で 3分間供給して、膜厚 0.2μmのGaN
から成るi層50を形成した。この状態では、i層50
は絶縁体である。
に保持し、H2を20 litre/分、NH3を10 litre/分、TMG
を1.7 ×10-4モル/分の割合で20分間供給し、膜厚約
1.5μm、キャリア濃度 1×1015/cm3のGaN から成る低
キャリア濃度n層4を形成した。次に、サファイア基板
1を 900℃にして、H2 を20 litre/分、NH3 を10 lit
re/分、TMG を 1.7×10-4モル/分、CP2Mg を 3×10-6
モル/分の割合で 3分間供給して、膜厚 0.2μmのGaN
から成るi層50を形成した。この状態では、i層50
は絶縁体である。
【0015】図3に示すように、i層50の上に、スパ
ッタリングによりSiO2層11を2000Åの厚さに形成し
た。次に、そのSiO2層11上にフォトレジスト12を塗
布した。そして、フォトリソグラフにより、i層50に
おいてn層4に至るように形成される孔15に対応する
電極形成部位Aのフォトレジストを除去した。
ッタリングによりSiO2層11を2000Åの厚さに形成し
た。次に、そのSiO2層11上にフォトレジスト12を塗
布した。そして、フォトリソグラフにより、i層50に
おいてn層4に至るように形成される孔15に対応する
電極形成部位Aのフォトレジストを除去した。
【0016】次に、図4に示すように、フォトレジスト
12によって覆われていないSiO2層11をフッ化水素酸
系エッチング液で除去した。次に、図5に示すように、
フォトレジスト12及びSiO2層11によって覆われてい
ない部位のi層50とその下の低キャリア濃度n層4と
高キャリア濃度n+ 層3の上面一部を、真空度0.04Tor
r、高周波電力0.44W/cm2 、BCl3ガスを10 ml/分の割合
で供給しドライエッチングした後、Arでドライエッチン
グした。この工程で、高キャリア濃度n+ 層3に対する
電極取出しのための孔15が形成された。
12によって覆われていないSiO2層11をフッ化水素酸
系エッチング液で除去した。次に、図5に示すように、
フォトレジスト12及びSiO2層11によって覆われてい
ない部位のi層50とその下の低キャリア濃度n層4と
高キャリア濃度n+ 層3の上面一部を、真空度0.04Tor
r、高周波電力0.44W/cm2 、BCl3ガスを10 ml/分の割合
で供給しドライエッチングした後、Arでドライエッチン
グした。この工程で、高キャリア濃度n+ 層3に対する
電極取出しのための孔15が形成された。
【0017】次に、図6に示すように、i層50上に残
っているSiO2層11をフッ化水素酸で除去した。次に、
図7に示すように、i層50の所定領域にのみ、反射電
子線回析装置を用いて電子線を照射して、p型半導体の
p型部5が形成された。電子線の照射条件は、加速電圧
10KV、試料電流 1μA 、ビームの移動速度0.2mm/sec、
ビーム径60μmφ、真空度2.1 ×10-5Torrである。この
電子線の照射により、i層50の抵抗率は108 Ωcm以上
の絶縁体から抵抗率35Ωcmのp型半導体となった。
っているSiO2層11をフッ化水素酸で除去した。次に、
図7に示すように、i層50の所定領域にのみ、反射電
子線回析装置を用いて電子線を照射して、p型半導体の
p型部5が形成された。電子線の照射条件は、加速電圧
10KV、試料電流 1μA 、ビームの移動速度0.2mm/sec、
ビーム径60μmφ、真空度2.1 ×10-5Torrである。この
電子線の照射により、i層50の抵抗率は108 Ωcm以上
の絶縁体から抵抗率35Ωcmのp型半導体となった。
【0018】この時、p型部5以外の部分、即ち、電子
線の照射されなかった部分は、絶縁体のi層50のまま
である。従って、p型部5は、縦方向に対しては、低キ
ャリア濃度n層4とpn接合を形成するが、横方向に
は、p型部5は、周囲に対して、i層50により電気的
に絶縁分離される。
線の照射されなかった部分は、絶縁体のi層50のまま
である。従って、p型部5は、縦方向に対しては、低キ
ャリア濃度n層4とpn接合を形成するが、横方向に
は、p型部5は、周囲に対して、i層50により電気的
に絶縁分離される。
【0019】次に、図8に示すように、p型部5とi層
50の上面と孔15を通って高キャリア濃度n+ 層3と
に、Al層20が蒸着により形成された。そして、そのAl
層20の上にフォトレジスト21を塗布して、フォトリ
ソグラフにより、そのフォトレジスト21が高キャリア
濃度n+ 層3及びp型部5に対する電極部が残るよう
に、所定形状にパターン形成した。
50の上面と孔15を通って高キャリア濃度n+ 層3と
に、Al層20が蒸着により形成された。そして、そのAl
層20の上にフォトレジスト21を塗布して、フォトリ
ソグラフにより、そのフォトレジスト21が高キャリア
濃度n+ 層3及びp型部5に対する電極部が残るよう
に、所定形状にパターン形成した。
【0020】次に、そのフォトレジスト21をマスクと
して下層のAl層20の露出部を硝酸系エッチング液でエ
ッチングし、フォトレジスト21をアセトンで除去し
た。このようにして、図1に示すように、高キャリア濃
度n+ 層3の電極52、p型部5の電極51を形成し
た。その後、上述のように形成されたウエハが各素子毎
に切断された。
して下層のAl層20の露出部を硝酸系エッチング液でエ
ッチングし、フォトレジスト21をアセトンで除去し
た。このようにして、図1に示すように、高キャリア濃
度n+ 層3の電極52、p型部5の電極51を形成し
た。その後、上述のように形成されたウエハが各素子毎
に切断された。
【0021】尚、AlxGa1-XN のバッファ層の結晶構造
は、無定形構造の中に、多結晶又は微結晶が混在した状
態であると思われる。このような結晶状態の時に、その
層の上に成長するGaN 層の結晶性が良くなると思われ
る。GaN 層の結晶性を良くするには、AlxGa1-XN のバッ
ファ層における多結晶又は微結晶の存在割合は1〜90
%、その大きさは0.1 μm以下が望ましいと思われる。
は、無定形構造の中に、多結晶又は微結晶が混在した状
態であると思われる。このような結晶状態の時に、その
層の上に成長するGaN 層の結晶性が良くなると思われ
る。GaN 層の結晶性を良くするには、AlxGa1-XN のバッ
ファ層における多結晶又は微結晶の存在割合は1〜90
%、その大きさは0.1 μm以下が望ましいと思われる。
【0022】第2実施例 図1に示す構造の第1実施例の発光ダイオードにおい
て、高キャリア濃度n+層3、低キャリア濃度n層4、
i層50、p型部5を、それぞれ、Al0.2Ga0.5In0.3Nと
した。高キャリア濃度n+ 層3は、シリコンを添加して
電子濃度2 ×1018/cm3に形成し、低キャリア濃度n層4
は不純物無添加で電子濃度1 ×1016/cm3に形成した。i
層50はマグネシウム(Mg)を添加し、p型部5はその
後、所定の領域に電子線を照射して正孔濃度1 ×1016/c
m3に形成した。
て、高キャリア濃度n+層3、低キャリア濃度n層4、
i層50、p型部5を、それぞれ、Al0.2Ga0.5In0.3Nと
した。高キャリア濃度n+ 層3は、シリコンを添加して
電子濃度2 ×1018/cm3に形成し、低キャリア濃度n層4
は不純物無添加で電子濃度1 ×1016/cm3に形成した。i
層50はマグネシウム(Mg)を添加し、p型部5はその
後、所定の領域に電子線を照射して正孔濃度1 ×1016/c
m3に形成した。
【0023】次に、この構造の発光ダイオード10も第
1実施例の発光ダイオードと同様に製造することができ
る。トリメチルインジウム(In(CH3)3)がTMG 、TMA 、シ
ラン、CP2Mg ガスに加えて使用された。生成温度、ガス
流量は第1実施例と同じである。トリメチルインジウム
を 1.7×10-4モル/分で供給することを除いて他のガス
の流量は第1実施例と同一である。
1実施例の発光ダイオードと同様に製造することができ
る。トリメチルインジウム(In(CH3)3)がTMG 、TMA 、シ
ラン、CP2Mg ガスに加えて使用された。生成温度、ガス
流量は第1実施例と同じである。トリメチルインジウム
を 1.7×10-4モル/分で供給することを除いて他のガス
の流量は第1実施例と同一である。
【0024】このようにして製造された発光ダイオード
10の発光強度を測定したところ10mcd であり、発光寿
命は、104 時間であった。
10の発光強度を測定したところ10mcd であり、発光寿
命は、104 時間であった。
【図1】本発明の具体的な一実施例に係る発光ダイオー
ドの構成を示した構成図。
ドの構成を示した構成図。
【図2】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
【図3】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
【図4】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
【図5】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
【図6】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
【図7】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
【図8】同実施例の発光ダイオードの製造工程を示した
断面図。
断面図。
10…発光ダイオード 1…サファイア基板 2…バッファ層 3…高キャリア濃度n+ 層 4…低キャリア濃度n層 5…p型部 50…i層 51,52…電極 15…孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真部 勝英 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 小出 典克 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 山田 正巳 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 加藤 久喜 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 赤崎 勇 愛知県名古屋市西区浄心1丁目1番38− 805 (72)発明者 天野 浩 愛知県名古屋市名東区神丘町二丁目21 虹ケ丘東団地19号棟103号室 (56)参考文献 特開 平6−177423(JP,A) 特開 平4−242985(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 33/00
Claims (6)
- 【請求項1】 サファイア基板と、 前記サファイア基板上に、温度400℃〜800℃にお
いて、非晶質のAl X Ga 1-X N;0<X<1が厚さ100Å〜
500Åに形成されたバッファ層と、 前記バッファ層の上に形成されたシリコン(Si)がド−プ
されたn型の窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al X1
Ga Y1 In 1-X1-Y1 N、0≦X1≦1, 0≦Y1≦1, 0≦X1+Y1≦1)
から成るn層と、 前記n層の上に形成されたインジウム(In)を含むノンド
ープの窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al x2 Ga Y2 In
1-X2-Y2 N、0≦X2≦1, 0≦Y2≦1, 0≦X2+Y2<1)から成
る発光層と、 前記発光層上に形成されたマグネシウム(Mg)がド−プさ
れたp型の窒素−3族元素化合物半導体(一般式Al x3 Ga
Y3 In 1-X3-Y3 N、0≦X3≦1, 0≦Y3≦1, 0≦X1+Y1≦1)か
ら成るp層と を有する窒素−3族元素化合物半導体発光
素子。 - 【請求項2】 前記非晶質のAl X Ga 1-X N;0<X<1が厚
さ100Å〜500Åに形成されたバッファ層は、多結
晶又は微結晶の存在割合が1〜90%であることを特徴
とする請求項1に記載の窒素−3族元素化合物半導体発
光素子。 - 【請求項3】 前記p層は、窒素−3族元素化合物半導
体を低抵抗化したことを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載の窒素−3族元素化合物半導体発光素子。 - 【請求項4】 前記発光層はn伝導型であることを特徴
とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の窒
素−3族元素化合物半導体発光素子。 - 【請求項5】 サファイア基板上に窒素−3族元素化合
物半導体(Al x Ga Y In 1-X-Y N;X=0,Y=0,X=Y=0を含む)から成
る層をエピタキシャル成長させる方法において、 前記サファイア基板上に、温度400℃〜800℃にお
いて、厚さ100Å〜500Åの非晶質のAl X Ga 1-X N ;
0<X<1から成るバッファ層を成長させ、そのバッフ
ァ層上に温度1000℃〜1200℃で窒素−3族元素
化合物半導体(Al x Ga Y In 1-X-Y N;X=0,Y=0,X=Y=0を含む)
をエピタキシャル成長させる半導体の製造 方法。 - 【請求項6】 前記バッファ層を、多結晶又は微結晶の
存在割合が1〜90%となるよう成長させることを特徴
とする請求項5に記載の半導体の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31659692A JP3184341B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 窒素−3族元素化合物半導体発光素子及び製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31659692A JP3184341B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 窒素−3族元素化合物半導体発光素子及び製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06151962A JPH06151962A (ja) | 1994-05-31 |
JP3184341B2 true JP3184341B2 (ja) | 2001-07-09 |
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ID=18078848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31659692A Expired - Fee Related JP3184341B2 (ja) | 1992-10-29 | 1992-10-29 | 窒素−3族元素化合物半導体発光素子及び製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3184341B2 (ja) |
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JP3771952B2 (ja) * | 1995-06-28 | 2006-05-10 | ソニー株式会社 | 単結晶iii−v族化合物半導体層の成長方法、発光素子の製造方法およびトランジスタの製造方法 |
DE69622277T2 (de) | 1995-09-18 | 2003-03-27 | Hitachi, Ltd. | Halbleitermaterial, verfahren zur herstellung des halbleitermaterials und eine halbleitervorrichtung |
WO2005062390A1 (en) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Showa Denko K.K. | Group iii nitride semiconductor device and light-emitting device using the same |
KR101364168B1 (ko) * | 2007-03-20 | 2014-02-18 | 서울바이오시스 주식회사 | 발광 소자용 기판 제조방법 |
CN105633223B (zh) * | 2015-12-31 | 2018-10-09 | 华灿光电(苏州)有限公司 | AlGaN模板、AlGaN模板的制备方法及AlGaN模板上的半导体器件 |
-
1992
- 1992-10-29 JP JP31659692A patent/JP3184341B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06151962A (ja) | 1994-05-31 |
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