JP3184064B2 - 低剥離帯電性フイルム - Google Patents

低剥離帯電性フイルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低剥離帯電性フイルムに
関し、更に詳しくはフイルムをロールから巻き出す際の
耐剥離帯電性およびフイルムの耐削れ性、表面エネルギ
ー安定性、機械的特性に優れた、磁気記録材料(例えば
オーディオテープ、ビデオテープ等の磁気テープ、フロ
ッピーディスク等の磁気ディスク、テレホンカード、プ
リペイドカード等の磁気カード)、電子材料、グラフィ
ック材料、製版フイルム、OHPフイルム、包装材料、
工程材料等に有用な低剥離帯電性フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフイルム、特にポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを用いた
ポリエステルフイルムは磁気テープ等の磁気記録材料用
として、また包装材料、写真材料、グラフィック材料等
の一般工業材料用として広く使用されている。
【0003】しかしながら、かかるポリエステルフイル
ムは帯電し易い欠点を有しており、フイルムが帯電する
とその表面にゴミやほこりが付着し、品質上のトラブル
が生じる問題がある。また、フイルムの加工工程で有機
溶剤を用いる場合は、帯電したフイルムからの放電によ
り引火の危険が生じる等の問題がある。
【0004】このような帯電による問題に対し、ポリエ
ステルフイルムの表面に制電性塗膜を積層する方法や、
ポリエステルにスルホン酸塩変性ポリスチレン等の高分
子帯電防止剤やアルキルスルホン酸塩化合物等の低分子
帯電防止剤を配合する方法等、フイルムの表面固有抵抗
値を低減する方法が提案され実用化されている。
【0005】しかしながら、制電性塗膜を塗設する方法
(例えばスルホン酸塩変性ポリスチレンを用いる方法:
特開平5−320390号公報)では塗膜とベースフイ
ルムとの密着性が不足する欠点、塗膜とトップコート剤
との接着性が不足する欠点、塗膜が削れ易い欠点等があ
る。また、ポリエステルに帯電防止剤を配合する方法で
はフイルム表面が削れ易くなる欠点、帯電防止剤の配合
によりフイルムの機械的特性(ヤング率等)が低下する
欠点があり、また帯電防止剤がフイルムの表面にブリー
ドして表面エネルギーが経時的に変化し、その結果フイ
ルム表面に磁性層、離型層、易接着層等のトップコート
層を積層する際に、これらのトップコート層とフイルム
との接着性が低下する等の欠点がある。
【0006】一方、これらのポリエステルフイルムは通
常ロール状に巻いた状態で保管され、フイルムに加工等
を施す際にはロールからフイルムを巻き出し、加工工程
でフイルムを高速度で長手方向に移動(走行)させなが
ら使用される。ところが、上記の従来技術のように単に
表面固有抵抗値を低減したフイルムでは、フイルムをロ
ールから巻き出す際のフイルム同士の剥離による帯電
(剥離帯電)を低く抑えることが難かしく、この帯電に
よりフイルムが加工用のロール等に密着して皺が生じた
り切断する等加工工程で円滑にフイルムを走行させるこ
とが困難となる欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、フイルムをロールから巻
き出す際の耐剥離帯電性、フイルムの耐削れ性、表面エ
ネルギー安定性、機械的特性に優れた低剥離帯電性フイ
ルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ポリエステル100重量部に対し、下記式
(I)で示される構成単位(i)50〜98モル%、下
記式(II)で示される構成単位(ii)0〜25モル
%及び下記式(III)で示される構成単位(iii)
1〜40モル%の共重合体(A)を0.1〜15重量部
含有するポリエステル組成物からなり、二軸方向に延伸
面積倍率で8〜40倍延伸されている低剥離帯電性フイ
ルムにより達成される。
【0009】
【化4】
【0010】
【化5】
【0011】[式(II)中、R1 、R2 はHまたはC
3 ;XはHまたは炭素数が1〜6の飽和炭化水素基]
【0012】
【化6】
【0013】[式(III)中、R1 、R2 はHまたはCH
3 ;R3 は炭素数が2〜10アルキレン基;R4
5 、R6 はHまたは炭素数が1〜5の飽和炭化水素
基;R7 は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基を示す。] 以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】[ポリエステル]本発明の低剥離帯電性フ
イルムの形成に用いるポリエステルは、ジカルボン酸成
分とグリコール成分からなるポリエステルである。この
ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4´
−ジフェニルジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂
環族ジカルボン酸を挙げることができ、特にテレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0015】また、グリコール成分としては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレ
ングリコール等を挙げることができ、特にエチレングリ
コールが好ましい。
【0016】かかるポリエステルとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート或いはポリエチレン―2,6―ナフタ
レートが高ヤング率である等の機械的特性に優れ、耐熱
寸法安定性がよい等の熱的特性等に優れるフイルムが得
られるため好ましい。
【0017】上記のポリエステルは、上記ジカルボン酸
成分及び/又はグリコール成分を共重合したポリエステ
ルであってもよく、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族
ジカルボン酸成分等を20モル%以下の割合で共重合し
たポリエステルであってもよい。また、三官能以上の多
価化合物をポリエステルが実質的に線状となる範囲(例
えば5モル%以下)で少量共重合したポリエステルであ
ってもよい。
【0018】かかるポリエステルは常法によりつくるこ
とができ、ポリエステルの固有粘度が0.45以上であ
るとフイルムの剛性が大きい等の機械的特性が良好とな
るため好ましい。
【0019】[共重合体(A)]本発明における共重合
体(A)は、前記式(I)で示される構成単位(i)5
0〜98モル%、前記式(II)で示される構成単位(i
i)0〜25モル%及び前記式(III)で示される構成単
位(iii)1〜40モル%の共重合体であるが、更に好ま
しい共重合割合は、構成単位(i)が60〜96モル
%、構成単位(ii)が0〜15モル%及び構成単位(ii
i)が2〜15モル%である。
【0020】構成単位(i)の割合が50モル%未満で
はポリエステル組成物の耐熱溶融安定性(耐熱性)が不
足しフイルムの色相が悪くなり、98モル%を超えると
トップコート層との接着性が低下する。また、構成単位
(ii)が25モル%を超えると耐熱性が不足し、構成単
位(iii)が1モル%未満ではフイルムの耐剥離帯電性が
不足し、40モル%を超えるとフイルムの耐熱性が不足
する。
【0021】この共重合体(A)は、例えばエチレン・
アクリル酸共重合体またはエチレン・アクリル酸・アク
リル酸エステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等)共重合
体のアクリル酸成分の一部もしくは全部と、N,N−ジ
アルキルアミノアルキルアミンとを反応させてアミド化
し、次いで4級アルキル化反応をおこなわせることによ
り得ることができる。
【0022】即ち、重量平均分子量が10,000〜5
00,000のエチレン・アクリル酸エステル共重合体
に水を加え、オートクレーブ内にて加圧高温下で反応さ
せ分解減成を行って、重量平均分子量が1,000〜3
00,000のエチレン・アクリル酸共重合体またはエ
チレン・アクリル酸・アクリル酸エステル共重合体を生
成させる。次いで、このエチレン・アクリル酸共重合体
またはエチレン・アクリル酸・アクリル酸エステル共重
合体のアクリル酸成分の一部または全部と、N,N−ジ
アルキルアミノアルキルアミン(例えば、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノプ
ロピルアミン等)とを反応させてアミド化し、最後に4
級アルキル化反応をおこなわせて4級カチオンイオン対
を導入することにより共重合体(A)を得ることができ
る。かくして得られる共重合体(A)において、エチレ
ン成分が構成単位(i)、アクリル酸エステル成分及び
アミド化しないアクリル酸成分が構成単位(ii)、アミ
ド化及び4級アルキル化反応により4級カチオンイオン
対が導入されたアクリル酸成分が構成単位(iii)とな
る。
【0023】共重合体(A)は、エチレン・メタクリル
酸共重合体またはエチレン・メタクリル酸・メタクリル
酸エステル共重合体のメタクリル酸成分の一部もしくは
全部、或いはエチレン・クロトン酸共重合体またはエチ
レン・クロトン酸・クロトン酸エステル共重合体のクロ
トン酸成分の一部もしくは全部と、N,N−ジアルキル
アミノアルキルアミンとを反応させてアミド化し、次い
で4級アルキル化反応をおこなわせることによっても得
ることもできる。
【0024】この構成単位(iii)の具体例としては、例
えば下記式(III-1)、式(III-2)を挙げることがで
きる。
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】共重合体(A)には、この他にアクリルア
ミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、スチレン、
塩化ビニル、メタリル酸ソーダ等の他の単量体成分も少
量であれば共重合することができる。
【0028】共重合体(A)の重量平均分子量は任意で
あるが、1,000〜300,000であるとポリエス
テルに対する相溶性が良好となるため好ましい。
【0029】[ポリエステル組成物]本発明において
は、ポリエステル100重量部に対し、上記の共重合体
(A)を0.1〜15重量部、好ましくは1〜10重量
部含有するポリエステル組成物を用いる。共重合体
(A)の含有量が0.1重量部未満ではフイルムの耐剥
離帯電性が不足し、15重量部を超えるとフイルムの耐
削れ性やヤング率保持性等の特性が低下する。
【0030】ポリエステル組成物には、フイルムの滑り
性を良好なものとするため、滑剤として平均粒径が0.
01〜20μm程度の有機や無機の微粒子を、例えば
0.001〜5重量%の配合割合で含有させることがで
きる。かかる微粒子としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化
チタン、グラファイト、カーボンブラック、酸化亜鉛、
炭化珪素、酸化錫等の無機微粒子、架橋アクリル樹脂、
架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、架橋シリコーン
樹脂等の有機微粒子を好ましく挙げることができる。
【0031】前記微粒子以外にも着色剤、公知の帯電防
止剤、酸化防止剤、有機滑剤(滑り剤)、触媒、蛍光増
白剤、可塑剤、架橋剤、紫外線吸収剤、他の樹脂等を必
要に応じて添加することができる。
【0032】[低剥離帯電性フイルム]本発明の低剥離
帯電性フイルムは、上記のポリエステル組成物からなる
ポリエステルフイルムであって、未延伸フイルム、一軸
延伸フイルム、二軸延伸フイルムのいずれであってもよ
いが、二軸方向に延伸面積倍率で8〜40倍、特に10
〜30倍延伸されている二軸延伸フイルムであることが
フイルムの機械的特性に優れるため好ましい。また、二
軸延伸後、更に熱処理したフイルムであるとフイルムの
機械的特性及び熱的特性に優れるため特に好ましい。
【0033】かかるポリエステルフイルムは、従来から
知られている方法で製造することができる。例えば、前
記ポリエステル組成物を溶融し冷却ドラム上にキャスト
して未延伸フイルムを得ることができ、該未延伸フイル
ムを縦方向あるいは横方向に一軸延伸することにより一
軸延伸フイルムを得ることができる。また、上記未延伸
フイルムを縦方向(または横方向)、次いで横方向(ま
たは縦方向)に逐次二軸延伸する方法、或いは縦方向と
横方向に同時二軸延伸することにより二軸延伸フイルム
を得ることができる。この二軸延伸フイルムは、更に縦
方向及び/若しくは横方向に再延伸並びに/又は熱処理
することもできる。
【0034】上記の二軸延伸フイルムを得るための方法
としては、例えばポリエステル組成物を溶融し冷却ドラ
ム上にキャストして未延伸フイルムとし、この未延伸フ
イルムを縦方向に60〜150℃で2〜5倍延伸し一軸
延伸フイルムとする。この一軸延伸フイルムには、必要
に応じてプライマー用等の水性塗液を塗布し乾燥するこ
とができる。次いでこの一軸延伸フイルムを80〜17
0℃で横方向に1.1〜8倍延伸して二軸延伸ポリエス
テルフイルムとすることができる。二軸延伸ポリエステ
ルフイルムは必要であれば、更に縦方向及び/若しくは
横方向に再延伸並びに/又は140〜260℃で熱処理
することもできる。
【0035】また、本発明の低剥離帯電性フイルムは、
用途によりフイルムの光線透過率を調整することができ
る。例えば透明性を要求される用途には延伸後の光線透
過率が80%以上の透明なフイルムを用いることができ
る。かかる透明な低剥離帯電性フイルムは、例えば磁気
テープ、磁気ディスク等の磁気記録材料や電子材料、グ
ラフィックフイルム、製版フイルム、OHPフイルム用
に好ましく用いることができる。フイルムの厚みは用途
により変わるが、例えば15〜160μm、特に25〜
100μmであることが好ましい。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。各特性値は下記の方法で測定した。尚、例中の
平均分子量は重量平均分子量を意味する。
【0037】1.剥離帯電量(耐剥離帯電性) ロール状に巻いた幅1,200mm、長さ2,000m
のフイルムを、温度22℃、湿度39%RHに調整した
後、93m/分の速度でロールから巻き出した時の剥離
帯電量を電位計(ヒューグル社製・Model203型
機)で計測した。剥離帯電量は、フイルムの剥離位置
(ロール状に巻いてあるフイルムがロールから剥離して
巻き出される位置)からフイルムの走行方向に約10c
m離れた箇所で走行するフイルムの表面から約50mm
離れた位置に電位計の検出端を設置して測定した。尚、
耐剥離帯電性は剥離帯電量測定結果からら下記の基準に
より評価した。 A:剥離帯電量が1.5KV未満(耐剥離帯電性が特に良好) B:剥離帯電量が1.5KV以上、2.0KV未満(耐剥離帯電性が良好) C:剥離帯電量が2.0KV以上(耐剥離帯電性が不良で実用上問題となる)
【0038】2.耐削れ性 幅0.5インチのサンプルフイルムを、ステンレス製の
直径が7mmの円筒ピンに100gの荷重で接触させな
がら10m/分の速度で900m走行させた後、ピンに
付着した粉を観察し、下記の基準により評価した。 A:ピンに極く僅かな粉の付着が認められた。 B:ピンに僅かな粉の付着が認められた。 C:ピンに極めて多くの粉の付着が認められた。
【0039】3.表面エネルギー安定性 表面エネルギーがE0 dyne/cm のブランクフイルム(比
較例1と同様のポリエステルフイルム)とサンプルフイ
ルムとを重ね、6 kg/cm2 の荷重を加えた状態で55
℃、70%RHの雰囲気で18時間保持した後、ブラン
クフイルムのサンプルフイルムとの接触面の表面エネル
ギー(E1 dyne/cm )を測定し、得られた測定結果から
下記の基準により表面エネルギー安定性を評価した。 A: E1 /E0 ≧0.950(表面エネルギー安定性良好) B:0.950>E1 /E0 ≧0.925(表面エネルギー安定性やや良好) C:0.925>E1 /E0 (表面エネルギー安定性不良) 尚、表面エネルギーの測定はJIS−K6768−19
77の濡れ試験法に準じて行なった。即ち、表面張力標
準液を綿棒に含ませてフイルム面上に一方向に移動させ
て塗布し、2秒後の液膜の状態(濡れが生じるか、ハジ
キが生じるか)を観察し、塗布面を正確に濡らす表面張
力標準液を選ぶことにより表面エネルギー(E1 dyne/c
m )を求めた。
【0040】4.ヤング率(ヤング率保持性) サンプルフイルムの縦方向のヤング率(Ys)及びブラ
ンクフイルム(比較例1と同様のポリエステルフイル
ム)の縦方向のヤング率(Yb)をそれぞれ幅0.5イ
ンチのフイルムを用いて引張り試験機にて測定し、得ら
れた測定結果から下記の基準によりヤング率保持性を評
価した。 A: Ys/Yb≧0.950(ヤング率保持性良好) B:0.950>Ys/Yb≧0.925(ヤング率保持性やや良好) C:0.925>Ys/Yb (ヤング率保持性不良)
【0041】[実施例1]固有粘度0.65のポリエチ
レンテレフタレ−ト100重量部に、エチレン成分86
モル%、アクリル酸エチル成分7モル%及び前記式(II
I-1)で示される成分([−CH2 CH−(CONH)
(CH2 3 + (CH3 3 ][CH3 SO3 - ])
7モル%の共重合体(A−1)3重量部を配合したポリ
エステル組成物を溶融して冷却ドラム上にキャストして
未延伸フイルムとし、この未延伸フイルムを100℃で
縦方向に3.5倍延伸し、次いで102℃で横方向に
3.8倍延伸し、更に233℃で熱処理して厚さ15μ
mの二軸延伸フイルムを得た。このフイルムの特性を表
1に示す。
【0042】[比較例1]共重合体(A−1)を配合し
ない以外は実施例1と同様にして二軸延伸フイルム得
た。このフイルムの特性を表1に示す。
【0043】[実施例2〜10、比較例2〜4]共重合
体又は化合物の種類、配合量を表1に示すように変更し
た以外は実施例1と同様にして二軸延伸フイルム得た。
これらフイルムの特性を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1において[A−1]、[A−2]、
[B−1]及び[B−2]は下記の共重合体または化合
物を示す。
【0046】[A−1]:エチレン成分86モル%、ア
クリル酸エチル成分7モル%及び前記式(III-1)で示さ
れる成分([−CH2 CH−(CONH)(CH2 3
+(CH3 3 ][CH3 SO3 - ])7モル%の共
重合体(平均分子量:6,240) [A−2]:エチレン成分88モル%、アクリル酸エチ
ル成分6モル%及び前記式(III-2)で示す成分([−C
2 CH−(CONH(CH2 3 + (CH 3
2 (C2 5 )][C2 5 SO3 - ])6モル%の共
重合体(平均分子量:7,150) [B−1]:スチレン成分78モル%、スチレンスルホ
ン酸ソーダ成分6モル%、アクリル酸メチル成分10モ
ル%及び2−ヒドロキシエチルアクリレート成分6モル
%の共重合体(平均分子量:35,600) [B−2]:C1327SO3
【0047】
【発明の効果】本発明の低剥離帯電性フイルムは、フイ
ルムをロールから巻き出す際の耐剥離帯電性、フイルム
の表面エネルギー安定性、耐削れ性に優れ、磁気カ−ド
等の磁気記録媒体、包装材料、写真材料、グラフィック
材料、製版フイルム、OHPフイルム等に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル100重量部に対し、下記
    式(I)で示される構成単位(i)50〜98モル%、
    下記式(II)で示される構成単位(ii)0〜25モ
    ル%及び下記式(III)で示される構成単位(ii
    i)1〜40モル%の共重合体(A)を0.1〜15重
    量部含有するポリエステル組成物からなり、二軸方向に
    延伸面積倍率で8〜40倍延伸されている低剥離帯電性
    フイルム。 【化1】 【化2】 [式(II)中、R1 、R2 はHまたはCH3 ;X
    はHまたは炭素数が1〜6の飽和炭化水素基] 【化3】 [式(III)中、R1 、R2 はHまたはCH3
    3 は炭素数が2〜10アルキレン基;R4 、R5
    、R6 はHまたは炭素数が1〜5の飽和炭化水素基;
    7 は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基を示す。]
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