JP3183566U - バックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造 - Google Patents

バックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造 Download PDF

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Abstract

【課題】シーリング材の防水性能の低下を防止すると共に、水抜き穴の排水性能の低下を防止できるバックアップ材付き水切り材を提供する。
【解決手段】バックアップ材付き水切り材16は、横目地12に設けられるシーリング材14と対向して配置される垂直下部17aを有する水切り材17と、垂直下部17aの正面に設けられ、水抜き穴18aを有する第1バックアップ材18と、シーリング材14と第1バックアップ材18との間に挟み込まれる第2バックアップ材19とを備える。前記第1バックアップ材18は、第2バックアップ材19よりも硬度が大きく、第1バックアップ材18の厚みの範囲内において最大限の大きさの水抜き孔18aを確保し、水抜き機能も維持できる硬さに形成され、第2バックアップ材19は、第1バックアップ材18よりも硬度が小さく、シーリング材14の伸縮性を確保することができる硬さに形成されている。
【選択図】図2

Description

本考案は、縦張りされた上下の中空押出成形板の間に形成される横目地内に設けられるバックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造に関する。
従来より、縦張りされた上下の中空押出成形板で建物の外壁を形成することが行われており、この上下の中空押出成形板の間に形成される横目地の防水構造の一例として、横目地内にシーリング材が設けられ、このシーリング材よりも室内側に水切り材が配置されるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この水切り材の垂直下部の正面には、バックアップ材が取り付けられ、このバックアップ材は、横目地の目地底を形成し、横目地に充填されるシーリング材をバックアップすることができるものである。
この横目地の防水構造によると、例えば何らかの原因でシーリング材が損傷して、雨水等の水が室外側から上側の中空押出成形板の中空部に浸入したときに、この水をバックアップ材に透過させて下側の中空押出成形板の中空部に導くことができる。そして、この下側の中空押出成形板の中空部に導かれた水は、最終的には、パイプを介して室外に排出される。
特開平6−57830号公報
上記従来の横目地の防水構造では、横目地内のシーリング材が三面接着しないように、バックアップ材として軟質材(クッション性を有する材料)を使用する必要がある。しかし、このようなバックアップ材は、軟質材であっても水の透過量が少ないため、水を効率よく透過させて下方に排出することが困難である。
このため、水をバックアップ材に対して効率よく通すために、バックアップ材に水抜き穴を形成することが考えられるが、軟質材でバックアップ材を形成すると、バックアップ材の厚み内で形成できる水抜き穴の大きさは限定されたものとなり、水を効率よく透過させようとしても或る一定の限界が生じる。また、バックアップ材の硬度を大きくするとある程度の大きさの水抜き穴が形成できるものの、横目地内のシーリング材が三面接着状態となるためシーリング材の追従性が低下し、建物の層間変位によって壁面にずれが発生した場合にシーリング材が損傷することがある。
本考案は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、シーリング材の防水性能の低下を防止することができると共に、水抜き穴の排水性能の低下を防止でき、更に、水抜き穴が埃等によって目詰まりすることを抑制することができるバックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造を提供することを目的としている。
本考案に係るバックアップ材付き水切り材は、縦張りされた上下の中空押出成形板の間に形成される横目地内に設けられるシーリング材よりも室内側に配置され、前記上側の中空押出成形板の中空部に浸入した水を前記下側の中空押出成形板の中空部に導くためのバックアップ材付き水切り材において、前記シーリング材よりも室内側に前記シーリング材と対向して配置される垂直下部を有し、前記シーリング材の長さ方向に延びる形状の水切り材と、前記垂直下部の前記シーリング材側の正面に設けられ、水抜き穴を有する第1バックアップ材と、前記第1バックアップ材の正面に設けられ、前記シーリング材と前記第1バックアップ材との間に挟み込まれる第2バックアップ材とを備え、前記第1バックアップ材は、前記第2バックアップ材よりも硬度が大きく、前記シーリング材から受ける押圧力に抗して前記水抜き穴の水抜き機能を確保することができる硬さに形成され、前記第2バックアップ材は、前記第1バックアップ材よりも硬度が小さく、前記シーリング材の伸縮性を確保することができる硬さに形成されていることを特徴とするものである。
この考案に係るバックアップ材付き水切り材によると、このバックアップ材付き水切り材が設けられる横目地は、シーリング材によって防水機能が確保されているが、例えば何らかの原因によって、雨水等の水が室外から上側の中空押出成形板の中空部に浸入したときは、この浸入した水を第1バックアップ材の水抜き穴に通して下側の中空押出成形板の中空部に導くことができる。そして、この下側の中空押出成形板の中空部に導かれた水は、例えば室外に排出される。
そして、第1バックアップ材は、第2バックアップ材よりも硬度が大きく、当該第1バックアップ材の厚みの範囲内において多数の水抜き孔を確保することができるので、水を良好に排出することができる。また、第1バックアップ材は、硬度が大きい材料で作ることができるので、剛性が高く、第1バックアップ材に対して比較的大きい穴径の水抜き穴を形成することが可能である。これによって、水抜き穴の排水性能の向上を図ることができ、水抜き穴が埃等によって目詰まりし難くすることができる。
更に、第2バックアップ材は、第1バックアップ材よりも硬度が小さく、シーリング材の三面接着による損傷を防止することができる硬さ、即ち、シーリング材の伸縮性を確保することができる硬さに形成されているので、第2バックアップ材がシーリング材に対して三面接着防止材として機能することができる。これにより、シーリング材の防水性能の低下を防止することができる。
つまり、シーリング材は、上下の中空押出成形板の横目地を形成する上下の各端面に対して二面接着して、防水機能を発揮することができる。そして、このシーリング材は、横目地の奥側の第2バックアップ材に接着することがあったとしても、第2バックアップ材は、シーリング材が三面接着状態となることを防ぐことができる硬さに形成されているので、シーリング材の三面接着による損傷を防止することができる。
この考案に係るバックアップ材付き水切り材において、前記第1バックアップ材は、未発泡体で形成され、前記第2バックアップ材は、発泡体で形成されているものとするとよい。
このようにすると、第2バックアップ材よりも硬度が大きく、シーリング材から受ける押圧力に抗して水抜き穴の水抜き機能を確保することができる硬さの第1バックアップ材を比較的簡単に製造することができる。そして、第1バックアップ材よりも硬度が小さく、シーリング材の三面接着による損傷を防止することができる硬さの第2バックアップ材も比較的簡単に製造することができる。
また、第2バックアップ材を未発泡体ではなく、発泡体で形成することによって、第2バックアップ材の表面に多数の凹凸を形成することができる。これによって、第2バックアップ材がシーリング材と接着することがあったとしても、両者の接着面積を小さくすることができるので、この点でも、シーリング材の三面接着による損傷を防止することができる。
このように、第2バックアップ材とシーリング材との接着面積を小さくできるのは、第2バックアップ材の表面に多数の凹凸が形成されるので、この多数の凸部にシーリング材が接着したとしても接着面積を小さくすることができるためである。また、第2バックアップ材は軟質材であるので、第2バックアップ材とシーリング材とが互いに接着したとしても、第2バックアップ材の変形によって層間変位によるシーリング材の損傷を防ぐことができる。
この考案に係るバックアップ材付き水切り材において、前記水抜き穴は、前記第1バックアップ材に沿って多数設けられ、前記それぞれの水抜き穴の方向が鉛直方向に形成されているものとするとよい。
このようにすると、上側の中空押出成形板の中空部に浸入した雨水等の水を、第1バックアップ材に沿って多数設けられているそれぞれの水抜き穴に通して鉛直下方向に排水することができる。これによって、水が第1バックアップ材上に滞留しないように速やかに排水することができ、水が室内側に浸入する可能性を解消することができる。
この考案に係るバックアップ材付き水切り材において、前記水切り材は、板状の前記垂直下部と、当該垂直下部の上縁部と結合し前記横目地に配置される水平部と、この水平部の室内側縁部と結合し前記上側の中空押出成形板の室内側の背面に沿って上方向に延びる垂直上部とを有し、前記第1及び第2バックアプ材は、それぞれ平帯状の板状体であるものとするとよい。
このようにすると、上側の中空押出成形板の中空部に浸入した水を、水切り材の水平部の上面及び水抜き穴に通して下側の中空押出成形板の中空部の上側開口部に導くことができる。そして、水切り材の垂直上部は、水平部と結合し、上側の中空押出成形板の室内側の背面に沿って上方向に延びているので、水切り材の水平部上の水が室内側に浸入することを防止できる。また、第1及び第2バックアップ材は、それぞれ平帯状の板状体で形成され、かつ、垂直下部が板状に形成されているので、横目地に設けられているシーリング材を、その全範囲に亘って均一な力でバックアップ(保持)することができる。
本考案に係る横目地の防水構造は、本考案に係るバックアップ材付き水切り材を備えることを特徴とするものである。
本考案に係る横目地の防水構造は、本考案に係るバックアップ材付き水切り材を備えており、このバックアップ材付き水切り材は、上記と同様の作用を奏することができる。
本考案に係る横目地の防水構造において、前記バックアップ材付き水切り材は、下地材に設けられ、この下地材は、躯体に設けられているものとするとよい。
このようにすると、バックアップ材付き水切り材を横目地に取り付けるための部材を別に用意して、この部材を建物の躯体に設ける必要がないので、この横目地の防水構造を施工する手間と費用を軽減することができる。
本考案に係る横目地の防水構造において、前記中空押出成形板は、互いに間隔を隔てて平行して形成されている室外側の第1板状部と室内側の第2板状部とを有し、前記第1板状部と前記第2板状部とが互いに複数のリブを介して結合し、このリブとリブとの間に中空部が縦方向に形成され、前記第2バックアップ材は、前記上下の中空押出成形板のそれぞれの前記第1板状部の上下の端面の間に形成される横目地内にその一部又は全部が収容されているものとするとよい。
このように、上下の中空押出成形板のそれぞれの第1板状部の上下の端面の間に形成される横目地内に、第2バックアップ材の一部又は全部が収容されるようにすると、この第2バックアップ材によってシーリング材を確実にバックアップすることができ、シーリング材による防水機能を確実に発揮させることができる。
この考案に係るバックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造によると、シーリング材の防水性能の低下を防止することができると共に、水抜き穴の排水性能の低下を防止でき、更に、水抜き穴が埃等によって目詰まりすることを抑制することができる。これによって、雨水等の水が室外から横目地を通って室内側に浸入することを確実に防止することができる。
この考案の一実施形態に係る横目地の防水構造を示す縦断面図である。 図1の横目地の防水構造を示す部分拡大縦断面図である。 図1の横目地の防水構造を示す部分切欠き斜視図である。 図1の横目地の防水構造に使用されているバックアップ材付き水切り材を示す部分切欠き斜視図である。 図4のバックアップ材付き水切り材を示すA部分拡大斜視図である。
以下、本考案に係るバックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造の一実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。図1に示すように、縦張りされた上下の中空押出成形板11で例えば建物の外壁が形成され、この上下の中空押出成形板11の間に形成される横目地12に防水構造13が設けられている。この横目地の防水構造13は、水平方向に延びる横目地12内にシーリング材14が設けられ、このシーリング材14よりも室内15側にバックアップ材付き水切り材16が配置されている。
そして、図2に示すように、このバックアップ材付き水切り材16を構成する水切り材17の垂直下部17aの正面には、第1バックアップ材18が貼着されて取り付けられ、この第1バックアップ材18の正面には、第2バックアップ材19が貼着されて取り付けられている。これら第1及び第2バックアップ材18、19は、横目地12の目地底を形成し、横目地12に充填されるシーリング材14をバックアップ(保持)することができるものである。
この図1及び図2に示す横目地の防水構造13によると、例えば何らかの原因でシーリング材14が損傷して、雨水等の水が室外20側から横目地12(図1及び図2に現れていない上側の横目地)を通って上側の中空押出成形板11の中空部11aに浸入したときに、この水を第1バックアップ材18に設けられている多数の各水抜き穴18aに通して下側の中空押出成形板11の中空部11aに導くことができる。そして、この下側の中空押出成形板11の中空部11aに導かれた水は、最終的には図示しないパイプを介して室外20に排出される。
図1に示す中空押出成形板11は、例えば押出成形セメント板である。この中空押出成形板11は、互いに間隔を隔てて平行して形成されている室外20側の第1板状部11bと室内15側の第2板状部11cとを有し、第1板状部11bと第2板状部11cとが互いに複数のリブ11dを介して結合し、このリブ11dとリブ11dとの間に中空部11aが縦方向に形成されている。
そして、図1に示す横目地の防水構造13における中空押出成形板11の取付方向は、中空部11aの長さ方向が縦方向(鉛直方向)となるように、この中空押出成形板11が建物の躯体21に取り付けられている(所謂、「縦張り」されている。)。
つまり、図1に示すように、建物の躯体21である鉄骨梁の上面には、ブラケット22が溶接固定されている。このブラケット22には、断面L字形の左右に延在する下地材23の一方の垂直片部23aが溶接固定されている。従って、下地材23は、その他方の水平片部23bが躯体21の上面と平行となって左右に延在する。
この下地材23の垂直片部23aには、Zクリップ24を介して中空押出成形板11が取り付けられている。すなわち、中空押出成形板11の中空部11aには、プレートナット25が挿入され、中空押出成形板11の背面には、Zクリップ24の一端を貫通したボルト26がプレートナット25に螺合されている。中空押出成形板11は、背面がパッキン27を介して下地材23の垂直片部23aに当接されている。つまり、中空押出成形板11は、背面と、この背面に固定されたZクリップ24とで垂直片部23aを挟持して下地材23に取り付けられている。また、中空押出成形板11は、下地材23の水平片部23b(重量受け部)によってその下端が支持され、中空押出成形板11の重量が受けられている。
次に、図4及び図2を参照してバックアップ材付き水切り材16を説明する。バックアップ材付き水切り材16は、シーリング材14の長さ方向に延びる形状であり、水切り材17と、第1バックアップ材18と、第2バックアップ材19とを備えている。そして、これら第1及び第2バックアップ材18、19は、それぞれ平帯状の板状体である。
図4に示すように、水切り材17は、例えば金属製の板状体を屈曲して形成されたものであり、垂直下部17aと、水平部17bと、垂直上部17cとを有している。
図2に示すように、垂直下部17aは、シーリング材14よりも室内15側にシーリング材14と対向して配置され、かつ、下側の中空押出成形板11のリブ11dの上端部に形成された切欠き溝11a内に垂直下部17aの下部が収容されるように配置されている。
水平部17bは、垂直下部17aの上縁部と結合し、上側の中空押出成形板11の下端面と下地材23の水平片部23bの上面との間に挟み込まれた状態で横目地12内に配置されている。
垂直上部17cは、水平部17bの室内側縁部と結合し、上側の中空押出成形板11の室内15側の背面に沿って上方向に延びる形状であり、パッキン27と下地材23の垂直片部23aとの間に挟み込まれた状態で配置されている。
第1バックアップ材18は、垂直下部17aのシーリング材14側の正面に貼着して設けられ、多数の水抜き穴18aを有している。この多数の水抜き穴18aは、第1バックアップ材18に沿って設けられ、それぞれの水抜き穴18aの方向が鉛直方向に形成されている。
第2バックアップ材19は、第1バックアップ材18のシーリング材14側の正面に貼着して設けられ、シーリング材14と第1バックアップ材18との間に挟み込まれるものである。つまり、図2に示すように、第2バックアップ材19は、上下の中空押出成形板11のそれぞれの第1板状部11bの上下の端面11f、11gの間に形成される横目地12内にその一部又は全部が収容されている。
また、第1バックアップ材18は、第2バックアップ材19よりも硬度が大きく、シーリング材14から受ける押圧力に抗して水抜き穴18aの水抜き機能を確保することができる硬さに形成されている。つまり、第1バックアップ材18は、シーリング材14から受ける押圧力に抗して、水抜き穴18aが水を通すことができる程度の穴径を確保できるように、所定の硬度の材料で所定の形状に形成されている。
第2バックアップ材19は、第1バックアップ材18よりも硬度が小さく、シーリング材14の伸縮性を確保することができる硬さに形成されている。
この第1バックアップ材18は、例えばポリプロピレン、塩化ビニル、ポリスチレン等の未発泡体で形成されている。また、第2バックアップ材19は、例えばポリエチレンやシリコン系の離型性のある発泡体で形成されている。
上記のように第1及び第2バックアップ材18、19を形成すると、第2バックアップ材19よりも硬度が大きく、シーリング材14から受ける押圧力に抗して水抜き穴18aの水抜き機能を確保することができる硬さの第1バックアプ材を比較的簡単に製造することができる。
そして、第1バックアップ材18よりも硬度が小さく、シーリング材14の伸縮性を確保することができる硬さの第2バックアップ材19も比較的簡単に製造することができる。
また、第2バックアップ材19を未発泡体ではなく、発泡体で形成することによって、第2バックアップ材19の表面に多数の凹凸を形成することができる。これによって、第2バックアップ材19がシーリング材14と接着することがあったとしても、両者の接着面積を小さくすることができるので、シーリング材14の三面接着による損傷を防止することができる。
このように、第2バックアップ材19とシーリング材14との接着面積を小さくできるのは、第2バックアップ材19の表面に多数の凹凸が形成され、この多数の凸部がシーリング材14の表面と接着することがあるからである。
なお、図2に示す28は、断熱材であり、例えばロックウールである
次に、上記のように構成されたバックアップ材付き水切り材16及び横目地の防水構造13の作用について説明する。この図2に示すバックアップ材付き水切り材16によると、このバックアップ材付き水切り材16が設けられる横目地12は、シーリング材14によって防水機能が確保されているが、例えば何らかの原因によって、雨水等の水が室外20から横目地12(図2には表れていない上側の横目地)を通って図2に示す上側の中空押出成形板11の中空部11aに浸入したときは、この浸入した水を矢印29で示すように第1バックアップ材18の水抜き穴18aに通して下側の中空押出成形板11の中空部11aに導くことができる。そして、この下側の中空押出成形板11の中空部11aに導かれた水は、例えば図示しないパイプを介して室外20に排出される。
そして、第1バックアップ材18は、第2バックアップ材19よりも硬度が大きく、シーリング材14から受ける押圧力に抗して水抜き穴18aの水抜き機能を確保することができる硬さに形成されているので、水を良好に排出することができる。また、第1バックアップ材18は、硬度が大きい材料で作ることができるので、剛性が高く、第1バックアップ材18に対して比較的大きい穴径の水抜き穴18aを形成することが可能である。これによって、水抜き穴18aの排水性能の向上を図ることができ、水抜き穴18aが埃等によって目詰まりし難くすることができる。
更に、第2バックアップ材19は、第1バックアップ材18よりも硬度が小さく、シーリング材14の三面接着による損傷を防止することができる硬さ、即ち、シーリング材14の伸縮性を確保することができる硬さに形成されているので、第2バックアップ材19がシーリング材14に対して三面接着防止材として機能することができる。これにより、シーリング材14の防水性能の低下を防止することができる。
つまり、シーリング材14は、上下の第1板状部11bの横目地12を形成する上下の各端面11f、11gに対して二面接着して防水機能を発揮することができる。そして、このシーリング材14は、横目地12の奥側の第2バックアップ材19に接着することがあったとしても、第2バックアップ材19は、シーリング材14が三面接着状態となることを防ぐことができる硬さに形成されているので、シーリング材14の三面接着による損傷を防止することができる。
このように、図2に示すバックアップ材付き水切り材16及び横目地の防水構造13によると、シーリング材14の防水性能の低下を防止することができると共に、水抜き穴18aの排水性能の低下を防止でき、更に、水抜き穴18aが埃等によって目詰まりすることを抑制することができる。これによって、雨水等の水が室外20から横目地12を通って室内15側に浸入することを確実に防止することができる。
そして、図5に示すように、水抜き穴18aは、第1バックアップ材18に沿って多数設けられ、それぞれの水抜き穴18aの方向が鉛直方向に形成されているので、上側の中空押出成形板11の中空部11aに浸入した雨水等の水を、第1バックアップ材18に沿って多数設けられているそれぞれの水抜き穴18aに通して鉛直下方向に排水することができる。これによって、水が第1バックアップ材18上に滞留しないように速やかに排水することができ、水が室内15側に浸入する可能性を解消することができる。
そして、図4及び図2に示すバックアップ材付き水切り材16は、上側の中空押出成形板11の中空部11aに浸入した水を、水切り材17の水平部17bの上面及び多数の水抜き穴18aに通して下側の中空押出成形板11の中空部11aの上側開口部に導くことができる。そして、水切り材17の垂直上部17cは、水平部17bと結合し、上側の中空押出成形板11の室内15側の背面に沿って上方向に延びているので、水切り材17の水平部17b上の水が室内15側に浸入することを防止できる。また、第1及び第2バックアップ材18、19は、それぞれ平帯状の板状体で形成され、かつ、垂直下部17aが板状に形成されているので、横目地12に設けられているシーリング材14を、その全範囲に亘って均一な力でバックアップ(保持)することができる。
また、図1に示すように、バックアップ材付き水切り材16は、下地材23に設けられ、この下地材23は、躯体21に設けられているので、バックアップ材付き水切り材16を横目地12に取り付けるための部材を別に用意して、この部材を建物の躯体21に設ける必要がない。よって、この横目地の防水構造13を施工する手間と費用を軽減することができる。
更に、図2に示すように、上下の中空押出成形板11のそれぞれの第1板状部11bの上下の端面11f、11gの間に形成される横目地12内に、第2バックアップ材19の一部又は全部が収容されるようにすると、この第2バックアップ材19によってシーリング材14を確実にバックアップすることができ、シーリング材14による防水機能を確実に発揮させることができる。
ただし、上記実施形態では、水切り材17の形状を図4に示すものとしたが、これ以外の形状としてもよい。要は、水切り材は、第1及び第2バックアップ材18、19が取り付けられて、この第1及び第2バックアップ材18、19によってシーリング材14をバックアップすることができ、しかも、雨水等の水が室外20から横目地12等を通って室内15側に浸入することを防止できるようにするものであればよい。
そして、上記実施形態では、図5に示すように、平帯状に形成された第1バックアップ材18に設けられた多数の水抜き穴18aを、それぞれ貫通孔として形成したが、これに代えて、第1バックアップ材18の一方の面に多数の溝を鉛直方向に形成し、この多数の溝が形成された面を水切り材17の垂直下部17aの正面に貼り合せることによって多数の水抜き穴を形成してもよい。この多数の水抜き穴は、多数の溝と当該垂直下部17aの正面とによって形成されたものである。
また、上記実施形態では、第1バックアップ材18を未発泡体で形成し、第2バックアップ材19を発泡体で形成したが、これに限定するものではなく、これら第1及び第2バックアップ材18、19を未発泡体及び発泡体のいずれを使用して形成してもよい。ただし、第1バックアップ材18は、水抜き穴18aの大きさを確保できるものとし、第2バックアップ材19は、シーリング材14の三面接着による損傷を防止することができるものとする。
更に、上記実施形態では、図2に示すように、第2バックアップ材19は、上下の中空押出成形板11のそれぞれの第1板状部11bの上下の端面11f、11g間に形成される横目地12内にその一部又は全部が収容されるように配置したが、これに代えて、第2バックアップ材19の全体を中空押出成形板11の中空部11aに配置して、上下の端面11f、11g間の横目地12内に設けられたシーリング材14をバックアップするようにしてもよい。
以上のように、本考案に係るバックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造は、シーリング材の防水性能の低下を防止することができると共に、水抜き穴の排水性能の低下を防止でき、更に、水抜き穴が埃等によって目詰まりすることを抑制することができる優れた効果を有し、このようなバックアップ材付き水切り材及び横目地の防水構造に適用するのに適している。
11 中空押出成形板
11a 中空部
11b 第1板状部
11c 第2板状部
11d リブ
11e 切欠き溝
11f 端面
11g 端面
12 横目地
13 横目地の防水構造
14 シーリング材
15 室内
16 バックアップ材付き水切り材
17 水切り材
17a 垂直下部
17b 水平部
17c 垂直上部
18 第1バックアップ材
18a 水抜き穴
19 第2バックアップ材
20 室外
21 躯体
22 ブラケット
23 下地材
23a 垂直片部
23b 水平片部
24 Zクリップ
25 プレートナット
26 ボルト
27 パッキン
28 断熱材
29 矢印

Claims (7)

  1. 縦張りされた上下の中空押出成形板の間に形成される横目地内に設けられるシーリング材よりも室内側に配置され、前記上側の中空押出成形板の中空部に浸入した水を前記下側の中空押出成形板の中空部に導くためのバックアップ材付き水切り材において、
    前記シーリング材よりも室内側に前記シーリング材と対向して配置される垂直下部を有し、前記シーリング材の長さ方向に延びる形状の水切り材と、
    前記垂直下部の前記シーリング材側の正面に設けられ、水抜き穴を有する第1バックアップ材と、
    前記第1バックアップ材の正面に設けられ、前記シーリング材と前記第1バックアップ材との間に挟み込まれる第2バックアップ材とを備え、
    前記第1バックアップ材は、前記第2バックアップ材よりも硬度が大きく、前記シーリング材から受ける押圧力に抗して前記水抜き穴の水抜き機能を確保することができる硬さに形成され、
    前記第2バックアップ材は、前記第1バックアップ材よりも硬度が小さく、前記シーリング材の伸縮性を確保することができる硬さに形成されていることを特徴とするバックアップ材付き水切り材。
  2. 前記第1バックアップ材は、未発泡体で形成され、前記第2バックアップ材は、発泡体で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバックアップ材付き水切り材。
  3. 前記水抜き穴は、前記第1バックアップ材に沿って多数設けられ、前記それぞれの水抜き穴の方向が鉛直方向に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバックアップ材付き水切り材。
  4. 前記水切り材は、板状の前記垂直下部と、当該垂直下部の上縁部と結合し前記横目地に配置される水平部と、この水平部の室内側縁部と結合し前記上側の中空押出成形板の室内側の背面に沿って上方向に延びる垂直上部とを有し、
    前記第1及び第2バックアプ材は、それぞれ平帯状の板状体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバックアップ材付き水切り材。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のバックアップ材付き水切り材を備えることを特徴とする横目地の防水構造。
  6. 前記バックアップ材付き水切り材は、下地材に設けられ、この下地材は、躯体に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の横目地の防水構造。
  7. 前記中空押出成形板は、互いに間隔を隔てて平行して形成されている室外側の第1板状部と室内側の第2板状部とを有し、前記第1板状部と前記第2板状部とが互いに複数のリブを介して結合し、このリブとリブとの間に中空部が縦方向に形成され、
    前記第2バックアップ材は、前記上下の中空押出成形板のそれぞれの前記第1板状部の上下の端面の間に形成される横目地内にその一部又は全部が収容されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の横目地の防水構造。
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