JP3182088B2 - きんつば菓子の3面同時焼き方法ならびにその方法によるきんつば菓子の製造装置 - Google Patents

きんつば菓子の3面同時焼き方法ならびにその方法によるきんつば菓子の製造装置

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JP3182088B2
JP3182088B2 JP24703096A JP24703096A JP3182088B2 JP 3182088 B2 JP3182088 B2 JP 3182088B2 JP 24703096 A JP24703096 A JP 24703096A JP 24703096 A JP24703096 A JP 24703096A JP 3182088 B2 JP3182088 B2 JP 3182088B2
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文彦 増田
康行 那須
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新日本機械工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はきんつば菓子の3面同
時焼き方法ならびにその方法によるきんつば菓子の製造
装置に係り、詳しくは、手造り様風味を失なうことなく
きんつば菓子が製造でき、なかでも、この製造の際に小
豆などを主体とした6面体のあんの各面に生地付け、焼
上げなどの処理を個別的に行なう必要なく、3面の生地
を同時に焼成する3面同時焼き方法と、この方法により
きんつば菓子を集約かつ合理的に行なうことができるき
んつば菓子の製造装置に係る。
【0002】
【従来の技術】 従来から、和菓子の一つとして大衆的
にきんつば菓子が知られ、一般に親しまれている。きん
つば菓子は、周知の通り、小豆、芋などのあんを6面体
に成形し、この6面体のあんの上下面ならびにこれら面
に隣接する4つの側面、つまり、6つの面に小麦粉など
の生地をつけて焼板の上で個々の面につけられた生地を
加熱焼きしてつくられている。
【0003】 このような各面に対する生地づけ、加熱
焼きなどの処理は、ほとんどの場合、手作業で行なわ
れ、手作業の場合には、一つの面に生地をつけ、つけら
れた生地を個々に加熱焼きして行なわれる。このような
各面に対する処理は通常一枚の鉄板の上において職人技
として個別的に行なわれている。
【0004】 しかしながら、最近は、人件費コストの
高騰もあり、元来、きんつば菓子は、大衆和菓子とし
て、安くておいしいことが大きな特徴で親しまれていた
にも拘らず、手造りのものとして、高級和菓子の一つと
なっている。
【0005】 このようなことから、6面体のあんその
ものに、個々に生地をつけ、加熱して焼くということが
煩雑であり、これを集約化して自動化することも考えら
れている。しかしながら、これまで提案されているもの
は、例えば、特開平4−4836号公報に示すように、
6面体のあんそのものの各面につき生地付け、焼きを行
なうもので、本質的に集約化、自動化をはかったもので
ない。
【0006】 また、実開平6−60385号公報に示
すところは、6面体のあんをケース中に入れて生地付け
と焼きを同時に行なうもので、これによると、きんつば
菓子そのものの形態が損なわれ易く、それにともなって
手造り的風味が失なわれ、きんつば菓子としての本質的
なおいしさや風味が消失して好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 本発明はこのような
ところから、きんつば菓子としての本質的な風味が失な
われることなく、しかも、あんの各面に対する生地付
け、加熱焼きなどの個別的処理を3面同時焼きという手
段によって集約化をはかる3面同時焼き方法を提案し、
この方法によるきんつば菓子の製造装置を提案する。
【0008】 更に詳しく云うと、本発明は、6面体か
らなるあんの各面における生地付け、加熱焼きなどの処
理を3面同時かつ集約的に行なう3面同時焼き方法を提
案し、併せて、この方法を利用して連続的にきんつば菓
子が製造できる製造装置を提案する。
【0009】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明方法
は、6面体のあんに付けられた生地を下側から加熱され
る一つの焼板上において加熱焼き上げてきんつば菓子を
製造するに当り、これら6つの面のうちで焼板上にあん
を供給するときに下側になる下面とこの下面をはさんで
隣接する2つの側面とからなる3つの面に生地を付け、
その後、この下面の生地が焼板に接触するように、あん
を焼板上に供給し、下面の生地を焼板上で加熱焼き上げ
る一方、焼板上においてあんの両側にのせられた熱伝導
性にすぐれる一対の側面焼成ブロックを2つの側面の生
地に押付け、焼板との接触により一対の側面焼成ブロッ
クに熱伝達される熱によって2つの側面の生地を加熱焼
き上げることを特徴とする。
【0010】 この方法によりきんつば菓子を製造する
焼き装置は、第1焼き装置と第2焼き装置とが連結さ
れ、これら第1および第2焼き装置には、焼板が連結さ
れて間欠的に走行する焼板列と、この焼板列の一つの焼
板上にのせられてこの焼板上であんをはさんで幅方向に
移動する一対の側面焼成ブロックとを設けて成ることを
特徴とする。
【0011】 以下、これら手段たる構成ならびにそれ
に供せられる焼き装置を図面によって更に詳しく説明す
ると、次の通りである。
【0012】 なお、図1は本発明による3面同時焼き
を実施してきんつば菓子を製造する際の装置の一例を示
す平面図である。
【0013】 図2(a)、(b)ならびに(c)はそ
れぞれ本発明方法によって6面体のあんの6つの面のう
ち3つの面を同時に加熱して焼く各プロセスの説明図で
ある。
【0014】 図3は本発明で使用する焼き装置の入口
側の平面図である。
【0015】 図4は図3に示す焼き装置の入口側をあ
んの流れ方向と直交する幅方向で切断した断面の一部の
断面図である。
【0016】 図5は図3に示す焼き装置の出口側の平
面図である。
【0017】 図6は図5に示す焼き装置の出口側をあ
んの流れ方向と直交する幅方向で切断した断面の一部の
断面図である。
【0018】 図1において、Aは第1焼き装置、Bは
第2焼き装置を示す。2つの焼き装置A、Bにはそれぞ
れ生地付け装置3、41が接続され、各焼き装置A1
2ではそれぞれ6面体のあん1の6つの面のうち隣接
する3つの面を同時に焼き上げることにより、6つの面
の焼成を達成する。まず、第1焼き装置Aでの焼き上げ
に当っては、予め6面体に成形されたあん1は、コンベ
ヤ2を経て順次に連続的に生地付け装置3に供給され
る。
【0019】 この生地付け装置3においては、あん1
の焼くべき面1a、1b、1c、1d、1e、1fのう
ちで3つの隣接する面1a、1b、1cに生地4がつけ
られる(図2(a)参照)。
【0020】 例えば、あん1の下面1aならびにそれ
に隣接する両側面1b、1cに生地4が付けられる。そ
の後、生地が付けられたあん1は第1焼き装置Aの焼板
11上に供給される。(図2(a)参照) 第1焼き装
置Aにおいて、あん1が焼板11にのせられて下流側に
移動する間に、すなわち、所定の焼き時間が与えられ、
生地の付けられた3面1a、1b、1cのうちの下面1
aは焼板11上で加熱して焼かれる。
【0021】 第1焼き装置Aにおいて、焼板11は、
連続的に連結されて焼板列10として形成され、焼板列
10は一定の周期のもとで間欠的に移動する。すなわ
ち、焼板11を間欠的に移動させる場合は、焼板11は
一旦停止し、この停止のときに焼板11と焼板11上の
側面焼成ブロック30とによって3面の生地が焼かれ、
3面が焼かれたあん1は順次に排出される。また、各焼
板11はこの間に下側から加熱源5(図2(a)、
(b)、(c)参照)によって加熱されている。
【0022】 また、焼板11上では、あん1の下面1
aとともに隣接する2つの側面1b、1cを焼くため
に、一対の側面焼成ブロック30、30が配置され、こ
れら側面焼成ブロック30、30により2つの側面1
b、1cをはさまれる。これら側面焼成ブロック30、
30を焼板11上に供給するために、焼板11を連結す
る焼板列10の両側に一対の搬送軌道20を設ける。
(図1ならびに3参照) これら搬送軌道20によって
一対の側面焼成ブロック30が搬送され、これによって
くり返して使用することができる。各搬送軌道20の走
行方向は、焼板列10、つまり、あんの走行方向と反対
方向であり、搬送軌道20とその中心の焼板列10は互
いに対向し、焼板列10の間欠的移動と対応する所定の
周期をもって間欠的に走行する。
【0023】 従って、焼板列10の一つの焼板11の
上にあん1が供給され、このところにおいて、一つの焼
板11の両側から一対の側面焼成ブロック30、30が
幅方向、つまり、焼板列10又はその上のあん1の走行
方向と直交する方向に、あん1の両側面1b、1c(図
2(b)ならびに(c)参照)を挾むように、移動す
る。焼板11上において、あん1は両側から側面焼成ブ
ロック30、30によって押し付けられて、あん1の側
面1b、1cははさまれる。
【0024】 このようにあん1をはさむ各側面焼成ブ
ロック30、30は、焼板11からの熱伝導により加熱
されるものであって、少なくともその焼成面は熱伝導性
にすぐれる銅などから構成する。
【0025】 なお、あん1は6面体から成っている
が、その成型時に、ことごとくが均一な寸法に成型され
ていないことがある。このため、焼板列10の下流側に
一対の調整押出部材60、例えばばねを設けて、上流側
で一旦幅方向に押出された側面焼成ブロック30、30
を押出してその押出しを調整することもできる。
【0026】 このような状態であん1が焼板列10と
ともに停止と移動をくり返して移動する間に、3面に付
けられた生地4は焼板11に接触する下面1aの生地が
加熱して焼かれ、併せて、側面焼成ブロック30、30
に接触する側面1b、1cの生地4が加熱して焼かれ
る。つまり、このような状態で第1焼き装置Aを順次に
間欠的にあん1が走行する間に、あん1の下面1aなら
びに両側面は1b、1cの各生地4は同時に加熱して焼
かれる。
【0027】 図2(a)、(b)ならびに(c)は、
第1および第2焼き装置A、Bの焼板11上においてあ
ん1の3面を同時に焼く過程を示し、図2(a)に示す
ように、3面に生地付けされたあん1は焼板11上にの
せられる。第1焼き装置Aや後述の第2焼き装置Bの入
口においてそれぞれ一対の側面焼成ブロック30、30
が両側からのせられる。(図2(b)参照) 各焼板1
1は下の加熱源5により加熱されているため、その焼板
11のもつ保有熱はその上に接触する各側面焼成ブロッ
ク30、30に熱伝達され、焼板11とともに各側面焼
成ブロック30、30も加熱される。
【0028】 従って、側面焼成ブロック30、30が
あん1の各側面1b、1cに押し付けられると、図2
(c)に示すように3面の各生地4は同時に焼成され、
従来の手法のように一つの面ごとの生地付け、加熱を行
なう処理に較べると、大巾に集約化をはかることができ
る。
【0029】 このように焼板11ならびに側面焼成ブ
ロック30、30によって加熱して焼き、あん1が出口
側に達したとき、あん1の側面に接触する側面焼成ブロ
ック30、30はあん1の側面から離されて、第1およ
び第2焼き装置A、Bの搬送軌道20、20の上にそれ
ぞれのせられる。各側面焼成ブロック30、30は各搬
送軌道20、20とともに反対方向に上流側に逆送さ
れ、第1焼き装置Aおよび第2焼き装置Bの入口側に達
し、各側面焼成ブロック30、30は、上記のところと
同様に、焼板列10の焼板11の上に供給され、くり返
してあん1の側面の焼きに使用される。
【0030】 なお、第1焼き装置Aや第2焼き装置B
に供給される前に、あん1の3つの側面には生地が付け
られる。この生地付けは、図1に示すように、自動的な
生地付け装置3、41を設けることもできるが、自動的
な生地付け装置3、41を設けないで、個々の面に個別
的に生地付けを行なうこともでき、この際、所望に応じ
て、手作業により生地付けを行なうこともできる。
【0031】 更に、生地付け装置3、41は、各面に
生地が付けられればいずれの装置を用いることができ
る。例えば、ロ−ラを利用して生地を付ける方式、生地
をスプレ−ノズルを用いて吹付ける方式、更に、はけな
どを利用して生地を付ける方式なども用いることができ
る。
【0032】 第1焼き装置Aで3面が同時焼成された
あん1は移動コンベヤ40にのせられて移動する間に、
焼かれた下面1aとそれに対向する未焼成の上面1dは
反転されて下面として生地付け装置41に送られる。
【0033】 生地付け装置41は、先の生地付け装置
3と同様に構成することができ、この装置41において
も未焼成の各面1d、1e、1fを個別的に生地付けす
ることもできるし、あるいは未焼成の3つの面1d、1
e、1fを同時に生地付けするように構成することもで
きる。
【0034】 更に、各面1d、1e、1fを手作業に
より生地付けすることができる。いずれの場合において
も、未焼成の3つの面が生地付けされていれば十分であ
る。
【0035】 次に、未焼成の3つの面1d、1e、1
fを生地付けされたあん1は、第2焼き装置Bに入る。
第2焼き装置Bにおいても、第1焼き装置Aと同様に、
生地4が付けられた3つの面1d、1e、1fに付けら
れた生地のうちで面1dが下面になるように、あん1を
第2焼き装置Bの焼板列10の焼板11の上におき(図
2(a)、図1参照)、さらに、一対の側面焼成ブロッ
ク30、30によりはさんで隣接する2つの未焼成側面
1e、1fの生地4、4を同時に加熱し、焼く。(図
1、図2(b)ならびに(c)参照) したがって、第
2焼き装置Bは第1焼き装置Aと同様に構成されてい
る。
【0036】 第2焼き装置Bにおいても、第1焼き装
置Aと同様に、焼板11は連続的に結合されて焼板列1
0として構成し、焼板列10は間欠的に移動し、この停
止と移動が所定の周期でくり返す間欠的移動の間に3つ
の面1d、1e、1fは焼き上げられる。すなわち、第
2焼き装置Bの入口側において一対の側面焼成ブロック
30、30が幅方向に移動して、一つの焼板11の上に
のせられる。これら側面焼成ブロック30、30によっ
て焼板11上のあん1ははさまれて、未焼成の中央面1
dや側面1e、1fの生地は加熱して焼かれる。
【0037】 第2焼き装置Bの出口側に達するときに
は、あん1の全外面を成す6つの面1a、1b、1c、
1d、1e、1fはことごとく生地付けされ、加熱して
焼かれ、きんつば菓子100として製品コンベヤ50に
うつしかえられたのち、順次に排出される。
【0038】 以上のように、第1ならびに第2焼き装
置A,Bにおいて、あん1の1a、1b、1c、1d、
1e、1fのうちで、互いに隣接する3つの面を同時に
加熱し焼き、しかも、第1ならびに第2焼き装置A,B
の間で反転させると、きんつば菓子が連続かつ自動的に
製造できる。更に、製造されるきんつば菓子は、あんは
従来例と同様に六面体として構成され、6つの面にそれ
ぞれ生地付け、加熱焼きが行なわれ、全く手造的風味が
失なわれないきんつば菓子が製造できる。
【0039】 また、第1ならびに第2焼き装置Aなら
びにBは同じ構造に構成できるが、用途に応じ、これら
焼き装置AならびにBの構造の一部を変更することがで
きる。
【0040】 このように構造の一部を変更しても、両
焼き装置AならびにBはあん1の3つの面を同時に生地
付け、加熱して焼くことができることが必要である。
【0041】 また、これら焼き装置AならびにBに
は、中心の焼板列10に対して両側から側面焼成ブロッ
ク30、30を供給するために、側面焼成ブロックの供
給装置A、Bを設ける一方、側面焼成ブロック3
0、30を各搬送軌道20、20に排出するために、側
面焼成ブロックの排出装置A、Bを設ける。
【0042】 これら供給装置A、Bならびに排出
装置A、Bは、次のように構成すると、容易に自動
化が達成できる。
【0043】 まず、速続的に連結された焼板11から
成る焼板列10の両側に、側面焼成ブロック30、30
を搬送するために、一対の搬送軌道20、20がそれぞ
れ設けられている。
【0044】 なお、図3、図4、図5ならびに図6に
は、焼板列10や搬送軌道20、20の一部が示されて
いる。
【0045】 各搬送軌道20、20は、チェンなどか
ら成る搬送コンベヤ21とこの搬送コンベヤ21上に間
隔をおいて設けられた係止部材22とを具える。各搬送
コンベヤ21は焼板11の間欠的移動方法と反対の方向
に流れ、入口側で一つの焼板11の上に側面焼成ブロッ
ク30、30がそれぞれのせられ、出口側において、焼
板11上の側面焼成ブロック30、30は両側の搬送コ
ンベヤ21にそれぞれ取り出される。
【0046】 各焼き装置A、Bの入口側に設けられる
側面焼成ブロックの供給装置A、Bは次のように構
成することができる。
【0047】 各搬送軌道20、20上において、側面
焼成ブロック30、30は搬送コンベヤ21、21から
突出した係止部材22、22に係止され、一つの係止部
材22におされて順次に上流側、つまり、入口側まで所
定の周期で間欠的に移動する。
【0048】 焼板列10の入口側に達したときには、
供給装置A、Bを介して側面焼成ブロック30、3
0は幅方向に移動する。
【0049】 各供給装置A、Bには、各側面焼成
ブロック30を幅方向に移動させるために、案内板31
が設けられ、両側の焼成ブロック30、30は各押出部
材32、32に押されて、焼板列10の一つの焼板11
の上にのせられる。すなわち、各側面焼成ブロック3
0、30の幅方向移動は押出部材の幅方向移動、つま
り、押しによって行なわれ、この移動機構は、通常、ピ
ニオンとラックの結合機構によって達成できる。
【0050】 一対の案内板31、31は間隔をおいて
配置され、これら案内板31、31の間に案内通路33
を形成する。案内板31、31は側面焼成ブロック30
が幅方向に移動できればいかなるものも構成できる。
【0051】 なお、このように側面焼成ブロック30
は、案内通路33に沿って幅方向に移動させる場合に、
その上部にガイド溝34を形成するのが好ましい。この
ようにガイド溝を形成すると、ガイド溝34が案内板3
1、31に整合し、各側面焼成ブロック30は幅方向に
円滑に移動できる。
【0052】 また、このように案内板31、31とガ
イド溝34を構成すると、側面焼成ブロック30、30
は両側からあん1の側面の各生地に確実に密着し、焼き
がきわめてソフトで、しかも、従来例のように各面毎に
焼きを行なったときと同様な焼きはだが形成できる。
【0053】 また、各焼き装置A、Bの出口側には、
側面焼成ブロック30の排出装置A、Bを設ける。
【0054】 排出装置A、Bは供給装置A、B
と同様に構成されるが、押出部材32、32の代り
に、一対の引張り部材35、35を設ける。
【0055】 すなわち、各引張り部材35、35は、
図5に示す矢印方向、つまり、一対の引張り部材35、
35は互いに遠ざかるよう幅方向に移動し、この移動に
よって側面焼成ブロック30、30は、引張られて、各
搬送軌道20、20の搬送コンベヤ21、21に移しか
えられる。移しかえられた側面焼成ブロック30、30
は係止部材22によって運ばれる。
【0056】 なお、排出装置A、Bの案内板3
6、36は供給装置A、Bの案内板31、31と同
様に構成できるが、各側面焼成ブロック30を確実に係
止部材22間に整合させるために、少なくとも一方の案
内板36を次の通りに構成することもできる。
【0057】 すなわち、一方の案内板36は、図5な
らびに図6に示すように、構成されている。したがっ
て、一対の案内板36、36に沿って各側面焼成ブロッ
ク30、30が引張られて、搬送軌道20、20に達す
ると、側面焼成ブロック30、30は一方の案内板36
から突出する支片によって押さえられ、係止部材22の
間に確実におさめることができる。
【0058】 また、両側の搬送軌道20、20には、
搬送コンベヤ21上の走路をはさんで一対のガイド板2
3、23を設け、これらガイド板23、23の間隙を介
して各係止部材22を上向きに突出させる。
【0059】 このように構成すると、各搬送軌道20
における一対のガイド板23、23に各側面焼成ブロッ
ク30、30のガイド溝34が整合し、円滑に搬送でき
る。
【0060】 なお、各側面焼成ブロック30、30は
焼板11からの熱伝達により加熱されることが必要で、
熱伝導性にすぐれるもの、例えば、少なくとも、加熱焼
成面が銅、アルミニウム又はそれらの合金、更に、鉄若
しくはその合金から構成するのが好ましい。
【0061】
【発明の効果】 以上詳しく説明した通り、本発明は、
きんつば菓子の3面同時焼き方法とその方法によるきん
つば菓子の製造装置であって、6面体のあんに付けられ
た生地を下側から加熱される一つの焼板上において加熱
焼き上げてきんつば菓子を製造するに当り、これら6つ
の面のうちで焼板上にあんを供給するときに下側になる
下面とこの下面をはさんで隣接する2つの側面とからな
る3つの面に生地を付け、その後、この下面の生地が焼
板に接触するように、あんを焼板上に供給し、下面の生
地を焼板上で加熱焼き上げる一方、焼板上においてあん
の両側にのせられた熱伝導性にすぐれる一対の側面焼成
ブロックを2つの側面の生地に押付け、焼板との接触に
より一対の側面焼成ブロックに熱伝達される熱によって
2つの側面の生地を加熱焼き上げる。
【0062】 したがって、本発明によると、6面体の
あんの3つの面につけた生地を焼板上で同時に加熱焼き
上げるため、この3面同じ焼きを2回くり返すのみで6
面体のあんの各面を生地付け、焼き上げてきんつば菓子
が製造できる。このため、きんつば菓子の製造時の処理
の集約化ができ、ほとんど手作業に依存することなく自
動かつ連続して製造できる。さらに、このように製造さ
れるきんつば菓子は、生地付け焼成が本質的に手作業と
変わりないため、本質的な風味が失なわれることがな
い。
【0063】 また、本発明を実施する際に使用する焼
き装置は、連続的に焼板が連結されて間欠的に走行する
焼板列と、この焼板列をはさんで両側に配設され焼板列
の走行方向と反対の方向に間欠的に走行する一対の搬送
軌道と、この搬送軌道により連続的に搬送され、焼板列
の入口で焼板上にのせられる一方、焼板列の出口で搬送
軌道に戻される一対の側面焼きブロックとを具える。
【0064】 このきんつば菓子の焼き装置であると、
6面体からなるあんの各面における生地付け、加熱焼き
などの処理の集約化が容易に達成でき、容易に連続かつ
自動化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による3面同時焼きを実施してきんつば
菓子を製造する際の装置の一例を示す平面図である。
【図2】(a)、(b)ならびに(c)はそれぞれ本発
明方法によって6面体のあんの6つの面のうち3つの面
を同時に加熱して焼く各プロセスの説明図である。
【図3】 本発明で使用する焼き装置の入口側の平面図
である。
【図4】 図3に示す焼き装置の入口側をあんの流れ方
向と直交する幅方向で切断した断面の一部の断面図であ
る。
【図5】 図3に示す焼き装置の出口側の平面図であ
る。
【図6】 図5に示す焼き装置の出口側をあんの流れ方
向と直交する幅方向で切断した断面の一部の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 あん 2 コンベヤ 10 焼板列 11 焼板 20 搬送軌道 30 側面焼成ブロック 40 移動コンベヤ 41 生地付け装置 100 きんつば菓子 A 第1焼き装置 B 第2焼き装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21B 5/00 A23G 3/00 106

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 6面体のあんに付けられた生地を下側か
    ら加熱される一つの焼板上において加熱焼き上げてきん
    つば菓子を製造するに当り、これら6つの面のうちで前
    記焼板上にあんを供給するときに下側になる下面とこの
    下面をはさんで隣接する2つの側面とからなる3つの面
    に生地を付け、その後、この下面の生地が前記焼板に接
    触するように、前記あんを前記焼板上に供給し、前記下
    面の生地を前記焼板上で加熱焼き上げる一方、前記焼板
    上においてあんの両側にのせられた熱伝導性にすぐれる
    一対の側面焼成ブロックを前記2つの側面の生地に押付
    け、前記焼板との接触により前記一対の側面焼成ブロッ
    クに熱伝達される熱によって前記2つの側面の生地を加
    熱焼き上げることを特徴とするきんつば菓子の3面同時
    焼き方法。
  2. 【請求項2】 前記あんは、豆類、種子類またはいも類
    に由来することを特徴とする請求項1記載のきんつば菓
    子の3面同時焼き方法。
  3. 【請求項3】 前記各側面焼成ブロックとして、鉄若し
    くはその合金、銅若しくはその合金またはアルミニウム
    若しくはその合金からなる側面焼成ブロックを用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載のきんつば菓子の3面同時
    焼き方法。
  4. 【請求項4】 焼板が連結されて間欠的に走行する焼板
    列と、この焼板列をはさんで両側に配設され前記焼板列
    の走行方向と反対の方向に間欠的に走行する一対の搬送
    軌道と、この搬送軌道により前記焼板列の入口側に戻さ
    れて前記焼板上にのせられる一対の側面焼成ブロックと
    を具える第1ならびに第2焼き装置を連結して成ること
    を特徴とする3面同時焼き方法によるきんつば菓子の製
    造装置。
  5. 【請求項5】 前記第1ならびに第2焼き装置におい
    て、各搬送軌道に、間欠的に走行する走行軌道と、この
    走行軌道上に間隔をおいて設けられ前記側面焼成ブロッ
    クと係止整合する係止部材と、これら係止部材をはさん
    で両側に設けられ前記走行軌道による前記側面焼成ブロ
    ックの走行を案内する案内部材とを具えて成ることを特
    徴とする請求項4記載の3面同時焼き方法によるきんつ
    ば菓子の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記第1ならびに第2焼き装置におい
    て、各焼板列の入口側には、前記各搬送軌道から前記各
    側面焼成ブロックを前記焼板列に供給する側面焼成ブロ
    ックの供給装置を設ける一方、前記焼板列の出口側に
    は、前記焼板列から前記各側面焼成ブロックを前記各搬
    送軌道に排出する側面焼成ブロックの排出装置を設けて
    成ることを特徴とする請求項4記載の3面同時焼き方法
    によるきんつば菓子の製造装置。
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