JP3180234B2 - 特殊中子を用いた鋳造方法 - Google Patents

特殊中子を用いた鋳造方法

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JP3180234B2
JP3180234B2 JP04725093A JP4725093A JP3180234B2 JP 3180234 B2 JP3180234 B2 JP 3180234B2 JP 04725093 A JP04725093 A JP 04725093A JP 4725093 A JP4725093 A JP 4725093A JP 3180234 B2 JP3180234 B2 JP 3180234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特殊中子を用いた鋳造
方法に関し、特に中子として従来一般に用いられている
砂中子を使用することなく、特殊中子を使用して鋳造し
て鋳造品を得ることにより、中空形状やアンダカット形
状等の複雑形状であっても、形状の制約を受けることな
く効率良く成形できる特殊中子を用いた鋳造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】機械工作の一環として採用される鋳造に
あっては、中空部やアンダカット部を形成する為、非崩
壊性中子又は崩壊性中子が使用して鋳造し、鋳造品を得
ていた。
【0003】ところで、前者(非崩壊性中子)として
は、金属中子があるが、該従来の金属中子は、鋳造後に
鋳造品と別体とする考え方であり、鋳造後に鋳造品から
抜き出す必要がある為、直抜きや変形抜き出来るもの以
外には使用できず、使用範囲が特定形状のものに制限さ
れていた。
【0004】また、後者(崩壊性中子)として、砂中子
が一般に使用されているが、造型が困難であると共に、
崩壊し易く、取扱いが難しいばかりでなく、鋳造時にお
ける耐圧性と鋳造後における崩壊性との相反条件を具備
するのが困難であるという問題点があった。
【0005】そこで、近年、該砂中子の表面に特殊なコ
ーティングを施した中子を使用して鋳造して鋳造品を得
ることが提案されたが、以下のような問題点がある為、
問題点を解決するには至らなかった。 (1)コーティングは、1層のみでなく複数層形成する
必要がある等コーティングが困難である為、該コーティ
ングに手間が掛かって工数を要し、時間と経費がかかる
ばかりでなく、該コーティングの初期の目的も期し難
い。 (2)コーティング層や砂中子の成分である粘結剤を鋳
造後に完全除去することが困難である為、該コーティン
グ層や粘結剤を除去する砂焼処理が必要となる等、工数
を要し、時間と経費がかかる。 (3)砂中子は、造型が困難である為、設備と工数を要
するばかりでなく、造型した砂中子も壊れ易く、取扱い
が困難であり、工数を要すると共に、歩留まりも悪く、
時間と経費がかかる。 (4)砂中子は、鋳造時における崩壊を阻止するために
圧力調整が必要であり、かつ鋳造後の完全崩壊が困難で
ある為、熱処理工程や砂落工程や砂落検査が必要とな
り、工数を要し、時間と経費がかかる。 (5)鋳造時に中子の砂粒子間への溶湯差込みが発生す
ることや、砂中子の成分が鋳造品に浸透することにより
鋳造品に鋳巣が発生する等不良品が発生し易く、鋳造の
歩留まりが悪く、生産性が劣悪である。 (6)鋳造後の中子砂の完全除去が難しく、鋳造品に付
着する等して、製品の摩耗や破損等の不具合を発生す
る。 (7)複雑形状の鋳造品や、大きい鋳造品は、鋳造が困
難または事実上不可能である為、適用範囲が限定され
る。 (8)砂中子の砂を鋳造後に再使用する際、コーティン
グ層や粘結剤が含有されている為、該コーティング層や
粘結剤を完全に除去するのが困難であり、工数を要し、
時間と経費がかかる。 (9)砂中子は、造型困難、崩壊し易い、取扱い困難等
の欠点があり、鋳造時における耐圧性と鋳造後における
崩壊性との相反条件を具備するのが困難である為、次の
ように多くの工程を要し、しかも歩留まりも悪く、時間
と経費がかかる。
【0006】すなわち、従来の砂中子を使用して鋳造品
を得るには、次のような工程が必要である。 (1)中子成形→(2)中子の塗型→(3)中子の乾燥
→(4)鋳型の形成→(5)溶湯の注湯による鋳造→
(6)鋳造品の砂熱処理(砂焼き)→(7)鋳造品の砂
落し→(8)鋳造品の砂落検査→(9)鋳造品のバリ取
り→(10)完成品。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、下記構成
とすることによって、上述した問題を解決することを目
的とする。 すなわち、 (1)中子として壊れ難い特殊中子を使用することで、
中子の造型と取扱いを容易として、工数を削減し、時間
と経費を低減させ、品質の優れた鋳造品を得る。 (2)粘結剤等の浸透成分を使用しない特殊中子を使用
することで、鋳巣発生等の不具合発生を阻止し、鋳造品
の不良品発生を阻止して、歩留まり向上と、生産性向上
に寄与せしめ、品質の優れた鋳造品を得る。 (3)鋳造時における耐圧性を具備する特殊中子の使用
により、鋳造中の溶湯差込みの発生を回避すると共に圧
力調整を回避して耐圧性(非崩壊性)を維持し、鋳造品
の破損等の鋳造品不具合の発生を阻止し、品質の優れた
鋳造品を得る。 (4)特殊中子の使用により、中空部分やアンダカット
部分の形成を容易とし、しかも中子強度の向上により、
形状や大きさに囚われることなく、全形状や全大きさの
鋳造を可能として、適用範囲を拡大し、品質の優れた鋳
造品を得る。 (5)鋳造後に、中子を鋳造品から抜き出す必要がない
特殊中子の使用により、工数を削減し、時間と経費を低
減させ、品質の優れた鋳造品を得る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、中子として金属中子を使用して鋳型を形成
し、該鋳型を用いて鋳造して、鋳造後に鋳造品と金属中
子を一体化して、該金属中子を鋳造品の一部とし、不要
部分を除去することにより鋳造品を製造することを特徴
とする特殊中子を用いた鋳造方法を提供することにより
達成される。
【0009】
【作用】このような本発明によれば、以下の作用があ
る。
【0010】すなわち、本発明によれば、中子として特
殊中子を使用して鋳型を形成し、該鋳型を用いて鋳造品
を製造する特殊中子を用いた鋳造方法とすることによ
り、生産性の向上と適用範囲の拡大を図るという考え方
であり、 (1)中子として壊れ難い特殊中子を使用することで、
中子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ
工程が削減され、時間と経費の低減を図って、品質に優
れた鋳造品を効率良く得る。 (2)中子として壊れ難い特殊中子を使用する為、落と
しても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬
や保管が容易となる他、鋳造時の圧力調整が不要となる
等工数が削減され、時間と経費の低減を図って、品質に
優れた鋳造品を効率良く得る。 (3)使用する特殊中子が粘結剤等の浸透成分を含有し
ていない為、溶湯差込みや鋳造品に鋳巣が発生する等、
鋳造品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産
性向上とを図って、品質に優れた鋳造品を効率良く得
る。 (4)中子として特殊中子を使用することにより、中空
部分やアンダカット部分の形成が容易となり、しかも中
子強度が向上するから、形状や大きさに囚われることな
く、全形状や全大きさの鋳造が可能となり、適用範囲の
拡大を図って、品質に優れた鋳造品を効率良く得る。 (5)鋳造時における耐圧性を具備する特殊中子を使用
することにより、鋳造中の溶湯差込みの発生を回避する
と共に、圧力調整を回避して耐圧性(非崩壊性)を維持
し、鋳造品の破損等の鋳造品不具合発生の阻止を図っ
て、品質に優れた鋳造品を効率良く得る。 (6)鋳造後に鋳造品と金属中子を一体化して該金属中
子を鋳造品の一部とし、鋳造後に中子を鋳造品から抜き
出す必要がない為、工数を削減し、時間と経費を低減さ
せ、品質の優れた鋳造品を得る。
【0011】
【実施例】以下に添付の図面を参照して、本発明を特定
の実施例について詳述する。
【0012】図1〜図4は、本発明の特殊中子を用いた
鋳造方法の一実施例を示す。
【0013】すなわち、本発明は、中子として金属中子
を使用して鋳型を形成し、該鋳型を用いて鋳造して、鋳
造後に鋳造品と金属中子を一体化して、該金属中子を鋳
造品の一部とし、不要部分を除去することにより鋳造品
を製造することを特徴とする特殊中子を用いた鋳造方法
である。
【0014】そして、本発明に使用される金属中子は、
鋳造時における耐圧性(非崩壊性)を具備することが要
求される。
【0015】さらに、該金属中子は、鋳造時に多量のガ
スを発生する等の鋳造品に対する悪影響を付与しない条
件を具備するものであることが要求される。
【0016】本実施例においては、該金属中子として板
金中子を使用して、鋳造方法の一つとしてのダイカスト
鋳造を行う場合について説明する。
【0017】すなわち、該板金中子を使用して鋳造品を
鋳造する場合にあって、一つの実施例として、ダイカス
ト鋳造にて、鋳造品を得る場合について説明する。
【0018】すなわち、本実施例にあっては、以下の工
程にて鋳造を行う。
【0019】第1工程 まず、図4に良く示されているように、金属中子として
板金中子1を成形する。
【0020】該第一実施例の板金中子1は、鋼板等の金
属板から形成されている。
【0021】そして、該第一実施例の板金中子1は、図
4に良く示されているように、鋼板等の金属板を用い
て、プレス成形等の塑性加工により、断面リップ溝型
(断面横C型)の形状に成形されている。
【0022】第2工程 つづいて、図1に良く示されているように、該板金中子
1を上型2と下型3との間に配設して、空洞部5を有す
る鋳型4を形成する。
【0023】さらに、図1に良く示されているように、
該板金中子1を上型2と下型3との間に配設することに
より、鋳型4の内部には、成形しようとする鋳造品6の
形状に応じた形状の空洞部5が形成されている。
【0024】第3工程 次に、図1と図2に良く示されているように、上記鋳型
4内に形成される空洞部5に鋳造品の材質に応じてアル
ミニュウム溶湯等の溶湯を注湯する。
【0025】これによって、図2に良く示されているよ
うに、上記空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6が成
形される。
【0026】この場合、溶湯の温度は、上記鋳型4の空
洞部5に達するまでに初期の温度(例えば、アルミニュ
ウム溶湯にあっては、約660度C)に比べてかなり温
度が低下する。
【0027】また、上記板金中子1は、鋼板等の金属板
から形成されており、鋳造品6の材料である溶湯金属の
融点(例えば、アルミニュウム溶湯にあっては、約66
0度C)よりも高い融点(例えば、鋼板にあっては、約
1500度C)である為、上記溶湯が作用しても、溶融
することなく初期形状を保持する。
【0028】そして、該板金中子1は、上記空洞部5に
溶湯を注湯した後、所定の時間を経過し溶湯が冷えて固
まる際、該鋳造品6と一体化される。
【0029】つづいて、図2と図3に良く示されている
ように、上記により形成された鋳造品6を鋳型4から取
り出すことにより、鋳造を終了する。
【0030】尚、上記板金中子1は、鋳造時には、その
形状を保持することにより、所期の目的の鋳造品6の形
成に寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品6の一部を
為すので、鋳造後に抜出す等の後処理が不要となる。
【0031】第4工程 さらに、図3に良く示されているように、上記により形
成された鋳造品6が、鋳型4から取り出されることによ
り、鋳造が終了するので、該鋳造品6のバリ等の不要部
分を除去して、所期の目的の完成品たる鋳造品6が形成
される。
【0032】そして、上記鋳造品6は、鋳造後に、上記
板金中子1を抜き出すことなく、該板金中子1を該鋳造
品6と一体化して、鋳造品6の一部とし、不要部分のみ
を除去することにより形成する。
【0033】尚、上記板金中子1は、鋳造時には、その
形状を保持することにより、所期の目的の鋳造品6の形
成に寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品6の一部を
為すので、鋳造後に鋳造品6から抜き出す必要がない
為、従来の砂中子の場合の砂焼きや砂落し等の後処理が
不要となり、工数を削減し、時間と経費を低減させ、品
質の優れた鋳造品を得ることができる。
【0034】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで、鋳造品を得る
場合に比べて、本発明の鋳造品は、使用する特殊中子が
粘結剤等の浸透成分を含有していないこと、及び中空形
状やアンダカット形状等の空洞部の内壁面(鋳造品の内
壁面)を板金中子で覆うことにより、溶湯差込みや鋳造
品に鋳巣が発生する等の鋳造品の不良品発生が阻止さ
れ、歩留まり向上と、生産性向上とを図って、品質に優
れた鋳造品を効率良く得ることができることになる。
【0035】これにより、本発明の特殊中子を用いた鋳
造方法の一実施例である板金中子1を使用してダイカス
ト鋳造にて鋳造品6を製造する場合には、次の5工程で
済むことになる。 (1)中子成形→(2)鋳型の形成→(3)溶湯の注湯
による鋳造→(4)鋳造品のバリ取り→(5)完成品。
【0036】従って、本発明の特殊中子を使用した鋳造
方法の一つであるダイカスト鋳造を行う場合にあって
は、従来方法が、以下の10工程を要したのに比べて、
5工程が省略され、半分の工程で済み、大幅な工程短縮
が出来る。
【0037】すなわち、従来の砂中子を用いる方法は、
次のようである。 (1)中子成形→(2)中子の塗型→(3)中子の乾燥
→(4)鋳型の形成→(5)溶湯の注湯による鋳造→
(6)鋳造品の砂熱処理(砂焼き)→(7)鋳造品の砂
落し→(8)鋳造品の砂落検査→(9)鋳造品のバリ取
り→(10)完成品。
【0038】次に、第5図は、本発明に使用される特殊
中子の第二実施例を示し、特殊中子である板金中子1
は、上記実施例の板金中子1がプレス成形等の塑性加工
により一体成形されたものであるのに対して、プレス成
形等の塑性加工により2分割された形状に成形されてい
る。
【0039】これは、上記実施例の板金中子1が、作業
性と取扱いの容易性の面から一体成形されたものとした
のと異なり、2分割された形状のものとすることによ
り、板金中子1のプレス成形等の塑性加工性をより高め
たものである。
【0040】そして、一方のフランジ部で他方のフラン
ジ部を挟着しており、鋳造時における耐圧性(非崩壊
性)が維持され、鋳造品6が破損する等の不具合の発生
が阻止され、品質の優れた鋳造品6を得ることができる
効果がある。
【0041】尚、本発明の鋳造方法に使用される特殊中
子は、上記実施例のものに限られることなく、種々の特
殊中子を用いた種々の形状のものが適用でき、鋳造品の
品質向上を図る等することが出来、上記実施例に限定さ
れず、多くの変形例が考えられる。
【0042】また、本発明の鋳造方法は、上記実施例の
鋳造方法に限られることなく、特定の工程を加えてさら
に鋳造品の品質向上を図る等して得るようにすることが
出来、上記実施例の特殊中子を用いた鋳造方法に限定さ
れず、多くの変形例が考えられる。
【0043】さらに、本発明の鋳造方法に使用される金
属中子としての板金中子は、鋳造時における耐圧性を具
備すると共に、鋳造時に多量のガスを発生する等の鋳造
品に対する悪影響を付与しないものであればよく、この
条件を具備する中子材料としては、次のものがある。
【0044】すなわち、上記各条件を具備する板金中子
の材料としては、例えば、鋼板や鉄板があり、ダイカス
トに広く使用される材料であるアルミニュウムや亜鉛よ
りも遥かに高い融点を有し、上記何れの条件をも具備し
ており、初期の目的を充分満足する鋳造品を得ることが
できる。
【0045】また、前記各条件を具備する板金中子1の
材料としての金属板としては、上記鋳造品と異なる材質
の金属からなる板材の他、鋳造品と同一金属(すなわち
溶湯と同一金属)からなる板材があげられ、例えば、ダ
イカストに広く使用される材料であるアルミニュウムや
亜鉛があげられ、上記何れの条件をも具備しており、初
期の目的を満足する鋳造品を得ることができる。 この
場合、溶湯の温度は、上記鋳型4の空洞部5に達するま
でに初期の温度(例えば、アルミニュウム溶湯にあって
は、約660度C)に比べてかなり温度が低下する。
【0046】従って、上記板金中子1が、鋳造品と同一
金属(すなわち溶湯と同一金属)からなる板材(例え
ば、アルミニュウム板)であっても、上記溶湯が作用し
ても、溶融することなく初期形状を保持する。 そし
て、該板金中子1は、上記空洞部5に溶湯を注湯した
後、所定の時間を経過し溶湯が冷えて固まる際、該鋳造
品6と一体化される。
【0047】尚、本発明に使用される特殊中子としての
金属中子は、上記実施例の板金中子に限られることな
く、板状以外の金属中子とすることもでき、鋳造時にお
ける耐圧性を具備すると共に、鋳造時に多量のガスを発
生する等の鋳造品に対する悪影響を付与しないものであ
るならば、上記実施例以外の形状や材質の金属も使用で
きるのは勿論であり、上記実施例と同様な効果を得るこ
とができる。
【0048】また、上記実施例は、特殊中子としての金
属中子としての鋼板等の金属板からなる中子を用いて鋳
造して鋳造品を得る場合の一つとして、ダイカスト鋳造
により鋳造品を得る場合について説明したが、本発明の
特殊中子を用いた鋳造方法は、該ダイカスト鋳造に限ら
れることなく、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造法、低加
圧鋳造法や精密鋳造法、その他の鋳造法に適用して、目
的の鋳造品を得ることが出来るのは勿論であり、上記実
施例と同様な効果を得ることができる。
【0049】さらに、本発明の特殊中子を用いた鋳造方
法は、上記鋳造方法に限られることなく、特定の工程を
加えてさらに鋳造品の品質向上を図る等することが出
来、上記鋳造方法に限定されず、多くの変形例が考えら
れる。
【0050】次に、本実施例に係る特殊中子を用いた鋳
造方法の作用について説明する。
【0051】上記のように本発明は、中子として金属中
子を使用して鋳型を形成し、該鋳型を用いて鋳造品を製
造する特殊中子を用いた鋳造方法とすることにより、生
産性の向上と適用範囲の拡大を図るという考え方であ
り、下記の作用がある。 (1)中子として壊れ難い特殊中子を使用することで、
中子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ
工程が削減され、時間と経費の低減を図って、品質に優
れた鋳造品を効率良く得ることができる。 (2)中子として壊れ難い特殊中子を使用する為、落と
しても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬
や保管が容易となる他、鋳造時の圧力調整が不要となる
等工数が削減され、時間と経費の低減を図って、品質に
優れた鋳造品を効率良く得ることができる。 (3)使用する特殊中子が粘結剤等の浸透成分を含有し
ていない為、溶湯差込みや鋳造品に鋳巣が発生する等、
鋳造品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産
性向上とを図って、品質に優れた鋳造品を効率良く得る
ことができる。 (4)中子として特殊中子を使用することにより、中空
部分やアンダカット部分の形成が容易となり、しかも中
子強度が向上するから、形状や大きさに囚われることな
く、全形状や全大きさの鋳造が可能となり、適用範囲の
拡大を図って、品質に優れた鋳造品を効率良く得ること
ができる。 (5)鋳造時における耐圧性を具備する特殊中子を使用
することにより、鋳造中の溶湯差込みの発生を回避する
と共に、圧力調整を回避して耐圧性(非崩壊性)を維持
し、鋳造品の破損等の鋳造品不具合発生の阻止を図っ
て、品質に優れた鋳造品を効率良く得ることができる。 (6)鋳造後に鋳造品と金属中子を一体化して該金属中
子を鋳造品の一部とし、鋳造後に中子を鋳造品から抜き
出す必要がない為、工数を削減し、時間と経費を低減さ
せ、品質の優れた鋳造品を得ることができる。
【0052】尚、本発明の特殊中子を用いた鋳造方法
は、上記各実施例に限られることなく、多くの変形例が
考えられる。
【0053】
【発明の効果】このように本発明は、中子として金属中
子を使用して鋳型を形成し、該鋳型を用いて鋳造品を製
造する特殊中子を用いた鋳造方法とすることにより、生
産性の向上と適用範囲の拡大を図るという考え方であ
り、下記のような優れた効果がある。 (1)中子として壊れ難い特殊中子を使用することで、
中子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ
工程が削減され、時間と経費の低減を図って、品質に優
れた鋳造品を効率良く得ることができる利点がある。 (2)中子として壊れ難い特殊中子を使用する為、落と
しても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬
や保管が容易となる他、鋳造時の圧力調整が不要となる
等工数が削減され、時間と経費の低減を図って、品質に
優れた鋳造品を効率良く得ることができる利点がある。 (3)使用する特殊中子が粘結剤等の浸透成分を含有し
ていない為、溶湯差込みや鋳造品に鋳巣が発生する等、
鋳造品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産
性向上とを図って、品質に優れた鋳造品を効率良く得る
ことができる利点がある。 (4)中子として特殊中子を使用することにより、中空
部分やアンダカット部分の形成が容易となり、しかも中
子強度が向上するから、形状や大きさに囚われることな
く、全形状や全大きさの鋳造が可能となり、適用範囲の
拡大を図って、品質に優れた鋳造品を効率良く得ること
ができる利点がある。 (5)鋳造時における耐圧性を具備する特殊中子を使用
することにより、鋳造中の溶湯差込みの発生を回避する
と共に、圧力調整を回避して耐圧性(非崩壊性)を維持
し、鋳造品の破損等の鋳造品不具合発生の阻止を図っ
て、品質に優れた鋳造品を効率良く得ることができる利
点がある。 (6)鋳造後に鋳造品と金属中子を一体化して該金属中
子を鋳造品の一部とし、鋳造後に中子を鋳造品から抜き
出す必要がない為、工数を削減し、時間と経費を低減さ
せ、品質の優れた鋳造品を得ることができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いた鋳
造方法のうち、板金中子を用いて鋳型を形成する場合を
示す断面図である。
【図2】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いた鋳
造方法のうち、溶湯の注湯により鋳造品を成形する場合
を示す断面図である。
【図3】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いた鋳
造方法のうち、鋳型から取出すことにより得られた鋳造
品を示す断面図である。
【図4】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いた鋳
造方法に使用される第一実施例の板金中子を示す断面図
である。
【図5】同板金中子の第二実施例を示す断面図である。 1 板金中子(金属中子)(特殊中子)(非砂中
子) 2 上型 3 下型 4 鋳型 5 空洞部 6 鋳造品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−142662(JP,A) 特開 昭63−260657(JP,A) 特公 昭51−41971(JP,B2) 特公 昭58−12099(JP,B2) 特公 平3−37815(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 1/00 B22C 9/00 B22D 19/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中子として金属中子を使用して鋳型を形成
    し、該鋳型を用いて鋳造して、鋳造後に鋳造品と金属中
    子を一体化して、該金属中子を鋳造品の一部とすること
    により鋳造品を製造する鋳造方法において、 該金属中子を溶湯よりも融点が高い金属から形成すると
    共に、 分割形成された板金中子から形成し、さらに一方の中子のフランジ部で他方の中子のフランジ
    部を挟着することによって、鋳造時における耐圧性(非
    崩壊性)を向上させた中子を使用することにより鋳造品
    を製造する、 ことを特徴とする特殊中子を用いた鋳造方法。
  2. 【請求項2】板金中子により、 中空形状やアンダカット形状等の空洞部の内壁面(鋳造
    品の内壁面)を覆うことにより、溶湯差込みや鋳巣発生
    等の鋳造品の不良品発生を阻止することにより鋳造品を
    製造する、 ことを特徴とする請求項1記載の特殊中子を用いた鋳造
    方法。
JP04725093A 1992-07-23 1993-02-12 特殊中子を用いた鋳造方法 Expired - Fee Related JP3180234B2 (ja)

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