JP3273209B2 - 特殊中子を用いて成形した成形品 - Google Patents

特殊中子を用いて成形した成形品

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JP3273209B2 JP10885793A JP10885793A JP3273209B2 JP 3273209 B2 JP3273209 B2 JP 3273209B2 JP 10885793 A JP10885793 A JP 10885793A JP 10885793 A JP10885793 A JP 10885793A JP 3273209 B2 JP3273209 B2 JP 3273209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特殊中子を用いて成形
した成形品に関し、特に中子として従来一般に用いられ
ている砂中子を使用することなく、特殊中子を使用する
ことにより、中子材料の選択範囲を拡大すると共に、形
状の制約を受けることなく広範な形状の成形品を効率良
く形成することができる特殊中子を用いて成形した鋳造
品、プラスチック成形品、セラミック成形品等の成形品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械工作の一環として採用される鋳造
や、プラスチック成形の一環として採用される射出成形
等の成形方法や、セラミック成形の一環として採用され
る射出成形等の成形方法によって成形した成形品あって
は、中空部やアンダカット部を形成する為、従来、非崩
壊性中子又は崩壊性中子を使用して成形し、該成形品を
得ていた。
【0003】ところで、前者(非崩壊性中子)として
は、金属中子があるが、直抜きや変形抜き出来るもの以
外には使用できず、使用範囲が特定形状のものに制限さ
れていた。
【0004】また、後者(崩壊性中子)としては、上記
各成形品のうち鋳造品を得る鋳造では、砂中子が一般に
使用されているが、造型が困難であると共に、崩壊し易
く、取扱いが難しいばかりでなく、鋳造時における耐圧
性と鋳造後における崩壊性との相反条件を具備するのが
困難であるという問題点があった。
【0005】そこで、近年、該鋳造にあっては、該砂中
子の表面に特殊なコーティングを施した中子を使用して
鋳造して鋳造品を得ることが提案されたが、以下のよう
な問題点がある為、問題点を解決するには至らなかっ
た。 (1)コーティングは、1層のみでなく複数層形成する
必要がある等コーティングが困難である為、該コーティ
ングに手間が掛かって工数を要し、時間と経費がかかる
ばかりでなく、該コーティングの初期の目的も期し難
い。 (2)コーティング層や砂中子の成分である粘結剤を成
形後に完全除去することが困難である為、該コーティン
グ層や粘結剤を除去する砂焼処理が必要となる等、工数
を要し、時間と経費がかかる。 (3)砂中子は、造型が困難である為、設備と工数を要
するばかりでなく、造型した砂中子も壊れ易く、取扱い
が困難であり、工数を要すると共に、歩留まりも悪く、
時間と経費がかかる。 (4)砂中子は、鋳造時における崩壊を阻止するために
煩雑な圧力調整が必要であり、かつ鋳造後の完全崩壊が
困難である為、熱処理工程や砂落工程や砂落検査が必要
となり、工数を要し、時間と経費がかかる。 (5)鋳造時に中子の砂粒子間への溶湯差込みが発生す
ることや、砂中子の成分が鋳造品に浸透することにより
鋳造品に鋳巣が発生する等不良品が発生し易く、鋳造の
歩留まりが悪く、生産性が劣悪である。 (6)鋳造後の中子砂の完全除去が難しく、鋳造品に付
着する等して、製品の摩耗や破損等の不具合を発生す
る。 (7)複雑形状の鋳造品や、大きい鋳造品は、鋳造が困
難または事実上不可能である為、適用範囲が限定され、
設計上及び生産上支障を来している。 (8)砂中子の砂を鋳造後に再使用する際、コーティン
グ層や粘結剤が含有されている為、該コーティング層や
粘結剤を完全に除去するのが困難であり、工数を要し、
時間と経費がかかる。 (9)砂中子は、造型困難、崩壊し易い、取扱い困難等
の多くの欠点があり、鋳造時における耐圧性と鋳造後に
おける崩壊性との相反条件を具備するのが困難である
為、次のように多くの工程を要し、しかも歩留まりも悪
く、時間と経費がかかる。
【0006】すなわち、従来の砂中子を用いる鋳造方法
は、次のような工程が必要である。(1)中子成形→
(2)中子の塗型→(3)中子の乾燥→(4)鋳型の形
成→(5)溶湯の注湯による鋳造→(6)鋳造品の砂落
し→(7)鋳造品の砂熱処理(砂焼き)→(8)鋳造品
の砂落検査→(9)鋳造品のバリ取り→(10)完成
品。
【0007】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
した成形品においても、上記鋳造と同様に種々の問題点
があった。
【0008】例えば、上記中子は、成形時における耐圧
性や耐熱性を具備した特定の材料から形成しなければな
らず、中子成形が困難であることや、コストが高価であ
ること等の問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、下記構成
とすることによって、上述した問題を解決することを目
的とする。
【0010】すなわち、例えば、前記各成形品のうち鋳
造品を得る鋳造においては、 (1)特殊中子を使用することで、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料の選択範囲を
拡大する。 (2)中子の内部に連続的に流す気体や液体等の流体の
流量や流体温度を調整することで、中子の耐圧性や耐熱
性を調整する。 (3)中子として壊れ難い特殊中子を使用することで、
中子の造型と取扱いを容易として、工数を削減し、時間
と経費を低減させる。 (4)粘結剤等の浸透成分を使用しない特殊中子を使用
することで、該中子成分が鋳造品へ浸透するのが防止さ
れる等により、鋳巣発生等の不具合発生を阻止し、鋳造
品の不良品発生を阻止して、歩留まり向上と、生産性向
上に寄与せしめる。(5)成形時における耐圧性と成形
後における熱消失性との相反条件を兼備する中子を使用
することにより、成形中の溶湯差込み等の不具合発生を
回避すると共に耐圧性(非崩壊性)を維持し、かつ成形
後の中子の熱消失性と中子成分の完全除去とを容易と
し、成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や破損等
の成形品不具合の発生を阻止する。 (6)特殊中子の使用により、中空部分やアンダカット
部分の形成を容易とし、しかも中子強度の向上により、
形状や大きさに囚われることなく、全形状や全大きさの
鋳造を可能として、適用範囲を拡大する。 (7)特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分の非含有に
より、鋳造後の中子の完全崩壊除去を容易とし、再使用
を簡単容易にし、公害発生を阻止すると共に、工数を削
減して、時間と経費を低減させる。
【0011】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
した成形品においても、上記鋳造と同様に種々の問題点
を解消することができる。
【0012】例えば、上記中子は、内部に気体や液体等
の流体を連続的に流しながら成形することで、目的の成
形品を得る構成とすることで、材料選択の範囲を著しく
拡大することが出来る為、中子成形が容易となること
や、コストを低減できること等によって、上述した種々
の問題点を解消することができる。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、中子として非砂中子を使用して鋳型やプラ
スチック成形型やセラミック成形型等の成形型を形成
し、該中子の内部に気体や液体等の流体を連続的に流し
ながら、該成形型を用いて鋳造品やプラスチック成形品
やセラミック成形品等の成形品を成形することにより形
成されたことを特徴とする特殊中子を用いて成形した成
形品を提供することにより達成される。
【0014】
【作用】このような本発明によれば、以下の作用があ
る。
【0015】すなわち、本発明によれば、中子の内部に
気体や液体等の流体を連続的に流しながら成形すること
で目的の成形品を得るものであり、品質に優れた成形品
を効率良く得るという考え方であり、例えば、前記成形
法のうち、鋳造により鋳造品を得る場合おいては、 (1)中子の内部に気体や液体等の流体を連続的に流し
ながら成形品を製造するようにした為、中子は内部に気
体や液体等の流体を連続的に流した状態で耐圧性や耐熱
性等の条件を具備すれば良いから、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件が緩和され、中子材料の選択範囲
の拡大を図ることができる。 (2)中子の内部に連続的に流す気体や液体等の流体の
流量や流体温度を調整することで、中子の耐圧性や耐熱
性の調整を図ることができる。 (3)中子として特殊中子を使用することで、中子の造
型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工程が削
減され、時間と経費の低減を図ることができる。 (4)中子として特殊中子を使用する為、落としても投
げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や保管が
容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減を図る
ことができる。 (5)使用する特殊中子が粘結剤等の浸透成分を含有し
ていない為、成形品への中子成分浸透が防止される等に
より、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形品の不
良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向上とを
図ることができる。 (6)中子として特殊中子を使用することにより、中空
部分やアンダカット部分の形成が容易となり、しかも中
子強度が向上するから、形状や大きさに囚われることな
く、全形状や全大きさの成形が可能となり、適用範囲の
拡大を図ることができる。 (7)成形時における耐圧性と成形後における熱消失性
との相反条件を兼備する中子を使用することにより、成
形中の溶湯差込み等の不具合発生を回避すると共に耐圧
性(非崩壊性)を維持し、かつ成形後の中子の熱消失性
と中子成分の完全除去とを容易とし、成形品への付着を
防止して、成形品の摩耗や破損等の成形品不具合発生の
阻止を図ることができる。 (8)特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含有せ
ず、しかも成形後における熱消失性を具備している為、
中子の完全除去が容易となり、公害発生を阻止すること
ができると共に、工数が削減され、時間と経費の低減を
図ることができる。
【0016】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、上記構成とすることによっ
て、目的の成形品を得るものであり、品質に優れた成形
品を効率良く得ることができる。
【0017】そして、上記構成によれば、生産性の向上
と適用範囲の拡大を図ることができ、上記鋳造と同様
に、特殊中子を使用することで、中子の造型が容易とな
り、造型設備が簡易化され、かつ工程が削減され、時間
と経費の低減を図ることができることや、取扱いが容易
となり、運搬や保管が容易となる他、成形時の圧力調整
が不要となる等工数が削減され、時間と経費の低減を図
ることができる等の種々の作用がある。
【0018】
【実施例】以下に添付の図面を参照して、本発明を特定
の実施例について詳述する。
【0019】図1〜図4は、本発明の特殊中子を用いて
成形した成形品の第一実施例を示す。
【0020】すなわち、本発明は、中子として非砂中子
を使用して鋳型やプラスチック成形型やセラミック成形
型等の成形型を形成し、該中子の内部に気体や液体等の
流体を連続的に流しながら、該成形型を用いて成形する
ことにより形成されたことを特徴とする鋳造品やプラス
チック成形品やセラミック成形品等の特殊中子を用いて
成形した成形品である。
【0021】そして、本発明に使用される非砂中子は、
内部に気体や液体等の流体を連続的に流しながら成形品
を成形する成形時に、耐圧性を具備すると共に、成形後
においては、成形品の余熱によって完全に除去消失する
熱消失性(完全除去性)を具備することが要求される。
【0022】また、該非砂中子は、上記成形時に多量の
ガスを発生する等の成形品に対する悪影響を付与しない
条件を具備するものであることが要求される。
【0023】本実施例においては、上記非砂中子を使用
して成形する鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の種々の成形品のうち、特殊中子を用いて鋳造
方法によって成形した鋳造品ついて説明する。
【0024】ここでは、該鋳造にて鋳造品を得る場合に
あって、その一つとしてダイカスト鋳造にて鋳造品を得
る場合を、非砂中子として合成樹脂中子を使用する場合
について説明する。
【0025】該非砂中子としての合成樹脂(プラスチッ
ク)からなる中子である合成樹脂中子(プラスチック中
子)(以下「樹脂中子」という)1は、合成樹脂(プラ
スチック)から形成されている。 そして、該樹脂中子
1は、合成樹脂(プラスチック)を用いて、射出成形等
の合成樹脂成形方法(プラスチック成形方法)により、
図4に良く示されているように、気体や液体等の流体を
連続的に流すための流入口S1と流出口S2とを備えた
流路Sを内部に形成した中空形状に成形されている。
【0026】また、該樹脂中子1は、図1に良く示され
ているように、下型3に設けられている流入孔7と流出
孔8とに、上記流入口S1と流出口S2とを合致させ
て、該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設して、
空洞部5を有する鋳型4を形成する。
【0027】さらに、図1に良く示されているように、
該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設することに
より、鋳型4の内部には、成形しようとする鋳造品6の
形状に応じた形状の空洞部5が形成されている。
【0028】次に、図1と図2に良く示されているよう
に、気体や液体等の流体(本実施例にあっては、コンプ
レッサにより圧縮した圧縮空気)を上記流入孔7と流入
口S1から流入させて流路Sを経て上記流出孔8と流出
口S2から流出させることにより、該流路Sに流体を連
続的に流すことによって、上記樹脂中子1を強制冷却す
ると共に、溶湯を注湯する際の耐圧性を保持して、変形
を阻止して原形状を維持することが出来る。
【0029】つづいて、図1と図2に良く示されている
ように、上記流路Sに、気体や液体等の流体(本実施例
では圧縮空気)を連続的に流しながら、上記鋳型4内に
形成される空洞部5に鋳造品の材質に応じてアルミニュ
ウム溶湯等の溶湯に圧力を加えながら注湯することで、
該空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6が鋳造成形さ
れる。
【0030】さらに、図3に良く示されているように、
上記により形成された鋳造品6が、鋳型4から取り出さ
れることにより、鋳造が終了するので、該鋳造品6のバ
リ等の不要部分を除去して、所期の目的の完成品たる鋳
造品6が形成される。
【0031】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れたものとなる。
【0032】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで鋳造品を得る場
合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳造
品を効率良く得ることができるようになる。
【0033】これによって、上記樹脂中子1は、鋳造時
には、その形状を保持することにより、所期の目的の鋳
造品6の形成に寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品
6の余熱により溶解して除去される為、残留分が残らな
い。
【0034】すなわち、上記樹脂中子1は、流路Sに気
体や液体等の流体を連続的に流すことによって強制冷却
して熱交換するので、溶湯に対して耐熱性が著しく向上
すると共に、耐圧性も著しく向上する為、成形時の高圧
溶湯の注湯によっても、熱変形や圧力変形せずに、初期
形状を保持することができる。
【0035】さらに、溶湯の温度は、上記鋳型4の空洞
部5に達するまでに初期の温度(例えば、アルミニュウ
ム溶湯にあっては、約660度C)に比べてかなり温度
が低下する為、上記樹脂中子1は、自身の温度と潜熱に
より、該溶湯が作用しても、反射作用と温度作用とによ
り、直ちに溶融することなく初期形状を保持することが
できる。
【0036】そして、該樹脂中子1は、上記空洞部5に
溶湯を注湯した後、所定の時間を経過し、溶湯が冷えて
固まってから、該鋳造品6の余熱によって溶融除去され
る。
【0037】この為、上記樹脂中子1を変形させること
なく原形状を維持した状態で鋳造することによって、上
記空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6を得ることが
できる。
【0038】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れた鋳造品となる。
【0039】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで、鋳造品を得る
場合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳
造品を効率良く得ることができるようになる。
【0040】上述のように、本発明の特殊中子を用いて
成形した成形品の第一実施例であるダイカスト鋳造を行
う場合において、樹脂中子1は、鋳造時には、その形状
を保持することにより、所期の目的の鋳造品6の形成に
寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品6の余熱により
溶解して完全に除去消失される為、残留分が残らず、鋳
造後の中子の完全除去が容易となり、製品の摩耗や破損
等の不具合を阻止することができると共に、歩留まりも
向上し、さらに時間と経費を節約することができ、生産
性を向上させることができる。
【0041】尚、本実施例の樹脂中子は、内部に気体や
液体等の流体を連続的に流しながら成形品を成形する成
形時に、耐圧性を具備すると共に、成形後においては、
成形品の余熱によって完全に除去消失する熱消失性(完
全除去性)を兼備し、さらに鋳造時に多量のガスを発生
する等の鋳造品に対する悪影響を付与しないものである
ことが要求されるが、この条件を具備する中子材料とし
ての合成樹脂(プラスチック)としては、次のものがあ
る。
【0042】すなわち、上記各条件を兼備する中子材料
としての合成樹脂(プラスチック)としては、例えば、
熱可塑性合成樹脂があり、上記何れの条件をも兼備して
おり、初期の目的を充分満足する鋳造品を得ることがで
きる。
【0043】また、この熱可塑性合成樹脂のうち最も適
するものとしては、四弗化エチレン樹脂等の弗素樹脂
(ポリフルオルエチレン樹脂)やポリイミド樹脂、ポリ
アミドイミド樹脂やポリスルホン樹脂があり、上記何れ
の条件をも兼備しており、初期の目的を満足する鋳造品
を得ることができる。
【0044】さらに、これに次ぐものとしては、ポリア
ミド樹脂(ナイロン樹脂)やポリプロピレン樹脂があ
り、上記何れの条件をも兼備しており、初期の目的を満
足する鋳造品を得ることができる。
【0045】また、この他のものとしては、ポリエチレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂(テトロン樹脂)やポリサル
ホンサン樹脂があげられ、上記何れの条件をも兼備して
おり、初期の目的を満足する鋳造品を得ることができ
る。
【0046】また、本実施例の鋳造用特殊中子に使用す
る合成樹脂(プラスチック)からなる中子としては、上
記合成樹脂(プラスチック)に限られることなく、内部
に気体や液体等の流体を連続的に流しながら成形品を成
形する成形時に、耐圧性を具備すると共に、成形後にお
いては、成形品の余熱によって完全に除去消失する熱消
失性(完全除去性)を兼備し、さらに鋳造時に多量のガ
スを発生する等の鋳造品に対する悪影響を付与しないも
のであるならば、上記実施例以外の合成樹脂(プラスチ
ック)も使用できるのは勿論であり、上記実施例と同様
な効果を得ることができる。
【0047】次に、図5は、本発明に使用される特殊中
子の第2実施例を示し、ゴムからなる特殊中子(以下
「ゴム中子」という)を使用する場合について説明す
る。
【0048】すなわち、該特殊中子であるゴム中子1
は、天然ゴムや合成ゴム等のゴムを用いて、図5に良く
示されているような気体や液体等の流体を連続的に流す
ための流入口S1と流出口S2とを備えた流路Sを内部
に形成した中空形状に成形する。
【0049】そして、前記図1に良く示されているよう
に、該ゴム中子1を上型2と下型3との間に配設して、
空洞部5を有する鋳型4を形成した後、図1と図2に良
く示されているように、該ゴム中子1に形成されている
流路Sに、気体や液体等の流体(本実施例にあっては、
コンプレッサにより圧縮した圧縮空気)を連続的に流し
ながら、該鋳型4内に形成される空洞部5に鋳造品の材
質に応じてアルミニュウム溶湯等の溶湯を注湯すること
で、該ゴム中子1を変形させることなく原形状を維持し
た状態で、上記空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6
が鋳造される。
【0050】つづいて、前記図2と図3に良く示されて
いるように、上記により形成された鋳造品6を鋳型4か
ら取り出すことにより、鋳造を終了し、該鋳造品6のバ
リ等の不要部分を除去して、所期の目的の完成品たる鋳
造品6が形成される。
【0051】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れた鋳造品となる。
【0052】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで、鋳造品を得る
場合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳
造品を効率良く得ることができるようになる。
【0053】この場合、溶湯の温度は、上記鋳型4の空
洞部5に達するまでに初期の温度に比べてかなり温度が
低下する為、上記ゴム中子1は、上記流体による強制冷
却によって温度が低下することと、耐圧性が向上するこ
とと相俟って、自身の温度と潜熱により、該溶湯が作用
しても、反射作用と温度作用とにより、直ちに溶融する
ことなく初期形状を保持することができる。
【0054】さらに、図6は、本発明に使用される特殊
中子の第3実施例を示し、紙等の繊維質材からなる特殊
中子(以下「紙中子」という)を使用する場合について
説明する。
【0055】すなわち、該特殊中子である紙中子1は、
紙等の繊維質材を用いて、図6に良く示されているよう
な気体や液体等の流体を連続的に流すための流入口S1
と流出口S2とを備えた流路Sを内部に形成した中空形
状に成形する。
【0056】そして、前記図1に良く示されているよう
に、該紙中子1を上型2と下型3との間に配設して、空
洞部5を有する鋳型4を形成した後、図1と図2に良く
示されているように、該紙中子1に形成されている流路
Sに、気体や液体等の流体(本実施例にあっては、コン
プレッサにより圧縮した圧縮空気)を連続的に流しなが
ら、該鋳型4内に形成される空洞部5に鋳造品の材質に
応じてアルミニュウム溶湯等の溶湯を注湯することで、
該紙中子1を変形させることなく原形状を維持した状態
で、上記空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6が鋳造
される。
【0057】つづいて、前記図2と図3に良く示されて
いるように、上記により形成された鋳造品6を鋳型4か
ら取り出すことにより、鋳造を終了し、該鋳造品6のバ
リ等の不要部分を除去して、所期の目的の完成品たる鋳
造品6が形成される。
【0058】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れた鋳造品となる。
【0059】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで、鋳造品を得る
場合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳
造品を効率良く得ることができるようになる。
【0060】この場合、溶湯の温度は、上記鋳型4の空
洞部5に達するまでに初期の温度に比べてかなり温度が
低下する為、上記紙中子1は、上記流体による強制冷却
によって温度が低下することと、耐圧性が向上すること
と相俟って、自身の温度と潜熱により、該溶湯が作用し
ても、反射作用と温度作用とにより、直ちに溶融するこ
となく初期形状を保持することができる。
【0061】尚、本発明に使用される特殊中子は、上記
実施例の材料や形状のものに限られることなく、種々の
特殊中子を用いた種々の形状のものに適用でき、鋳造品
の品質向上を図る等することが出来、上記実施例に示し
た樹脂中子,天然ゴムや合成ゴム等のゴム中子、紙等の
繊維質材からなる紙中子に限定されず、中子内部に気体
や液体等の流体を連続的に流動させながら成形品を製造
することで、成形時における耐圧性と成形後における熱
消失性との相反条件を兼備する中子であればよく、例え
ば錫、鉛、アンチモン等の低溶融金属その他の材料とす
ることができる等、多種類の中子材料や中子形状のもの
が考えられ、上記実施例と同様な効果を得ることができ
る。
【0062】次に、本実施例に係る特殊中子を用いて成
形した成形品の作用について説明する。
【0063】このように本発明は、特殊中子を用いて成
形した成形品とすることにより、品質に優れた成形品を
効率良く得ようとするものであり、同時に生産性の向上
と適用範囲の拡大を図るという考え方であり、下記の作
用がある。 (1)中子の内部に気体や液体等の流体を連続的に流し
ながら成形品を製造するようにした為、中子は内部に気
体や液体等の流体を連続的に流した状態で耐圧性や耐熱
性等の条件を具備すれば良いから、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件が緩和され、中子材料の選択範囲
の拡大を図ることができる。 (2)中子の内部に連続的に流す気体や液体等の流体の
流量や流体温度を調整することで、中子の耐圧性や耐熱
性の調整を図ることができる。 (3)中子として特殊中子を使用することで、中子の造
型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工程が削
減され、時間と経費の低減を図ることができる。 (4)中子として特殊中子を使用する為、落としても投
げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や保管が
容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減を図る
ことができる。 (5)使用する特殊中子が粘結剤等の浸透成分を含有し
ていない為、成形品への中子成分浸透が防止される等に
より、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形品の不
良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向上とを
図ることができる。 (6)中子として特殊中子を使用することにより、中空
部分やアンダカット部分の形成が容易となり、しかも中
子強度が向上するから、形状や大きさに囚われることな
く、全形状や全大きさの成形が可能となり、適用範囲の
拡大を図ることができる。 (7)成形時における耐圧性と成形後における熱消失性
との相反条件を兼備する中子を使用することにより、成
形中の溶湯差込み等の不具合発生を回避すると共に耐圧
性(非崩壊性)を維持し、かつ成形後の中子の熱消失性
と中子成分の完全除去とを容易とし、成形品への付着を
防止して、成形品の摩耗や破損等の成形品不具合発生の
阻止を図ることができる。 (8)特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含有せ
ず、しかも成形後における熱消失性を具備している為、
中子の完全除去が容易となり、公害発生を阻止すること
ができると共に、工数が削減され、時間と経費の低減を
図ることができる。
【0064】尚、本発明に使用される特殊中子は、上記
実施例の材料や形状のものに限られることなく、種々の
特殊中子を用いた種々の形状のものに適用でき、鋳造品
の品質向上を図る等することが出来、上記実施例に示し
た樹脂中子,ゴム中子、紙中子に限定されず、中子内部
に気体や液体等の流体を連続的に流動させながら成形品
を製造することで、成形時における耐圧性と成形後にお
ける熱消失性との相反条件を具備する中子であればよ
く、多くの変形例が考えられ、上記実施例と同様な効果
を得ることができる。
【0065】また、本発明の特殊中子を用いて成形した
成形品は、上記実施例に示した鋳造方法の一つとしての
ダイカスト鋳造に限られることなく、該ダイカスト鋳造
方法に特定の工程を加えてさらに鋳造品の品質向上を図
る等することが出来、上記実施例に限定されず、多くの
変形例が考えられる。
【0066】さらに、上記実施例は、鋳造方法の一つと
してのダイカスト鋳造を行う場合について説明したが、
本発明の特殊中子を用いて成形した成形品は、該ダイカ
スト鋳造に限られることなく、砂型重力鋳造法、金型重
力鋳造法、低加圧鋳造法や精密鋳造法、その他の鋳造法
によって鋳造される鋳造品に適用できるのは勿論であ
り、上記実施例と同様な優れた効果を得ることができ
る。
【0067】この場合、上記重力鋳造法において本発明
の効果が特に大である。
【0068】すなわち、該重力鋳造法においては、鋳造
時における溶湯の滞留時間が他の鋳造方法に比べて長
く、中子に溶湯が接触する時間が長い他、溶湯の温度も
比較的高い為、特に中子は耐圧性と耐熱性とを具備する
ことが要求されるが、上記特殊中子1を使用して、中子
内部に気体や液体等の流体を連続的に流しながら成形品
を成形することで、該中子を強制冷却することで熱交換
するので、溶湯に対して耐熱性が著しく向上すると共
に、耐圧性も著しく向上させることができる為、上記鋳
造時の滞留時間の長い溶湯の注湯によっても、熱変形せ
ず初期形状を保持して、所期の目的の鋳造品6の形成に
寄与するとができる。
【0069】この際、前記図1〜図4により、本発明の
特殊中子を用いて成形した成形品の第4実施例である重
力鋳造法によって鋳造される鋳造品を説明する。
【0070】すなわち、本実施例においては、特殊中子
を用いて重力鋳造法により鋳造品を得る場合にあって、
その一つとして特殊中子として合成樹脂中子を使用する
場合について説明する。
【0071】すなわち、本実施例にあっては、以下のよ
うにして初期の目的の鋳造品を得ることができる。
【0072】まず、図示は省略するが、前記と同要領に
て合成樹脂を用いて、図4に良く示されているような気
体や液体等の流体を連続的に流すための流入口S1と流
出口S2とを備えた流路Sを内部に形成した樹脂中子1
を成形した後、下型3に設けられている流入孔7と流出
孔8とに、流入口S1と流出口S2とを合致させて、該
樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設して、空洞部
5を有する鋳型4を形成する。
【0073】次に、図1と図2に良く示されているよう
に、気体や液体等の流体(本実施例にあっては、コンプ
レッサにより圧縮した圧縮空気)を上記流入孔7と流入
口S1から流入させて流路Sを経て上記流出孔8と流出
口S2から流出させることにより、該流路Sに流体を連
続的に流すことによって、上記樹脂中子1を強制冷却す
ると共に、溶湯を注湯する際の耐圧性を保持して、変形
を阻止して原形状を維持することが出来る。
【0074】つづいて、図1と図2に良く示されている
ように、上記流路Sに、気体や液体等の流体(本実施例
では圧縮空気)を連続的に流しながら、上記鋳型4内に
形成される空洞部5に鋳造品の材質に応じてアルミニュ
ウム溶湯等の溶湯を注湯する。
【0075】これによって、上記樹脂中子1は、流路S
に気体や液体等の流体を連続的に流すことによって強制
冷却することで熱交換するので、溶湯に対して耐熱性が
著しく向上すると共に、耐圧性も著しく向上する為、成
形時の高圧溶湯の注湯によっても、熱変形や圧力変形せ
ずに、初期形状を保持することができる。
【0076】また、溶湯の温度は、上記鋳型4の空洞部
5に達するまでに初期の温度(例えば、アルミニュウム
溶湯にあっては、約750度C)に比べてかなり温度が
低下する為、上記樹脂中子1は、自身の温度と潜熱によ
り、該溶湯が作用しても、反射作用と温度作用とによ
り、直ちに溶融することなく初期形状を保持することが
できる。
【0077】この為、上記樹脂中子1を変形させること
なく原形状を維持した状態で、上記空洞部5の形状に応
じた形状の鋳造品6を得ることができる。
【0078】このようにして、該樹脂中子1は、鋳造時
には、その形状を保持することにより、所期の目的の鋳
造品6の形成に寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品
6の余熱により溶解して完全に除去消失される為、残留
分が残らない。
【0079】つづいて、図2と図3に良く示されている
ように、上記により形成された鋳造品6を鋳型4から取
り出すことにより、鋳造を終了することで、初期の目的
の鋳造品を得ることができる。
【0080】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れた鋳造品となる。
【0081】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで、鋳造品を得る
場合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳
造品を効率良く得ることができるようになる。
【0082】このように、重力鋳造法においても、特殊
中子1は、鋳造時には、その形状を保持することによ
り、所期の目的の鋳造品6の形成に寄与すると共に、鋳
造後には、該鋳造品6の余熱により溶解して除去消失さ
れる為、残留分が残らず、鋳造後の中子の完全除去が容
易となり、製品の摩耗や破損等の不具合を阻止すること
ができると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費
を節約することができ、生産性を向上させることが出来
るようになる。
【0083】尚、本発明に使用する流体は、上記実施例
の圧縮空気に限られることなく、該圧縮空気以外の気体
や液体または気体と液体の混合体等とすることができ、
流量を調整することや流体温度を調整することで、中子
の耐圧性や耐熱性を調整することができる。
【0084】また、本発明の実施例の一つとして鋳造に
より鋳造品を得る場合にあっても、上記実施例の特殊中
子や、上記実施例のダイカスト鋳造法や重力鋳造法の各
実施例に限られることなく、低加圧鋳造法や精密鋳造法
その他の鋳造法に適用できるのは勿論であり、多くの変
形例が考えられ、上記実施例と同様な効果を得ることが
できる。
【0085】また、本発明の特殊中子を用いて成形した
成形品は、上記各実施例に示した鋳造により鋳造品を得
る場合に限られることなく、該鋳造以外の成形方法によ
り成形した成形品に適用することができる。
【0086】すなわち、本発明は、中子として特殊中子
を使用してプラスチック成形型やセラミック成形型等の
成形型を形成し、該特殊中子の内部に形成された中空部
に、気体や液体等の流体を連続的に流しながら、該成形
型を用いてプラスチック成形品やセラミック成形品等の
成形品を成形することが出来る。
【0087】そして、該特殊中子1は、成形時には、そ
の形状を保持することにより、所期の目的の成形品の形
成に寄与すると共に、成形後には、該成形品の余熱によ
り溶解して除去消失される為、残留分が残らず、成形品
の中子の完全除去が容易となり、製品の摩耗や破損等の
不具合を阻止することができると共に、歩留まりも向上
し、さらに時間と経費を節約することができ、生産性を
向上させることができることになる。
【0088】さらに、本発明の特殊中子を用いて成形し
た成形品は、上記各成形方法によって得られた場合に限
られることなく、特定の工程を加えてさらに成形品の品
質向上を図る等することが出来、上記成形方法によって
得られた場合に限定されず、多くの変形例が考えられ
る。
【0089】
【発明の効果】このように本発明は、特殊中子を用いて
成形した成形品とすることにより、品質に優れた成形品
を効率良く得ようとするものであり、同時に生産性の向
上と適用範囲の拡大を図るという考え方であり、下記の
ような優れた効果がある。 (1)中子の内部に気体や液体等の流体を連続的に流し
ながら成形品を成形するようにした為、中子は内部に気
体や液体等の流体を連続的に流した状態で耐圧性や耐熱
性等の条件を具備すれば良いから、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件が緩和され、中子材料の選択範囲
の拡大を図ることができる利点がある。 (2)中子の内部に連続的に流す気体や液体等の流体の
流量や流体温度を調整することで、中子の耐圧性や耐熱
性の調整を図ることができる利点がある。 (3)中子として特殊中子を使用することで、中子の造
型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工程が削
減され、時間と経費の低減を図ることができる利点があ
る。 (4)中子として特殊中子を使用する為、落としても投
げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や保管が
容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減を図る
ことができる利点がある。 (5)使用する特殊中子が粘結剤等の浸透成分を含有し
ていない為、成形品への中子成分浸透が防止される等に
より、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形品の不
良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向上とを
図ることができる利点がある。 (6)中子として特殊中子を使用することにより、中空
部分やアンダカット部分の形成が容易となり、しかも中
子強度が向上するから、形状や大きさに囚われることな
く、全形状や全大きさの成形が可能となり、適用範囲の
拡大を図ることが できる利点がある。(7)成形時における耐圧性と成形
後における熱消失性との相反条件を兼備する中子を使用
することにより、成形中の溶湯差込み等の不具合発生を
回避すると共に耐圧性(非崩壊性)を維持し、かつ成形
後の中子の熱消失性と中子成分の完全除去とを容易と
し、成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や破損等
の成形品不具合発生の阻止を図ることができる利点があ
る。 (8)特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含有せ
ず、しかも成形後における熱消失性を具備している為、
中子の完全除去が容易となり、公害発生を阻止すること
ができると共に、工数が削減され、時間と経費の低減を
図ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いて成
形した成形品のうち樹脂中子を用いて鋳型を形成する方
法を示す断面図である。
【図2】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いて成
形した成形品のうち溶湯の注湯により鋳造品を成形する
方法を示す断面図である。
【図3】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いて成
形した成形品のうち鋳型から取出された鋳造品を示す断
面図である。
【図4】本発明に基づく一実施例の特殊中子を用いて成
形した成形品に使用される樹脂中子を示す断面図であ
る。
【図5】同特殊中子の第2実施例を示す断面図である。
【図6】同特殊中子の第3実施例を示す断面図である。 1 特殊中子(非砂中子)(樹脂中子)(ゴム中
子)(紙中子) 2 上型 3 下型 4 成形型(鋳型) 5 空洞部 6 成形品(鋳造品) 7 流入孔 8 流出孔 S 流路 S1 流入口 S2 流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29C 33/70 B29C 33/70 45/26 45/26 45/44 45/44

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中子として溶湯よりも遥かに融点が低い非
    砂材料から形成すると共に、 鋳造後に完全除去消失される鋳造品とは異質の材料から
    なる、 非砂中子を使用して鋳型を形成し、流路を内部に備えた 該中子の流路鋳造時に気体や液体
    等の流体を連続的に流しながら、 該型を用いて鋳造品を成形することにより形成された
    ことを特徴とする特殊中子を用いて成形した成形品。
  2. 【請求項2】非砂中子として、鋳造時に気体や液体等の流体を連続的に流すことで耐圧
    性と耐熱性とを向上させて鋳造時の変形や変質を阻止し
    て鋳造品の内壁面を保護しながら成形する ことで、成形
    時における耐圧性と成形後における熱消失性との相反条
    件を具備する中子を、使用して成形することにより形成
    されたことを特徴とする請求項1記載の特殊中子を用い
    て成形した成形品。
  3. 【請求項3】非砂中子として、 中空形状やアンダカット形状等の空洞部の内壁面(鋳造
    品の内壁面)の全体を覆うことにより該内壁面を保護し
    て、鋳造時の溶湯差込みや鋳巣発生等の鋳造品の不良品
    発生を阻止する中子を使用して成形することにより、 空洞部が鋳造品の内部に形成された、 ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の特殊中
    子を用いて成形した成形品。
  4. 【請求項4】非砂中子として、 鋳造時の溶湯の高熱と高圧によって溶湯の高熱と高圧と
    が作用するダイカスト鋳造等の鋳造をする為に使用され
    る中子を使用して成形することにより、 空洞部が鋳造品の内部に形成された、 ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の
    特殊中子を用いて成形した成形品。
  5. 【請求項5】非砂中子として、 鋳造時の溶湯の滞留時間が長時間となって高熱溶湯と中
    子との接触時間が長くなる重力鋳造品等の鋳造品を鋳造
    するために使用される中子を使用して成形することによ
    り、 空洞部が鋳造品の内部に形成された、 ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の
    特殊中子を用いて成形した成形品。
  6. 【請求項6】非砂中子として、鋳造時の溶湯の高熱と高圧とが作用しても変形しないよ
    うに非可撓性を備えた 合成樹脂(プラスチック)からな
    る中子を、 使用して成形することにより形成されたことを特徴とす
    る請求項1請求項5の何れかに記載の特殊中子を用い
    て成形した成形品。
  7. 【請求項7】非砂中子として、鋳造時の溶湯の高熱と高圧とが作用しても変形しないよ
    うに非可撓性を備えた ゴムからなる中子を、 使用して成形することにより形成されたことを特徴とす
    る請求項1請求項5の何れかに記載の特殊中子を用い
    て成形した成形品。
  8. 【請求項8】非砂中子として、鋳造時の溶湯の高熱と高圧とが作用しても変形しないよ
    うに非可撓性を備えた 紙等の繊維質材からなる中子を、 使用して成形することにより形成されたことを特徴とす
    る請求項1請求項5の何れかに記載の特殊中子を用い
    て成形した成形品。
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