JPH07195144A - 成形用特殊中子 - Google Patents
成形用特殊中子Info
- Publication number
- JPH07195144A JPH07195144A JP34957593A JP34957593A JPH07195144A JP H07195144 A JPH07195144 A JP H07195144A JP 34957593 A JP34957593 A JP 34957593A JP 34957593 A JP34957593 A JP 34957593A JP H07195144 A JPH07195144 A JP H07195144A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core
- molding
- molded product
- special
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Mold Materials And Core Materials (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 熱可塑性合成樹脂からなる中子を用いること
により、形状の制約を受けることなく品質に優れた広範
な形状の成形品を効率よく得られる。 【構成】 熱可塑性合成樹脂特にポリカーボネート合成
樹脂を用いて成形し、シリコン被覆層を形成した非砂中
子である成形用特殊中子1を上型2と下型3との間に配
設して成形型4を形成し、成形型内に形成された空洞部
に成形品6の材質に応じてアルミニュウム溶湯等やプラ
スチック材料やセラミックス材料等の成形材料を注入、
成形する。
により、形状の制約を受けることなく品質に優れた広範
な形状の成形品を効率よく得られる。 【構成】 熱可塑性合成樹脂特にポリカーボネート合成
樹脂を用いて成形し、シリコン被覆層を形成した非砂中
子である成形用特殊中子1を上型2と下型3との間に配
設して成形型4を形成し、成形型内に形成された空洞部
に成形品6の材質に応じてアルミニュウム溶湯等やプラ
スチック材料やセラミックス材料等の成形材料を注入、
成形する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形用特殊中子に関
し、特に中子として従来一般に用いられている砂中子を
使用することなく、特殊中子特に熱可塑性合成樹脂(熱
可塑性プラスチック)からなる中子を使用することによ
り、中子材料の選択範囲を拡大すると共に、形状の制約
を受けることなく広範な形状の成形品を効率良く形成す
ることができるようにした、中空形状やアンダカット形
状等を鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形品
等の成形品に形成する為に使用される成形用特殊中子に
関するものである。
し、特に中子として従来一般に用いられている砂中子を
使用することなく、特殊中子特に熱可塑性合成樹脂(熱
可塑性プラスチック)からなる中子を使用することによ
り、中子材料の選択範囲を拡大すると共に、形状の制約
を受けることなく広範な形状の成形品を効率良く形成す
ることができるようにした、中空形状やアンダカット形
状等を鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形品
等の成形品に形成する為に使用される成形用特殊中子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械工作の一環として採用される鋳造
や、プラスチック成形の一環として採用される射出成形
等の成形方法や、セラミック成形の一環として採用され
る射出成形等の成形方法によって成形した成形品あって
は、中空部やアンダカット部を形成する為、従来、非崩
壊性中子又は崩壊性中子を使用して成形し、該成形品を
得ていた。
や、プラスチック成形の一環として採用される射出成形
等の成形方法や、セラミック成形の一環として採用され
る射出成形等の成形方法によって成形した成形品あって
は、中空部やアンダカット部を形成する為、従来、非崩
壊性中子又は崩壊性中子を使用して成形し、該成形品を
得ていた。
【0003】ところで、前者(非崩壊性中子)として
は、金属中子があり、鋳造のみでなく、プラスチック成
形の一環として採用される射出成形等の成形方法や、セ
ラミック成形の一環として採用される射出成形等の成形
方法に適用されるが、直抜きや変形抜き出来るもの以外
には使用できず、使用範囲が特定形状のものに制限され
てしまうという問題点があった。
は、金属中子があり、鋳造のみでなく、プラスチック成
形の一環として採用される射出成形等の成形方法や、セ
ラミック成形の一環として採用される射出成形等の成形
方法に適用されるが、直抜きや変形抜き出来るもの以外
には使用できず、使用範囲が特定形状のものに制限され
てしまうという問題点があった。
【0004】また、後者(崩壊性中子)としては、上記
各成形品のうち鋳造品を得る鋳造では、砂中子が一般に
使用されているが、造型が困難であると共に、崩壊し易
く、取扱いが難しいばかりでなく、鋳造時における耐圧
性と鋳造後における崩壊性との相反条件を具備するのが
困難であるという問題点があった。
各成形品のうち鋳造品を得る鋳造では、砂中子が一般に
使用されているが、造型が困難であると共に、崩壊し易
く、取扱いが難しいばかりでなく、鋳造時における耐圧
性と鋳造後における崩壊性との相反条件を具備するのが
困難であるという問題点があった。
【0005】そこで、近年、該鋳造にあっては、該砂中
子の表面に特殊なコーティングを施した中子を使用して
鋳造して鋳造品を得ることが提案されたが、種々の問題
点がある為、問題点を解決するには至らなかった。
子の表面に特殊なコーティングを施した中子を使用して
鋳造して鋳造品を得ることが提案されたが、種々の問題
点がある為、問題点を解決するには至らなかった。
【0006】すなわち、コーティングを複数層形成する
ことが、困難かつ工数を要し、目的も期し難く、また成
形後の完全除去が困難で、砂焼処理が必要となる等、工
数を要し、時間と経費がかかる。 また、砂中子は、造
型困難で、設備と工数を要し、また壊れ易く、取扱い困
難で、工数を要し、歩留りも悪く、崩壊阻止には煩雑な
圧力調整を要し、しかも鋳造後の完全崩壊が困難である
為、熱処理工程や砂落工程や砂落検査を要し、工数を要
し、時間と経費がかかる。 さらに、鋳造時の溶湯差込
みや、砂中子成分の鋳造品への浸透により鋳造品に鋳巣
発生等不良品が発生し、鋳造歩留りが悪く、生産性が劣
悪で、しかも鋳造後の中子砂の完全除去が困難で、付着
により製品摩耗や破損等の不具合が発生した。 また、
複雑形状や大きいものは鋳造が困難又は不可能で適用範
囲が限定され、設計上及び生産上支障を来した。 さら
に、、再使用する砂中子の砂にはコーティング層や粘結
剤が含有され、完全に除去が困難で、時間と経費がかか
る。 また、砂中子は、造型と取扱いと鋳造後の崩壊が
困難である為、多くの工程を要し、しかも歩留まりも悪
く、時間と経費がかかる等の多大な問題点があった。。
ことが、困難かつ工数を要し、目的も期し難く、また成
形後の完全除去が困難で、砂焼処理が必要となる等、工
数を要し、時間と経費がかかる。 また、砂中子は、造
型困難で、設備と工数を要し、また壊れ易く、取扱い困
難で、工数を要し、歩留りも悪く、崩壊阻止には煩雑な
圧力調整を要し、しかも鋳造後の完全崩壊が困難である
為、熱処理工程や砂落工程や砂落検査を要し、工数を要
し、時間と経費がかかる。 さらに、鋳造時の溶湯差込
みや、砂中子成分の鋳造品への浸透により鋳造品に鋳巣
発生等不良品が発生し、鋳造歩留りが悪く、生産性が劣
悪で、しかも鋳造後の中子砂の完全除去が困難で、付着
により製品摩耗や破損等の不具合が発生した。 また、
複雑形状や大きいものは鋳造が困難又は不可能で適用範
囲が限定され、設計上及び生産上支障を来した。 さら
に、、再使用する砂中子の砂にはコーティング層や粘結
剤が含有され、完全に除去が困難で、時間と経費がかか
る。 また、砂中子は、造型と取扱いと鋳造後の崩壊が
困難である為、多くの工程を要し、しかも歩留まりも悪
く、時間と経費がかかる等の多大な問題点があった。。
【0007】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
した成形品においても、上記鋳造と同様に種々の問題点
があった。
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
した成形品においても、上記鋳造と同様に種々の問題点
があった。
【0008】例えば、上記中子は、成形時における耐圧
性や耐熱性を具備した特定の材料から形成しなければな
らず、中子成形が困難であることや、コストが高価であ
ること等の問題点があった。
性や耐熱性を具備した特定の材料から形成しなければな
らず、中子成形が困難であることや、コストが高価であ
ること等の問題点があった。
【0009】この為、本出願人は、これらの問題点を解
消する為、先に中空形状やアンダカット形状等を鋳造品
やプラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品に
形成する為に使用される成形用中子にあって、該成形用
中子を非砂中子から形成することを特徴とする成形用特
殊中子及び該成形用特殊中子を用いた成形方法並びに該
特殊中子を用いて成形した成形品を提案した(実願平4
−064213号、特願平4−248503号、特願平
4−339733号、特願平4−339734号、特願
平4−339735号、特願平4−339736号、特
願平5−47247号、特願平5−108857号、特
願平5−108858号、特願平5−200002号、
特願平5−208842号、特願平5−208843
号、特願平5−208844号)。
消する為、先に中空形状やアンダカット形状等を鋳造品
やプラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品に
形成する為に使用される成形用中子にあって、該成形用
中子を非砂中子から形成することを特徴とする成形用特
殊中子及び該成形用特殊中子を用いた成形方法並びに該
特殊中子を用いて成形した成形品を提案した(実願平4
−064213号、特願平4−248503号、特願平
4−339733号、特願平4−339734号、特願
平4−339735号、特願平4−339736号、特
願平5−47247号、特願平5−108857号、特
願平5−108858号、特願平5−200002号、
特願平5−208842号、特願平5−208843
号、特願平5−208844号)。
【0010】その後、本出願人は、さらに研究を続け、
上記非砂中子として、最適な材料を究明した。
上記非砂中子として、最適な材料を究明した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、下記構成
とすることによって、上述した問題点を解決することを
目的とする。
とすることによって、上述した問題点を解決することを
目的とする。
【0012】すなわち、例えば、前記各成形品のうち鋳
造品を得る鋳造においては、特殊中子特に熱可塑性合成
樹脂(熱可塑性プラスチック)からなる中子を使用し、
要求される耐圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料
の選択範囲を拡大すると共に、材料や量等の選択で、耐
圧性や耐熱性の調整を可能とし、しかも中子造型と取扱
の容易化により、工数を削減し、時間と経費を低減させ
る。
造品を得る鋳造においては、特殊中子特に熱可塑性合成
樹脂(熱可塑性プラスチック)からなる中子を使用し、
要求される耐圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料
の選択範囲を拡大すると共に、材料や量等の選択で、耐
圧性や耐熱性の調整を可能とし、しかも中子造型と取扱
の容易化により、工数を削減し、時間と経費を低減させ
る。
【0013】また、粘結剤等の浸透成分を使用しない特
殊中子を使用し、中子成分の鋳造品への浸透を防止する
等により、鋳巣発生等の不具合発生を阻止し、鋳造品の
不良品発生を阻止して、歩留まり向上と、生産性向上に
寄与せしめ、さらに成形中の溶湯差込み等の不具合発生
を回避すると共に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を維持
し、かつ成形後の中子の熱消失性と中子成分の除去とを
容易とし、成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や
破損等の成形品不具合の発生を阻止する。
殊中子を使用し、中子成分の鋳造品への浸透を防止する
等により、鋳巣発生等の不具合発生を阻止し、鋳造品の
不良品発生を阻止して、歩留まり向上と、生産性向上に
寄与せしめ、さらに成形中の溶湯差込み等の不具合発生
を回避すると共に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を維持
し、かつ成形後の中子の熱消失性と中子成分の除去とを
容易とし、成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や
破損等の成形品不具合の発生を阻止する。
【0014】さらに、特殊中子を使用し、中空部分やア
ンダカット部分等の形成を容易とし、しかも中子強度の
向上により、形状や大きさをと問わず、全形状や全大き
さの鋳造を可能として、適用範囲を拡大すると共に、粘
結剤等の除去困難成分の非含有により、鋳造後の中子の
崩壊除去を容易とし、公害発生を阻止すると共に、工数
を削減して、時間と経費を低減させる。
ンダカット部分等の形成を容易とし、しかも中子強度の
向上により、形状や大きさをと問わず、全形状や全大き
さの鋳造を可能として、適用範囲を拡大すると共に、粘
結剤等の除去困難成分の非含有により、鋳造後の中子の
崩壊除去を容易とし、公害発生を阻止すると共に、工数
を削減して、時間と経費を低減させる。
【0015】さらにまた、プラスチック成形の一環とし
て採用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形
の一環として採用される射出成形等の成形方法によって
成形品を得る場合においても、上記成形用特殊中子を使
用することにより、目的の成形品を得るものであり、品
質に優れた成形品を効率良く得るようにする。
て採用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形
の一環として採用される射出成形等の成形方法によって
成形品を得る場合においても、上記成形用特殊中子を使
用することにより、目的の成形品を得るものであり、品
質に優れた成形品を効率良く得るようにする。
【0016】そして、上記成形用特殊中子の構成によっ
て、プラスチック成形やセラミック成形の場合にあって
も、生産性の向上と適用範囲の拡大を図ることや、上記
鋳造の場合と同様に、成形用特殊中子を使用すること
で、中子の造型を容易とし、造型設備を簡易化し、かつ
工程を削減し、時間と経費の低減を図ることや、取扱い
を容易とし、運搬や保管が容易とする他、成形時の圧力
調整を不要とする等工数を削減し、時間と経費の低減を
図る等従来の問題点を解決する。
て、プラスチック成形やセラミック成形の場合にあって
も、生産性の向上と適用範囲の拡大を図ることや、上記
鋳造の場合と同様に、成形用特殊中子を使用すること
で、中子の造型を容易とし、造型設備を簡易化し、かつ
工程を削減し、時間と経費の低減を図ることや、取扱い
を容易とし、運搬や保管が容易とする他、成形時の圧力
調整を不要とする等工数を削減し、時間と経費の低減を
図る等従来の問題点を解決する。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、中空形状やアンダカット形状等を鋳造品や
プラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品に形
成する為に使用される成形用中子にあって、該成形用中
子を非砂中子から形成する成形用特殊中子において、該
非砂中子が、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子である、ことを特徴とする成形用特殊
中子を提供することにより達成される。
明によれば、中空形状やアンダカット形状等を鋳造品や
プラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品に形
成する為に使用される成形用中子にあって、該成形用中
子を非砂中子から形成する成形用特殊中子において、該
非砂中子が、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子である、ことを特徴とする成形用特殊
中子を提供することにより達成される。
【0018】
【作用】このような本発明によれば、以下の作用があ
る。
る。
【0019】すなわち、本発明によれば、中子として特
殊中子特に熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)
からなる中子を使用することで、生産性の向上と適用範
囲の拡大を図ると共に、品質に優れた成形品を効率良く
得るという考え方であり、例えば、前記鋳造品やプラス
チック成形品やセラミック成形品等の成形品を形成する
為に使用される成形用特殊中子のうち鋳造品を得る鋳造
用の成形用特殊中子の場合においては、特殊中子を使用
し、要求される耐圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子
材料の選択範囲を拡大できる他、材料やその量等を選択
して、中子の耐圧性や耐熱性を調整でき、中子造型の容
易化と、造型設備の簡易化、及び工程削減とにより、時
間と経費の低減を図ることができる。
殊中子特に熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)
からなる中子を使用することで、生産性の向上と適用範
囲の拡大を図ると共に、品質に優れた成形品を効率良く
得るという考え方であり、例えば、前記鋳造品やプラス
チック成形品やセラミック成形品等の成形品を形成する
為に使用される成形用特殊中子のうち鋳造品を得る鋳造
用の成形用特殊中子の場合においては、特殊中子を使用
し、要求される耐圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子
材料の選択範囲を拡大できる他、材料やその量等を選択
して、中子の耐圧性や耐熱性を調整でき、中子造型の容
易化と、造型設備の簡易化、及び工程削減とにより、時
間と経費の低減を図ることができる。
【0020】また、特殊中子を使用し、強度向上により
取扱いや運搬や保管が容易となる等工数が削減され、時
間と経費の低減を図れる他、特殊中子が粘結剤等の浸透
成分を含有していない為、成形品への中子成分浸透が防
止される等により、鋳巣発生等の不具合発生が阻止さ
れ、成形品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、
生産性向上とを図ることができる。
取扱いや運搬や保管が容易となる等工数が削減され、時
間と経費の低減を図れる他、特殊中子が粘結剤等の浸透
成分を含有していない為、成形品への中子成分浸透が防
止される等により、鋳巣発生等の不具合発生が阻止さ
れ、成形品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、
生産性向上とを図ることができる。
【0021】さらに、特殊中子を使用し、従来不可能で
あった中空部分やアンダカット部分等の形成が容易とな
り、しかも中子強度が向上するから、形状や大きさを問
わず、全形状や全大きさの成形が可能となり、適用範囲
の拡大を図ることができる。
あった中空部分やアンダカット部分等の形成が容易とな
り、しかも中子強度が向上するから、形状や大きさを問
わず、全形状や全大きさの成形が可能となり、適用範囲
の拡大を図ることができる。
【0022】また、成形時における耐圧性と成形後にお
ける熱消失性との相反条件を兼備する中子を使用するこ
とにより、成形中の溶湯差込み等の不具合発生を回避す
ると共に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を維持し、かつ成
形後の中子の熱消失性と中子成分の除去とを容易とし、
成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や破損等の成
形品不具合発生の阻止を図ることができる。
ける熱消失性との相反条件を兼備する中子を使用するこ
とにより、成形中の溶湯差込み等の不具合発生を回避す
ると共に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を維持し、かつ成
形後の中子の熱消失性と中子成分の除去とを容易とし、
成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や破損等の成
形品不具合発生の阻止を図ることができる。
【0023】さらに、特殊中子は、粘結剤等の除去困難
成分を含有せず、しかも成形後における熱消失性を具備
している為、中子の除去が容易となり、公害発生を阻止
することができると共に、工数が削減され、時間と経費
の低減を図ることができる。
成分を含有せず、しかも成形後における熱消失性を具備
している為、中子の除去が容易となり、公害発生を阻止
することができると共に、工数が削減され、時間と経費
の低減を図ることができる。
【0024】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、上記成形用特殊中子特に熱可
塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)からなる中子を
使用することにより、目的の成形品を得るものであり、
品質に優れた成形品を効率良く得ることができる。
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、上記成形用特殊中子特に熱可
塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)からなる中子を
使用することにより、目的の成形品を得るものであり、
品質に優れた成形品を効率良く得ることができる。
【0025】そして、上記成形用特殊中子の構成によれ
ば、プラスチック成形やセラミック成形の場合にあって
も、生産性の向上と適用範囲の拡大を図ることができ、
上記鋳造の場合と同様に、成形用特殊中子を使用するこ
とで、中子の造型が容易となり、造型設備が簡易化さ
れ、かつ工程が削減され、時間と経費の低減を図ること
ができることや、取扱いが容易となり、運搬や保管が容
易となる他、成形時の圧力調整が不要となる等工数が削
減され、時間と経費の低減を図ることができる等の種々
の作用がある。
ば、プラスチック成形やセラミック成形の場合にあって
も、生産性の向上と適用範囲の拡大を図ることができ、
上記鋳造の場合と同様に、成形用特殊中子を使用するこ
とで、中子の造型が容易となり、造型設備が簡易化さ
れ、かつ工程が削減され、時間と経費の低減を図ること
ができることや、取扱いが容易となり、運搬や保管が容
易となる他、成形時の圧力調整が不要となる等工数が削
減され、時間と経費の低減を図ることができる等の種々
の作用がある。
【0026】
【実施例】以下に添付の図面を参照して、本発明を特定
の実施例について詳述する。
の実施例について詳述する。
【0027】図1〜図4は、本発明の成形用特殊中子の
第一実施例を示す。
第一実施例を示す。
【0028】すなわち、本発明は、中子として一般に広
く使用されている砂中子を使うことなく、通常は使用困
難または使用不可能と考えられている該砂中子以外の材
料からなる非砂中子を使用することにより、中空形状や
アンダカット形状等を鋳造品やプラスチック成形品やセ
ラミック成形品等の成形品に形成することを特徴とする
成形用特殊中子である。
く使用されている砂中子を使うことなく、通常は使用困
難または使用不可能と考えられている該砂中子以外の材
料からなる非砂中子を使用することにより、中空形状や
アンダカット形状等を鋳造品やプラスチック成形品やセ
ラミック成形品等の成形品に形成することを特徴とする
成形用特殊中子である。
【0029】そして、本発明にあっては、該成形用特殊
中子として非砂中子を使用して鋳型やプラスチック成形
型やセラミック成形型等の成形型を形成し、該成形型を
用いて成形品を製造するものである。
中子として非砂中子を使用して鋳型やプラスチック成形
型やセラミック成形型等の成形型を形成し、該成形型を
用いて成形品を製造するものである。
【0030】そして、該成形用特殊中子を使用した成形
型を用いて成形することにより、鋳造品やプラスチック
成形品やセラミック成形品等の成形品を成形するのであ
る。
型を用いて成形することにより、鋳造品やプラスチック
成形品やセラミック成形品等の成形品を成形するのであ
る。
【0031】この為、本発明に使用される非砂中子は、
成形品を成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊
性を具備すると共に、成形後においては、余熱や加熱に
よって除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶
解等の崩壊性を兼備することが要求される。
成形品を成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊
性を具備すると共に、成形後においては、余熱や加熱に
よって除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶
解等の崩壊性を兼備することが要求される。
【0032】また、該非砂中子は、上記成形時に多量の
ガスを発生する等の成形品に対する悪影響を付与しない
条件を具備するものであることが要求される。
ガスを発生する等の成形品に対する悪影響を付与しない
条件を具備するものであることが要求される。
【0033】本出願人は、研究を続けた結果、上記非砂
中子として、合成樹脂(プラスチック)が適当であるこ
とを究明したので、ここでは、非砂中子として合成樹脂
(プラスチック)からなる中子を使用する場合について
説明する。
中子として、合成樹脂(プラスチック)が適当であるこ
とを究明したので、ここでは、非砂中子として合成樹脂
(プラスチック)からなる中子を使用する場合について
説明する。
【0034】この場合、該合成樹脂(プラスチック)の
うち、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)が最
適であるので、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子を使用する場合について説明する。
うち、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)が最
適であるので、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子を使用する場合について説明する。
【0035】該成形用特殊中子(以下「樹脂中子」とい
う)1は、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)
から形成されている。
う)1は、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)
から形成されている。
【0036】そして、該樹脂中子1は、熱可塑性合成樹
脂(熱可塑性プラスチック)を用いて、射出成形等の合
成樹脂成形方法(プラスチック成形方法)により、図4
に良く示されているように、中空部Sを有する中空形状
に形成する。
脂(熱可塑性プラスチック)を用いて、射出成形等の合
成樹脂成形方法(プラスチック成形方法)により、図4
に良く示されているように、中空部Sを有する中空形状
に形成する。
【0037】そして、該成形用特殊中子1を使用して、
鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形品等の成
形品を形成することができる。
鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成形品等の成
形品を形成することができる。
【0038】例えば、該成形用特殊中子である樹脂中子
1を使用して鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の成形品を成形する場合には、図1に良く示さ
れているように、該樹脂中子1を上型2と下型3との間
に配設して、空洞部5を有する成形型4を形成すること
ができる。
1を使用して鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の成形品を成形する場合には、図1に良く示さ
れているように、該樹脂中子1を上型2と下型3との間
に配設して、空洞部5を有する成形型4を形成すること
ができる。
【0039】このようにして、図1に良く示されている
ように、該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設す
ることにより、成形型4の内部には、成形しようとする
成形品6の形状に応じた形状の空洞部5を形成すること
ができる。
ように、該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設す
ることにより、成形型4の内部には、成形しようとする
成形品6の形状に応じた形状の空洞部5を形成すること
ができる。
【0040】本実施例においては、上記鋳造品やプラス
チック成形品やセラミック成形品等の種々の成形品の成
形に使用される成形用特殊中子のうち、まず鋳造品を鋳
造する為に使用する鋳造用中子について成形用特殊中子
を説明する。
チック成形品やセラミック成形品等の種々の成形品の成
形に使用される成形用特殊中子のうち、まず鋳造品を鋳
造する為に使用する鋳造用中子について成形用特殊中子
を説明する。
【0041】そして、該鋳造にて鋳造品を得る場合にあ
って、その一つとしてダイカスト鋳造にて鋳造品を得る
場合に使用するダイカスト鋳造用中子としての成形用特
殊中子を、非砂中子としての合成樹脂中子の場合につい
て説明する。
って、その一つとしてダイカスト鋳造にて鋳造品を得る
場合に使用するダイカスト鋳造用中子としての成形用特
殊中子を、非砂中子としての合成樹脂中子の場合につい
て説明する。
【0042】ここでは、本発明の成形用特殊中子を使用
した成形方法の一つであるダイカスト鋳造を行う場合に
ついて説明する。
した成形方法の一つであるダイカスト鋳造を行う場合に
ついて説明する。
【0043】まず、図示は省略するが、前記と同要領に
て、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)を用い
て、中空部Sを有する樹脂中子1を形成する。
て、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)を用い
て、中空部Sを有する樹脂中子1を形成する。
【0044】そして、該樹脂中子1を使用して、鋳造品
を鋳造することができる。
を鋳造することができる。
【0045】例えば、図1に良く示されているように、
該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設して、成形
しようとする鋳造品6の形状に応じた形状の空洞部5を
有する鋳型4を形成する。
該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設して、成形
しようとする鋳造品6の形状に応じた形状の空洞部5を
有する鋳型4を形成する。
【0046】次に、図1と図2に良く示されているよう
に、該樹脂中子1を使用した鋳型4内に形成される空洞
部5に鋳造品の材質に応じてアルミニュウム溶湯等の溶
湯に圧力を加えながら注湯することで、該空洞部5の形
状に応じた形状の鋳造品6が鋳造成形される。
に、該樹脂中子1を使用した鋳型4内に形成される空洞
部5に鋳造品の材質に応じてアルミニュウム溶湯等の溶
湯に圧力を加えながら注湯することで、該空洞部5の形
状に応じた形状の鋳造品6が鋳造成形される。
【0047】次に、該鋳造が終了した後、上記により形
成された鋳造品6を鋳型4から取り出すことにより、鋳
造が終了する。
成された鋳造品6を鋳型4から取り出すことにより、鋳
造が終了する。
【0048】この際、樹脂中子1は、鋳造品6の余熱に
よって、除去消失するので、鋳造品6から樹脂中子1を
除去することができる。
よって、除去消失するので、鋳造品6から樹脂中子1を
除去することができる。
【0049】この際、樹脂中子1の除去は、基本的には
成形品の余熱により溶解して除去消失され残留分が残ら
ないが、鋳造品6の形状や大きさ等によっては成形品の
余熱により全体を溶解することなく、全体又は一部を抜
出して樹脂中子1の材料として再加工することで再使用
することができ、材料費の低減を図ることができる。
成形品の余熱により溶解して除去消失され残留分が残ら
ないが、鋳造品6の形状や大きさ等によっては成形品の
余熱により全体を溶解することなく、全体又は一部を抜
出して樹脂中子1の材料として再加工することで再使用
することができ、材料費の低減を図ることができる。
【0050】また、樹脂中子1の抜出しや余熱による全
体除去が不十分または困難乃至不可能な場合にあって
は、樹脂中子1を加熱することによって樹脂中子1の全
体を除去することができる。
体除去が不十分または困難乃至不可能な場合にあって
は、樹脂中子1を加熱することによって樹脂中子1の全
体を除去することができる。
【0051】このように、樹脂中子1は、鋳造時には、
その形状を保持することにより、所期の目的の鋳造品6
の形成に寄与すると共に、鋳造後には、全体または一部
を抜出し、或るいは該鋳造品6の余熱または加熱により
溶解して除去消失される為、残留分を残さずに除去する
ことが出来る。
その形状を保持することにより、所期の目的の鋳造品6
の形成に寄与すると共に、鋳造後には、全体または一部
を抜出し、或るいは該鋳造品6の余熱または加熱により
溶解して除去消失される為、残留分を残さずに除去する
ことが出来る。
【0052】この為、製品の摩耗や破損等の不具合を阻
止することができ、鋳造品の品質向上を図ることが出来
ると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費を節約
することができ、生産性を向上させることが出来るよう
になる。
止することができ、鋳造品の品質向上を図ることが出来
ると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費を節約
することができ、生産性を向上させることが出来るよう
になる。
【0053】さらに、図3に良く示されているように、
上記により形成された鋳造品6を鋳型4から取り出し
て、余熱または加熱によって樹脂中子1が除去消失し、
鋳造品6から樹脂中子1を容易に除去することにより鋳
造が終了するので、該鋳造品6のバリ等の不要部分を除
去して所期の目的の完成品たる鋳造品6が形成される。
上記により形成された鋳造品6を鋳型4から取り出し
て、余熱または加熱によって樹脂中子1が除去消失し、
鋳造品6から樹脂中子1を容易に除去することにより鋳
造が終了するので、該鋳造品6のバリ等の不要部分を除
去して所期の目的の完成品たる鋳造品6が形成される。
【0054】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れたものとなる。
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れたものとなる。
【0055】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている砂中子を使って鋳造することで鋳造品を得る場
合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳造
品を効率良く得ることができるようになる。
れている砂中子を使って鋳造することで鋳造品を得る場
合に比べて、工数を大幅に低減して、品質に優れた鋳造
品を効率良く得ることができるようになる。
【0056】上述のように、本発明の成形用特殊中子の
第一実施例であるダイカスト鋳造用中子を使用してダイ
カスト鋳造を行う場合において、樹脂中子1は、鋳造時
には、その形状を保持することにより、所期の目的の鋳
造品6の形成に寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品
6の余熱または加熱により溶解して除去消失され、残留
分を残さずに完全除去することが出来る為、鋳造品6内
には残留分が残らず、製品の摩耗や破損等の不具合を阻
止することができると共に、歩留まりも向上し、さらに
時間と経費を節約することができ、生産性を向上させる
ことができる。
第一実施例であるダイカスト鋳造用中子を使用してダイ
カスト鋳造を行う場合において、樹脂中子1は、鋳造時
には、その形状を保持することにより、所期の目的の鋳
造品6の形成に寄与すると共に、鋳造後には、該鋳造品
6の余熱または加熱により溶解して除去消失され、残留
分を残さずに完全除去することが出来る為、鋳造品6内
には残留分が残らず、製品の摩耗や破損等の不具合を阻
止することができると共に、歩留まりも向上し、さらに
時間と経費を節約することができ、生産性を向上させる
ことができる。
【0057】この為、本発明に使用される非砂中子であ
る熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)からなる
中子は、成形品を成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等
の非崩壊性を具備すると共に、成形後においては、余熱
や加熱により除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤に
よる溶解性等の崩壊性を具備することが要求される。
る熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)からなる
中子は、成形品を成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等
の非崩壊性を具備すると共に、成形後においては、余熱
や加熱により除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤に
よる溶解性等の崩壊性を具備することが要求される。
【0058】そして、上記樹脂中子1を変形させること
なく原形状を維持した状態で鋳造することによって、上
記空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6を得ることが
できるのである。
なく原形状を維持した状態で鋳造することによって、上
記空洞部5の形状に応じた形状の鋳造品6を得ることが
できるのである。
【0059】この際、溶湯の温度は、上記鋳型4の空洞
部5に達するまでに初期の温度(例えば、アルミニュウ
ム溶湯にあっては、約660度C)に比べてかなり温度
が低下する為、上記樹脂中子1は、自身の温度と熱容量
により、該溶湯が作用しても、反射作用と温度作用とに
より、直ちに溶融することなく初期形状を保持すること
ができる。
部5に達するまでに初期の温度(例えば、アルミニュウ
ム溶湯にあっては、約660度C)に比べてかなり温度
が低下する為、上記樹脂中子1は、自身の温度と熱容量
により、該溶湯が作用しても、反射作用と温度作用とに
より、直ちに溶融することなく初期形状を保持すること
ができる。
【0060】さらに、該樹脂中子1は、上記空洞部5に
溶湯を注湯した後、所定の時間を経過し、溶湯が冷えて
固まってから、該鋳造品6の余熱または加熱によって溶
融除去されるのである。
溶湯を注湯した後、所定の時間を経過し、溶湯が冷えて
固まってから、該鋳造品6の余熱または加熱によって溶
融除去されるのである。
【0061】このように、樹脂中子1の除去は、基本的
には成形品の余熱により溶解して除去消失され残留分が
残らないが、鋳造品6の形状や大きさ等によっては成形
品の余熱により全体を溶解することなく、全体または一
部を抜出して樹脂中子1の材料として再加工することで
再使用することができ、材料費の低減を図ることができ
る。
には成形品の余熱により溶解して除去消失され残留分が
残らないが、鋳造品6の形状や大きさ等によっては成形
品の余熱により全体を溶解することなく、全体または一
部を抜出して樹脂中子1の材料として再加工することで
再使用することができ、材料費の低減を図ることができ
る。
【0062】また、樹脂中子1の抜出しや余熱による全
体除去が不十分または困難乃至不可能な場合にあって
は、樹脂中子1を加熱することによって樹脂中子1の全
体を除去することができる。
体除去が不十分または困難乃至不可能な場合にあって
は、樹脂中子1を加熱することによって樹脂中子1の全
体を除去することができる。
【0063】この際、樹脂中子1は、鋳造時には、その
形状を保持することにより、所期の目的の鋳造品6の形
成に寄与すると共に、鋳造後には、全体または一部を抜
出し、或るいは該鋳造品6の余熱または加熱により溶解
して除去消失される為、残留分を残さずに除去すること
が出来る。
形状を保持することにより、所期の目的の鋳造品6の形
成に寄与すると共に、鋳造後には、全体または一部を抜
出し、或るいは該鋳造品6の余熱または加熱により溶解
して除去消失される為、残留分を残さずに除去すること
が出来る。
【0064】このようにして形成された鋳造品6は、鋳
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れた鋳造品となる。
巣発生等の不具合発生が阻止され、外観品質および機能
品質に優れた鋳造品となる。
【0065】従って、本発明の特殊中子を使用した鋳造
方法の一つであるダイカスト鋳造を行う場合にあって
は、従来方法(10工程)に比べて、少ない工程(4工
程)で済み、工数が削減される(6工程が省略され
る)。
方法の一つであるダイカスト鋳造を行う場合にあって
は、従来方法(10工程)に比べて、少ない工程(4工
程)で済み、工数が削減される(6工程が省略され
る)。
【0066】すなわち、従来の砂中子を用いる方法に比
して、次の工程が省略される。 (1)中子の造型→(2)中子の塗型→(3)中子の乾
燥→(4)鋳造品の砂落し→(5)鋳造品の砂熱処理
(砂焼き)→(6)鋳造品の砂落検査 これによって、従来中子である砂中子を使用する場合に
比べて、品質に優れた鋳造品を効率良く得ることができ
るようになる。
して、次の工程が省略される。 (1)中子の造型→(2)中子の塗型→(3)中子の乾
燥→(4)鋳造品の砂落し→(5)鋳造品の砂熱処理
(砂焼き)→(6)鋳造品の砂落検査 これによって、従来中子である砂中子を使用する場合に
比べて、品質に優れた鋳造品を効率良く得ることができ
るようになる。
【0067】尚、本発明の成形用特殊中子は、上記実施
例に示した鋳造方法の一つとしてのダイカスト鋳造に限
られることなく、該ダイカスト鋳造方法に特定の工程を
加えてさらに鋳造品の品質向上を図る等することが出
来、上記実施例に限定されず、多くの変形例が考えられ
る。
例に示した鋳造方法の一つとしてのダイカスト鋳造に限
られることなく、該ダイカスト鋳造方法に特定の工程を
加えてさらに鋳造品の品質向上を図る等することが出
来、上記実施例に限定されず、多くの変形例が考えられ
る。
【0068】また、上記実施例は、鋳造方法の一つとし
てのダイカスト鋳造を行う場合について説明したが、本
発明の成形用特殊中子は、該ダイカスト鋳造に限られる
ことなく、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造法、低加圧鋳
造法や精密鋳造法、その他の鋳造法によって鋳造される
鋳造品に適用できるのは勿論であり、上記実施例と同様
な優れた効果を得ることができる。
てのダイカスト鋳造を行う場合について説明したが、本
発明の成形用特殊中子は、該ダイカスト鋳造に限られる
ことなく、砂型重力鋳造法、金型重力鋳造法、低加圧鋳
造法や精密鋳造法、その他の鋳造法によって鋳造される
鋳造品に適用できるのは勿論であり、上記実施例と同様
な優れた効果を得ることができる。
【0069】この場合、上記重力鋳造法において本発明
の効果が特に大である。
の効果が特に大である。
【0070】すなわち、該重力鋳造法においては、鋳造
時における溶湯の滞留時間が他の鋳造方法に比べて長
く、中子に溶湯が接触する時間が長い他、溶湯の温度も
比較的高い為、特に中子は耐圧性と耐熱性とを具備する
ことが要求されるが、上記成形用特殊中子1を使用する
場合、熱容量が大であり、溶湯を注湯する際の該成形用
特殊中子1の温度上昇が比較的小さく、溶湯に対する耐
熱性が高いと共に、耐圧性も高い為、上記鋳造時の滞留
時間の長い溶湯の注湯によっても、熱変形や圧力変形せ
ずに、初期形状を保持することができ、所期の目的の鋳
造品6の形成に寄与するとができる。
時における溶湯の滞留時間が他の鋳造方法に比べて長
く、中子に溶湯が接触する時間が長い他、溶湯の温度も
比較的高い為、特に中子は耐圧性と耐熱性とを具備する
ことが要求されるが、上記成形用特殊中子1を使用する
場合、熱容量が大であり、溶湯を注湯する際の該成形用
特殊中子1の温度上昇が比較的小さく、溶湯に対する耐
熱性が高いと共に、耐圧性も高い為、上記鋳造時の滞留
時間の長い溶湯の注湯によっても、熱変形や圧力変形せ
ずに、初期形状を保持することができ、所期の目的の鋳
造品6の形成に寄与するとができる。
【0071】この場合にあっても、該樹脂中子1は、鋳
造品を鋳造する鋳造時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性
を具備すると共に、鋳造後においては、余熱や加熱によ
って除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解
性等の崩壊性を具備しており、しかも鋳造時に多量のガ
スを発生する等の鋳造品に対する悪影響を付与しない条
件を具備するものであるから、品質に優れた鋳造品を効
率良く得ることに寄与することができる。
造品を鋳造する鋳造時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性
を具備すると共に、鋳造後においては、余熱や加熱によ
って除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解
性等の崩壊性を具備しており、しかも鋳造時に多量のガ
スを発生する等の鋳造品に対する悪影響を付与しない条
件を具備するものであるから、品質に優れた鋳造品を効
率良く得ることに寄与することができる。
【0072】そして、該成形用特殊中子である樹脂中子
1を使用して、鋳造品を形成することができる。
1を使用して、鋳造品を形成することができる。
【0073】この場合、該樹脂中子1を上型2と下型3
との間に配設して、空洞部5を有する鋳型4を形成した
後、前記実施例と同要領にて、該鋳型4の内部に形成さ
れる空洞部5に成形材料を注入することで、目的とする
成形品6を成形することができるのである。
との間に配設して、空洞部5を有する鋳型4を形成した
後、前記実施例と同要領にて、該鋳型4の内部に形成さ
れる空洞部5に成形材料を注入することで、目的とする
成形品6を成形することができるのである。
【0074】この場合、溶湯の温度は、上記鋳型4の空
洞部5に達するまでに初期の温度に比べてかなり温度が
低下する為、上記樹脂中子1は、耐圧性が向上すること
と相俟って、自身の温度と熱容量とにより、溶湯を注湯
する際の樹脂中子1の温度上昇が比較的小さく、溶湯に
対する耐熱性が高く、耐圧性も向上する為、鋳造時の高
圧溶湯の注湯によっても、反射作用と温度作用とによ
り、直ちに溶融する等の熱変形や圧力変形せずに、初期
形状を保持することができる。
洞部5に達するまでに初期の温度に比べてかなり温度が
低下する為、上記樹脂中子1は、耐圧性が向上すること
と相俟って、自身の温度と熱容量とにより、溶湯を注湯
する際の樹脂中子1の温度上昇が比較的小さく、溶湯に
対する耐熱性が高く、耐圧性も向上する為、鋳造時の高
圧溶湯の注湯によっても、反射作用と温度作用とによ
り、直ちに溶融する等の熱変形や圧力変形せずに、初期
形状を保持することができる。
【0075】尚、本発明の成形用特殊中子は、上記実施
例の鋳造方法に限られることなく、多くの変形例が考え
られる他、さらに該鋳造方法以外の成形方法であるプラ
スチック成形の一環として採用される射出成形等の成形
方法や、セラミック成形の一環として採用される射出成
形等の成形方法に使用する成形用中子に適用でき、上記
鋳造の場合と同様に種々の問題点を解消することができ
る。
例の鋳造方法に限られることなく、多くの変形例が考え
られる他、さらに該鋳造方法以外の成形方法であるプラ
スチック成形の一環として採用される射出成形等の成形
方法や、セラミック成形の一環として採用される射出成
形等の成形方法に使用する成形用中子に適用でき、上記
鋳造の場合と同様に種々の問題点を解消することができ
る。
【0076】そして、該成形用特殊中子は、成形時に
は、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を備えている為、その
形状を保持することにより、所期の目的の成形品の形成
に寄与すると共に、成形後には、余熱や加熱によって除
去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩
壊性を備えている為、該余熱や加熱により溶解して除去
消失され、残留分が残らず除去排出が容易となり、製品
の摩耗や破損等の不具合を阻止することができ、鋳造品
の品質向上を図ることが出来ると共に、歩留まりも向上
し、さらに時間と経費を節約することができ、生産性を
向上させることが出来ることになる。
は、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を備えている為、その
形状を保持することにより、所期の目的の成形品の形成
に寄与すると共に、成形後には、余熱や加熱によって除
去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩
壊性を備えている為、該余熱や加熱により溶解して除去
消失され、残留分が残らず除去排出が容易となり、製品
の摩耗や破損等の不具合を阻止することができ、鋳造品
の品質向上を図ることが出来ると共に、歩留まりも向上
し、さらに時間と経費を節約することができ、生産性を
向上させることが出来ることになる。
【0077】さらに、本発明の成形用特殊中子は、上記
各成形方法によって得られた場合に限られず特定の工程
を加えてさらに成形品の品質向上を図る等することが出
来、上記成形方法によって得られた場合に限定されず、
多くの変形例が考えられる。
各成形方法によって得られた場合に限られず特定の工程
を加えてさらに成形品の品質向上を図る等することが出
来、上記成形方法によって得られた場合に限定されず、
多くの変形例が考えられる。
【0078】次に、前記図1〜図4により、本発明の成
形用特殊中子の第二実施例である鋳造方法以外の成形方
法であるプラスチック成形の一環として採用される射出
成形や、セラミック成形の一環として採用される射出成
形に使用する成形用中子に適用する成形用特殊中子につ
いて説明する。
形用特殊中子の第二実施例である鋳造方法以外の成形方
法であるプラスチック成形の一環として採用される射出
成形や、セラミック成形の一環として採用される射出成
形に使用する成形用中子に適用する成形用特殊中子につ
いて説明する。
【0079】すなわち、本実施例においては、成形用特
殊中子としての樹脂中子1を用いて射出成形により成形
品を得る場合にあって、その一つとして該成形用特殊中
子として樹脂中子1を使用する場合について説明する。
殊中子としての樹脂中子1を用いて射出成形により成形
品を得る場合にあって、その一つとして該成形用特殊中
子として樹脂中子1を使用する場合について説明する。
【0080】まず、図示は省略するが、前記実施例と同
要領にて、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)
を用いて、図4に良く示されているように、中空部Sを
有する樹脂中子1を形成する。
要領にて、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)
を用いて、図4に良く示されているように、中空部Sを
有する樹脂中子1を形成する。
【0081】そして、該成形用特殊中子1である樹脂中
子1を使用して、プラスチック成形品やセラミック成形
品等の成形品を形成することができる。
子1を使用して、プラスチック成形品やセラミック成形
品等の成形品を形成することができる。
【0082】例えば、図1に良く示されているように、
該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設して、成形
しようとする成形品6の形状に応じた形状の空洞部5を
有する成形型4を形成する。
該樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設して、成形
しようとする成形品6の形状に応じた形状の空洞部5を
有する成形型4を形成する。
【0083】次に、図1と図2に良く示されているよう
に、該樹脂中子1を使用した成形型4内に形成される空
洞部5に、成形品の材質に応じて、合成樹脂(プラスチ
ック)やセラミック等の成形材料に圧力を加えながら射
出することで、該空洞部5の形状に応じた形状の成形品
6が射出成形される。
に、該樹脂中子1を使用した成形型4内に形成される空
洞部5に、成形品の材質に応じて、合成樹脂(プラスチ
ック)やセラミック等の成形材料に圧力を加えながら射
出することで、該空洞部5の形状に応じた形状の成形品
6が射出成形される。
【0084】この際、上記樹脂中子1は、比熱が大とな
り、熱容量が大きくなる為、合成樹脂(プラスチック)
やセラミック等の成形材料を射出する際の温度上昇が比
較的小さくなり、耐熱性が著しく向上すると共に、耐圧
性も著しく向上する為、上記成形時の高温によっても、
熱変形や圧力変形せずに、初期形状を保持することがで
き、所期の目的の成形品6の形成に寄与するとができ
る。
り、熱容量が大きくなる為、合成樹脂(プラスチック)
やセラミック等の成形材料を射出する際の温度上昇が比
較的小さくなり、耐熱性が著しく向上すると共に、耐圧
性も著しく向上する為、上記成形時の高温によっても、
熱変形や圧力変形せずに、初期形状を保持することがで
き、所期の目的の成形品6の形成に寄与するとができ
る。
【0085】また、成形材料を射出する際の温度は、上
記成形型4の空洞部5に達するまでに初期の温度に比べ
てかなり温度が低下する為、上記樹脂中子1は、自身の
温度と熱容量により、該高温が作用しても、反射作用と
温度作用とにより、直ちに溶融することなく初期形状を
保持することができる。
記成形型4の空洞部5に達するまでに初期の温度に比べ
てかなり温度が低下する為、上記樹脂中子1は、自身の
温度と熱容量により、該高温が作用しても、反射作用と
温度作用とにより、直ちに溶融することなく初期形状を
保持することができる。
【0086】この為、上記樹脂中子1を変形させること
なく原形状を維持した状態で、上記空洞部5の形状に応
じた形状の成形品6を得ることができる。
なく原形状を維持した状態で、上記空洞部5の形状に応
じた形状の成形品6を得ることができる。
【0087】次に、該成形が終了した後、上記により形
成された成形品6を成形型4から取り出す。
成された成形品6を成形型4から取り出す。
【0088】この際、上記樹脂中子1は、上記成形品6
の余熱または加熱によって、熱消失するので、成形品6
から容易に除去することができる。
の余熱または加熱によって、熱消失するので、成形品6
から容易に除去することができる。
【0089】このように、成形用特殊中子1である樹脂
中子1は、成形時には、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を
備えている為、その形状を保持することにより、所期の
目的の成形品6の形成に寄与すると共に、成形後には、
余熱や加熱によって除去消失する熱消失性(除去性)や
溶剤による溶解等の崩壊性を備えている為、該成形品6
の余熱や加熱により溶解して除去消失され、残留分が残
らず除去排出することが出来る。
中子1は、成形時には、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を
備えている為、その形状を保持することにより、所期の
目的の成形品6の形成に寄与すると共に、成形後には、
余熱や加熱によって除去消失する熱消失性(除去性)や
溶剤による溶解等の崩壊性を備えている為、該成形品6
の余熱や加熱により溶解して除去消失され、残留分が残
らず除去排出することが出来る。
【0090】この為、製品の摩耗や破損等の不具合を阻
止することができ、成形品の品質向上を図ることが出来
ると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費を節約
することができ、生産性を向上させることが出来るよう
になる。
止することができ、成形品の品質向上を図ることが出来
ると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費を節約
することができ、生産性を向上させることが出来るよう
になる。
【0091】さらに、図3に良く示されているように、
上記により形成された成形品6を成形型4から取り出し
て、上記のように樹脂中子1を除去することにより、成
形が終了するので、該成形品6のバリ等の不要部分を除
去して、所期の目的の完成品たる成形品6が形成され
る。
上記により形成された成形品6を成形型4から取り出し
て、上記のように樹脂中子1を除去することにより、成
形が終了するので、該成形品6のバリ等の不要部分を除
去して、所期の目的の完成品たる成形品6が形成され
る。
【0092】この際、樹脂中子1の除去は、基本的には
成形品の余熱により溶解して除去消失され残留分が残ら
ないが、鋳造品6の形状や大きさ等によっては成形品の
余熱により全体を溶解することなく、全体又は一部を抜
出して樹脂中子1の材料として再加工することで再使用
することができ、材料費の低減を図ることができる。
成形品の余熱により溶解して除去消失され残留分が残ら
ないが、鋳造品6の形状や大きさ等によっては成形品の
余熱により全体を溶解することなく、全体又は一部を抜
出して樹脂中子1の材料として再加工することで再使用
することができ、材料費の低減を図ることができる。
【0093】また、樹脂中子1の抜出しや余熱による全
体除去が不十分または困難乃至不可能な場合にあって
は、樹脂中子1を加熱することによって樹脂中子1の全
体を除去することができる。
体除去が不十分または困難乃至不可能な場合にあって
は、樹脂中子1を加熱することによって樹脂中子1の全
体を除去することができる。
【0094】このように、樹脂中子1は、プラスチック
成形やセラミック成形等の成形時には、その形状を保持
することにより所期の目的の成形品6の形成に寄与する
と共に、成形後には、全体または一部を抜出し、或るい
は成形品6の余熱または加熱或るいは溶剤による溶解に
より除去消失される為、残留分を残さずに除去すること
が出来る。
成形やセラミック成形等の成形時には、その形状を保持
することにより所期の目的の成形品6の形成に寄与する
と共に、成形後には、全体または一部を抜出し、或るい
は成形品6の余熱または加熱或るいは溶剤による溶解に
より除去消失される為、残留分を残さずに除去すること
が出来る。
【0095】このようにして形成された成形品6は、不
具合発生が阻止され、外観品質および機能品質に優れた
成形品となる。
具合発生が阻止され、外観品質および機能品質に優れた
成形品となる。
【0096】そして、本発明の成形用特殊中子は、プラ
スチック成形の一環として採用される射出成形等の成形
方法や、セラミック成形の一環として採用される射出成
形等の種々の成形方法に適用した場合にあっても、前記
鋳造に使用する鋳造用特殊中子と同様に、優れた作用が
あり、従来の問題点を解消することができる。
スチック成形の一環として採用される射出成形等の成形
方法や、セラミック成形の一環として採用される射出成
形等の種々の成形方法に適用した場合にあっても、前記
鋳造に使用する鋳造用特殊中子と同様に、優れた作用が
あり、従来の問題点を解消することができる。
【0097】従って、従来中子として一般に広く使用さ
れている金属中子を使って鋳造することで、成形品を得
る場合に比べて、成形品の大きさや形状に制約を受ける
ことなく、全ての形状や大きさのものを成形でき、工数
を大幅に低減して、品質に優れた成形品を効率良く得る
ことができるようになる。
れている金属中子を使って鋳造することで、成形品を得
る場合に比べて、成形品の大きさや形状に制約を受ける
ことなく、全ての形状や大きさのものを成形でき、工数
を大幅に低減して、品質に優れた成形品を効率良く得る
ことができるようになる。
【0098】このように、本発明の成形用特殊中子によ
れば、成形時には、その形状を保持することにより、所
期目的の成形品の形成に寄与すると共に、成形後には、
全体または一部を抜出し、或るいは余熱や加熱により又
は溶剤による溶解により除去消失され、残留分が残らず
成形品6からの成形用特殊中子1の除去が容易となり、
また材料選択の範囲を著しく拡大することができ、中子
成形が容易となることや、コスト低減できる他、製品の
摩耗や破損等の不具合を阻止でき、成形品の品質向上を
図ると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費を節
約することができ、生産性を向上させることができるこ
とになる。
れば、成形時には、その形状を保持することにより、所
期目的の成形品の形成に寄与すると共に、成形後には、
全体または一部を抜出し、或るいは余熱や加熱により又
は溶剤による溶解により除去消失され、残留分が残らず
成形品6からの成形用特殊中子1の除去が容易となり、
また材料選択の範囲を著しく拡大することができ、中子
成形が容易となることや、コスト低減できる他、製品の
摩耗や破損等の不具合を阻止でき、成形品の品質向上を
図ると共に、歩留まりも向上し、さらに時間と経費を節
約することができ、生産性を向上させることができるこ
とになる。
【0099】また、本発明の実施例の一つとして成形用
特殊中子を鋳造方法以外の成形方法であるプラスチック
成形や、セラミック成形に適用する場合おいても、上記
実施例の射出成形に限られることなく、その他の成形法
に適用できるのは勿論であり、多くの変形例が考えら
れ、上記実施例と同様な効果を得ることができる。
特殊中子を鋳造方法以外の成形方法であるプラスチック
成形や、セラミック成形に適用する場合おいても、上記
実施例の射出成形に限られることなく、その他の成形法
に適用できるのは勿論であり、多くの変形例が考えら
れ、上記実施例と同様な効果を得ることができる。
【0100】尚、本実施例の樹脂中子1は、成形品6を
成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を具備
すると共に、成形後においては、余熱や加熱によって除
去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩
壊性を具備することが要求されるが、この条件を具備す
る中子材料としては、合成樹脂(プラスチック)その他
の材料があげられ、このうち合成樹脂(プラスチック)
としては、次のものがある。
成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を具備
すると共に、成形後においては、余熱や加熱によって除
去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩
壊性を具備することが要求されるが、この条件を具備す
る中子材料としては、合成樹脂(プラスチック)その他
の材料があげられ、このうち合成樹脂(プラスチック)
としては、次のものがある。
【0101】すなわち、上記各条件を兼備する中子材料
としての合成樹脂(プラスチック)に関して研究の結
果、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)が最適
であることが判明し、上記何れの条件をも兼備してお
り、所期の目的を充分満足する鋳造品その他の成形品を
得ることができる。
としての合成樹脂(プラスチック)に関して研究の結
果、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)が最適
であることが判明し、上記何れの条件をも兼備してお
り、所期の目的を充分満足する鋳造品その他の成形品を
得ることができる。
【0102】また、この熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プ
ラスチック)のうち最も適するものとしては究明の結
果、ポリカーボネート合成樹脂(ポリカーボネートプラ
スチック)が該当することが判明し、上記何れの条件を
も兼備しており、所期の目的を充分に満足する鋳造品そ
の他の成形品を得ることができる。
ラスチック)のうち最も適するものとしては究明の結
果、ポリカーボネート合成樹脂(ポリカーボネートプラ
スチック)が該当することが判明し、上記何れの条件を
も兼備しており、所期の目的を充分に満足する鋳造品そ
の他の成形品を得ることができる。
【0103】さらに、これに次ぐものとしては、四弗化
エチレン樹脂等の弗素樹脂(ポリフルオルエチレン樹
脂)やポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂やポリス
ルホン樹脂があり、上記何れの条件をも兼備しており、
所期目的を満足する鋳造品その他の成形品を得ることが
できる。
エチレン樹脂等の弗素樹脂(ポリフルオルエチレン樹
脂)やポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂やポリス
ルホン樹脂があり、上記何れの条件をも兼備しており、
所期目的を満足する鋳造品その他の成形品を得ることが
できる。
【0104】また、これに次ぐものとしては、ポリアミ
ド樹脂(ナイロン樹脂)やポリプロピレン樹脂があり、
上記何れの条件をも兼備しており、所期の目的を満足す
る鋳造品を得ることができる。
ド樹脂(ナイロン樹脂)やポリプロピレン樹脂があり、
上記何れの条件をも兼備しており、所期の目的を満足す
る鋳造品を得ることができる。
【0105】さらに、この他のものとしては、ポリエチ
レン樹脂、ポリエステル樹脂(テトロン樹脂)があげら
れ、上記何れの条件をも兼備しており、所期の目的を満
足する鋳造品を得ることができる。
レン樹脂、ポリエステル樹脂(テトロン樹脂)があげら
れ、上記何れの条件をも兼備しており、所期の目的を満
足する鋳造品を得ることができる。
【0106】さらに、本実施例の特殊中子に使用する合
成樹脂(プラスチック)からなる中子は、上記合成樹脂
に限られず、成形品6を成形する成形時に、耐熱性や耐
圧性等の非崩壊性を具備すると共に、成形後において
は、余熱や加熱によって除去消失する熱消失性(除去
性)や溶剤による溶解等の崩壊性を兼備し、さらに鋳造
時に多量のガスを発生する等の鋳造品に対する悪影響を
付与しないものであるならば、上記実施例以外の合成樹
脂も使用できるのは勿論であり、上記実施例と同様な効
果を得ることができる。
成樹脂(プラスチック)からなる中子は、上記合成樹脂
に限られず、成形品6を成形する成形時に、耐熱性や耐
圧性等の非崩壊性を具備すると共に、成形後において
は、余熱や加熱によって除去消失する熱消失性(除去
性)や溶剤による溶解等の崩壊性を兼備し、さらに鋳造
時に多量のガスを発生する等の鋳造品に対する悪影響を
付与しないものであるならば、上記実施例以外の合成樹
脂も使用できるのは勿論であり、上記実施例と同様な効
果を得ることができる。
【0107】尚、本発明の成形用特殊中子は、上記実施
例の材料や形状のものに限られることなく、種々の材料
を用いた種々の形状のものに適用でき、成形品の品質向
上を図る等することが出来、上記実施例に限定されず、
多くの変形例が考えられる。
例の材料や形状のものに限られることなく、種々の材料
を用いた種々の形状のものに適用でき、成形品の品質向
上を図る等することが出来、上記実施例に限定されず、
多くの変形例が考えられる。
【0108】例えば、上記実施例の特殊中子にあって
は、重量軽減、コスト軽減、及び成形後の崩壊・除去の
容易性の面から中空形状のものとしたが、これに限定さ
れず、成形時の非崩壊性の面から充実形状のものとする
ことができるのは勿論である。
は、重量軽減、コスト軽減、及び成形後の崩壊・除去の
容易性の面から中空形状のものとしたが、これに限定さ
れず、成形時の非崩壊性の面から充実形状のものとする
ことができるのは勿論である。
【0109】また、本発明の成形用特殊中子は、上記鋳
造以外の成形方法であるプラスチック成形やセラミック
成形等の種々の成形方法に使用する場合にあっても、上
記実施例の材料や形状のものに限られることなく、複合
材料その他の上記各実施例以外の材料を用いた種々の形
状のものに適用でき、成形品の品質向上を図る等するこ
とが出来る。
造以外の成形方法であるプラスチック成形やセラミック
成形等の種々の成形方法に使用する場合にあっても、上
記実施例の材料や形状のものに限られることなく、複合
材料その他の上記各実施例以外の材料を用いた種々の形
状のものに適用でき、成形品の品質向上を図る等するこ
とが出来る。
【0110】さらに、本発明の成形用特殊中子の材料と
しては、上記実施例に示した樹脂中子に限定されず、成
形品を成形する成形時に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を
具備すると共に、成形後においては、余熱や加熱によっ
て除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解性
等の崩壊性を具備する中子であればよく、錫、鉛、アン
チモン等の低溶融金属やセラミック、その他の単一材料
とすることができる他、FRR(繊維強化ゴム)やFR
P(繊維強化プラスチック)やGFRP(ガラス繊維強
化プラスチック)その他の複合材料とすることができ、
種々の材料を用いた成形用特殊中子が考えられ、上記実
施例と同様な効果を得ることができる。
しては、上記実施例に示した樹脂中子に限定されず、成
形品を成形する成形時に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性を
具備すると共に、成形後においては、余熱や加熱によっ
て除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解性
等の崩壊性を具備する中子であればよく、錫、鉛、アン
チモン等の低溶融金属やセラミック、その他の単一材料
とすることができる他、FRR(繊維強化ゴム)やFR
P(繊維強化プラスチック)やGFRP(ガラス繊維強
化プラスチック)その他の複合材料とすることができ、
種々の材料を用いた成形用特殊中子が考えられ、上記実
施例と同様な効果を得ることができる。
【0111】さらに、本実施例の鋳造用特殊中子に使用
する合成樹脂(プラスチック)からなる中子としては、
上記合成樹脂(プラスチック)に限られることなく、成
形品6を成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊
性を具備すると共に、成形後においては、余熱や加熱に
よって除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶
解等の崩壊性を兼備し、さらに鋳造時に多量のガスを発
生する等の鋳造品その他の成形品に対する悪影響を付与
しないものであるならば、上記実施例以外の合成樹脂
(プラスチック)も使用できるのは勿論であり、上記実
施例と同様な効果を得ることができる。
する合成樹脂(プラスチック)からなる中子としては、
上記合成樹脂(プラスチック)に限られることなく、成
形品6を成形する成形時に、耐熱性や耐圧性等の非崩壊
性を具備すると共に、成形後においては、余熱や加熱に
よって除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶
解等の崩壊性を兼備し、さらに鋳造時に多量のガスを発
生する等の鋳造品その他の成形品に対する悪影響を付与
しないものであるならば、上記実施例以外の合成樹脂
(プラスチック)も使用できるのは勿論であり、上記実
施例と同様な効果を得ることができる。
【0112】次に、本実施例に係る成形用特殊中子の作
用について説明する。
用について説明する。
【0113】すなわち、本発明によれば、中子として成
形用特殊中子特に熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチ
ック)からなる中子を使用することにより、生産性の向
上と適用範囲の拡大を図ると共に、品質に優れた成形品
を効率良く得るという考え方であり、例えば、鋳造品や
プラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品を形
成する為に使用される成形用特殊中子のうち鋳造品を得
る鋳造用の成形用特殊中子の場合においては、下記の作
用がある。 (1)特殊中子を使用することで、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料の選択範囲を
拡大することが出来る。 (2)特殊中子を使用することで、その材料やその量を
選択することで、中子の耐圧性や耐熱性を調整すること
が出来る。 (3)中子として成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができる。 (4)中子として成形用特殊中子を使用する為、落とし
ても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や
保管が容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減
を図ることができる。 (5)使用する成形用特殊中子が粘結剤等の浸透成分を
含有していない為、成形品への中子成分浸透が防止され
る等により、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形
品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向
上とを図ることができる。 (6)中子として成形用特殊中子を使用することによ
り、中空部分やアンダカット部分の形成が容易となり、
しかも中子強度が向上するから、形状や大きさに囚われ
ることなく、全形状や全大きさの成形が可能となり、適
用範囲の拡大を図ることができる。 (7)成形時における耐熱性や耐圧性等の非崩壊性と成
形後における余熱や加熱によって除去消失する熱消失性
(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊性との相反条件を
兼備する中子を使用することにより、成形中の溶湯差込
み等の不具合発生を回避すると共に耐熱性や耐圧性等の
非崩壊性を維持し、かつ成形後の中子の余熱や加熱によ
って除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解
性等の崩壊性を兼備することで、中子成分の完全除去を
容易とし、成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や
破損等の成形品不具合発生の阻止を図ることができる。 (8)成形用特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含
有せず、しかも成形後における余熱や加熱によって除去
消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊
性を兼備している為、中子の完全除去が容易となり、公
害発生を阻止することができると共に、工数が削減さ
れ、時間と経費の低減を図ることができる。 (9)成形用特殊中子は、形状によっては一部または大
部分を成形後に成形品から引抜き可能であるから、該引
抜いた中子を廃棄することなく再使用することが可能で
あり、公害発生を阻止できるばかりでなく、再使用によ
る材料費のコストダウンを図ることができる。
形用特殊中子特に熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチ
ック)からなる中子を使用することにより、生産性の向
上と適用範囲の拡大を図ると共に、品質に優れた成形品
を効率良く得るという考え方であり、例えば、鋳造品や
プラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品を形
成する為に使用される成形用特殊中子のうち鋳造品を得
る鋳造用の成形用特殊中子の場合においては、下記の作
用がある。 (1)特殊中子を使用することで、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料の選択範囲を
拡大することが出来る。 (2)特殊中子を使用することで、その材料やその量を
選択することで、中子の耐圧性や耐熱性を調整すること
が出来る。 (3)中子として成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができる。 (4)中子として成形用特殊中子を使用する為、落とし
ても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や
保管が容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減
を図ることができる。 (5)使用する成形用特殊中子が粘結剤等の浸透成分を
含有していない為、成形品への中子成分浸透が防止され
る等により、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形
品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向
上とを図ることができる。 (6)中子として成形用特殊中子を使用することによ
り、中空部分やアンダカット部分の形成が容易となり、
しかも中子強度が向上するから、形状や大きさに囚われ
ることなく、全形状や全大きさの成形が可能となり、適
用範囲の拡大を図ることができる。 (7)成形時における耐熱性や耐圧性等の非崩壊性と成
形後における余熱や加熱によって除去消失する熱消失性
(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊性との相反条件を
兼備する中子を使用することにより、成形中の溶湯差込
み等の不具合発生を回避すると共に耐熱性や耐圧性等の
非崩壊性を維持し、かつ成形後の中子の余熱や加熱によ
って除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解
性等の崩壊性を兼備することで、中子成分の完全除去を
容易とし、成形品への付着を防止して、成形品の摩耗や
破損等の成形品不具合発生の阻止を図ることができる。 (8)成形用特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含
有せず、しかも成形後における余熱や加熱によって除去
消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊
性を兼備している為、中子の完全除去が容易となり、公
害発生を阻止することができると共に、工数が削減さ
れ、時間と経費の低減を図ることができる。 (9)成形用特殊中子は、形状によっては一部または大
部分を成形後に成形品から引抜き可能であるから、該引
抜いた中子を廃棄することなく再使用することが可能で
あり、公害発生を阻止できるばかりでなく、再使用によ
る材料費のコストダウンを図ることができる。
【0114】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、本発明の成形用特殊中子を使
用することにより、品質に優れた所期の目的の成形品を
効率良く得ることができる。
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、本発明の成形用特殊中子を使
用することにより、品質に優れた所期の目的の成形品を
効率良く得ることができる。
【0115】そして、生産性の向上と適用範囲の拡大を
図ることができ、成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができるこ
とや、取扱いが容易となり、運搬や保管が容易となる
他、成形時の圧力調整が不要となる等工数が削減され、
時間と経費の低減を図ることができる等の種々の優れた
点がある。
図ることができ、成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができるこ
とや、取扱いが容易となり、運搬や保管が容易となる
他、成形時の圧力調整が不要となる等工数が削減され、
時間と経費の低減を図ることができる等の種々の優れた
点がある。
【0116】次に、図5は、本発明の成形用特殊中子の
第三実施例を示し、成形用特殊中子である非砂中子とし
ての樹脂中子1は、その表面(外面)に、保護層7が形
成されている。
第三実施例を示し、成形用特殊中子である非砂中子とし
ての樹脂中子1は、その表面(外面)に、保護層7が形
成されている。
【0117】そして、本実施例の成形用特殊中子1は、
熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)から形成さ
れた中子本体Hと、該中子本体Hを保護するように中子
本体Hの表面に形成された所定厚さの保護層7と、から
なる。
熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)から形成さ
れた中子本体Hと、該中子本体Hを保護するように中子
本体Hの表面に形成された所定厚さの保護層7と、から
なる。
【0118】また、該中子本体Hは、鋳造時における耐
熱性や耐圧性等の非崩壊性と鋳造後における余熱や加熱
により除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶
解性等の崩壊性との相反条件を兼備すると共に、成形時
に多量ガスを発生する等の成形品に対する悪影響を付与
しない条件を具備するものであることが要求される。
熱性や耐圧性等の非崩壊性と鋳造後における余熱や加熱
により除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶
解性等の崩壊性との相反条件を兼備すると共に、成形時
に多量ガスを発生する等の成形品に対する悪影響を付与
しない条件を具備するものであることが要求される。
【0119】該保護層7は、成形時における耐熱性や耐
圧性等の非崩壊性と、成形後における余熱や加熱によっ
て除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解性
等の崩壊性との相反条件を兼備するものである。
圧性等の非崩壊性と、成形後における余熱や加熱によっ
て除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解性
等の崩壊性との相反条件を兼備するものである。
【0120】該保護層7としては、例えば耐熱性樹脂等
からなる耐熱性保護層がある。
からなる耐熱性保護層がある。
【0121】また、該耐熱性保護層7を形成する材料と
しては、珪素ゴム、弗素ゴム等の耐熱性ゴムや珪素樹
脂、弗素樹脂等の耐熱性合成樹脂(プラスチック)樹脂
や低融点金属、ニューセラミック(ファインセラミッ
ク)その他の耐熱性材料がある。
しては、珪素ゴム、弗素ゴム等の耐熱性ゴムや珪素樹
脂、弗素樹脂等の耐熱性合成樹脂(プラスチック)樹脂
や低融点金属、ニューセラミック(ファインセラミッ
ク)その他の耐熱性材料がある。
【0122】このような成形用特殊中子1によれば、成
形後における余熱や加熱によって除去消失する熱消失性
(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊性を損なうことな
く、成形時における耐熱性や耐圧性等の非崩壊性をさら
に向上させることができ、しかも成形時に多量のガスを
発生する等の成形品に対する悪影響を付与しない条件を
具備するものであるから、品質に優れた成形品を効率良
く得ることに寄与できるようになる。
形後における余熱や加熱によって除去消失する熱消失性
(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊性を損なうことな
く、成形時における耐熱性や耐圧性等の非崩壊性をさら
に向上させることができ、しかも成形時に多量のガスを
発生する等の成形品に対する悪影響を付与しない条件を
具備するものであるから、品質に優れた成形品を効率良
く得ることに寄与できるようになる。
【0123】そして、該表面(外面)に、該保護層7が
形成されている樹脂中子1を使用して、前記実施例と同
要領にて、鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
形品等の成形品を形成することができる。
形成されている樹脂中子1を使用して、前記実施例と同
要領にて、鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
形品等の成形品を形成することができる。
【0124】この場合、表面(外面)に保護層7が形成
されている樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設し
て、空洞部5を有する成形型4を形成した後、前記実施
例と同要領にて、該成形型4の内部に形成される空洞部
5に成形材料を注入することで、目的とする成形品6を
成形することができるのである。
されている樹脂中子1を上型2と下型3との間に配設し
て、空洞部5を有する成形型4を形成した後、前記実施
例と同要領にて、該成形型4の内部に形成される空洞部
5に成形材料を注入することで、目的とする成形品6を
成形することができるのである。
【0125】次に、図6は、本発明の成形用特殊中子の
第四実施例を示し、成形用特殊中子である非砂中子とし
ての樹脂中子1は、その表面(外面)に、被覆層8が形
成されている。
第四実施例を示し、成形用特殊中子である非砂中子とし
ての樹脂中子1は、その表面(外面)に、被覆層8が形
成されている。
【0126】そして、本実施例の成形用特殊中子1は、
熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)から形成さ
れた中子本体Hと、鋳造時の溶湯や鋳造後の余熱にも溶
融することなく原形を保持して中子本体を保護するよう
に中子本体Hの表面に一体形成された所定厚さの耐熱性
合成樹脂からなる被覆層8と、からなる。
熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチック)から形成さ
れた中子本体Hと、鋳造時の溶湯や鋳造後の余熱にも溶
融することなく原形を保持して中子本体を保護するよう
に中子本体Hの表面に一体形成された所定厚さの耐熱性
合成樹脂からなる被覆層8と、からなる。
【0127】また、中子本体Hは、鋳造時における耐熱
性や耐圧性等の非崩壊性と鋳造後における崩壊性との相
反条件を兼備すると共に、成形時に多量ガスを発生する
等の成形品に対する悪影響を付与しない条件を具備する
ことが要求される。
性や耐圧性等の非崩壊性と鋳造後における崩壊性との相
反条件を兼備すると共に、成形時に多量ガスを発生する
等の成形品に対する悪影響を付与しない条件を具備する
ことが要求される。
【0128】さらに、上記耐熱性被覆層8は、成形時の
高熱と成形後の余熱に溶融することなく原形を保持して
中子本体を保護するものであり、たとえば耐熱性樹脂等
からなる耐熱性被覆層がある。
高熱と成形後の余熱に溶融することなく原形を保持して
中子本体を保護するものであり、たとえば耐熱性樹脂等
からなる耐熱性被覆層がある。
【0129】また、耐熱性被覆層8を形成する材料とし
ては、シリコン樹脂やシリコンゴム等の耐熱性や耐圧性
等の非崩壊性に優れたシリコンがあり、成形時の高熱と
成形後の余熱に溶融せずに原形を保持して中子本体Hを
保護することができる。
ては、シリコン樹脂やシリコンゴム等の耐熱性や耐圧性
等の非崩壊性に優れたシリコンがあり、成形時の高熱と
成形後の余熱に溶融せずに原形を保持して中子本体Hを
保護することができる。
【0130】このような成形用特殊中子1によれば、成
形後における中子本体Hの熱消失性(除去性)や溶剤に
よる溶解性等の崩壊性を損なうことなく、成形時におけ
る耐熱性や耐圧性等の非崩壊性をさらに向上させること
ができ、しかも成形時に多量のガスを発生する等の成形
品に対する悪影響を付与しない条件をさらに高めて完璧
なものとすることができるものであるから、品質に優れ
た成形品を効率良く得ることに寄与できるようになる。
形後における中子本体Hの熱消失性(除去性)や溶剤に
よる溶解性等の崩壊性を損なうことなく、成形時におけ
る耐熱性や耐圧性等の非崩壊性をさらに向上させること
ができ、しかも成形時に多量のガスを発生する等の成形
品に対する悪影響を付与しない条件をさらに高めて完璧
なものとすることができるものであるから、品質に優れ
た成形品を効率良く得ることに寄与できるようになる。
【0131】そして、該表面(外面)に、該被覆層8が
形成されている樹脂中子1を使用して、前記実施例と同
要領にて、鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
形品等の成形品を形成することができる。
形成されている樹脂中子1を使用して、前記実施例と同
要領にて、鋳造品やプラスチック成形品やセラミック成
形品等の成形品を形成することができる。
【0132】この場合、表面(外面)に被覆層8が形成
されている成形用特殊中子としての樹脂中子1を上型2
と下型3との間に配設し、空洞部5を有する成形型4を
形成した後、前記実施例と同要領にて、成形型4の内部
に形成される空洞部5に成形材料を注入することで、目
的とする成形品6を成形することができる。
されている成形用特殊中子としての樹脂中子1を上型2
と下型3との間に配設し、空洞部5を有する成形型4を
形成した後、前記実施例と同要領にて、成形型4の内部
に形成される空洞部5に成形材料を注入することで、目
的とする成形品6を成形することができる。
【0133】そして、中子本体Hは、上記空洞部5に成
形材料を注入して成形した後、所定の時間を経過してか
ら、該成形品6の余熱または加熱によって溶融除去され
る。
形材料を注入して成形した後、所定の時間を経過してか
ら、該成形品6の余熱または加熱によって溶融除去され
る。
【0134】しかし、上記耐熱性被覆層8は、耐熱性や
耐圧性等の非崩壊性に非常に優れており、成形時は勿論
のこと、成形後にあっても成形品余熱によっても溶融す
ることなく原形を保持する為、中子本体Hを内部に密封
状態に包み込んで保護すると共に、中子本体Hが成形品
6の余熱によって溶融除去され、中子本体Hがたとえ有
機性の合成樹脂を含有する等により中子本体Hがガスを
発生しても、成形用特殊中子1からガスが発生するのを
完璧に阻止でき、中子本体Hの成分が成形品6へ浸透す
るのを防止することが出来、成形品に対する悪影響を阻
止し、成形品6に不具合が発生するのを防止して、成形
品6の不良品発生を阻止でき、所期目的の成形品6の形
成に寄与することが出来る。
耐圧性等の非崩壊性に非常に優れており、成形時は勿論
のこと、成形後にあっても成形品余熱によっても溶融す
ることなく原形を保持する為、中子本体Hを内部に密封
状態に包み込んで保護すると共に、中子本体Hが成形品
6の余熱によって溶融除去され、中子本体Hがたとえ有
機性の合成樹脂を含有する等により中子本体Hがガスを
発生しても、成形用特殊中子1からガスが発生するのを
完璧に阻止でき、中子本体Hの成分が成形品6へ浸透す
るのを防止することが出来、成形品に対する悪影響を阻
止し、成形品6に不具合が発生するのを防止して、成形
品6の不良品発生を阻止でき、所期目的の成形品6の形
成に寄与することが出来る。
【0135】そして、上記耐熱性被覆層8は、内部の中
子本体Hが成形品6の余熱によって溶融除去される為、
中身が空の袋状(風船状態)で、成形品6の内部から簡
単に取出すことができるのである。
子本体Hが成形品6の余熱によって溶融除去される為、
中身が空の袋状(風船状態)で、成形品6の内部から簡
単に取出すことができるのである。
【0136】本実施例にあっては、以下のような作用が
ある。
ある。
【0137】すなわち、 (1)中子本体を内部に包み込むように保護する耐熱性
被覆層により、中子本体の成分が成形品へ浸透するのを
防止することで、成形品への悪影響を阻止し、成形品へ
の不具合発生を防止し、成形品の不良品発生を阻止し
て、歩留り向上と、生産性向上を図ることができる。 (2)特に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に優れたシリコ
ン等の合成樹脂からなる所定厚さの耐熱性被覆層を中子
本体の表面に一体形成する為、中子本体を内部に包み込
むように保護することができ、成形材料の注入時の成形
用特殊中子の形状保持機能が向上し、成形材料に溶融す
ることなく初期形状をより確実に保持することで、寸法
精度に優れ、成形品の品質をより優れたものとすること
が出来る。 (3)特にシリコン等の合成樹脂は柔軟性と弾性とに優
れている為、薄いものから厚いものまで肉厚を均等に形
成できる他、小さいものから大きいものまで大きさの大
小を問わず中子本体の表面に耐熱性被覆層を所定厚さで
形成でき、さらに複雑形状のものも一体形成容易で、成
形作業が簡易となり、容易に完成品を得ることが出来、
さらに成形品品質をより優れたものと出来る。 (4)特にシリコンは耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に非
常に優れていると共に離型性も優れている為、成形品に
付着せず、しかも成形時は勿論のこと鋳造後の余熱にも
溶融せず原形を保持して中子本体を保護するので、成形
簡易であると共に成形後の中子抜出しも容易となり、品
質に優れた完成品が容易に得られる。 (5)特にシリコンは主元素が無機性の珪素(Si)で
ある為、成形時にガス発生がないのは勿論、中子本体が
有機性合成樹脂を含有していても、成形時は勿論のこと
成形後の余熱でも溶融せず原形を保持し、成形品余熱に
より溶融除去する中子本体を内部に密封状態に包み込ん
で保護するので、成形用特殊中子からのガス発生を完璧
に阻止でき、成形品への悪影響を防止し、完成品の品質
向上に寄与出来る。 (6)特にシリコンは、柔軟性と弾性と離型性とに優
れ、しかも強度も高い為、非崩壊性中子として使用して
直抜きのみでなく変形抜きにも使用でき、成形品から成
形用特殊中子を引抜くのが簡易となり、成形品の成形を
容易に出来る。
被覆層により、中子本体の成分が成形品へ浸透するのを
防止することで、成形品への悪影響を阻止し、成形品へ
の不具合発生を防止し、成形品の不良品発生を阻止し
て、歩留り向上と、生産性向上を図ることができる。 (2)特に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に優れたシリコ
ン等の合成樹脂からなる所定厚さの耐熱性被覆層を中子
本体の表面に一体形成する為、中子本体を内部に包み込
むように保護することができ、成形材料の注入時の成形
用特殊中子の形状保持機能が向上し、成形材料に溶融す
ることなく初期形状をより確実に保持することで、寸法
精度に優れ、成形品の品質をより優れたものとすること
が出来る。 (3)特にシリコン等の合成樹脂は柔軟性と弾性とに優
れている為、薄いものから厚いものまで肉厚を均等に形
成できる他、小さいものから大きいものまで大きさの大
小を問わず中子本体の表面に耐熱性被覆層を所定厚さで
形成でき、さらに複雑形状のものも一体形成容易で、成
形作業が簡易となり、容易に完成品を得ることが出来、
さらに成形品品質をより優れたものと出来る。 (4)特にシリコンは耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に非
常に優れていると共に離型性も優れている為、成形品に
付着せず、しかも成形時は勿論のこと鋳造後の余熱にも
溶融せず原形を保持して中子本体を保護するので、成形
簡易であると共に成形後の中子抜出しも容易となり、品
質に優れた完成品が容易に得られる。 (5)特にシリコンは主元素が無機性の珪素(Si)で
ある為、成形時にガス発生がないのは勿論、中子本体が
有機性合成樹脂を含有していても、成形時は勿論のこと
成形後の余熱でも溶融せず原形を保持し、成形品余熱に
より溶融除去する中子本体を内部に密封状態に包み込ん
で保護するので、成形用特殊中子からのガス発生を完璧
に阻止でき、成形品への悪影響を防止し、完成品の品質
向上に寄与出来る。 (6)特にシリコンは、柔軟性と弾性と離型性とに優
れ、しかも強度も高い為、非崩壊性中子として使用して
直抜きのみでなく変形抜きにも使用でき、成形品から成
形用特殊中子を引抜くのが簡易となり、成形品の成形を
容易に出来る。
【0138】尚、本発明の成形用特殊中子は、上記各実
施例に限られることなく、多くの変形例が考えられる。
施例に限られることなく、多くの変形例が考えられる。
【0139】
【発明の効果】このように本発明は、中子として成形用
特殊中子としての非砂中子特に熱可塑性合成樹脂(熱可
塑性プラスチック)からなる中子を使用することによ
り、生産性の向上と適用範囲の拡大を図ると共に、品質
に優れた成形品を得られるようにするという考え方であ
り、例えば、鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の成形品を形成する為に使用される成形用特殊
中子のうち鋳造品を得る鋳造用の成形用特殊中子の場合
においては、下記のような優れた効果がある。 (1)特殊中子を使用することで、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料の選択範囲を
拡大することが出来る利点がある。 (2)特殊中子を使用することで、その材料やその量を
選択することで、中子の耐圧性や耐熱性を調整すること
が出来る利点がある。 (3)中子として成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができる利
点がある。 (4)中子として成形用特殊中子を使用する為、落とし
ても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や
保管が容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減
を図ることができる利点がある。 (5)使用する成形用特殊中子が粘結剤等の浸透成分を
含有していない為、成形品への中子成分浸透が防止され
る等により、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形
品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向
上とを図ることができる利点がある。 (6)中子として成形用特殊中子を使用することによ
り、中空部分やアンダカット部分の形成が容易となり、
しかも中子強度が向上するから、形状や大きさに囚われ
ることなく、全形状や全大きさの成形が可能となり、適
用範囲の拡大を図ることができる利点がある。 (7)成形時における耐熱性や耐圧性等の非崩壊性と、
成形後における余熱や加熱によって除去消失する熱消失
性(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊性と、の相反条
件を兼備する中子を使用することにより、成形中の溶湯
差込み等の不具合発生を回避すると共に耐熱性や耐圧性
等の非崩壊性を維持し、かつ成形後の余熱や加熱によっ
て除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等
の崩壊性と中子成分の完全除去とを容易とし、成形品へ
の付着を防止して、成形品の摩耗や破損等の成形品不具
合発生の阻止を図ることができる利点がある。 (8)成形用特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含
有せず、しかも成形後における余熱や加熱によって除去
消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊
性を具備している為、中子の完全除去が容易となり、公
害発生を阻止することができると共に、工数が削減さ
れ、時間と経費の低減を図ることができる利点がある。 (9)成形用特殊中子は、形状によっては一部または大
部分を成形後に成形品から引抜き可能であるから、該引
抜いた中子を廃棄することなく再使用することが可能で
あり、公害発生を阻止できるばかりでなく、再使用によ
る材料費のコストダウンを図ることができる利点があ
る。
特殊中子としての非砂中子特に熱可塑性合成樹脂(熱可
塑性プラスチック)からなる中子を使用することによ
り、生産性の向上と適用範囲の拡大を図ると共に、品質
に優れた成形品を得られるようにするという考え方であ
り、例えば、鋳造品やプラスチック成形品やセラミック
成形品等の成形品を形成する為に使用される成形用特殊
中子のうち鋳造品を得る鋳造用の成形用特殊中子の場合
においては、下記のような優れた効果がある。 (1)特殊中子を使用することで、中子に要求される耐
圧性や耐熱性等の条件を緩和し、中子材料の選択範囲を
拡大することが出来る利点がある。 (2)特殊中子を使用することで、その材料やその量を
選択することで、中子の耐圧性や耐熱性を調整すること
が出来る利点がある。 (3)中子として成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができる利
点がある。 (4)中子として成形用特殊中子を使用する為、落とし
ても投げても壊れないので取扱いが容易となり、運搬や
保管が容易となる等工数が削減され、時間と経費の低減
を図ることができる利点がある。 (5)使用する成形用特殊中子が粘結剤等の浸透成分を
含有していない為、成形品への中子成分浸透が防止され
る等により、鋳巣発生等の不具合発生が阻止され、成形
品の不良品発生が阻止され、歩留まり向上と、生産性向
上とを図ることができる利点がある。 (6)中子として成形用特殊中子を使用することによ
り、中空部分やアンダカット部分の形成が容易となり、
しかも中子強度が向上するから、形状や大きさに囚われ
ることなく、全形状や全大きさの成形が可能となり、適
用範囲の拡大を図ることができる利点がある。 (7)成形時における耐熱性や耐圧性等の非崩壊性と、
成形後における余熱や加熱によって除去消失する熱消失
性(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊性と、の相反条
件を兼備する中子を使用することにより、成形中の溶湯
差込み等の不具合発生を回避すると共に耐熱性や耐圧性
等の非崩壊性を維持し、かつ成形後の余熱や加熱によっ
て除去消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等
の崩壊性と中子成分の完全除去とを容易とし、成形品へ
の付着を防止して、成形品の摩耗や破損等の成形品不具
合発生の阻止を図ることができる利点がある。 (8)成形用特殊中子は、粘結剤等の除去困難成分を含
有せず、しかも成形後における余熱や加熱によって除去
消失する熱消失性(除去性)や溶剤による溶解等の崩壊
性を具備している為、中子の完全除去が容易となり、公
害発生を阻止することができると共に、工数が削減さ
れ、時間と経費の低減を図ることができる利点がある。 (9)成形用特殊中子は、形状によっては一部または大
部分を成形後に成形品から引抜き可能であるから、該引
抜いた中子を廃棄することなく再使用することが可能で
あり、公害発生を阻止できるばかりでなく、再使用によ
る材料費のコストダウンを図ることができる利点があ
る。
【0140】さらに、本発明の成形用特殊中子は、表面
(外面)に、成形時の高熱と成形後の余熱に溶融するこ
となく原形を保持して中子本体を保護する被覆層を形成
した場合においては、下記のような優れた効果がある。
(外面)に、成形時の高熱と成形後の余熱に溶融するこ
となく原形を保持して中子本体を保護する被覆層を形成
した場合においては、下記のような優れた効果がある。
【0141】すなわち、 (10)中子本体を内部に包み込むように保護する被覆
層により、中子本体の成分が成形品へ浸透するのを防止
することで、成形品への悪影響を阻止し、成形品への不
具合発生を防止し、成形品の不良品発生を阻止して、歩
留り向上と、生産性向上を図ることができる利点があ
る。 (11)特に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に優れたシリ
コン等の合成樹脂からなる所定厚さの被覆層を中子本体
の表面に一体形成する為、中子本体を内部に包み込むよ
うに保護することができ、成形時の成形用特殊中子の形
状保持機能が向上し、成形時に溶融することなく初期形
状をより確実に保持することで、寸法精度に優れ、成形
品の品質をより優れたものとすることが出来る利点があ
る。 (12)特にシリコン等の合成樹脂は柔軟性と弾性とに
優れている為、薄いものから厚いものまで肉厚を均等に
形成できる他、小さいものから大きいものまで大きさの
大小を問わず中子本体の表面に被覆層を所定厚さで形成
でき、さらに複雑形状のものも一体形成容易で、成形作
業が簡易となり、容易に完成品を得ることが出来、さら
に成形品の品質をより優れたものと出来る利点がある。 (13)特にシリコンは耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に
非常に優れていると共に離型性も優れている為、成形品
に付着せず、しかも成形時の溶湯は勿論のこと成形後の
余熱にも溶融せず原形を保持して中子本体を保護するの
で、成形簡易であると共に成形後の中子抜出しも容易と
なり、品質に優れた完成品が容易に得られる利点があ
る。 (14)特にシリコンは主元素が無機性の珪素(Si)
である為、成形時にガス発生がないのは勿論、中子本体
が有機性合成樹脂を含有していても、成形時は勿論のこ
と成形後の余熱でも溶融せず原形を保持し、余熱により
溶融除去する中子本体を内部に密封状態に包み込んで保
護するので、中子からのガス発生を完璧に阻止でき、成
形品への悪影響を防止し、完成品の品質向上に寄与出来
る利点がある。 (15)特にシリコンは、柔軟性と弾性と離型性とに優
れ、しかも強度も高い為、非崩壊性中子として使用して
直抜きのみでなく変形抜きにも使用でき、成形品から成
形用特殊中子を引抜くのが簡易となり、成形品の成形を
容易にすることが出来る利点がある。
層により、中子本体の成分が成形品へ浸透するのを防止
することで、成形品への悪影響を阻止し、成形品への不
具合発生を防止し、成形品の不良品発生を阻止して、歩
留り向上と、生産性向上を図ることができる利点があ
る。 (11)特に耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に優れたシリ
コン等の合成樹脂からなる所定厚さの被覆層を中子本体
の表面に一体形成する為、中子本体を内部に包み込むよ
うに保護することができ、成形時の成形用特殊中子の形
状保持機能が向上し、成形時に溶融することなく初期形
状をより確実に保持することで、寸法精度に優れ、成形
品の品質をより優れたものとすることが出来る利点があ
る。 (12)特にシリコン等の合成樹脂は柔軟性と弾性とに
優れている為、薄いものから厚いものまで肉厚を均等に
形成できる他、小さいものから大きいものまで大きさの
大小を問わず中子本体の表面に被覆層を所定厚さで形成
でき、さらに複雑形状のものも一体形成容易で、成形作
業が簡易となり、容易に完成品を得ることが出来、さら
に成形品の品質をより優れたものと出来る利点がある。 (13)特にシリコンは耐熱性や耐圧性等の非崩壊性に
非常に優れていると共に離型性も優れている為、成形品
に付着せず、しかも成形時の溶湯は勿論のこと成形後の
余熱にも溶融せず原形を保持して中子本体を保護するの
で、成形簡易であると共に成形後の中子抜出しも容易と
なり、品質に優れた完成品が容易に得られる利点があ
る。 (14)特にシリコンは主元素が無機性の珪素(Si)
である為、成形時にガス発生がないのは勿論、中子本体
が有機性合成樹脂を含有していても、成形時は勿論のこ
と成形後の余熱でも溶融せず原形を保持し、余熱により
溶融除去する中子本体を内部に密封状態に包み込んで保
護するので、中子からのガス発生を完璧に阻止でき、成
形品への悪影響を防止し、完成品の品質向上に寄与出来
る利点がある。 (15)特にシリコンは、柔軟性と弾性と離型性とに優
れ、しかも強度も高い為、非崩壊性中子として使用して
直抜きのみでなく変形抜きにも使用でき、成形品から成
形用特殊中子を引抜くのが簡易となり、成形品の成形を
容易にすることが出来る利点がある。
【0142】さらに、プラスチック成形の一環として採
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、本発明の成形用特殊中子を使
用することにより、品質に優れた所期の目的の成形品を
効率良く得ることができる利点がある。
用される射出成形等の成形方法や、セラミック成形の一
環として採用される射出成形等の成形方法によって成形
品を得る場合においても、本発明の成形用特殊中子を使
用することにより、品質に優れた所期の目的の成形品を
効率良く得ることができる利点がある。
【0143】そして、生産性の向上と適用範囲の拡大を
図ることができ、成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができるこ
とや、取扱いが容易となり、運搬や保管が容易となる
他、成形時の圧力調整が不要となる等工数が削減され、
時間と経費の低減を図ることができる等の種々の優れた
利点がある。
図ることができ、成形用特殊中子を使用することで、中
子の造型が容易となり、造型設備が簡易化され、かつ工
程が削減され、時間と経費の低減を図ることができるこ
とや、取扱いが容易となり、運搬や保管が容易となる
他、成形時の圧力調整が不要となる等工数が削減され、
時間と経費の低減を図ることができる等の種々の優れた
利点がある。
【図1】本発明に基づく一実施例の成形用特殊中子のう
ち樹脂中子を用いて成形型を形成する方法を示す断面図
である。
ち樹脂中子を用いて成形型を形成する方法を示す断面図
である。
【図2】本発明に基づく一実施例の成形用特殊中子のう
ち成形材料の注入により成形品を成形する方法を示す断
面図である。
ち成形材料の注入により成形品を成形する方法を示す断
面図である。
【図3】本発明に基づく一実施例の成形用特殊中子のう
ち成形型から取出された成形品を示す断面図である。
ち成形型から取出された成形品を示す断面図である。
【図4】本発明の成形用特殊中子の第一実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図5】同成形用特殊中子の第三実施例を示す断面図で
ある。
ある。
【図6】同成形用特殊中子の第四実施例を示す断面図で
ある。
ある。
1 成形用特殊中子(非砂中子)(樹脂中子) 2 上型 3 下型 4 成形型(鋳型)(プラスチック成形型)(セラ
ミック成形型) 5 空洞部 6 成形品(鋳造品)(プラスチック成形品)(セ
ラミック成形品) 7 保護層(耐熱性保護層) 8 被覆層(耐熱性被覆層) H 中子本体 S 中空部
ミック成形型) 5 空洞部 6 成形品(鋳造品)(プラスチック成形品)(セ
ラミック成形品) 7 保護層(耐熱性保護層) 8 被覆層(耐熱性被覆層) H 中子本体 S 中空部
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 33/38 8823−4F 33/52 8823−4F
Claims (5)
- 【請求項1】中空形状やアンダカット形状等を鋳造品や
プラスチック成形品やセラミック成形品等の成形品に形
成する為に使用される成形用中子にあって、該成形用中
子を非砂中子から形成する成形用特殊中子において、該
非砂中子が、熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子である、ことを特徴とする成形用特殊
中子。 - 【請求項2】熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子が、ポリカーボネート合成樹脂(ポリ
カーボネートプラスチック)からなる中子である、こと
を特徴とする請求項1記載の成形用特殊中子を用いた成
形方法。 - 【請求項3】熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子は、中子本体の表面に、成形時におけ
る耐熱性や耐圧性等の非崩壊性と成形後における熱消失
性や溶解性等の崩壊性との相反条件を具備する保護層を
形成した中子である、ことを特徴とする請求項1または
請求項2に記載の成形用特殊中子。 - 【請求項4】熱可塑性合成樹脂(熱可塑性プラスチッ
ク)からなる中子は、中子本体の表面に、成形時の高熱
と成形後の余熱に溶融することなく原形を保持して中子
本体を保護する被覆層を形成した中子である、ことを特
徴とする請求項1または請求項2に記載の成形用特殊中
子。 - 【請求項5】被覆層が、シリコンからなる、ことを特徴
とする請求項4記載の成形用特殊中子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34957593A JPH07195144A (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 成形用特殊中子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34957593A JPH07195144A (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 成形用特殊中子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07195144A true JPH07195144A (ja) | 1995-08-01 |
Family
ID=18404644
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34957593A Pending JPH07195144A (ja) | 1993-12-29 | 1993-12-29 | 成形用特殊中子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07195144A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5957191A (en) * | 1995-09-05 | 1999-09-28 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Casting method and apparatus using a resin core |
-
1993
- 1993-12-29 JP JP34957593A patent/JPH07195144A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5957191A (en) * | 1995-09-05 | 1999-09-28 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Casting method and apparatus using a resin core |
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