JP3179898B2 - 正帯電性磁性トナー - Google Patents

正帯電性磁性トナー

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JP3179898B2
JP3179898B2 JP30155692A JP30155692A JP3179898B2 JP 3179898 B2 JP3179898 B2 JP 3179898B2 JP 30155692 A JP30155692 A JP 30155692A JP 30155692 A JP30155692 A JP 30155692A JP 3179898 B2 JP3179898 B2 JP 3179898B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電印刷等
の現像剤に用いられる正帯電性磁性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては,米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報(米国特許第3,666,363号明細書)、特
公昭43−24748号公報(米国特許第4,071,
361号明細書)等、多数の方法が知られているが、一
般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体
上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を現像粉(以下
トナーと称す)を用いて現像し、必要に応じて紙等の転
写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、加圧熱定
着ローラあるいは溶剤蒸気等により定着して複写物を得
るものである。又、トナー画像を転写する工程を有する
場合には、通常、感光体上の残余のトナーを除去するた
めの工程が設けられる。電気的潜像をトナーを用いて可
視化する現像方法としては、例えば、米国特許第2,8
74,063号明細書に記載されている磁気ブラシ法、
米国特許第2、618,552号明細書に記載されてい
るカスケード現像法、及び米国特許第2,221,77
6号明細書に記載されている粉末雲法、米国特許第3,
909,258号明細書に記載されている導電性の磁気
トナーを用いる方法等が知られている。
【0003】これらの現像法に適用するトナーとして
は、従来、天然あるいは合成樹脂中に染料、顔料を分散
させた微粉末が使用されている。例えば、ポリスチレン
等の結着樹脂中に着色剤を分散させたものを1〜30μ
程度に微粉砕した粒子が、トナーとして用いられてい
る。又、磁性トナーとしてはマグネタイト等の磁性粒子
を含有させしめたものが用いられており、いわゆる二成
分現像剤を用いる方式の場合には、トナーは通常、ガラ
スビーズ及び鉄粉等のキャリア粒子と混合して用いられ
る。
【0004】この様な乾式現像用トナーに用いられる正
電荷制御剤としては、例えば一般に、第4級アンモニウ
ム化合物及び有機染料、特に、塩基性染料とその塩があ
り、ニグロシン塩基及びニグロシンがしばしば正電荷制
御剤として用いられる。これらは、通常熱可塑性樹脂に
添加され、加熱溶融分散し、これを微粉砕して必要に応
じて適当な粒径に調整されて使用される。しかしなが
ら、これらの電荷制御剤は機械衝撃、摩擦及び温湿度条
件の変化等により、荷電制御性が低下する現象を生じ易
い。従って、これらを荷電制御剤として含有したトナー
を複写機に用いて現像すると、複写回数の増大に従い、
耐久中にトナーの劣化を引き起こすことがある。又、こ
れらの荷電制御剤は、熱可塑性樹脂中に均一に分散する
ことが極めて困難である為、粉砕して得られたトナー粒
子間の摩擦帯電量に差異を生じるという問題点を有して
いる。
【0005】この為、従来、分散をより均一に行うため
の種々の方法が行われている。例えば、塩基性ニグロシ
ン染料を用いる場合は、熱可塑性樹脂との相溶性を向上
させる為に、高級脂肪酸と造塩して用いられるが、しば
しば未反応分の脂肪酸あるいは、塩の分散成分物が、ト
ナー表面に露出して、キャリア或はトナー担持体を汚染
し、トナーの流動性の低下やカブリ、画像濃度の低下を
引き起こす原因となっている。あるいは、これらの荷電
制御剤の樹脂中への分散性を向上させる為に、あらかじ
め荷電制御剤粉末と樹脂粉末とを機械的に粉砕混合して
から、熱溶融混練する方法もとられているが、本来の分
散不良性は回避することが出来ず、未だ実用上充分な荷
電の均一さは得られていないのが実情である。又、結着
樹脂中に、ジメチルアミノエチルメタアクリレートの如
き正帯電性のモノマーを、共重合又はグラフト重合させ
ることで、アミノ基を導入することにより結着樹脂その
ものを正帯電性とすることによって、トナーに均一な荷
電を与えようとする試みもなされている。
【0006】しかしながら、上記の如き結着樹脂の正帯
電性は一定でなく、トナー粒子間において、あるいはト
ナーとキャリア間において、あるいはトナーとスリーブ
の如きトナー担持体間において受ける摩擦力の大小、及
び摩擦確率によって大きく変化し、トナーに常に一定の
安定した正荷電を与えることが困難な場合がある。従っ
て、適度な摩擦が得られない場合のトナーの正帯電性は
非常に不安定であり、該トナーによって得られる複写画
像はカブリや飛び散りの多い画像となる。又、反対に過
度な摩擦が行われた場合には、トナー表面の正帯電電荷
量が極めて大きくなり過ぎ、ガサツキが多く濃度の低い
画像しか得られなくなる。
【0007】又、正荷電制御性の現像剤を得る一方法と
して、特公昭53−22447号公報の提案がある。こ
れは、現像剤の構成成分として、アミノシランで処理し
た金属酸化物粉末を含有させる方法である。しかし、こ
の方法を詳細に検討したところ、例えば、コロイダルシ
リカ、アルミナ、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、γ
−フェライト及び酸化マグネシウム等に種々のアミノシ
ラン化合物を用い処理をし、該明細書に記載されている
実施例に従って現像剤を得た場合、いずれの組み合わせ
においても実用上充分な特性を示す現像剤は得られず、
いくつかの問題点があることが明らかになった。即ち、
多くの現像剤は、潜像を忠実に再現するのに好ましい特
性を長期間保持することが出来ない。初めは望ましい性
能を示すものも、長期間の連続使用では初期の特性を保
持することが出来ず、使用に耐えないものになってしま
う。即ち、カブリを生じたり、線画の複写においてエッ
ジ周辺のトナーの飛び散りを生じたり、又、画像濃度も
低下したりする。又、他の問題点としては、高温高湿度
の環境条件低下で、現像及び転写を行う際に、画像濃度
の低下、線画の飛び散り、白ヌケ及びカブリ等を生ず
る。
【0008】又、正帯電制御性の現像剤を得る他の一方
法として、特開昭59−201063号公報に記載の方
法がある。これは、現像剤の構成成分として前述のアミ
ノシランで処理した金属微粉末の代わりに、側鎖にアミ
ンを含有するシリコーンオイルで処理したケイ酸微粉末
を含有させる方法である。この方法によって、前述のア
ミノシランで処理した金属微粉末を含有する現像剤の問
題点を補うことが出来、実質上充分な特性を示す現像剤
が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、電
子写真プロセスを用いた複写機及びプリンターが年々普
及するに従い、より厳しい環境で使用されるケースが増
えてきた。その中でも特に、低湿環境においてはトナー
が過剰に帯電し、様々な問題が発生する。磁性トナー等
を用いる一成分現像方式では、例えば、現像スリーブ上
のトナーのコート層が不均一になる現象が起こる。一
方、二成分の現像方式では、像濃度ウスやカブリ等の
現象が起こる。従って、本発明の目的は、低湿環境下に
おいても過剰な帯電をせず、一成分現像方式における現
像スリーブ上のトナーコート層の不均一化や、二成分現
像方式における画像濃度ウスやカブリ等を発生すること
のない正帯電性磁性トナーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって、達成される。即ち、本発明は、少なくと
も、バインダー樹脂、磁性材料及び正帯電制御剤を含有
する黒色微粉体、及び下記の構造(1)又は(2)式で
表されるシリコーンオイルで処理された粒子を有する正
帯電性磁性トナーであって、上記磁性材料の含有量は、
正帯電性磁性トナーの樹脂成分100重量部に対して2
0〜200重量部であり、上記正帯電性制御剤は、トリ
フェニルメタン系化合物であり、上記シリコーンオイル
で処理された粒子の添加量は、正帯電性磁性トナーに対
して0.01〜20重量%であることを特徴とする正帯
電性磁性トナーである。
【化3】
【化4】 (ここで、R1及びR3は、水素、アルキル基、アリール
基又はアルコキシル基を表し、R2 nは、アルキレン基又
はフェニレン基を表し、R4及びR5は、水素、アルキル
基又はアリール基を表し、R2はなくてもよい。但し、
上記のアルキル基、アリール基、アルキレン基及びフェ
ニレン基は、帯電性を損ねない範囲でハロゲンを置換基
として有してもよい。R6 nは窒素原子を含有する置換体
であり、mnは1以上の数であり、l(エル)は0を含
む正の数であり、nは1以上の整数であり、下記の式で
表されるl(エル)とmnの和との比の値は0.5以下
である。)
【数2】 尚、R6 n、R2 n及びmn等は、nの値が異なると、夫々
異なる置換体、数を表す。
【0011】
【作用】本発明者らは、現像剤の構成成分として側鎖に
アミンを含有するシリコーンオイルで処理したケイ酸微
粉末を含有させた場合における、低湿環境下でトナーが
過剰に帯電し様々な問題が発生するという従来技術の問
題点を解決すべく鋭意研究の結果、特定の構造を有する
シリコーンオイルで処理したケイ酸微粉末等の粒子を使
用すればこれらの問題点を解決することが出来ることを
知見して本発明を完成した。
【0012】
【好ましい実施態様】本発明の好ましい実施態様を挙げ
て本発明を更に詳細に説明する。本発明の正帯電性磁性
トナーは、下記の構造(1)又は(2)式で表されるシ
リコーンオイルで処理された粒子を含有することを特徴
とする。
【化5】
【化6】
【0013】本発明の正帯電性磁性トナーに用いられる
上記の一般式(1)又は(2)で表されるシリコーンオ
イルは、下記式で表される式中のl(エル)とmnの和
との比の値が0.5以下であることを特徴とする。かか
る値は、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.0
2以下、更には0であることが好ましい。
【数3】 即ち、上記の式で表される比の値が0.5よりも大きい
シリコーンオイルで処理された粒子を含有するトナー
は、低湿環境下においてトナーが過剰に帯電し易く、ス
リーブ上のトナーコート層の不均一化や、画像濃度ウス
等の問題が発生し易い。これに対し、上記の式で表され
る比の値が0.5以下であるシリコーンオイルで処理さ
れた粒子を含有するトナーの場合には、窒素原子を含有
する側鎖が多く、窒素原子同士が比較的近接しており、
その結果、窒素原子同士の相互作用により低湿環境下に
おいても、トナーが過剰な帯電を起こさないのだろうと
考えている。
【0014】窒素を含有する置換体としては、一つには
アミノ基が挙げられる。アミノ基としては、1級アミ
ン、2級アミン、3級アミン及び4級アミンのいずれの
ものでもかまわない。例えば、下記に示した様な置換基
が挙げられる。
【0015】 −NH2 −NH−CH3、−NH−C25、−NH−C37 −N(CH3)2、 −N(C25)2、−NHC25−NH2 −N(C36)2、−NHC25−N(CH3)2 −N(C49)2 −N(CH3)3 +Cl-、−N(CH3)3 +・HCO3 - −N(C25)3 +Cl-、−N(C25)3 +・HCO3 - −N(C37)3 +Cl- −N(C49)3 +Cl-
【化7】 これらの中でも特に、3級アミンが好ましい。
【0016】別の例としては、窒素原子を含有する複素
環を挙げられる。例えば、下記の化学式で表されるもの
等を挙げることが出来る。
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】又、別の例としては、下記の一般式(3)
又は(4)で表される構造を有するものを挙げられる。
【0020】
【化10】
【化11】 (R1及びR2:H又はアルキル基、アリール基)
【0021】構造(3)の置換基の例としては、
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【0022】構造(4)の置換基の例としては、
【化20】
【0023】又、誘導体としては、上記化合物群の荷電
制御性を妨げるものでなければ、ビニル基、メルカプト
基、メタクリル基、グリシド基及びウレイド基等、既知
のものがすべて誘導でき、それらの誘導体が使用でき
る。これらは、1種又は2種以上の混合系で用いてもよ
い。
【0024】上記に挙げた構造(3)又は(4)の置換
基を有する化合物を粒子に含有させ、トナーと混合する
場合に用いられる粒子としては、無機微粒子及び樹脂粒
子等を挙げることが出来る。無機微粒子としては、N
a、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、G
e、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
Pd、Ag、Cd、In、Sn、Ba、Ce及びPb等
の金属、これらの金属の酸化物、硫化物、複酸化物及び
塩等の粒子、及びカーボンブラック等を挙げることが出
来る。これらの中でも特に、Al、Si及びTiの酸化
物又は複酸化物が好ましい。有機微粒子としては、スチ
レン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブタジ
エン系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン及びポリフッ化ビニリデン等の樹脂の微粒子、脂肪
酸、脂肪酸金属塩及び脂肪酸エステル等の微粒子を挙げ
ることが出来る。
【0025】これらの粒子の比表面積としては、0.1
〜500m2/gが好ましく、より好ましくは0.5〜
450m2/g、更には1〜400m2/gであるものが
好ましい。又、粒子に対する処理量としては粒子100
重量部に対して、0.1〜70重量部であるのが好まし
い。
【0026】前記した構造(1)又は(2)の置換基を
有するシリコーンオイルで処理した粒子は、正帯電性磁
性トナーに対して、0.01〜20重量%の範囲で添加
する。この範囲内で添加したときに効果を発揮し、特に
好ましくは0.02〜10重量%、更に好ましくは0.
03〜5重量%添加した場合に効果がある。
【0027】又、本発明の正帯電性磁性トナーは、トナ
ーコートする現像スリーブとして、そのスリーブ表面
に、複数の球状痕跡窪みによる凹凸を形成したものの場
合に特に効果が得られる。その表面状態を得る方法とし
ては、定形粒子によるブラスト処理方法を使用すること
が出来る。この際に使用する定形粒子としては、例え
ば、特定の粒径を有するステンレス、アルミニウム、鋼
鉄、ニッケル及び真鍮の如き金属からなる各種剛体球、
又はセラミック、プラスチック及びグラスビーズの如き
各種剛体球を使用することが出来る。又、上記の様な各
種剛体球の不定形粒子によるブラスト処理を行ったラン
ダムな凹凸を形成した表面の上に更に、定形粒子による
ブラスト処理を行うことによっても本発明で使用する現
像スリーブを得ることが出来る。又、不定形粒子と定形
粒子を同時に用いて行うブラスト処理法も可能である。
不定形粒子としては任意の砥粒を使用することが出来
る。特定の粒径を有する定形粒子を用い、スリーブ表面
をブラスト処理することにより、ほぼ同一の直径Rの複
数の球状痕跡窪みを形成することも出来る。
【0028】本発明において、スリーブ表面に形成され
た複数の球状痕跡窪みの直径Rは、20〜250μmが
好ましく、直径Rが20μm未満であると、磁性トナー
中の成分による汚染が増す為好ましくない。逆に、直径
Rが250μmを超えると、スリーブ上のトナーコート
の均一性が低下してしまい好ましくない。定形粒子とし
ては、実質的に表面が曲線からなり、直径/短径の比が
1〜2(好ましくは、1〜1.5、更に好ましくは1〜
1.2)の球状又は回転楕円体状粒子が好ましい。従っ
て、スリーブ表面のブラスト処理時に使用する定形粒子
は、直径(又は長径)が20〜250μmのものがよ
い。
【0029】定形粒子によるブラスト処理を施したスリ
ーブ表面の凹凸のピッチP及び表面粗さdは、スリーブ
の表面を微小表面粗さ計(発売元、テイラーホブソン
社、小坂研究所等)を使用して測定し、表面粗さdは、
10点平均あらさ(RZ)「JIS B 0601」に
よるものである。断面曲線から基準長さLだけ抜き取っ
た部分の平均線に平行な直線で高い方から3番目の山頂
を通る直線と、深い方から3番目の谷底を通る直線の、
2直線の間隔をマイクロメータ(μm)で表したもので
ある。ここで基準長さを、L=0.25mmとする。
【0030】ピッチPは凸部が両側の凹部に対して0.
1μ以上の高さのものを、一つの山として数え、基準長
さ0.25mmの中にある山の数により、下記の様に求
めたものである。 [250(μm)]/[250(μm)に含まれる山の数(μm)] 本発明において、定形粒子によるブラスト処理を施した
スリーブ表面の凹凸のピッチPは、2μm以上が好まし
く、Pが2μm未満であると、磁性トナー中の成分によ
るスリーブ汚染が増す為好ましくない。又、スリーブ表
面の凹凸の表面粗さdは、5μm以下が好ましく、dが
5μmを超える場合は、スリーブと潜像保持体との間に
交番電圧を印加してスリーブ側から潜像面へ磁性トナー
を飛翔させて現像を行う方式にあっては、凹凸部分に電
界が集中して画像に乱れを生じる傾向となるので、好ま
しくない。
【0031】本発明の正帯電性磁性トナーに用いるバイ
ンダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−P−クロル
スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置
換体の単量体;スチレン−P−クロルスチレン共重合
体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニル
トルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合
体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブ
チル共重合体、スチレン−アクリル−アミノアクリル系
共重合体、スチレン−アミノアクリル系共重合体、スチ
レン−アミノメタクリル系共重合体、スチレン−α−ク
ロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共
重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、ス
チレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン
−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル
共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリ
レート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、
ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、テルペン
樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は環脂肪族炭化水素樹
脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィン
ワックス等が、単独或は必要に応じて2種類以上組み合
わせて使用できる。
【0032】又、特に圧力定着用に好適な結着樹脂に限
定して挙げると、下記のものが単独或いは混合して使用
することが出来る。例えば、ポリオレフィン(低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化ポリエチ
レン、ポリ−4−フッ化エチレン等)、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(モ
ノマー比5〜30:95〜70)、オレフィン共重合体
(エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル
酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸系共重合
体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレ
ン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、アイオノマー樹脂)、ポリビニルピロリドン、メチ
ルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、マレイン
酸変性フェノール樹脂及びフェノール変性テルペン樹脂
を挙げることが出来る。
【0033】更に本発明の正帯電性磁性トナーは、二成
分系現像剤として用いる場合にはキャリア粉と混合して
用いられる。本発明に使用しうるキャリアとしては、公
知のものがすべて使用可能であり、例えば、鉄粉、フェ
ライト粉及びニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラ
スビーズ等及びこれらの表面を樹脂等で処理したもの等
が挙げられる。トナーとキャリアの混合比は通常、0.
1〜60:99.9〜40である。本発明の正帯電性磁
性トナーは、特定量の磁性材料を含有させた磁性トナー
である。本発明の正帯電性磁性トナー中に含まれる磁性
材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト
等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルの様な金属或いは
これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグ
ネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビス
マス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チ
タン、タングステン及びバナジウムの様な金属との合
金、及びその混合物等が挙げられる。これらの強磁性体
は、平均粒径が0.1〜2μm、より好ましくは0.1
〜1μm程度のものがよく、又、正帯電性磁性トナー中
に含有させる量としては、樹脂成分100重量部に対し
て20〜200重量部の範囲であり、特に好ましくは、
樹脂成分100重量部に対し30〜150重量部であ
る。
【0034】又、本発明の正帯電性磁性トナーには、荷
電制御剤として、トリフェニルメタン系化合物を含有す
る。又、熱ロール定着時の離型性をよくする目的で、低
分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリ
アルキレンワックス、又はそれらの共重合ワックス、マ
イクロクリスタリンワックス、カルナバワックス及びサ
ゾールワックス等のワックス状物質を、単独又は組み合
わせて0.5〜5重量%程度加えることも出来る。
【0035】又、本発明の正帯電性磁性トナーは、必要
に応じて添加剤を混合した場合よりよい結果が得られ
る。添加剤としては、例えば、テフロン及びステアリン
酸亜鉛の如き滑剤、あるいは酸化セリウム及び炭化ケイ
素等の研磨剤、あるいは、例えば、酸化アルミニウム等
の流動性付与剤、ケーキング防止剤、あるいは、例え
ば、カーボンブラック及び酸化スズ等の導電性付与剤、
あるいは低分子量ポリエチレン等の定着助剤等がある。
又、逆極性の白色微粒子を、現像性向上剤として用いる
こともできる。
【0036】本発明に係る正帯電性磁性トナーを作製す
るには、上記した様な、ビニル系、非ビニル系熱可塑性
樹脂等のバインダー樹脂、磁性材料及び正帯電制御剤、
必要に応じて着色剤としての顔料又は染料、各種の添加
剤等をボールミルその他の混合機により充分混合してか
ら、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混
練機を用いて熔融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相
溶せしめた中に含量または染料を分散又は溶解せしめ、
冷却固化後、粉砕及び分級して平均粒径1〜20μのト
ナーを得ることが出来る。あるいは、結着樹脂溶液中に
材料を分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、
あるいは、結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混
合して乳化懸濁液とした後に重合させてトナーを得る重
合法トナー、あるいは、芯及び線からなるカプセルトナ
ー等の方法を応用することが出来る。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を挙げて、
本発明を更に具体的に説明するが、これは本発明をなん
ら限定するものではない。なお、以下の配合における部
数は、すべて重量部である。 <実施例1> 下記の構造式(3)で表されるシリコーンオイル(l/
Σnn=0)(25℃における粘度:80cps)20
重量部を、n−ヘキサンで4倍に希釈したものを、乾式
法で合成されたシリカ(比表面積:200m2/g)1
00重量部を撹拌しながら噴霧し、温度を250℃に昇
温し処理した。
【0038】
【化21】 ・スチレン−2−エチル−ヘキシルアクリレート 共重合体(83:17) 100重量部 ・マグネタイト 80重量部 ・低分子量ポリエチレンワックス 4重量部 ・下記構造の荷電制御剤 2重量部
【0039】
【化22】 上記材料をブレンダーでよく混合した後、150℃に熱
した2本ロールで混練した。混練物を自然放冷後、カッ
ターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕
機を用いて粉砕し、更に風力分級機を用いて分級して重
量平均粒径8.5μmの正帯電性を有する黒色小粒径微
粉体(以下トナーと称す)を得た。これに上記の処理シ
リカ0.6重量部をトナー100重量部に添加し、ヘン
シェルミキサーにて混合し、本発明の正帯電性磁性トナ
ーを得た。以上の様にして作製した本発明の正帯電性磁
性トナーを、複写機NP−2020(キヤノン製)に適
用し、低温低湿環境(15℃/10%)と常温低湿環境
(20℃/5%)にて、各々2,000枚の画出し試験
を行った。又、高温高湿環境(32.5℃/85%)に
ついても2,000枚の画出し試験を行った。その結果
を表1に示す。
【0040】<実施例2> 実施例1で使用した荷電制御剤の代わりに、下記の構造
を有する荷電制御剤を用いる以外は、実施例1と同様に
して本発明の正帯電性磁性トナーを得た。また、これを
使って、同様の方法で画出し試験を行い評価した。その
結果を表1に示す。
【0041】
【化23】
【0042】<実施例3及び比較> 実施例1で用いたアミノ変性シリコーンオイルの代わり
に、下記の構造式中のl/mの値を夫々表1に示した様
にしたシリコーンオイルを使用する以外は、実施例1と
同様にして本発明の正帯電性磁性トナーを得た。又、こ
れを用いて画出し試験を行い同様に評価した。その結果
を表1に示す。
【化24】
【0043】<実施例〜実施例> 実施例1で用いたアミノ変性シリコーンオイルを、下記
の構造(V)(VI)及び(VII)のものに夫々代えたア
ミノ変性シリコーンオイルを用いる以外は、実施例1と
同様にして本発明の正帯電性磁性トナーを得、又、これ
を用いて画出し試験を行い同様に評価した。その結果を
表1に示す。
【0044】
【化25】
【0045】
【化26】
【0046】
【化27】
【0047】<実施例> 実施例1のシリカ粒子の代わりに、乾式法で合成された
アルミナ粒子(比表面積:150m2/g)を用いる以
外は、実施例1と同様にして本発明の正帯電性磁性トナ
ーを得、これを用いて画出し試験を行い同様に評価し
た。その結果を表1に示す。
【0048】<実施例> 実施例1で使用したシリカ粒子の代わりに、乾式法で合
成されたTiO2粒子(比表面積:100m2/g)を用
いる以外は実施例1と同様にして、本発明の正帯電性磁
性トナーを得、同様にして評価した。その結果を表1に
示す。
【0049】<実施例> 実施例1で使用したシリカ粒子の代わりに、カーボンブ
ラック粒子(比表面積:200m2/g)を用いる以外
は、実施例1と同様にして本発明の正帯電性磁性トナー
を得、同様に評価した。その結果を表1に示す。
【0050】<比較例> 実施例1で用いたアミノ変性シリコーンオイルのかわり
に、下記の構造式(4)のシリコーンオイルのl/mの
値を表1の様にした以外は、実施例1と同様に、トナー
を得、実施例と同様の方法で評価した。その結果を表1
に示す。
【化28】
【0051】<比較例> 実施例の処理シリカのかわりに、比較例1で用いた処
理シリカを用いる以外は、実施例と同様にトナーを
得、実施例と同様の方法で評価した。その結果を表1に
示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】トナーコートの均一性の評価 ○:まったく問題なし。 △:スリーブ上では若干のコート不均一が発生するもの
の、画像上では異常なし。 ×:スリーブ上でコート不均一が発生し、画像上では白
地部に汚れが発生する。
【0056】
【発明の効果】以上説明した様に本発明の正帯電性磁性
トナーは、現像剤の構成成分として側鎖にアミンを含有
するシリコーンオイルで処理した粒子を含有させたもの
であるにもかかわらず、低湿環境下でトナーが過剰に帯
電することがない。この為、磁性トナー等を用いる一成
分現像方式において、現像スリーブ上のトナーのコート
層が不均一になることはない。又、本発明の正帯電性磁
性トナーは、二成分の現像方式において、画像濃度ウス
やカブリ等の現象を生じることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−177845(JP,A) 特開 平1−306858(JP,A) 特開 平2−273754(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、バインダー樹脂、磁性材料
    及び正帯電制御剤を含有する黒色微粉体、及び下記の構
    造(1)又は(2)式で表されるシリコーンオイルで処
    理された粒子を有する正帯電性磁性トナーであって、 上記磁性材料の含有量は、正帯電性磁性トナーの樹脂成
    分100重量部に対して20〜200重量部であり、 上記正帯電性制御剤は、トリフェニルメタン系化合物で
    あり、 上記シリコーンオイルで処理された粒子の添加量は、正
    帯電性磁性トナーに対して0.01〜20重量%である
    ことを特徴とする正帯電性磁性トナー。 【化1】 【化2】 (ここで、R1及びR3は、水素、アルキル基、アリール
    基又はアルコキシル基を表し、R2 nは、アルキレン基又
    はフェニレン基を表し、R4及びR5は、水素、アルキル
    基又はアリール基を表し、R2はなくてもよい。但し、
    上記のアルキル基、アリール基、アルキレン基及びフェ
    ニレン基は、帯電性を損ねない範囲でハロゲンを置換基
    として有してもよい。R6 nは窒素原子を含有する置換体
    であり、mnは1以上の数であり、l(エル)は0を含
    む正の数であり、nは1以上の整数であり、下記の式で
    表されるl(エル)とmnの和との比の値は0.5以下
    である。) 【数1】
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