JP3073109B2 - 正帯電性トナー - Google Patents

正帯電性トナー

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JP3073109B2
JP3073109B2 JP04307944A JP30794492A JP3073109B2 JP 3073109 B2 JP3073109 B2 JP 3073109B2 JP 04307944 A JP04307944 A JP 04307944A JP 30794492 A JP30794492 A JP 30794492A JP 3073109 B2 JP3073109 B2 JP 3073109B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電印刷等
の現像剤に用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
(第一及び第二の発明)従来、電子写真法としては,米
国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−2
3910号公報(米国特許第3,666,363号明細
書)、特公昭43−24748号公報(米国特許第4,
071,361号明細書)等、多数の方法が知られてい
るが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段によ
り感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を現像
粉(以下トナーと称す)を用いて現像し、必要に応じて
紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、
加圧熱定着ローラあるいは溶剤蒸気等により定着して複
写物を得るものである。又、トナー画像を転写する工程
を有する場合には、通常、感光体上の残余のトナーを除
去するための工程が設けられる。電気的潜像をトナーを
用いて可視化する現像方法としては、例えば、米国特許
第2,874,063号明細書に記載されている磁気ブ
ラシ法、米国特許第2、618,552号明細書に記載
されているカスケード現像法、及び米国特許第2,22
1,776号明細書に記載されている粉末雲法、米国特
許第3,909,258号明細書に記載されている導電
性の磁気トナーを用いる方法等が知られている。
【0003】これらの現像法に適用するトナーとして
は、従来、天然あるいは合成樹脂中に染料、顔料を分散
させた微粉末が使用されている。例えば、ポリスチレン
等の結着樹脂中に着色剤を分散させたものを1〜30μ
程度に微粉砕した粒子が、トナーとして用いられてい
る。又、磁性トナーとしてはマグネタイト等の磁性粒子
を含有させしめたものが用いられており、いわゆる二成
分現像剤を用いる方式の場合には、トナーは通常、ガラ
スビーズ及び鉄粉等のキャリア粒子と混合して用いられ
る。
【0004】この様な乾式現像用トナーに用いられる正
電荷制御剤としては、例えば一般に、第4級アンモニウ
ム化合物及び有機染料、特に、塩基性染料とその塩があ
り、ニグロシン塩基及びニグロシンがしばしば正電荷制
御剤として用いられる。これらは、通常熱可塑性樹脂に
添加され、加熱溶融分散し、これを微粉砕して必要に応
じて適当な粒径に調整されて使用される。しかしなが
ら、これらの電荷制御剤は機械衝撃、摩擦及び温湿度条
件の変化等により、荷電制御性が低下する現象を生じ易
い。従って、これらを荷電制御剤として含有したトナー
を複写機に用いて現像すると、複写回数の増大に従い、
耐久中にトナーの劣化を引き起こすことがある。又、こ
れらの荷電制御剤は、熱可塑性樹脂中に均一に分散する
ことが極めて困難である為、粉砕して得られたトナー粒
子間の摩擦帯電量に差異を生じるという問題点を有して
いる。
【0005】この為、従来、分散をより均一に行うため
の種々の方法が行われている。例えば、塩基性ニグロシ
ン染料を用いる場合は、熱可塑性樹脂との相溶性を向上
させる為に、高級脂肪酸と造塩して用いられるが、しば
しば未反応分の脂肪酸あるいは、塩の分散成分物が、ト
ナー表面に露出して、キャリア或はトナー担持体を汚染
し、トナーの流動性の低下やカブリ、画像濃度の低下を
引き起こす原因となっている。あるいは、これらの荷電
制御剤の樹脂中への分散性を向上させる為に、あらかじ
め荷電制御剤粉末と樹脂粉末とを機械的に粉砕混合して
から、熱溶融混練する方法もとられているが、本来の分
散不良性は回避することが出来ず、未だ実用上充分な荷
電の均一さは得られていないのが実情である。又、結着
樹脂中に、ジメチルアミノエチルメタアクリレートの如
き正帯電性のモノマーを、共重合又はグラフト重合させ
ることで、アミノ基を導入することにより結着樹脂その
ものを正帯電性とすることによって、トナーに均一な荷
電を与えようとする試みもなされている。
【0006】しかしながら、上記の如き結着樹脂の正帯
電性は一定でなく、トナー粒子間において、あるいはト
ナーとキャリア間において、あるいはトナーとスリーブ
の如きトナー担持体間において受ける摩擦力の大小、及
び摩擦確率によって大きく変化し、トナーに常に一定の
安定した正荷電を与えることが困難な場合がある。従っ
て、適度な摩擦が得られない場合のトナーの正帯電性は
非常に不安定であり、該トナーによって得られる複写画
像はカブリや飛び散りの多い画像となる。又、反対に過
度な摩擦が行われた場合には、トナー表面の正帯電電荷
量が極めて大きくなり過ぎ、ガサツキが多く濃度の低い
画像しか得られなくなる。
【0007】又、正荷電制御性の現像剤を得る一方法と
して、特公昭53−22447号公報の提案がある。こ
れは、現像剤の構成成分として、アミノシランで処理し
た金属酸化物粉末を含有させる方法である。しかし、こ
の方法を詳細に検討したところ、例えば、コロイダルシ
リカ、アルミナ、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、γ
−フェライト及び酸化マグネシウム等に種々のアミノシ
ラン化合物を用い処理をし、該明細書に記載されている
実施例に従って現像剤を得た場合、いずれの組み合わせ
においても実用上充分な特性を示す現像剤は得られず、
いくつかの問題点があることが明らかになった。即ち、
多くの現像剤は、潜像を忠実に再現するのに好ましい特
性を長期間保持することが出来ない。初めは望ましい性
能を示すものも、長期間の連続使用では初期の特性を保
持することが出来ず、使用に耐えないものになってしま
う。即ち、カブリを生じたり、線画の複写においてエッ
ジ周辺のトナーの飛び散りを生じたり、又、画像濃度も
低下したりする。又、他の問題点としては、高温高湿度
の環境条件低下で、現像及び転写を行う際に、画像濃度
の低下、線画の飛び散り、白ヌケ及びカブリ等を生ず
る。
【0008】又、正帯電制御性の現像剤を得る他の一方
法として、特開昭59−201063号公報に記載の方
法がある。これは、現像剤の構成成分として前述のアミ
ノシランで処理した金属微粉末の代わりに、側鎖にアミ
ンを含有するシリコンオイルで処理したケイ酸微粉末を
含有させる方法である。この方法によって、前述のアミ
ノシランで処理した金属微粉末を含有する現像剤の問題
点を補うことが出来、実質上充分な特性を示す現像剤が
得られる。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、電
子写真プロセスを用いた複写機及びプリンターが年々普
及するに従い、より厳しい環境で使用されるケースが増
えてきた。その中でも特に、低湿環境においてはトナー
が過剰に帯電し、様々な問題が発生する。磁性トナー等
を用いる一成分現像方式では、例えば、現像スリーブ上
のトナーのコート層が不均一になる現象が起こる。一
方、二成分の現像方式では、画像濃度ウスやカブリ等の
現象が起こる。従って、本発明の目的は、低湿環境下に
おいても過剰な帯電をせず、一成分現像方式における現
像スリーブ上のトナーコート層の不均一化や、二成分現
像方式における画像濃度ウスやカブリ等を発生すること
のない正帯電性トナーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(第一及び第二の発明)上記の目的は、下記の本発明に
よって、達成される。即ち、本発明の第一の発明は、分
子中に下記の構造(1)又は(2)の置換基を有する化
合物を含有することを特徴とする正帯電性トナーであ
る。
【化9】
【化10】 (R1 、R2 :水素、アルキル基又はアリール基)
【0011】又、本発明の第二の発明は、同一分子中に
上記の構造(1)又は(2)の置換基とアミノ基とを有
する化合物を含有することを特徴とする正帯電性トナー
である。尚、上記夫々の化合物をトナー中に含有させる
形態としては、上記化合物で処理された粒子をトナーと
混合し、含有させる形態が好ましい。
【0012】
【作用】
(第一及び第二の発明)本発明者らは、現像剤の構成成
分として側鎖にアミンを含有するシリコンオイルで処理
したケイ酸微粉末を含有させた場合における、低湿環境
下でトナーが過剰に帯電し、様々な問題が発生するとい
う従来技術の問題点を解決すべく鋭意研究の結果、特定
の構造の置換基を有する化合物をトナー中に含有させれ
ば、又は特定の構造の置換基とアミノ基を有する化合物
をトナー中に含有させれば、特定の置換基の構造に起因
する作用により低湿環境下においてもトナーが過剰に帯
電することがないことを知見して本発明を完成した。
【0013】
【好ましい実施態様】本発明の好ましい実施態様を挙げ
て本発明を更に詳細に説明する。 (第一の発明)本発明の第一の発明は、トナー中に、分
子中に下記の構造(1)又は(2)の置換基を有する化
合物が含有されていることを特徴とする。
【0014】
【化11】
【化12】 (R1 及びR2 :水素、アルキル基又はアリール基)
【0015】上記の構造(1)の置換基の例としては、
下記のものが挙げられる。
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0016】上記の構造(2)の置換基の例としては、
下記のものが挙げられる。
【化21】
【0017】本発明の正帯電性トナーに用いられる粒子
を処理する為の化合物としては、上記の構造(1)又は
(2)の置換基を分子中に有するものであれば、すべて
使用可能であるが、ポリマー(またはオリゴマー)側鎖
に構造(1)の置換基が存在する化合物、あるいはカッ
プリング剤分子上に構造(1)又は(2)の置換基が存
在する化合物が好ましい。構造(1)の置換基を側鎖中
に有するポリマー/オリゴマーとしては、特に制約はな
いが、その中でも、シリコンワニス、シリコンオイル等
のシリコン系のポリマー/オリゴマーが好ましい。構造
(1)の置換基を側鎖に有するシリコン系のポリマー/
オリゴマーとしては、一般に(3)式で表される構造を
もつものを使用することが出来る。
【0018】
【化22】 (ここで、R1 及びR3 は、水素、アルキル基、アリー
ル基またはアルコキシ基を表わし、R2 は、アルキレン
基又はフェニレン基を表わし、R4 及びR5 は、水素、
アルキル基又はアリール基を表わす。又、R2 はなくて
もよい。但し、上記のアルキル基、アリール基、アルキ
レン基及びフェニレン基はアミンを含有してもよいし、
また、帯電性を損ねない範囲でハロゲン等の置換基を有
していてもよい。R6 は構造(1)または構造(2)の
置換基であり、又、mは1以上の数であり、l(エル)
は0を含む正の数である。)
【0019】又、誘導体としては、上記化合物群の荷電
制御性を妨げるものでなければ、ビニル基、メルカプト
基、メタクリル基、グリシド基及びウレイド基等、既知
のものがすべて誘導でき、それらの誘導体が使用でき
る。又、本発明で使用するシリコンオイルの窒素原子当
量は、10,000以下のものが好ましく、300〜2
000が好ましい。ここでいう窒素原子当量とは、窒素
原子1個あたりの当量(g/eqio)で分子量を1分
子あたりの窒素原子の数で割った値である。これらは1
種または2種以上の混合系で用いてもよい。
【0020】又、構造(1)又は構造(2)の置換基を
有するカップリング剤としては、シランカップリング
剤、あるいはチタンカップリング剤が好ましい。構造
(1)又は(2)の置換基を有するシランカップリング
剤、あるいはチタンカップリング剤としては、一般に、
夫々下記の(4)及び(5)式で表わされる構造をも
つ。 RmSi−Yn ・・・(4) RmTi−Yn ・・・(5) ここで、Rは、アルコキシ基又はハロゲン原子であり、
Yは、構造(1)又は(2)の置換基を有する基であ
り、m及びnは、1〜3の整数であって、m+n=4で
ある。
【0021】上記に挙げた構造(1)又は(2)の置換
基を有する化合物を粒子に含有させトナーと混合する場
合に用いる粒子としては、下記の無機微粒子及び樹脂粒
子等を挙げることが出来る。無機微粒子としては、N
a、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、G
e、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
Pd、Ag、Cd、In、Sn、Ba、Ce及びPb等
の金属、これらの金属の酸化物、硫化物、複酸化物及び
塩等の粒子、及びカーボンブラック等を挙げることが出
来る。これらの中でも特に、Al、Si及びTiの酸化
物又は複酸化物が好ましい。
【0022】有機微粒子としては、スチレン系樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブタンジエン系樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、シ
リコン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリフ
ッ化ビニリデン等の樹脂の微粒子、脂肪酸、脂肪酸金属
塩及び脂肪酸エステル等の微粒子を挙げることが出来
る。これらの粒子の比表面積としては、0.1〜500
2/gが好ましく、より好ましくは0.5〜450m2
/g、更には1〜400m2/gであるものが好まし
い。又、粒子に対する処理量としては粒子100重量部
に対して、0.1〜70重量部であるのが好ましい。構
造(1)又は(2)の置換基を有する化合物を含有する
粒子は、トナーに対して0.01〜20重量%のとき効
果を発揮し、特に好ましくは、0.02〜10重量%、
更に好ましくは、0.03〜5重量%添加した場合に効
果がある。
【0023】(第二の発明)本発明の第二の発明は、ト
ナー中に、同一分子中に下記の構造(1)又は(2)の
置換基とアミノ基とを有する化合物が含有されているる
ことを特徴とする。
【0024】
【化23】
【化24】 (R1 及びR2 :水素、アルキル基又はアリール基)
【0025】上記の構造(1)の置換基の例としては、
下記のものが挙げられる。
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【0026】上記の構造(2)の置換基の例としては、
下記のものが挙げられる。
【化33】
【0027】又、アミノ基としては、1級アミン、2級
アミン、3級アミン及び4級アミンのいずれのものでも
かまわない。例えば、下記に示した様なものがものが挙
げられる。
【0028】−NH2 −NH−CH3 、−NH−C25 、−NH−C37 −N(CH3)2 、 −N(C25)2 、−N−C24−NH2 −N(C36)2 、−N−C24−N(CH3)2 −N(C49)2 −N(CH3)3 Cl 、−N(CH3)3 ・HCO
3 −N(C25)3 Cl 、−N(C25)3 ・HC
3 −N(C37)3 Cl −N(C49)3 Cl
【化34】
【0029】本発明の正帯電性トナーに用いられる粒子
を処理する為の化合物としては、上記の構造(1)又は
(2)の置換基とアミノ基を同一分子中に有するもので
あれば、すべて使用可能であるが、ポリマー(またはオ
リゴマー)側鎖に構造(1)の置換基が存在する化合
物、あるいはカップリング剤分子上に構造(1)又は
(2)の置換基が存在する化合物が好ましい。この時、
同一の側鎖中に構造(1)又は(2)の置換基とアミノ
基が存在していてもよいし、別の側鎖中に構造(1)又
は(2)の置換基とアミノ基が夫々存在していてもよ
い。
【0030】構造(1)の置換基を側鎖中に有するポリ
マー/オリゴマーとしては、特に制約はないが、その中
でも、シリコンワニス、シリコンオイル等のシリコン系
のポリマー/オリゴマーが好ましい。構造(1)の置換
基を側鎖に有するシリコン系のポリマー/オリゴマーと
しては、一般に(3)、(4´)又は(5´)式で表さ
れる構造をもつものを使用することが出来る。
【0031】
【化35】
【0032】
【化36】
【0033】
【化37】 (ここで、R1 及びR3 は、水素、アルキル基、アリー
ル基またはアルコキシ基を表わし、R2 は、アルキレン
基又はフェニレン基を表わし、R4 及びR5 は、水素、
アルキル基又はアリール基を表わす。又、R2 はなくて
もよい。但し、上記のアルキル基、アリール基、アルキ
レン基及びフェニレン基はアミンを含有してもよいし、
また、帯電性を損ねない範囲でハロゲン等の置換基を有
していてもよい。R6 は構造(1)または構造(2)の
置換基であり、R7 はアミノ基を有する置換基である。
又、mは1以上の数であり、l(エル)は0を含む正の
数である。)
【0034】又、誘導体としては、上記化合物群の荷電
制御性を妨げるものでなければ、ビニル基、メルカプト
基、メタクリル基、グリシド基及びウレイド基等、既知
のものがすべて誘導でき、それらの誘導体が使用でき
る。又、本発明で使用するシリコンオイルの窒素原子当
量は、10,000以下のものが好ましく、300〜2
000が好ましい。ここでいう窒素原子当量とは、窒素
原子1個あたりの当量(g/eqio)で分子量を1分
子あたりの窒素原子の数で割った値である。これらは1
種または2種以上の混合系で用いてもよい。
【0035】又、構造(1)又は構造(2)の置換基を
有するカップリング剤としては、シランカップリング
剤、あるいはチタンカップリング剤が好ましい。構造
(1)又は(2)の置換基を有するシランカップリング
剤、あるいはチタンカップリング剤としては、一般に、
夫々下記の(4)及び(5)式で表わされる構造をも
つ。 RmSi−Yn ・・・(4) RmTi−Yn ・・・(5) ここで、Rは、アルコキシ基又はハロゲン原子であり、
Yは、構造(1)又は(2)の置換基を有する基であ
り、m及びnは、1〜3の整数であって、m+n=4で
ある。
【0036】上記に挙げた構造(1)又は(2)の置換
基とアミノ基とを有する化合物を粒子に含有させトナー
と混合する場合に用いる粒子としては、下記の無機微粒
子及び樹脂粒子等を挙げることが出来る。無機微粒子と
しては、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、T
i、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、
Ga、Ge、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、R
u、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Ba、Ce
及びPb等の金属、これらの金属の酸化物、硫化物、複
酸化物及び塩等の粒子、及びカーボンブラック等を挙げ
ることが出来る。これらの中でも特に、Al、Si及び
Tiの酸化物又は複酸化物が好ましい。
【0037】有機微粒子としては、スチレン系樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ブタンジエン系樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、シ
リコン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリフ
ッ化ビニリデン等の樹脂の微粒子、脂肪酸、脂肪酸金属
塩及び脂肪酸エステル等の微粒子を挙げることが出来
る。これらの粒子の比表面積としては、0.1〜500
/gが好ましく、より好ましくは0.5〜450m
/g、更には1〜400m/gであるものが好まし
い。又、粒子に対する処理量としては粒子100重量部
に対して、0.1〜70重量部であるのが好ましい。構
造(1)又は(2)の置換基とアミノ基とを有する化合
物を含有する粒子の添加量としては、トナーに対して
0.01〜20重量%のとき効果を発揮し、特に好まし
くは、0.02〜10重量%、更に好ましくは、0.0
3〜5重量%添加した場合に効果がある。
【0038】(第一及び第二の発明)
【0039】又、本発明の正帯電性トナーは、トナーコ
ートする現像スリーブとして、そのスリーブ表面に、複
数の球状痕跡窪みによる凹凸を形成したものの場合に特
に効果が得られる。その表面状態を得る方法としては、
定形粒子によるブラスト処理方法を使用することが出来
る。この際に使用する定形粒子としては、例えば、特定
の粒径を有するステンレス、アルミニウム、鋼鉄、ニッ
ケル及び真鍮の如き金属からなる各種剛体球、又はセラ
ミック、プラスチック及びグラスビーズの如き各種剛体
球を使用することが出来る。又、上記の様な各種剛体球
の不定形粒子によるブラスト処理を行ったランダムな凹
凸を形成した表面の上に更に、定形粒子によるブラスト
処理を行うことによっても本発明で使用する現像スリー
ブを得ることが出来る。又、不定形粒子と定形粒子を同
時に用いて行うブラスト処理法も可能である。不定形粒
子としては任意の砥粒を使用することが出来る。特定の
粒径を有する定形粒子を用い、スリーブ表面をブラスト
処理することにより、ほぼ同一の直径Rの複数の球状痕
跡窪みを形成することも出来る。
【0040】本発明において、スリーブ表面に形成され
た複数の球状痕跡窪みの直径Rは、20〜250μmが
好ましく、直径Rが20μm未満であると、磁性トナー
中の成分による汚染が増す為好ましくない。逆に、直径
Rが250μmを超えると、スリーブ上のトナーコート
の均一性が低下してしまい好ましくない。定形粒子とし
ては、実質的に表面が曲線からなり、直径/短径の比が
1〜2(好ましくは、1〜1.5、更に好ましくは1〜
1.2)の球状又は回転楕円体状粒子が好ましい。従っ
て、スリーブ表面のブラスト処理時に使用する定形粒子
は、直径(又は長径)が20〜250μmのものがよ
い。
【0041】定形粒子によるブラスト処理を施したスリ
ーブ表面の凹凸のピッチP及び表面粗さdは、スリーブ
の表面を微小表面粗さ計(発売元、テイラーホブソン
社、小坂研究所等)を使用して測定し、表面粗さdは、
10点平均あらさ(RZ)「JIS B 0601」に
よるものである。断面曲線から基準長さLだけ抜き取っ
た部分の平均線に平行な直線で高い方から3番目の山頂
を通る直線と、深い方から3番目の谷底を通る直線の、
2直線の間隔をマイクロメータ(μm)で表したもので
ある。ここで基準長さを、L=0.25mmとする。
【0042】ピッチPは凸部が両側の凹部に対して0.
1μ以上の高さのものを、一つの山として数え、基準長
さ0.25mmの中にある山の数により、下記の様に求
めたものである。 [250(μm)]/[250(μm)に含まれる山の
数(μm)] 本発明において、定形粒子によるブラスト処理を施した
スリーブ表面の凹凸のピッチPは、2μm以上が好まし
く、Pが2μm未満であると、磁性トナー中の成分によ
るスリーブ汚染が増す為好ましくない。又、スリーブ表
面の凹凸の表面粗さdは、5μm以下が好ましく、dが
5μmを超える場合は、スリーブと潜像保持体との間に
交番電圧を印加してスリーブ側から潜像面へ磁性トナー
を飛翔させて現像を行う方式にあっては、凹凸部分に電
界が集中して画像に乱れを生じる傾向となるので、好ま
しくない。
【0043】本発明のトナーに用いるバインダー樹脂と
しては、ポリスチレン、ポリ−P−クロルスチレン、ポ
リビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単量
体;スチレン−P−クロルスチレン共重合体、スチレン
−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重
合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン
−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、
スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エ
チル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−アクリル−アミノアクリル系共重合体、
スチレン−アミノアクリル系共重合体、スチレン−アミ
ノメタクリル系共重合体、スチレン−α−クロルメタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共
重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、ス
チレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタンジエン共
重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ア
クリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体
等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、
ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビ
ニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、テルペン樹脂、
フェノール樹脂、脂肪族又は環脂肪族炭化水素樹脂、芳
香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワック
ス等が、単独或は必要に応じて2種類以上組み合わせて
使用できる。
【0044】又、特に圧力定着用に好適な結着樹脂に限
定して挙げると、下記のものが単独或いは混合して使用
することが出来る。例えば、ポリオレフィン(低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、酸化ポリエチ
レン、ポリ−4−フッ化エチレン等)、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、スチレン−ブタンジエン共重合体
(モノマー比5〜30:95〜70)、オレフィン共重
合体(エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸系共
重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エ
チレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、アイオノマー樹脂)、ポリビニルピロリドン、
メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、マレ
イン酸変性フェノール樹脂及びフェノール変性テルペン
樹脂を挙げることが出来る。
【0045】更に本発明のトナーは、二成分系現像剤と
して用いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。
本発明に使用しうるキャリアとしては、公知のものがす
べて使用可能であり、例えば、鉄粉、フェライト粉及び
ニッケル粉の如き磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及
びこれらの表面を樹脂等で処理したもの等が挙げられ
る。トナーとキャリアの混合比は通常、0.1〜60:
99.9〜40である。本発明のトナーは、更に、磁性
材料を含有させて磁性トナーとしても使用し得る。本発
明の磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネ
タイト、マグヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、
コバルト、ニッケルの様な金属或いはこれらの金属とア
ルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン及びバナジウムの様な金属との合金、及びその混合
物等が挙げられる。これらの強磁性体は、平均粒径が
0.1〜2μm、より好ましくは0.1〜1μm程度の
ものがよく、又、トナー中に含有させる量としては、樹
脂成分100重量部に対して約20〜200重量部、特
に好ましくは、樹脂成分100重量部に対し40〜15
0重量部である。
【0046】又、本発明のトナーに悪影響を与えない限
り、従来公知の荷電制御剤と組合わせて使用することが
出来る。荷電制御剤としては、ニグロシン染料、4級ア
ンモニウム塩、トリフェニルメタン系化合物等が挙げら
れる。これらの中でも特に、トリフェニルメタン系化合
物が好ましい。又、熱ロール定着時の離型性をよくする
目的で、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレ
ン等のポリアルキレンワックス、又はそれらの共重合ワ
ックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワッ
クス及びサゾールワックス等のワックス状物質を、単独
又は組み合わせて0.5〜5重量%程度加えることも出
来る。
【0047】又、本発明のトナーは、必要に応じて添加
剤を混合した場合に、よりよい結果が得られる。添加剤
としては、例えば、テフロン及びステアリン酸亜鉛の如
き滑剤、あるいは酸化セリウム及び炭化ケイ素等の研磨
剤、あるいは、例えば、酸化アルミニウム等の流動性付
与剤、ケーキング防止剤、あるいは、例えば、カーボン
ブラック及び酸化スズ等の導電性付与剤、あるいは低分
子量ポリエチレン等の定着助剤等がある。又、逆極性の
白色微粒子を、現像性向上剤として用いることもでき
る。
【0048】本発明に係る正帯電トナーを作製するに
は、上記した様な荷電制御剤をビニル系、非ビニル系熱
可塑性樹脂、及び着色剤としての顔料又は染料、必要に
応じて磁性材料、添加剤等をボールミルその他の混合機
により充分混合してから、加熱ロール、ニーダー、エク
ストルーダー等の熱混練機を用いて熔融、捏和及び練肉
して樹脂類を互いに相溶せしめた中に含量または染料を
分散又は溶解せしめ、冷却固化後、粉砕及び分級して平
均粒径1〜20μのトナーを得ることが出来る。あるい
は、結着樹脂溶液中に材料を分散した後、噴霧乾燥する
ことにより得る方法、あるいは、結着樹脂を構成すべき
単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後に重合
させてトナーを得る重合法トナー、あるいは、芯及び線
からなるカプセルトナー等の方法を応用することが出来
る。
【0049】
【実施例】次に、本発明の実施例および比較例を挙げて
本発明を更に詳細に説明するが、これは本発明をなんら
限定するものではない。尚、以下の配合における部数
は、すべて重量部である。
【0050】(第一の発明) <実施例1>側鎖が −CH2CH2CH=N−H であ
るシリコンオイル(A)(窒素原子当量:800、25
℃における粘度80cps)10重量部をn−ヘキサン
で4倍に希釈したものを、乾式法で合成されたシリカ
(比表面積:130m2/g)100重量部を撹拌しな
がら噴霧し、温度を250℃に昇温し処理した。
【0051】次に、下記の材料をブレンダーでよく混合
した後、150℃に熱した2本ロールで混練した。混練
物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、ジェッ
ト気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風力分級
機を用いて分級して重量平均粒径8.5μmの正帯電性
を有する黒色小粒径微粉体(以下黒色トナーと称す)を
得た。 ・スチレン−ブチルアクリレート共重合体(80:20) 100部 ・マグネタイト 80部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 4部 ・下記構造の荷電制御剤 2部
【0052】
【化38】
【0053】以上の様にして得られた黒色トナー100
重量部に対して、上記の処理シリカ0.6重量部を添加
し、ヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のトナー
を得た。この様にして得られたトナーを複写機NP−2
020(キヤノン製)に適用し、低温低湿環境下(15
℃/10%)、及び常温低湿環境下にて(20℃/5
%)、2,000枚の画出し試験を行った。又、高温高
湿環境下(32.5℃/85%)にて、2,000枚の
画出し試験を行った。その結果を表1に示す。
【0054】<実施例2>実施例1で用いた荷電制御剤
の代わりに、下記の構造の荷電制御剤を用いる以外
は、実施例1と同様にして本発明のトナーを得た。これ
を用いて実施例1と同様の方法で評価した。その結果を
表1に示す。
【0055】
【化39】
【0056】<実施例3及び実施例4>実施例1で用い
たシリコンオイルの量を、夫々表1に示した様にする以
外は、実施例1と同様にして本発明のトナーを得た。こ
れを用いて実施例1と同様の方法で評価した。その結果
を表1に示す。
【0057】<実施例5>実施例1で使用したシリカ粒
子の代わりに、乾式法で合成されたアルミナ粒子(比表
面積:150m2/g)を用いる以外は、実施例1と同
様にして本発明のトナーを得た。これを用いて実施例1
と同様の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0058】<実施例6>実施例1のシリカ粒子の代わ
りに、乾式法で合成されたTiO2 粒子(比表面積:1
00m2/g)を用いる以外は、実施例1と同様にして
本発明のトナーを得た。これを用いて実施例1と同様の
方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0059】<実施例7>実施例1のシリカ粒子の代わ
りにカーボンブラック粒子(比表面積:200m2
g)を用いる以外は、実施例1と同様にして本発明のト
ナーを得た。これを用いて実施例1と同様の方法で評価
した。その結果を表1に示す。
【0060】<実施例8>実施例1の粒子Aに用いたシ
リコンオイルの代わりに、(CH3O)3Si−CH2CH
2CH=N−H(C)の構造を有するシランカップリン
グ剤10重量部を用いる以外は、実施例1と同様にして
本発明のトナーを得た。これを用いて実施例1と同様の
方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0061】<実施例9>実施例1の粒子Aに用いたシ
リコンオイルの代わりに側鎖が、下記の構造を有するシ
リコンオイル(D)(窒素原子価:850、25℃にお
ける粘度:90cps)を用い、且つ実施例1のトナー
に用いた荷電制御剤の代わりに、ニグロシン染料2重
量部を用いる以外は、実施例1と同様にして本発明のト
ナーを得た。これを用いて実施例1と同様の方法で評価
した。その結果を表1に示す。
【0062】
【化40】
【0063】<実施例10>下記材料をブレンダーでよ
く混合した後150℃に熱した2本ロールで混練した。
混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風力
分級機を用いて分級して、重量平均粒径12μmの正帯
電性を有する赤色小粒径微粉体(以下赤色トナーと称
す)を得た。 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジメチルアミノエチルアクリレート共重合 体(80:17:3) 70部 ・スチレン−ブタジエン共重合体(80:20) 30部 ・赤色アゾ顔料 4部 ・低分子量ポリプロピレン 4部 この赤色トナーに、実施例1で使用した処理シリカ1.
0重量部と、ポリフッ化ビニリデン粒子0.5重量部と
を赤色トナー100重量部に添加し、ヘンシェルミキサ
ーにて混合し、本発明のトナーを得た。
【0064】 ・スチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル−メタクリル酸メチル共重合 体(モノマー組成重量比=35:8:57) 50% ・フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(モノマー組成重量比 =75:25) 50% 上記の樹脂をコートしたフェライトキャリア(平均粒
径:65μm)100重量部と、前記赤色トナー8重量
部とを混合し、複写機NP−4835(キヤノン製)の
カラー現像機に適用し、低湿環境(15℃/10%、2
0℃/5%)及び高温高湿環境(32.5℃/85%)
で、2,000枚複写し、評価した。その結果を表2に
示す。
【0065】<比較例1>実施例1のシリコンオイルの
代わりに、側鎖に−CH2CH2CH2−NH2 の基を有
するシリコンオイル(B)(窒素原子当量:800、2
5℃における粘度80cps)を用いる以外は、実施例
1と同様にして比較用のトナーを得た。これを用いて同
様の画出し試験をして、実施例と同様に評価した。その
結果を表1に示す。
【0066】<比較例2>実施例10で用いた処理シリ
カの代わりに、比較例1で用いた処理シリカを用いる以
外は、実施例10と同様にして比較用のトナーを得、実
施例と同様に評価した。その結果を表1に示す。
【0067】
【表1】表1
【0068】
【表2】表1の続き
【0069】
【表3】表1の続き
【0070】トナーコートの均一性の評価 ○:まったく問題なし。 △:スリーブ上では若干のコート不均一が発生するもの
の、画像上では異常なし。 ×:スリーブ上でコート不均一が発生し、画像上では白
地部に汚れが発生する。
【0071】(第二の発明) <実施例11>側鎖が CH2CH2−NH−CH2CH2
CH=N−H であるシリコンオイル(a)(窒素原子
当量:600、25℃における粘度90cps)10重
量部をn−ヘキサンで4倍に希釈したものを、乾式法で
合成されたシリカ(比表面積:130m2/g)100
重量部を撹拌しながら噴霧し、温度を250℃に昇温し
処理した。
【0072】次に、下記の材料をブレンダーでよく混合
した後、150℃に熱した2本ロールで混練した。混練
物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、ジェッ
ト気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風力分級
機を用いて分級して重量平均粒径8.5μmの正帯電性
を有する黒色小粒径微粉体(以下黒色トナーと称す)を
得た。 ・スチレン−ブチルアクリレート共重合体(80:20) 100部 ・マグネタイト 80部 ・低分子量ポリプロピレンワックス 4部 ・下記構造の荷電制御剤 2部
【0041】
【化28】
【0074】以上の様にして得られた黒色トナー100
重量部に対して、上記の処理シリカ0.6重量部を添加
し、ヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のトナー
を得た。この様にして得られたトナーを複写機NP−2
020(キヤノン製)に適用し、低温低湿環境下(15
℃/10%)、及び常温低湿環境下(20℃/5%)、
2,000枚の画出し試験を行った。又、高温高湿環境
下(32.5℃/85%)にて、2,000枚の画出し
試験を行った。その結果を表2に示す。更に、その後、
高温高湿環境で一週間放置した後に画出しした場合も十
分な濃度を示した。
【0075】<実施例12>実施例11の荷電制御剤の
代わりに、下記の構造の荷電制御剤を用いる以外は、
実施例11と同様にして本発明のトナーを得た。これを
用いて実施例11と同様の方法で評価した。その結果を
表2に示す。
【0076】
【化42】
【0077】<実施例13及び実施例14>実施例11
で用いたシリコンオイルの量を表1にする以外は、実施
例11と同様にして本発明のトナーを得た。これを用い
て実施例1と同様の方法で評価した。その結果を表2に
示す。
【0078】<実施例15>実施例1で使用したシリカ
粒子の代わりに、乾式法で合成されたアルミナ粒子(比
表面積:150m2/g)を用いる以外は、実施例11
と同様にして本発明のトナーを得た。これを用いて実施
例11と同様の方法で評価した。その結果を表2に示
す。
【0079】<実施例16>実施例11のシリカ粒子の
代わりに、乾式法で合成されたTiO2 粒子(比表面
積:100m2/g)を用いる以外は、実施例11と同
様にして本発明のトナーを得た。これを用いて実施例1
1と同様の方法で評価した。その結果を表2に示す。
【0080】<実施例17>実施例11のシリカ粒子の
代わりにカーボンブラック粒子(比表面積:200m2
/g)を用いる以外は、実施例11と同様にして本発明
のトナーを得た。これを用いて実施例11と同様の方法
で評価した。その結果を表2に示す。
【0081】<実施例18>実施例11で使用したシリ
コンオイル(a)の代わりに、側鎖として、−CH2
2CH=N−H と −CH2CH2CH2−NH2
1:1の比で有するシリコンオイル(c)(窒素原子
価:850、25℃における粘度:80cps)を用い
る以外は、実施例11と同様にして本発明のトナーを得
た。これを用いて実施例11と同様の方法で評価した。
その結果を表2に示す。
【0082】<実施例19>実施例1で用いたシリコン
オイル(a)の代わりに、(CH3O)3Si−CH2CH
2NH−CH2CH2CH=N−H(d)の構造を有する
シランカップリング剤10重量部を用いる以外は、実施
例11と同様にして本発明のトナーを得た。これを用い
て実施例1と同様の方法で評価した。その結果を表1に
示す。
【0083】<実施例20>実施例11のシリコンオイ
ルの代わりに側鎖が、下記の構造と−CH2CH2CH2
−NH2 を1:1の比で有するシリコンオイル(e)
(窒素原子価:750、25℃における粘度:70cp
s)を用い、且つ実施例11のトナーに用いた荷電制御
剤の代わりに、ニグロシン染料2重量部を用いる以外
は、実施例11と同様にして本発明のトナーを得た。こ
れを用いて実施例11と同様の方法で評価した。その結
果を表2に示す。
【0084】
【化43】
【0085】<実施例21>下記材料をブレンダーでよ
く混合した後150℃に熱した2本ロールで混練した。
混練物を自然放冷後、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更に風力
分級機を用いて分級して、重量平均粒径12μmの正帯
電性を有する赤色小粒径微粉体(以下赤色トナーと称
す)を得た。 ・スチレン−ブチルアクリレート−ジメチルアミノエチルアクリレート共重合 体(80:17:3) 70重量部 ・スチレン−ブタジエン共重合体(80:20) 30重量部 ・赤色アゾ顔料 4重量部 ・低分子量ポリプロピレン 4重量部 この赤色トナーに実施例11で使用した処理シリカ1.
0重量部と、ポリフッ化ビニリデン粒子0.5重量部と
を赤色トナー100重量部に添加し、ヘンシェルミキサ
ーにて混合し、本発明のトナーを得た。
【0086】 ・スチレン−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル−メタクリル酸メチル共重合 体(モノマー組成重量比=35:8:57) 50% ・フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体(モノマー組成重量比 =75:25) 50% 上記の樹脂をコートしたフェライトキャリア(平均粒
径:65μm)100重量部と、前記赤色トナー8重量
部とを混合し、複写機NP−4835(キヤノン製)の
カラー現像器に適用し、低湿環境(15℃/10%、2
0℃/5%)、高温高湿環境(32.5℃/85%)
で、2,000枚複写し、評価した。その結果を表2に
示す。
【0087】<比較例3>実施例11のシリコンオイル
のかわりに、側鎖が−CH2CH2CH2−NH2 である
シリコンオイル(b)(窒素原子当量:800、25℃
における粘度80cps)を用いる以外は、実施例11
と同様にトナーを得、同様に評価した。その結果を表2
に示す。
【0088】<比較例4>実施例21で用いた処理シリ
カの代わりに、比較例3で用いた処理シリカを用いる以
外は、実施例21と同様にして比較用のトナーを得、実
施例と同様に評価した。その結果を表2に示す。
【0089】
【表4】表2
【0090】
【表5】表2の続き−1
【0091】
【表6】表2の続き−2
【0092】トナーコートの均一性の評価 ○:まったく問題なし。 △:スリーブ上では若干のコート不均一が発生するもの
の、画像上では異常なし。 ×:スリーブ上でコート不均一が発生し、画像上では白
地部に汚れが発生する。
【0086】
【効果】以上説明した様に本発明の正帯電性トナーは、
現像剤の構成成分として側鎖にアミンを含有するシリコ
ンオイルで処理した粒子を含有させたものであるにもか
かわらず、低湿環境下でトナーが過剰に帯電することが
ない。この為、磁性トナー等を用いる一成分現像方式に
おいて、現像スリーブ上のトナーのコート層が不均一に
なることはない。又、本発明の正帯電性トナーは、二成
分の現像方式において、画像濃度ウスやカブリ等の現象
を生じることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に下記の構造(1)又は(2)の
    置換基を有する化合物を含有することを特徴とする正帯
    電性トナー。 【化1】 【化2】 (R1、R2 :水素、アルキル基又はアリール基)
  2. 【請求項2】 分子中に下記の構造(1)又は(2)の
    置換基を有する化合物で処理された粒子を含有する請求
    項1に記載の正帯電性トナー。 【化3】 【化4】 (R、R:水素、アルキル基又はアリール基)
  3. 【請求項3】 同一分子中に下記の構造(1)又は
    (2)の置換基とアミノ基とを有する化合物を含有する
    ことを特徴とする正帯電性トナー。 【化5】 【化6】 (R1、R2 :水素、アルキル基又はアリール基)
  4. 【請求項4】 同一分子中に下記の構造(1)又は
    (2)の置換基とアミノ基とを有する化合物とで処理さ
    れた粒子を含有する請求項3に記載の正帯電性トナー。 【化7】 【化8】 (R1、R2 :水素、アルキル基又はアリール基)
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