JP3178770B2 - アンモニア態窒素含有廃水の処理装置 - Google Patents
アンモニア態窒素含有廃水の処理装置Info
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Description
有する廃水を触媒の存在下に湿式酸化処理することによ
り、廃水中の含有物質を窒素ガス、炭酸ガス、水等に転
換せしめて廃水の無害化を行なうアンモニア態窒素含有
廃水の処理装置に関する。
化分解に必要な酸素の供給量を適正量に調節するための
自動制御機構を備えたアンモニア態窒素含有廃水の処理
装置に関する。
的向上が求められ、処理水の水質基準において化学的酸
素要求物質(COD成分)のみならず、窒素成分(特に
アンモニア態窒素)の除去が重要な問題となっており、
その検討が進められている。
置は、その機構原理としては、生物学的硝化脱窒法、ア
ンモニアストリッピング法、塩素酸化法(ブレークポイ
ントクロリネーション法)等を採用し、それらの方法に
基づいて廃水処理を行なうべく構成されていた。
により廃水処理を行なうための装置は、硝化細菌により
アンモニア態窒素を亜硝酸又は硝酸態窒素に酸化した
後、脱窒細菌により窒素ガスに還元する機構を有するも
のである。この従来装置は廃水処理コストを安価にでき
る利点があるが、微生物反応を行なわせるため、適正処
理条件の保持が難しく、高濃度のアンモニア態窒素含有
廃水或いは不定期に排出される廃水の処理には不適当で
ある。
水処理を行なうための従来装置は、被処理水をアルカリ
性条件下に大量の空気と接触させて、アンモニアを大気
中に放散させる機構を有するものである。この従来装置
は高濃度のアンモニア態窒素を含有する廃水の処理に適
しているが、アルカリ剤を必要とするので処理コストが
高価になると共に、放散させたアンモニアを回収する等
の操作が更に必要となり、装置の複雑化、大型化を招く
欠点がある。
ための従来装置は、塩素添加によりアンモニア性窒素を
クロラミンを経て窒素ガスに酸化する機構を有するもの
である。この従来装置においては、アンモニア態窒素量
の10倍程度の塩素を添加する必要があるので、高濃度
のアンモニア態窒素を含有する廃水の処理にはコスト高
となり不適当である。
有廃水の処理方法として、触媒湿式酸化により処理する
方法が幾つか提案されている(特公昭59−19757
号、特公昭58−27999号等)。これらの方法は、
特定の触媒の存在下、100〜370℃の温度条件下及
び廃水が液相を保持する圧力条件下において、酸化剤と
して空気等の酸素含有ガスを供給しながら湿式酸化処理
を行ない、廃水中の含有物質を窒素ガス、炭酸ガス、水
等に転換せしめるものである。
よる廃水処理を行なうための装置においては、装置内に
供給される酸素量によって処理水の水質が大きく変動
し、特にアンモニア態窒素含有廃水の処理を行なう際に
はその影響が大きいという問題がある。実際に本発明者
等の行なった実験によれば、酸素供給量が廃水の理論酸
素要求量(ThOD)未満ではアンモニア態窒素の一部
は酸化されずに処理水中に残留し、また反対に酸素供給
量が廃水のThODよりも過剰になるとアンモニア態窒
素が亜硝酸態窒素又は硝酸態窒素に変換されてそれらが
処理水中に生成し、いずれの場合においても窒素化合物
の充分な除去がなされず、水質が良好でないという結果
が得られた。
意検討したところ、廃水の組成は一定でなく、常時変動
するものであるため、廃水中のアンモニア態窒素濃度の
みならず、COD成分や還元性物質等の含有量によって
も適正酸素供給量が変動し、該酸素供給量は決して一義
的には定めることができないことが判明した。
して、廃水中のアンモニア態窒素濃度を自動測定する機
構を設ける以外に処理水中のアンモニア態窒素濃度及び
亜硝酸態窒素濃度、硝酸態窒素濃度を自動測定する機構
を設け、このように処理前の段階における濃度測定によ
って適正酸素供給量を決定するのみでなく、処理後の段
階における濃度測定によってその酸素供給量を補正する
ような機構を備えた装置構成とすることにより、安定的
に、充分な窒素除去処理を行なうことができるという知
見を得、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
下に廃水中のアンモニア態窒素の湿式酸化を行なわせる
ための反応塔と、廃水が反応塔へ流入する以前の段階で
該廃水中のアンモニア態窒素濃度を測定するアンモニア
態窒素濃度測定器と、反応塔に導かれる廃水の流量を測
定する廃水流量検出器と、湿式酸化処理により得られた
処理水が反応塔より流出した後の段階で該処理水中のア
ンモニア態窒素濃度を測定するアンモニア態窒素濃度測
定器及び該処理水中の硝酸・亜硝酸態窒素濃度を測定す
る硝酸・亜硝酸態窒素濃度測定器と、上記廃水中のアン
モニア態窒素濃度の測定値C及び廃水流量測定値Qに基
づいて計算される基準酸素供給量に、上記処理水中のア
ンモニア態窒素濃度及び硝酸・亜硝酸態窒素濃度の測定
値に基づいて決定される補正係数αを乗じて最適酸素供
給量を演算し、設定する演算装置と、上記演算装置にお
いて設定された最適酸素供給量を信号値として入力し、
酸素供給量を調節する酸素供給量調節装置とから構成さ
れることを特徴とするアンモニア態窒素含有廃水の処理
装置、演算装置は下記(1)式に基づいて最適酸素供
給量を計算するものである上記記載のアンモニア態窒
素含有廃水の処理装置、 X=〔1.71g−O/g−N〕×C×Q×α・・・・・・(1) 但し、 X:最適酸素供給量(g−O/hr) C:廃水中のアンモニア態窒素濃度(g−N/m3 ) Q:廃水の流量(m3 /hr) α:補正係数(α=1.0〜1.5) を要旨とする。
場合の原理について説明する。アンモニア態窒素の酸化
分解反応は次の如く示される。 4NH4 + +3O2 →2N2 +6H2 O+4H + 上記反応式より触媒湿式酸化における理論酸素要求量
(ThOD)は次の如く求められる。 ThOD=〔3×16×2〕/〔4×14〕=1.71
g−O/g−N
処理を行なう場合の最適酸素供給量:X(g−O/h
r)は次式により示される。 X=〔1.71g−O/g−N〕×C×Q×α・・・・・・(1) ここで、Cは廃水中のアンモニア態窒素(NH4 −N)
濃度(g−N/m3 )を表し、Qは廃水の流量(m3 /
hr)を表し、αは補正係数を表す。
水の流量を測定すると共に、処理水中のNH4 −N濃度
及び亜硝酸態窒素(NO2 −N)濃度、硝酸態窒素(N
O3−N)濃度を測定し、それらの測定値を基に酸素供
給量が常に適正値となるよう制御する。つまり上記
(1)式においてα=1としたとき、廃水中のNH4 −
N濃度(C)及び流量(Q)を測定し、その値を(1)
式に導入すれば基準酸素供給量が求まり、この酸素量は
理論上、NH4 −Nを窒素ガスまで完全に分解するに必
要且つ充分な量となる筈である。しかし実際には、廃水
中に例えばCOD成分が含まれる場合があり、COD成
分が含まれている場合にはCODの酸化分解が同時に起
こり、そのため酸素が余分に消費され、その分酸素不足
を招来し、NH4 −Nの分解が完全に行なわれず処理水
中にNH4 −N残留分を生じてしまう。この場合、補正
係数αの値を大きくし、酸素供給量を増加させるが、こ
のような制御は、上記の如く処理水中のNH4 −N濃度
を測定することによって行なわれる。即ち、処理水中の
NH4 −N濃度が検出された場合は、NH4 −Nが完全
に分解されず、酸素供給量の不足を意味しているから、
その検出濃度に応じて補正係数αの値を大きくするよう
制御がなされる。
酸素供給量を増加させた場合において、途中で廃水組成
が変化してCOD濃度の低い廃水が反応塔に送られるよ
うになるとたとえNH4 −N濃度が低下していなくとも
今度は、上記の制御された酸素供給量では酸素量が過剰
となる事態が生じる。この酸素供給量過剰の場合には処
理水にNO2 −N、NO3 −Nが生成し、水質不良の原
因を作ってしまうので、この場合は、その検出濃度に応
じて補正係数αの値を小さくし、酸素供給量を減少させ
る。このような制御は、上記の如く処理水のNO2 −
N、NO3 −N濃度を測定することによって行なわれ
る。即ち、処理水中のNO2 −N、NO3 −N濃度が検
出された場合は酸素供給量が過剰であることを意味して
いるから、その検出濃度に応じて補正係数αの値を小さ
くするよう制御がなされる。
とく装置系内での廃水の滞留時間や処理水のNH4 −N
濃度、NO3 −N、NO2 −N濃度の測定に要する時間
等による時間遅れを考慮し、ある時間間隔で繰り返され
る。従って、(1)式による最適酸素供給量の演算に際
しては、廃水中のNH4 −N濃度や廃水流量はNH4−
N濃度の測定器及び廃水流量検出器の信号に基づいてそ
の都度更新されるが、補正係数αはある時間間隔毎に修
正され、従って、次の修正時期がくるまでは前回設定さ
れたαの値のままで(1)式による演算、制御がなされ
る。
り排出される廃水を始めとする各種産業廃水等が挙げら
れるが、もとよりこれらに限定されない。本発明におけ
るアンモニア態窒素(NH4 −N)とは、液相中に溶解
しているアンモニア及びアンモニウムイオンとなってい
るものの総称を意味し、例えば硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム等の溶解塩類、アンモニア水等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
式酸化処理を行なう機構を有するが、この連続的に供給
される廃水中のNH4 −N濃度の変動範囲は例えば廃水
が発電所廃水である場合は、一般に数百〜数万mg−N
/Lである。
廃水中のCOD濃度は、廃水中に含有されるアンモニア
態窒素濃度の0.8倍以下である。COD濃度が廃水中
のアンモニア態窒素濃度の0.8倍以上では処理水中に
硝酸・亜硝酸態窒素が残留しにくくなり、硝酸・亜硝酸
態窒素を指標として供給酸素量が過剰である場合の検出
を行なうことが困難となる。
ニア態窒素濃度測定器が用いられ、この測定器としては
例えば、隔膜型アンモニア電極法によるアンモニア態窒
素分析計が用いられる。
温度は100〜370℃、好ましくは150〜300℃
である。100℃未満ではNH4 −Nの充分な除去を行
なうことができず、また370℃を超えると水の臨界温
度を超えることになり、反応装置が複雑且つ高価となっ
て好ましくない。圧力は処理温度において被処理水(廃
水)が液相を保持する圧力とすればよい。湿式酸化反応
は酸素分圧が高い程、反応が速やかに進行するため、処
理時の圧力が高い程、反応が速くなるが、装置圧力を高
くすると耐圧構造との関係から装置コストが高くなるた
め、圧力条件は、目標とする処理時間、処理効率に合わ
せて適宜設定すればよい。
て空間速度(LHSV)で1〜20/hrであることが
好ましい。1/hr未満では触媒量の増加に対して処理
効率の上昇が小さく、むしろコスト高となり、また20
/hrを超えるとNH4 −Nの処理効率が充分でなく、
好ましくない。
応であり、従って該酸化処理に当たっては酸素または酸
素を含有するガス、例えば空気、酸素富化空気等が用い
られるが一般的には空気が用いられる。
化条件において活性と耐久性を兼備した固体触媒であれ
ばどのような触媒を用いてもよく、公知の触媒の中から
任意に選択できる。使用する触媒の形態としては、粒
状、ペレット状、ハニカム状等の種々のものを採用する
ことができる。湿式酸化処理の終了した処理水中のNH
4 −N濃度の測定には、廃水における場合と同様のアン
モニア態窒素濃度測定器が用いられ、また処理水中のN
O2 −N、NO3 −N濃度の測定には硝酸・亜硝酸態窒
素濃度測定器が用いられる。この硝酸・亜硝酸態窒素濃
度測定器として、吸光光度法による硝酸・亜硝酸態窒素
分析計が用いられ、NO2 −Nはジアゾ化合物として発
色測定し、吸光光度法による分析計器により濃度測定が
行なわれる。NO3 −Nは一旦、NO2 −Nに還元した
後、上記と同様に吸光光度法による分析計器により濃度
測定が行なわれる。
度及びNO2 −N、NO3 −N濃度の測定結果に基づい
て上記(1)式の補正係数αを増減させるが、この場
合、αのとりうる数値範囲は廃水の組成、触媒の種類及
び要求される処理水質によっても異なるが、通常1.0
〜1.5である。αが1未満の場合には、供給酸素量が
理論酸素要求量よりも少なくなって処理水中に高濃度で
アンモニアが残留することになる。また、COD濃度が
高い場合にαが1.5よりも高い値をとるように制御さ
れる場合があるが、その際には供給酸素量が大過剰とな
っても硝酸・亜硝酸態窒素が残留しにくくなり、硝酸・
亜硝酸態窒素が供給酸素量の制御指標とはなり得ない。
する。図1において、1は触媒の存在下に廃水中のアン
モニア態窒素の湿式酸化を行なわせるための反応塔であ
り、一般的には該反応塔1内には触媒が充填されるが、
廃水を反応塔1内に導入する際に同時に触媒を該反応塔
1内に導入するようにしてもよい。
留、均一化し且つ連続的に系内に送り出すためのタンク
であり、該タンク2にはライン4を介してアンモニア態
窒素濃度測定器5が接続されている。このアンモニア態
窒素濃度測定器5は、廃水が反応塔1へ流入する以前の
段階で該廃水中のNH4 −N濃度を測定するための測定
器であり、この測定器5には図示しない公知の変換器が
接続され、上記NH4−N濃度の測定値を該変換器によ
り信号値に変換し、演算装置6に入力するように構成さ
れている。
プ、8はポンプ7の出口側に設けられた廃水流量検出器
で、この検出器8により測定された廃水流量の測定値は
図示しない変換器により信号値に変換され、演算装置6
に入力されるように構成されている。尚、ポンプ7の出
口側はかなりの高圧であるので、場合によっては廃水流
量検出器8をポンプ7の入口側に設置しても差支えな
い。
リ溶液を導くライン10及び酸素含有ガスを供給するラ
イン11が連結されている。
に、処理水のpHがアンモニアを除去することによって
低くなり、装置その他に悪影響を及ぼすことのないよう
に添加されるものである。添加するアルカリ溶液として
は、炭酸ソーダ、苛性ソーダなど、一般に用いられてい
るアルカリ水溶液が用いられ、ポンプ22およびライン
10を通じて廃水に混合される。
態窒素の測定点は、例として以下の4つの場合が挙げら
れる。 廃水流量を、廃水タンク以降アルカリ溶液添加以前に
おいて測定し、かつ廃水中のアンモニア態窒素濃度も廃
水タンク以降アルカリ添加以前に測定する。 廃水流量を、アルカリ溶液添加以降供給空気混合以前
において測定し、かつ廃水中のアンモニア態窒素濃度も
アルカリ溶液添加以降供給空気混合以前に測定する。 なお、上記、の場合は、測定された廃水流量及びア
ンモニア態窒素濃度をそのまま前記(1)式に代入して
最適酸素供給量を計算することができる。 廃水流量を、廃水タンク以降アルカリ溶液添加以前に
おいて測定し(これをQとする)、かつ廃水中のアンモ
ニア態窒素濃度をアルカリ溶液添加以降供給空気混合以
前に測定する(これをC1 とする)。この場合は、アル
カリ溶液の流量をQ1 として、アルカリ溶液添加前の廃
水中のアンモニア態窒素濃度Cを下記計算式、 C=C1 (Q+Q1 )/Q より求め、このCの値と前記廃水流量Qの値とから最適
酸素供給量を計算する。 廃水流量を、アルカリ溶液添加以降供給空気混合以前
において測定し(これをQ2 とする)、かつ廃水中のア
ンモニア態窒素濃度を廃水タンク以降アルカリ添加以前
に測定する(これをCとする)。この場合はアルカリ溶
液の流量をQ1としてアルカリ溶液添加前の廃水流量Q
を、Q=Q2 −Q1 として求め、このQの値及び前記ア
ンモニア態窒素濃度Cの値とから最適酸素供給量を計算
する。
モニア態窒素量を求めようとするものであり、廃水中に
アルカリ溶液が添加されてもその影響を避けるようにす
ることが必要であるためである。図1に示すフロー図
は、上記のうちの場合に相当する。
熱器13が設けられ、また反応塔1の出口側には湿式酸
化処理の終了した処理水及び該酸化反応によって発生し
た窒素ガス等を導く気液分離器14が設けられている。
中のNH4 −N濃度を自動測定するアンモニア態窒素濃
度測定器15及びNO2 −N、NO3 −N濃度を自動測
定する硝酸・亜硝酸態窒素濃度測定器16が設けられて
いる。
た後の段階で該処理水中のNH4 −N濃度をアンモニア
態窒素濃度測定器15で測定し且つ処理水中のNO2 −
N、NO3 −N濃度を硝酸・亜硝酸態窒素濃度測定器1
6で測定するように構成されている。
換され、それぞれ演算装置6に入力されるようになって
いる。
置17が電気的に接続され、演算装置6からの電気信号
に基づいて設定された量の酸素を供給するように構成さ
れている。
ンク2より廃水を送液し、ポンプ7により昇圧してライ
ン9を通して反応塔1に流入せしめる。一方、ライン4
を通して廃水の一部をサンプリングし、アンモニア態窒
素濃度測定器5により廃水中のNH4 −N濃度を連続自
動測定すると共に、廃水流量検出器8により廃水流量を
測定し、それぞれの測定値を電気信号に変換して演算装
置6に入力する。演算装置6は上記(1)式に基づいて
最適酸素供給量を計算して設定し(尚、運転当初は取り
敢えずα=1とする)、その演算値を電気信号に変換し
て酸素供給量調節装置17に入力する。
号に基づき、設定された酸素供給量に相当する量の酸素
がライン19を流れるよう調節弁18を制御する。ライ
ン19を流れる酸素量は酸素含有ガス流量検出器20に
よって検出され、この実測流量が上記最適酸素供給量と
一致するよう調節弁18が制御される。尚、反応用ガス
として空気を用いる場合は、最適酸素供給量を0.21
で割った値(空気換算値)が実際の空気供給量となる。
をライン19に流すと共に、コンプレッサー21で昇圧
し、ライン11を経て、廃水に混入せしめる。
反応式から明らかな如く、酸化分解によって酸が副生す
るので、必要に応じて、ポンプ22及びライン10を通
して苛性ソーダ水溶液、炭酸ソーダ水溶液等のアルカリ
溶液を廃水に混合し、廃水のpH調整を行なう。通常、
廃水のpHは8〜11に調節される。
9を経て、熱交換器12及び加熱器13に通して所定の
温度にまで加熱した後、反応塔1へ導く。ここで触媒の
存在下に湿式酸化反応を行なわせ、この湿式酸化処理に
より得られた処理水及び窒素ガスを反応塔1外に取り出
し、ライン23を経て、熱交換器12で冷却し、気液分
離器14へ導入する。ここで窒素ガスと処理水との気液
2相に分離し、窒素ガスはライン24を経て放出され、
処理水はライン25を経て放流される。この気液分離器
14においては、液面コントローラ26により液面を検
出し、液面制御弁27を作動させて一定の液面を保持す
ると共に、圧力コントローラ28により圧力を検出し、
圧力制御弁29を作動させて一定の圧力を保持するよう
に操作される。
た処理水の一部をライン30を経てサンプリングし、ア
ンモニア態窒素濃度測定器15により処理水中のNH4
−N濃度を連続自動測定すると共に、硝酸・亜硝酸態窒
素濃度測定器16によりNO2 −N、NO3 −N濃度を
連続自動測定する。それぞれの測定値は電気信号として
出力され、演算装置6に入力される。尚、NO2 −N濃
度、NO3 −N濃度はそれぞれ別個の信号に変換して演
算装置6に入力しても、或いはそれらの濃度の合計値を
1つの信号値に変換し、演算装置6に入力するようにし
てもよい。
て上記(1)式の補正係数αの値を決定し、この補正係
数αを上記(1)式の最適酸素供給量の計算に反映させ
る。尚、上記補正係数αの修正は、廃水流量検出器8の
流量信号から積算した流量積算値が、タンク2出口より
反応塔1を経由し、処理水ライン25に至る間の有効滞
留容積に達する毎に、濃度測定器15、16へのサンプ
リング遅れ時間と、これらの測定器における分析所要時
間を加えた時間間隔で周期的に繰り返される。これを図
で示すと図5のようになる。
水溶液に硫酸チタニルを添加し、アンモニアを加えてp
Hを9とし、これをろ過洗浄して得られたケーキを乾燥
させて700℃で焼成後、粉砕してチタン−ジルコニウ
ムの酸化物粉体(モル比TiO2 :ZrO2 =8:2)
を得た。
を加えてよく混合した後、ペレット状(円筒形、平均径
5mm、長さ6mm)に成型し、乾燥後、400℃で4
時間焼成した。得られた完成触媒の組成は、重量比でチ
タン−ジルコニウム酸化物:白金=99.6:0.4で
あった。上記の如く得られたペレット状の触媒0.5L
を反応塔1内に充填した。
図に示すフローに従って、下記に示す組成からなる廃水
を処理した。 廃水組成 (NH4 )2 SO4 : 4000〜6000mg/L Na2 SO4 : 4300〜6500mg/L COD濃度 : 100〜150mg/L 但し、(NH4 )2 SO4 :Na2 SO4 =1:1(モ
ル比) 本発明装置の運転条件は以下の通りである。 廃水の流量:1L/hr ポンプ7により65kg/cm2 Gまで昇圧して廃水
を反応塔1へ流入せしめた。 反応用ガス:空気 廃水の流量、廃水中のアンモニア態窒素濃度の各測定値
に基づいて前記(1)式(但し、補正係数αは、当初は
1.0、その後は1.0〜1.5の範囲で処理水中のア
ンモニア態窒素濃度、硝酸・亜硝酸態窒素濃度の各測定
値より演算装置6において自動決定された)により計算
された最適酸素供給量に相当する空気を供給した。 5重量%の炭酸ソーダ水溶液を100mL/hrの流
量でポンプ22で昇圧して廃水に混入 熱交換器12及び加熱器13により、廃水を250℃
に加熱 アンモニア態窒素濃度測定器5、15は隔膜型アンモ
ニア電極法の分析計器を用い、硝酸・亜硝酸態窒素濃度
測定器16は、亜硝酸態窒素をジアゾ化合物として発色
測定し、硝酸態窒素を亜硝酸態窒素に還元後同様に測定
する吸光光度法の分析計器を用いた。 上記運転条件の下で、24時間毎に廃水組成を上記に示
す数値範囲内において変動させ、100時間の連続処理
テストを行なった。廃水中のNH4 −N濃度及び処理水
中のNH4 −N濃度、NO3 −N濃度の経時変化を図2
に示す。
H4 −Nが含まれず、廃水中のNH4 −Nは完全に分解
されたことが判る。このことは、廃水中にCOD成分が
含まれていてもそれによって影響を受けず、理想的にN
H4 −Nの分解が進行したことを裏付けている。しかも
NO3 −Nはほとんど生成せず(NO2 −Nの生成は認
められなかった)、空気供給量が的確にコントロールさ
れていることを示している。従って、得られた処理水は
窒素化合物をほとんど含有せず水質良好なものであっ
た。
中のNH4 −N濃度、NO2 −N、NO3 −N濃度の測
定による制御を行なわず、従って空気供給量の制御を行
なわずに、空気供給量を一定とした以外は実施例と同様
の条件で処理テストを行なった。結果を図3に示す。
変動により処理水中にNH4 −N及びNO3 −Nがかな
り高い濃度で検出されており(NO2 −Nの生成は認め
られなかった)、処理水質は不良であった。これは廃水
組成の変動があるにも係わらず空気供給量をコントロー
ルしていないため、空気供給量が不足の状態になったり
或いは反対に過剰の状態になったりしていることを示し
ている。
い、処理水中のNH4 −N濃度、NO2 −N、NO3 −
N濃度の測定による制御は行なわず、従って廃水中のN
H4 −N濃度の測定による空気供給量の制御のみを行な
った以外は実施例と同様の条件で処理テストを行なっ
た。結果を図4に示す。
沿って連続的に処理水中にNH4 −Nがかなり高い濃度
で検出されており、処理水質は不良であった。しかし、
処理水中におけるNO3 −N及びNO2 −Nの生成は認
められなかった。このことから、廃水中のNH4 −N濃
度の測定による空気供給量の制御を行なうのみでは、例
えば廃水中のCOD成分の酸化分解に伴なう空気供給量
の不足要因が生じたときに、速やかに且つ的確に対応で
きず、結果的に空気供給量の調節が不完全となり、窒素
除去効率の低下を招くことが判る。
アンモニア態窒素濃度を測定すると共に、処理水中のア
ンモニア態窒素濃度及び硝酸・亜硝酸態窒素濃度を測定
してそれらの測定値に基づき酸素供給量を連続的に自動
制御する機構を有するものであるから、廃水組成の変動
により酸素供給量が不足或いは過剰の状態になったとし
てもその状況変化に的確に対応でき、常に適正な酸素量
を供給することができる。従って本発明によれば、アン
モニア態窒素の酸化分解を完全に行なうことができ、し
かも亜硝酸態窒素、硝酸態窒素の生成もほとんどなく、
廃水処理における窒素除去効率を大幅に向上できるもの
である。
(実施例)のアンモニア態窒素濃度及び硝酸態窒素濃度
の経時変化を示すグラフである。
記各濃度の経時変化を示すグラフである。
みで制御した場合(比較例2)の上記各濃度の経時変化
を示すグラフである。
説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 触媒の存在下に廃水中のアンモニア態窒
素の湿式酸化を行なわせるための反応塔と、廃水が反応
塔へ流入する以前の段階で該廃水中のアンモニア態窒素
濃度を測定するアンモニア態窒素濃度測定器と、反応塔
に導かれる廃水の流量を測定する廃水流量検出器と、湿
式酸化処理により得られた処理水が反応塔より流出した
後の段階で該処理水中のアンモニア態窒素濃度を測定す
るアンモニア態窒素濃度測定器及び該処理水中の硝酸・
亜硝酸態窒素濃度を測定する硝酸・亜硝酸態窒素濃度測
定器と、上記廃水中のアンモニア態窒素濃度の測定値C
及び廃水流量測定値Qに基づいて計算される基準酸素供
給量に、上記処理水中のアンモニア態窒素濃度及び硝酸
・亜硝酸態窒素濃度の測定値に基づいて決定される補正
係数αを乗じて最適酸素供給量を演算し、設定する演算
装置と、上記演算装置において設定された最適酸素供給
量を信号値として入力し、酸素供給量を調節する酸素供
給量調節装置とから構成されることを特徴とするアンモ
ニア態窒素含有廃水の処理装置。 - 【請求項2】 演算装置は下記(1)式に基づいて最適
酸素供給量を計算するものである請求項1記載のアンモ
ニア態窒素含有廃水の処理装置。 X=〔1.71g−O/g−N〕×C×Q×α・・・・・・(1) 但し、 X:最適酸素供給量(g−O/hr) C:廃水中のアンモニア態窒素濃度(g−N/m3 ) Q:廃水の流量(m3 /hr) α:補正係数(α=1.0〜1.5)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20600294A JP3178770B2 (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | アンモニア態窒素含有廃水の処理装置 |
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JPH0847694A JPH0847694A (ja) | 1996-02-20 |
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-
1994
- 1994-08-08 JP JP20600294A patent/JP3178770B2/ja not_active Expired - Fee Related
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