JP2010099542A - アンモニア態窒素の分解除去方法及びその装置 - Google Patents

アンモニア態窒素の分解除去方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】産業排水中に含まれるアンモニア態窒素を塩素系酸化剤を用いて酸化分解し除去する際、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素を低減するとともに、薬剤及び設備コストが低廉でかつ安定的な処理が行なえるアンモニア態窒素の分解除去方法と、それに用いる装置を提供する。
【解決手段】アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、アンモニア態窒素の分解除去方法及びその装置に関し、さらに詳しくは、産業排水中に含まれるアンモニア態窒素を塩素系酸化剤を用いて酸化分解し除去する際、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素(T−N)を低減するとともに、薬剤及び設備コストが低廉でかつ安定的な処理が行なえる分解除去方法と、それに用いる装置に関する。
産業排水中に含有されるアンモニア態窒素は、湖沼や河川或いは閉鎖海域の富栄養化の一因とされ、水質汚濁防止法の規制対象である。
このようなアンモニア態窒素などの窒素汚濁物質を多く含む排水の処理方法としては、一般的に硝化脱窒素処理等の生物学的処理方法が知られている。しかしながら、これらの方法では、アンモニア態窒素を含有する水溶液(以下、アンモニア態窒素含有水と呼称することがある。)が定常的に排出される場合、処理量に対して装置が大型となり費用が高くなること、また処理水中に含まれるアンモニア態窒素の負荷変動などの影響で微生物が死滅した場合、復旧までに多大な時間を要し、アンモニア態窒素含有水の処理工程の停止を余儀なくされること等により、必ずしも効率的な処理方法とはいえない。
一方、物理化学的処理方法としては、アンモニアストリッピング、湿式触媒法、不連続点塩素処理などが知られており、これら物理化学処理方法を採用した小規模な設備により処理を行うことが検討されている。例えば、不連続点塩素処理を行う場合には、排水のpHを苛性ソーダ、塩酸等のpH調整剤で調整しながら、酸化剤である塩素ガス又は次亜塩素酸ソーダなどの塩素化合物を過剰に添加すると同時に反応槽内の排水を攪拌混合させて、次の反応式(1)に示される反応により、アンモニア態窒素を酸化分解し、窒素ガスとして除去している。
反応式(1):2NH+3Cl→N+6HCl
反応式(1)において、アンモニア態窒素1モルを除去するための必要塩素量は1.5モルである。この理論添加量のとき、排水中に副生するクロラミン類(モノクロロアミン:NHCl、ジクロロアミン:NHCl、トリクロロアミン:NCl)等による残留塩素の濃度、及び未反応で残留するアンモニア態窒素の濃度は最小となるが、実機規模でのアンモニア態窒素含有水の処理においては、アンモニア態窒素の完全な分解を行うために、酸化剤はこの必要量に対してして過剰に添加し処理されていることが多い。
このように過剰の塩素を添加することは、定常的に排出されるアンモニア態窒素含有水の処理に適しているという利点はあるものの、問題点として、次の(1)〜(7)等の多大な労力、時間、コストを必要とすることが挙げられる。よって、このような問題点を解決するための手段が求められていた。
(1)処理水中のアンモニア態窒素の濃度を手分析で求め、その都度塩素系酸化剤の添加量を決定する必要がある。
(2)過剰となった塩素により、アンモニア態窒素が硝酸態窒素にまで酸化されてしまい、全窒素(T−N)としては除去率の低下を招き、特に、全窒素の放流が規制されている閉鎖性水域において富栄養化の問題につながる。
(3)そのため、大過剰とならないように、塩素系酸化剤の添加に対する監視を行う必要がある。
(4)過剰の塩素添加により、処理時にアンモニア態窒素含有水のpHが低下し、必要量以上のアルカリ性中和剤を要することとなる。
(5)副生物として発生したクロラミン類を分解するために、還元剤を必要とする。
(6)酸化分解処理後、クロラミン類などの残留塩素濃度を手分析で求め、その都度還元剤の注入量を決定する必要がある。
(7)クロラミン類の還元分解反応後、処理水を放流する前に、処理水中のアンモニア態窒素及び残留塩素の濃度の分析を行い、処理の完結を確認する必要がある。
これらの解決策として、例えば、酸化反応槽内におけるアンモニア態窒素を含有する廃液のpH及び酸化還元電位(ORP)を連続的に計測し、検出されたpH値及びORP値に基づいて自動的に制御する方法において、廃液に、中和剤を添加してpHを6.5〜7.5の中性領域に制御しつつ、酸化還元電位(ORP)が、[ORP値>−α×pH値+β]なる関係式に従うような条件で塩素系酸化剤を添加し、アンモニア態窒素を酸化し、窒素ガスとして除去した後、次いで還元剤を添加して残留塩素を除去することで廃液中のアンモニア態窒素を除去する方法(例えば、特許文献1参照。)を開示している。しかしながら、この方法には、アンモニア態窒素の酸化分解後に、さらにクロラミン類の還元分解処理を必要とするため時間と労力を必要とすること、還元剤コストが発生すること等の問題点が挙げられる。
また、アンモニア態窒素の酸化分解条件として、実質的にクロラミン類が発生しないpH9.5以上、好ましくは10〜14のpH領域に設定し、かつ塩素系酸化剤とアンモニア態窒素の反応速度の低下を補うため、反応温度領域を50℃〜沸点に高めて設定する処理方法(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。しかしながら、この方法では、高pH条件とするために、多大なアルカリコストを必要とすること、処理液を昇温するために、昇温設備が必要となり、エネルギー消費の観点からみると効率が悪いこと、高pH、高温条件下では、アンモニアが蒸散するため、反応器にスクラバー、若しくは空冷または水冷の還流冷却器を付設し、アンモニアの蒸散を防ぐ必要があること等の問題点があった。
以上のような状況下、アンモニア態窒素を塩素系酸化剤を用いて酸化分解し除去する際、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素(T−N)を低減するとともに、安定的な処理が行なえる方法が求められていた。
特開平10−28982号公報(第1頁、第2頁) 特開2003−145178号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、産業排水中に含まれるアンモニア態窒素を塩素系酸化剤を用いて酸化分解し除去する際、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素(T−N)を低減するとともに、薬剤及び設備コストが低廉でかつ安定的な処理が行なえるアンモニア態窒素の分解除去方法と、それに用いる装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、本発明の第1の態様として、アンモニア態窒素を含有する水溶液に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法について、鋭意研究を重ねた結果、前記酸性水溶液を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを特定の値に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHと酸化還元電位を特定の値に調整するように、pH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御したところ、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素を低減するとともに、薬剤及び設備コストが低廉でかつ安定的な処理が行なえること、また、本発明の第2の態様として、前記アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液を反応槽内に流送するに先立って分割し、分割した一方の水溶液を第1の反応槽に流送し、上記と同様にpHを特定の値に調整し、次いで第2の反応槽に流送し、上記と同様にpHと酸化還元電位を特定の値に調整し、続いて、第3の反応槽に流送し、該反応槽内で、分割した他方の水溶液を混合し、過剰の遊離残留塩素を還元したところ、さらに、上記第1の態様の作用効果が有利になることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法において、
前記酸性水溶液(A)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御することを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法において、
前記酸性水溶液(A)の流量及び濃度の負荷変動に応じて、該酸性水溶液(A)を反応槽内に流送するに先立って分割し、分割した一方の水溶液(A1)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御し、続いて、得られた酸化分解後の水溶液(C)を第3の反応槽に流送し、該反応槽内で、分割した他方の水溶液(A2)を混合し、該水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元することを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において、前記酸性水溶液(A)を分割する際、前記水溶液(A1)と前記水溶液(A2)の割合を、前記水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元するに十分な量であり、かつ酸化分解後の水溶液が所望のアンモニア態窒素濃度を満足するように調節することを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明のアンモニア態窒素の分解除去方法に用いる装置であって、
アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液の流量及び濃度の負荷変動を抑制する貯槽、該水溶液のpHを予備的に調整するpH制御装置を備えた第1の反応槽、及びアンモニア態窒素を酸化分解する反応を制御するpH制御装置と酸化還元電位制御装置を備えた第2の反応槽を含むことを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去装置が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第2の発明のアンモニア態窒素の分解除去方法に用いる装置であって、
アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)の貯槽、該酸性水溶液(A)を水溶液(A1)と水溶液(A2)に分割し流量割合を調節する分割装置、該水溶液(A1)のpHを予備的に調整するpH制御装置を備えた第1の反応槽、水溶液(B)のアンモニア態窒素を酸化分解する反応を制御するpH制御装置と酸化還元電位制御装置を備えた第2の反応槽、及び該水溶液(C)に、該水溶液(A2)を混合し、過剰の遊離残留塩素を還元する第3の反応槽を含むことを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去装置が提供される。
本発明のアンモニア態窒素の分解除去方法は、産業排水中に含まれるアンモニア態窒素を塩素系酸化剤を用いて酸化分解し除去する際、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素(T−N)を低減するとともに、薬剤及び設備コストの低廉でかつ安定的な処理が行なえるアンモニア態窒素の分解除去方法であり、また、その装置は、上記アンモニア態窒素の分解除去方法を効率的に行なえる装置であるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明のアンモニア態窒素の分解除去方法及びその装置を詳細に説明する。
まず、本発明のアンモニア態窒素の分解除去方法の第1の態様に関して、その技術的意義について説明する。
ところで、上記アンモニア態窒素の分解除去方法は、前述した不連続点塩素処理法のよるものであり、アンモニア態窒素の酸化分解反応を行う反応槽にpH調整剤と塩素系酸化剤を添加し、pH及びORPの調整を行なう処理法である。ここで、塩素系酸化剤を添加し、発生した遊離残留塩素(Cl、HClO、ClO等)を酸化剤として利用するものであり、一般に、次の反応式(2)〜(7)からなる複雑な逐次反応が進行し、通常、pH及びORPがともに安定しないので、設定した条件に反応を制御するのは困難である。
反応式(2):Cl+HO→HCl+HClO
反応式(3):NH+HClO→NHCl+H
反応式(4):NHCl+HClO→NHCl+H
反応式(5):NHCl+HClO→NCl+H
反応式(6):NHCl+NHCl→N+3HCl
反応式(7):NHCl+NHCl+HClO→NO+4HCl
本発明のアンモニア態窒素の分解除去方法の第1の態様は、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法において、前記酸性水溶液(A)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御することを特徴とする。
本発明において、酸化反応を担う第2の反応槽に先立って、pHを3.0〜5.0に調整する第1の反応槽を設けること、及び第2の反応槽で、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整して酸化反応を行なうことに、重要な技術的意義を有する。
すなわち、本発明に係る不連続点塩素処理法においては、酸化反応時のpH及びORPの変動が、pH調整剤及び塩素系酸化剤の過剰添加を招くとともに副生物の発生にもつながることに着目し、過剰の遊離残留塩素の発生を抑制するためには、酸化反応時のpH及びORPの変動を抑制することが肝要である。そのため、反応槽内のpH及びORPを連続的に計測しながら、自動的にpH調整剤及び塩素系酸化剤を添加する機能を有するpH制御装置及びORP制御装置を用いるとともに、上記のように、一旦、pHを酸化反応時よりも低い3.0〜5.0の所定値に予備的に調整し、次いで、酸化反応時にpHを7.5〜9.5に調整する2段構えの調整が効果的である。これにより、酸化反応時に添加するpH調整剤が最小限に抑えられ、制御性が向上するため、アンモニア態窒素の酸化分解反応時のpH変動を防止することができる。
ここで、第1の反応槽でのpHとしては、前記酸性水溶液(A)の中和滴定曲線から求められるもので、3.0〜5.0であり、好ましくは4.0である。
また、第2の反応槽でのpHとしては、7.5〜9.5であり、好ましくは9.0であり、このときその変動幅を好ましくは±0.3に制御する。すなわち、前記pHが9.5を超えると、アンモニア及び塩素ガスの気中への揮散が多くなる。一方、前記pHが7.5未満では、塩素系酸化剤による酸化反応の速度が速いので、上記逐次反応の制御が困難である。
また、第2の反応槽でのORP(Ag/AgCl電極基準)としては、450〜550mVである。すなわち、アンモニア態窒素の酸化分解においては、ORPの計測による反応の完了を検出することが重要である。反応完了の検出には処理の信頼性を確保する上で必要なだけでなく、塩素系酸化剤の過剰添加を防止する上でも重要である。
ここで、アンモニア態窒素含有水のpHを9.0±0.3の条件に調整し、塩素ガスを添加した場合のアンモニア態窒素除去率及びアンモニア態窒素の硝酸態窒素への酸化率(以下、硝酸態窒素発生率と呼称する。)とORP(Ag/AgCl電極基準)の関係を調査した結果を図3に示す。
なお、以上の結果は、後述の図1に示す分解除去装置を使用し、以下のようにアンモニア態窒素含有水の酸化分解処理を行なったものである。アンモニア態窒素含有水として、pH:1.0〜1.5、硝酸態窒素:3〜5mg/L及び全窒素(T−N):100mg/L程度の酸性水溶液を用いた。ここで、まず、上記アンモニア態窒素含有水を第1の反応槽へ流送し、苛性ソーダを添加して、pHを4.0に調整した後、第2の反応槽へ流送し、pH調整剤として、苛性ソーダを添加し、pHを9.0±0.3に調整しながら、酸化剤として塩素ガスを添加し、ORP(Ag/AgCl電極基準)を300〜800mVの範囲で変化させた。各薬剤の添加は、pHはガラス電極を、ORPはAg/AgCl電極を用いて連続監視し、ともに所定値となるように自動添加した。
図3より、アンモニア態窒素除去率は、ORP(Ag/AgCl電極基準)が500mV付近で最大に達するが、硝酸態窒素発生率は、ORP(Ag/AgCl電極基準)が550mVを境に急激に上昇することが分かる。すなわち、ORP(Ag/AgCl電極基準が550mVを超えた場合、アンモニア態窒素としては酸化分解により除去されたことになるが、一部が硝酸態窒素に変化するため、全窒素(T−N)としては負荷を低減したことにはならない。そこで、ORPと全窒素(T−N)除去率の関係として再度評価した。結果を図4に示す。図4より、pH9.0±0.3の条件下に、ORP(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVの範囲でアンモニア態窒素含有水の酸化分解を行なうことにより、全窒素(T−N)負荷の90%以上が除去できることが分かる。
したがって、酸化反応時において、ORPを連続的に監視し、ORP(Ag/AgCl電極基準)が500±50mVとなるように塩素系酸化剤の供給と停止の操作を自動的に制御することで、過剰添加を防止することができる。これにより、その後に還元剤を添加する操作が不必要な処理法が提供される。
次に、上記第1の態様を、これに用いるアンモニア態窒素の分解除去装置の一例を表す図を用いて、具体的に説明する。
上記アンモニア態窒素の分解除去装置は、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液の流量及び濃度の負荷変動を抑制する貯槽、該水溶液のpHを予備的に調整するpH制御装置を備えた第1の反応槽、及びアンモニア態窒素を酸化分解する反応を制御するpH制御装置と酸化還元電位制御装置を備えた第2の反応槽を含むことを特徴とする。
図1は、本発明の方法を実施するための装置構成を表す第1の実施様態を示すフロー図である。図1において、アンモニア態窒素含有水貯槽1に、工程から排出されるアンモニア態窒素を含有する酸性水溶液が蓄えられる。この貯槽1は、前記酸性水溶液の流量及び濃度の負荷変動を抑制するため、濃度の均一化を図るとともに、ここから一定流量で反応槽に移す役割も担う。次いで、アンモニア態窒素含有水は、予備的にpH調整するため、pH調整槽(第1の反応槽)3に送液ポンプ6で定量供給される。pH調整槽(第1の反応槽)3には、pH制御装置が備えられる。すなわち、pH計(図示していない。)による連続測定と、その変動に連動した苛性ソーダ水溶液の供給が、苛性ソーダ貯槽2からの中和剤注入ポンプ7により、自動的に行なわれる。
次に、pH調整後の水溶液は、酸化反応槽(第2の反応槽)4に定量供給される。酸化反応槽(第2の反応槽)4には、pH制御装置とORP制御装置が備えられる。すなわち、pH計(図示していない。)による連続測定と、その変動に連動した苛性ソーダ水溶液の供給が、苛性ソーダ貯槽2からの中和剤注入ポンプ7により、自動的に行なわれる。また、ORP計(図示していない。)による連続測定と、その変動に連動した塩素ガスの供給が、循環ポンプ8による酸化反応槽(第2の反応槽)4の循環水系統に設けたエゼクター10で、自動的に行なわれる。なお、ここで、反応の安定化のため、撹拌機11を設けることが好ましい。最後に、処理後の水溶液は、処理水貯槽5を経由して、送液ポンプ9で分解除去装置から排出される。
これにより、第2の反応槽において、所定のpHのままほぼ変動することなく、アンモニア態窒素含有水を処理することが可能であった。
本発明のアンモニア態窒素の分解除去方法の第2の態様は、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法において、前記酸性水溶液(A)の流量及び濃度の負荷変動に応じて、該酸性水溶液(A)を反応槽内に流送するに先立って分割し、分割した一方の水溶液(A1)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御し、続いて、得られた酸化分解後の水溶液(C)を第3の反応槽に流送し、該反応槽内で、分割した他方の水溶液(A2)を混合し、該水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元することを特徴とする。
上記第2の態様において、上記第1の態様に対し、その違いは、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)の流量及び濃度の負荷変動に応じて、該酸性水溶液(A)を反応槽内に流送するに先立って分割し、分割した一方の水溶液(A1)を第1の反応槽に流送し、分割した他方の水溶液(A2)を第3の反応槽に流送し、該反応槽内で前記水溶液(C)と混合し、該水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元する点にある。
すなわち、上記第1の態様において、第1の反応槽に供給される酸性水溶液(A)のアンモニア態窒素の濃度が著しく低下した場合、反応槽でのアンモニア態窒素の処理必要量は低下する。アンモニア態窒素の負荷が低下すると、塩素系酸化剤の添加量が一定であるとORPが上昇するため、自動制御下ではその供給量は必然的に減少していく。一方、pH調整剤については、pH変化に応じての自動制御であるため、反応槽に受け入れた水量に比例して添加されるので、アンモニア態窒素の処理必要量とは関係なく消費されてしまう。この結果、極端にアンモニア態窒素の含有量が少ない水溶液に対しては、pH調整剤のみが多量に消費されてしまうことになる。
そこで、第2の態様では、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)の全量を第1の反応槽に送液せず、第1の反応槽と第3の反応槽へ分割して送液し、これらの比率を変化させることにより、pH調整剤量を削減するとともに、第3の反応槽において、処理後の全窒素(T−N)濃度を所望の範囲に制御することに重要な技術的意義がある。さらに、第2の反応槽での塩素系酸化剤の過剰添加による前記水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素が、第3の反応槽において分割送液された水溶液(A2)中のアンモニア態窒素により完全に消費される。
また、前記酸性水溶液(A)を分割する際、前記水溶液(A1)と前記水溶液(A2)の割合としては、特に限定されるものではないが、前記水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元するに十分な量であり、かつ酸化分解後の水溶液が所望のアンモニア態窒素濃度を満足するように調節することが好ましい。これにより、アンモニア態窒素を目的の濃度以下に低減し、かつ塩素系酸化剤の過剰添加を実質上なくすることができる。
上記第2の態様を、これに用いるアンモニア態窒素の分解除去装置の一例を表す図を用いて、具体的に説明する。
上記アンモニア態窒素の分解除去装置は、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)の貯槽、該酸性水溶液(A)を水溶液(A1)と水溶液(A2)に分割し流量割合を調節する分割装置、該水溶液(A1)のpHを予備的に調整するpH制御装置を備えた第1の反応槽、水溶液(B)のアンモニア態窒素を酸化分解する反応を制御するpH制御装置と酸化還元電位制御装置を備えた第2の反応槽、及び該水溶液(C)に、該水溶液(A2)を混合し、過剰の遊離残留塩素を還元する第3の反応槽を含むことを特徴とする。
図2は、本発明の方法を実施するための装置構成を表す第2の実施様態を示すフロー図である。図2において、図1との違いは、アンモニア態窒素含有水貯槽1から送液ポンプ6でpH調整槽(第1の反応槽)3に供給されるアンモニア態窒素含有水が分割され、分割された一方が直接、第3の反応槽5に供給される点にある。
なお、pH調整槽(第1の反応槽)3に供給されるアンモニア態窒素含有水の処理は、図1と同様である。すなわち、分割されたアンモニア態窒素含有水は、予備的にpH調整するため、pH調整槽(第1の反応槽)3に定量供給される。pH調整槽(第1の反応槽)3には、pH制御装置が備えられる。すなわち、pH計(図示していない。)による連続測定と、その変動に連動した苛性ソーダ水溶液の供給が、苛性ソーダ貯槽2からの中和剤注入ポンプ7により、自動的に行なわれる。次に、pH調整後の水溶液は、酸化反応槽(第2の反応槽)4に定量供給される。酸化反応槽(第2の反応槽)4には、pH制御装置とORP制御装置が備えられる。すなわち、pH計(図示していない。)による連続測定と、その変動に連動した苛性ソーダ水溶液の供給が、苛性ソーダ貯槽2からの中和剤注入ポンプ7により、自動的に行なわれる。また、ORP計(図示していない。)による連続測定と、その変動に連動した塩素ガスの供給が、循環ポンプ8による酸化反応槽(第2の反応槽)4の循環水系統に設けたエゼクター10で、自動的に行なわれる。なお、ここで、反応の安定化のため、撹拌機11を設けることが好ましい。
最後に、酸化反応槽(第2の反応槽)4で処理後の水溶液は、処理水貯槽(第3の反応槽)5に供給され、同時に供給される分割された未処理のアンモニア態窒素含有水と混合され、該処理後の水溶液中の過剰の遊離残留塩素を還元し、消費した後、送液ポンプ9で分解除去装置から排出される。
上記アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液としては、特に限定されるものではなく、アンモニア態窒素を含有し、硫酸、塩酸等を含む酸性水からなる産業排水が用いられる。ここで、上記酸性水溶液のpHとしては、特に限定されるものではなく、例えば、1〜3である。
上記方法に用いるpH調整剤としては、特に限定されるものではなく、工業的に使用されるアルカリ剤が用いられるが、苛性ソーダが好ましい。また、上記方法に用いる塩素系酸化剤としては、特に限定されるものではなく、塩素ガス又は次亜塩素酸ソーダなどの塩素化合物が挙げられる。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた硝酸態窒素、全窒素(T−N)及びアンモニア態窒素の分析方法は、以下の通りである。
(1)硝酸態窒素の分析:還元蒸留−インドフェノール青吸光光度法(JIS K 0102 43.2.1)で行った。
(2)全窒素(T−N)の分析:硫酸ヒドラジニウム還元法(JIS K 0102 45.3)で行った。
(3)アンモニア態窒素は、全窒素の測定値から、硝酸態窒素の測定値を差し引くことで算出した。
(実施例1)
図1に示す分解除去装置を使用し、アンモニア態窒素含有水の酸化分解処理を行なった。
アンモニア態窒素含有水として、pH:1.4、アンモニア態窒素:87mg/L、硝酸態窒素:3mg/L及び全窒素(T−N):90mg/Lの酸性水溶液を用いた。
ここで、まず、上記アンモニア態窒素含有水を第1の反応槽へ流送し、苛性ソーダを添加して、pHを4.0に調整した後、第2の反応槽へ流送し、pH調整剤として、苛性ソーダを添加し、pHを9.0±0.3に調整しながら、酸化剤として塩素ガスを添加し、ORP(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVの範囲で調整した。その後、得られた処理後の水溶液の分析から、アンモニア態窒素除去率、硝酸態窒素発生率及び全窒素(T−N)除去率を求めた。その結果、アンモニア態窒素除去率は95%、硝酸態窒素発生率は2%、及び全窒素(T−N)除去率は93%であった。
(実施例2)
図2に示す分解除去装置を使用し、アンモニア態窒素含有水の酸化分解処理を行なった。
アンモニア態窒素含有水として、pH:1・3、アンモニア態窒素:92mg/L、硝酸態窒素:3mg/L及び全窒素(T−N):95mg/Lの酸性水溶液を用いた。
ここで、まず、上記アンモニア態窒素含有水を、第1の反応槽用:第3の反応槽用=7:3の比率で分割し、それぞれ第1の反応槽と第3の反応槽へ流送した。ここで、第1の反応槽では、苛性ソーダを添加して、pHを4.0に調整した後、第2の反応槽へ流送し、pH調整剤として、苛性ソーダを添加し、pHを9.0±0.3に調整しながら、酸化剤として塩素ガスを、ORP(Ag/AgCl電極基準)が450mVに到達するまで添加した。続いて、第2の反応槽の処理後の水溶液を第3の反応槽へ流送し、分割したアンモニア態窒素含有水と混合した。
その後、第2の反応槽、及び第3の反応槽から得られた処理後の水溶液の分析を行なった。その結果、第2の反応槽から得られた処理後の水溶液のアンモニア態窒素濃度は6.6mg/L、硝酸態窒素濃度は6.4mg/L、及び全窒素(T−N)濃度は13mg/Lであり、第3の反応槽から得られた処理後の水溶液のアンモニア態窒素濃度は34mg/L、硝酸態窒素濃度は5.5mg/L、及び全窒素(T−N)濃度は39mg/Lであった。なお、第2の反応槽から得られた処理後の水溶液の過剰の遊離残留塩素は完全に消費された。
このとき、第2の反応槽における全窒素(T−N)除去率として、図4より90%を想定すると計算上、第2の反応槽からの反応後の処理水と直接第3の反応槽へ送られたアンモニア態窒素含有水とが混合されると、全窒素(T−N)負荷では35mg/L(=95mg/L×0.3+95mg/L×(1−0.9)×0.7)となる。したがって、第3の反応槽から得られた処理後の水溶液の全窒素(T−N)濃度は39mg/Lに対し、高い精度で全窒素(T−N)を制御することができることが分かる。
以上より明らかなように、本発明のアンモニア態窒素の分解除去方法及びその装置は、アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液から、塩素系酸化剤を用いてアンモニア態窒素を酸化分解し除去する際、硝酸態窒素などの副生物の生成を抑制し、処理水中の窒素汚濁負荷である全窒素(T−N)を低減するとともに、薬剤及び設備コストの低廉でかつ安定的な処理が行なえるアンモニア態窒素の分解除去方法として好適であり、アンモニア態窒素のほか、他の不純物成分を含有する産業排水においても有用である。
本発明の方法を実施するための装置構成を表す第1の実施様態を示すフロー図である。 本発明の方法を実施するための装置構成を表す第2の実施様態を示すフロー図である。 ORPとアンモニア態窒素除去率及び硝酸態窒素発生率の関係を表す図である。 ORPと全窒素(T−N)除去率の関係を表す図である。
符号の説明
1 アンモニア態窒素含有水貯槽
2 苛性ソーダ貯槽
3 pH調整槽(第1の反応槽)
4 酸化反応槽(第2の反応槽)
5 処理水貯槽(第3の反応槽)
6 送液ポンプ
7 中和剤注入ポンプ
8 循環ポンプ
9 送液ポンプ
10 エゼクター
11 撹拌機

Claims (5)

  1. アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法において、
    前記酸性水溶液(A)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御することを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去方法。
  2. アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)に、pH調整剤と塩素系酸化剤とを添加して、該アンモニア態窒素を酸化分解して除去する方法において、
    前記酸性水溶液(A)の流量及び濃度の負荷変動に応じて、該酸性水溶液(A)を反応槽内に流送するに先立って分割し、分割した一方の水溶液(A1)を第1の反応槽に流送し、該反応槽内のpHを連続的に計測しながら、pHを3.0〜5.0に調整するようにpH調整剤の添加量を自動的に制御し、次いで、得られたpH調整後の酸性水溶液(B)を第2の反応槽に流送し、該反応槽内のpH及び酸化還元電位を連続的に計測しながら、pHを7.5〜9.5に、かつ酸化還元電位(Ag/AgCl電極基準)を450〜550mVに調整するようにpH調整剤と塩素系酸化剤の添加量のそれぞれを自動的に制御し、続いて、得られた酸化分解後の水溶液(C)を第3の反応槽に流送し、該反応槽内で、分割した他方の水溶液(A2)を混合し、該水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元することを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去方法。
  3. 前記酸性水溶液(A)を分割する際、前記水溶液(A1)と前記水溶液(A2)の割合を、前記水溶液(C)中の過剰の遊離残留塩素を還元するに十分な量であり、かつ酸化分解後の水溶液が所望のアンモニア態窒素濃度を満足するように調節することを特徴とする請求項2に記載のアンモニア態窒素の分解除去方法。
  4. 請求項1に記載のアンモニア態窒素の分解除去方法に用いる装置であって、
    アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液の流量及び濃度の負荷変動を抑制する貯槽、該水溶液のpHを予備的に調整するpH制御装置を備えた第1の反応槽、及びアンモニア態窒素を酸化分解する反応を制御するpH制御装置と酸化還元電位制御装置を備えた第2の反応槽を含むことを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去装置。
  5. 請求項2に記載のアンモニア態窒素の分解除去方法に用いる装置であって、
    アンモニア態窒素を含有する酸性水溶液(A)の貯槽、該酸性水溶液(A)を水溶液(A1)と水溶液(A2)に分割し流量割合を調節する分割装置、該水溶液(A1)のpHを予備的に調整するpH制御装置を備えた第1の反応槽、水溶液(B)のアンモニア態窒素を酸化分解する反応を制御するpH制御装置と酸化還元電位制御装置を備えた第2の反応槽、及び該水溶液(C)に、該水溶液(A2)を混合し、過剰の遊離残留塩素を還元する第3の反応槽を含むことを特徴とするアンモニア態窒素の分解除去装置。
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