JP3178481B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3178481B2 JP14812392A JP14812392A JP3178481B2 JP 3178481 B2 JP3178481 B2 JP 3178481B2 JP 14812392 A JP14812392 A JP 14812392A JP 14812392 A JP14812392 A JP 14812392A JP 3178481 B2 JP3178481 B2 JP 3178481B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、透過光の散乱状態、透過状態を
利用した液晶表示装置、特にOA、TV用フラットパネ
ルディスプレイに関する。
【0002】
【従来技術】近年、高分子マトリックス中に液晶がミク
ロサイズで分散された表示部材が注目されている。この
ような表示部材としては、高分子分散型液晶と液晶マイ
クロレンズ等があげられる。前者の表示部材は高分子ポ
リマーに液晶を分散せしめたタイプであり、画素電極に
接続されたスイッチング素子は、例えば焼結ZnOから
なるバリスターである(スイッチング素子付では、特開
平2−90128)。後者は、円形の穴形パターンをも
つ電極基板と、平板電極基板とを組合わせた構造の液晶
セルである。穴形パターン内にできる電界分布によっ
て、液晶が再配向して屈折率分布ができ、印加する電圧
の強弱によって凸あるいは凹レンズができる。光の散乱
モードは発生するものの電極パターンが不適切でディス
プレイとしては適さない。むしろ、レンズの用途に適し
ている(液晶マイクロレンズについては、Oplus
E.No.136(’91)P.101)。しかしなが
ら、高分子マトリックス中に液晶がミクロサイズで分散
した表示部材は、材料構成上から考えると高分子マトリ
ックスを使用しているために以下の欠点を有している。 (イ)液晶ドロップレットの形状制御が難しく駆動電圧
が10V程度と高い。また電気−光学特性の急峻性も悪
い。 (ロ)分散媒体が高分子であるため高分子中の不純物
(未反応のモノマー、ダイマーあるいはイオン)が液晶
層に溶出し、液晶の特性を劣化(応答速度、電荷保持率
等)せしめる。更に応答速度が早いために (ハ)高精細、大画面ディスプレイを実現するためには
アクティブマトリックス(画素毎にスイッチング素子を
付加)構成を取らざるをえない。また、従来のスイッチ
ング素子においては、ZnOバリスターについては、 (イ)作製温度が700〜1300℃と高く基板材料が
耐熱性材料に限定される。 (ロ)焼結形成のために特性の再現性、面内均一性が悪
い。 (ハ)素子特性の制御が難しい、という問題点があっ
た。 また、従来のMIM素子については、 (イ)陽極酸化膜の処理温度が、300〜450℃と高
く基板材料が限定される。 (ロ)陽極酸化膜では膜質を変えられる範囲が狭い。 (ハ)酸化膜の誘電率が大きく素子の容量が大きくなっ
てしまう。 (ニ)誘電率が大きいために素子の急峻性が大きくでき
ない、という問題点があった。 さらに、従来のTFT等については、 (イ)poly Si,a−Siの形成温度がそれぞれ
650、350℃と高く基板が限定される。 (ロ)MIM等二端子素子と比較して素子構成が複雑で
高コスト、低歩留りである。 (ハ)二端子素子と比較して素子面積が大きく開口率が
低くなる、という問題点があった。
【0003】
【目的】本発明は、特性の安定性に優れ、駆動電圧が比
較的低く、かつ、偏光板、バックライトを使用しない、
明るく、視野角の広い、高応答速度、高精細、大画面の
フラットパネルディスプレイを実現することにある。
【0004】
【構成】一般に高分子分散型液晶と呼ばれる高分子マト
リックス中に液晶がミクロサイズで分散した複合体膜の
動作原理は、高分子と液晶の屈折率差に基ずいている。
いま、正の誘電率異方性を持つ液晶を用いた場合を考え
る。上、下に電圧を印加すると液晶分子は電圧方向に配
列し、液晶の常光屈折率と高分子の屈折率とが一致する
ようになり、光は透過することになる。一方、電圧を印
加しない状態では液晶分子はランダムな状態となって高
分子と屈折率差を生じるために、光は散乱される。この
ようにして光がON、OFFされ表示が実現される。従
来の高分子分散型液晶では三次元構造に液晶を閉じ込め
ることで、電界無印加時には液晶分子の配向を不均一化
(ランダム化)し光を散乱せしめたが、本発明ではこの
三次元構造の替わりに不均一な電界分布を利用して液晶
分子の配向を不均一化(ランダム化)するものである。
こうすることで三次元構造体、すなわち、高分子マトリ
ックス構造を採用することなく、液晶分子の配向を不均
一化できるので高分子分散型液晶の持つ欠点を解決する
ことができた。
【0005】図1に基ずいて本発明を具体的に説明す
る。但し、本発明は図1に記載のものに限定されるもの
ではない。通常の単純マトリックス構成では、上下電極
は基板にたいして平行で一様な構造をしており、電極に
電圧を印加したとき、画素内の電界は電極に対して垂直
で均一な分布になる。これに対して本発明では、画素内
の電界分布を空間的に不均一にする手段を設け、これに
より液晶分布の配向を不均一化することで、電圧を印加
したときに入射光を散乱させるものである。画素内の電
界を空間的に不均一にする手段の例としては、例えば、
図1の(a)に示したように、一対の電極の一方が平面
電極である場合、該電極に対して平行でない面を有する
球面状あるいは半球状の曲面のもの、または、図1の
(b)に示したように微細なストライプ状形状の電極を
対向電極として使用する場合があげられる。さらには、
平面電極上に穴形状例えば三角形以上の多角形の穴を設
けたものであってもよい。ただし、本発明で採用する電
極の形状は、前記のような形状のものに限定されるもの
ではない。要するに、画素内の電極を不均一にすること
ができる形状のものであればよい。また、対向電極の組
合せも、一方が平面電極の場合だけでなく、前記のよう
な曲面を有する電極またはストライプ状形状の電極同
志、またはこれらを組合せたものを対向電極として使用
することができる。これら電極の大きさは、セルギャッ
プあるいは電極間ギャップの大きさ等を考慮して適宜好
ましい範囲が設定されるが、例えばセルギャップ2〜2
0μmの場合、底面の円の直径が2〜80μm、高さが
1〜10μmの範囲が適当である。また、微細なストラ
イプ状電極の場合は対向画素電極の形状にもよるが、電
極幅2〜70μm、ギャップ2〜50μm程度が適当な
範囲である。
【0006】次に作製方法について述べる。先ず基板
1,1′上に電極2,2′を形成する。基板材料として
は、ガラス基板を通常使用するが、これに限定されるも
のではない。特に、基板の少なくとも一方を高分子フィ
ルムまたは、コート膜を設けた高分子フィルムにした場
合にはガラス基板とくらべて、基板を薄く、軽くできる
のでパネルの軽薄化が可能となる。更に、2枚の基板と
も高分子フィルムとした場合には、更に軽薄化できるだ
けでなく、衝撃に強く、屈曲性に富んだパネルを実現で
きる。高分子材料としてはPET,PES,PEEK,
ポリアリレート等が使用できる。電極2,2′について
は透過モードのパネルであれば、両方を透明電極とす
る。また、反射モードの場合には光の入射側を透明電極
とし、他方を反射率の高い金属電極としても良い。透明
電極または金属電極の材料はそれぞれ、SnO2,In2
3,ITO,ZnO,ZnO:Al等またはAl,C
r,Ni,Ni−Cr,Ta,W等である。製膜方法は
通常の気相法(スパッタ、蒸着)で行ない、膜厚は数1
00〜数1000Åである。画素内の電界を不均一にす
るため、通常のフォトリソ・エッチングのプロセスによ
って電極層に曲面を形成、あるいは所定のストライプ状
に電極をパターン化する方法、あるいは、基板自体の表
面に曲面あるいはストライプ状等の凹凸を設け、該凹凸
面上に電極層を形成する方法によって画素内の電界を空
間的に不均一とすることのできる電極の形状とする。基
板を形成する手段としては、スタンパー法、ドライエッ
チング法等が使用できる。
【0007】前記のようにして作成した電極付きの基板
を、電極面を内側にして貼り合わせセルを形成し、該セ
ル中に液晶を注入し液晶セルを形成した。本発明で使用
する液晶としては、通常使用されているネマティック液
晶等が挙げられる。前記基板の一方には、画素電極及び
画素電極に信号を送る信号線が設けられ、かつ該画素電
極と信号線との間に電気的なスイッチング素子、特に該
スイッチング素子としては金属−絶縁体−金属からなる
薄膜二端子素子を設けたものが好ましい。さらに好まし
くは、前記絶縁体が硬質炭素膜であるものである。
【0008】前記絶縁体として硬質炭素膜を用いた薄膜
二端子素子について、図4に基づいて具体的に説明す
る。先ず、基板上に画素電極用透明電極材料を蒸着、ス
パッタリング等の方法で堆積し、所定のパターンにパタ
ーニングし、画素電極10、次に、蒸着、スパッタリン
グ等の方法で下部電極用導体薄膜を形成し、ウエット又
はドライエッチングにより所定のパターンにパターニン
グして下部電極となる第1導体13とし、その上にプラ
ズマCVD法、イオンビーム法等により硬質炭素膜11
を被覆後、ドライエッチング、ウエットエッチング又は
レジストを用いるリフトオフ法により所定のパターンに
パターニングして絶縁膜とし、次にその上に蒸着、スパ
ッタリング等の方法によりバスライン用導体薄膜を被覆
し、所定のパターンにパターニングしてバスラインとな
る信号線12を形成し、最後に第1導体13の不必要部
分を除去し、透明電極パターンを露出させ、画素電極1
0とする。この場合、MIM素子の構成はこれに限られ
るものではなく、MIM素子の作製後、最上層に透明電
極を設けたもの、透明電極が上部又は下部電極を兼ねた
構成のもの、下部電極の側面にMIM素子を形成したも
の等、種々の変形が可能である。ここで下部電極、上部
電極及び透明電極の厚さは通常、夫々数百〜数千Å、数
百〜数千Å、数百〜数千Åの範囲である。硬質炭素膜の
厚さは、100〜8000Å、望ましくは200〜50
00Å、さらに望ましくは300〜4000Åの範囲で
ある。又プラスチック基板の場合、いままでその耐熱性
から能動素子を用いたアクティブマトリックス装置の作
製が非常に困難であった。しかし硬質炭素膜は室温程度
の基板温度で良質な膜の作製が可能であり、プラスチッ
ク基板においても作製が可能であり、非常に有効な画質
向上手段である。
【0009】次に本発明で使用されるMIM素子の材料
について更に詳しく説明する。下部電極となる第1導体
13の材料としては、Al,Ta,Cr,W,Mo,P
t,Ni,Ti,Cu,Au,W,ITO,ZnO:A
l,In23,SnO2等種々の導電体が使用される。
次に信号線となる第2導体18の材料としては、Al,
Cr,Ni,Mo,Pt,Ag,Ti,Cu,Au,
W,Ta,ITO,ZnO:Al,In23,SnO2
等種々の導電体が使用されるが、I−V特性の安定性及
び信頼性が特に優れている点からNi,Pt,Agが好
ましい。絶縁膜として硬質炭素膜を用いたMIM素子は
電極の種類を変えても対称性が変化せず、またlnI∝
√Vの関係からプールフレンケル型の伝導をしているこ
とが判る。またこのことからこの種のMIM素子の場
合、上部電極と下部電極との組合せをどのようにしても
よいことが判る。しかし硬質炭素膜と電極との密着力や
界面状態により素子特性(I−V特性)の劣化及び変化
が生じる。これらを考慮すると、Ni,Pt,Agが良
いことがわかった。
【0010】本発明のMIM素子の電流−電圧特性は図
6のように示され、この特性は近似的には以下に示すよ
うな伝導式で表わされる。
【数1】 I:電流 V:印加電圧 κ:導電係数 β:プールフ
レンケル係数 n:キャリヤ密度 μ:キャリヤモビリティ q:電子
の電荷量 Φ:トラップ深さ ρ:比抵抗 d:絶縁膜の厚さ
(Å) k:ボルツマン定数 T:雰囲気温度 ε1:硬質炭素
膜の誘電率 ε2:真空誘電率
【0011】本発明デバイスのMIM素子に使用する硬
質炭素膜について詳しく説明する。硬質炭素膜を形成す
るためには有機化合物ガス、特に炭化水素ガスが用いら
れる。これら原料における相状態は常温、常圧において
必ずしも気相である必要はなく、加熱或は減圧等により
溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれば、液
相でも固相でも使用可能である。原料ガスとしての炭化
水素ガスについては、例えばCH4,C28,C410
のパラフィン系炭化水素、C24等のオレフィン系炭化
水素、ジオレフィン系炭化水素、アセチレン系炭化水
素、さらには芳香族炭化水素などすベての炭化水素を少
なくとも含むガスが使用可能である。また、炭化水素以
外でも、例えばアルコール類、ケトン類、エーテル類、
エステル類等であって少なくとも炭素元素を含む化合物
であれば使用可能である。本発明における原料ガスから
の硬質炭素膜の形成方法としては、成膜活性種が直流、
低周波、高周波或いはマイクロ波等を用いたプラズマ法
により生成されるプラズマ状態を経て形成される方法が
好ましいが、より大面積化、均一性向上及び/又は低温
成膜の目的で低圧下で堆積を行わせしめるのには磁界効
果を利用する方法がさらに好ましい。また、高温におけ
る熱分解によっても活性種を形成できる。その他にも、
イオン化蒸着法、或いはイオンビーム蒸着法等により生
成されるイオン状態を経て形成されてもよいし、真空蒸
着法或いはスパッタリング法等により生成される中性粒
子から形成されてもよいし、さらには、これらの組み合
せにより形成されてもよい。こうして作製される硬質炭
素膜の堆積条件の一例はプラズマCVD法の場合、概ね
次の通りである。 RF出力:0.1〜50W/cm2 圧 力:10-3〜10Torr 堆積温度:室温〜300℃で行うことができるが、好ま
しくは室温〜250℃ このプラズマ状態により原料ガスがラジカルとイオンと
に分解され反応することによって、基板上に炭素原子C
と水素原子Hとからなるアモルファス(非晶質)及び微
結晶質(結晶の大きさは数10Å〜数μm)の少くとも
一方を含む硬質炭素膜が堆積する。硬質炭素膜の諸特性
を表−1に示す。 (以下余白)
【表1】 注)測定法; 比抵抗(ρ) :コプレナー型セルによるI-V特性より
求める。 光学的バンドギャップ(Egopt):分光特性から吸
収係数(α)を求め、数2式の関係より決定。
【数2】 膜中水素量〔C(H)〕:赤外吸収スペクトルから29
00cm-1付近のピークを積分し、吸収断面積Aを掛け
て求める。すなわち、〔C(H)〕=A・∫α(ν)/
ν・dν SP3/SP2比:赤外吸収スペクトルを、SP3,SP2
にそれぞれ帰属されるガウス関数に分解し、その面積比
より求める。 ビッカース硬度(H):マイクロビッカース計による。 屈折率(n) :エリプソメーターによる。 欠陥密度 :ESRによる。
【0012】こうして形成される硬質炭素膜はIR吸収
法及びラマン分光法による分析の結果、炭素原子にSP
3の混成軌道とSP2の混成軌道とを形成した原子間結合
が混在していることが明らかになっている。SP3結合
とSP2結合の比率は、IRスペクトルをピーク分離す
ることで概ね推定できる。IRスペクトルには、280
0〜3150cm-1に多くのモードのスペクトルが重な
って測定されるが、夫々の波数に対応するピークの帰属
は明らかになっており、ガウス分布によってピーク分離
を行ない、夫々のピーク面積を算出し、その比率を求め
ればSP3/SP2を知ることができる(図6)。また、
前記硬質炭素膜は、X線及び電子線回折分析によればア
モルファス状態(a-C:H)、及び/又は約50Å〜
5μm程度の微結晶粒を含むアモルファス状態にあるこ
とが判っている。一般に量産に適しているプラズマCV
D法の場合には、RF出力が小さいほど膜の比抵抗値お
よび硬度が増加し、低圧力なほど活性種の寿命が増加す
るために基板温度の低温化、大面積での均一化が図れ、
且つ比抵抗及び硬度が増加する傾向にある。更に、低圧
力ではプラズマ密度が減少するため、磁場閉じ込め効果
を利用する方法は比抵抗の増加により効果的である。さ
らに、このプラズマCVD法は常温〜150℃程度の比
較的低い温度条件でも同様に良質の硬質炭素膜を形成で
きるという特徴を有しているため、MIM素子製造プロ
セスの低温化には最適である。したがって、使用する基
板材料の選択自由度が広がり、基板温度をコントロール
し易くするために大面積に均一な膜が得られるという特
徴をもっている。また硬質炭素膜の構造、物性は、広範
囲に制御可能であるため、デバイス特性を自由に設計で
きる利点もある。さらには膜の誘電率も2〜6と従来の
MIM素子に使用されていたTa25,Al23,SiN
xと比較して小さいため、同じ電気容量を持った素子を
作る場合、素子サイズが大きくてすむので、それほど微
細加工を必要とせず、歩留りが向上する(駆動条件の関
係からLCDとMIM素子の容量比はC(LCD)/C
(MIM)=10:1程度必要である)。また、素子急
峻性は、β∝1/√ε・√dであるため、比誘電率εが
小さければ急峻性は大きくなり、オン電流Ionとオフ電
流Ioffとの比が大きくとれるようになる。このためよ
り低デューティ比でのLCD駆動が可能となり、高密度
のLCDが実現できる。さらに膜の硬度が高いため、セ
ル化工程による損傷が少なくこの点からも歩留りが向上
する。以上の点を鑑みるに、硬質炭素膜を使用すること
で、低コスト、階調性(カラー化)、高密度LCDが実
現できる。さらにこの硬質炭素膜が炭素原子及び水素原
子の他に、周期律表第III族元素、同第IV族元素、同第
V族元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、
窒素原子、酸素元素、カルコゲン系元素又はハロゲン原
子を構成元素として含んでもよい。構成元素の1つとし
て周期律表第III族元素、同じく第V族元素、アルカリ
金属元素、アルカリ土類金属元素、窒素原子又は酸素原
子を導入したものは硬質炭素膜の膜厚をノンドープのも
のに比べて約2〜3倍に厚くすることができ、またこれ
により素子作製時のピンホールの発生を防止すると共
に、素子の機械的強度を飛躍的に向上することができ
る。更に窒素原子又は酸素原子の場合は以下に述べるよ
うな周期律表第IV族元素等の場合と同様な効果がある。
同様に周期律表第IV族元素、カルコゲン系元素又はハロ
ゲン元素を導入したものは硬質炭素膜の安定性が飛躍的
に向上すると共に、膜の硬度も改善されることも相まっ
て高信頼性の素子が作製できる。これらの効果が得られ
るのは第IV族元素及びカルコゲン系元素の場合は硬質炭
素膜中に存在する活性な2重結合を減少させるからであ
り、またハロゲン元素の場合は、1)水素に対する引抜き
反応により原料ガスの分解を促進して膜中のダングリン
グボンドを減少させ、2)成膜過程でハロゲン元素XがC
−H結合中の水素を引抜いてこれと置換し、C−X結合
として膜中に入り、結合エネルギーが増大する(C−H
間及びC−X間の結合エネルギーはC−X間の方が大き
い)からである。これらの元素を膜の構成元素とするた
めには、原料ガスとしては炭化水素ガス及び水素の他に
必要に応じてドーパントとして膜中に周期律表第III族
元素、同第IV族元素、同第V族元素、アルカリ金属元
素、アルカリ土類金属元素、窒素原子、酸素原子、カル
コゲン系元素又はハロゲン元素を含有させるために、こ
れらの元素又は原子を含む化合物(又は分子)(以下、こ
れらを「他の化合物」ということもある)のガスが用い
られる。
【0013】ここで周期律表第III族元素を含む化合物
としては、例えばB(OC253,B26,BCl3
BBr3,BF3,Al(O−i−C373,(CH3
3Al,(C253Al,(i−C493Al,Al
Cl3,Ga(O−i−C373,(CH33Ga,
(C253Ga,GaCl3,GaBr3,(O−i−
373In,(C253In等がある。周期律表第
IV族元素を含む化合物としては、例えばSi36,(C
253SiH,SiF4,SiH2Cl2,SiCl4
Si(OCH34,Si(OC254,Si(OC3
74,GeCl4,GeH4,Ge(OC254,Ge
(C254,(CH34Sn,(C254Sn,Sn
Cl4等がある。周期律表第V族元素を含む化合物とし
ては、例えばPH3,PF3,PF5,PCl23,PC
3,PCl2F,PBr3,PO(OCH33,P(C2
53,POCl3,AsH3,AsCl3,AsBr3
AsF3,AsF5,AsCl3,SbH3,SbF3,S
bCl3,Sb(OC253等がある。アルカリ金属原
子を含む化合物としては、例えばLiO−i−C37
NaO−i−C37,KO−i−C37等がある。アル
カリ土類金属原子を含む化合物としては、例えばCa
(OC253,Mg(OC252,(C252Mg
等がある。窒素原子を含む化合物としては、例えば窒素
ガス、アンモニア等の無機化合物、アミノ基、シアノ基
等の官能基を有する有機化合物及び窒素を含む複素環等
がある。酸素原子を含む化合物としては、例えば酸素ガ
ス、オゾン、水(水蒸気)、過酸化水素、一酸化炭素、
二酸化炭素、亜酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、三
酸化二窒素、五酸化二窒素、三酸化窒素等の無機化合
物、水酸基、アルデヒド基、アシル基、ケトン基、ニト
ロ基、ニトロソ基、スルホン基、エーテル結合、エステ
ル結合、ペプチド結合、酸素を含む複素環等の官能基或
いは結合を有する有機化合物、更には金属アルコキシド
等が挙げられる。カルコゲン系元素を含む化合物として
は、例えばH2S,(CH3)(CH2)4S(CH2)4CH3
CH2=CHCH2SCH2CH=CH2,C25SC
25,C25SCH3,チオフェン、H2Se,(C
252Se,H2Te等がある。またハロゲン元素を含
む化合物としては、例えば弗素、塩素、臭素、沃素、弗
化水素、弗化炭素、弗化塩素、弗化臭素、弗化沃素、塩
化水素、塩化臭素、塩化沃素、臭化水素、臭化沃素、沃
化水素等の無機化合物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン
化アリール、ハロゲン化スチレン、ハロゲン化ポリメチ
レン、ハロホルム等の有機化合物が用いられる。液晶駆
動MIM素子として好適な硬質炭素膜は、駆動条件から
膜厚が100〜8000Åに、比抵抗が106〜1013
Ω・cmの範囲であることが有利である。なお、駆動電
圧と耐圧(絶縁破壊電圧)とのマージンを考慮すると膜
厚は200Å以上であることが望ましく、また、画素部
と薄膜二端子素子部の段差(セルギャップ差)に起因す
る色むらが実用上問題とならないようにするには膜厚は
6000Å以下であることが望ましいことから、硬質炭
素膜の膜厚は200〜6000Å、比抵抗は5×106
〜1013Ω・cmであることがより好ましい。硬質炭素
膜のピンホールによる素子の欠陥数は膜厚の減少にとも
なって増加し、300Å以下では特に顕著になること
(欠陥率は1%を越える)、及び、膜厚の面内分布の均
一性(ひいては素子特性の均一性)が確保できなくなる
(膜厚制御の精度は30Å程度が限度で、膜厚のバラツ
キが10%を越える)ことから、膜厚は300Å以上で
あることがより望ましい。また、ストレスによる硬質炭
素膜の剥離が起こりにくくするため、及び、より低デュ
ーティ比(望ましくは1/1000以下)で駆動するた
めに、膜厚は4000Å以下であることがより望まし
い。これらを総合して考慮すると、硬質炭素膜の膜厚は
300〜4000Å、比抵抗率は107〜1011Ω・c
mが特にのぞましい。
【0014】
【実施例】
実施例1 先ず、ガラス基板上に微細なストライプ状の透明電極を
形成した。電極材料はITOでシート抵抗は20Ω/
□、膜厚約3000Åであった。また、ストライプ巾は
約10μm、ギャップは約15〜20μmであった。次
に対向基板上にITOからなる共通電極(ストライプ状
ではあるが微細パターンではなく、ストライプ巾約20
0μm、ギャップ約50μmであった。)を設けた。次
にこの2枚の基板の電極面に配向膜(ポリイミド系樹脂
等)を塗布し、ラビング処理をほどこして、電極面を内
側にして貼り合わせた。貼り合わせの際にはセルギャッ
プコントロール用のギャップ剤を塗布し、4辺にシール
剤をスクリーン印刷してから行なう。このようにしてで
きた、セルに液晶(ネマティック液晶)を注入し、注入
口を封止してセルが完成した。パネルに60Hzの矩形
波を印加し、V−T特性を評価したところ、約5V光散
乱が飽和し、コントラスト比は約10程度であった。
【0015】実施例2 先ず、ポリアリレート基板に球面状の凸部を設けた。形
成法はレジストの後退を利用した。ドライエッチング法
を用い(ポリアリレートはO2プラズマ雰囲気で容易に
エッチングできる。)底面の直径が約20μm、高さ約
3μm程度であった。この上に共通電極となるストライ
プ状のITO電極を形成した。次に、MIM素子を次の
ようにして設けた。まず、Alを蒸着法により約100
0Å厚基板上に堆積後微細パターン化して下部電極16
を形成し、その上に、絶縁層17として、硬質炭素膜を
プラズマCVD法により約1500Å厚に堆積させた
後、ドライエッチングによりパターン化した。この時の
硬質炭素膜の成膜条件は以下の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:20 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極18を形成した。こうし
て作製された2枚の対向基板を用いて液晶セルを実施例
1と同様にして作製した。フレーム周波数60Hz、1
/3バイアス、ライン反転の駆動条件でV−T特性を評
価したところ約20V(液晶層+MIMにトータルにか
かる電圧)で駆動が可能であった。また、この時のデュ
ーティー比は1/512でありフリッカー、クロストー
クのない良好な画質であった。
【0016】
【効果】高分子分散型液晶の欠点を解決し、偏光板、バ
ックライトを使用しない、明るく、視野角の広い、高応
答速度、高精細、大画面のフラットパネルディスプレイ
が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画素内の電界が空間的に不均一な状態
である液晶表示装置の実施例を示す。 (a)球面状電極を使用した場合の例である。 (b)微細ストライプ状電極を使用した場合の例であ
る。
【図2】本発明の液晶表示装置の基板上の画素電極、絶
縁層および信号線との結合関係を示す図である。
【図3】図2の1画素電極についての平面図である。
【図4】本発明で使用する絶縁体として硬質炭素膜を採
用したMIM型素子の1例を示す斜視図である。
【図5】前記硬質炭素膜のIRスペクトルのガウス分布
図である。
【図6】本発明のMIM型素子の典形的なI−V特性お
よびlnI−√Vを示す。
【符号の説明】
1 基板 1′ 基板 2 電極 2′ 電極 10 画素電極 11 絶縁体 12 信号線 13 第1導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 勝幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 亀山 健司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭64−33521(JP,A) 特開 平3−23421(JP,A) 特開 平3−23422(JP,A) 特開 平2−234132(JP,A) 特開 平5−158019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1334 G02F 1/1333 500 G02F 1/1343 G02F 1/1365

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の基板が透明である一対
    の電極付き基板および該基板間に高分子分散型液晶層を
    有する液晶表示装置において、画素内の電界分布を不均
    一化する手段を設けたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記基板の一方に画素電極及び該画素電
    極に信号を送る信号線が設けられ、かつ該画素電極と信
    号線との間に電気的なスイッチング素子が設けられてい
    る請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング素子が、金属−絶縁体
    −金属からなる薄膜二端子素子であって、該絶縁体が硬
    質炭素膜である請求項2記載の液晶表示装置。
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