JP3178366B2 - 燃焼排ガス部材用めっき鋼板 - Google Patents

燃焼排ガス部材用めっき鋼板

Info

Publication number
JP3178366B2
JP3178366B2 JP06088297A JP6088297A JP3178366B2 JP 3178366 B2 JP3178366 B2 JP 3178366B2 JP 06088297 A JP06088297 A JP 06088297A JP 6088297 A JP6088297 A JP 6088297A JP 3178366 B2 JP3178366 B2 JP 3178366B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
plating layer
steel sheet
combustion exhaust
corrosion resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06088297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10251868A (ja
Inventor
克郎 平山
淳一 内田
国博 福井
啓司 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP06088297A priority Critical patent/JP3178366B2/ja
Publication of JPH10251868A publication Critical patent/JPH10251868A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3178366B2 publication Critical patent/JP3178366B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用マ
フラー等の燃焼排ガス部材に使用するのに好適な、耐燃
焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性に優れた燃焼
排ガス部材用めっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用マフラー等の燃焼排
ガス部材を構成する燃焼排ガス部材用鋼板として、耐食
性の観点から、一般的にステンレス鋼板やAlめっき鋼板
が使用されてきた。
【0003】一方、大気汚染防止を目的とした排ガス規
制法の改正・強化に対応して、エンジンや排ガス浄化シ
ステム等の改良が行われている。このため、排ガスの組
成が変化しており、従来から使用されてきたステンレス
鋼板やAlめっき鋼板では、燃焼排ガス部材用鋼板として
要求される耐食性が充分ではなく、腐食速度が高くなる
ことが判明した。
【0004】このように腐食速度が高くなる理由は、排
ガス中に含まれる NH4 + やSO4 2- 、さらにはCl- 等の腐
食性成分が増加してきているためと考えられる。また、
ガソリン燃料についても同様に大気汚染防止の観点から
様々な改良が行われている。そのため、ガソリン燃料種
の変更によっても排ガスの組成が変化し、より一層腐食
が促進されることも考えられる。
【0005】さらに、自動車用マフラー材の場合には、
マフラー本体の内部における排ガスによる腐食だけでな
く、外部における腐食をも考慮する必要がある。すなわ
ち、例えばAlめっき鋼板を自動車用マフラー材に用いる
場合、コスト上昇を抑制するためにめっき母材に普通鋼
板を用いることがある。このため、走行中の石跳ね等に
よりマフラー本体の外部が損傷すると、この損傷部の防
食性能は、めっき母材にステンレス鋼板を用いた場合に
比較すると、著しく劣化する。
【0006】めっき母材にステンレス鋼板を用いれば、
このような損傷部の防食性能を確保することはできるも
のの、この場合には、塩水雰囲気における腐食が著しく
なる。そのため、降雪寒冷時における路面凍結防止のた
めに道路に岩塩を含む融雪剤を散布する地域において
は、Alめっき鋼板をめっき母材として用いた場合よりも
耐食性が劣化してしまうこともある。
【0007】このような問題を解決するため、本出願人
は、先に特開平2−267294号公報により、燃焼排ガス部
材用材料として、Crを適量含有する鋼板をめっき母材と
し、Ni、CoおよびCrの少なくとも1 種よりなる中間めっ
き層と、Al−Mn合金めっき層とを有する燃焼排ガス部材
および燃焼部材用めっき鋼板を提案した。
【0008】この燃焼排ガス部材および燃焼部材用めっ
き鋼板は、上層であるAl−Mn合金めっき層とめっき母材
との間に生成するとめっき密着性を劣化させるFe−Al合
金層の生成を防止するために、中間めっき層を設けたも
のである。そのため、Al−Mn合金めっき層の作用によ
り、耐燃焼排ガス腐食性、耐熱性および加熱後耐食性に
優れており、新しい燃焼排ガス部材用材料としても充分
に期待できるものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この提案にかかる燃焼
排ガス部材および燃焼部材用めっき鋼板は、確かに優れ
た性能を有するものであるが、本発明者らはより一層の
性能向上を意図してさらに検討を重ねた結果、耐食性に
関して以下のような課題が存在することがわかった。
【0010】すなわち、自動車用マフラー内において排
ガスが急激に冷却されることにより凝縮水が発生する
が、この凝縮水中にSO3 2- が存在すると、前述の燃焼排
ガス部材および燃焼部材用めっき鋼板の耐食性が著しく
劣化してしまう。
【0011】程度の違いはあるものの、凝縮水には通常
SO3 2- が存在するため、SO3 2- 存在環境下における耐食
性を改善することは、燃焼排ガス部材鋼板としては極め
て重要である。本発明の目的は、耐燃焼排ガス腐食性お
よび耐加熱後塩害腐食性に優れた燃焼排ガス部材用めっ
き鋼板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明の要旨
は、表面に、Alを1重量%以上70重量%以下含有するZn
−Al合金めっき層である第一めっき層30g/m2以上150 g/
m2以下と、この第一めっき層の上にMnを1重量%以上50
重量%以下含有するAl−Mn合金めっき層である第二めっ
き層1g/m2以上50g/m2以下とを備えることを特徴とす
る、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性に優
れた燃焼排ガス部材用めっき鋼板である。
【0013】この燃焼排ガス部材用めっき鋼板では、さ
らに、第二めっき層の上にクロメート皮膜を形成しても
よい。なお、本明細書内においては、付着量はいずれも
片面についての量を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる燃焼排ガス
部材用めっき鋼板の実施形態について、詳細に説明す
る。本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼板は、め
っき母材の表面に形成された第一めっき層と、第一めっ
き層の表面に形成された第二めっき層とを備える。以
下、これらについて順次説明する。
【0015】(めっき母材)めっき母材は、通常は冷延鋼
板が用いられるが冷延鋼板に限定されるものではなく、
熱延鋼板を用いることもできる。また、特定種の鋼板に
は限定されない。例えば、普通鋼板やステンレス鋼板、
さらには深絞り用冷延鋼板を例示することができる。燃
焼排ガス部材として要求される仕様に応じて、適宜選択
して用いればよい。
【0016】(第一めっき層)めっき母材の表面に、Alを
1重量%以上70重量%以下含有するZn−Al合金めっき層
を第一めっき層として備える。
【0017】本発明において、第一めっき層のAl含有量
が1重量%未満であると十分な耐燃焼排ガス腐食性を得
ることができず、一方Al含有量が70重量%を超えると上
層である第二めっき層との密着性が劣化し、ひいては耐
食性にも悪影響を及ぼす。そこで、本発明では、第一め
っき層のAl含有量を1重量%以上70重量%以下に限定す
る。さらに、めっき鋼板全体としての加工性をも勘案す
ると、Al含有量は、2重量%以上60重量%以下が好まし
い。
【0018】また、本発明において、第一めっき層の付
着量は30 g/m2 以上150 g/m2以下である。付着量が30g/
m2未満であると十分な耐燃焼排ガス腐食性を得ることが
できず、一方付着量が150 g/m2を超えると溶接性および
加工性がいずれも劣化する。そこで、本発明では、第一
めっき層の付着量は30 g/m2 以上150 g/m2以下に限定す
る。同様の観点から、第一めっき層の付着量は50g/m2
上100 g/m2以下が好ましい。
【0019】第一めっき層の形成方法は、特定の方法に
は限定されず、上述した第一めっき層を形成することが
できる方法であれば、等しく適用される。例えば、溶融
めっき法,真空蒸着法, 有機溶媒浴あるいは溶融塩浴か
らの電気めっき法等のめっき方法を適宜選択して用いれ
ばよい。
【0020】(第二めっき層)第一めっき層の表面に、Mn
を1重量%以上50重量%以下含有するAl−Mn合金めっき
層である第二めっき層を備える。
【0021】本発明において、Mn含有量が1重量%未満
であると第二めっき層の皮膜がパウダー状またはデンド
ライト状となり、一方Mn含有量が50重量%を超えると皮
膜が硬化し過ぎて脆くなり、いずれの場合にも、例えば
自動車用マフラー本体を形成する際に行われる絞り加工
等の加工性を劣化させてしまう。そこで、本発明では、
第二めっき層のMn含有量を1重量%以上50重量%以下に
限定する。同様の観点から、第二めっき層のMn含有量
は、15重量%以上40%重量%以下が好ましい。
【0022】また、本発明において、第二めっき層の付
着量は1g/m2以上50g/m2以下である。付着量が1g/m2
満であると十分な耐加熱後塩害腐食性を得ることができ
ず、一方付着量が50g/m2を超えると耐食性改善効果は飽
和し、コストの上昇を伴うだけになってしまう。そこ
で、本発明では、第二めっき層の付着量を1g/m2以上50
g/m2以下に限定する。
【0023】第二めっき層の形成方法も、第一めっき層
の形成方法と同様に特定の方法には限定されない。例え
ば、溶融めっき法、真空蒸着法、有機溶媒浴あるいは溶
融塩浴からの電気めっき法等のめっき方法を例示するこ
とができる。
【0024】また、第一めっき層および第二めっき層
は、めっき母材である鋼板の片面または両面に形成され
る。両面に形成することにより、自動車用のマフラー材
として用いた場合には、マフラー本体の内部の耐食性
(耐燃焼排ガス腐食性) および外部の耐食性 (耐加熱後
塩害腐食性) を改善することができる。
【0025】本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼
板は、以上のように構成されるが、より一層の耐食性改
善を目的に、必要に応じて、第二めっき層の上に、塗布
型クロメート処理、反応型クロメート処理または電解ク
ロメート処理等のクロメート処理を施すことにより、ク
ロメート皮膜を形成してもよい。クロメート処理を施す
場合の処理条件等は、通常のアルミニウムに対するクロ
メート処理と同様でよい。
【0026】このクロメート皮膜の付着量は、10 mg/m2
以上200 mg/m2 以下が好ましい。10mg/m2未満では耐食
性改善効果が明瞭には現れず、一方200 mg/m2 を超えて
形成しても耐食性改善効果が飽和し、コスト上昇を伴う
だけだからである。
【0027】本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼
板は、めっき母材である鋼板の表面に、Zn−Al合金めっ
き層 (第一めっき層) とAl−Mn合金めっき層 (第二めっ
き層) とからなる二層めっきを施すことにより、耐燃焼
排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がいずれも優れ
た燃焼排ガス部材用めっき鋼板が提供される。
【0028】本発明により、耐燃焼排ガス腐食性が改善
される理由は明らかではないが、腐食初期に生成する腐
食生成物 (例えば ZnCl2・4Zn(OH)2) がZn−Al合金めっ
き層(第一めっき層) , およびAl−Mn合金めっき層 (第
二めっき層) から溶出したAlイオンによって、例えば Z
nCl2・4Zn(OH)2と AlCl3・4Al(OH)3との混合物として緻
密化、安定化されて、めっき母材である鋼板の露出部を
覆うことにより、SO3 2- に対する保護膜として作用する
ためと考えられる。塩害環境においても、この腐食生成
物による保護作用が働くため、良好な耐食性が得られる
と考えられる。
【0029】本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼
板の用途は、例示した自動車用マフラー材に限定される
ものではなく、耐燃焼排ガス腐食性が要求される部材で
あれば等しく適用することが可能である。
【0030】特に、本発明にかかる燃焼排ガス部材用め
っき鋼板を自動車用マフラー材に用いる場合には、シェ
ルインナーをステンレス鋼板により構成するとともにシ
ェルアウターを本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき
鋼板により構成することが望ましい。すなわち、本発明
にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼板のめっき皮膜はス
テンレス鋼板に比較して電気化学的に卑であるため、前
述したように構成することにより、シェルインナーとシ
ェルアウターとの接合面に不可避的に生じる微小な隙間
に起因して発生する隙間腐食を解消することができる。
【0031】
【実施例】さらに、本発明を実験データを参照しながら
詳細に説明する。JIS G 3141に規定されているSPCE (深
絞り用冷延鋼板, 板厚:0.6 mm) をめっき母材として用
い、このめっき母材の両面に、第一めっき層として、レ
スカ (株) 製の溶融めっきシミュレーターによりZn−Al
合金めっきを施し、さらに第一めっき層の表面に、第二
めっき層として溶融塩電解法によりAl−Mn合金めっきを
施して本発明例の試料 (試料No.1〜試料No.6) とした。
さらに、得られた二層めっき鋼板の一部にクロメート処
理を行い、これも本発明例の試料 (試料No.7〜試料No.1
2)とした。以下に、各めっき条件およびクロメート処理
条件を列記する。
【0032】Zn−Alめっき条件 浴組成:Al 0.1〜60重量%、残りはZn 浴温度:450 ℃ 浸漬時間:1秒Al−Mnめっき条件 浴組成:AlCl3-NaCl-KCl(AlCl3:61mol%, NaCl:26mol%,
KCl:13mol%) 浴温度:200 ℃ 添加Mn:MnCl2: 0.1〜6000 ppm 電流密度:5〜70 A/dm2 液流速:0.6 m/secクロメート処理 塗布型クロメート (日本パーカライジング製ZMR1415A)
をバーコーターを用いて30 mg/m2塗布した。得られた各
試料は、70mm×150 mmのサイズに切り出し、裏面および
全端面をポリエステルテープでシールした。
【0033】これらの各試料について、マフラー内部に
おける腐食 (燃焼排ガス腐食) を想定した模擬凝縮水に
よる噴霧サイクル試験と、マフラー外部における腐食
(加熱後塩害腐食) を想定した塩水噴霧試験とを行い、
耐燃焼排ガス腐食性および耐塩害腐食性を調査した。各
試験方法を以下に列記する。
【0034】(凝縮水噴霧試験)模擬凝縮水組成 Cl- :500ppm 、SO4 2- :500ppm 、SO3 2- :500ppm 、CO3
2- :2000ppmをそれぞれアンモニウム塩として添加し、p
H:8.5 とした。
【0035】噴霧試験サイクル 各試料を大気中で350 ℃×10時間加熱した後、以下のサ
イクルに供した。
【0036】
【数1】
【0037】(塩水噴霧試験)各試料を大気中で350 ℃×
10時間加熱した後、塩水噴霧試験 (JIS Z 2371に準ず
る) に供した。凝縮水噴霧試験および塩水噴霧試験を10
00時間行った後、各試料の耐食性を評価した。評価方法
を以下に列記する。
【0038】耐食性評価方法 各試料をクエン酸アンモニウム溶液に浸漬し、赤錆を除
去した後、マイクロメーターにより腐食深さを測定し
た。評価内容は以下に示す通りである。 ◎:最大腐食深さ:0.1 mm未満、 ○:最大腐食深さ:0.1 mm以上0.3 mm未満、 △:最大腐食深さ:0.3 mm以上0.6 mm未満、 ×:穴あき 結果を表1 にまとめて示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1における試料No.1から試料No.12 は本
発明例であり、試料No.13 から試料No.22 は比較例であ
る。本発明例である試料No.1から試料No.12 は、いずれ
も凝縮水噴霧試験および塩水噴霧試験ともに優れてお
り、さらにめっき母材として深絞り用冷延鋼板を用いて
いることから、自動車用マフラー材として望ましい特性
を有することがわかる。
【0041】特に、試料No.2〜試料No.4は、第一めっき
層および第二めっき層それぞれの合金組成が本発明の好
適範囲を満足しており、クロメート処理を行わなくと
も、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がい
ずれも著しく優れる。また、試料No.7から試料No.12 で
は、めっき皮膜の表面にクロメート皮膜を形成している
ため、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性が
より向上する。
【0042】これに対し、試料No.13 および試料No.14
は、本発明で規定する第一めっき層および第二めっき層
を備えていないために、ステンレス鋼板であるにもかか
わらず、耐食性 (特に耐燃焼排ガス腐食性) が不足す
る。試料No.15 および試料No.16 では、本発明で規定す
る2層めっきを行っていないため、耐食性 (特に耐加熱
後塩害腐食性) が不足する。
【0043】試料No.17 では、第二めっき層のめっき付
着量が本発明の範囲の下限を下回っているため、耐食性
(特に耐加熱後塩害腐食性) が不足する。試料No.18 で
は、第一めっき層のめっき付着量が本発明の範囲の下限
を下回っているため、耐食性が不足する。
【0044】試料No.19 では、第二めっき層のMn含有量
が本発明の範囲の上限を上回っているため、第二めっき
層 (Al−Mn) 皮膜が硬化し、加工性が低下して耐食性が
不足する。
【0045】試料No.20 では、第二めっき層のMn含有量
が本発明の範囲の下限を下回っているため、第二めっき
層の皮膜がパウダー状となって部分的に剥離し、耐食性
(耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性) が不
足する。
【0046】試料No.21 では、第一めっき層のAl含有量
が本発明の範囲の上限を上回っているため、第一めっき
層と第二めっき層との密着性が劣化し、耐食性が不足す
る。さらに、試料No.22 では、第一めっき層のAl含有量
が本発明の範囲の下限を下回っているため、耐燃焼排ガ
ス腐食性が不足する。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる燃焼排ガス部材用めっき鋼板では、めっき母材であ
る鋼板の表面に、所定の組成のZn−Al合金めっき層 (第
一めっき層) と、所定の組成のAl−Mn合金めっき層 (第
二めっき層) とを、いずれも所定量だけ備えるため、耐
燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がともに優
れためっき鋼板を得ることができた。したがって、本発
明により、自動車用マフラー等の燃焼排ガス部材を構成
するのに好適な燃焼排ガス部材用鋼板を提供することが
できた。かかる効果を有する本発明の意義は極めて著し
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 啓司 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友 金属工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 28/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に、Alを1重量%以上70重量%以下
    含有するZn−Al合金めっき層である第一めっき層30g/m2
    以上150 g/m2以下と、当該第一めっき層の上にMnを1重
    量%以上50重量%以下含有するAl−Mn合金めっき層であ
    る第二めっき層1g/m2以上50g/m2以下とを備えることを
    特徴とする、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐
    食性に優れた燃焼排ガス部材用めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 さらに、前記第二めっき層の上にクロメ
    ート皮膜を備えることを特徴とする請求項1記載の燃焼
    排ガス部材用めっき鋼板。
JP06088297A 1997-03-14 1997-03-14 燃焼排ガス部材用めっき鋼板 Expired - Fee Related JP3178366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06088297A JP3178366B2 (ja) 1997-03-14 1997-03-14 燃焼排ガス部材用めっき鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06088297A JP3178366B2 (ja) 1997-03-14 1997-03-14 燃焼排ガス部材用めっき鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10251868A JPH10251868A (ja) 1998-09-22
JP3178366B2 true JP3178366B2 (ja) 2001-06-18

Family

ID=13155198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06088297A Expired - Fee Related JP3178366B2 (ja) 1997-03-14 1997-03-14 燃焼排ガス部材用めっき鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3178366B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7151195B2 (ja) * 2018-06-14 2022-10-12 スズキ株式会社 防食構造の形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10251868A (ja) 1998-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001316791A (ja) 耐食性、外観に優れた溶融亜鉛−アルミ系めっき鋼板
WO2017060763A1 (en) Steel sheet coated with a metallic coating based on aluminum and comprising titanium
JPS6410593B2 (ja)
JP4023710B2 (ja) 耐食性,耐熱性に優れたホットプレス用アルミ系めっき鋼板およびそれを使用した自動車用部材
JPS58117890A (ja) 高耐食性表面処理鋼板
JP3178366B2 (ja) 燃焼排ガス部材用めっき鋼板
JPS648704B2 (ja)
JP2001131762A (ja) 自動車車体用亜鉛系メッキ鋼板
WO2018043286A1 (ja) 溶融Al-Zn系めっき鋼板
JP3174196B2 (ja) 耐食性の優れた鋼
JP2001355051A (ja) 耐食性に優れた溶融Zn−Sn系めっき鋼板
JPS648069B2 (ja)
JP2002220650A (ja) 耐食性と表面外観に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法
JPS5827356B2 (ja) 高耐食性表面処理鋼板
JP2004277839A (ja) 亜鉛系金属被覆鋼材
JP4537894B2 (ja) 良好な耐食性・溶接性を有する溶融Sn−Zn系めっき鋼板
JPH0711409A (ja) 亜鉛めっき鋼板の製造方法
JPH0210236B2 (ja)
JP3357467B2 (ja) 耐食性と耐摩耗性に優れた溶融亜鉛めっき鋼材およびその製造方法
JPH06264215A (ja) 自動車排気系機器用蒸着めっきステンレス鋼材
JP2004091879A (ja) 端面および傷部の耐食性に優れる亜鉛系金属被覆鋼材
JP2002275660A (ja) 耐食性に優れた自動車用燃料タンクおよび給油管用ステンレス鋼板
JPH11217682A (ja) 塗装後耐食性に優れた燃料容器用表面処理鋼板
JPH05179424A (ja) 表裏異種めっき鋼板
JP2016169418A (ja) 塗装かつ犠牲防食効果を利用した耐穴あき性に優れた自動車用部材および自動車用給油管

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010313

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees