JPH10251868A - 燃焼排ガス部材用めっき鋼板 - Google Patents

燃焼排ガス部材用めっき鋼板

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JPH10251868A
JPH10251868A JP6088297A JP6088297A JPH10251868A JP H10251868 A JPH10251868 A JP H10251868A JP 6088297 A JP6088297 A JP 6088297A JP 6088297 A JP6088297 A JP 6088297A JP H10251868 A JPH10251868 A JP H10251868A
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Katsuro Hirayama
克郎 平山
Junichi Uchida
淳一 内田
Kunihiro Fukui
国博 福井
Keiji Miki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の燃焼排ガス部材用めっき鋼板では、耐
燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がともに不
足する。 【解決手段】 表面に、少なくともAlを1重量%以上70
重量%以下含有するZn−Al合金めっき層である第一めっ
き層30g/m2以上150 g/m2以下と、この第一めっき層の上
にMnを1重量%以上50重量%以下含有するAl−Mn合金め
っき層である第二めっき層1g/m2以上50g/m2以下とを備
えるめっき鋼板である。主に、第一めっき層により耐燃
焼排ガス腐食性が、第二めっき層により耐加熱後塩害腐
食性が、いずれも確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用マ
フラー等の燃焼排ガス部材に使用するのに好適な、耐燃
焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性に優れた燃焼
排ガス部材用めっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用マフラー等の燃焼排
ガス部材を構成する燃焼排ガス部材用鋼板として、耐食
性の観点から、一般的にステンレス鋼板やAlめっき鋼板
が使用されてきた。
【0003】一方、大気汚染防止を目的とした排ガス規
制法の改正・強化に対応して、エンジンや排ガス浄化シ
ステム等の改良が行われている。このため、排ガスの組
成が変化しており、従来から使用されてきたステンレス
鋼板やAlめっき鋼板では、燃焼排ガス部材用鋼板として
要求される耐食性が充分ではなく、腐食速度が高くなる
ことが判明した。
【0004】このように腐食速度が高くなる理由は、排
ガス中に含まれる NH4 + やSO4 2- 、さらにはCl- 等の腐
食性成分が増加してきているためと考えられる。また、
ガソリン燃料についても同様に大気汚染防止の観点から
様々な改良が行われている。そのため、ガソリン燃料種
の変更によっても排ガスの組成が変化し、より一層腐食
が促進されることも考えられる。
【0005】さらに、自動車用マフラー材の場合には、
マフラー本体の内部における排ガスによる腐食だけでな
く、外部における腐食をも考慮する必要がある。すなわ
ち、例えばAlめっき鋼板を自動車用マフラー材に用いる
場合、コスト上昇を抑制するためにめっき母材に普通鋼
板を用いることがある。このため、走行中の石跳ね等に
よりマフラー本体の外部が損傷すると、この損傷部の防
食性能は、めっき母材にステンレス鋼板を用いた場合に
比較すると、著しく劣化する。
【0006】めっき母材にステンレス鋼板を用いれば、
このような損傷部の防食性能を確保することはできるも
のの、この場合には、塩水雰囲気における腐食が著しく
なる。そのため、降雪寒冷時における路面凍結防止のた
めに道路に岩塩を含む融雪剤を散布する地域において
は、Alめっき鋼板をめっき母材として用いた場合よりも
耐食性が劣化してしまうこともある。
【0007】このような問題を解決するため、本出願人
は、先に特開平2−267294号公報により、燃焼排ガス部
材用材料として、Crを適量含有する鋼板をめっき母材と
し、Ni、CoおよびCrの少なくとも1 種よりなる中間めっ
き層と、Al−Mn合金めっき層とを有する燃焼排ガス部材
および燃焼部材用めっき鋼板を提案した。
【0008】この燃焼排ガス部材および燃焼部材用めっ
き鋼板は、上層であるAl−Mn合金めっき層とめっき母材
との間に生成するとめっき密着性を劣化させるFe−Al合
金層の生成を防止するために、中間めっき層を設けたも
のである。そのため、Al−Mn合金めっき層の作用によ
り、耐燃焼排ガス腐食性、耐熱性および加熱後耐食性に
優れており、新しい燃焼排ガス部材用材料としても充分
に期待できるものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この提案にかかる燃焼
排ガス部材および燃焼部材用めっき鋼板は、確かに優れ
た性能を有するものであるが、本発明者らはより一層の
性能向上を意図してさらに検討を重ねた結果、耐食性に
関して以下のような課題が存在することがわかった。
【0010】すなわち、自動車用マフラー内において排
ガスが急激に冷却されることにより凝縮水が発生する
が、この凝縮水中にSO3 2- が存在すると、前述の燃焼排
ガス部材および燃焼部材用めっき鋼板の耐食性が著しく
劣化してしまう。
【0011】程度の違いはあるものの、凝縮水には通常
SO3 2- が存在するため、SO3 2- 存在環境下における耐食
性を改善することは、燃焼排ガス部材鋼板としては極め
て重要である。本発明の目的は、耐燃焼排ガス腐食性お
よび耐加熱後塩害腐食性に優れた燃焼排ガス部材用めっ
き鋼板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明の要旨
は、表面に、Alを1重量%以上70重量%以下含有するZn
−Al合金めっき層である第一めっき層30g/m2以上150 g/
m2以下と、この第一めっき層の上にMnを1重量%以上50
重量%以下含有するAl−Mn合金めっき層である第二めっ
き層1g/m2以上50g/m2以下とを備えることを特徴とす
る、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性に優
れた燃焼排ガス部材用めっき鋼板である。
【0013】この燃焼排ガス部材用めっき鋼板では、さ
らに、第二めっき層の上にクロメート皮膜を形成しても
よい。なお、本明細書内においては、付着量はいずれも
片面についての量を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる燃焼排ガス
部材用めっき鋼板の実施形態について、詳細に説明す
る。本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼板は、め
っき母材の表面に形成された第一めっき層と、第一めっ
き層の表面に形成された第二めっき層とを備える。以
下、これらについて順次説明する。
【0015】(めっき母材)めっき母材は、通常は冷延鋼
板が用いられるが冷延鋼板に限定されるものではなく、
熱延鋼板を用いることもできる。また、特定種の鋼板に
は限定されない。例えば、普通鋼板やステンレス鋼板、
さらには深絞り用冷延鋼板を例示することができる。燃
焼排ガス部材として要求される仕様に応じて、適宜選択
して用いればよい。
【0016】(第一めっき層)めっき母材の表面に、Alを
1重量%以上70重量%以下含有するZn−Al合金めっき層
を第一めっき層として備える。
【0017】本発明において、第一めっき層のAl含有量
が1重量%未満であると十分な耐燃焼排ガス腐食性を得
ることができず、一方Al含有量が70重量%を超えると上
層である第二めっき層との密着性が劣化し、ひいては耐
食性にも悪影響を及ぼす。そこで、本発明では、第一め
っき層のAl含有量を1重量%以上70重量%以下に限定す
る。さらに、めっき鋼板全体としての加工性をも勘案す
ると、Al含有量は、2重量%以上60重量%以下が好まし
い。
【0018】また、本発明において、第一めっき層の付
着量は30 g/m2 以上150 g/m2以下である。付着量が30g/
m2未満であると十分な耐燃焼排ガス腐食性を得ることが
できず、一方付着量が150 g/m2を超えると溶接性および
加工性がいずれも劣化する。そこで、本発明では、第一
めっき層の付着量は30 g/m2 以上150 g/m2以下に限定す
る。同様の観点から、第一めっき層の付着量は50g/m2
上100 g/m2以下が好ましい。
【0019】第一めっき層の形成方法は、特定の方法に
は限定されず、上述した第一めっき層を形成することが
できる方法であれば、等しく適用される。例えば、溶融
めっき法,真空蒸着法, 有機溶媒浴あるいは溶融塩浴か
らの電気めっき法等のめっき方法を適宜選択して用いれ
ばよい。
【0020】(第二めっき層)第一めっき層の表面に、Mn
を1重量%以上50重量%以下含有するAl−Mn合金めっき
層である第二めっき層を備える。
【0021】本発明において、Mn含有量が1重量%未満
であると第二めっき層の皮膜がパウダー状またはデンド
ライト状となり、一方Mn含有量が50重量%を超えると皮
膜が硬化し過ぎて脆くなり、いずれの場合にも、例えば
自動車用マフラー本体を形成する際に行われる絞り加工
等の加工性を劣化させてしまう。そこで、本発明では、
第二めっき層のMn含有量を1重量%以上50重量%以下に
限定する。同様の観点から、第二めっき層のMn含有量
は、15重量%以上40%重量%以下が好ましい。
【0022】また、本発明において、第二めっき層の付
着量は1g/m2以上50g/m2以下である。付着量が1g/m2
満であると十分な耐加熱後塩害腐食性を得ることができ
ず、一方付着量が50g/m2を超えると耐食性改善効果は飽
和し、コストの上昇を伴うだけになってしまう。そこ
で、本発明では、第二めっき層の付着量を1g/m2以上50
g/m2以下に限定する。
【0023】第二めっき層の形成方法も、第一めっき層
の形成方法と同様に特定の方法には限定されない。例え
ば、溶融めっき法、真空蒸着法、有機溶媒浴あるいは溶
融塩浴からの電気めっき法等のめっき方法を例示するこ
とができる。
【0024】また、第一めっき層および第二めっき層
は、めっき母材である鋼板の片面または両面に形成され
る。両面に形成することにより、自動車用のマフラー材
として用いた場合には、マフラー本体の内部の耐食性
(耐燃焼排ガス腐食性) および外部の耐食性 (耐加熱後
塩害腐食性) を改善することができる。
【0025】本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼
板は、以上のように構成されるが、より一層の耐食性改
善を目的に、必要に応じて、第二めっき層の上に、塗布
型クロメート処理、反応型クロメート処理または電解ク
ロメート処理等のクロメート処理を施すことにより、ク
ロメート皮膜を形成してもよい。クロメート処理を施す
場合の処理条件等は、通常のアルミニウムに対するクロ
メート処理と同様でよい。
【0026】このクロメート皮膜の付着量は、10 mg/m2
以上200 mg/m2 以下が好ましい。10mg/m2未満では耐食
性改善効果が明瞭には現れず、一方200 mg/m2 を超えて
形成しても耐食性改善効果が飽和し、コスト上昇を伴う
だけだからである。
【0027】本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼
板は、めっき母材である鋼板の表面に、Zn−Al合金めっ
き層 (第一めっき層) とAl−Mn合金めっき層 (第二めっ
き層) とからなる二層めっきを施すことにより、耐燃焼
排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がいずれも優れ
た燃焼排ガス部材用めっき鋼板が提供される。
【0028】本発明により、耐燃焼排ガス腐食性が改善
される理由は明らかではないが、腐食初期に生成する腐
食生成物 (例えば ZnCl2・4Zn(OH)2) がZn−Al合金めっ
き層(第一めっき層) , およびAl−Mn合金めっき層 (第
二めっき層) から溶出したAlイオンによって、例えば Z
nCl2・4Zn(OH)2と AlCl3・4Al(OH)3との混合物として緻
密化、安定化されて、めっき母材である鋼板の露出部を
覆うことにより、SO3 2- に対する保護膜として作用する
ためと考えられる。塩害環境においても、この腐食生成
物による保護作用が働くため、良好な耐食性が得られる
と考えられる。
【0029】本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼
板の用途は、例示した自動車用マフラー材に限定される
ものではなく、耐燃焼排ガス腐食性が要求される部材で
あれば等しく適用することが可能である。
【0030】特に、本発明にかかる燃焼排ガス部材用め
っき鋼板を自動車用マフラー材に用いる場合には、シェ
ルインナーをステンレス鋼板により構成するとともにシ
ェルアウターを本発明にかかる燃焼排ガス部材用めっき
鋼板により構成することが望ましい。すなわち、本発明
にかかる燃焼排ガス部材用めっき鋼板のめっき皮膜はス
テンレス鋼板に比較して電気化学的に卑であるため、前
述したように構成することにより、シェルインナーとシ
ェルアウターとの接合面に不可避的に生じる微小な隙間
に起因して発生する隙間腐食を解消することができる。
【0031】
【実施例】さらに、本発明を実験データを参照しながら
詳細に説明する。JIS G 3141に規定されているSPCE (深
絞り用冷延鋼板, 板厚:0.6 mm) をめっき母材として用
い、このめっき母材の両面に、第一めっき層として、レ
スカ (株) 製の溶融めっきシミュレーターによりZn−Al
合金めっきを施し、さらに第一めっき層の表面に、第二
めっき層として溶融塩電解法によりAl−Mn合金めっきを
施して本発明例の試料 (試料No.1〜試料No.6) とした。
さらに、得られた二層めっき鋼板の一部にクロメート処
理を行い、これも本発明例の試料 (試料No.7〜試料No.1
2)とした。以下に、各めっき条件およびクロメート処理
条件を列記する。
【0032】Zn−Alめっき条件 浴組成:Al 0.1〜60重量%、残りはZn 浴温度:450 ℃ 浸漬時間:1秒Al−Mnめっき条件 浴組成:AlCl3-NaCl-KCl(AlCl3:61mol%, NaCl:26mol%,
KCl:13mol%) 浴温度:200 ℃ 添加Mn:MnCl2: 0.1〜6000 ppm 電流密度:5〜70 A/dm2 液流速:0.6 m/secクロメート処理 塗布型クロメート (日本パーカライジング製ZMR1415A)
をバーコーターを用いて30 mg/m2塗布した。得られた各
試料は、70mm×150 mmのサイズに切り出し、裏面および
全端面をポリエステルテープでシールした。
【0033】これらの各試料について、マフラー内部に
おける腐食 (燃焼排ガス腐食) を想定した模擬凝縮水に
よる噴霧サイクル試験と、マフラー外部における腐食
(加熱後塩害腐食) を想定した塩水噴霧試験とを行い、
耐燃焼排ガス腐食性および耐塩害腐食性を調査した。各
試験方法を以下に列記する。
【0034】(凝縮水噴霧試験)模擬凝縮水組成 Cl- :500ppm 、SO4 2- :500ppm 、SO3 2- :500ppm 、CO3
2- :2000ppmをそれぞれアンモニウム塩として添加し、p
H:8.5 とした。
【0035】噴霧試験サイクル 各試料を大気中で350 ℃×10時間加熱した後、以下のサ
イクルに供した。
【0036】
【数1】
【0037】(塩水噴霧試験)各試料を大気中で350 ℃×
10時間加熱した後、塩水噴霧試験 (JIS Z 2371に準ず
る) に供した。凝縮水噴霧試験および塩水噴霧試験を10
00時間行った後、各試料の耐食性を評価した。評価方法
を以下に列記する。
【0038】耐食性評価方法 各試料をクエン酸アンモニウム溶液に浸漬し、赤錆を除
去した後、マイクロメーターにより腐食深さを測定し
た。評価内容は以下に示す通りである。 ◎:最大腐食深さ:0.1 mm未満、 ○:最大腐食深さ:0.1 mm以上0.3 mm未満、 △:最大腐食深さ:0.3 mm以上0.6 mm未満、 ×:穴あき 結果を表1 にまとめて示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1における試料No.1から試料No.12 は本
発明例であり、試料No.13 から試料No.22 は比較例であ
る。本発明例である試料No.1から試料No.12 は、いずれ
も凝縮水噴霧試験および塩水噴霧試験ともに優れてお
り、さらにめっき母材として深絞り用冷延鋼板を用いて
いることから、自動車用マフラー材として望ましい特性
を有することがわかる。
【0041】特に、試料No.2〜試料No.4は、第一めっき
層および第二めっき層それぞれの合金組成が本発明の好
適範囲を満足しており、クロメート処理を行わなくと
も、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がい
ずれも著しく優れる。また、試料No.7から試料No.12 で
は、めっき皮膜の表面にクロメート皮膜を形成している
ため、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性が
より向上する。
【0042】これに対し、試料No.13 および試料No.14
は、本発明で規定する第一めっき層および第二めっき層
を備えていないために、ステンレス鋼板であるにもかか
わらず、耐食性 (特に耐燃焼排ガス腐食性) が不足す
る。試料No.15 および試料No.16 では、本発明で規定す
る2層めっきを行っていないため、耐食性 (特に耐加熱
後塩害腐食性) が不足する。
【0043】試料No.17 では、第二めっき層のめっき付
着量が本発明の範囲の下限を下回っているため、耐食性
(特に耐加熱後塩害腐食性) が不足する。試料No.18 で
は、第一めっき層のめっき付着量が本発明の範囲の下限
を下回っているため、耐食性が不足する。
【0044】試料No.19 では、第二めっき層のMn含有量
が本発明の範囲の上限を上回っているため、第二めっき
層 (Al−Mn) 皮膜が硬化し、加工性が低下して耐食性が
不足する。
【0045】試料No.20 では、第二めっき層のMn含有量
が本発明の範囲の下限を下回っているため、第二めっき
層の皮膜がパウダー状となって部分的に剥離し、耐食性
(耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性) が不
足する。
【0046】試料No.21 では、第一めっき層のAl含有量
が本発明の範囲の上限を上回っているため、第一めっき
層と第二めっき層との密着性が劣化し、耐食性が不足す
る。さらに、試料No.22 では、第一めっき層のAl含有量
が本発明の範囲の下限を下回っているため、耐燃焼排ガ
ス腐食性が不足する。
【0047】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる燃焼排ガス部材用めっき鋼板では、めっき母材であ
る鋼板の表面に、所定の組成のZn−Al合金めっき層 (第
一めっき層) と、所定の組成のAl−Mn合金めっき層 (第
二めっき層) とを、いずれも所定量だけ備えるため、耐
燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐食性がともに優
れためっき鋼板を得ることができた。したがって、本発
明により、自動車用マフラー等の燃焼排ガス部材を構成
するのに好適な燃焼排ガス部材用鋼板を提供することが
できた。かかる効果を有する本発明の意義は極めて著し
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 啓司 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に、Alを1重量%以上70重量%以下
    含有するZn−Al合金めっき層である第一めっき層30g/m2
    以上150 g/m2以下と、当該第一めっき層の上にMnを1重
    量%以上50重量%以下含有するAl−Mn合金めっき層であ
    る第二めっき層1g/m2以上50g/m2以下とを備えることを
    特徴とする、耐燃焼排ガス腐食性および耐加熱後塩害腐
    食性に優れた燃焼排ガス部材用めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 さらに、前記第二めっき層の上にクロメ
    ート皮膜を備えることを特徴とする請求項1記載の燃焼
    排ガス部材用めっき鋼板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019214779A (ja) * 2018-06-14 2019-12-19 スズキ株式会社 防食構造及びその形成方法

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