JP3178328B2 - 複列アンギュラ玉軸受の測定方法および組立方法 - Google Patents

複列アンギュラ玉軸受の測定方法および組立方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複列アンギュラ玉
軸受における構成部品のマッチングを得るための測定を
より正確に行う方法、および、該測定方法によって得ら
れた値から所望のアキシャルすきまを有する複列アンギ
ュラ玉軸受を組み立てる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複列アンギュラ玉軸受の基本的な構成
は、図5に示すようにケース1と、2列のボール2、3
と、分離形のインナレース4、5とからなるものであ
る。ケース1は筒状をなし、その内壁には所定半径Rの
2つの軌道溝(以下、内輪軌道溝ともいう)6、7を形
成している。ボール2、3は直径Dを有している。ま
た、インナレース4、5は図5の左右方向で対称形をな
し、それぞれの外壁には所定半径rの軌道溝(以下、外
輪軌道溝ともいう)8、9を形成している。そして、内
輪軌道溝6、7と、ボール2、3と、外輪軌道溝8、9
との接触角は、軸線に対して角度θをなしている。図中
10、11はボール2、3の保持器を示している。さらに、
ケース1の外壁にはフランジ12を圧入し、インナレース
4、5の内壁には主軸13を圧入することにより、複列ア
ンギュラ玉軸受を利用したユニットベアリング14を構成
している。
【0003】ところで、図5に示すユニットベアリング
14は、俗に第1世代と呼ばれるものである。さらに、図
6、図7には、それぞれ複列アンギュラ玉軸受構造を有
する第2、第3世代のユニットベアリング15、16を示し
ている。図6に示す第2世代のユニットベアリング15で
は、第1世代におけるケース1とフランジ12とを一体化
している。また、図7に示す第3世代のユニットベアリ
ング16では、さらに第1、第2世代におけるインナレー
ス4と主軸13とを一体化している。すなわち、第1世代
から第3世代に進むにつれて、構成部品の統合が図ら
れ、汎用性は低下するが、部品数の減少による部品コス
ト、組立工数を低減し、さらに、各部品の組み付け誤差
や寸法誤差の累積によるマッチングの悪化を防ぐことが
可能となる。
【0004】ここで、第1ないし第3のユニットベアリ
ングに共通した構造的特徴点を、第3世代のユニットベ
アリング16を例に説明する。図8には、ユニットベアリ
ング16の複列アンギュラ玉軸受構造における、アキシャ
ルすきまCを摸式的に示している。このアキシャルすき
まCは、主軸13に一体形成されたインナレース4の端面
4aとインナレース5の端面5aとを密着させたとき
に、内輪軌道溝6、7、ボール2、3および外輪軌道溝
8、9の間に、意識的に設けた軸方向(図8の左右方
向)のすきまのことである。図8に示すアキシャルすき
まCを特に「正のアキシャルすきま」といい、これによ
って、ユニットベアリング16には軸方向に所定量のガタ
付きを持たせている。
【0005】もしアキシャルすきまCを意識的に設けな
いと、各構成部品の寸法のばらつきによっては、図9に
示すように内輪軌道溝6、7と、ボール2、3と、外輪
軌道溝8、9とがそれぞれ密着した時点で、インナレー
ス4の端面4aとインナレース5の端面5aとの間に
「負のアキシャルすきま」C’が生ずる恐れがある。そ
して、負のアキシャルすきまC’を埋めるべく端面4
a、5aが密着するまで組付けを進めると、矢印Fで示
すような力がボール2、3に加わり、図10に示すように
ボール2、3が弾性変形をおこす、いわゆる「プレロー
ド」が発生することとなる。このプレロードが発生した
軸受は、回転抵抗が増加すると共に寿命を大きく縮める
こととなる。しかも、この負のアキシャルすきまは、計
測装置の測定子等が入りにくい位置に発生することか
ら、従来より実測が困難となっている。
【0006】以上の理由により、複列アンギュラ玉軸受
構造を含む転がり軸受には正のアキシャルすきまCを設
ける必要があるが、アキシャルすきまCが大き過ぎる
と、ガタ付きも大きくなり、軸受としての品質が低下し
てしまう。このために、複列アンギュラ玉軸受構造を構
成する部品は、寸法許容差の範囲内で細かく階級分けを
して寸法管理を行い、その中から最適のマッチングを取
ること(各部品の寸法のばらつきを、組立状態での所望
のアキシャルすきまCを得る方向にまとめること)が可
能な部品の組み合わせを選び出して、複列アンギュラ玉
軸受構造を完成する手法をとっている。
【0007】ところで、従来の手法で複列アンギュラ玉
軸受構造を構成する部品のマッチングを取るにあたり、
第3世代のユニットベアリング16を例に取れば、フラン
ジ12に一体化されたケース1、主軸13に一体形成された
インナレース4およびインナレース5の寸法は、それぞ
れ専用の測定装置で別個に測定し、これら測定値から最
適のマッチングを得るためのボールの階級(ボールの
径)を割り出していた。この、最適のマッチングを得る
ために行う寸法測定を、以下の説明ではマッチング測定
という。以上のように、複列アンギュラ玉軸受構造の各
構成部品毎に、別個にマッチング測定を行う従来例とし
て、特開昭58−121322号公報にその詳細が開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように部品単体にマッチング測定を行い、ここで得られ
た測定値を基に複列アンギュラ玉軸受を構成する部品を
選択する方法では、マッチング測定に要する工数が部品
点数に応じて増加すると共に、実際に部品を組み合わせ
たときに、個々の部品の測定誤差が累積されて所望の組
立精度を得られない場合があり、軸受の完成後に全数点
検を要することもあった。
【0009】本発明は上記問題に鑑みて成されたもので
あり、その目的とするところは、複列アンギュラ玉軸受
のマッチング測定を1行程で行うことを可能とし、さら
に複列アンギュラ玉軸受のマッチングを容易に取ること
を可能にして、該軸受の製造にかかるコストを低減する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
の本発明に係る手段は、ケースと複列のボールと分離形
インナレースとを有するアンギュラ玉軸受の、前記ケー
スの軌道溝には所定径のボールを嵌め込み、前記分離形
インナレースの間に所定長の基準スぺーサを同軸状に介
在させて軸受の仮組立てを行い、前記基準スぺーサによ
り延長されたインナレースの軌道溝間におけるボールの
軸方向可動距離を測定し、該測定値と前記基準スぺーサ
長さと前記ボール径から、該軸受のアキシャルすきまを
求めることを特徴とする。
【0011】前記測定値は、ボール径および軸受諸元
(複列ボールのピッチ、ケースの内輪軌道溝半径、イン
ナレースの外輪軌道溝半径等の軸受の各部寸法値)から
決まる定数を考慮して得られる値と、基準スぺーサ長さ
と、測定の時点で存在するアキシャルすきまとの関係を
全て包含して実測される値である。そして、該測定値を
左右する各値の内、少なくとも一方のボール径および基
準スぺーサ長さは既知の値であることから、未知の値で
あるアキシャルすきまを求めることができる。また、基
準スぺーサにより分離形インナレースの軌道溝間のピッ
チを延長することにより、負のアキシャルすきまを持つ
場合でも、該負のアキシャルすきまを基準スぺーサが埋
めて、前記負のアキシャルすきまの影響を受けた値とし
て、前記測定値を得る。すなわち、負のアキシャルすき
まが存在しても、それを数値的に表すことを可能とす
る。
【0012】また、上記問題を解決するための本発明に
係る手段は、ケースと複列のボールと分離形インナレー
スとを有するアンギュラ玉軸受の、前記ケースの軌道溝
の少なくとも一方には基準径のボールを嵌め込み、前記
分離形インナレースの間に所定長の基準スぺーサを同軸
状に介在させて軸受の仮組立てを行い、前記基準スぺー
サにより延長されたインナレースの軌道溝間におけるボ
ールの軸方向可動距離を測定し、該測定値と前記基準ス
ぺーサ長さから、前記基準径のボールと置換して該軸受
に所望のアキシャルすきまを与える径のボールを選定
し、該ボールの置換を行い、前記基準スぺーサを取り除
いて組立を完了することを特徴とする。
【0013】少なくとも一方の軌道溝に嵌め込む基準径
のボール以外は、実際に複列アンギュラ玉軸受を構成す
る部品を組み合わせて、該組み合わせによる場合のアキ
シャルすきまを求める。そして、前記基準径のボール
を、所望のアキシャルすきまとの差の分を補うように、
異なる階級のボールに置換する。置換前のボール径が既
知であることから、置換するボールの階級選択が容易で
あり、所望のアキシャルすきまを得るための最終調整
を、基準径のボールと交換して実際に組み付けるボール
の階級選択により行う。
【0014】ところで、前記測定値は、ボール径および
軸受諸元から決まる定数を考慮して得られる値と、基準
スぺーサ長さと、測定の段階で存在するアキシャルすき
まとの関係を全て包含して実測される値である。そし
て、該測定値を左右する各値の内、基準スぺーサ長さ
と、アキシャルすきまの設定値とは既知の値であること
から、未知の値であるボールの階級(所望のアキシャル
すきまを得るための階級)を求めることができる。ま
た、基準スぺーサにより分離形インナレースの軌道溝間
のピッチを延長することにより、負のアキシャルすきま
を持つ場合でも、該負のアキシャルすきまを基準スぺー
サが埋めて、前記負のアキシャルすきまの影響を受けた
値として前記測定値を得る。すなわち、正負のアキシャ
ルすきまに関係なくその存在を数値的に表し、さらに所
望のアキシャルすきまに矯正するためのボールの階級を
決定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図中従来例と同一部分若しく
は相当する部分は同一符号で示し、詳しい説明は省略す
る。
【0016】まず最初に、本発明の第1の実施の形態に
ついての説明をする。本実施の形態は、図7に示す複列
アンギュラ玉軸受構造を有するユニットベアリング16の
アキシャルすきまを求め、該アキシャルすきまの値を基
に、最適のマッチングを取るための部品の選択をするも
のである。さて、このユニットベアリング16は、フラン
ジ12と一体形成されたケース1と、2列のボール2、3
と、分離形のインナレース4、5を有し、インナレース
4は主軸13と一体形成され、インナレース5は主軸13に
圧入されている。ケース1は筒状をなし、その内壁には
所定半径Rの2つの軌道溝(内輪軌道溝ともいう)6、
7を形成している。ボール2、3は直径Dを有する。ま
た、インナレース4、5は図5の左右方向で対称形をな
し、それぞれの外壁には所定半径rの軌道溝(外輪軌道
溝ともいう)8、9を形成している。そして、内輪軌道
溝6、7と、ボール2、3と、外輪軌道溝8、9との接
触角は、軸線に対して角度θをなしている。よって、ス
ラスト荷重とラジアル荷重との双方を受けることが可能
となっている。また、ボール2、3は保持器10、11で各
ボールの位置関係が一定となるように支持されている。
【0017】本実施の形態は上記部品からなるユニット
ベアリング16の、前記アキシャルすきまを求める際に必
要なマッチング測定を、部品点数とは無関係に1行程で
行うものである。これを可能とするための準備として、
図2に示すように、基準スぺーサ17をユニットベアリン
グ16に取付ける。
【0018】この基準スぺーサ17は、図3に示すように
大径部17aと小径部17bとを有する筒状をなし、内筒
部、外筒部共に2段に形成されている。大径部17aは精
密に寸法出しがなされて、所定の長さLに加工されてい
る。この長さLを基準スぺーサ17の長さという。そし
て、図2に示すようにインナレース4とインナレース5
との間に介在させて、インナレースの軌道溝8、9の間
のピッチを大径部17aの長さLだけ延長するものであ
る。また、後述する測定時において、ケース1およびボ
ール18、19の軸方向への移動を案内する役割をもってい
る。
【0019】ところで、図3に示す大径部17aにおける
内径d1 は、主軸13においてインナレース5を圧入する
円筒部分13a(図2参照)の外径と、略同一径をなして
いる。また、大径部17aにおける外径d2 は、図2に示
すようにインナレース4、5の外周径と略同一か、若干
小さい程度の直径をなしている。さらに、小径部17bの
内径d3 は、図2に示す主軸13の先端ねじ部13bと接触
することなく、かつ、外径d4 との兼ね合いで小径部17
bの肉圧を十分に確保できる直径とする。小径部17bの
外径d4 は、インナレース5の内筒部5a(図2参照)
に挿通可能な直径をなしている。
【0020】また、本実施の形態においてマッチング測
定を行うためのもう1つの準備として、図2に示すケー
ス1の軌道溝6、7には、それぞれ基準径DS を有する
ボール18、19を配置する。すなわちこの時点では、基準
スぺーサ17の長さLおよびボール18、19の径DS が既知
の値となっている。そして、主軸13の先端ねじ部13bに
固定ナット20をねじ込み、インナレース4とインナレー
ス5との間に基準スぺーサ17を介在させた状態で、ユニ
ットベアリング16の仮組立てを行う。ところで、主軸13
のセンタ孔13cは、後述するマッチング測定の際に、図
4に示す測定装置21のゲージ22を係合させるために用い
られる。さらに、ケース1と一体化したフランジ12の孔
12aは、測定装置21にユニットベアリング16を固定する
ための、固定ボルト23(図4参照)を挿通することがで
きる。
【0021】以下に、アキシャルすきまを求めるための
マッチング測定の手順を説明する。図4には、マッチン
グ測定を行う測定装置の一例が示されている。この測定
装置21は、基台24によって水平に支持され回動自在な反
転軸25を有する。反転軸25には、ユニットベアリング16
を固定するための固定部26と、ゲージ22を位置調整可能
に支持するアーム27とが備えられている。そして、ユニ
ットベアリング16のフランジ12を、反転軸25の固定部26
に密着させ、固定ボルト23を孔12a(図2参照)に挿通
してボルト止めする。また、アーム27を調整して、ゲー
ジ22の測定子22aをユニットベアリング16の主軸13に形
成したセンタ孔13(図2参照)に密着させる。そして反
転軸25を回転させると、ユニットベアリング16およびゲ
ージ22は、反転軸25と一体に回転する。
【0022】図1には、マッチング測定の実施の様子を
示している。ところで、図2の状態に仮組立てを行った
ベアリングユニット16は、基準スぺーサ17により延長さ
れたインナレース4、5の軌道溝8、9の間を、ケース
1およびボール18、19が一体となって軸方向に移動する
ことが可能である。そして、前述のごとく反転軸25を回
転させると、主軸13は自重により図1の左側の状態から
右側の状態(またはその逆向き)へと変移する。すなわ
ち、ケース1およびボール18、19の軸方向の可動距離
は、主軸13の変移量X(以下、測定値Xともいう)とし
て測定することができる。
【0023】ところで、複列アンギュラ軸受構造では、
以下に示す関係が成り立っている。 C=X−L−k・DS ……(I) ここで、 C:アキシャルすきま X:測定値 L:基準スぺーサ長さ DS :基準ボール径 k:軸受諸元によって定まる定数。 前述のごとく、基準スぺーサ17の長さL、ボール18、19
の径DS および定数kは既知の値であり、測定値Xは実
測される値なので、数式(I)に各値を代入することに
よって、アキシャルすきまCの値が求められる。
【0024】そして、ユニットベアリング16における所
望のアキシャルすきまをCA とすると、求められたアキ
シャルすきまCの値と、所望のアキシャルすきまCA
の差をボール18、19の径を変えることによって補えば、
マッチングを完了したことになる。よって、基準径DS
のボール18、19にかえて、アキシャルすきまCA を得る
ことが可能な階級のボール2、3を選んで嵌め込む。そ
して、基準スぺーサ17を取り除いて、図2に示す主軸13
の円筒部分13aにインナレース5の内筒部5aを圧入
し、さらに固定ナット20を締め込んで、複列アンギュラ
玉軸受構造を有する第3世代のユニットベアリング16の
組立てを完了する。
【0025】上記構成をなす本発明の第1の実施の形態
における作用効果は、以下の通りである。測定値Xは、
ボール18、19の径DS および定数kの積から得られる値
と、基準スぺーサ17の長さLと、アキシャルすきまCと
の関係を全て包含して実測される値である。よって、こ
の関係を利用して、既知の値であるボール径DS および
基準スぺーサ長さLと、測定値Xとから、未知の値であ
るアキシャルすきまCを求めることができる。
【0026】しかも、アキシャルすきまを求める際に、
基準スぺーサ17によりインナレース4、5の軌道溝8、
9の間のピッチを延長しているので、もしケース1、ボ
ール18、19、インナレース4およびインナレース5の組
み合わせが、負のアキシャルすきまC’(図9参照)を
持つ場合でも、負のアキシャルすきまC’を基準スぺー
サ17が埋めて、変移量XはX=L+k・DS +C’(数
式(I)の変形、C’は負の値)として計測される。す
なわち、従来は実測が困難であった負のアキシャルすき
まC’も、変移量Xに形を変えた実測値として表すこと
が可能となる。したがって、前記ケース1、ボール18、
19、インナレース4およびインナレース5の組み合わせ
によるアキシャルすきまは、その値の正負に関係なくそ
れを数値的に表すことが可能となる。よって、この実測
された変移量Xを基にして、所望のアキシャルすきまC
A を得るための、実際の組み付けに使用されるボール
2、3の階級を求めることが可能となる。
【0027】そして、基準径DS のボール18、19を、ボ
ール2、3(求められたアキシャルすきまCと所望のア
キシャルすきまCA との差を埋めることが可能な階級を
有する)と交換する。すなわち、所望のアキシャルすき
まCA を得るためのマッチングを、基準径のボールと置
換するボールの階級選択により取ることができる。この
ようにして、複列アンギュラ玉軸受構造を有するユニッ
トベアリング16の、アキシャルすきまCを求めるための
マッチング測定を1行程で行い、測定が複数行程に亙る
測定による測定誤差の累積を防止し、マッチングの取れ
たユニットベアリング16を得ることができる。
【0028】次に、本発明の第2の実施の形態について
の説明をする。ここで、第1の実施の形態と同一部分若
しくは相当する部分についての説明は省略する。ところ
で、第2の実施の形態における第1の実施の形態との相
違点は、図2に示す第3世代のユニットベアリング16に
おいて、ケース1の軌道溝6には任意の階級のボール2
(すなわち、実際に組み込まれるボール)を、軌道溝7
には基準径DS を有するボール19を配置したことにあ
る。そして、第1の実施の形態と同様に主軸13の変移量
Xを測定する。この場合には、実際に組み込まれるボー
ル2の径も測定値Xに加味され、所望のアキシャルすき
まCA を得るために、基準径DS を有するボール19と置
換するボール3の、ボールの階級ΔDを直接的に求める
ことができる。
【0029】このとき以下のような関係が成り立ってい
る。 CA =X−L−k・ΔD ……(II) ここで、 CA :所望のアキシャルすきま ΔD:所望のアキシャルすきまを得るためのボールの階
級 前述のごとく、所望のアキシャルすきまCA および基準
スぺーサ17の長さLは既知の値であり、測定値Xは実測
されるので、数式(II)に各値を代入することによっ
て、所望のアキシャルすきまを得るためのボールの階級
ΔDの値が求められる。そのほか、第1の実施の形態と
同様の作用効果については、説明を省略する。
【0030】以上の方法によって、図7に示す第3世代
のユニットベアリング16の完成品を得ることが可能とな
る。なお、上記説明は、全て第3世代のユニットベアリ
ング16を例に挙げて説明してきたが、所定長さを有する
基準スぺーサを分離形インナレースに介在させて、イン
ナレースの軌道溝間ピッチを延長し、なおかつ基準径を
有するボールを用いて、ケースとボールとの可動距離を
測定する手法は、図5、図6に示す第1、第2世代のユ
ニットベアリング14、15にも適用可能なものであり、し
かも、部品点数が増加してもマッチング測定を1行程で
行うことができるので、測定誤差の累積がなく、基準径
のボールを所望の階級のボールに交換するだけで、所望
のアキシャルすきまを得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。すなわち、ケースと複列のボー
ルと分離形インナレースとを有するアンギュラ玉軸受
の、前記インナレース間に基準スぺーサを介在させて、
延長されたインナレースの軌道溝間における前記ケース
および複列ボールの軸方向可動距離を測定することによ
り、負のアキシャルすきまを持つ場合でも、該負のアキ
シャルすきまを基準スぺーサが埋めて、前記負のアキシ
ャルすきまの影響を受けた値として前記測定値を得る。
したがって、従来は実測が困難であった負のアキシャル
すきまも数値的に表すことが可能となり、これを矯正し
て所望のアキシャルすきまを得るためのボールの階級を
知ることができる。
【0032】また、前記ケースの軌道溝の少なくとも一
方には基準径のボールを嵌め込み、前記分離形インナレ
ースの間に基準スぺーサを同軸状に介在させて軸受の仮
組立てを行い、前記測定を行うことによって、該測定値
はボール径および軸受諸元(複列ボールのピッチ、ケー
スの内輪軌道溝半径、インナレースの外輪軌道溝半径等
の軸受の各部寸法値)から決まる定数を考慮して得られ
る値と、基準スぺーサ長さと、測定の時点で存在するア
キシャルすきまとの関係を全て包含した値として実測す
ることができる。ところで、少なくとも一方のボール径
および基準スぺーサ長さは既知の値であり、さらに前記
測定値を得ることによって、未知の値であるアキシャル
すきまを求めることが可能となる。
【0033】また、前記測定値と前記基準スぺーサ長さ
との差から、前記基準径のボールと置換して該軸受に所
望のアキシャルすきまを設けるためのボールの階級を求
めることも可能であり、前記基準径のボールと求めた階
級のボールとの置換を行うことにより、軸受のマッチン
グを取り、前記基準スぺーサを取り除くことによって、
複列アンギュラ玉軸受の組立を完了することができる。
【0034】すなわち、本発明においては、組立完了前
の複列アンギュラ玉軸受の構成部品に、基準スぺーサを
介在させ、ボールを基準径のボールに置換して仮組立て
を行うことによって、正確なアキシャルすきまを求め、
さらに、所望のアキシャルすきまを得るためのマッチン
グを取ることが可能となるので、異なる種類の複列アン
ギュラ玉軸受に対しても、各々の軸受に対応する基準ス
ぺーサおよび基準径のボールを用いることによって、容
易に適応することが可能となる。また、測定装置も軸受
の種類に係らず同じものを用いることができるので汎用
性が高く、低コストで高精度のアキシャルすきまの測定
を行い、かつマッチングの取れた軸受を得ることが可能
となり、完成後の全数点検も不要となって、複列アンギ
ュラ玉軸受の製造にかかるコストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるマッチング測定の
実施の様子を示す摸式図である。
【図2】図1に示すマッチング測定に用いられる基準ス
ぺーサの取付け状態を示す断面図である。
【図3】図2に示す基準スぺーサの単体断面図である。
【図4】図1に示すマッチング測定に用いられる測定装
置を示す摸式図である。
【図5】第1世代のユニットベアリングの部分断面図で
ある。
【図6】第2世代のユニットベアリングの部分断面図で
ある。
【図7】第3世代のユニットベアリングの断面図であ
る。
【図8】図7に示す第3世代のユニットベアリングにお
ける正のアキシャルすきまを摸式的に表した部分断面図
である。
【図9】図7に示す第3世代のユニットベアリングにお
ける負のアキシャルすきまを摸式的に表した部分断面図
である。
【図10】図7に示す第3世代のユニットベアリングに
プレロードが発生した状態を摸式的に表した部分断面図
である。
【符号の説明】
1 ケース 2 ボール 3 ボール 4 インナレース 5 インナレース 6 軌道溝 7 軌道溝 8 軌道溝 9 軌道溝 13 主軸 16 第3世代のユニットベアリング 17 基準スぺーサ 18 ボール 19 ボール

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと複列のボールと分離形インナレ
    ースとを有するアンギュラ玉軸受の、前記ケースの軌道
    溝には所定径のボールを嵌め込み、前記分離形インナレ
    ースの間に所定長の基準スぺーサを同軸状に介在させて
    軸受の仮組立てを行い、前記基準スぺーサにより延長さ
    れたインナレースの軌道溝間におけるボールの軸方向可
    動距離を測定し、該測定値と前記基準スぺーサ長さと前
    記ボール径から、該軸受のアキシャルすきまを求めるこ
    とを特徴とする複列アンギュラ玉軸受の測定方法。
  2. 【請求項2】 ケースと複列のボールと分離形インナレ
    ースとを有するアンギュラ玉軸受の、前記ケースの軌道
    溝の少なくとも一方には基準径のボールを嵌め込み、前
    記分離形インナレースの間に所定長の基準スぺーサを同
    軸状に介在させて軸受の仮組立てを行い、前記基準スぺ
    ーサにより延長されたインナレースの軌道溝間における
    ボールの軸方向可動距離を測定し、該測定値と前記基準
    スぺーサ長さから、前記基準径のボールと置換して該軸
    受に所望のアキシャルすきまを与える径のボールを選定
    し、該ボールの置換を行い、前記基準スぺーサを取り除
    いて組立を完了することを特徴とする複列アンギュラ玉
    軸受の組立方法。
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