JP3177395B2 - 光磁気記録媒体及びその再生方法 - Google Patents
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- G11B11/10582—Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
- G11B11/10586—Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material
Description
される光磁気ディスク、光磁気テープ、光磁気カード等
の光磁気記録媒体と、その再生方法に関するものであ
る。
気記録媒体が実用化されているが、従来の光磁気記録媒
体は、照射される光ビームのビーム径に比べて記録ビッ
ト径及び記録ビット間隔が小さくなってくると、再生特
性が劣化してくるという欠点がある。このような欠点
は、集光された光ビームの中に隣接する記録ビットが入
ってくるため、一つ一つの記録ビットを分離して再生す
ることができなくなることが原因である。
4において磁気的超解像現象を利用した光磁気再生技術
に関する数件の発表が行われた。その発表の予稿集にお
けるNo.29−K−04”MSR Disks wi
th Three Magnetic Layers
Using In−Plane Magnetizat
ion Films”(p.125)と、No.29−
K−05”Magnetically−Induced
Super Resolution Using M
agneto−Static Coupling”
(p.126)においては、光磁気記録媒体として、室
温で面内磁化状態であり、温度上昇とともに垂直磁化状
態となる再生層と記録層との間に、面内磁化を有する中
間層又は、非磁性中間層を設けたものを使用しており、
このことにより、面内磁化状態にあるFront ma
sk(前方マスク)とRear mask(後方マス
ク)が形成され、さらに後方マスクによる信号変化が急
峻となることが示されている。
eadout Techniqueusing Dom
ain Collapse on Magnetic
Multilayer”(p.127)においては、後
方マスクによる急峻な信号変化において良好なジッタ特
性が得られること及び、再生信号を微分することによ
り、精度良く記録ビットの位置が検出されることが開示
されている。
象を利用した光磁気再生技術に関する他の提案を行った
(出願日:1994年12月27日、発明の名称:光磁
気記録媒体およびその再生方法、特願平6−32638
7)。図25は、その光磁気録媒体を示す概略構成図で
ある。図25に示すように、基板1、透明誘電体層2、
再生層3、非磁性中間層9、記録層4、保護層5、オー
バーコート層6が、ディスク本体100にこの順にて積
層されている。上記基板1は、透明な基材、例えば、ポ
リカーボネートからなり、ディスク状に形成されてい
る。
となる垂直な磁化方向によって記録される記録ビット1
01,102を有するように設けられている。この記録
ビット101,102は情報を記録するための記録用磁
区である。
2から磁化方向が転写される再生ビットを有するように
記録層4上に設けられている。この再生層3は、再生層
3の垂直磁化膜の補償温度がほぼ室温となるように、さ
らに、温度上昇に伴って飽和磁化が大きくなって再生温
度の近傍で極大となり、かつ、室温から再生温度までの
温度上昇に伴って保持力の低下が飽和磁化の増加と比べ
て小さいものとなるように形成されている。具体的に
は、再生ビットにおける安定に存在し得る安定磁化幅
が、室温の場合には、各記録ビット101,102の磁
化幅4aより大きくなり、再生ビットの磁化方向を検出
するための光ビーム8によって再生温度まで昇温された
場合には、上記安定磁区幅が昇温にしたがって順次小さ
くなり磁区幅4a以下となるように設定されている。
気モーメント、すなわちスピンの相対的な方向を決める
磁気的な結合力である交換相互作用を記録層4と再生層
3との間にて遮断するためのものである。
ける再生ビットの安定磁区幅が記録ビット101,10
2の磁区幅4aより大きいことから記録ビット101,
102の幅にて再生ビットが存在し得ないようになって
いる。また、再生層3と記録層4とが中間層9によって
上記再生層3と記録層4との間の交換相互作用が遮断さ
れているため、再生ビットの磁化方向が記録ビットの磁
化方向に揃わないようになっている。そして、再生層3
に集光された光ビーム8が照射されると、光ビーム8の
強度分布(ほぼガウス分布)に対応して、再生層3およ
び記録層4に同様な温度分布が形成される。この温度上
昇と共に、上記再生ビットの安定磁区幅が小さくなっ
て、記録ビット101に対応する大きさの再生ビットが
安定に存在できるようになったとき、記録層4から発生
する浮遊磁界107によって磁化反転された再生ビット
3aが形成される。このとき、再生ビット3aと異なる
他の再生ビット3bは、記録層4との磁気的な結合力が
小さいため、再生ビット3aとは分離されて、外部磁界
等により磁化方向が揃えられる。
光ビーム8が照射された領域の内の一部分のみを磁化反
転可能とすることができる。このため、記録ビット10
1,102の大きさや間隔を従来より小さくしても、一
つ一つの再生ビットを分離することができ、光磁気記録
媒体の記録密度を向上させることができる。
たMORIS’94において発表された光磁気記録媒体
では、再生の際形成される後方マスクにより再生信号の
立ち下がりは急峻となるが、再生信号の立ち上がりは、
従来同様、光ビームの移動,温度上昇に伴うなだらかな
ものとなる。このため、光磁気記録媒体の記録密度を充
分に向上させることができないという問題がある。
記録媒体では、再生層3が昇温され、安定磁区幅が記録
ビット101,102の磁区幅よりも小さくなった時点
で、再生層3において瞬間的に反転磁区が形成されるた
め、再生信号の立ち上がりが急峻となるが、再生層3の
温度の下降過程が比較的緩やかであるため、再生信号の
立ち下がりが緩やかになってしまい、光磁気記録媒体の
高密度記録化を充分に行えないという問題がある。
ものであって、高密度記録を実現できる光磁気記録媒体
と、その光磁気記録媒体の再生方法を提供することを目
的とする。
め、請求項1に記載の光磁気記録媒体は、情報が垂直な
磁化方向によって記録される記録磁区を有する記録層
と、室温においては安定磁区幅が記録磁区幅よりも大き
く、第1の臨界温度よりも高い温度においては安定磁区
幅が記録磁区幅以下となる第1の再生層と、室温におい
ては安定磁区幅が記録磁区幅よりも小さく、第1の臨界
温度よりも高く設定された第2の臨界温度以上の温度で
は安定磁区幅が記録磁区幅以上となる第2の再生層とか
らなり、前記記録磁区からの浮遊磁界により磁化反転を
起こす再生層と、記録層と再生層との間に形成され非磁
性膜あるいは面内磁化膜からなる中間層と、を備えてな
ることを特徴としている。
請求項1に記載の光磁気記録媒体において、記録層が、
垂直磁化方向が互いに反平行となる第1の記録磁区と第
2の記録磁区を有し、第1の記録磁区の幅が第2の記録
磁区の幅より小さくなるよう形成されており、前記第1
の再生層が、室温では安定磁区幅が第1の記録磁区の幅
よりも大きく、第1の臨界温度よりも高い温度では安定
磁区幅が第1の記録磁区の幅以下となるものであり、前
記第2の再生層は、室温では安定磁区幅が前記第1の記
録磁区の幅よりも小さく、第1の臨界温度よりも高く設
定された第2の臨界温度以上の温度では安定磁区幅が第
1の記録磁区の幅以上となるものであることを特徴とし
ている。
たは請求項2に記載の光磁気記録媒体の再生時に、光ビ
ームにより、再生層を第2の臨界温度以上に昇温する一
方、記録層をキュリー温度以上には加熱しないことを特
徴としている。
記載の光磁気記録媒体に、光ビームを照射することによ
り、記録層に記録された情報を再生する再生方法におい
て、再生層の磁化状態を外部磁界によって初期化してお
くことを特徴としている。
たは請求項2に記載の光磁気記録媒体に、光ビームを照
射することにより、記録層に記録層に記録された情報を
再生する再生処理信号を用いて、情報を再生することを
特徴としている。
(第1の再生層と第2の再生層からなる)と記録層と
が、非磁性膜あるいは面内磁化膜からなる中間層により
遮断され、再生層と記録層との間の交換相互作用が遮断
されているため、記録層と再生層との間に働く力が浮遊
磁界による静磁結合力のみとなり、再生層の保持力を小
さく設定しても、室温において、再生層の磁化方向が記
録層の磁化方向に揃うことが回避される。
区幅が記録磁区幅よりも大きく、第1の臨界温度以上で
は安定磁区幅が記録磁区幅よりも小さくなる性質、つま
り、第1の臨界温度以上において磁化反転が発生する性
質を持っており、第2の再生層は、室温においてその安
定磁区幅が記録磁区幅よりも小さく、第2の臨界温度以
上では安定磁区幅が記録磁区幅よりも大きくなる性質、
つまり、第2の臨界温度以上において反転磁区が消滅す
る性質を持っている。このため、再生層上の光ビームが
照射されていない部分においては、記録磁区からの浮遊
磁界による再生層の磁化反転は発生せず、再生出力は得
られないが、光ビームにより第1の臨界温度以上に昇温
された部分においては、記録磁区からの浮遊磁界により
再生層の磁化反転が発生し、再生出力が得られる。ま
た、更に昇温されて第2の臨界温度以上となった部分に
おいては、記録磁区からの浮遊磁界により磁化反転した
反転磁区が消滅する。このため、光ビームの照射により
昇温して記録磁区の磁化方向が転写された再生層の磁化
方向を検出する際、光ビームの照射されている部分のう
ち、その温度が第1の臨界温度以上で第2の臨界温度以
下となっている部分にのみ、記録磁区の磁化方向が転写
されていることになる。
り、光ビームのビーム径よりも小さなピッチで形成され
た記録磁区の再生を行う場合においても、光ビームの中
に入ってくる隣接する他の記録磁区の影響を排除するこ
とができるため、記録層における記録磁区の大きさや間
隔を従来より小さくできて、光磁気記録媒体の大容量化
に必要な記録の高密度化を実現することが可能となる。
層が、反平行の磁化方向によって情報が記録される第1
の記録磁区と第2の記録磁区を有しており、第1の記録
磁区の幅が第2の記録磁区の幅よりも小さくなるように
設定されている。この場合、記録層からは、記録された
各磁化方向と同一方向の浮遊磁界が発生するが、室温に
おいては再生層はトータルの浮遊磁界が大きくなる方向
に初期化されることになる。つまり、再生層の磁化方向
は第2の記録磁区の磁化方向に揃うことになる。
磁化方向が転写される部分を除いた他の部分の磁化方向
を、外部磁界を加えることなく、第2の記録磁区の磁化
方向に揃えることができる。
により、再生層を第2の臨界温度以上に昇温するため、
上記した再生層における反転磁区の生成と消滅を実現す
ることができる。また、記録層をそのキュリー温度以上
に加熱しないため、記録層の記録磁区から浮遊磁界が発
生し、記録磁区の磁化方向を再生層に転写することが可
能となる。
磁化方向を、外部磁界により初期化する。このため、光
ビームにより再生層を昇温して、記録磁区の磁化方向を
それに対応する再生磁区に転写する際に、他の再生磁区
の磁化方向の影響を軽減することができ、転写された磁
化方向を安定に検出することが可能となる。
光ビームを照射することにより得られる再生信号の微分
処理信号を、情報を再生するための信号として用いるた
め、記録磁区の位置をより正確に検出することが可能と
なる。
用いて説明すれば以下の通りである。
略構成図である。この光磁気記録媒体は、基板1,透明
誘電体層2,第1の再生層31,第2の再生層32,非
磁性中間層9,記録層4,保護層5,オーバーコート層
6がこの順に積層された構成となっており、光ビーム8
が対物レンズ7により第1の再生層31及び第2の再生
層32に絞り込まれ、記録再生が行われる。
31と第2の再生層32において安定に存在し得る磁区
の幅を、集光された光ビーム8により発生する温度分布
に基づいて制御して、瞬間的な磁区の生成と消滅を発生
させる。このため、図1に示すように光ビーム8が照射
されている再生層31,32の一部分のみが記録磁区か
ら発生する浮遊磁界に対応して反転する。従って、集光
された光ビーム8のビーム径よりも小さなピッチで形成
された記録磁区の再生も可能となる。
ついて説明する。
図である。光磁気ディスクにおいては、通常トラックに
沿って記録層に記録磁区が記録情報に対応して形成され
ていいるが、ここでは、再生特性を分かりやすく説明す
るため、記録磁区が一つだけ形成されているものとして
いる。
トラック100に沿って相対的に移動する。光ビーム8
の移動に伴い光ビームスポット10も同様に移動し、そ
の移動速度に対応して記録媒体には102,103に示
すような温度分布が発生する。102,103は等温線
を示しており、光ビーム8が移動することにより、光磁
気ディスクにおいて最も温度が高くなる部分は、光ビー
ムスポット10の後方に位置することになる。ここで、
等温線102は、第1の再生層31の安定磁区幅が記録
層4の記録磁区幅と一致する第1の臨界温度を示してお
り、等温線103は、第2の再生層32の反転磁区が消
滅する第2の臨界温度を示している。
02内に入る前の状態を示している。この状態では、第
2の再生層32においては、磁化反転が可能となってい
る。しかし、第1の再生層31においては、第1の臨界
温度より温度が低いため、第1の再生層31において安
定に存在し得る磁区幅が記録磁区幅より大きく、第1の
再生層31において記録磁区101に対応した磁化反転
は発生しない。従って、再生層31,32には磁化反転
が起こらない。
録磁区101上を等温線102が通過した後、等温線1
03が通過する前の状態を図2(c)に示す。このと
き、記録磁区101上の再生層3の温度は、第1の臨界
温度より高く、第2の臨界温度よりも低くなっている。
従って、第1の再生層31において安定に存在し得る磁
区幅は記録磁区幅よりも小さくなり、再生層3において
記録磁区101に対応した磁化反転が発生する。この磁
化反転は、第1の再生層31の安定磁区幅が記録磁区1
01の幅よりも小さくなった時点で瞬間的に起こるた
め、再生信号は急峻な立ち上がりを持つ。
過した状態を図2(d)に示す。この状態では、第2の
再生層32において安定に存在する磁区幅が記録磁区幅
よりも大きくなり、第2の再生層32において反転磁区
が消滅する。このときの反転磁区の消滅は、第2の再生
層32の安定磁区幅が記録磁区101の幅よりも大きく
なった時点で瞬間的に起こるため、再生信号の立ち下が
りが急峻となる。
が再生層において安定に存在し得るのは、再生層3の温
度が、第1の臨界温度よりも高く、第2の臨界温度より
も低い温度となっている時に限られることが判る。
る。図3(a)は、異なる長さを持つ記録磁区104を
示す図である。図3(b)は、従来技術(MORIS’
94,29−K−05,29−K−06)において示さ
れた光磁気記録媒体において得られる再生信号波形を示
しており、再生層における瞬間的な磁区の消滅(コラプ
ス)により、立ち下がりの急峻な再生信号となる。この
急峻な信号の立ち下がり部分においては、正確な位置情
報の検出が可能となるが、再生信号の立ち上がり部分
は、従来同様、光ビームの移動に伴う緩やかな信号変化
しか得られない。
3を第1の再生層31と第2の再生層32とで構成して
おり、再生層3における瞬間的な磁区の生成と消滅を利
用するため、図3(d)に示すように、光ビームの移動
107に伴い、記録磁区104に光ビームが到達した時
点で、第1の再生層31における瞬間的な反転磁区の生
成105が起こり、記録磁区104から光ビームが離れ
た時点で、第2の再生層32における瞬間的な反転磁区
の消滅106が起こる。このため、立ち上がり・立ち下
がりが共に急峻な再生信号波形(図3(c))が得られ
る。
上がりと立ち下がりを持った再生信号が得られるため、
正確な位置情報の検出が可能となる。また、従来技術よ
りも高密度記録を実現することが可能となる。
法について説明する。
2のGdFeCo合金,DyFeCo合金,からなる4
つのターゲットを備えたスパッタ装置内に、プリグルー
ブ及びプリピットを有するポリカーボネート製のディス
ク基板1を基板ホルダーに配置し、スパッタ装置内を1
×10- 6 Torrまで真空排気した後、アルゴンと窒
素の混合ガスを導入し、Alのターゲットに電力を供給
して、ガス圧4×10- 3 Torrの条件で、基板1に
AlNからなる透明誘電体層2を形成する。ここで、透
明誘電体層2の膜厚は、再生特性を改善するため、再生
光の波長の1/4をその屈折率で除した値程度に設定さ
れ、再生光の波長を680nmとすると、10nm〜8
0nm程度の膜厚でよく、本実施例においては、透明誘
電体層の膜厚を50nmとした。
空排気した後、アルゴンガスを導入し、第1のGdFe
Co合金ターゲットに電力を供給して、ガス圧を4×1
0- 3 Torrとし、Gd0 . 1 8 (Fe0 . 6 6 Co0
. 3 4 )0 . 8 2 からなる第1の再生層31を形成し
た。この第1の再生層31は、室温において、補償組成
に対してTM(遷移)金属がRE(希土類)金属に比べ
て多いTMリッチ組成であり、ほぼ室温に補償温度を持
ち、そのキュリー点は420℃である。第1の再生層3
1の膜厚は、記録層4に記録された磁化情報が信号出力
となって現れることをある程度防ぐ必要があるため、1
0nm以上であることが望ましい。また、第1の再生層
31が厚くなり過ぎると温度上昇に必要となる光ビーム
パワーが大きくなり、記録感度の低下の原因となる。そ
のため、第1の再生層31の膜厚は、50nm以下であ
ることが望ましい。本例においては、膜厚を20nmと
した。
に電力を供給して、ガス圧を4×10- 3 Torrと
し、Gd0 . 3 1 (Fe0 . 6 4 Co0 . 3 4 )0 . 6
9 からなる第2の再生層32を形成する。この第2の再
生層32は、室温で補償組成に対してTM(遷移)金属
がRE(希土類)金属に比べて少ないREリッチ組成で
あり、そのキュリー点は420℃である。第2の再生層
32の膜厚は、記録層4に記録された磁化情報が信号出
力となって現れることをある程度防ぐ必要があるため、
10nm以上であることが望ましいが、厚くなり過ぎる
と、温度上昇に必要となる光ビームパワーが大きくなる
ため、記録感度の低下の原因となる。そのため、第2の
再生層32は、50nm以下であることが望ましい。本
例においては、再生層32の膜厚を20nmとした。
し、Alのターゲットに電力を供給して、ガス圧4×1
0- 3 Torrの条件で、基板1にAlNからなる非磁
性中間層9を形成する。ここで、非磁性中間層9の膜厚
は、記録層4から発生する浮遊磁界を効果的に再生層3
に伝えるため、60nm以下であることが望ましい、ま
た、再生層31,32と記録層4との磁気的交換結合が
存在しないようにするため、1nm以上であることが望
ましい。本例においては、非磁性中間層9の膜厚を5n
mとした。
真空排気した後、アルゴンガスを導入し、DyFeCo
のターゲットに電力を供給し、GdFeCo再生層3と
同様な条件で、Dy0 . 2 3 (Fe0 . 7 5 Co0 . 2
5 )0 . 7 7 からなる記録層4を形成する。この記録層
4は、ほぼ室温に補償点を有する垂直磁化膜であり、キ
ュリー点は250℃であった。記録層4は再生層3の磁
化反転に必要な浮遊磁界を発生しなければならないた
め、その膜厚は20nm以上であることが望ましい。ま
た、記録層4が厚くなり過ぎると温度上昇に必要となる
光ビームパワーが大きくなり、記録感度の低下の原因と
なる。そのため、記録層4は、200nm以下であるこ
とが望ましい。本例においては、再生層3の膜厚を60
nmとした。
し、Alのターゲットに電力を供給して、透明誘電体層
2と同一の作製条件で、AlNからなる保護層5を形成
する。ここで、保護層5の膜厚は、磁性層を酸化等の腐
食から保護することが可能であればよく、5nm以上で
あることが望ましい。本例においては、保護層5の膜厚
を20nmとした。
脂をスピンコートにより塗布して、紫外線を照射する
か、加熱することによりオーバーコート層6を形成す
る。
を有する試料の保磁力の温度依存性を示す図であり、図
5は、その安定磁区幅の温度依存性を示す図である。こ
れらの図から、保持力及び安定磁区幅は温度上昇と共に
大きくなり、200℃となったところで、安定磁区幅が
約0.5μmとなることが分かる。従って、0.5μm
幅の磁区は、室温では安定に存在するが、200℃以上
の温度では安定に存在しなくなる。
5のみを有する試料の保磁力の温度依存性を示す図であ
る。図7は、その安定磁区幅の温度依存性を示す図であ
る。これらの図から、温度上昇に伴い保持力及び安定磁
区幅が小さくなり、100℃となったところで、安定磁
区幅が約0.5μmとなることが分かる。従って、0.
5μm幅の磁区は、室温では安定に存在するが、100
℃以上の温度では安定に存在するようになる。
は、上記した第1の臨界温度,第2の臨界温度はそれぞ
れ100℃,200℃であり、第1の再生層31と第2
の再生層32を積層した場合には、100℃以上200
℃以下の温度範囲のみで、記録層4からの浮遊磁界によ
る磁化反転が発生することになる。
を調べた。図8は、実施例1の光磁気記録媒体における
CNR(信号対雑音比)のマーク長依存性を示すもので
ある。第1の再生層31、第2の再生層32、記録層4
の磁化方向を初期化した後、線速5m/sで、記録磁界
を10kA/mとして、6mWのパワーのレーザ光をパ
ルス照射して、異なるマーク長の記録ビットをマーク長
の2倍のピッチで形成した後、2mWの再生レーザパワ
ーでCNRの測定を行った。非磁性中間層9が存在する
ため、第2の再生層32と記録層4との磁気的交換結合
は存在せず、記録層4単層の場合と同様に10kA/m
程度の弱い記録磁界での記録が可能であった。
は、マーク長0.3μm、マークピッチ0.6μmの記
録ビットにおいて、40dBのCNRが得られているこ
とが分かる。CNRの調査は波長830nmのレーザを
用いた光学系で行ったが、この条件では、従来の光磁気
記録媒体では、再生すべき記録ビットと隣接記録ビット
との分離が全く行えなくなる。すなわち、マーク長0.
3μm、マークピッチ0.6μmで記録されたビットの
CNRはゼロとなる。本例では、光磁気記録媒体の再生
に、磁気的超解像現象を介在させているため、上記のよ
うに40dBのCNRが得ることができた。
チ0.6μmで記録された磁区から得られた再生信号波
形を示しており、本発明の特徴である矩形の再生波形を
得ることができた。
ッチ0.6μmの記録ビットにおけるCNRの再生パワ
ー依存性を示すものである。ある再生パワー(約1.5
mW)を境にして、CNRが急激に増加する。すなわ
ち、再生パワーの上昇に伴い、図2に示したような再生
層の温度分布が発生し、第1の再生層31における反転
磁区の瞬間的な生成と第2の再生層32における反転磁
区の消滅が起こる。
急激に低下する。これは、記録層がそのキュリー温度近
傍まで温度上昇することにより、記録層から発生する浮
遊磁界が小さくなり、記録磁区の良好な転写が実現でき
なくなることによる。本例の光磁気記録媒体において
は、再生パワーを反転磁区の生成と消滅が可能なパワー
以上とし、かつ、記録磁区の良好な転写が実現できなく
なるパワーより小さくする必要がある。
層、記録層の膜厚を変えて、マーク長0.3μm、マー
クピッチ0.6μmの記録ビットにおけるCNRを調べ
た。表1にその結果を示す。CNRの調査は波長830
nmのレーザを用いた光学系で行った。この条件下で、
マーク長0.3μm、マークピッチ0.6μmの記録ビ
ットに対して、何らかのCNRが得られるということ
は、本例の光磁気記録媒体の再生に磁気的超解像現象が
介在していることを意味している。
と同様な矩形の再生波形の得られたディスクについて
は、再生特性の欄に○印をつけている。ここで実施した
膜厚の範囲においては、CNRの大小の差が存在するも
のの、すべてのディスクにおいて、磁気的超解像現象の
介在した再生動作が確認された。
再生層32の組成を変えて、マーク長0.3μm、マー
クピッチ0.6μmの記録ビットにおけるCNRを調べ
た結果である。表2において、X1,Y1は、第1の再
生層31のGdX 1 (FeY 1 Co1 - Y 1 )1 - X 1
の組成比を表し、X2,Y2は、第2の再生層32のG
dX 2 (FeY 2 Co1 - Y 2 )1 - X 2 の組成比を表
している。CNRの調査は波長830nmのレーザを用
いた光学系で行った。
と同様な矩形の再生波形の得られたディスク、すなわち
磁気的超解像現象の介在した再生動作が見られたディス
クについては、再生特性の欄に○印をつけている。
66の場合には、0.14≦X1≦0.24であり、
0.29≦X2≦0.34であることが必要である。X
1が0.14より小さくなると室温において、再生層の
微小磁区が安定に存在し、本発明に係る超解像動作を得
ることができなくなる。また、X1が0.24より大き
くなると温度上昇に伴う微小磁区の安定化が起こらなく
なり、本発明に係る超解像動作を得ることができなくな
る。一方、X2が0.29より小さくなるといかなる温
度範囲においても微小磁区が安定に存在しなくなり、磁
気的超解像動作を得ることができなくなる。また、X2
が0.34より大きくなると温度上昇に伴う微小磁区の
消滅が発生せず、磁気的超解像動作を得ることができな
くなる。
の場合、0.12≦X1≦0.22であり、0.31≦
X2≦0.38であることが同様の理由で必要となる。
すなわち、X1及びX2の可能な範囲はY1及びY2の
値により変化する。
Nを用いて説明しているが、SiN,MgO,SiO,
TaO等の透明誘電体を用いることが可能である。ただ
し、再生層・記録層を構成する希土類遷移金属合金薄膜
が酸化されやすいため、酸素を含有しないAlN,Si
Nを透明誘電体層として用いることが望ましい。
eCoを用いたが、温度変化に伴い安定磁区幅の変化が
認められる材料であればよく、GdFeCoに限定され
るものではない。例えば、GdFe,GdDyFe,G
dDyFeCo等の希土類遷移金属合金薄膜を使用する
ことが可能である。
Nを用いたが、磁性を示さない材料であればその機能を
果たすことが可能であり、AlNの他に、Al,Si,
Ta,Ti等の金属、及び、AlN,SiN,SiO,
TaO等の誘電体を使用することが可能である。但し、
上記した誘電体層の場合と同様に、酸素を含有しないA
l,Si,Ta,Ti等の金属、AlN,SiNを用い
ることが望ましい。また、誘電体層としてAlNを採用
した場合には、中間層としてAl又はAlNを使用し、
誘電体層としてSiNを採用した場合には、中間層とし
てSi又はSiNを使用することにより、中間層を形成
するために新たなスパッタ用ターゲットを必要としない
という効果を得ることができる。
働く交換結合力を解消することができればよく、中間層
として、GdFeCo,GdFe,FeCoからなる面
内磁化膜を採用することも可能である。
eCoを用いて説明しているが、再生時、再生層に対し
て磁化反転に必要な浮遊磁界を発生させることができれ
ばよく、DyFeCo以外の材料として、TbFeC
o,TbDyFeCo,GdTbFeCo等の希土類遷
移金属合金薄膜を使用することが可能である。
2の配置を入れ替えても良い、この場合でも、上記した
本例の光磁気記録媒体と同様の効果を得ることができ
る。
録媒体の再生方法について図11乃至図19に基づいて
説明する。ここで、光磁気ディスクの構成は、図1に示
したものと同一のものとする。
れていない部分において、再生層3の磁化方向が予め所
定の方向に揃っていることが望ましい。
再生層32の間に交換結合力が働くため、図1,図2に
おいて、初期化状態における第1の再生層31と第2の
再生層32の磁化の方向が逆となる。第1の再生層31
がTMrichであれば第2の再生層はRErichと
なるが、この場合、再生層3は、室温で磁化が比較的大
きいRErichの再生層により初期化方向が決定され
る。
に先立って、再生層3の磁化方向を所定方向に揃えるる
方法を説明する図である。
再生層32の保磁力以上、記録層4の保磁力以下の初期
化磁界Hi n i t を、初期化磁石11から加えることに
より、再生層の磁化方向を所定方向に揃えることができ
る。ここで、室温において、第1の再生層31の安定磁
区幅が記録磁区幅より大きくなるよう設定されているた
め、第1の再生層31の磁化は光ビーム8により温度上
昇させられて、安定磁区幅が記録磁区幅より狭くなるま
で、磁化反転することはない。このように、再生層の初
期化を行うことにより、他の再生層の磁化方向の影響を
軽減することができるため、磁気的超解像現象を実現す
るための再生層の組成範囲を第1の実施例より拡大する
ことが可能となる。
法を説明する図である。ここでは、再生磁界発生装置1
3を記録層4の裏側に配置しており、この再生磁界発生
装置13から再生磁界12を加えることにより、再生層
の初期化を行う。光ビーム8により温度上昇させられ、
第1の再生層31の安定磁区幅が狭くなった部分は、記
録層4から発生する浮遊磁界により磁化反転するが、温
度上昇していない部分は、再生磁界12により、常に所
定方向の磁化方向を持つことになる。この場合、上記の
初期化磁力11を用いる場合と同様、磁気的超解像現象
を実現するための再生層の組成範囲を第1の実施例より
拡大することが可能となる。また、再生磁界発生装置1
3を記録磁界を発生する手段と共通化することにより、
装置の大型化・コストアップを伴うことなく本発明を実
施することができる。
を用いて再生層3を初期化することも可能である。図1
3はその説明図である。記録層4からは、記録された磁
化方向と同一方向の浮遊磁界14が発生するが、室温に
おいては幅の狭いほうの記録磁区による浮遊磁界に従っ
て、再生層3が磁化反転することは困難であり、結局、
再生層3は相対的にトータルの浮遊磁化14が大きくな
る方向に初期化されることになる。即ち、再生層の磁化
方向は、記録層4においてより広い面積を有する磁化方
向に一致する。
1,第2の記録磁区102が形成される場合、非記録部
分(第2の記録磁区102)が記録部分(第1の記録磁
区101)よりも相対的に大きくなるように設定すれ
ば、浮遊磁界14により再生層3の初期化を行うことが
できる。
記録磁区101よりも相対的に大きくなるようにするた
めには、図14に示すように、記録ビットの位置で情報
を記録するマークポジション記録が記録方式として望ま
しい。しかし、記録ビットの長さで情報を記録するマー
クエッジ記録においても、図15に示すように、記録ビ
ットの幅15を記録トラックの幅16よりも狭くするこ
とにより、第2の記録磁区102が第1の記録磁区10
1よりも相対的に大きくなるようにすることが可能であ
り、本例による磁気的超解像現象を実現することができ
る。
ド記録方式でマークエッジ記録を行った場合において、
磁気的超解像現象を実現することのできる記録磁区幅に
ついて調べた。図16は、ピッチ1.1μmで0.9μ
mのランド幅を持つディスク基板上に光磁気記録媒体を
形成し、さまざまな幅(aμm)の記録磁区を形成した
場合の様子を示しており、図17は、それぞれの幅の記
録磁区におけるCNRの再生パワー依存性を示したもの
である。記録磁区幅が0.9μmの場合には、再生パワ
ーの増加に伴うCNRの上昇が観測されないため、室温
において再生層3に記録層4の情報が転写されており、
磁気的超解像現象が実現されていないことが判る。
m、0.6μm、0.5μm、0.4μmと狭くなるこ
とにより、再生パワーの増加に伴うCNRの上昇が観測
され、記録層4からの浮遊磁界14により再生層3の初
期化を行うことによる本例の超解像現象を使った再生動
作が実現できていることが判る。即ち、本例の磁気的超
解像現象を実現するためには、記録磁区幅を、記録トラ
ックの幅つまりランド301の幅より狭く設定すればよ
い。
ランド幅とグルーブ幅を持つディスク基板上に、ランド
部分401とグルーブ部分402の両方に記録を行うラ
ンド・グルーブ記録方式でマークエッジ記録を行った場
合の様子を示す図である。また、図19は、図18の記
録磁区幅(aμm)を変化させた場合におけるCNRの
再生パワー依存性を示す図である。記録磁区幅が0.6
μmの場合には、再生パワーの増加に伴うCNRの上昇
が観測されず、記録層4からの浮遊磁界14により再生
層3の初期化を行うという本例の磁気的超解像現象を使
った再生動作が実現できていないことが判る。
m、0.3μmと狭くなることにより、再生パワーの増
加に伴うCNRの上昇が観測され、記録層4からの浮遊
磁界14により再生層3の初期化を行うことによる本例
の磁気的超解像現象を使った再生動作が実現できている
ことが判る。すなわち、本例の超解像現象を実現するた
めには、記録磁区幅を、記録トラックの幅すなわちラン
ド401又はグルーブ402の幅より狭く設定すればよ
い。
の他の例について図20乃至図24に基づいて説明す
る。ここで使用する光磁気記録媒体は、0.8μmピッ
チで直径0.4μmの記録磁区を図18に示すようなラ
ンドグルーブ記録されたものとする。
号波形を示すものである。ここで、再生信号の立ち上が
りと立ち下がりが、第1の実施例で示したように、極め
て急峻であることが分かる。
の磁性層からなる光磁気記録媒体から得られる再生信号
の一例を示すものである。光ビームの移動に伴い光ビー
ムスポット内の記録磁区が移動することにより、サイン
カーブに近い形の再生信号が得られる。
出法が用いられるため、反射率変化による信号振幅の変
動がある程度抑制された形で再生信号が得られる。しか
し、副屈折変動等に伴う差動検出で抑制できない信号振
幅の変動が残っており、再生信号は図21に示すような
緩やかな上下動を伴うことになる。この場合、定電圧レ
ベルをスライスレベルとすると、信号振幅のゆるやかな
上下動にともない、記録磁区の正確な位置を検出するこ
とができなくなってしまうことになる。このような上下
動による再生エラーを抑制するため、包絡線検波を行っ
て最終信号を得ることが一般に行われている。図23
は、その信号処理回路を示すブロック図である。ここで
は、再生信号の包絡線24を包絡線検出回路20により
検出し、スライスレベル形成回路21により平均レベル
を包絡線スライスレベル25として、緩やかな上下動に
伴う記録磁区の位置変動を抑制し、マーク位置検出回路
22で正確な位置検出を行っている。
も同様にゆるやかな信号振幅の上下動を伴う。このよう
な上下動では、図21の場合に比べて、再生信号の立ち
上がり及び立ち下がりが急峻であるため、定電圧レベル
でスライスした場合、図21の場合よりもより正確な位
置検出が可能であるが、この場合も、図21の場合と同
様に、図23に示すような包絡線検波を行って最終信号
を得ることが望ましい。しかしながら、図23の回路に
より包絡線検波を行って、再生信号の処理を行った場
合、包絡線検波による遅延に合わせて、再生信号も遅延
させる必要があり、回路が複雑化すると共に上記包絡線
検波によるスライスレベルと上記再生信号を同期させる
という手間を生じる。
に示す信号波形を微分処理した信号波形を示している。
図21に示す従来の信号波形においては、微分処理して
も位相が変化するのみであり、波形自体に大きな変化を
発生させることは困難であるが、図20においては、再
生信号の立ち上がり及び立ち下がりが極めて急峻である
ため、微分処理することにより、緩やかな再生信号振幅
の変動を取り除き、再生信号の変動が急峻な部分のみ、
すなわち、再生信号の立ち上がり及び立ち下がり部分の
みを微分出力として得ることが可能となる。このよう
に、本発明においては、微分処理することにより、緩や
かな信号振幅の上下動を伴わず、記録磁区の正確な位置
を有する再生信号を得ることが可能となる。図24はそ
の再生信号処理回路を示すブロック図であるが、マーク
位置検出回路22の前段に微分回路23を設置するだけ
で、正確な再生信号の処理を行うことが可能となる。
ク長記録に対しても良好な再生特性を得ることができ
る。例えば、図22に示すように2種類の定電圧スライ
スレベル26,27を用いることにより、信号の立ち上
がりと立ち下がりの位置を別々に精度良く検出すること
が可能となる。更に、図22に示す微分出力をさらに微
分することにより、一つの定電圧スライスレベルによ
り、信号の立ち上がりと立ち下がりの位置を同時に精度
良く検出することが可能となる。
信号に要求される信号品質を低く抑えることが可能とな
る。従来では、信号処理前の信号品質が45dB以下の
ものでは、光磁気ディスクとして要求される1×10-
5 程度のエラーレートを得ることは不可能であるとされ
ていたが、微分処理を用いれば、信号処理前に35dB
以上の信号品質を実現すれば、1×10- 5 以下のエラ
ーレートを得ることができる。
たことを示す試験データを表3に示す。表中CNR1・
Er1(エラーレート)は、図21に示す従来の光磁気
記録媒体の再生信号に対する結果を示しており、CNR
2・Er2は、図20に示す光磁気記録媒体の再生信号
に対する結果を示している。Er3は、図20の再生信
号の微分処理信号(図22)に対する結果を示してい
る。
することにより、光ビームにより検出される記録磁区と
隣接する他の記録磁区の影響を回避できるため、記録磁
区の間隔や大きさを従来よりも小さくすることができ
る。従って、例えば画像情報記録等で必要とされる大容
量の光磁気記録媒体を実現することが可能となる。
ることにより、初期化のための磁界発生機構が不要とな
り、装置の小型化を実現するとともに、コストアップを
抑えることができる。
磁区からの浮遊磁界により再生層の磁化反転を起こすこ
とが可能となる。
層に転写された磁化方向の検出を安定に行うことが可能
となる。
信号をより正確に検出することが可能となり、更に高密
度な大容量の光磁気記録素子を実現することができる。
る。
図である。
フである。
グラフである。
フである。
グラフである。
グラフである。
示すグラフである。
示す図である。
法を示す図である。
録方法を示す図である。
録媒体のCNRの再生パワー依存性を示すグラフであ
る。
録方法を示す図である。
録媒体のCNRの再生パワー依存性を示すグラフであ
る。
す図である。
図である。
図である。
である。
す概略構成図である。
Claims (5)
- 【請求項1】情報が垂直な磁化方向によって記録される
記録磁区を有する記録層と、 室温では安定磁区幅が前記記録磁区の幅よりも大きく、
第1の臨界温度よりも高い温度では安定磁区幅が前記記
録磁区の幅以下となる第1の再生層と、室温では安定磁
区幅が前記記録磁区の幅よりも小さく、前記第1の臨界
温度よりも高く設定された第2の臨界温度以上の温度で
は安定磁区幅が前記記録磁区の幅以上となる第2の再生
層と、からなり、前記記録磁区からの浮遊磁界により磁
化反転を起こす再生層と、 前記記録層と前記再生層との間に形成された非磁性膜あ
るいは面内磁化膜からなる中間層と、を備えてなること
を特徴とする光磁気記録媒体。 - 【請求項2】前記記録層は、垂直磁化方向が互いに反平
行となる第1の記録磁区と第2の記録磁区を有してな
り、 前記第1の記録磁区の幅は、前記第2の記録磁区の幅よ
り小さくなるよう形成され、 前記第1の再生層は、室温では安定磁区幅が前記第1の
記録磁区の幅よりも大きく、第1の臨界温度よりも高い
温度では安定磁区幅が前記第1の記録磁区の幅以下とな
るものであり、 前記第2の再生層は、室温では安定磁区幅が前記第1の
記録磁区の幅よりも小さく、前記第1の臨界温度よりも
高く設定された第2の臨界温度以上の温度では安定磁区
幅が前記第1の記録磁区の幅以上となるものであること
を特徴とする請求項1に記載の光磁気記録媒体。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光磁気記
録媒体の前記記録層に記録された情報を再生する再生方
法において、 再生時に、光ビームにより、前記再生層を前記第2の臨
界温度以上に昇温する一方、前記記録層をキュリー温度
以上には加熱しないことを特徴とする再生方法。 - 【請求項4】請求項1に記載の光磁気記録媒体に、光ビ
ームを照射することにより、前記記録層に記録された情
報を再生する再生方法において、 前記再生層の磁化状態を外部磁界により、初期化するこ
とを特徴とする再生方法。 - 【請求項5】請求項1または請求項2に記載の光磁気記
録媒体に、光ビームを照射することにより、前記記録層
に記録された情報を再生する再生方法において、 前記再生層に光ビームを照射することにより得られる再
生信号の微分処理信号を用いて、前記情報を再生するこ
とを特徴とする再生方法。
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