JP3177339B2 - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents

空気調和機の室外ユニット

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佳憲 河村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機の室外ユニ
ットに関し、特に、ユニット(筐体)の内部構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、空気調和機の室外ユニットに
は、冷媒の熱交換をおこなう室外熱交換器、圧縮機及び
アキュムレータ等の機器、及び電装ボックスが収納され
ているが、これらの圧縮機等や電装ボックスは冷却する
必要があるため、ユニット内に外気を導入して冷却して
いる。
【0003】例えば、実公平4−16103号公報及び
実公昭57−10381号公報に開示されているよう
に、圧縮機やアキュムレータ等を収納した機械室の上方
に、電装ボックスを配置するとともに機械室の周囲に熱
交換器を配置して、この熱交換器を通過した空気を、機
械室を経て電装ボックス内に、一律に通風して機械室全
体及び電装ボックス内全体を、一律に冷却している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電装ボ
ックス内には、パワーIC等の発熱量の大きいものや、
接続端子等の発熱量の小さいものが混在しているため、
電装ボックス内を一律に通風させたのでは電装部品を効
果的に冷却することができないという問題点があった。
【0005】また、機械室においても圧縮機等の発熱量
の大きいものや、アキュムレータやレシ−バタンク等の
発熱量の小さいものがあり、これらを一律に冷却したの
では発熱量の大きい圧縮機を効果的に冷却できないとい
う問題点があった。
【0006】従って、本発明の目的は、圧縮機及び電装
ボックスを効果的に冷却することができる空気調和機の
室外ユニットを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、筐体内の下方一側部に圧縮機の収納庫を
設け、上部に電装ボックスを配置したものにおいて、前
記収納庫の上方に位置する電装ボックスの一側部に、発
熱量の大きい電装部品を配置し、電装ボックスの底板及
び前記収納庫の天板には夫々互いに連通する通気孔を形
成し、更に、電装ボックスに排気孔を形成した。
【0008】他の本発明は、前記室外ユニットの他側部
にこの室外ユニット内の冷媒配管に組み込まれる多数の
電磁弁を集約して配置した電磁弁集約部を設け、この電
磁弁集約部の上部に位置する前記電装ボックスの他側部
に各電磁弁に接続されるべき接続端子を配置したもので
ある。
【0009】
【作用】本発明の空気調和機の室外ユニットでは、電装
箱の一側部における底板に形成された通気孔から、収納
庫の空気が流入されて、発熱量の大きい電装部品が通風
により冷却される。
【0010】この場合、通気孔を介して、収納庫から直
接空気が電装ボックスに流入されるが、収納庫は通風ダ
クトとして効率よく空気を電装ボックスへ案内する。ま
た、電装ボックスでは、収納庫の上に発熱量の大きい電
装部品が配置されているから、電装ボックスを効果的に
冷却することができる。
【0011】更に、室外ユニットの他側部にこの室外ユ
ニット内の冷媒配管管の電磁弁を集約的に配置している
ので、電装ボックスの接続端子を各電磁弁に容易に接続
することができとともに、メインテナンスも容易にでき
る。
【0012】
【実施例】以下に、添付図面の図1乃至図3を参照し
て、本発明の一実施例を詳細に説明する。
【0013】図2及び図3は本実施例にかかる空気調和
機の室外ユニット1における背面パネル等を取り除いた
状態を示すものであるが、図2は更に内側パネル24を
も取り除いた状態を示している。これらの図2及び図3
に示すように、空気調和機の室外ユニット1には、その
筐体3内に、定速用の第1圧縮機5、インバータ用の第
2圧縮機7、アキュムレータ9及びレシーバタンク(図
示せず)等が収納されており、筐体3の上部にはその巾
いっぱいに亘って電装ボックス20が収納されている。
また、室外ユニット1の背面側には熱交換器16(図1
参照)が配置されており、一対のファン13a、13b
により、側面の空気吸込み口14から空気が流入して熱
交換器16に通風するようになっている。
【0014】筐体3内には、ここに収納されている機器
のうち発熱量の多いものと発熱量の少ないものとに別け
ており、発熱量の比較的多い機器を図中左側の第1スペ
ース(電装ボックスの下方一側部)15に配置し、発熱
量の比較的少ない機器を右側の第2スペース(電装ボッ
クスの下方他側部)17に配置している。
【0015】即ち、第1スペース15には、冷媒回路の
機器における発熱量の大きい第1及び第2圧縮機5、7
及びこれに付属する機器等が配置されている。
【0016】第1スペース15には、その底板31に通
気用の孔32が形成されており、発熱量の大きい各機器
の冷却用の外気を取り入れるようになっている。この第
1スペース15内には、更に第1及び第2圧縮機5、7
を収納する収納庫29が設けられており、第1及び第2
圧縮機5、7の熱や振動並びに騒音が周囲に影響を与え
にくいように保護している。
【0017】収納庫29は、第1及び第2圧縮機5、7
を覆うカバー28と前面パネル30とにより四方が閉じ
られており、その天井部28aには、通気孔34が形成
されている。この通気孔34は、電装ボックスの底板2
0bに形成された通気孔21に連通されており、図1に
示すように、通気孔32から流入された外気を収納庫2
9を通って電装ボックス20aに流入するようになって
いる。
【0018】第2スペース17には、冷媒回路の機器に
おける発熱量の比較的小さいアキュムレータ9、レシー
バタンク及びこの室外ユニット内の冷媒配管に設けられ
た電磁弁等が配置されている。
【0019】更に、第2スペース17において、その中
蓋パネル24には、冷媒配管の電磁弁28、例えば、潤
滑油の戻し管の開閉弁、膨脹弁、補助配管の開閉弁、四
方切替え弁等が集約的に配置されており、本実施例で
は、図3に示すように、弁配置台26に列状に配置され
ている。このように集約的に配置することによって、上
方にある電装ボックスの端子と各電磁弁とのバルブとの
接続が容易にできるようになっている。
【0020】筐体3内において、上述の第1スペース1
5と第2スペース17との間は、仕切壁25により仕切
られているとともに、前面側には、第1スペース15と
第2スペース17との間に、柱27が介在されている。
この柱27には、それぞれ第1スペース15と第2スペ
ース17との背面側に別個のパネル(図示せず)を取り
付けて、必要な方のスペース15、17のみを選択的に
開閉できるようになっている。
【0021】筐体3の上部には前述したようにその巾い
っぱいに亘って電装ボックス20が配置されている。こ
の電装ボックス20は、上述した第1スペース15の上
方に位置する電装ボックスの一側部20aに、発熱量の
比較的大きいパワーIC等の電装部品が配置されてお
り、第2スペース17の上方に位置する電装ボックスの
他側部20aに発熱量の比較的小さい接続端子等の電装
部品が配置されている。
【0022】電装ボックスの一側部20aには、基盤1
9の下側にパワーIC33が配置されており、基盤の裏
面にはその放熱フィン33aが突出されている。基盤1
9の上側には回路基盤42が配置され、その裏面側に
は、ファン44が設けられており、回路基盤42側の空
気を熱交換器16の送風通路34側に送風するようにな
っている。尚、電装ボックス20には、パワーIC33
の放熱フィン33aに対応する位置に排気孔46が形成
されており、ファン44により送風された空気が放熱フ
ィン33aを通過して、略S字形状の通路を通って排気
孔46から排気されるようになっている。
【0023】次に、本実施例の作用について説明する。
【0024】空気調和機の運転時には、図1に矢印Aで
示すように、ファン13a、13bが駆動されて熱交換
器16に通風されてた風が通風路34を通って、吹出し
口48から放出される。
【0025】一方、同時に電装ボックスの一側部20a
のファン44が駆動され、電装ボックス内の空気が強制
的に電装ボックスの一側部20aの開口46から熱交換
器16の通風路に送風される。
【0026】この時、電装ボックスの一側部20aは、
通気孔21、34を介して収納庫29に連通されている
から、収納庫29内の空気が電装ボックスの一側部20
aへ移動するようになる。即ち、図1中に矢印Bで示す
ように、底板3に形成された通気孔32を介して収納庫
29に外気が取り入れら、収納庫29内を通過した後、
通気孔34、21を介して電装ボックス20aに導入さ
れ、パワーIC33の表面、回路基盤42を通過した
後、略S状に蛇行してパワーICの放熱フィン33aを
通過して排気孔46から排気される。この場合、圧縮機
の収納庫29が通風ダクトとして作用し、収納庫29内
の圧縮機5、7を十分に冷却することができる。
【0027】また、空気調和機1の設置時や、設置後の
メインテナンス時には、第2スペース17のパネルを外
すと、第2電装ボックスの接続端子が内側パネル24に
列状に配置されているので、各バルブ制御のための配線
を集約的に行うことができ、これにより確実に且つ容易
な接続ができ、また、メインテナンスも集約的に行うこ
とができる。
【0028】本発明は、上述した実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0029】例えば、電装ボックス20のファン44は
必ずしも必要でなく、熱交換器の送風通路34側が減圧
されることを利用して通風するものであってもよい。
【0030】また、電磁弁28は一列状に設けなくとも
集約的に配置するものであれば、2列または3列状、ま
たは方形に配置するものであってもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の空気調和機の室外ユニットによ
れば、圧縮機の収納庫を通風ダクトとして効率よく冷空
気を電装ボックス内へ案内するとともに、この電装ボッ
クスでは、収納庫の上には発熱量の大きい電装部品が配
置されているから、圧縮機及び電装ボックスを効果的に
冷却することができる。
【0032】更に、室外ユニットの他側部にこの室外ユ
ニット内の冷媒配管の電磁弁を集約的に配置するととも
にこれと同じ側の電装ボックスにはこれに接続されるべ
き接続端子を設ける構成とすることにより、各端子と各
電磁弁との接続が容易であり、メインテナンスも容易に
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる室外ユニットの概略的
構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す室外ユニットの背面側を示す斜視図
である。
【図3】図2に示す室外ユニットの背面側の正面図であ
る。
【符号の説明】
1 室外ユニット 3 筐体 5 第1圧縮機(圧縮機) 7 第2圧縮機(圧縮機) 29 収納庫 20 電装ボックス 20a 電装ボックスの一側部 20b 電装ボックスの他側部 21 通気孔 26 端子台 28 電磁弁 33 パワーIC 34 通気孔 46 排気孔
フロントページの続き (72)発明者 河村 佳憲 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 伊崎 泰久 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−86435(JP,A) 特開 平3−99136(JP,A) 実開 昭63−116826(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体内の下方一側部に圧縮機の収納庫を
    設け、上部に電装ボックスを配置した空気調和機の室外
    ユニットにおいて、前記収納庫の上方に位置する電装ボ
    ックスの一側部に、発熱量の大きい電装部品を配置し、
    電装ボックスの底板及び前記収納庫の天板には夫々互い
    に連通する通気孔を形成し、更に、電装ボックスに排気
    孔を形成したことを特徴とする空気調和機の室外ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記室外ユニットの他側部にこの室外ユ
    ニット内の冷媒配管に組み込まれる多数の電磁弁を集約
    して配置した電磁弁集約部を設け、この電磁弁集約部の
    上部に位置する前記電装ボックスの他側部に各電磁弁に
    接続されるべき接続端子を配置したことを特徴とする請
    求項1に記載の空気調和機の室外ユニット。
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