JP3176473B2 - 電気除湿機 - Google Patents

電気除湿機

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    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
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    • F24F3/153Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification with subsequent heating, i.e. with the air, given the required humidity in the central station, passing a heating element to achieve the required temperature

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般家庭内で使用され
る電気除湿機に係り、特に、初期の湿度負荷状態に応じ
た除湿運転の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気除湿機の代表的な例として、
特開昭60−73236号公報に記載のものが知られて
いる。これは、除湿機本体内に室内湿度(相対湿度)を
感知する感湿素子が設けられており、これでもって室内
湿度を感知しながら、まず、一定の目標湿度まで除湿
し、しかる後、断続運転を行なって、湿度が予め設定さ
れた範囲内にあるように運転制御するものである。
【0003】図8の実線は、初期湿度が80%より高い
ときのかかる従来の運転制御による室内空気の湿度の経
時変化を示すものであり、ここでは、目標湿度を60%
としている。また、目標湿度60%に達してからの湿度
範囲は例えば60〜63%に設定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の電気
除湿機では、それが設置されている部屋の広さや,初期
湿度(電気除湿機の運転直前の湿度),室内での衣類乾
燥物の有無などに関係なく、例えば上記の60%といっ
たように、目標湿度が一定に設定されている。また、電
気除湿機が目標湿度に達したことを感知するのは、この
電気除湿機近辺の空気に対してである。即ち、電気除湿
機は、ファンによって室内の空気を吸い込み、乾燥させ
て室内に吹き出しているが、感湿素子は空気の吸込み口
側に設けられており、この吸込み口の空気の湿度を感知
して目標湿度に達したか否かを判断している。
【0005】そこで、電気除湿機近辺の空気に比べて、
電気除湿機から離れた場所での空気や壁,ガラス窓など
の表面、家財などの物体の表面の除湿速度が遅く、例え
ば家財表面の湿度を例にとると、図8に破線で示すよう
に変化し、長時間かかれば目標湿度60%に達するであ
ろうが、それまでは電気除湿機の感知湿度との間に大き
なずれがある。この例では、電気除湿機が一般に適湿と
される目標湿度60%を感知したときには、家財表面の
湿度は70%程度にしか達していない。
【0006】このような湿度ずれは、部屋の面積が広い
程、初期湿度が高い程、また、衣類乾燥をしていると
き、大きくなる。このために、家財や壁などの湿気がな
かなかとれないし、冬などでは窓ガラスの曇りがなかな
かとれないといったような問題が生ずる。
【0007】特に、近年では、都市型住宅が増えて住宅
が木造からモルタル化、コンクリート化する傾向にある
し、また、部屋の密閉化、さらには、洗濯した衣類など
を室内で乾燥させることが増えており、このため、家屋
や家具,家財などの湿害がクローズアップされている
が、上記従来の電気除湿機のように、湿度条件や環境条
件(部屋の広さ、家財や乾燥させる洗濯物の有無など)
に関係なく、一定の目標湿度を感知すると、入ていの湿
度範囲に保持する断続運転を行なわれる場合、家具,家
財などの除湿が不十分であって、湿害を防止することが
できない。
【0008】また、これに対し、目標湿度を例えば60
%よりも低く設定することが考えられるが、家具や家財
の表面での除湿速度が増すものの、適湿よりも低い余分
な除湿運転が行なわれることになり、電力が無駄に消費
されることになる。
【0009】本発明の目的は、かかる問題を解消し、湿
度条件や環境条件にかかわらず、無駄な電力消費を抑制
して良好な除湿状態を迅速に得ることができるようにし
た電気除湿機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、第1の目標湿度以下の第2の目標湿度を
設定して除湿運転を開始し、該第2の目標湿度に到達
後、該第1の目標湿度に切り換えて除湿運転を行なうよ
うにする。
【0011】本発明は、また、運転開始から一定時間後
の湿度を初期湿度として検出し、該初期湿度の大小に応
じて、さらには除湿速度に応じて前記第2の目標湿度を
異ならせる。
【0012】本発明は、さらに、該初期湿度の大小に応
じてファンの回転数を異ならせる。
【0013】
【作用】第1の目標湿度を例えば適湿とし、これより低
い第2の目標湿度で除湿運転を開始すると、室内の除湿
速度が増大し、これとともに、電気除湿機近辺よりも除
湿が遅れるが、家具,家財の表面などでの除湿速度も増
大する。このため、電気除湿機が設定されている第2の
目標湿度を検出したときには、家具や家財の表面などで
の湿度は、第1の目標湿度を設定して運転開始した場合
よりも、第1の目標湿度に近づいており、従って、この
時点で目標湿度を第2の目標湿度から第1の目標湿度に
切り換えて除湿運転を継続すると、運転開始時から第1
の目標湿度を設定した場合に比べ、家具や家財の表面な
どでの湿度が第1の目標湿度に達するまでの時間が短か
くなる。
【0014】また、検出される初期湿度に応じて第2の
目標湿度を異ならせることを可能とすることにより、初
期湿度が高いときや除湿速度が低いときには急速な除湿
を行なうように、また、初期湿度が低いときや除湿速度
が高いときには負荷を小さくして省電力で除湿を行なう
ように、夫々第2の目標湿度を設定できる。
【0015】さらに、初期湿度に応じてファンの回転数
を異ならせることを可能とすることにより、初期湿度が
高いときには、ファンを強として急速な除湿を行なうこ
とができるし、初期湿度が低いときには、ファンを標準
として騒音のない除湿を行なうことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図6は本発明による電気除湿機の一実施例の構造を
示す断面図であって、1は吸込み口、2は吹出し口、3
は圧縮機、4は冷却器、5は再熱器、6はファン、7は
水受容器、8はランドリーフラップ、9は湿度センサで
ある。
【0017】同図において、吸込み口1から冷却器4,
再熱器5,ファン6を介して吹出し口2に至る通風路が
形成されており、ファン6が動作することにより、吸込
み口1から吸い込まれた室内空気がこの通風路を通り、
吹出し口2から室内に吹き出される。
【0018】また、圧縮機3や再熱器5,冷却器4など
は冷凍サイクルを形成しており、圧縮機3が動作して冷
凍サイクルが動作することにより、ファン6によって吸
込み口1から吸い込まれた室内空気は、冷却器4で冷却
された後、再熱器5で暖められて吹出し口2から吹き出
される。
【0019】この際、室内空気の湿度が高いと、冷却器
4で冷却されることにより、吸い込まれた空気中の湿気
が冷却器4の表面に水滴として付着し、この空気が除湿
される。冷却器4に付着した水滴は水受容器7に落下す
る。また、冷却器4で除湿された空気は再熱器5で暖め
られ、これが吹出し口2から室内に吹き出される。従っ
て、除湿が行なわれても、室温が下がることはない。
【0020】さらに、吹込み口1の近傍には湿度センサ
9が設けられており、これにより、吸い込まれる室内空
気の湿度(相対湿度)を検出している。その検出湿度に
応じて圧縮機3が制御され、後述する除湿運転が行なわ
れる。
【0021】なお、ランドリーフラップ8は紙面に垂直
な軸に関して回動可能とすることができ、これにより、
図示するように吹出し口2を電気除湿機の前面に形成で
きるばかりでなく、ランドリーフラップ8を回動させる
ことにより、吹出し口が電気除湿機の上面などに形成で
きるようにし、空気を上方などに吹き出させることがで
きるようにしている。
【0022】また、図示しないが、水受容器7中の水量
がある程度に達すると、これを満水状態として検知する
満水停止センサが設けられており、この満水停止センサ
が満水状態を検出すると、電気除湿機の動作を停止させ
るようにしている。
【0023】図7はこの実施例の回路を示す図であっ
て、10は電源コンセント、11はトランスの一次側、
12〜14はリレー、15はファンモータ、16はデフ
ロスト用の電磁弁、17は圧縮機モータである。
【0024】同図において、電源コンセント10からの
商用交流電圧は、リレー12,14を介して圧縮機モー
タ17に印加されるとともに、リレー12,13を介し
てファンモータ15もしくは電磁弁16に印加される。
また、この商用交流電圧はトランスの一次側に供給さ
れ、このトランスで降圧、さらに整流平滑されて湿度セ
ンサ9(図6)の電源電圧や、図示しない電源スイッチ
や上記満水停止センサ,タイマ,マイコンなどの電源電
圧となる。このマイコンは、電源スイッチや湿度センサ
9,満水停止センサ,タイマなどの出力に応じて、リレ
ー12〜14をオン・オフ制御する。
【0025】まず、電源スイッチをオンすると、リレー
12,14がオンするとともに、リレー13がa側に閉
じる。これにより、満水停止センサが満水状態を検出し
ていなければ、ファンモータ15と圧縮機モータ17と
が動作して除湿運転が開始される。湿度センサ9は、上
記のように、吸い込まれる室内空気の湿度を検出し、そ
の湿度が設定されている目標湿度よりも高いときには、
リレー14をオン状態にして除湿運転を行なわせるが、
室内空気の湿度がこの目標湿度よりも低くなると、リレ
ー14をオフにして圧縮機17を停止させて除湿運転を
停止させる。このとき、ファンモータ15は動作してお
り、室内空気の吸込み,吹出しが行なわれている。その
後、室内空気の湿度が上記目標湿度よりも高くなると、
湿度センサ9がこれを検出してリレー14をオンにし、
再び除湿運転を行なわせる。
【0026】また、除湿運転中などにおいて、満水停止
センサが水受容器7の満水状態を検出すると、リレー1
2,14がオフし、ファンモータ15と圧縮機モータ1
7の動作を停止させる。このとき、図示しない表示手段
により、ユーザに水受容器7が満水状態になったことを
知らせる。
【0027】電磁弁16は、タイマで設定される一定時
間(例えば1時間)毎に冷却器4(図6)のデフロスト
(霜取り)を行なうために、冷凍サイクルでの冷媒の流
れを逆転し、冷却器4を加熱させるためのものである。
即ち、除湿運転中、タイマがデフロスト時刻を検知する
と、リレー13がa側からb側に切り換わってファンモ
ータ15が停止し、電磁弁16が動作してデフロスト動
作が行なわれる。デフロストに必要な所定時間が経過す
ると、タイマからの出力により、リレー13が再びa側
に切り換わり、ファンモータ15が動作して除湿運転が
再開する。
【0028】次に、この実施例の運転制御について説明
する。これは、最終的には適湿である60%の湿度(以
下、これを第1の目標湿度という)となるようにするも
のであるが、まず、この第1の目標湿度以下の第2の目
標湿度を設定し、これでもって除湿運転を行なわせるも
のである。
【0029】まず、図1と図6により、かかる運転制御
の一具体例について説明する。同図において、上記のよ
うに電源スイッチをオンにして除湿運転を開始させると
(ステップ100)、例えば60%である第1の目標湿
度で除湿運転が行なわれ、5分間経過後湿度センサ9で
室内空気の湿度の検出を行なう(ステップ101)。こ
のとき検出される湿度を初期湿度という。この初期湿度
が80%以上のとき(ステップ102)には、目標湿度
を50%の第2の目標湿度に変更し、室内空気の湿度を
検出しながら除湿運転を続行させる(ステップ10
5)。また、初期湿度が70%以下のとき(ステップ1
04)には、目標湿度を第2の目標湿度として60%の
第1の目標湿度のままとし、室内空気の湿度を検出しな
がら除湿運転を続行させる(ステップ107)。そし
て、夫々の場合、検出湿度が第2の目標湿度に到達する
と、目標湿度を第1の目標湿度である60%とし、その
後室内空気の湿度がこの目標湿度に達すると、従来の電
気除湿機と同様に、室内空気の検出湿度が60〜63%
の範囲内にあるように、断続運転が行なわれる(ステッ
プ111)。
【0030】また、ステップ101の湿度検出で初期湿
度が70%を越え、80%未満である場合には(ステッ
プ103)、目標湿度を60%のままとして7分間以上
除湿運転し、湿度センサ9の検出湿度から除湿速度(湿
度が1%変化するに要する時間)を検出する。そして、
除湿速度が7分/%以上の場合には(ステップ10
8)、第2の目標湿度を50%とし(ステップ10
5)、除湿速度が3分/%を越え、7分/%未満のとき
には(ステップ109)、第2の目標湿度を55%とし
(ステップ106)、3分/%以下のときには(ステッ
プ110)、第2の目標湿度を60%として(ステップ
107)、以下、80%以上及び70%以下の場合と同
様の除湿運転を行なわせる。
【0031】なお、運転開始(ステップ100)してか
ら5分間後に湿度検知(ステップ101)を行なうの
は、運転が開始すると、室内の空気温度によって、回路
基板などの温度が変化し、回路の動作が不安定になるか
らであり、電気除湿機の各回路の動作が安定してから初
期湿度の検出を行なうようにして、初期湿度を精度良く
検出できるようにしている。
【0032】また、運転開始後30分間は、例え湿度が
低くても、運転が停止しないようにする。これは、湿度
が低くて運転開始後直ちに運転が停止すると、ユーザが
故障と間違えてしまうこともあり得るからである。
【0033】かかる具体例によると、初期湿度が80%
以上と非常に高い場合には、部屋の広さや家具,家財の
大小にかかわらず、適湿である60%の第1の目標湿度
よりも充分低い50%の第2の目標湿度で除湿運転が行
なわれるため、室内の除湿速度が大きく、検出湿度がこ
の第2の目標湿度に達したときには、第1の目標湿度の
みで除湿運転を行なう従来の電気除湿機に比べ、室内の
空気除湿機から遠い場所や家具,家財,壁,窓ガラスの
表面での湿度が60%の第1の目標湿度に近くなってお
り、短時間で第1の目標湿度に到達できることになる。
【0034】また、初期湿度が低くなる程設定される第
2の目標湿度が高く、第1の目標湿度に近いものとして
いる。これは、初期湿度が低い程第1の目標湿度に到達
しやすいので、逆に初期湿度が低い程第2の目標湿度を
高くすることにより、圧縮機3の負荷を軽減し、省電力
化を図るものである。
【0035】さらに、初期湿度が70%を越え、80%
未満の場合(ステップ103)、除湿速度の大小によっ
て第2の目標湿度を異ならせるようにしたのは、これに
よって環境条件、即ち、部屋の広さ,家具や家財などの
多少,洗濯物などの有無を判定し、これに応じて除湿速
度を異ならせるためである。例えば除湿速度がステップ
108の7分/%以上であったとすると、例えば「部屋
は広い」と判定し、第2の目標湿度を50%として除湿
速度を高めるのである。
【0036】図2は、図8と同じ環境条件で、初期湿度
が80%を越えているときの上記具体例による室内空気
の湿度と家財表面の湿度との変化の測定結果の一例を示
すものであって、室内空気の湿度が50%の第2の目標
湿度に近くなったとき、破線で示すように、家財の表面
湿度が60%の第1の目標湿度に達していることがわか
る。この場合、図2と図8とを比較して明らかなよう
に、両者とも室内空気の湿度(湿度センサ9の検出湿
度)の変化は同じ傾向であるが、家財の湿度変化は図2
の方が図8よりも急激である。
【0037】図3は運転制御の他の具体例を示すもので
あって、図1に対応するステップには同一符号をつけて
重複する説明を省略する。
【0038】同図において、初期湿度が80%の場合に
は(ステップ102)、第2の目標湿度を50%として
(ステップ301)除湿運転を行なうが、運転開始から
30分の時間が経過すると、そのときの湿度センサ9の
検出湿度から25分(=30分−5分)経過したことに
よる湿度変化を検出して(ステップ302)、例えば1
0%/25分を基準として、除湿速度の大小を判定す
る。これは部屋の広さなどの環境条件を判定しているこ
とになる。そして、除湿速度が小さい場合には(ステッ
プ303)、第2の目標湿度をそのまま50%として除
湿運転を行ない(ステップ105)、除湿速度が大きい
場合には(ステップ304)、例えば部屋が狭いなどと
判定し、第2の目標湿度を55%(ステップ106)も
しくは60%(ステップ107)に変更して除湿運転を
行なう。
【0039】このようにすることにより、初期湿度が8
0%以上と高くとも、部屋が狭い、あるいはそのとき洗
濯物が置かれていないなどにより、家具や家財などの表
面湿度が異常に低くならないようにする。
【0040】同様にして、初期湿度が70%以下の場合
(ステップ104)、第2の目標湿度を60%として除
湿運転をするが、上記の25分間経過した後の検出湿度
により(ステップ306)、除湿速度が大きいことが判
明したときには(ステップ307)、そのまま第2の目
標湿度を60%とするが、除湿速度が小さいときには
(ステップ308)、部屋が広い、あるいは洗濯物があ
るなどということで、第2の目標湿度を55%(ステッ
プ106)もしくは55%(ステップ105)に変更す
る。
【0041】このようにして、この具体例では、運転制
御がより正確な環境条件のもとに行なわれることにな
り、家具や家財などの表面湿度をより迅速にかつより省
電力で第1の目標湿度に到達させることが可能となる。
【0042】図4は運転制御のさらに他の具体例を示す
ものであって、図1に対応するステップには同一符号を
つけて重複する説明を省略する。
【0043】同図において、初期湿度が80%以上の場
合(ステップ102)、あるいは初期湿度が70%を越
え、80%未満の場合でも、除湿速度が5分/%以上の
とき(ステップ403)、第2の目標湿度を50%とす
るとともに、ファン6を「強」とする。また、初期湿度
が70%以下の場合には(ステップ104)、あるいは
初期湿度が70%を越え、80%未満の場合でも、除湿
速度が5分/%未満のとき(ステップ404)、第2の
目標湿度を60%とするとともに、ファン6を「標準」
とする。
【0044】ここで、ファン6の「標準」とは、従来の
電気除湿機で用いられるファンの回転数であり、騒音な
どを考慮して1300rpm程度に設定される。ファン
6の「強」とは、これよりも高速に回転させる状態であ
って、例えば1500rpmである。この場合の風速
は、実験によると、1.0〜1.5m/秒であった。余
り高速にすると、かえって除湿能力が低下する。
【0045】この具体例では、初期湿度が80%以上や
初期湿度が70%を越え、80%未満でも、除湿速度が
大きいときには、ファン6も「強」とするため、室内で
の空気の還流が急速に行なわれ、家具や家財などの表面
を含めた部屋全体の除湿が急速に行なわれることにな
る。
【0046】なお、ファン6を「強」にする期間は、第
2の目標湿度に達するまでの期間以下であれば、初期湿
度が検出されてから任意でよい。
【0047】また、図4に示す具体例においても、図3
に示した具体例のように、運転開始してから30分経過
後、検出湿度に応じて第2の目標湿度とファン6の状態
とを変更するようにしてもよい。
【0048】ところで、以上説明した実施例における
「湿度」とは温度に依存した相対湿度のことである。こ
れに対し、湿度センサは電極間にLiClなどの吸湿性
物質の電気抵抗膜が設けられてなり、この電気抵抗は空
気中の水分を吸収することによって抵抗値が変化し、温
度にはほとんど影響されない。このため、湿度センサか
ら得られるのは絶対湿度である。
【0049】そこで、この実施例に使用される湿度セン
サ9では、図5に示すように、上記のような構成の湿度
センサを湿度検出体18とし、これにサーミスタ19を
付加することにより、湿度検出体18の絶対湿度による
抵抗値変化をサーミスタ19でもって温度補正するよう
にしている。これにより、得られる出力は相対湿度を表
わすことになる。
【0050】なお、上記実施例では、数値を具体的に示
したが、これは一例にすぎず、本発明はかかる数値によ
って限定されるものではない。また、初期湿度を3段階
に区分し、夫々毎に第2の目標湿度を設定するようにし
たが、初期湿度を2段階もしくは4段階以上に区分する
ようにしてもよい。さらに、第2の目標湿度は、第1の
目標湿度以下であれば、任意に決めることができる。
【0051】さらに、上記実施例では、運転開始後30
分間を運転が中止しないとしたが、湿度センサ9で検出
される湿度が第2の目標湿度に達するまでは、除湿運転
が中止しないようにすることもできる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
運転開始後、最終目標とする第1の目標湿度以下の第2
の目標湿度が設定されて除湿運転が行なわれるので、離
れた場所や家具、家財などの表面の湿度までも迅速に第
1の目標湿度に移行させることができるし、検出湿度が
第2の目標湿度に達すると、直ちにこれよりも高い第1
の目標湿度に変更するものであるから、消費電力の増加
も抑えることができる。
【0053】また、初期湿度に応じて第2の目標湿度や
ファンの回転数を異ならせるものであるから、環境条件
に応じた負荷状態で除湿運転が可能となり、迅速かつ効
率良く部屋全体の除湿が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気除湿機の一実施例における運
転制御の一具体例を示す図である。
【図2】図1に示した具体例による室内空気の湿度と家
財表面の湿度の経時変化を示す図である。
【図3】本発明による電気除湿機の一実施例における運
転制御の他の具体例を示す図である。
【図4】本発明による電気除湿機の一実施例における運
転制御のさらに他の具体例を示す図である。
【図5】本発明による電気除湿機の一実施例における湿
度センサの一構成例を示す回路図である。
【図6】本発明による電気除湿機の一実施例の構造を示
す断面図である。
【図7】本発明による電気除湿機の一実施例の回路構成
を示す回路図である。
【図8】従来の電気除湿機による室内空気の湿度と家財
表面の湿度の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 吸込み口 2 吹出し口 3 圧縮機 4 冷却器 5 再熱器 6 ファン 7 水受容器 9 湿度センサ 18 湿度検出体 19 サーミスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 埋橋 英夫 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (72)発明者 加藤 鈞 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (72)発明者 佐藤 好孝 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (72)発明者 福富 保治 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (72)発明者 川嶌 庄司 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (72)発明者 菊池 広司 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (72)発明者 松本 好正 栃木県下都賀郡大平町大字富田709番地 の2 株式会社 日立栃木エレクトロニ クス内 (56)参考文献 特開 昭64−41749(JP,A) 特開 昭61−93335(JP,A) 実開 昭62−154350(JP,U)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンによって吸い込まれた室内空気を
    冷却器で冷却して水分を抜き取り、再熱器で加熱して室
    内に吹き出し、吸込口側に設けられた湿度センサで吸い
    込まれる室内空気の相対湿度を検出して、検出湿度に応
    じて冷凍サイクルを制御する除湿運転を行なう電気除湿
    機において、該室内を適湿状態に保持するための目標湿度 を第1の目
    標湿度として、該第1の目標湿度以下の第2の目標湿度
    を設定して除湿運転を行ない、該除湿センサによる検出
    湿度が該第2の目標湿度に達するとともに、設定目標湿
    を該第1の目標湿度に変更して除湿運転を継続する
    とを特徴とする電気除湿機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 運転開始から少なくとも予め設定された一定期間、除湿
    運転を継続することを特徴とする電気除湿機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 運転開始から少なくとも前記湿度センサによって吸い込
    まれる室内空気の湿度が前記第2の目標湿度に達したこ
    とが検出されるまでの期間、除湿運転を継続することを
    特徴とする電気除湿機。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3において、 前記湿度センサはサーミスタを有し、該サーミスタによ
    り、前記湿度センサから相対湿度が検出されることを特
    徴とする電気除湿機。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4において、 除湿運転の開始後、前記湿度センサによって吸い込まれ
    る室内空気の初期湿度を検出し、検出された該初期湿度
    に応じて前記第2の目標湿度を異ならせることを特徴と
    する電気除湿機。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 除湿運転の開始から一定時間後に前記除湿センサによっ
    て吸い込まれる室内空気の湿度を検出し、該検出湿度に
    応じて第2の目標湿度を再設定することを特徴とする電
    気除湿機。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記湿度センサによる検出湿度が高い程、前記第2の目
    標湿度を低く設定することを特徴とする電気除湿機。
  8. 【請求項8】 請求項5,6または7において、 除湿速度に応じて前記第2の目標湿度を異ならせること
    を特徴とする電気除湿機。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3または4において、 除湿運転の開始後、前記湿度センサによって吸い込まれ
    る室内空気の初期湿度を検出し、検出された該初期湿度
    に応じて前記第2の目標湿度と前記ファンの回転数とを
    異ならせることを特徴とする電気除湿機。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 除湿運転の開始から一定時間後に前記除湿センサによっ
    て吸い込まれる室内空気の湿度を検出し、該検出湿度に
    応じて第2の目標湿度と前記ファンの回転数とを再設定
    することを特徴とする電気除湿機。
  11. 【請求項11】 請求項9または10において、 前記湿度センサによる検出湿度が高い程、前記第2の目
    標湿度を低く、かつ前記ファンの回転数を高く設定する
    ことを特徴とする電気除湿機。
  12. 【請求項12】 請求項9,10または11において、 除湿速度に応じて前記第2の目標湿度と前記ファンの回
    転数とを異ならせることを特徴とする電気除湿機。
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