JP3175677B2 - 光ディスク、光ディスクの製造方法、光ディスクの製造装置 - Google Patents

光ディスク、光ディスクの製造方法、光ディスクの製造装置

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JP3175677B2
JP3175677B2 JP34432097A JP34432097A JP3175677B2 JP 3175677 B2 JP3175677 B2 JP 3175677B2 JP 34432097 A JP34432097 A JP 34432097A JP 34432097 A JP34432097 A JP 34432097A JP 3175677 B2 JP3175677 B2 JP 3175677B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスクの再生面
側から「透かし(ウォータマーク)」を目視可能とする
貼り合わせ型の光ディスク、光ディスクの製造方法、光
ディスクの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、その記録情報量の大き
さ、取り扱いの簡便さ等から、広く一般に普及してい
る。ところで、コンパクトディスク(CD)において
は、最近、偽造品が広く出回っている。そして、この偽
造品の横行を確実に防止するために、光ディスク生産販
売業界は、その偽造防止の開発に多大の力を投入してい
る。
【0003】さて、CDよりも記録情報量が格段に多
く、しかもディスクの偽造防止対策が施されている高密
度光ディスクが登場した。この高密度光ディスクは、デ
ィジタル・バーサタイル・ディスク(DVD,デジタル
・ビデオ・ディスクとも称される)と呼ばれるものであ
る。しかし、このDVDに施されている偽造防止対策で
も、この偽造品の横行を確実に防止するためのものとは
言えない。即ち、この偽造防止対策は次の通りである。
まず、生産過程において、接着剤で貼り合わせる2枚の
ディスク状の単板の内の、一方の単板の情報信号記録面
上に、目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文字等を
形成する。つぎに、流通過程において、こうしたDVD
の再生面側(レーザ光の入射側)からその情報信号記録
面を目視すると、情報信号トラックの螺旋状あるいは同
心円状の幾何学的な渦巻きが形成されてある範囲内に、
恰も、前記したマーク、絵、文字等が「透かし」のよう
に、確認することができる。このことを利用して、DV
Dにこの「透かし」があるか否かを目視確認して、「透
かし」がある場合は真正なディスク、「透かし」がない
場合には偽造したディスクであると判別するのである。
この結果、偽造したディスクを流通から排除することに
よって、偽造品の横行を防止するものである。こうした
「透かし」をディスクに入れる作成方法としては、既に
知られている(例えば、特開昭59−177739公
報、特開平2−179941公報、特開平8−3102
0公報、特開平8−55370公報、特開平9−631
35公報など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た「透かし」は、ディスクの情報信号記録面上に、目視
可能な程度の大きさのマーク、絵、文字等を凹凸段差と
して直接形成されるものである。これにより、「透か
し」入りのディスクの製造コストは「透かし」が入って
いないディスクの製造コストよりも、一段と高いものと
なる欠点がある。また、こうした「透かし」入りのディ
スクの偽造品を作る際に、「透かし」が形成されている
情報信号記録面そのものを忠実に偽造してしまえば、偽
造したディスクと真正なディスクとは共に、同一の「透
かし」が入ったディスクとなってしまう。この結果、デ
ィスクに「透かし」があるか否かを目視確認して、「透
かし」がある場合は真正なディスク、「透かし」がない
場合には偽造したディスクであると判別する前述した偽
造防止対策の前提が崩れてしまう恐れがあった。従っ
て、「透かし」を用いた従来のディスクの偽造防止対策
は、ディスクの偽造品の横行を確実に防止するための有
効なものとは言えない。
【0005】そこで、本発明は、上記した課題を解決す
るために、従来のように、ディスクの情報信号記録面上
に、凹凸段差として「透かし」直接形成することなく、
ディスクの貼り合わせ面内(即ち、2枚のディスク単板
を重ね合わせて接着剤で貼り合わせるその接着層内)
に、目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文字、記
号、数字等の形状を「透かし」として、ここに封じ込め
る光ディスク、その光ディスクの製造方法、その光ディ
スクの製造装置を提案することを目的とするものであ
る。これによって、本発明は、この「透かし」入りのデ
ィスクを偽造しようとして、この「透かし」までも偽造
するべく、接着剤で貼り合わせた2枚の単板を引き剥が
して、この「透かし」をディスクの外部へ取り出す、あ
るいは、これを露出させようとしても、この引き剥がし
によって、接着層は破壊されこれに応じてこの「透か
し」も確実に破壊されてしまうことになり、この結果、
この「透かし」は偽造することができない。このよう
に、ディスクの内部に封じ込められた「透かし」は偽造
できないことを、ディスクの偽造防止対策の有効な手段
として用いることにより、流通過程において、こうした
ディスクの再生面側(レーザ光の入射側)からその情報
信号記録面を目視すると、信号トラックの螺旋状あるい
は同心円状の幾何学的な渦巻きが形成されてある範囲内
に、この「透かし」があるか否かを目視確認するだけ
で、「透かし」がある場合は真正なディスク、「透か
し」がない場合には偽造したディスクであると判別で
き、よって、偽造したディスクを流通から排除すること
によって、偽造品の横行を確実に防止することができる
効果を奏するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、下記(1)〜(11)の構成になる
光ディスク及びその製造方法を提供する。 (1)透明基板の情報信号記録面上に、反射層、接着
層、ダミー透明基板を順次積層した光ディスクを製造す
る光ディスク製造方法であって、前記接着層は、電磁放
射線の照射量に応じてその硬化速度が変化する接着剤か
らなり、前記ダミー透明基板の前記接着層と対向しない
面側に、特定の形状及び遮光性を有する遮光マスクを前
記ダミー透明基板とは別体となるように配置し、前記透
明基板の情報信号記録面上に、前記反射層、前記接着
層、前記ダミー透明基板を順次配置した後、前記接着層
を硬化させるために、前記遮光マスク及び前記ダミー透
明基板を介して前記電磁放射線を照射し、前記マスク層
の特定の形状によって、前記電磁放射線の前記接着層に
対する照射量を変化させることにより、前記接着層の硬
化速度を変化させ、この硬化速度の違いに応じて、前記
反射層を変位させて透かしを形成することを特徴とする
光ディスクの製造方法。 (2)請求項1に記載の光ディスクの製造方法であっ
て、前記遮光マスクは、この遮光マスクの一部分を他の
遮光マスク部材で置換可能とすることを特徴とする光デ
ィスクの製造方法。 (3)請求項2に記載の光ディスクの製造方法であっ
て、前記置換可能な遮光マスク部材はディスク中の透か
しを数字とするためのものであり、且つ、前記遮光マス
ク部材の置換前後において、前記透かしの数字が連続性
を有することを特徴とする光ディスクの製造方法。 (4)請求項1に記載の光ディスクの製造方法であっ
て、前記光ディスクは、前記遮光マスクと同期して回転
可能なディスク載置手段に載置されており、前記ディス
ク載置手段を回転させながら前記電磁放射線を照射する
ことで、前記光ディスク上に前記電磁放射線を均一に照
射することを特徴とする光ディスクの製造方法。 (5)透明基板の情報信号記録面上に、反射層、接着
層、ダミー透明基板を順次積層した光ディスクを製造す
る光ディスク製造装置であって、前記接着層は、電磁放
射線の照射量に応じてその硬化速度が変化する接着剤か
らなり、前記電磁放射線を照射する電磁放射線源と、前
記電磁放射線を遮光する遮光部材を有する遮光マスク
と、前記ダミー透明基板の前記接着層と対向しない面側
に前記遮光マスクを保持する保持手段と、前記光ディス
クを載置するディスク載置手段とを備え、前記透明基板
の情報信号記録面上に、前記反射層、前記接着層、前記
ダミー透明基板を順次配置した後、前記接着層を硬化さ
せるために、前記遮光マスク及び前記ダミー透明基板を
介して前記電磁放射線を照射し、前記マスク層によっ
て、前記電磁放射線の前記接着層に対する照射量を変化
させることにより、前記接着層の硬化速度を変化させ、
この硬化速度の違いに応じて、前記反射層を変位させて
透かしを形成することを特徴とする光ディスクの製造装
置。 (6)第1の基板の情報信号記録面上に、反射層、接着
層、第2の基板を順次積層した光ディスクを製造する製
造装置であって、前記接着層は、電磁放射線の照射量に
応じてその硬化速度が変化する接着剤からなり、電磁放
射線を放射する電磁放射線源と、この電磁放射線源から
放射する電磁放射線の光路を開閉するシャッタと、この
シャッタを経た電磁放射線から放射される熱線を遮断す
る熱線カットフィルタと、遮光部材が設けられ、かつ前
記熱線カットフィルタを経た電磁放射線から放射する電
磁放射線の照射を前記遮光部材で遮光する遮光マスク
と、前記光ディスクが載置され、かつ前記遮光マスクを
経た電磁放射線が照射されるディスク載置手段とを備
え、前記遮光マスクを介して電磁放射線を前記光ディス
ク接着層内に照射して、前記接着剤の硬化速度を前記遮
光部材の有無に応じて変化させて、前記遮光部材の有無
に応じた透かしを光ディスク内に記録することを特徴と
する光ディスクの製造装置。 (7)請求項5または請求項6に記載の光ディスクの製
造装置であって、前記遮光マスクは、この遮光マスクの
一部分を他の遮光マスク部材で置換可能とすることを特
徴とする光ディスクの製造装置。 (8)請求項7に記載の光ディスクの製造方法であっ
て、前記置換可能な遮光マスク部材はディスク中の透か
しを数字とするためのものであり、且つ、前記遮光マス
ク部材の置換前後において、前記透かしの数字が連続性
を有することを特徴とする光ディスクの製造装置。 (9)請求項5または請求項6に記載の光ディスクの製
造装置であって、前記ディスク載置手段は、前記遮光マ
スクと同期して前記光ディスクを回転可能であり、前記
ディスク載置手段を回転させながら前記電磁放射線を照
射することで、前記光ディスク上に前記電磁放射線を均
一に照射することを特徴とする光ディスクの製造装置。 (10)請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光デ
ィスクの製造方法によって製造されたことを特徴とする
光ディスク。 (11)請求項5乃至請求項9のいずれかに記載の光デ
ィスクの製造装置によって製造されたことを特徴とする
光ディスク。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【発明の実施の態様】以下、本発明の光ディスク、光デ
ィスクの製造方法、光ディスクの製造装置について、図
面に沿って説明する。図1は本発明の光ディスクに記録
された「透かし」の構造を説明するための図、図2〜図
6,図9,図10はそれぞれ本発明の光ディスクの製造
装置の第1実施例〜第5実施例,第6,第7実施例の構
成を説明するための図、図7は遮光マスクの構造を説明
するための図、図8は「透かし」の元となる遮光マスク
濃淡に応じてこの遮光マスクを透過するときの紫外線の
光線透過率が変化する状態を説明するための図である。
【0033】本発明の光ディスクは貼り合わせ型光ディ
スク(例えば、CD,CD−R、CD−RW,DVD−
ROM、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW
等)を対象とする。本発明の光ディスクAは、図1に示
すように、2枚のディスク状の単板(透明基板1,ダミ
ー透明基板4)を接着剤を用いて貼り合わせることによ
り製造される。この貼り合わせ方法には、2枚の単板の
貼り合わせ面に接着剤を塗布した後に接着剤を硬化する
方法によって、数種類の貼り合わせ方法がある。
【0034】まず基本的なものは、「ホットメルト塗布
法」といい、貼り合わせる2枚のディスク単板の接着面
に、高温で粘度の低下した酢酸ビニル樹脂や、エチレン
酢酸ビニル樹脂を、塗布ロールを用いて塗布する方法で
ある。この方法は液状の樹脂塗布後、速やかに両ディス
ク単板を貼り合わせた後、圧力をかけしばらく放置して
両ディスク単板を接着する方法である。
【0035】「スピン貼り合わせ法」は、2枚のディス
ク単板のうちの1枚をスピナーのスピンテーブル上に載
せ、回転させながらこのディスク単板上に紫外線硬化樹
脂のような電磁放射線で硬化する液状の電磁放射線硬化
樹脂を滴下し、その後もう1枚のディスク単板を先のデ
ィスク単板の上に載せ、この樹脂が2枚のディスク単板
間で、適度に広がるのを待ち、スピンテーブルを高速に
回転させ、2枚のディスク単板間の樹脂をディスク単板
の貼り合わせ面内に広げた後、電磁放射線を照射して樹
脂を硬化させて2枚のディスク単板を貼り合わせて接着
する方法である。
【0036】「シート貼り合わせ法」は、両面粘着シー
トを用いて2枚のディスク単板を貼り合わせる方法であ
って、1枚のディスク単板の上に両面粘着シートを貼り
付け、その後もう1枚のディスク単板をその上に重ね、
圧力をかけて接着する方法で、2枚のディスク単板の貼
り合わせ面に気泡が入らないように工夫を施すのが一般
的である。
【0037】本発明の光ディスクの作製に用いられるデ
ィスク貼り合わせ方法としては、その貼り合わせの際に
用いる接着剤として、例えば紫外線等の電磁放射線の照
射により重合硬化する樹脂、例えば紫外線硬化樹脂等を
用いたものであり、こうした電磁放射線の照射により重
合硬化する樹脂でありさえすれば、全ての貼り合わせ法
(「スピン貼り合わせ法」、「シート貼り合わせ法」
等)を用いることができる。以下、電磁放射線の照射に
より重合硬化する樹脂の一例として、紫外線硬化樹脂を
用いてディスク貼り合わせ方法を説明する。
【0038】さて、本発明の光ディスクは、図1に示す
ように、ディスク状の透明基板1、反射層2、接着層
3、ディスク状のダミー透明基板4が順次積層してなる
構造の光ディスクAである。透明基板1の一方の面は情
報信号記録面1aであり、その他方の面1bからレーザ
光Lが矢印方向に入射される。この情報信号記録面1a
には螺旋状または同心円状に情報信号トラックが形成さ
れてある。この情報信号トラックは、ピット、グルーブ
(溝)、ランドの内の少なくとも一つの態様を有するも
のである。例えば、本発明の光ディスクがDVD−RO
Mの場合は、この情報信号トラックは、ピット、ミラー
を用いて情報信号が記録されたものとなる。また、DV
D−RAMの場合には、この情報信号トラックは、グル
ーブ(溝)、ランドを用いて情報信号が記録再生される
ものとなる。DVD−R、DVD−RWの場合には、グ
ルーブ(溝)を用いて情報信号が記録再生されるものと
なる。前記した情報信号記録面1a上には、反射層2が
密着して形成されている。前記した接着層3に用いる接
着剤としては、紫外線硬化樹脂である。前記したダミー
透明基板4には前述したような情報信号記録面は形成さ
れていない。
【0039】このような構造の本発明の光ディスクA
は、従来のもののように、前記した情報信号記録面1a
上に「透かし」を直接形成せずに、次に述べるように、
接着層3内に、目視可能な程度の大きさのマーク、絵、
文字、記号、数字等の形状を「透かし」として、ここに
封じ込める構造を有する光ディスクである。
【0040】この光ディスクA内にこうした「透かし」
を作るためには、図1に示すように、遮光マスク15が
用いられる。この遮光マスク15には、「透かし」の元
になる、目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文字、
記号、数字等の遮光部材15aが形成されている。15
bは遮光部材15aが形成されていない遮光マスク部分
である。また、光ディスクA内に前記した「透かし」を
反転したリバーサルの「透かし」を作る場合には、遮光
マスク部分15bに、目視可能な程度の大きさのマー
ク、絵、文字、記号、数字等の遮光部材15aが形成さ
れることになる。こうした遮光マスク15は、硬化して
いない液状の紫外線硬化樹脂を用いて、反射層2が密着
した透明基板1と、ダミー透明基板4とを貼り合わせた
後に、液状の紫外線硬化樹脂を硬化する際に用いられ
る。
【0041】具体的には、図1に示すように、遮光マス
ク15をダミー透明基板4の上方に配置して、この遮光
マスク15の上方から紫外線を照射する。これにより、
遮光マスク15、ダミー透明基板4を透過して、接着層
3内の液状の紫外線硬化樹脂には、遮光マスク15の遮
光部材15aに対応する投影部分3Aを除く部分3Bに
紫外線が照射されることになる。この結果、接着層3内
においては、紫外線が照射される照射部分3Bと紫外線
が照射されない投影部分3Aとが生じる。勿論、投影部
分3Aには、照射部分3B側から回り込む紫外線が照射
されることになる。これによって、紫外線が照射される
照射部分3Bにおける液状の紫外線硬化樹脂の硬化速度
と、紫外線が照射されない投影部分3Aにおける液状の
紫外線硬化樹脂の硬化速度とに差が生じるのである。
【0042】前記した「透かし」は、接着層3内におけ
る液状の紫外線硬化樹脂のこの硬化速度差の結果、紫外
線が照射されない投影部分3Aの液状の紫外線硬化樹脂
が硬化する際に、前記した透明基板1に密着していた反
射層2が接着層3内側(投影部分3A内)へ引っ張られ
て、その密着状態が緩む(即ち、反射層2の透明基板1
に密着していた位置から接着層3の内側へ微小の位置変
更が生じる)ことによって、この「透かし」はこの接着
層3内に形成されるものなのである。因みに、前記した
投影部分3Aにおける液状の紫外線硬化樹脂が硬化する
際には、反射層2の密着状態が緩む以外に、ダミー透明
基板4の一方の面4bに密着していた紫外線硬化樹脂が
接着層3の内側(投影部分3A 内)へ引っ張られて、
面4bと接着層3との間に空間6が生じることがある。
【0043】さて、前述した「透かし」を光ディスクA
内に記録するに際しては、次の情報を「透かし」として
入れることができる。例えば、光ディスクの生産工程に
おいて、光ディスクの生産ロット毎に「透かし」の種類
を変更する(例えば、1ロットを100枚単位、100
0枚単位、1万枚単位等として、1ロット当り、マー
ク、絵、文字、記号、数字等の「透かし」を全て交換す
る)。そして、この生産ロット毎に特定の形状の「透か
し」が対応する関係を用いることにより、多数の生産ロ
ットを通じて製造された大量の光ディスクが流通・販売
ルートに載っている段階において、こうした大量の光デ
ィスクの内から、唯1枚の光ディスクのこの「透かし」
を目視するだけで、この光ディスクが属する生産ロット
を正確に特定することに利用できる。この結果、特定の
生産ロットに不良が発生した場合に、この生産ロットに
属する光ディスクを流通・販売ルートから回収したい場
合に、この「透かし」のみを検査(目視検査)して、不
良が発生した生産ロットに対応する「透かし」が付いた
光ディスクのみを取り出して回収するだけで、こうした
不良光ディスクを効率かつ確実に回収できる利点が生じ
る。
【0044】また、光ディスクの生産ロット毎に「透か
し」の種類を、前記したように、「透かし」そのものを
全て変更しなくても、生産ロット毎に順次変更すること
も考えられる。例えば、「透かし」の一部を、大部分は
同一の形状としておくと共に、この「透かし」の一部分
だけを、生産ロット毎に順次「1」ずつ累進する連続番
号の「透かし」とすることも考えられる。例えば、第1
の生産ロットに対応する「透かし」は、その一部分に
「1」を含む「透かし」部分が付され、第2の生産ロッ
トに対応する「透かし」は、その一部分に「2」を含む
「透かし」部分が付されというように、第3,第4,第
5,…の生産ロット毎に対応する「透かし」は、その一
部分に「3,4,5,…」を含む「透かし」部分が付さ
れる。また、生産ロット毎に順次「1」ずつ累進する連
続番号の「透かし」とすること以外には、生産ロット毎
に、その「透かし」の一部分に、アルファベット順の英
文字、50音順のひらがな,カタカナ等を含む形状にす
ることも考えられる。
【0045】このように、光ディスクの生産ロット毎に
「透かし」の種類を全て変更しなくても、「透かし」部
分を、生産ロット毎に順次変更することによって、次の
ことができる。例えば、光ディスクの生産工程におい
て、光ディスクの生産ロット毎に「透かし」の一部の種
類を変更する(例えば、1ロットを100枚単位、10
00枚単位、1万枚単位等として、1ロット当り、マー
ク、絵、文字、記号、数字等の「透かし」部分を交換す
る)。そして、この生産ロット毎に特定の形状の「透か
し」部分が対応する関係を用いることにより、多数の生
産ロットを通じて製造された大量の光ディスクが流通・
販売ルートに載っている段階において、こうした大量の
光ディスクの内から、唯1枚の光ディスクのこの「透か
し」部分を目視するだけで、この光ディスクが属する生
産ロットを正確に特定することに利用できる。この結
果、特定の生産ロットに不良が発生した場合に、この生
産ロットに属する光ディスクを流通・販売ルートから回
収したい場合に、この「透かし」部分のみを検査(目視
検査)して、不良が発生した生産ロットに対応する「透
かし」部分が付いた光ディスクのみを取り出して回収す
るだけで、こうした不良光ディスクを効率かつ確実に回
収できる利点が生じる。
【0046】さて、前述した構造の本発明の光ディスク
の製造方法は、次の(1),(2)が考えられる。 (1) 遮光マスクを用いる方法 (2) 遮光マスクを用いない方法
【0047】(1) 遮光マスクを用いる方法 この方法は、前述した図1に図示したように、遮光マス
ク15を光ディスクAのダミー透明基板4の面4a側の
上方に配置して、この遮光マスク15の上方から、紫外
線を光ディスクAへ照射することにより、遮光マスク1
5に設けられている目視可能な程度の大きさのマーク、
絵、文字、記号、数字等の形状15a,15bに応じた
「透かし」を、光ディスクAの接着層3内に形成する方
法である。
【0048】(2)遮光マスクを用いない方法 この方法は、光ディスクAのダミー透明基板4の面4
a,4bのうちの少なくとも1つの面に、前述した遮光
マスク15に形成されている、「透かし」の元になる、
目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文字、記号、数
字等の遮光部材15a,15bと同様な、「透かし」の
元になる、目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文
字、記号、数字等の遮光部材15aaを設ける。また、
前記した「透かし」を反転したリバーサルの「透かし」
を作る場合には、遮光マスク部分15bに、目視可能な
程度の大きさのマーク、絵、文字、記号、数字等の遮光
部材15aが形成されることになる。そして、このダミ
ー透明基板4の面4aの上方から、紫外線を、光ディス
クAへ照射することにより、ダミー透明基板4に設けら
れている目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文字、
記号、数字等の形状に応じた「透かし」を、光ディスク
Aの接着層3内に形成する方法である。この(2)「遮
光マスクを用いない方法」は、前記した(1)「遮光マ
スクを用いる方法」と同様な「透かし」を光ディスクA
の接着層3内に形成することができる。
【0049】ところで、前記した(1)「遮光マスクを
用いる方法」に用いられる遮光マスク15には、遮光部
材15aとして、目視可能な程度の大きさのマーク、
絵、文字、記号、数字等を、黒、青、赤等の着色インク
を用いて書くかあるいは印刷したり、また、これらのマ
ーク、絵、文字、記号、数字等の形状の遮光部材(紙、
フィルム等)を貼付または載置しておく。
【0050】前記した遮光マスク15の遮光部材15a
を黒色インクを用いて印刷したり、あるいは、黒色の部
材を密着貼付したり、黒色の部材を密着載置して作成し
た場合には、完全な遮光状態が得られる。この結果、遮
光マスク15の真上から紫外線を照射すると、この遮光
マスク15の真下にある投影部分3Aの接着層3内に
は、この遮光部材の形状が濃く投影される。
【0051】一方、前記した遮光マスク15に遮光部材
形状)15aを黒色インク以外の着色インク(青色、赤
色、緑色、黄色、白色等の着色インク)を用いて印刷し
たり、あるいは、黒色以外の遮光部材(青色、赤色、緑
色、黄色、白色等の遮光部材)15aを密着貼付あるい
は密着載置したり、あるいは、こうした黒色以外の遮光
部材15aを不完全に密着して貼付あるいは不完全に密
着して載置して作成した場合には、遮光部材15aを黒
色インクを用いて印刷したり、あるいは、黒色の遮光部
材15aを密着貼付したり、密着載置して作成した前述
した場合と同様な完全な遮光状態が得られない。
【0052】この結果、この遮光マスク15の真上から
紫外線を照射すると、この遮光マスク15の真下にある
光ディスクAの接着層3の接着部分3Aには、こうした
遮光部材15aの色の種類、部材の材質、貼付状態、載
置状態に応じた光線透過率で、この遮光部材15aが濃
い影〜淡い影となって投影される。換言すると、この遮
光部材15aに対応する「透かし」の濃淡に応じた光線
透過率(図8に図示)の紫外線で「透かし」がディスク
上に投影される。図8に示すように、露光光線が450
nm以下の波長(紫外線領域の波長)の光線透過率が
「0」の場合は、遮光部材15aが黒色であり、これ以
外の色の遮光部材15aは光線透過率が次第に増加す
る。
【0053】光ディスクAの貼り合わせ面内に生じる応
力分布に応じて、接着層3とダミー透明基板4との間に
は空間6が生じることは前述したとおりである。前記し
た透明基板1及びダミー透明基板4の厚さはそれぞれ
0.6mmである。また、前記した遮光部材15aが設
けられる遮光マスク15の分光特性は、例えば、波長4
50nm以下の紫外線の光線透過率が10%程度であ
る。こうした遮光マスク15上に前述したようなマー
ク、絵、文字、記号、数字等の遮光部材15aを設ける
と共に、これらの遮光量(階調)を可変することに応じ
て、この遮光マスク15の光線透過率は変化すること
は、前述したとおりである。
【0054】従って、光ディスクAの再生面(透明基板
1の面1b)側からディスク面を見ると、濃淡(階調)
が変化した目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文
字、記号、数字等が「透かし」として、情報信号記録面
1aの信号トラックと共に目視できる。具体的には、こ
うして濃淡(階調)が変化した「透かし」は、ちらっと
見ただけでは識別不可能な薄いレベル(淡いレベル)か
ら、はっきり確認ができる濃いレベルまである。こうし
た「透かし」は、遮光部材15aを必要に応じて変更交
換することにより、自由に選択できることも前述した通
りである。
【0055】さて、次に検討しなくてはいけない項目と
しては、上述した方法によって作成された光ディスクA
を再生する再生光学ヘッド(光ピックアップ)のフォー
カスエラー量の確認である。
【0056】一般にこのような「透かし」は、前述した
光ディスクAの再生面(透明基板1の面1b)側から見
ると、光ディスクA内の情報信号記録面1a上に明確に
識別できるマーク、絵、文字、記号、数字等の光学情報
として、反射層2の反射層部分2aが歪んだことによっ
てできているように観察される。こうした歪みにより、
ディスク再生時に、情報信号記録面1a上に記録され
て、本来、歪みなく再生されるべき情報が、この反射層
2の歪みにより、歪みを生じて情報欠陥を起こしてはな
らない。従って、再生する情報に、歪みを与えない程度
に「透かし」を入れることが求められる。
【0057】再生光学ヘッドにより、本来の情報信号が
正しく再生される範囲内で、最大限「透かし」の濃淡、
明瞭さが「透かし」らしく見える程度に設定されるべき
である。「透かし」が明瞭に見えることを優先してこの
「透かし」を作成すると、このバランスが崩れ、「透か
し」を入れることにより、再生光学ヘッドがフォーカス
エラーを起こし、再生が不能となる。こうしたことか
ら、本発明の光ディスクは情報信号を良好に再生可能で
あり、しかも、その形状が明瞭に目視できる「透かし」
を有するものである。
【0058】では、ここに一つの実施例を挙げて、こう
した本発明の光ディスクを製造する本発明の光ディスク
の製造方法をわかりやすく説明する。0.6mm厚、直
径120mm、その情報信号記録面1a内に、トラック
ピッチ0,74μm、最短ピット長0,4μmのピット
を有する透明基板1をポリカーボネート樹脂を用いて、
射出成形により製作した。一方、これと同じ厚さと直径
を有し、その表面4bにはピットを有しない平坦なダミ
ー透明基板4を製作した。ピットを有する情報信号記録
面1a上には真空成膜により、厚さ60nmの反射膜
(反射層)2をアルミニウムを用いて作成した。
【0059】スピンテーブル上に、反射膜2を上にして
透明基板1を装着した。その上に、液状の紫外線硬化樹
脂を3mlを円周状に滴下した。この紫外線硬化樹脂が
反射膜2上で適当な大きさに広がった後、ダミー透明基
板4を、気泡が生じないように注意して紫外線硬化樹脂
(接着層3)上に重ね合わせて貼り合わせ、スピナーを
回転させ、所望の接着層3層の厚さとなるようにした。
貼り合わされた透明基板1,4は、まだ紫外線硬化樹脂
が硬化していないので、基板1,4同士がずれないよう
に注意してスピナーより取り出した。貼り合わせた光デ
ィスクAは次の紫外線硬化装置に運ばれた。この紫外線
硬化装置は、本発明の光ディスクの製造装置となるもの
である。
【0060】以下、本発明の光ディスクの製造装置の実
施例について説明する。本発明の光ディスクの製造装置
の第1実施例である紫外線硬化装置Bは、図2に示すよ
うに、図中上方から、排気ダクト10、装置B内部の気
体を排気するための排気ファン11、紫外線ランプ1
2、照射される紫外線の光路xを開閉するシャッタ1
3、紫外線ランプ12から発生する熱を図中下方に伝え
ないようにするための熱線カットフィルタ14、「透か
し」を作るための遮光部材15aを有する遮光マスク1
5を載置するための遮光マスク用トレイ16、液状の紫
外線効果樹脂で貼り合わせた2枚のディスク単板(透明
基板1,4)の光ディスクAを載置するためのテーブル
17、このテーブル17に光ディスクAを載置するため
に、前記した貼り合わせ工程から搬送し、また、ここで
完成した光ディスクAを次の工程へ搬送するためのテー
ブル搬送機構(図示せず)、外筒B1等から構成され
る。遮光マスク用トレイ16はテーブル17に載置され
てい光ディスクA上に紫外線が十分照射されるようにか
つ照度ムラが生じないような、径の穴16hを有してお
り、また、図中、a方向に外筒B1に対して進退自在に
装着される。bはテーブル17の移送方向を示す。
【0061】前記したように、遮光マスク15は遮光マ
スク用トレイ16に着脱自在に載置固定されているの
で、この遮光マスク用トレイ16を紫外線の光路x内か
ら引き出し、装置Bの外筒B1の外へ取り出すことによ
って、前述したように、生産ロット毎、またはロット内
でも頻繁に「透かし」を変更したい場合等に、紫外線硬
化装置Bを分解しなくても簡単に遮光マスク15を着脱
交換することができる。
【0062】ところで、生産ロット毎に多数(多種類)
の「透かし」を変更できるようにするためには、多種類
多数の「透かし」を形成するための多数の遮光マスク1
5を交換可能とする構造の遮光マスク用トレイ16が必
要となる。
【0063】本発明の光ディスクの製造装置の第2実施
例である紫外線硬化装置Cは、図3に示すように、前述
した紫外線硬化装置B(図2に図示)の構成に、遮光マ
スク搬送機構16aを新たに付加したものと同一のもの
である。前述したものと同一部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0064】紫外線硬化装置Cは、図3に示すように、
互いに異なる「透かし」を形成するための多数の遮光マ
スク15A,15B,15C,…を、直線状に搬送可能
な遮光マスク搬送機構16aを、遮光マスク用トレイ1
6の上方に所定間隔離間して設けてあるものである。こ
の遮光マスク搬送機構16aはいわゆるベルトコンベア
と同様な構成を有しており、この上に載置してある多数
の遮光マスク15A,15B,15C,…を、図中、左
から右(c方向)へ、図示せぬ制御装置の搬送制御によ
って、搬送し、所定の位置で停止する。遮光マスク15
A,15B,15C,…には、それぞれ、「透かし」の
元になる、目視可能な程度の大きさのマーク、絵、文
字、記号、数字等の遮光部材15Aa,15Ba,15
Ca,…が形成されている。
【0065】特定の「透かし」を形成したい場合には、
図示せぬ制御装置から出力する制御信号により、遮光マ
スク搬送機構16aは、これに応じた遮光マスクを、遮
光マスク用トレイ16の穴16hの上に搬送し、正確に
位置決めした後、停止する。こうして、遮光マスク用ト
レイ16の穴16h上には、この遮光マスクが正確に載
置されることになる。この後、これとは違う遮光マスク
を使いたい場合には、制御装置はこれに応じた制御信号
を出力することにより、遮光マスク搬送機構16aは、
これに応じた遮光マスクを、遮光マスク用トレイ16の
穴16hの上に搬送し、正確に位置決めした後、停止す
る。こうして、遮光マスク用トレイ16の穴16h上に
は、この遮光マスクが正確に載置されることになるので
ある。このように、必要とする遮光マスクを短時間で交
換することができる。
【0066】紫外線硬化装置Cは、テーブル17上に載
置された光ディスクA上に、遮光マスク15A,15
B,15C,…のいずれか一つ、透明な遮光マスク搬送
機構16a、遮光マスク用トレイ16の穴16hを経
て、紫外線が、ターンテーブル17上に載置されてある
貼り合わせディスクA上に照射ムラ、ボケなく照射する
ことができるのであることは言うまでもない。
【0067】この結果、この紫外線硬化装置Cを用い
て、例えば、光ディスクAの生産ロット毎に異なった
「透かし」を入れたい場合には、その「透かし」の種類
の数だけの遮光マスク15A,15B,15Cを、マス
ク搬送機構16aに直線状に載置しておき、前述したよ
うに、この生産ロットに対応する遮光マスクを遮光マス
ク用トレイ16を用いて搬送し、位置決め、停止するこ
とによって、これを達成することができる。
【0068】また、本発明の光ディスクの製造装置の第
3実施例である紫外線硬化装置Dは、図4に示すよう
に、前述した紫外線硬化装置C(図3に図示)の、ベル
トコンベア形状の遮光マスク搬送機構16aを、円形
(インデックステーブル)形状の遮光マスク搬送機構1
6cと交換した構成と同一のものである。前述したもの
と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0069】紫外線硬化装置Dは、図4に示すように、
互いに異なる「透かし」を形成するための多数の遮光マ
スク15A,15B,15C,15D,15E,15
F,15G,…,15Xを、図示せぬ制御装置から出力
する制御信号により、円環状に搬送可能な(いわゆるイ
ンデックステーブル式搬送機である)遮光マスク搬送機
構16aを、遮光マスク用トレイ16の上方に所定間隔
離間して設けてあるものである。この遮光マスク搬送機
構16cは、この上に載置してある多数の遮光マスク1
5A,15B,15C,15D,1E,15F,15
G,…,15Xを、図中、反時計方向(e方向)へ、図
示せぬ制御装置からの制御信号によって、搬送、位置決
め、停止する。遮光マスク遮光マスク15A,15B,
15C,15D,1E,15F,15G,…,15Xに
は、それぞれ、「透かし」の元になる、目視可能な程度
の大きさのマーク、絵、文字、記号、数字等の遮光部材
15Aa,15Ba,15Ca,15Da,15Ea,
15Fa,15Ga,…、15Xa,が形成されてい
る。
【0070】特定の「透かし」を形成したい場合には、
図示せぬ制御装置からの制御信号によって、遮光マスク
搬送機構16cは、これに応じた遮光マスクを、遮光マ
スク用トレイ16の穴16hの上に搬送し、正確に位置
決めした後、停止する。こうして、遮光マスク用トレイ
16の穴16h上には、この遮光マスクが正確に載置さ
れることになる。この後、これとは違う遮光マスクを使
いたい場合には、制御装置はこれに応じた制御信号を出
力することにより、遮光マスク搬送機構16cは、これ
に応じた遮光マスクを、遮光マスク用トレイ16の穴1
6hの上に搬送し、正確に位置決めした後、停止する。
こうして、遮光マスク用トレイ16の穴16h上には、
この遮光マスクが正確に載置されることになるのであ
る。このように、必要とする遮光マスクを短時間で交換
することができる。
【0071】紫外線硬化装置Dは、テーブル17上に載
置された光ディスクA上に、遮光マスク15A,15
B,15C,15D,1E,15F,15G,…,15
Xのいずれか一つ、透明な遮光マスク搬送機構16c、
遮光マスク用トレイ16の穴16hを経て、紫外線が、
ターンテーブル17上に載置されてある貼り合わせディ
スクA上に照射ムラ、ボケなく照射することができるの
であることは言うまでもない。
【0072】この結果、この紫外線硬化装置Dを用い
て、例えば、光ディスクAの生産ロット毎に異なった
「透かし」を入れたい場合には、その「透かし」の種類
の数だけの遮光マスク15A,15B,15C,15
D,1E,15F,15G,…,15Xを、遮光マスク
搬送機構16cに円環状に載置しておき、前述したよう
に、この生産ロットに対応する遮光マスクを遮光マスク
搬送機構16cに搬送することによって、これを達成す
ることができる。
【0073】一般に、前述した遮光マスク15と、テー
ブル17に載置されている光ディスクAとの距離が離れ
ると、遮光マスク15を回り込んだ紫外線が光ディスク
A上に到達照射され、従って、光ディスクA上に形成さ
れる「透かし」がぼけたりする。このために、遮光マス
ク15はできるだけテーブル17に載置されている光デ
ィスクAに近づけることが望ましいが、あまり近づける
と、光ディスクAの反りにより、光ディスクAと遮光マ
スク15とが接触してしまうので好ましくない。
【0074】このバランスを取るために、遮光マスク用
トレイ16は、紫外線硬化装置B,C,D内において、
図中、上下方向にその位置を調整可能として、光ディス
クAと遮光マスク15との位置を良好な状態に調整して
「透かし」のボケ発生を防止する必要があるのである。
次にその具体例を述べる。
【0075】本発明の光ディスクの製造装置の第4実施
例である紫外線硬化装置Eは、図5に示すように、前述
した紫外線硬化装置B(図2に図示)の構成の遮光マス
クトレイ16及びテーブル17を、図中、上下方向(矢
印d,f)に移動調整可能としたものである。前述した
ものと同一部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。この遮光マスクトレイ16及びテーブル17は、そ
れぞれ別個に上下方向(矢印d,f)に調整可能であ
る。
【0076】こうして、遮光マスクトレイ16上に載置
されている遮光マスク15と、テーブル17に載置され
ている光ディスクAとの距離が離れていても、この遮光
マスクトレイ16及びテーブル17を、矢印d,fに移
動させることによって、光ディスクAと遮光マスク15
との位置を良好な状態にして、遮光マスク15を回り込
んだ紫外線がディスクAに照射されて、そこに形成され
る「透かし」がぼけることを確実に防止することができ
る。
【0077】ここでは、詳述しないが、前述した紫外線
硬化装置C,Dについても、同様に、遮光マスクトレイ
16及びテーブル17を、図中、上下に移動させること
によって光ディスクAと遮光マスク15との位置を良好
な状態にして、遮光マスク15を回り込んだ紫外線がデ
ィスクAに照射されて、そこに形成される「透かし」が
ぼけることを確実に防止することができる。
【0078】本発明の光ディスクの製造装置の第5実施
例である紫外線硬化装置Fは、図6に示すように、前述
した紫外線硬化装置B(図2に図示)の構成に、遮光マ
スク部分交換搬送機構18を付加したものと同一のもの
である。前述したものと同一部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0079】図6に示すように、紫外線硬化装置Fに用
いられる遮光マスク15は、一つの「透かし」の大部分
を形成するための遮光部材15a、その「透かし」の一
部を交換可能に遮光マスク部分15aa,15bb,1
5cc,15dd,15ee,15ff,15gg,
…,15xx を嵌合する遮光マスク部分嵌合部15A
Aを備えている。遮光マスク部分嵌合部15AAは、こ
こに嵌合する遮光マスク部分15aa,15bb,15
cc,15dd,15ee,15ff,15gg,…,
15xxが確実に嵌合するように、凹型の位置決め形状
を有する。
【0080】遮光マスク部分嵌合部15AAには、多数
の遮光マスク部分15aa,15bb,15cc,15
dd,15ee,15ff,15gg,…,15xxの
内、指定された遮光マスク部分が搬送されて、着脱自在
に嵌合されるのである。遮光マスク部分15aa,15
bb,15cc,15dd,15ee,15ff,15
gg,…,15xxには、それぞれ、遮光マスク15の
「透かし」の一部になる、目視可能な程度の大きさのマ
ーク、絵、文字、記号、数字等の遮光部材15aaa,
15bbb,15ccc,15ddd,15eee,1
5fff,15ggg,…,15xxxが形成されてい
る。例えば、この「透かし」の一部に、連続番号を入れ
たい場合には、遮光マスク部分15aa,15bb,1
5cc,15dd,15ee,15ff,15gg,
…,15xxには、それぞれ、「1」,「2」,
「3」,「4」,「5」,「6」,「7」…,の数を含
む累進番号の遮光部材が形成されることになる。
【0081】一方、遮光マスク部分交換搬送機構18
は、アーム18a、遮光マスク部分載置部18bから形
成される。遮光マスク部分載置部18bは、遮光マスク
15の「透かし」の一部分を交換するための多数の遮光
マスク部分15aa,15bb,15cc,15dd,
15ee,15ff,15gg,…,15xxを、円環
状に搭載して、同図中、反時計方向(矢印h方向)に回
転する。アーム18aは、軸18aaを中心として、遮
光マスクトレイ16上に載置されている遮光マスク15
と、遮光マスク部分載置部18bとの間を、矢印g方向
に旋回する。アーム18aの先端部には吸着部18ab
が備えられており、この吸着部18abは搬送する遮光
マスク部分15aa,15bb,15cc,15dd,
15ee,15ff,15gg,…,15xxのいずれ
か一つを容易に着脱できるものである。
【0082】紫外線硬化装置Fは、次の通りに動作す
る。遮光マスク15の遮光マスク部分嵌合部15AAに
遮光マスク部分15aaを嵌合載置した後、この遮光マ
スク部分15aaを別の遮光マスク部分15bbに置換
する場合について説明する。ここでは詳述しないが、遮
光マスク部分15aa,15bb,15cc,15d
d,15ee,15ff,15gg,…,15xxのい
ずれかの置換についても、遮光マスク部分15aa,1
5bbと同様に行えることは勿論である。
【0083】まず、図示せぬ制御部からの制御によっ
て、矢印h方向に回転している遮光マスク部分載置部1
8bに載置されている遮光マスク部分15aaが、アー
ム18aの吸着部18abがその上方となる位置に、遮
光マスク部分載置部18bを停止する。次に、図示せぬ
制御部からの制御によって、アーム18aは、遮光マス
ク部分載置部18b上に載置してある遮光マスク部分1
5aaを吸着部18abで吸着し、この後、この遮光マ
スク部分15aaを吊り上げる。この後、この遮光マス
ク部分15aaを吊り上げたアーム18aは、矢印g方
向に旋回して、遮光マスク15の遮光マスク部分嵌合部
15AAの上方に搬送した後、旋回を停止する。そし
て、アーム18aは、吸着部18abに吸着されている
遮光マスク部分15aaが遮光マスク部分嵌合部15A
Aに確実に嵌合されるまで、この吸着部18abを徐々
に下降させる。
【0084】こうして、遮光マスク15の遮光マスク部
分嵌合部15AAに遮光マスク部分15aaが確実に嵌
合されると、上述したように、紫外線がこの遮光マスク
15を介して光ディスクAに照射される。こうして、光
ディスクAには、「透かし」の大部分を形成するための
遮光形状15a、その「透かし」の一部を形成する遮光
マスク部分15aaに対応した「透かし」が形成される
のである。
【0085】この「透かし」形成が終わると、アーム1
8aの吸着部18abが下降してきて、遮光マスク15
の遮光マスク部分嵌合部15AAに嵌合されている遮光
マスク部分15aaを吸着し、この後、この遮光マスク
部分15aaを吊り上げる。この後、この遮光マスク部
分15aaを吊り上げたアーム18aは、矢印g方向に
旋回して、遮光マスク部分載置部18bの上方に搬送し
た後、旋回を停止する。そして、アーム18aの吸着部
18abが下降してきて、吸着している遮光マスク部分
15aaを遮光マスク部分載置部18b上に載置する。
【0086】この後、図示せぬ制御部からの制御によっ
て、停止している遮光マスク部分載置部18bを矢印h
方向に回転させて、遮光マスク部分載置部18bに載置
されている遮光マスク部分15bbが、アーム18aの
吸着部18abがその上方となる位置に、遮光マスク部
分載置部18bを停止する。次に、図示せぬ制御部から
の制御によって、アーム18aは、遮光マスク部分載置
部18b上に載置してある遮光マスク部分15bbを吸
着部18abで吸着し、この後、この遮光マスク部分1
5bbを吊り上げる。この後、この遮光マスク部分15
bbを吊り上げたアーム18aは、矢印g方向に旋回し
て、遮光マスク15の遮光マスク部分嵌合部15AAの
上方に搬送した後、旋回を停止する。そして、アーム1
8aは、吸着部18abに吸着されている遮光マスク部
分15bbが遮光マスク部分嵌合部15AAに確実に嵌
合されるまで、この吸着部18abを徐々に下降させ
る。
【0087】こうして、遮光マスク15の遮光マスク部
分嵌合部15AAに遮光マスク部分15bbが確実に嵌
合されると、上述したように、紫外線がこの遮光マスク
15を介して新たな光ディスクAに照射される。こうし
て、光ディスクAには、「透かし」の大部分を形成する
ための遮光形状15a、その「透かし」の一部を形成す
る遮光マスク部分15bbに対応した「透かし」が形成
されるのである。
【0088】この「透かし」形成が終わると、アーム1
8aの吸着部18abが下降してきて、遮光マスク15
の遮光マスク部分嵌合部15AAに嵌合されている遮光
マスク部分15bbを吸着し、この後、この遮光マスク
部分15bbを吊り上げる。この後、この遮光マスク部
分15bbを吊り上げたアーム18aは、矢印g方向に
旋回して、遮光マスク部分載置部18bの上方に搬送し
た後、旋回を停止する。そして、アーム18aの吸着部
18abが下降してきて、吸着している遮光マスク部分
15bbを遮光マスク部分載置部18b上に載置する。
【0089】このようにして、紫外線硬化装置Fは、遮
光マスク15の遮光マスク部分嵌合部15AAに遮光マ
スク部分15aaを載置した後、この遮光マスク部分1
5aaを遮光マスク部分15bbに置換することができ
る。
【0090】上述した紫外線硬化装置D,F内への遮光
マスク部分15aa,15bb,15cc,15dd,
15ee,15ff,15gg,…,15xxの供給,
あるいは、紫外線硬化装置B,C,E,への供給は、紫
外線シャッタ13が開く前に終了し、また、紫外線硬化
装置F外への排出はシャッタ13が閉じた後に行う必要
がある。
【0091】ところで、上述した光ディスクAの透明基
板1,ダミー透明基板4の平坦性について考慮した場
合、透明基板1,ダミー透明基板4を例えば、平坦性が
良いガラス基板で形成した場合には、遮光マスク用トレ
イ16は不要となる。遮光マスク15を光ディスクAに
極めて近接して、「透かし」を作ることができる。次
に、この場合について説明する。
【0092】本発明の光ディスクの製造装置の第6実施
例である紫外線硬化装置Gは、図9に示すように、前述
した紫外線硬化装置B(図2に図示)の遮光マスク用ト
レイ16を外し、この遮光マスク用トレイ16の代わり
に、遮光マスク15を載置するトレイ30をテーブル1
7上に固定あるいは着脱自在に載置したものと同一のも
のである。前述したものと同一部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。また、ターンテーブル17は
紫外線露光ムラが光ディスクAに発生しないように、紫
外線露光期間中、矢印j方向に回転する。
【0093】また、本発明の光ディスクの製造装置の第
7実施例である紫外線硬化装置Hは、図10に示すよう
に、前述した紫外線硬化装置G(図9に図示)のトレイ
30を外して、テーブル17上に載置した光ディスクA
7上に直接、遮光マスク15を載置したものと同一のも
のである。前述したものと同一部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。この結果、紫外線露光ムラが
光ディスクAに発生しないように、紫外線露光期間中、
ターンテーブル17が矢印j方向に回転すると、これに
連れて遮光マスク15も回転する。
【0094】次に、「透かし」の濃淡を生じさせる方法
を説明する。遮光マスク15は以下のようにして、数種
類作成した。
【0095】(1) 厚さ1mm、直径140mmの石
英ガラス盤を3枚用意し、1枚は黒色のインクで、
「春」という文字を書いた。1枚は青インキで「夏」と
いう文字を書いた。3枚目は黄色のインキで「秋」とい
う文字を書いた。このように、インキの色を変化させて
紫外線の光線透過率を変化させることで、「透かし」の
濃淡を変化させることができる。また、紫外線の光線透
過率を変化させるには1種類のインキを用いそのインキ
の印刷厚さを変化させても良い。図8に示すように、紫
外線の光線透過率が減少するに従い、「透かし」は濃く
なり、反対に紫外線の光線透過率が高くなるに従い、
「透かし」は薄くなる性質を有している。
【0096】また、「透かし」が濃くなるに従い、ディ
スクAを再生したときの再生高周波波形は乱れが大きく
なる、この波形の乱れが大きくなりすぎると、正常な再
生ができなくなるので、遮光マスク15の紫外線の光線
透過率は再生波形を確認しながら適正な値とすることが
望ましい。上記のようにして作成した「透かし」入りデ
ィスクAは、「春」「夏」「秋」と、各「透かし」の濃
さが異なるディスクAを作成することができた。こうし
た構造の遮光マスク15は、図7(A)に示すものであ
り、20は石英ガラス板、21,22は濃淡が異なる
「透かし」の元となる遮光部材である。また、図7
(B)に示す遮光マスク15は、石英ガラス板20の代
わりに透明フィルム23を用いたものである。
【0097】(2) 表面が微少な凸凹からなるスリガ
ラス24(図7(C))上に、シリコンオイルを用いて
凸凹面に透明インキや液体インキで「ABC]の文字を
書いた。これを遮光マスク15とした。この場合、上記
(1)と異なり、微少な凸凹面を有していない石英ガラ
ス板20に比べ、文字部分25,26への紫外線の光線
透過率が大きくなる。しかし、上記(1)と同様に、
「透かし」を形成させることができた。光再生出力は若
干乱れたが、再生に大きな支障を生じるレベルではなか
った。また、図7(D)に示すように、透明ガラス27
に凹部28,29を形成しておき、この凹部28,29
に予め用意してあるキャラクタ等の「透かし」の元とな
る遮光部材を形成する部材を嵌め込んでも良い。
【0098】こうして、図7(A),(B),(C),
(D)に示した遮光マスク15を用いて紫外線露光照射
した光ディスクを2枚に剥離して、透明基板1上の情報
信号面1aより、その複製をとってみたが、ディスクA
上の「透かし」は消滅していた。また、このディスクA
の再生波形をカッティングマシンの光変調機上に入力
し、カッティングを実施し、通常の光ディスク製造工程
で光ディスクの複製を作成したところ、この「透かし」
は消滅していた。
【0099】
【発明の効果】上述した構成を有する本発明の光ディス
ク、光ディスクの製造方法、光ディスクの製造装置は、
貼り合わせ光ディスクの透明基板に形成された情報信号
記録面上には直接、物理的な凸凹段差を生じさせずに、
ディスク偽造の際には消滅するという構造を有している
から、光ディスクの内部に封じ込められた「透かし」は
偽造できないことを、光ディスクの偽造防止対策の有効
な手段として用いることにより、例えば、流通過程にお
いて、こうした光ディスクの再生面側(レーザ光の入射
側)からその情報信号記録面を目視すると、信号トラッ
クの螺旋状あるいは同心円状の幾何学的な渦巻きが形成
されてある範囲内に、この「透かし」があるか否かを目
視確認するだけで、「透かし」がある場合は真正なディ
スク、「透かし」がない場合には偽造したディスクであ
ると判別できる。この結果、真偽の光ディスク判別は容
易となり、光ディスクが真性の光ディスクであることを
購入者は、この光ディスクを再生する前に確認でき、ま
た、偽造した光ディスクを流通から排除することによっ
て、偽造品の横行を確実に防止することができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクに記録された「透かし」の
構造を説明するための図である。
【図2】本発明の光ディスクの製造装置の第1実施例の
構成を説明するための図である。
【図3】本発明の光ディスクの製造装置の第2実施例の
構成を説明するための図である。
【図4】本発明の光ディスクの製造装置の第3実施例の
構成を説明するための図であるである。
【図5】本発明の光ディスクの製造装置の第4実施例の
構成を説明するための図である。
【図6】本発明の光ディスクの製造装置の第5実施例の
構成を説明するための図である。
【図7】遮光マスクの構造を説明するための図である。
【図8】「透かし」の元となる遮光マスク濃淡に応じて
この遮光マスクを透過するときの紫外線の光線透過率が
変化する状態を説明するための図である。
【図9】本発明の光ディスクの製造装置の第6実施例の
構成を説明するための図である。
【図10】本発明の光ディスクの製造装置の第7実施例
の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1 透明基板(第1の基板) 1a 情報信号記録面 2,2a,2b 反射膜、反射層部分、反射層 3 接着層 4 ダミー透明基板(第2の基板) 4a,4b 面 12 紫外線ランプ(電磁放射線源) 13 シャッタ 14 熱線カットフィルタ 15,15A,15B,15C 遮光マスク 15a,15Aa,15Ba,15Ca 遮光部材 15b,15Ab,15Bb,15Cb 遮光部材以外
の遮光マスク部分 15Aa 遮光部材載置部 16 遮光マスク用トレイ(保持手段) 16a,16c 遮光マスク搬送機構(搬送手段) 17 テーブル(ディスク載置手段) 20,23,24,27 透明基台 A 光ディスク B〜H 紫外線硬化装置

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板の情報信号記録面上に、反射層、
    接着層、ダミー透明基板を順次積層した光ディスクを製
    造する光ディスク製造方法であって、 前記接着層は、電磁放射線の照射量に応じてその硬化速
    度が変化する接着剤からなり、 前記ダミー透明基板の前記接着層と対向しない面側に、
    特定の形状及び遮光性を有する遮光マスクを前記ダミー
    透明基板とは別体となるように配置し、 前記透明基板の情報信号記録面上に、前記反射層、前記
    接着層、前記ダミー透明基板を順次配置した後、前記接
    着層を硬化させるために、前記遮光マスク及び前記ダミ
    ー透明基板を介して前記電磁放射線を照射し、 前記マスク層の特定の形状によって、前記電磁放射線の
    前記接着層に対する照射量を変化させることにより、前
    記接着層の硬化速度を変化させ、この硬化速度の違いに
    応じて、前記反射層を変位させて透かしを形成すること
    を特徴とする光ディスクの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光ディスクの製造方法で
    あって、 前記遮光マスクは、この遮光マスクの一部分を他の遮光
    マスク部材で置換可能とすることを特徴とする光ディス
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の光ディスクの製造方法で
    あって、 前記置換可能な遮光マスク部材はディスク中の透かしを
    数字とするためのものであり、且つ、前記遮光マスク部
    材の置換前後において、前記透かしの数字が連続性を有
    することを特徴とする光ディスクの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の光ディスクの製造方法で
    あって、 前記光ディスクは、前記遮光マスクと同期して回転可能
    なディスク載置手段に載置されており、 前記ディスク載置手段を回転させながら前記電磁放射線
    を照射することで、前記光ディスク上に前記電磁放射線
    を均一に照射することを特徴とする光ディスクの製造方
    法。
  5. 【請求項5】透明基板の情報信号記録面上に、反射層、
    接着層、ダミー透明基板を順次積層した光ディスクを製
    造する光ディスク製造装置であって、 前記接着層は、電磁放射線の照射量に応じてその硬化速
    度が変化する接着剤からなり、 前記電磁放射線を照射する電磁放射線源と、 前記電磁放射線を遮光する遮光部材を有する遮光マスク
    と、 前記ダミー透明基板の前記接着層と対向しない面側に前
    記遮光マスクを保持する保持手段と、 前記光ディスクを載置するディスク載置手段とを備え、 前記透明基板の情報信号記録面上に、前記反射層、前記
    接着層、前記ダミー透明基板を順次配置した後、前記接
    着層を硬化させるために、前記遮光マスク及び前記ダミ
    ー透明基板を介して前記電磁放射線を照射し、 前記マスク層によって、前記電磁放射線の前記接着層に
    対する照射量を変化させることにより、前記接着層の硬
    化速度を変化させ、この硬化速度の違いに応じて、前記
    反射層を変位させて透かしを形成することを特徴とする
    光ディスクの製造装置。
  6. 【請求項6】第1の基板の情報信号記録面上に、反射
    層、接着層、第2の基板を順次積層した光ディスクを製
    造する製造装置であって、 前記接着層は、電磁放射線の照射量に応じてその硬化速
    度が変化する接着剤からなり、 電磁放射線を放射する電磁放射線源と、 この電磁放射線源から放射する電磁放射線の光路を開閉
    するシャッタと、 このシャッタを経た電磁放射線から放射される熱線を遮
    断する熱線カットフィルタと、 遮光部材が設けられ、かつ前記熱線カットフィルタを経
    た電磁放射線から放射する電磁放射線の照射を前記遮光
    部材で遮光する遮光マスクと、 前記光ディスクが載置され、かつ前記遮光マスクを経た
    電磁放射線が照射されるディスク載置手段とを備え、 前記遮光マスクを介して電磁放射線を前記光ディスク接
    着層内に照射して、前記接着剤の硬化速度を前記遮光部
    材の有無に応じて変化させて、前記遮光部材の有無に応
    じた透かしを光ディスク内に記録することを特徴とする
    光ディスクの製造装置。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6に記載の光ディス
    クの製造装置であって、 前記遮光マスクは、この遮光マスクの一部分を他の遮光
    マスク部材で置換可能とすることを特徴とする光ディス
    クの製造装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の光ディスクの製造方法で
    あって、 前記置換可能な遮光マスク部材はディスク中の透かしを
    数字とするためのものであり、且つ、前記遮光マスク部
    材の置換前後において、前記透かしの数字が連続性を有
    することを特徴とする光ディスクの製造装置。
  9. 【請求項9】請求項5または請求項6に記載の光ディス
    クの製造装置であって、 前記ディスク載置手段は、前記遮光マスクと同期して前
    記光ディスクを回転可能であり、 前記ディスク載置手段を回転させながら前記電磁放射線
    を照射することで、前記光ディスク上に前記電磁放射線
    を均一に照射することを特徴とする光ディスクの製造装
    置。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の光ディスクの製造方法によって製造されたことを特徴
    とする光ディスク。
  11. 【請求項11】請求項5乃至請求項9のいずれかに記載
    の光ディスクの製造装置によって製造されたことを特徴
    とする光ディスク。
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