JP3175530B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物成形品の表面処理方法、塗装方法およびポリプロピレン系樹脂塗装成形品 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物成形品の表面処理方法、塗装方法およびポリプロピレン系樹脂塗装成形品

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JP3175530B2 JP11443695A JP11443695A JP3175530B2 JP 3175530 B2 JP3175530 B2 JP 3175530B2 JP 11443695 A JP11443695 A JP 11443695A JP 11443695 A JP11443695 A JP 11443695A JP 3175530 B2 JP3175530 B2 JP 3175530B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリプロピレン系樹脂
組成物成形品の表面処理方法、該成形品の塗装方法およ
び該樹脂塗装成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂は、無極性である
ため、その成形品へ塗装、接着、印刷などを良好に行う
ことが困難である。そこで、成形品表面へ塗装などを良
好に行うための工夫が従来から種々行われていた。
【0003】例えば、ポリプロピレン系樹脂成形品(以
下、単に「成形品」と称することもある。)と接着剤或
いは塗料との間の相溶性をより向上させる方法として、
両者の間に中間層を設ける方法があった。中間層として
は、塩素化ポリプロピレンとトルエンなどとからなる、
いわゆるプライマーと称される媒体が広く用いられてい
た。
【0004】また、成形品表面を塗装などに適した表面
に改良するための表面処理方法として、サンドブラスト
処理法、クロム混酸処理法、火炎処理法、コロナ放電処
理法、プラズマ処理法などが提案されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、中間層
を設ける従来方法は、プライマー自体が高価であるこ
と、中間層形成のために一工程が新たに加わることなど
から、最終的な製品コストが割高になるという問題点が
あった。さらに、プライマーを塗布する前に、1,1,
1−トリクロルエタン等のハロゲン化炭化水素溶剤での
蒸気洗浄が通常よく実施されているが、この1,1,1
−トリクロルエタンについては、最近の地球環境対策の
1つであるオゾン問題で使用が規制されつつある。
【0006】また、サンドブラスト処理、クロム混酸処
理、火炎処理、コロナ放電処理、プラズマ処理等の表面
処理方法は、いずれも満足すべき成果は得られていなか
った。さらに、例えば、クロム混酸処理では、廃液を無
公害化する必要がある等の問題点があった。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
のであり、したがって本発明の目的は、上述の問題点を
解決し、ポリプロピレン系樹脂成形体表面の塗装性、接
着性、印刷性各々の向上に極めて有用な表面処理方法と
これを用いた塗装方法および塗装成形品を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み、本発
明者らは、ポリプロピレン系樹脂組成物成形品の表面処
理及び塗装方法について鋭意検討した結果、特定組成物
のポリプロピレン系樹脂組成物成形体表面に特定波長の
紫外線を照射することにより成形体の表面特性が著しく
改良されることを見出し、本発明をそれぞれ完成させ
た。
【0009】すなわち、本発明は、結晶性エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体(A)15〜92重量%、エ
チレンプロピレン共重合体ゴム(B)5〜40重量%、
水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)1〜15重量
%及び無機充填剤(D)2〜30重量%からなるポリプ
ロピレン系樹脂組成物の成形品に300nm以下の紫外
線を照射することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組
成物成形品の表面処理方法を提供するものである。ま
た、本発明は、結晶性エチレン−プロピレンブロック共
重合体(A)15〜92重量%、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム(B)5〜40重量%、水酸基含有プロピ
レン系オリゴマー(C)1〜15重量%及び無機充填剤
(D)2〜30重量%からなるポリプロピレン系樹脂組
成物の成形品に300nm以下の紫外線を照射した後、
塗料で塗装することを特徴とするポリプロピレン系樹脂
組成物成形品の塗装方法を提供するものである。さら
に、本発明は、結晶性エチレン−プロピレンブロック共
重合体(A)15〜92重量%、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム(B)5〜40重量%、水酸基含有プロピ
レン系オリゴマー(C)1〜15重量%及び無機充填剤
(D)2〜30重量%からなるポリプロピレン系樹脂組
成物の成形品であって、該成形品に300nm以下の紫
外線を照射した後、塗料で塗装して得られるポリプロピ
レン系樹脂塗装成形品を提供するものである。
【0010】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
で用いる結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体
(A)の製造は、通常三塩化チタン及びアルキルアルミ
ニウム化合物との組合せによるチーグラー・ナッタ触媒
の存在下に、プロピレン次いでプロピレンとエチレンの
混合物を二段階で重合させて得られるが、本願発明を実
施するにあたっては、三塩化チタンとマグネシウムとの
複合体とトリアルキルアルミニウム化合物及び電子供与
性の有機化合物とからなる触媒を使用することが好まし
い。この触媒の製造方法は例えば特開昭61-218606 号公
報等に詳しく記載されている。
【0011】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成
物中における結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体(A)の配合割合は15〜92重量%、好ましくは
25〜85重量%である。配合割合が15重量%未満の
場合には、得られた成形品の外観(特にフローマー
ク)、剛性、耐熱性が低下する。一方、92重量%を超
える場合には、低温衝撃性、塗装密着性が低下する。
【0012】結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体(A)としては、結晶性ポリプロピレン部分と、エ
チレン/プロピレン=20/80〜60/40(重量
比)であるエチレン−プロピレンランダム共重合体部分
とを有し、結晶性ポリプロピレン部分の極限粘度〔η〕
p が0.8〜2.0 dl/g 、GPCで測定した分子量の
比Q値(重量平均分子量MW /数平均分子量MN )が
3.0〜5.0、20℃キシレン可溶分が1.5重量%
以下で、且つエチレン−プロピレンランダム共重合体部
分が結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体
(A)の5〜20重量%であるものが好適に使用され
る。
【0013】エチレン−プロピレンランダム共重合体部
分の、エチレン/プロピレン(重量比)は20/80〜
60/40、好ましくは20/80〜50/50であ
る。
【0014】結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体(A)中のエチレン−プロピレンランダム共重合体
部分の割合は5〜20重量%、好ましくは7〜15重量
%である。
【0015】結晶性ポリプロピレン部分の135℃テト
ラリン中での極限粘度〔η〕p は、0.8〜2.0 dl/
g である。
【0016】また、結晶性ポリプロピレン部分をGPC
で測定した分子量の比Q値(重量平均分子量MW /数平
均分子量MN )は3.0〜5.0の範囲である。
【0017】結晶性ポリプロピレン部分の20℃キシレ
ン可溶分は1.5重量%以下、好ましくは1.2重量%
以下である。
【0018】本発明のエチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム(B)は、通常バナジウム化合物と有機アルミニウム
化合物とからなる触媒の存在下に、炭化水素溶媒中で重
合される。バナジウム化合物としては、例えばオキシ三
塩化バナジウム、四塩化バナジウム、バナデート化合物
が挙げられる。また、有機アルミニウム化合物として
は、例えばエチルアルミニウムセスキクロライド、ジエ
チルアルミニウムクロライド等が挙げられる。炭化水素
溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン等が挙げられ
る。
【0019】ここで「エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム」は、エチレンとプロピレンのみからなる共重合体の
外に、必要によりこれらと他の共単量体、特に非共役ジ
エンとからなる共重合体をも包含する。非共役ジエンと
しては、例えばジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサ
ジエン、シクロオクタジエン、ビニルノルボルネン、5
−エチリデン−2−ノルボルネンなどが用いられる。
【0020】また、本発明のエチレン−プロピレン共重
合体ゴム(B)としては、チタン系化合物と有機アルミ
ニウム化合物とからなるチタン系触媒を用いて製造され
るものも含み、エチレンとプロピレンのみからなる共重
合体及び非共役ジエン等他の共単量体との共重合体を意
味する。
【0021】これらエチレン−プロピレン共重合体ゴム
は、組成物の流動性、剛性、耐熱性、低温衝撃性、成形
品の外観及び塗装密着性等各々の目的に沿って2種ある
いは数種混合して使用することができる。
【0022】本発明のエチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム(B)の100℃で測定したムーニー粘度(M
1+4 )は、10〜100、好ましくは20〜85であ
る。また、エチレン−プロピレン共重合体ゴムのプロピ
レン含量は、20〜75重量%である。
【0023】エチレン−プロピレン共重合体ゴムは、少
量の非共役ジエンモノマーが共重合された場合、ヨウ素
価20未満のものが好ましい。
【0024】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成
物中のエチレン−プロピレン共重合体ゴム(B)の配合
割合は5〜40重量%、好ましくは10〜35重量%で
ある。配合割合が5重量%未満の場合には低温衝撃強度
及び塗装密着性が低下し、40重量%を超えると剛性、
耐熱性及び外観(特にフローマーク)が低下する。
【0025】本発明で用いる水酸基含有プロピレン系オ
リゴマー(C)とは、水酸基を含有する低分子量ポリプ
ロピレンを主成分とするオリゴマーをいう。前記ポリプ
ロピレンとしては、ホモポリプロピレン、エチレンまた
は炭素数4〜6のα−オレフィンを0.5〜8重量%含
有するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体及
び前記プロピレン−エチレンブロック共重合体から選ば
れたものが好ましい。水酸基含有プロピレン系オリゴマ
ーの具体例としては、水酸基がグラフトされた低分子量
ポリプロピレンが挙げられる。このような水酸基含有プ
ロピレン系オリゴマーは、公知の方法で製造される(特
開昭61−113675号公報、特開昭50−1603
94号公報及び特開昭56−88403号公報)。本発
明で用いる水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)と
しては、数平均分子量(MN )が2000〜2000
0、好ましくは2500〜15000であり、水酸基価
が10〜80、好ましくは20〜60である。これに該
当する材料としては、例えば三洋化成(株)製ユーメッ
クス(登録商標)1201H、ユーメックス(登録商標)1210
及びユーメックス(登録商標)1215 を挙げることができ
る。
【0026】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成
物中の水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)の配合
割合は1〜15重量%、好ましくは1〜12重量%であ
る。配合割合が1重量%未満である場合、塗装密着性が
低下し、15重量%を超えると低温時の衝撃性が低下す
る。
【0027】本発明で用いる無機充填剤(D)として
は、例えばタルク、マイカ、ワラストナイト、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、クレー、ア
ルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、炭素繊維、ガラス繊
維、金属繊維、けい砂、けし石、カーボンブラック、酸
化チタン、水酸化マグネシウム、アスベスト、ゼオライ
ト、モリブテン、けいそう土、セリサイト、シラス、水
酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸ソーダ、ベン
トナイト、黒鉛等があげられる。
【0028】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成
物中の無機充填剤(D)の配合割合は2〜30重量%、
好ましくは、2〜25重量%である。2重量%未満では
剛性、耐熱性が低下し、30重量%を超えると衝撃強
度、成形品の外観が低下する。
【0029】無機充填剤(D)としては、剛性、低温衝
撃性、成形品外観を向上させる点から、平均粒子径3μ
以下のタルクが好ましい。
【0030】本発明で用いる樹脂組成物は、一軸又は二
軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロールなどの混練機
を用いて製造することができる。混練に必要な温度は、
通常160〜260℃であり、時間は、通常1〜20分
である。さらに、本発明で用いる樹脂組成物は、これら
の基本成分以外に酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔
料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、中和剤、発泡
剤、可塑剤、造核剤等の添加剤を本発明の目的を損なわ
ない範囲で配合することができる。
【0031】混練された樹脂組成物は、例えば射出成
形、押出成形、その他各種成形法によって成形品に成形
される。ポリプロピレン系樹脂組成物成形品としては、
例えばフィルム、板体、繊維等の各種形状の成形品が挙
げられる。例えば、射出成形品の具体例としては、バン
パー、コーナーバンパー、スポイラー等のバンパー部
品、サイドモール、マットガード等の自動車外装部品、
インパネ、ピラー、トリム、コンソールボックス等の自
動車内装部品等が挙げられる。
【0032】次に、表面処理方法及び塗装方法について
説明する。本発明は、前記ポリプロピレン系樹脂組成物
成形品の表面に紫外線を照射することにより成形品の表
面処理が行われる。
【0033】該成形品の表面に照射する紫外線は、波長
300nm以下の紫外線、特に254nm及び185n
mの波長光を主な作用波長として有する紫外線であり、
強度は強い方が好ましい。紫外線照射ランプとしては、
合成石英製が好ましい。
【0034】本発明では、ポリプロピレン系樹脂組成物
成形品表面に紫外線を照射する前に、何ら溶媒で処理す
る必要はないが、通常よく知られている脱脂を行っても
よい。ポリプロピレン系樹脂組成物成形品表面を脱脂す
る溶剤としては、例えばアルカリ等の水溶液、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類及び水等
が挙げられる。ポリプロピレン系樹脂組成物成形品表面
に溶剤を接触させる方法としては、例えば塗布又は拭く
方法、浸漬、噴霧等の方法が挙げられる。また、酸又は
アルカリ等の水溶液をパワーウォッシュする方法も挙げ
られる。
【0035】本発明における紫外線照射時間は、通常2
0秒〜10分、好ましくは30秒〜5分である。
【0036】さらに、本発明は、成形品表面に紫外線を
照射した後、メラミン系、ウレタン系、アクリル系塗料
等により塗装することができる。本発明で用いる好まし
い塗料としては、メラミン系塗料及びウレタン系塗料が
挙げられる。メラミン系塗料は、メラミン硬化型塗料で
あり、例えばバンパー等に使用される柔軟なタイプであ
るポリエステルメラミン系塗料等がある。ウレタン系塗
料としては、例えばアクリルウレタン、ポリエステルウ
レタン及び一液型ウレタン塗料等のウレタン構造を有し
ている塗料が挙げられる。
【0037】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
塗装性、接着性及び印刷性等に極めて優れたポリプロピ
レン系樹脂組成物成形品の表面処理方法、該成形品の塗
装方法および該樹脂塗装成形品を提供することができ
る。
【0038】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明するが、
本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではな
い。 〔塗装性(初期密着度)評価法〕成形品の表面処理効果
の評価は、実施例及び比較例で得られた塗装済み成形品
の塗膜にカミソリ刃にて一辺が2mmのゴバン目100
ケ(10縦×10横)を刻み、その上に24mm幅のセ
ロテープ(ニチバン株式会社製の商品名)を指で圧着し
た後、その端面をつかんで一気に引きはがした時の、残
存したゴバン目数(残率(%))により行った。
【0039】実施例1 エチレン/プロピレン=28/72(重量比)であるエ
チレン−プロピレンランダム共重合体部分を有し、結晶
性ポリプロピレン部分の極限粘度〔η〕p が1.02 d
l/g 、GPCで測定した分子量の比Q値(重量平均分子
量MW /数平均分子量MN )が3.4、20℃キシレン
可溶分が0.9重量%で、且つエチレン−プロピレンラ
ンダム共重合体部分が結晶性エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体の12重量%である結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体を57重量部、100℃で測定
したムーニー粘度(ML1+4 )が52、プロピレン含量
が27重量%であるエチレン−プロピレン共重合体ゴム
を25重量部、数平均分子量4000、水酸基価50で
ある水酸基含有プロピレンオリゴマー(三洋化成(株)
製ユーメックス(登録商標)1210)を10重量部、及び
平均粒子径2.2μのタルクを8重量部配合したものを
ヘンシェルミキサーにて均一に予備混合した後、連続二
軸混練機(日本製鋼所製TEX44SS 30BW−2
V型)にて220℃で溶融混練してペレットを得た。こ
のペレットを用い、住友重機械(株)製の射出成形機ネ
オマット515/150にて、220℃で100×40
0×3mmtの塗装テスト用平板を作製した。得られた
平板を低圧水銀ランプ(合成石英製200W)を装着し
た紫外線照射装置の前面に置き、光源と成形品表面の距
離を15cmに保ち、空気雰囲気中で254nm及び1
85nmの波長光を主な作用波長として持つ紫外線(U
V)を60秒照射し、表面処理を行った。次に、該表面
に日本ビーケミカル社製のアクリルウレタン系塗料R2
71を用いて、スプレー塗装し、90℃、30分焼付け
乾燥を行い、塗装成形品の初期密着度を測定した。その
結果を表1に示す。
【0040】比較例1 紫外線照射を行わない以外は、実施例1と同様に塗装成
形品の初期密着度を測定した。その結果を表1に示す。
【0041】比較例2 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体を67重
量部とし、水酸基含有プロピレンオリゴマーを添加しな
かった以外は、実施例1と同様に塗装成形品の初期密着
度を測定した。その結果を表1に示す。
【0042】実施例2 実施例1で用いた結晶性エチレン−プロピレンブロック
共重合体を40重量部、エチレン−プロピレン共重合体
ゴムを25重量部、水酸基含有プロピレンオリゴマーを
10重量部、タルクを25重量部配合した以外は、実施
例1と同様に塗装成形品の初期密着度を測定した。その
結果を表1に示す。
【0043】比較例3 紫外線照射を行わない以外は、実施例2と同様に塗装成
形品の初期密着度を測定した。その結果を表1に示す。
【0044】比較例4 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体を50重
量部とし、水酸基含有プロピレンオリゴマーを添加しな
かった以外は、実施例2と同様に塗装成形品の初期密着
度を測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C08L 23/16 C08L 23/16 (56)参考文献 特開 平5−43722(JP,A) 特開 平6−9835(JP,A) 特開 平5−320438(JP,A) 特開 昭61−272255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/00 - 7/18 C08L 1/00 - 101/16

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
    合体(A)15〜92重量%、エチレン−プロピレン共
    重合体ゴム(B)5〜40重量%、水酸基価が20〜6
    0である水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)1〜
    15重量%及び無機充填剤(D)2〜30重量%からな
    るポリプロピレン系樹脂組成物の成形品に300nm以
    下の紫外線を照射することを特徴とするポリプロピレン
    系樹脂組成物成形品の表面処理方法。
  2. 【請求項2】結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
    合体(A)が、結晶性ポリプロピレン部分と、エチレン
    /プロピレン=20/80〜60/40(重量比)であ
    るエチレン−プロピレンランダム共重合体部分とを有
    し、結晶性ポリプロピレン部分の極限粘度〔η〕p が
    0.8〜2.0 dl/g 、GPCで測定した分子量の比Q
    値(重量平均分子量MW /数平均分子量MN )が3.0
    〜5.0、20℃キシレン可溶分が1.5重量%以下
    で、且つエチレン−プロピレンランダム共重合体部分が
    結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体(A)の
    5〜20重量%である請求項1記載のポリプロピレン系
    樹脂組成物成形品の表面処理方法。
  3. 【請求項3】エチレン−プロピレン共重合体ゴム(B)
    が、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)10〜100、
    且つプロピレン含量20〜75重量%である請求項1記
    載のポリプロピレン系樹脂組成物成形品の表面処理方
    法。
  4. 【請求項4】水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)
    が、数平均分子量(MN2500〜15000である
    請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成物成形品の表
    面処理方法。
  5. 【請求項5】無機充填剤(D)が平均粒子径3μ以下の
    タルクである請求項1記載のポリプロピレン系樹脂組成
    物成形品の表面処理方法。
  6. 【請求項6】結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
    合体(A)15〜92重量%、エチレン−プロピレン共
    重合体ゴム(B)5〜40重量%、水酸基価が20〜6
    0である水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)1〜
    15重量%及び無機充填剤(D)2〜30重量%からな
    るポリプロピレン系樹脂組成物の成形品に300nm以
    下の紫外線を照射した後、塗料で塗装することを特徴と
    するポリプロピレン系樹脂組成物成形品の塗装方法。
  7. 【請求項7】結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
    合体(A)が、結晶性ポリプロピレン部分と、エチレン
    /プロピレン=20/80〜60/40(重量比)であ
    るエチレン−プロピレンランダム共重合体部分とを有
    し、結晶性ポリプロピレン部分の極限粘度〔η〕p が
    0.8〜2.0 dl/g 、GPCで測定した分子量の比Q
    値(重量平均分子量MW /数平均分子量MN )が3.0
    〜5.0、20℃キシレン可溶分が1.5重量%以下
    で、且つエチレン−プロピレンランダム共重合体部分が
    結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体(A)の
    5〜20重量%である請求項6記載のポリプロピレン系
    樹脂組成物成形品の塗装方法。
  8. 【請求項8】エチレン−プロピレン共重合体ゴム(B)
    が、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)10〜100、
    且つプロピレン含量20〜75重量%である請求項6記
    載のポリプロピレン系樹脂組成物成形品の塗装方法。
  9. 【請求項9】水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)
    が、数平均分子量(MN2500〜15000である
    請求項6記載のポリプロピレン系樹脂組成物成形品の塗
    装方法。
  10. 【請求項10】無機充填剤(D)が平均粒子径3μ以下
    のタルクである請求項6記載のポリプロピレン系樹脂組
    成物成形品の塗装方法。
  11. 【請求項11】塗料が、ウレタン系塗料またはメラミン
    系塗料である請求項6記載のポリプロピレン系樹脂組成
    物成形品の塗装方法。
  12. 【請求項12】結晶性エチレン−プロピレンブロック共
    重合体(A)15〜92重量%、エチレン−プロピレン
    共重合体ゴム(B)5〜40重量%、水酸基価が20〜
    60である水酸基含有プロピレン系オリゴマー(C)1
    〜15重量%及び無機充填剤(D)2〜30重量%から
    なるポリプロピレン系樹脂組成物の成形品であって、該
    成形品に300nm以下の紫外線を照射した後、塗料で
    塗装して得られるポリプロピレン系樹脂塗装成形品。
  13. 【請求項13】結晶性エチレン−プロピレンブロック共
    重合体(A)が、結晶性ポリプロピレン部分と、エチレ
    ン/プロピレン=20/80〜60/40(重量比)で
    あるエチレン−プロピレンランダム共重合体部分とを有
    し、結晶性ポリプロピレン部分の極限粘度〔η〕p が
    0.8〜2.0 dl/g 、GPCで測定した分子量の比Q
    値(重量平均分子量MW /数平均分子量MN )が3.0
    〜5.0、20℃キシレン可溶分が1.5重量%以下
    で、且つエチレン−プロピレンランダム共重合体部分が
    結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体(A)の
    5〜20重量%である請求項12記載のポリプロピレン
    系樹脂塗装成形品。
  14. 【請求項14】エチレン−プロピレン共重合体ゴム
    (B)が、ムーニー粘度(ML1+4 100℃)10〜1
    00、且つプロピレン含量20〜75重量%である請求
    項12記載のポリプロピレン系樹脂塗装成形品。
  15. 【請求項15】水酸基含有プロピレン系オリゴマー
    (C)が、数平均分子量(MN2500〜15000
    である請求項12記載のポリプロピレン系樹脂塗装成形
    品。
  16. 【請求項16】無機充填剤(D)が平均粒子径3μ以下
    のタルクである請求項12記載のポリプロピレン系樹脂
    塗装成形品。
  17. 【請求項17】塗料が、ウレタン系塗料またはメラミン
    系塗料である請求項12記載のポリプロピレン系樹脂塗
    装成形品。
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