JPH04218547A - ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法

Info

Publication number
JPH04218547A
JPH04218547A JP3070355A JP7035591A JPH04218547A JP H04218547 A JPH04218547 A JP H04218547A JP 3070355 A JP3070355 A JP 3070355A JP 7035591 A JP7035591 A JP 7035591A JP H04218547 A JPH04218547 A JP H04218547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin composition
polypropylene resin
parts
polypropylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3070355A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Nitta
新田 勝幸
Keigo Suehiro
末広 啓吾
Yoichi Kawai
洋一 河合
Katsumi Sekiguchi
克巳 関口
Takeaki Iguma
猪熊 毅晃
Yoshiyasu Kamiya
神谷 嘉康
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP3070355A priority Critical patent/JPH04218547A/ja
Publication of JPH04218547A publication Critical patent/JPH04218547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被塗装性に優れたポリ
プロピレン樹脂組成物、特にバンパー等の自動車外装部
品の製造に好適に使用される耐衝撃性ポリプロピレン樹
脂組成物、及び該ポリプロピレン樹脂組成物の成形物、
特にバンパー等の自動車外装部品の塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン樹脂は、低比重・高剛性
であり且つ耐熱性・耐薬品性に優れているので、広範囲
の用途に使用されている。しかしながらポリプロピレン
樹脂は元来無極性であるので、被塗装性に劣ることが知
られており、例えばポリプロピレン製自動車バンパーを
塗装する場合に、充分な塗装密着強度を得るためには、
1,1,1−トリクロロエタンをはじめとするハロゲン
系有機溶剤による脱脂洗浄を施し、その後プライマーを
下塗りするか、或はプラズマ照射処理を行った後、上塗
り塗装を行わなければならなかった。
【0003】上記のような従来の塗装技術では工程数が
多く、時間的にも不経済である。また、脱脂洗浄に用い
るハロゲン系有機溶剤の人体、環境に及ぼす影響が懸念
されており、その対策が急がれている。更には廃液処理
対策に費やされる時間、費用等をも考慮すると、従来行
われていた塗装方法が如何に不経済であるかが伺われる
【0004】塗装工程の削減、省力化という観点から、
ポリプロピレン製自動車バンパーの塗装においてプライ
マーの下塗り工程を省略できる所謂プライマーレス塗装
に適用できる従来技術として、(1) ポリプロピレン
に極性基を有する化合物をグラフトする方法(特開昭6
2−64848号公報、特開昭62−119243号公
報)、(2) 極性物質をポリプロピレンにブレンドす
る方法(特開昭51−145553号公報、特開昭61
−89239号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記(
1) のポリプロピレンに極性基を有する化合物をグラ
フトする方法においては使用する化合物に毒性があった
り、組成物の物性が低下したりする等の問題点がある。 また塗膜密着強度も充分とは言えない。上記(2) の
極性物質をポリプロピレンにブレンドする方法について
も、バンパー材としては、塗膜密着強度が不充分である
【0006】更に上記(1) 及び(2) の方法とも
溶剤(1,1,1−トリクロロエタン)による脱脂洗浄
工程の使用を前提としており、溶剤の人体及び環境に及
ぼす影響、更には廃液処理等に対する対策が必要である
【0007】本発明の目的は、1,1,1−トリクロロ
エタンをはじめとするハロゲン系有機溶剤による脱脂洗
浄を必要とせずに、直接にプライマー塗装或はプラズマ
照射処理を施し、その後上塗り塗装ができるか、又は脱
脂洗浄を施した後、プライマー塗装或はプラズマ照射処
理を施すことなしで、その後上塗り塗装ができ、且つ上
塗り塗料の塗膜密着強度が著しく向上した成形物の製造
に適した耐衝撃性ポリプロピレン樹脂組成物を提供する
こと、特にバンパー等の自動車外装部品の製造に好適に
使用できる被塗装性に優れた耐衝撃性ポリプロピレン樹
脂組成物を提供すること、及び該樹脂組成物を成形して
得られる樹脂成形物の塗装方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、鋭
意検討した結果、ポリプロピレンに、特定のエチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合体ゴムを特定の配合比で
配合した組成物が、1,1,1−トリクロロエタンをは
じめとするハロゲン系有機溶剤による脱脂洗浄を必要と
せずに、直接にプライマーの下塗り或はプラズマ照射処
理を施し、その後上塗り塗装を施すことが可能であるか
、又は脱脂洗浄を施した後、プライマーの下塗り或はプ
ラズマ照射処理を施すことなしで、上塗り塗装を施すこ
とが可能であり、且つ上塗り塗料の塗膜密着性が優れて
いることを見出し、本発明に到達した。
【0009】即ち本発明は、(A)ポリプロピレン、及
び(B)ムーニー粘度ML1+4(100℃)が5〜5
0であり且つ沃素価が15以上であるエチレン−プロピ
レン−ジエン三元共重合体ゴムを含み、(B)成分の含
有率が(A)+(B)の合計重量基準で10〜50重量
%であり、所望により(C)無機充填材を(A)+(B
)の合計重量100重量部当たり0〜40重量部の量で
含むことを特徴とする被塗装性に優れたポリプロピレン
樹脂組成物に関する。
【0010】また、本発明は、上記のポリプロピレン樹
脂組成物を成形して得られた成形物に、ハロゲン系有機
溶剤による脱脂洗浄を施すことなしで、プライマー塗装
或はプラズマ照射を施し、その後上塗り塗装を実施する
ことを特徴とする塗装方法に関する。
【0011】更に、本発明は、上記のポリプロピレン樹
脂組成物を成形して得られた成形物に、脱脂洗浄を施し
た後、プライマー塗装或はプラズマ照射を施すことなし
で上塗り塗装を実施することを特徴とするポリプロピレ
ン樹脂組成物を用いた成形物の塗装方法に関する。
【0012】本発明において使用されるポリプロピレン
は、結晶性ポリプロピレンであれば、プロピレンの単独
重合体、プロピレンとエチレン及び/又はα−オレフィ
ンとのランダムあるいはブロック共重合体のいずれでも
かまわない。ここでいうα−オレフィンはブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1
等であり、これらの1種あるいは2種以上を用いること
ができる。
【0013】本発明においては、好ましくはプロピレン
の単独重合体、プロピレンとエチレンとのランダムある
いはブロック共重合体が使用される。本発明ではプロピ
レン−エチレンブロック共重合体が好ましく用いられ、
例えばエチレン含有率が5〜25重量%であり且つメル
トインデックス(MI)が 0.1〜 100g/10
min(ASTM  D−1238,230℃)である
ものが特に好ましく使用できる。
【0014】本発明において用いられるエチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体ゴムは、ムーニー粘度ML
1+4(100℃) が5〜50、好ましくは10〜3
0であり且つ沃素価が15以上、好ましくは17〜25
、更に好ましくは21〜25であるものである。
【0015】上記の三元共重合体ゴムにおいてムーニー
粘度ML1+4(100℃)が5未満の場合には成形品
表面の外観が不良になるので好ましくない。また50を
超えると接着強度が低下するだけでなく、成形性及び成
形品の外観が悪くなるので好ましくない。
【0016】上記の三元共重合体ゴムにおいて沃素価が
15未満の場合には、1,1,1−トリクロロエタンを
はじめとするハロゲン系有機溶剤による脱脂洗浄を施さ
ないでプライマー塗装或はプラズマ照射処理を施しても
充分な塗膜密着性が得られず、また脱脂洗浄を施しても
、その上にプライマー塗装或はプラズマ照射処理を施さ
ないと充分な塗膜密着性が得られないので好ましくない
【0017】上記の三元共重合体ゴムにおいてはプロピ
レン含有率が15〜50重量%であることが好ましい。 ポリプロピレン含有率が15重量%未満の場合には、得
られる成形品の耐衝撃性、塗装性が低下するので好まし
くない。また50重量%をこえると、製造されるエチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムの生産性、性状が
悪くなり、取り扱いが困難となり、実用的でなくなるの
で好ましくない。
【0018】上記の三元共重合体ゴムにおけるジエン成
分としてジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、 1,4−ヘキサジエン等を用いることができ、そ
れらのうちでジシクロペンタジエン及びエチリデンノル
ボルネンが好ましく、ジシクロペンタジエンが特に好ま
しい。
【0019】本発明の樹脂組成物においては、(B)成
分の含有率が(A)+(B)の合計重量基準で10〜5
0重量%、好ましくは25〜40重量%であることが必
要である。(B)成分の含有率が10重量%未満の場合
には、得られる成形品の耐衝撃性、塗装性が低下するの
で好ましくない。又、50重量%を越えると、剛性が低
下するので好ましくない。
【0020】本発明では、所望により、無機充填材を使
用することができる。本発明において用いることのでき
る無機充填材とは、粉末状の無機充填材であり、例えば
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグ
ネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、硫
酸カルシウム、炭酸カルシウム、  硫酸バリウム、亜
硫酸カルシウム、タルク、クレー、ガラス、塩基性炭酸
マグネシウム、ドロマイト、ウォラストナイト、更には
チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム等のウィスカがあ
げられるが、衝撃強度と剛性のバランスを考慮した場合
には、特に炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カル
シウム、タルクの使用が好ましい。本発明において用い
ることのできる無機充填材は、得られる組成物の耐衝撃
性を考慮すると、平均粒子径が5μm以下であることが
好ましい。
【0021】本発明において無機充填材は、(A)+(
B)の合計重量100重量部当り0〜40重量部、好ま
しくは10〜30重量部の割合で配合することができる
。無機充填材の添加割合が40重量部を越えると、耐衝
撃性及び塗装性が低下し、特に樹脂中の無機充填剤が吸
湿して樹脂層と塗膜層との間にブリスターを生じるため
に耐温水性、耐湿性が低下するので好ましくない。
【0022】又、本発明において使用される無機充填材
は、表面処理されたものでも良く、その表面処理方法と
しては、例えばシラン系、チタネート系の各種のカップ
リング剤、高級脂肪酸系、不飽和有機酸系等の表面処理
剤で行うことができる。
【0023】この様な表面処理を施すと、本発明の効果
の他、混練性、成形加工性、セルフタップ強度、ウエル
ド強度等の物性を向上させるのに有効である。
【0024】本発明の効果を著しく損なわない程度の範
囲の量で、ポリプロピレン樹脂に一般に添加されている
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、核剤、
有機・無機顔料等を単独あるいは併用して用いても構わ
ない。
【0025】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は当業
界で一般に用いられている例えばヘンシェルミキサー等
を用いて混合を行った後、単軸押出機、2軸押出機、ロ
ール、バンバリーミキサー等を用いて混練を行い、ペレ
ット化して製造される。
【0026】このようにして得られる樹脂組成物は通常
用いられる射出成形法、押出成形法、および圧縮成形法
等の成形法により所定の成形品に成形し得る。
【0027】本発明のポリプロピレン樹脂組成物を成形
して得られた成形物に、ハロゲン系有機溶剤による脱脂
洗浄を施すことなしで、プライマー塗装或はプラズマ照
射を施し、その後上塗り塗装を実施することを特徴とす
る本発明の第一態様の塗装方法においては、ハロゲン系
有機溶剤による脱脂洗浄を施す必要はないが、必要に応
じてハロゲン系有機溶剤以外の溶剤による脱脂洗浄を実
施することにより、一層効果を高めることができる。
【0028】ここで言うハロゲン系有機溶剤以外の溶剤
による脱脂洗浄方法としては、イソプロピルアルコール
をはじめとする低級アルコール或は界面活性剤含有アル
カリ性又は酸性水溶液による表面洗浄がある。
【0029】本発明の第一態様の塗装方法で用いる下塗
り用プライマー塗料としては、2液型のアクリル−塩素
化ポリプロピレン系の下塗り塗料をはじめとし様々な種
類の物が市販されている。仕様に従いプライマー塗料を
調整した後、膜厚15μm程度になるように塗装し、例
えば90℃で30分間焼き付け乾燥を行う。
【0030】プラズマによる表面処理は、高周波、マイ
クロ波放電により、酸素、窒素、他の不活性ガス、或は
これらの混合ガスを励起させたプラズマを成形品の表面
に接触させることにより行われる。処理条件はガスの種
類により多少異なるが、通常、圧力0.1 〜5Tor
r、マイクロ波出力600〜1200Wで処理時間5〜
600秒程度である。成形品の形状によっては、処理時
間を長くしたり、処理槽の形状を変える必要性も生じる
ことは言うまでもない。
【0031】本発明のポリプロピレン樹脂組成物を成形
して得られた成形物に脱脂洗浄を施した後、プライマー
塗装或いはプラズマ照射を施すことなしで、上塗り塗装
を実施することを特徴とする本発明の第二態様の塗装方
法においては、その得られた成形物を脱脂洗浄する。こ
こでいう脱脂洗浄とは、成形物表面に付着するおそれの
ある金型防錆剤、離型剤、機械油、取扱時に付着する人
の皮脂等を除去することである。
【0032】脱脂洗浄は従来公知の方法で実施すること
ができる。例えば、 1,1,1−トリクロロエタン、
トリクロロエチレンの様な含ハロゲン系有機溶剤、又は
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンの様な
芳香族有機溶剤の液体或いは蒸気に10〜300秒間接
触させることによりによる脱脂洗浄を施す。次いで、4
0〜100℃程度の雰囲気中に60〜600秒程度置く
ことにより、上記の有機溶剤を除去することができる。 又はイソプロピルアルコールをはじめとする低級アルコ
ール或いは界面活性剤含有アルカリ性又は酸性水溶液に
よる表面洗浄によって脱脂洗浄することができる。
【0033】本発明の第二態様の塗装方法においては、
プライマー塗装或はプラズマ照射を施す必要がない。従
って、上記の脱脂洗浄に続いて上塗り塗装を実施する。
【0034】上塗り塗料としては2液型のウレタン塗料
、1液型のアルキッド−メラミン塗料をはじめとして様
々な種類の塗料が上市されており、それらは何れも本発
明において用いることができる。例えば自動車外装板用
上塗り塗料としては各種・各色の2液型ウレタン塗料(
膜厚100μm、80℃×40分乾燥焼き付け)、1液
型アルキッド−メラミン塗料(膜厚100μm、120
℃×40分乾燥焼き付け)をあげることができる。塗膜
の硬化等を考慮して塗装後室温で48時間放置して塗装
成形物を得る。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これらの実施例は、本発明を限定するものではな
い。
【0036】実施例−1〜6 ポリプロピレン成分としてエチレン含有率9.8 重量
%、沸騰n−ヘプタン不溶分95.8重量%、メルトフ
ローインデックス(MI)=8.6 g/10min(
ASTM  D−1238, 230℃)の結晶性エチ
レン−プロピレンブロック共重合体(以下PP−Aと略
す)70重量部、エチレン含有率4.0 重量%、メル
トフローインデックス(MI)8.0 g/10min
 のエチレン−プロピレンランダム共重合体(以下PP
−Bと略す)70重量部、又はメルトフロ−インデック
ス(MI)8.0 のプロピレンホモポリマー(以下P
P−Cと略す)70重量部を用い、三元共重合体ゴム成
分としてプロピレン含有率が30重量%であり、ムーニ
ー粘度ML1+4(100℃)が20であり、第三成分
であるジエンがジシクロペンタジエンであり且つ沃素価
が22であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合
体ゴム(以下EPDM−Aと略す)30重量部、又はプ
ロピレン含有率が28重量%であり、ムーニー粘度ML
1+4(100℃)が22であり、第三成分であるジエ
ンがエチリデンノルボルネンであり且つ沃素価が23で
あるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(
以下EPDM−Bと略す)30重量部を用い、更に安定
剤として2,6 −ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール(以下安定剤−Aと略す)0.05重量部、ステア
リン酸カルシウム(以下安定剤−Bと略す)0.1 重
量部及びテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−
ジ−t−ブチル−4’ −ヒドロキシ−フェニル)プロ
ピオネート]−メタン(以下安定剤−Cと略す)0.1
 重量部を用いて、これらを配合し、ヘンシェルミキサ
ーで混合後、230℃に設定された直径40mmの押出
機によってペレット化し、得られた樹脂組成物を射出成
形してテストピース(80×160×2mm平板)を得
た。次いで2液型のアクリル−塩素化ポリプロピレン系
の下塗り塗料を膜厚10μm となるように塗装し、8
0℃で30分乾燥した後、2液型のウレタン系の上塗り
用塗料を膜厚50μm となるように塗装し、80℃で
40分間乾燥焼き付けし、その後室温で48時間放置し
て塗装品を得た。この塗装品の塗膜にカッターナイフに
より幅1.0cm の切り込みを入れ、インストロン引
張試験機にて30mm/min の速度で塗膜の180
°剥離強度(kg/cm)を測定した。また、JIS 
 K−7110に準拠してノッチ付試験片を用いてアイ
ゾッド衝撃試験を実施し、アイゾッド衝撃強さ(kg・
cm/cm )を求めた。これらの結果を表1に示す。 表中のアイゾッド衝撃強さについて「NB」は40kg
・cm/cm の衝撃においても破壊しなかったこと、
即ち、アイゾッド衝撃強さが40kg・cm/cm を
超えることを意味する。
【0037】実施例−7〜12 上塗り塗料として一液型のアルキッド−メラミン型を用
い、120℃で40分間乾燥焼き付けした以外は実施例
−1〜6と同様に試験した。得られた結果を表2に示す
【0038】実施例−13〜24 プライマー塗装の代わりに下記の条件下でプラズマ照射
処理を施した以外は、実施例−1〜12と同様に試験し
た。得られた結果を表3及び4に示す:(プラズマ処理
条件) (1) プラズマ処理装置  東芝製マイクロ波プラズ
マ処理装置(TMZ−2026M) (2) 処理ガス          酸素(3) 処
理時間          5秒(4) 処理槽内圧 
       1.0 Torr (5) ガス流量 
         480cc/min (6) マイ
クロ波出力    900W。
【0039】実施例−25〜30 ポリプロピレン成分としてPP−Aを70重量部を用い
、三元共重合体ゴム成分としてEPDM−A又はEPD
M−Bを30重量部用い、無機充填材としてタルクを1
0、20又は30重量部用いた他は実施例1、7、13
及び19と同様に試験した。得られた結果を表5に示す
【0040】比較例−1〜3 三元共重合体ゴム成分を用いずに、PP−A,PP−B
又はPP−Cを100重量部用い、得られたテストピー
スを 1,1,1−トリクロロエタンの飽和蒸気中に1
00秒間さらすことにより有機溶剤洗浄を行い、次いで
100℃に設定されたオーブン中に10分間入れること
により溶剤除去を行った以外は実施例1、7、13及び
19と同様に試験した。得られた結果を表6に示す。
【0041】比較例−4〜6 1,1,1−トリクロロエタンによる有機溶剤洗浄を施
さずに成形後直ちに上塗り塗装を行った以外は、比較例
−1〜3と同様に試験した。得られた結果を表6に示す
【0042】比較例−7〜9 PP−Aの100重量部に対しタルクをそれぞれ10、
20、30重量部添加した他は比較例4と同様に試験し
た。得られた結果を表7に示す。
【0043】比較例−10〜15 PP−A、及びプロピレン含有率が30重量%であり、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)が20であり、第
三成分であるジエンがジシクロペンタジエンであり且つ
沃素価が10であるエチレン−プロピレン−ジエン三元
共重合体ゴム(以下EPDM−Cと略す)、又はプロプ
レン含有率が28重量%であり、ムーニー粘度ML1+
4(100℃)が22であり、第三成分であるジエンが
エチリデンノルボルネンであり且つ沃素価が11である
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(以下
EPDM−Dと略す)を表8に示す配合(重量部)で用
いた他は比較例4と同様に試験した。得られた結果を表
8に示す。
【0044】比較例−16〜21 PP−A、及びプロピレン含有率が30重量%であり、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)が55であり、第
三成分であるジエンがジシクロペンタジエンであり且つ
沃素価が19であるエチレン−プロピレン−ジエン三元
共重合体ゴム(以下EPDM−Eと略す)、又はプロピ
レン含有率が28重量%であり、ムーニー粘度ML1+
4(100℃)が57であり、第三成分であるジエンが
エチリデンノルボルネンであり且つ沃素価が21である
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(以下
EPDM−Fと略す)を表9に示す配合(重量部)で用
いた他は比較例4と同様に試験した。得られた結果を表
9に示す。いずれの場合も成形品の光沢及び外観が不良
であり、傷つき易かった。
【0045】実施例−31〜36 ポリプロピレン成分としてPP−A、PP−B、又はP
P−Cを70重量部用い、三元共重合体ゴム成分として
EPDM−A、又はEPDM−Bを30重量部用い、更
に安定剤として安定剤−Aを0.05重量部、安定剤−
Bを0.1重量部及び安定剤−Cを0.1 重量部用い
てこれらを配合し、ヘンシェルミキサーで混合後、23
0℃に設定された直径40mmの押出機によってペレッ
ト化し、得られた樹脂組成物を射出成形してテストピー
ス(80×160×2mm平板)を得た。次いでこのテ
ストピースを 1、1、1−トリクロロエタンの飽和蒸
気中に100秒間さらすことにより有機溶剤洗浄を実施
し、次いで100℃に設定したオーブン中に10分間入
れることによって有機溶剤の除去を実施した。その後、
2液型のウレタン系の上塗り用塗料を膜厚50μm と
なるように塗装し、80℃で30分間乾燥焼き付けし、
その後室温で48時間放置して塗装品を得た。この塗装
品の塗膜にカッターナイフにより幅1.0cm の切り
込みを入れ、インストロン引張試験機にて30mm/m
in の速度で塗膜の180°剥離強度を測定した。こ
れらの結果を表10に示す。
【0046】実施例−37〜42 上塗り塗料として一液型のアルキッド−メラミン型を用
い、120℃で30分間乾燥焼き付けした以外は実施例
−31〜36と同様に試験した。得られた結果を表11
に示す。
【0047】実施例−43〜48 ポリプロピレン成分としてPP−Aを70重量部を用い
、三元共重合体ゴム成分としてEPDM−A又はEPD
M−Bを30重量部用い、無機充填材としてタルクを1
0、20又は30重量部用いた他は実施例31及び37
と同様に試験した。得られた結果を表12に示す。
【0048】実施例−49〜54 脱脂洗浄をイソプロピルアルコール、界面活性剤りん酸
水溶液、又はベンゼンの何れかを含んだ布で拭きとって
実施した以外は実施例−31、34、37及び34と同
様に試験した。得られた結果を表13に示す。
【0049】比較例−22〜24 三元共重合体ゴム成分を用いずに、PP−A,PP−B
又はPP−Cを100重量部用い、得られたテストピー
スを 1,1,1−トリクロロエタンの飽和蒸気中に1
00秒間さらすことにより有機溶剤洗浄を行い、次いで
100℃に設定されたオーブン中に10分間入れること
により溶剤除去を行った以外は実施例31及び37と同
様に試験した。得られた結果を表14に示す。
【0050】比較例−25〜27 PP−Aの100重量部に対しタルクをそれぞれ10、
20、30重量部添加した他は比較例22と同様に試験
した。得られた結果を表15に示す。
【0051】比較例−28〜33 PP−A、及びEPDM−C又はEPDM−D)を表1
6に示す配合(重量部)で用いた他は比較例22と同様
に試験した。得られた結果を表16に示す。
【0052】比較例−34〜39 PP−A、及びEPDM−E又はEPDM−Fを表17
に示す配合(重量部)で用いた他は比較例22と同様に
試験した。得られた結果を表17に示す。いずれの場合
も成形品の光沢及び外観が不良であり、傷つき易かった
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
【表5】
【0058】
【表6】
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】
【表13】
【0066】
【表14】
【0067】
【表15】
【0068】
【表16】
【0069】
【表17】
【0070】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン樹脂組成物はハ
ロゲン系有機溶剤による洗浄を施さなくともプラズマ処
理域はプライマー塗装等の前処理を施すのみで上塗り塗
装が可能であり、且つ又、含ハロゲン系有機溶剤又は芳
香族有機溶剤による洗浄を施すだけで、プラズマ処理域
はプライマー塗装等の前処理を必要とせずに上塗り塗装
が可能であり、塗膜密着強度が良好であり且つ必要に応
じて高耐衝撃性をも兼ね備えた成形品を提供することが
でき、その産業上の利用価値は高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (A)ポリプロピレン、及び(B)ム
    ーニー粘度ML1+4(100℃)が5〜50であり且
    つ沃素価が15以上であるエチレン−プロピレン−ジエ
    ン三元共重合体ゴムを含み、(B)成分の含有率が(A
    )+(B)の合計重量基準で10〜50重量%であり、
    所望により(C)無機充填材を(A)+(B)の合計重
    量100重量部当たり0〜40重量部の量で含むことを
    特徴とする被塗装性に優れたポリプロピレン樹脂組成物
  2. 【請求項2】  請求項1記載のポリプロピレン樹脂組
    成物を成形して得られた成形物に、ハロゲン系有機溶剤
    による脱脂洗浄を施すことなしで、プライマー塗装或は
    プラズマ照射を施し、その後上塗り塗装を実施すること
    を特徴とするポリプロピレン樹脂組成物を用いた成形物
    の塗装方法。
  3. 【請求項3】  請求項1記載のポリプロピレン樹脂組
    成物を成形して得られた成形物に脱脂洗浄を施した後、
    プライマー塗装或はプラズマ照射を施すことなしで、上
    塗り塗装を実施することを特徴とするポリプロピレン樹
    脂組成物を用いた成形物の塗装方法。
JP3070355A 1990-03-16 1991-03-12 ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法 Pending JPH04218547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3070355A JPH04218547A (ja) 1990-03-16 1991-03-12 ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6426290 1990-03-16
JP2-64262 1990-03-16
JP2-73262 1990-03-26
JP7326290 1990-03-26
JP3070355A JPH04218547A (ja) 1990-03-16 1991-03-12 ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04218547A true JPH04218547A (ja) 1992-08-10

Family

ID=27298426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3070355A Pending JPH04218547A (ja) 1990-03-16 1991-03-12 ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04218547A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970042763A (ko) * 1995-12-30 1997-07-26 김준웅 피도장성이 향상된 폴리프로필렌수지 조성물
JP2006176545A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Nishikawa Rubber Co Ltd オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JP2017527458A (ja) * 2014-06-23 2017-09-21 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 塗装ポリオレフィン物品

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970042763A (ko) * 1995-12-30 1997-07-26 김준웅 피도장성이 향상된 폴리프로필렌수지 조성물
JP2006176545A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Nishikawa Rubber Co Ltd オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JP2017527458A (ja) * 2014-06-23 2017-09-21 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 塗装ポリオレフィン物品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4945005A (en) Thermoplastic compositions and articles made therefrom
US5462987A (en) Polypropylene resin composition having an improved compatibility with paint-coatings and a paint-coated article thereof
KR960004121B1 (ko) 폴리프로필렌수지조성물, 그 성형물의 도장방법 및 도장된 성형물
JPH0543722A (ja) ポリプロピレン系樹脂成形品の表面処理方法及び該成形品の塗装方法
WO1988007564A1 (en) Thermoplastic compositions and articles made therefrom
CA1292819C (en) Polyolefin composition and method of coating molded article obtained therefrom
KR940008998B1 (ko) 폴리프로필렌 수지조성물 및 그 성형물의 도장방법
JPH04218547A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形物の塗装方法
WO1986004912A1 (en) Thermoplastic articles receptive to automotive paints
JPH069835A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
KR100344892B1 (ko) 도장성이향상된폴리프로필렌수지조성물
JPS6049045A (ja) オレフィン系重合体組成物
JP2649770B2 (ja) 熱可塑性樹脂の塗装成形体
JPH0552335B2 (ja)
JP3175530B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物成形品の表面処理方法、塗装方法およびポリプロピレン系樹脂塗装成形品
JPS6264848A (ja) プロピレン単独重合体組成物
JP3376026B2 (ja) オレフィン系重合体組成物
JPS62119243A (ja) プロピレン系重合体組成物
JPH03277636A (ja) 自動車部材
JPH08108431A (ja) ポリオレフィン成形材料の表面処理方法及び成形体の製造法
JPS6055014A (ja) オレフィン系重合体組成物
JPH0639558B2 (ja) プロピレン系重合体組成物
JPH03278862A (ja) 樹脂成形体の塗装法
JPS61204237A (ja) ポリオレフイン樹脂成形体の表面処理法
JPS58176225A (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体含有成形物の塗布方法