JP2649770B2 - 熱可塑性樹脂の塗装成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂の塗装成形体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン系熱可塑
性樹脂の塗装成形体に関するものである。更に詳しく
は、剛性及び低温における耐衝撃性のような機械的特性
が優れているばかりでなく、トリクロロエタン処理無し
でプライマー塗装及び塗料塗装を施した場合に良好な塗
膜密着性を持ち、溶剤や燃料(特にガソリンとアルコー
ルの混合液:通称ガソホール)に対して優れた耐性を有
するポリオレフィン系熱可塑性樹脂の塗装成形体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物は
成形性に優れ、自動車,電気機器,電子機器などの部品
及び日用品として多方面に利用されている。これらの熱
可塑性樹脂組成物の成形体は表面の保護,彩色といった
目的のため、しばしば塗装が施される。しかし、ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂組成物は非極性の材料であるた
め、塗装性に劣る問題がある。このため従来はトリクロ
ロエタン(TCE)などの有機塩素化合物系溶剤の蒸気
で表面処理し、次いで成形物自体の色を隠蔽する為にプ
ライマーを塗布した後、ウレタン塗料などを塗装するこ
とが一般的に行われていた。
【0003】しかしながら、最近の世界的風潮として地
球環境問題が大きくクローズアップされ、塗装前処理と
して一般的に用いられているTCEが使用できなくな
る。又、省資源,コストダウン指向の下で自動車等の燃
料に低級アルコール類(メタノール,エタノール,ブタ
ノール等)を混合した燃料、通称ガソホールが用いられ
る傾向にある。このガソホールは塗装基材とポリウレタ
ン塗膜との密着に与える影響が非常に大きいため、塗膜
を剥離させる傾向にある。そこでかかる問題を解決する
為に、プロピレン系重合体,OH基含有化合物−エチレ
ン共重合体及びエラストマー等からなる各種組成物(例
えば特開平3−24139公報,特開平3−27886
3公報参照)が提案されている。またこの場合、OH基
含有化合物−エチレン共重合体の代わりに不飽和ヒドロ
キシ化合物で変性されたポリプロピレン系樹脂を用いた
ものもある(特開昭62−257946)。しかしなが
ら、これらにおいては耐ガソホール性が良好であっても
機械的特性が充分なものではない。さらにプロピレン系
重合体に、末端にヒドロキシ基を有するオリゴマーを添
加したものもある(特開昭53−123452)。しか
し、これは塗装性が十分でない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はTCE処理を
行うことなくプライマー塗装及び塗料塗装された塗膜の
密着性が良好で、特に耐溶剤性(主として耐ガソホール
性)が良好であり、剛性や低温衝撃性などの機械的特性
も低下しない熱可塑性樹脂の塗装成形体を得ることを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成すべく鋭意努力した結果、(A)ポリプロピレン系
樹脂成分30〜80重量%、(B)不飽和ヒドロキシ化
合物で変性されたポリオレフィン系樹脂成分3〜20重
量%、(C)熱可塑性エラストマー15〜40重量%、
(D)末端にヒドロキシ基を有するオリゴマー0.1〜
10重量%配合された組成物の成形体にプライマー塗
装、次いで塗料塗装を施してなる熱可塑性樹脂の塗装成
形体により上記の目的を達成した。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
樹脂組成物において使用される(A)ポリプロピレン系
樹脂は、一般的に使用されているプロピレン単独共重合
体または結晶性プロピレン−エチレンもしくはα−オレ
フィン共重合体であり、特に限定はされない。尚、かか
るポリプロピレン系樹脂のMFRは0.3〜100g/
10分(230℃)が好ましく、3〜100g/10分
(230℃)が更に好ましく、特に3〜70g/10分
が最も好ましい。MFRが上記下限未満では組成物の成
形性不良になるおそれが有る。一方上記上限を越えたも
のは組成物の耐衝撃性が不良になる恐れがある。本発明
を実施するにあたり前記ポリプロピレン系樹脂は単独で
使用してもよく、又、2種以上を併用してもよい。
【0007】本発明において使用される成分(A)は組
成物中に30〜80重量%、好ましくは35〜70重量
%、更に好ましくは35〜60重量%含有される。上記
含有量が30重量%未満の場合は、成形体の剛性,耐熱
性が低下し、80重量%を越える場合は、低温衝撃強度
及び耐ガソホール性が低下する。本発明で用いる不飽和
ヒドロキシ化合物で変性されたポリプロピレン系樹脂成
分(以下変性PP系樹脂という。)は、ポリプロピレン
系樹脂を不飽和ヒドロキシ化合物及び有機過酸化物によ
り変性することによって得られるものであり、その製造
方法については特公平3−5420号公報に詳細に記載
されているが、概略を示すと以下の通りである。
【0008】ポリプロピレン系樹脂 本発明に使用される変性PP系樹脂を製造するために使
われる原料ポリプロピレン系樹脂は、前記成分(A)と
同じものが使用できるが剛性を高める点から、プロピレ
ン単独重合体の使用が望ましい。これらの重合体のMF
Rは成形性や得られる成形体の機械的特性等の点から、
通常0.01〜100g/10分であり、0.01〜8
0g/10分が好ましく、特に0.05〜80g/10
分のものが好適である。
【0009】不飽和ヒドロキシ化合物 前記ポリプロピレン系樹脂の変性に用いられる不飽和ヒ
ドロキシ化合物は、少なくとも一個の不飽和結合(二重
結合,三重結合)を有し、かつヒドロキシ基を含有する
化合物(以下、ヒドロキシ系化合物という)である。か
かるヒドロキシ系化合物の代表的なものとしては、二重
結合を有するアルコール,三重結合を有するアルコー
ル,一価または二価の不飽和カルボン酸と非置換二価ア
ルコールとのエステル,該不飽和カルボン酸と非置換多
価アルコールとのエステルなどが挙げられる。これらの
代表例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、及び2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートな
どをあげることができる。
【0010】有機過酸化物 前記ポリプロピレン系樹脂の変性に用いられる有機過酸
化物としては、一般にラジカル重合における開始剤や重
合体の架橋剤として使われている任意の有機過酸化物を
使用することができ、1分間の半減期が100℃以上の
ものが好ましく、特に130℃以上のものが好適であ
る。代表例としては、1,3−ビス(t−ブチルパーオ
キシ−イソプロピル)−ベンゼン、ジクミルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,
5−ジベンゾイルパーオキシヘキサンなどである。
【0011】混合割合 本発明に用いられる変性PP系樹脂を製造するにあた
り、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対するヒドロ
キシ系化合物の混合割合は0.1〜50重量部が好まし
く、0.2〜30重量部が更に好ましく、0.3〜20
重量部が特に好適である。ポリプロピレン系樹脂100
重量部に対するヒドロキシ系化合物の混合割合が0.1
重量部未満では密着性の改良効果が不十分である。一
方、50重量部を越えると使用したとしても使用量に応
じた塗膜密着性の改良効果が認められず、むしろポリプ
ロピレン系樹脂が有する本来の特性が損なわれる恐れが
あるので好ましくない。
【0012】また、ポリプロピレン系樹脂100重量部
に対する有機過酸化物の混合割合は0.01〜20重量
部が好ましく、0.1〜7重量部が特に好適である。ポ
リプロピレン系樹脂100重量部に対する有機過酸化物
の混合割合が0.01重量部未満では塗膜密着性の効果
が低くなる恐れがあり、一方、20重量部を越えるとポ
リプロピレン系重合体が有する本来の優れた機械的特性
が低下する恐れがあるため、何れの場合も望ましくな
い。
【0013】変性PP系樹脂の製造方法 本発明の樹脂組成物に用いられる変性PP系樹脂を製造
するには、前記したポリプロピレン系樹脂,ヒドロキシ
系化合物及び有機過酸化物を前記の割合で処理(加熱)
することによって製造することができる。この際、ポリ
プロピレン系樹脂,ヒドロキシ系化合物及び有機過酸化
物を混合させながら処理しても良いが、あらかじめこれ
らをドライブレンドして混合するか、または、比較的低
温(ヒドロキシ系化合物が反応しない温度)で混練し、
得られる混合物を加熱することによって製造することが
できる。
【0014】前記処理を高い温度で実施すると、ポリプ
ロピレン系樹脂が劣化することがある。しかし、使用さ
れるポリプロピレン系樹脂とヒドロキシ系化合物とがグ
ラフト重合するためには用いられる有機過酸化物が分解
する温度で実施しなければならない。従って、使われる
有機過酸化物の種類によって異なるが、この処理は一般
的には160〜300℃,好ましくは170〜280℃
において実施するのがよい。前記変性PP系樹脂は、組
成物中に3〜20重量%,好ましくは5〜20重量%,
とりわけ5〜15重量%含有されるのが好適である。こ
の含有量が3重量%未満の場合には塗装性、特に耐ガソ
ホール性が低下し、20重量%を越える場合には成形体
の剛性及び低温衝撃性が低下する。
【0015】本発明の樹脂組成物に用いられる熱可塑性
エラストマーは、例えばエチレン−プロピレンラバー
(EPR),エチレン−ブチレンラバー(EBR),エ
チレン−プロピレン−ブチレンラバ−(EPBR),エ
チレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等のオレ
フィン系エラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンゴム(SBS),スチレン−イソブチレン−スチレン
ゴム(SIS),SBSの水素添加ゴム(SEBS),
SISの水素添加ゴム(SEPS),スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)等のスチレン系エラストマーが好ま
しく、特にEPR,EBR,EPBR,SEBS,SE
PSの使用が好ましい。前記熱可塑性エラストマーは単
独又は混合物として使用され、本発明の樹脂組成物中に
15〜40重量%,好ましくは20〜40重量%,更に
好ましくは20〜35重量%含有される。上記の含有量
が15重量%未満の場合には成形体の低温での耐衝撃性
および塗装性が低下し、40重量%を越える場合には成
形体の剛性が小さくなる。
【0016】本発明の樹脂組成物中に用いられる末端に
ヒドロキシ基を有するオリゴマーとは、1分子中の少な
くとも1つの末端にヒドロキシ基を有するオリゴマーで
ある。末端にヒドロキシ基を有するオリゴマーの数平均
分子量は300以上10,000以下であるが、好まし
くは500以上8,000以下で、さらに好ましくは5
00以上6,000以下である。数平均分子量が10,
000を越えると塗装性の向上が見られず添加の効果が
ない。このオリゴマーは内部に不飽和結合を有するもの
が一般的に安価に入手可能である。該オリゴマーのヨウ
素価(オリゴマー100g中にヨウ素が付加するg数)
は50以下であることが好ましく、更に好ましくは30
以下、より好ましくは10以下である。ヨウ素価が低い
方が本発明の樹脂組成物成形体と塗料塗膜との密着強度
に優れ、特に耐ガソホール性が良好である。
【0017】本発明におけるヒドロキシ基を有するオリ
ゴマーを具体的に例示すると、ポリブタジエン(重合様
式は1,2−または1,4−のどちらでもよく、後者の
場合は二重結合がシス、トランスの何れであってもよ
い。),ポリイソプレン,イソブチレン−イソプレン共
重合体(ブチルゴム),ポリブテン,ブタジエン−アク
リロントリル共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体
(ブロック,ランダムの何れでも良い。),石油樹脂及
びこれらを部分的もしくは完全に水素添加したもの等で
あって、1分子中の少なくとも1つの末端にヒドロキシ
基を有する数平均分子量が300以上10,000以下
のオリゴマーである。
【0018】本発明における末端にヒドロキシ基を有す
るオリゴマーの添加量は0.1重量%以上10重量%以
下であり、好ましくは0.5重量%以上10重量%以下
で、更に好ましくは0.5重量%以上5重量%以下であ
る。0.1重量%未満では塗装性の向上が見られない。
一方、10重量%を越えると成形体の表面に著しくブリ
ードアウトし外観を損ね、剛性も低下する。尚、末端に
ヒドロキシ基を有するオリゴマーとしてワックス状の結
晶性を有する固体を用いた方が多量に配合した場合にお
いても外観を損ねることが少なく好ましい。該オリゴマ
ーとして用いるワックス状の結晶性を有する固体の融点
は、DSC測定値で40℃以上100℃以下の範囲が望
ましい。
【0019】また、本発明においてオリゴマー中のヒド
ロキシ基の含量は、ヒドロキシメチルメタクリレート換
算でオリゴマーに対し0.01重量%以上、好ましくは
0.1重量%以上となるように配合することが塗装性の
上で望ましい。さらに本発明でタルク等のフィラー樹脂
組成物100重量部に対し3〜20重量部程度含有させ
ることもできる。その他本発明の主旨を逸脱しない範囲
において、該樹脂組成物に上記以外の樹脂やゴム,添加
剤等の成分を含んでもよい。
【0020】本発明における熱可塑性樹脂組成物の混合
は、タンブラー,リボンブレンダー及びヘンシェルミキ
サーのごとき混合機を使ってドライブレンドしてもよ
く、またバッチ式の混練り機(たとえば、バンバリーミ
キサー)または連続式混合機を使用して連続的に混練り
することもできる。また、これらの方法を併用する(た
とえば、ドライブレンドした後、連続的に混練りする)
ことによってさらに均一に混合することもできる。この
ようにして得られる樹脂組成物は通常ペレット状に形成
され、それぞれの熱可塑性樹脂組成物の分野において一
般に行われている射出成形法などの成形方法によって所
望の成形物(たとえば、バンパー,コーナーバンパー)
に形成される。
【0021】前記の樹脂組成物を製造する際の混合温度
や成形温度などは、溶融混練する場合でも、成形する場
合でも、使われる各成分の融点よりも高い温度である
が、熱分解しない温度とする必要がある。これらのこと
から、一般には180℃〜280℃(好適には、200
℃〜260℃)で実施される。成形体は常法に従ってプ
ライマー塗装、次いで塗料塗装される。塗料としてはウ
レタン系、アクリル系などが使用できるが、ウレタン系
が好ましい。プライマー塗装することにより塗膜の剥離
強度が向上する。
【0022】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定され
るものではない。尚、以下の実測例及び比較例における
測定法及び及び使用した樹脂は以下の通りである。 <曲げ弾性率> ASTM D790 <アイゾット衝撃強度(ノッチ付き)> ASTM D
256 −30℃測定 <耐熱変形温度> ASTM D648
【0023】<塗装性評価>厚さ3mmの射出成形平板
を用い、該平板の表面を家庭用合成洗剤(花王(株)
製,商品名:ママレモン)で洗浄し水洗,乾燥(80
℃,10分)後、プライマー(日本ビーケミカル社製,
商品名:RB150)を約10ミクロンの厚みで塗布,
乾燥(80℃,10分)し、その後、2液ウレタン塗料
メタリック(日本ビーケミカル社製,商品名:R21
2)、その上に2液ウレタン塗料クリヤー(日本ビーケ
ミカル社製,商品名:R213)をそれぞれ20,50
ミクロン程度塗布し乾燥(80℃,45分)した。塗装
された試料を等しく断面が出るように30×65mmの
短冊状に切断したものを、20℃のガソホール(ガソリ
ン/エタノール=90/10容量%)に浸漬し剥離の開
始時間を観察測定した。比較例8,9はプライマーを用
いない点以外は前記と同様にした。
【0024】<碁盤目剥離試験>片刃カミソリを用い、
塗装済み試験片の表面に直交する縦横11本ずつの平行
線を2mm間隔で引いて碁盤目を100個作る。その上
にセロハン粘着テープ(JIS Z1522)を十分圧
着し、上方に一気に引き剥し、碁盤目で囲まれた部分の
状態を観察し、剥離した碁盤目の数をXとし、(100
−X)/100で表わした。
【0025】<ポリプロピレン系樹脂> (PP1) 結晶性プロピレン−エチレンブロック共重
合体(エチレン含量10重量%、MFR 10g/10
分) (PP2) 結晶性プロピレン−エチレンブロック共重
合体(エチレン含量7.5重量%、MFR 43g/1
0分) <ヒドロキシ変性PP>プロピレン単独重合体(MFR
0.5g/10分)100重量部に対し、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート(以下、HEMA)4重量部、
及び有機過酸化物として1,3−ビス−(t−ブチルパ
ーオキシ−イソプロピル)−ベンゼン(パーカドックス
14:化学アクゾ(株)製)0.8重量部をヘンシェル
ミキサーによりブレンドした後、通常の押出機により2
00℃において加熱処理することにより得た。このヒド
ロキシ変性PPは、MFR100g/10分、変性率0.
8重量%であった。
【0026】<熱可塑性エラストマー> (EPR1) エチレン−プロピレンランダム共重合体
(エチレン含量62重量%、MFR 1.0g/10
分) (EPR2) エチレン−プロピレンランダム共重合体
(エチレン含量50重量%、MFR 12g/10分) <末端にヒドロキシ基を有するオリゴマー> (HBR1) ワックス状水素添加両末端ヒドロキシ化
1,4−ポリブタジエン(1,4−結合80%,数平均
分子量2800,ヨウ素価1.5,融点72.5)
【0027】<無機充填剤> (TALC) 平均粒径2.0ミクロンのタルク (実施例1〜6、比較例1〜9)上記ポリプロピレン系
樹脂,ヒドロキシ変性PP,熱可塑性エラストマー,末
端にヒドロキシ基を有するオリゴマー,無機充填剤を表
1に示した割合で混合し、2軸押出機を用いて210℃
で混練し熱可塑性樹脂組成物を得た。この様に得られた
各ペレットを樹脂温度210℃において射出成形して平
板を得、これを前記のように塗装した。これらの曲げ弾
性率、アイゾット衝撃強度、熱変形温度、耐ガソホール
性、碁盤目剥離試験の結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明はトリクロロエタン処理無しでプ
ライマー塗装及び塗料塗装を施した場合に、ガソホール
の様な溶剤に対する塗膜密着性が優れ、且つ剛性及び低
温衝撃性が優れる熱可塑性樹脂の塗装成形体を提供する
ものであり、環境汚染の原因の一つであるトリクロロエ
タンを使用せずにすみ、また処理工程が省略できる等の
利点がある。本発明における熱可塑性樹脂の塗装成形体
は自動車外装剤、特にバンパー等の分野で利用できる。
フロントページの続き (72)発明者 高田 富夫 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭和電工株式会社 川崎樹脂研究所内 (72)発明者 中山 隆 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭和電工株式会社 川崎樹脂研究所内 (72)発明者 青木 修 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (72)発明者 浜辺 健二 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (72)発明者 竹内 淳 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−202449(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリプロピレン系樹脂成分30〜
    80重量% (B)不飽和ヒドロキシ化合物で変性されたポリプロピ
    レン系樹脂成分3〜20重量% (C)熱可塑性エラストマー15〜40重量% (D)末端にヒドロキシ基を有するオリゴマー0.1〜
    10重量%配合された組成物の成形体にプライマー塗
    装、次いで塗料塗装を施してなる熱可塑性樹脂の塗装成
    形体。
  2. 【請求項2】 (A),(B),(C)の合計量に対
    し、成分(B)に含まれる不飽和ヒドロキシ化合物中の
    ヒドロキシ基の含量が、ヒドロキシエチルメタクリレー
    ト換算で0.01重量%以上である請求項1記載の熱可
    塑性樹脂の塗装成形体。
  3. 【請求項3】 成分(C)がエチレン−αオレフィン共
    重合体ゴムを含む請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂の
    塗装成形体。
  4. 【請求項4】 末端にヒドロキシ基を有するオリゴマー
    のヨウ素価が50以下である請求項1〜3のいずれか1
    項記載の熱可塑性樹脂の塗装成形体。
  5. 【請求項5】 末端にヒドロキシ基を有するオリゴマー
    の融点が40℃以上100℃以下の範囲である請求項1
    〜4のいずれか1項記載の熱可塑性樹脂の塗装成形体。
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