JP3175255B2 - 超音波遅延素子 - Google Patents

超音波遅延素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波遅延素子に関
し、特にカラーテレビジョン、ビデオディスク、ビデオ
テープレコーダ等に用いるエネルギー閉じ込め型厚み振
動を利用した、小型で高性能の、遅延時間を外部電圧に
よって調整可能な超音波遅延素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波遅延素子は、図6に示すよ
うに、ガラスの超音波遅延媒体21の端面に入力用及び
検出用の振動子22及び23を設け、入力用の振動子2
2から超音波パルスを放射し、このパルスが超音波遅延
媒体21のガラスの端面で反射を繰り返しながら検出用
の振動子23に伝播し、この振動子23により到達した
パルスを電気信号に変換して検出し、この反射伝播の間
に要する遅延時間を利用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の超音波遅延
素子は、ガラスの超音波伝播媒体の端面で反射を繰り返
しながらすすむ構造であり、超音波伝播媒体であるガラ
スの端面を固定すると、振動が減衰されて性能を発揮す
ることができなかった。このため部品として組立てる場
合には、金属ケースに封入する等の配慮が必要であり、
外形寸法は大きくならざるを得なかった。また、遅延時
間はガラス製の超音波伝播媒体の形状で決定されるた
め、遅延時間を調整することが不可能だった。さらに多
重反射を繰り返して検出用の振動子に到達する必要があ
るため、この外形の切り出し角度はきわめて正確なもの
が要求されることからも製造コストが高かった。
【0004】本発明は、上記従来技術の有する実情に鑑
みてなされたもので、小型で振動の減衰を減らし、遅延
時間の調整が可能で製造コストを低減した超音波遅延素
子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波遅延
素子は、圧電体セラミックスからなる圧電基板の対向す
る二主面に該圧電基板を挟んで対向して形成したそれぞ
れ振動部電極からなる振動子と共振子とバイアス印加用
電極を設け、同一主面の前記振動子と共振子の振動部電
極をバイアス印加用電極を介して接続する超音波導波路
を設けたことを特徴とする。本発明において、圧電基板
を挟んで対向する二主面にそれぞれ対向して形成した振
動部電極で励振用の振動子と、信号取り出し用の共振子
と、バイアス印加用電極とを形成し、振動部電極間を接
続して超音波導波路を形成している。すなわち、この導
波路にバイアス印加用電極を介在させている。振動子、
共振子及びバイアス印加用電極で励振される振動モード
は、エネルギー閉じ込め型の厚み縦振動、厚みすべり振
動、厚みねじれ振動等を利用する。振動子と共振子とは
同一又は類似に構成する。超音波導波路は、圧電基板の
二主面の一部分に電極や質量負荷物質を線状に形成する
ことによって得る。これらの導波路も圧電媒質における
エネルギー閉じ込め現象を利用する。
【0006】
【作用】本発明は、上記のように圧電体セラミックスか
らなる圧電基板の対向する二主面にそれぞれ対向して形
成した振動部電極からそれぞれ振動子と共振子とバイア
ス印加用電極を構成し、対向して形成した振動部電極の
1つの振動子はエネルギー閉じ込め型の振動部電極で励
振用の振動子とし、対向して形成した振動部電極の他の
1つの共振子は振動子と類似のエネルギー閉じ込め型の
振動部電極で信号取り出し用の共振子とし、振動子と共
振子を導波路で接続している。さらに、振動子と共振子
間の導波路に介在させているバイアス印加用電極も同様
に、対向して形成した振動部電極から形成している。そ
して、一方の振動子で励振し、この振動は超音波導波路
中を伝播する。この伝播の際、バイアス印加用電極で電
界を印加して伝播速度を調整することにより遅延時間を
調整し、共振子に伝播しこの共振子から外部に信号を取
り出す。
【0007】入力部のエネルギー閉じ込め型の共振子
は、基板の厚みと弾性定数で決定される共振周波数を持
っており、この共振周波数に一致する信号で励振される
と強勢に励振される。この励振された弾性波は、導波路
の中を伝播していく。導波路はエネルギー閉じ込め型で
あるため、導波路の外部では弾性波の振動エネルギーが
対数的に減衰し、導波路の中をエネルギーが集中して伝
播する。伝播した弾性波は、信号取り出し用の共振子で
エネルギー閉じ込め型振動が電気信号に変換されて取り
出される。この出力信号は、入力信号に対して超音波の
伝播に要しただけ時間的に遅れを生じ、回路の役割を果
たす。導波路に介在するバイアス印加用電極で分極に順
方向に電界を印加すると、圧電体は弾性率の非線型性に
より弾性定数は大きくなり、音速が速くなるため遅延時
間が短くなる。
【0008】
【実施例】以下本発明を実施例により詳しく説明する。
図1は本発明に係る超音波遅延素子の一実施例を説明す
る斜視図、図2ないし図5は、本実施例による超音波遅
延素子の製造工程のそれぞれ一部を説明するための図で
ある。本実施例においては、厚み縦方向に分極処理され
た圧電体セラミックスで、厚み縦振動(TEモード)を
利用した例で説明する。図において、1は超音波遅延素
子であり、この超音波遅延素子1は、圧電体セラミック
スの薄板の圧電基板2の一端側に、圧電基板2を挟んで
対向する上下の二主面に対向して形成した振動部電極
3,4から形成した振動子5を設け、圧電基板2の他端
側に圧電基板2を挟んで対向する上下の二主面に対向し
て形成した振動部電極6,7から形成した共振子8を設
け、さらに振動部電極3、6及び4、7の中間部にそれ
ぞれ振動部電極9,10を形成してバイアス印加用電極
11を設けている。さらに、振動部電極3と振動部電極
6を接続する導波路12aを設け、振動部電極6と振動
部電極9を接続する導波路12bを設けて振動部電極3
と振動部電極6間に振動部電極9を介在させ、振動部電
極4と振動部電極7を接続する導波路13aを設け、振
動部電極7と振動部電極10を接続する導波路13bを
設けて振動部電極4と振動部電極7間に振動部電極9を
介在させて構成している。
【0009】次に、本実施例による超音波遅延素子1の
製造方法の一例を説明する。先ず、図2に示すように、
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電基板2の上下
面に全面に電極を蒸着により形成し、この電極間に3 〜
5KV/mmの電界を30分間印加して上下(厚み)方向
に分極する。次いで、図3(a)に示すように、圧電基
板2の上面に、振動部電極、引出し電極等用の電極部に
レジストインクを塗布した後、エッチングにより振動部
電極3,6,9、及び振動部電極3に接続して引出し電
極3a、振動部電極6に接続して引出し電極6a、振動
部電極9に接続して引出し電極9aをそれぞれ形成す
る。下面にも同様にして、図3(b)に示すように、上
面の振動部電極3,6,9に対向した所要の振動部電
極、引出し電極等用の電極部にレジストインクを塗布し
た後、エッチングにより振動部電極4,7,10、及び
振動部電極4に接続して引出し電極4a、振動部電極7
に接続して引出し電極7a、振動部電極10に接続して
引出し電極10aをそれぞれ形成する。圧電基板2を挟
んでそれぞれ対向した振動部電極3,4及び振動部電極
6,7でそれぞれ振動子5及び共振子8を構成し、振動
部電極9,10でバイアス印加用電極11を構成する。
【0010】次いで、図4(a)に示すように、圧電基
板2の上面の振動部電極3,7間及び振動部電極7,9
間に質量負荷用物質としてインクを所望のパターン形状
に印刷してそれぞれ導波路12a及び12bを形成す
る。次いで、下面にも同様にして、図4(b)に示すよ
うに、振動部電極4,8間及び振動部電極8,10間に
それぞれ導波路13a及び13bを形成する。そして、
上記の上面の振動部電極3,6,9の引出し電極3a,
6a,9aにそれぞれ接続して入出力及び印加のリード
3b,6b,9bを各々取付ける。同様にして、上面の
振動部電極4,7,10の引出し電極4a,7a,10
aにそれぞれ接続して入出力及び印加のリード4b,7
b,10bを各々取付ける。
【0011】なお、上記実施例においてPZT系の圧電
体セラミックスを使用した例で説明したが、上記PZT
系の圧電基板はポアソン比が1/3よりも大きく、TE
モード(厚み縦振動)において周波数低下型のエネルギ
ー閉じ込めが可能な材質である。この周波数低下型と
は、振動部分への電極分与による圧電反作用の低減、も
しくは質量をつけることによる質量負荷効果等により、
振動部の共振周波数を低下させることによってエネルギ
ー閉じ込めを実現する方式である。
【0012】また、PZT系に限らず、例えばPbTi
3 系、PLZT系、LiNbO3 単結晶等の材料も使
用される。これらのポアソン比が1/3よりも小さい材
料は、周波数上昇型のエネルギー閉じ込めが可能な材質
である。この周波数上昇型の材質でエネルギー閉じ込め
を実現する方法として、対向する振動電極部の厚さを周
辺部より薄くする方法(図5(a))、対向する振動電
極部に部分的に外部からMnなどの音速を上昇させる元
素を選択的に拡散させる方法(図5(b))等がある。
また、振動モードは、圧電基板の面内に分極方向に向い
ているTSモード(厚みすべり振動)TTモード(厚み
ねじれ振動)などのモードも利用でき、この場合にはポ
アソン比の大小にかかわらず、周波数低下型のエネルギ
ー閉じ込めができる。また、電極の形成は蒸着電極に限
らず、メッキ電極であってもよい。その他、本発明は上
記実施例に限定されず、その要旨を変更しない範囲にお
いて、変更、修正実施が可能である。
【0013】
【発明の効果】本発明に係る超音波遅延素子によれば、
導波路はエネルギー閉じ込め現象を利用するため、弾性
波は導波路から漏洩することがなく導波媒質の端面での
多重反射を利用するものでないから導波路の形状は任意
にでき、遅延素子として組み立てる場合、基板の周辺部
はどこを保持してもよく、特性が悪化することがない。
また、導波路に介在した振動部電極に印加する電圧を変
えることにより遅延時間を容易に調整できる。振動子を
導波媒質と一体化することができることにより、素子の
寸法が小型化できるとともに、振動子の張り合わせ工程
等を省略でき、製造コストが低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波遅延素子の一実施例を示す
斜視図である。
【図2】上記実施例の製造工程の一部を説明する図であ
る。
【図3】上記実施例の製造工程の他の一部を説明する図
で、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【図4】上記実施例の製造工程の他の一部を説明する図
で、(a)は上面図、(b)は下面図である。
【図5】上記実施例の振動部電極の特性を調整する例を
説明する部分図である。
【図6】従来例を示す断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 超音波遅延素子 2 圧電基板 3,4 振動部電極 5 振動子 6,7 振動部電極 8 共振子 9,10 振動部電極 11 バイアス印加用電極 12a,12b 導波路 13a,13b 導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/00 - 9/215 H03H 9/30 - 9/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体セラミックスからなる圧電基板の
    対向する二主面に該圧電基板を挟んで対向して形成した
    それぞれ振動部電極からなる振動子と共振子とバイアス
    印加用電極を設け、同一主面の前記振動子と共振子の振
    動部電極をバイアス印加用電極を介して接続する超音波
    導波路を設けたことを特徴とする超音波遅延素子。
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