JP2003249836A - 複合圧電すべり共振子及び圧電共振部品 - Google Patents

複合圧電すべり共振子及び圧電共振部品

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JP2003249836A JP2002304966A JP2002304966A JP2003249836A JP 2003249836 A JP2003249836 A JP 2003249836A JP 2002304966 A JP2002304966 A JP 2002304966A JP 2002304966 A JP2002304966 A JP 2002304966A JP 2003249836 A JP2003249836 A JP 2003249836A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数変化が小さく安定しており、かつ、比
帯域が大きく安定している複合圧電すべり共振子と、こ
の複合圧電すべり共振子を利用して構成された圧電共振
部品とを提供する。 【解決手段】 本発明に係る複合圧電すべり共振子1
は、振動部材3と、その両側に連結された反射層6,7
と、反射層6,7の振動部材3が連結された側とは反対
側に連結された保持部材8,9とを備えており、振動部
材3と一方側の反射層6との界面から反射層6と保持部
材8との界面までの距離をLr1とし、かつ、振動部材
3と他方側の反射層7との界面から反射層7と保持部材
9との界面までの距離をLr2としたときにおける距離
Lr1,Lr2の差|Lr1−Lr2|の範囲が、0.
01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)≦0.
3で表される関係を有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合圧電すべり共振
子及び圧電共振部品に係り、詳しくは、振動部材から反
射層に伝播してきた振動を反射層と保持部材との界面で
反射する構成とされた複合圧電すべり共振子と、この複
合圧電すべり共振子を利用して構成された圧電共振部品
とに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電発振子や帯域通過型フィルタ(B.
P.F)などとして使用される圧電すべり共振子のうち
には、LiTaO3 単結晶からなる圧電基板の両主面上
に励振電極が形成されており、共振周波数の近傍に発生
する不要なリップルを抑制するため、励振電極同士が互
いに対向しあって重なりあう長さと圧電基板の厚みとの
関係を適当な範囲内で規制する構成とされたものがある
(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】また、厚みすべりモードを励振する圧電体
の互いに対向しあう主面上に励振電極がそれぞれ形成さ
れており、圧電体の側面である矩形状のずれひずみ面に
おける長辺と短辺の長さ比をポアソン比との関係で規制
する構成とされた圧電共振子もある(例えば、特許文献
2参照。)。そして、このような構成とされた圧電共振
子であれば、特定の長さ比を採用することにより圧電振
動部のエネルギー閉じ込め効率を向上させることが可能
になる。
【0004】
【特許文献1】特開平5−243889号公報
【特許文献2】特開平7−147527号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した圧
電すべり共振子の各々はいずれもエネルギー閉じ込め型
といわれるものであり、圧電振動部に振動エネルギーを
閉じ込めるエネルギー閉じ込め型の圧電すべり共振子で
ある限りは、その圧電振動部の外側に対して比較的大き
な面積を有する振動減衰部を設けておくことが必要とな
る。従って、これらの圧電すべり共振子においては、そ
の長さ寸法が長くなり、大型化することが避けられない
という不都合が生じる。
【0006】本発明はこれらの不都合に鑑みて創案され
たものであって、振動特性に悪影響を及ぼさない小型化
が可能であると共に、周波数変化が小さくなって安定し
ており、かつ、比帯域が大きくなって安定している複合
圧電すべり共振子と、この複合圧電すべり共振子を利用
して構成された圧電共振部品との提供を目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る複
合圧電すべり共振子は、第1の音響インピーダンス値Z
1を有する材料からなり、すべりモードを励振する圧電
体の対向しあう主面上に励振電極がそれぞれ形成された
振動部材と、第1の音響インピーダンス値Z1よりも低
い第2の音響インピーダンス値Z2を有する材料からな
り、振動部材の両側にそれぞれ連結された反射層と、第
2の音響インピーダンス値Z2よりも高い第3の音響イ
ンピーダンス値Z3を有する材料からなり、反射層の振
動部材が連結された側とは反対側に連結された保持部材
とを備えている。
【0008】すなわち、この複合圧電すべり共振子は、
振動部材から反射層に伝播してきた振動を反射層と保持
部材との界面で反射する構成とされており、振動部材が
単独で振動する場合の振動の波長をλとしたとき、振動
部材と反射層との界面から反射層と保持部材との界面ま
での距離Lrはn・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲
内にある。また、この際における振動部材と一方側の反
射層との界面から一方側の反射層と保持部材との界面ま
での距離をLr1とし、かつ、振動部材と他方側の反射
層との界面から他方側の反射層と保持部材との界面まで
の距離をLr2としたとき、これら距離Lr1,Lr2
の差|Lr1−Lr2|の範囲は 0.01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)≦
0.3 で表される関係とされていることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明に係る複合圧電すべり共振
子は請求項1に記載したものであって、振動部材と、反
射層と、保持部材とを備え、振動部材から反射層に伝播
してきた振動を反射層と保持部材との界面で反射する構
成とされたものであり、振動部材が単独で振動する場合
の振動の波長をλとしたとき、反射層と保持部材との界
面から保持部材自体の外端面までの距離hはn・λ/4
±λ/8(nは奇数)の範囲内にある。そして、一方側
の反射層と一方側の保持部材との界面から保持部材自体
の外端面までの距離をh1とし、かつ、他方側の反射層
と他方側の保持部材との界面から保持部材自体の外端面
までの距離をh2としたとき、これら距離h1,h2の
差|h1−h2|の範囲は 0.01≦|h1−h2|/(h1+h2) で表される関係とされていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明に係る複合圧電すべり共振
子は請求項1または請求項2に記載したものであり、保
持部材が振動部材とほぼ同一の厚みTを有しており、か
つ、反射層と保持部材との界面から保持部材の外端面ま
での距離をhとしたとき、比h/Tの範囲は (1)0.1×α<h/T<0.3×α (2)(0.5+1.6×n)×α<h/T<(0.8
+1.6×n)×α (3)(1.1+1.6×n)×α<h/T<(1.6
+1.6×n)×α (但し、音速比αは保持部材の音速Csを振動部材の音
速Crで除した値(α=Cs/Cr)であり、nは正の
整数である) で表される関係とされていることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明に係る複合圧電すべり共振
子は請求項1〜請求項3のいずれかに記載したものであ
り、保持部材に容量を形成していることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明に係る圧電共振部品は請求
項1〜請求項4のいずれかに記載の複合圧電すべり共振
子を利用して構成されるものであり、容量を内蔵した基
板上に複合圧電すべり共振子を搭載し、かつ、この複合
圧電すべり共振子を基板上に接合された外装部材で取り
囲んで封止していることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は実施の形
態1に係る複合圧電すべり共振子の全体構造を簡略化し
て示す斜視図であり、図2はその側面図である。そし
て、図3は複合圧電すべり共振子が備える反射層の長さ
の差に基づく比|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr
2)と共振周波数Frの変化率dFr/Frとの関係を
示す説明図、図4は|Lr1−Lr2|/(Lr1+L
r2)とスプリアス振動の比帯域幅変化率との関係を示
す説明図であり、図5は複合圧電すべり共振子が備えて
いる保持部材の長さ及び厚みに基づく比h/Tと電気機
械結合係数kとの関係を示す説明図である。
【0014】また、図6は音速比αがα=Cs/Cr=
√2である場合の比h/Tと電気機械結合係数kとの関
係を示す説明図、図7は音速比αがα=Cs/Cr=1
/√2である場合の比h/Tと電気機械結合係数kとの
関係を示す説明図であり、図8は保持部材の長さの差に
基づく比|h1−h2|/(h1+h2)とスプリアス
振動の比帯域幅変化率との関係を示す説明図である。な
お、図1及び図2中の符号1は、複合圧電すべり共振子
を示している。
【0015】複合圧電すべり共振子1は、第1の音響イ
ンピーダンス値Z1を有する材料、例えば、3.4×1
7Kg/(m2・s)程度の音響インピーダンス値Z1
を有するチタン酸鉛系セラミックスからなる角柱状の圧
電体2を具備して構成された振動部材3を備えている。
そして、分極方向Pが軸心方向(長手方向)と一致する
ようにして分極処理された圧電体2の互いに対向しあう
主面上には、励振電極4,5がそれぞれ形成されてい
る。
【0016】すなわち、ここでの振動部材3は、すべり
モードを励振する圧電体2の主面上に励振電極4,5が
それぞれ形成されたものであり、圧電体2を挟んで互い
に対向しあう励振電極4,5間に交流電圧が印加される
と、振動部材3は厚みすべり振動モードで振動する。な
お、振動部材3の長さ(距離)はLe、その厚みはTで
表されている。
【0017】また、振動部材3の軸心方向に沿う両側端
面には、この振動部材3が有する第1の音響インピーダ
ンス値Z1よりも低い第2の音響インピーダンス値Z
2、例えば、1.87×106Kg/(m2・s)程度の
音響インピーダンス値Z2を有するエポキシ樹脂などの
ような材料からなる反射層6,7がそれぞれ連結されて
いる。そして、この際における反射層6,7の長さ(距
離)は互いに異なっており、反射層6の長さはLr1、
反射層7の長さはLr2でそれぞれ表されることになっ
ている。
【0018】すなわち、ここでは、振動部材3と一方側
の反射層6との界面から一方側の反射層6と保持部材8
(後述する)との界面までの距離をLr1とし、かつ、
振動部材3と他方側の反射層7との界面から他方側の反
射層7と保持部材9(後述する)との界面までの距離を
Lr2としている。なお、Lr1=Lr2であってもよ
いことは、勿論である。
【0019】ところで、振動部材3が単独で振動する場
合の振動の波長をλとしたとき、反射層6及び反射層7
それぞれの長さ、つまり、振動部材3と反射層6,7と
の界面から反射層6,7のそれぞれと各別に連結される
保持部材8,9との界面までの距離Lrは、n・λ/4
±λ/8(nは奇数)の範囲内にあるように、好ましく
は、λ/4の近傍にあるようにして設定される。なお、
振動部材3で発生する振動の波長λはλ=1/f×√
(E/ρ)で表されることになり、fは振動部材3で発
生する振動の周波数、Eは保持部材8,9のヤング率、
ρは保持部材8,9の密度である。
【0020】さらに、これら反射層6,7それぞれの外
側端面、つまり、振動部材3が連結された側とは反対側
の端面には、第2の音響インピーダンス値Z2よりも高
い第3の音響インピーダンス値Z3、例えば、3.4×
107Kg/(m2・s)程度の音響インピーダンス値Z
3を有するセラミックス材料からなる保持部材8,9が
連結されている。なお、これらの保持部材8,9は、反
射層6,7と同じく、振動部材3とほぼ同一の厚みTを
有している。
【0021】そして、この際における保持部材8の長
さ、つまり、反射層6と保持部材8との界面から保持部
材8自体の外端面までの距離はh1で表される。また、
反射層7と連結された保持部材9の長さ、つまり、反射
層7と保持部材9との界面から保持部材9そのものの外
端面までの距離はh2で表される。なお、h1=h2と
されている場合もあることは、勿論である。
【0022】この複合圧電すべり共振子1では、反射層
6,7の有している第2の音響インピーダンス値Z2が
振動部材3の有している第1の音響インピーダンス値Z
1及び保持部材8,9の有している第3の音響インピー
ダンス値Z3のいずれよりも低いので、振動部材3から
反射層6,7へと伝播してきた振動は、反射層6,7と
保持部材8,9との界面でそれぞれ反射されてしまう。
そこで、振動部材3の振動特性に何らの悪影響を及ぼす
こともなく、保持部材8,9を介して複合圧電すべり共
振子1を機械的に支持することが可能となる。
【0023】また、このような構成であれば、従来のよ
うに、比較的大きな面積を有する振動減衰部を圧電振動
部の外側に設けておく必要がなくなる。従って、エネル
ギー閉じ込め型のように、その長さ寸法が長くなって大
型化することは起こらず、エネルギー閉じ込め型の圧電
すべり共振子に比して小型化することが可能となる。
【0024】ところで、本発明の発明者らが、振動部材
3の両側端面にそれぞれ連結された反射層6,7に着目
し、これら反射層6,7の長さLr1,Lr2の差に基
づく比|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)と共振
周波数Frの変化率dFr/Fr(%)との関係を検討
してみたところ、図3で示すような関係にあることが見
いだされた。すなわち、ここでの検討課題は、図2で示
した複合圧電すべり共振子1が備えている左右一対の反
射層6,7における長さLr1,Lr2の差が共振周波
数Frに及ぼす影響を調べることにある。
【0025】図3で示す検討結果によれば、振動部材3
の両側端面に連結されている反射層6,7それぞれの長
さLr1,Lr2の差に基づく比|Lr1−Lr2|の
範囲が0.01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr
2)≦0.3で表される関係にある限り、共振周波数F
rの変化率dFr/Frはほぼ零%であり、共振周波数
Frは殆ど変化しないことが分かる。ところで、本実施
の形態に係る複合圧電すべり共振子1においては、振動
部材3単独の振動以外に、反射層6,7及び保持部材
8,9が一体となって共振する振動モードが振動部材3
の共振周波数の約2倍となる位置に存在するが、これは
不要なレスポンスであり、このようなレスポンスを弱め
るためには、反射層6,7それぞれの長さを互いに異な
らせることが望ましい。
【0026】そして、この際にあっては、反射層6,7
の長さLr1,Lr2の差に基づく比|Lr1−Lr2
|の範囲を0.01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+
Lr2)とすれば、図4で示すように、反射層6,7の
長さLr1,Lr2の差が大きくなるほど、反射層6,
7及び保持部材8,9の共振に伴って発生するスプリア
ス振動の比帯域幅変化率が低下して好ましい状態とな
る。すなわち、上記した数式で表される関係となる構成
を採用している場合には、複合圧電すべり共振子1にお
ける周波数変化が小さくなって安定化することとなる。
【0027】また、複合圧電すべり共振子1が備える保
持部材8,9、つまり、反射層6,7の各々に対して連
結され、かつ、厚みがTとされた保持部材8,9に着目
し、これら保持部材8,9の端部を拘束したうえで長さ
h(=h1=h2)を変化させた場合における比h/T
と電気機械結合係数k(%)との関係を検討してみたと
ころ、図5で示すような検討結果が得られた。なお、こ
こでは、振動部材3の材料における音速がCr、保持部
材8,9の材料における音速がCsであり、保持部材
8,9の音速Csを振動部材3の音速Crで除して得ら
れる音速比αはα=Cs/Cr=1であるとしている。
【0028】そして、この際における検討結果によれ
ば、図5で示すように、保持部材8,9の長さhを変化
させたとしても、電気機械結合係数kが極大値を示す3
つの範囲、つまり、AからCまでの範囲が互いに並列す
るように存在していることが明らかとなる。すなわち、
図5中のA範囲では0.1<h/T<0.3、B範囲で
は(0.5+1.6×n)<h/T<(0.8+1.6
×n)となり、また、C範囲では(1.1+1.6×
n)<h/T<(1.6+1.6×n)となっているこ
とが分かる。
【0029】なお、ここでのnは振動の波数を意味して
おり、正の整数で表される。また、これらの検討時にあ
ってはh1=h2としているが、保持部材8,9それぞ
れの長さh1,h2が等しくない場合(h1≠h2)で
あっても、h1,h2の各々が上記した3つの範囲内に
ある限りは同様の結果が得られることも確認されてい
る。
【0030】さらに、本発明の発明者らが検討を重ねて
みたところ、電気機械結合係数kが極大値を示す比h/
Tの範囲は音速比αに比例することも明らかとなってい
る。すなわち、例えば、音速比αがα=Cs/Cr=√
2である場合には図6で示すような検討結果が得られ、
また、α=Cs/Cr=1/√2である場合には図7で
示すような検討結果が得られている。
【0031】そこで、電気機械結合係数kが極大値を示
す比h/Tの範囲を整理すると、 A範囲 0.1×α<h/T<0.3×α B範囲 (0.5+1.6×n)×α<h/T<(0.
8+1.6×n)×α C範囲 (1.1+1.6×n)×α<h/T<(1.
6+1.6×n)×α というように一般化される。従って、電気機械結合係数
kが極大値近傍となるよう、複合圧電すべり共振子1が
備えている保持部材8,9の比h/Tを設定しておけ
ば、この複合圧電すべり共振子1の有する比帯域は大き
くなって安定する。そして、複合圧電すべり共振子1の
比帯域が大きい場合には、製品品質のばらつきを低減し
得ることとなり、フィルタ特性の向上を実現することが
可能となる。
【0032】ところで、本実施の形態にあっては、振動
部材3と、その両側に連結された反射層6,7と、反射
層6,7のそれぞれに連結された保持部材8,9とを複
合圧電すべり共振子1が備えており、振動部材3が単独
で振動する場合の振動の波長をλとしたとき、振動部材
3と反射層6,7との界面から反射層6,7と各保持部
材8,9との界面までの距離Lrはn・λ/4±λ/8
(nは奇数)の範囲内にあるとしている。また、このと
き、振動部材3と一方側の反射層6との界面から反射層
6と保持部材8との界面までの距離をLr1とし、振動
部材3と他方側の反射層7との界面から反射層7と保持
部材9との界面までの距離をLr2としたとき、これら
距離Lr1,Lr2の差|Lr1−Lr2|の範囲は、
0.01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)≦
0.3で表される関係を有するとしている。
【0033】しかしながら、本実施の形態に係る構成の
みに限定されることはなく、つぎのような構成とされた
複合圧電すべり共振子1を採用することも可能である。
すなわち、本実施の形態に係る複合圧電すべり共振子1
と同様、振動部材3と反射層6,7と保持部材8,9と
が一体的に連結されているものの、振動部材3が単独で
振動する場合の振動の波長をλとしたとき、反射層6,
7と保持部材8,9との界面から保持部材8,9自体の
外端面までの距離hがn・λ/4±λ/8(nは奇数)
の範囲内にあるように、好ましくは、λ/4の近傍にあ
るように設定された複合圧電すべり共振子1である。
【0034】そして、この複合圧電すべり共振子1で
は、一方側の反射層6と一方側の保持部材8との界面か
ら保持部材8自体の外端面までの長さ、つまり、距離を
h1とし、かつ、他方側の反射層7と他方側の保持部材
9との界面から保持部材9自体の外端面までの距離をh
2としたとき、これら距離h1,h2の差|h1−h2
|の範囲が、0.01≦|h1−h2|/(h1+h
2)で表される関係を有することとなっており、このよ
うな構成である限り、本実施の形態と同じく、共振周波
数Frは殆ど変化しない。
【0035】なお、このような複合圧電すべり共振子1
であっても、反射層6,7及び保持部材8,9が一体と
なって共振する振動モードが振動部材3の共振周波数の
約2倍となる位置に存在しているので、この不要なレス
ポンスを弱めるため、保持部材8,9それぞれの長さを
互いに異ならせておくことが望ましい。そして、このと
き、保持部材8,9の長さh1,h2の差に基づく比|
h1−h2|の範囲を0.01≦|h1−h2|/(h
1+h2)としておけば、図8で示すように、保持部材
8,9の長さh1,h2の差が大きくなるほど、反射層
6,7及び保持部材8,9の共振に伴って発生するスプ
リアス振動の比帯域幅変化率が低下し、好ましい状態と
なることが確認されている。
【0036】(実施の形態2)図9は実施の形態2に係
る複合圧電すべり共振子の全体構造を簡略化して示す斜
視図、図10はその等価回路図であり、図11は変形例
に係る複合圧電すべり共振子の全体構造を簡略化して示
す斜視図、図12はその等価回路図である。なお、図9
及び図10における符号11は複合圧電すべり共振子を
示し、図11及び図12における符号21も複合圧電す
べり共振子を示している。また、これらの図9〜図12
において、図1〜図8と互いに同一となる部材及び部分
については同一符号を付しており、ここでの詳しい説明
は省略する。
【0037】実施の形態2に係る複合圧電すべり共振子
11は、第1の音響インピーダンス値Z1を有する材
料、例えば、3.4×107Kg/(m2・s)程度の音
響インピーダンス値Z1を有するチタン酸鉛系セラミッ
クスからなる角柱状の圧電体2と、その軸心方向(長手
方向)に沿う両側端面のそれぞれに連結された左右一対
の反射層6,7と、これら反射層6,7それぞれの外側
端面に連結された左右一対の保持部材8,9とを備えて
いる。そして、分極方向Pが軸心方向と一致するように
して分極処理された圧電体2の対向しあう主面上には励
振電極4,5がそれぞれ形成されており、圧電体2の上
側主面上に形成された励振電極4は、圧電体2の右側端
面に連結された反射層7及び保持部材9それぞれの上側
主面上にまで延出されている。
【0038】また、圧電体2の下側主面上に形成された
励振電極5は、圧電体2の左側端面に連結された反射層
6及び保持部材8の下側主面上にまで延出されている。
さらに、保持部材8の上側主面上と保持部材9の下側主
面上との各々に対しては、端子電極12,13がそれぞ
れ形成されている。そこで、この際における一方側の端
子電極12は保持部材8を介したうえで励振電極5と対
向しあっていることになり、励振電極5と端子電極12
とで挟まれた保持部材8内には仮想的な容量14が形成
される。
【0039】さらにまた、他方側の端子電極13も保持
部材9を介して励振電極4と対向しあっているため、励
振電極4と端子電極13とで挟まれた保持部材9内にも
容量15が形成されている。すなわち、実施の形態2に
係る複合圧電すべり共振子11では、反射層6,7を介
して圧電体2の両側端面に連結された保持部材8,9の
内部に容量14,15がそれぞれ形成されており、図1
0の等価回路図で示すような構成、つまり、発振回路で
必要とされる負荷容量14,15が振動部材3に内蔵さ
れた回路構成が確保される。その結果、部品点数の削減
を実現し得ることとなる。
【0040】なお、複合圧電すべり共振子11における
圧電体2は、その対向しあう主面上に励振電極4,5が
形成されているため、実施の形態1における振動部材3
として機能する。そこで、励振電極4,5間に交流電圧
が印加されると、振動部材3は厚みすべり振動モードで
振動することとなり、反射層6,7の有する音響インピ
ーダンス値Z2が振動部材3の有する第1の音響インピ
ーダンス値Z1及び保持部材8,9の有する第3の音響
インピーダンス値Z3よりも低いため、振動部材3から
反射層6,7へと伝播してきた振動は反射層6,7及び
保持部材8,9の界面でそれぞれ反射されてしまう。
【0041】ところで、複合圧電すべり共振子11にお
いては、圧電体2の上側主面上に形成された励振電極4
を反射層7及び保持部材9の上側主面上にまで延出し、
圧電体2の下側主面上に形成された励振電極5を反射層
6及び保持部材8の下側主面上にまで延出すると共に、
保持部材8の上側主面上と保持部材9の下側主面上との
それぞれに対して端子電極12,13を形成している。
しかしながら、図11で変形例として示す複合圧電すべ
り共振子21のように、端子電極12,13を形成する
ことなく、圧電体2の上側主面上に形成された励振電極
4を反射層6,7及び保持部材8の上側主面上にまで延
出し、かつ、圧電体2の下側主面上に形成された励振電
極5を反射層6及び保持部材8の下側主面上にまで延出
した構成であってもよい。
【0042】このような構成を採用している場合には、
励振電極4が保持部材8を介したうえで励振電極5と対
向しあっているため、励振電極4,5によって挟まれた
保持部材8の内部には仮想的な容量22が形成される。
そこで、変形例に係る複合圧電すべり共振子21は、図
12の等価回路図で示すような構成、つまり、振動部材
3と並列に容量22が内蔵された回路構成であることに
なる。その結果、容量22を調整するのに伴って振動部
材3の比帯域を変化させることが可能となり、発振周波
数をコントロールし得ることとなる。
【0043】(実施の形態3)図13は実施の形態3に
係る圧電共振部品の全体構造を簡略化して示す分解斜視
図であり、図13における符号31は圧電共振部品を示
している。すなわち、本実施の形態に係る圧電共振部品
31は、実施の形態1または実施の形態2に記載した複
合圧電すべり共振子1,11,21のいずれかを利用し
て構成されたものである。
【0044】ここでの複合圧電すべり共振子32は、例
えば、複合圧電すべり共振子1が備える圧電体2の上側
主面上に形成された励振電極4を反射層6及び保持部材
8の上側主面上から外側端面にまで延出しており、か
つ、圧電体2の下側主面上に形成された励振電極5を反
射層7及び保持部材9の下側主面上から外側端面にまで
延出してなる構成を有している。
【0045】そして、複合圧電すべり共振子32は容量
を内蔵した誘電体基板、いわゆるコンデンサ基板33上
に搭載されており、励振電極4,5のそれぞれはコンデ
ンサ基板33に形成された入出力電極34,35の各々
と半田36を用いて接合されている。なお、図13中の
符号37は、コンデンサ基板33に形成されたアース電
極を示している。
【0046】また、このコンデンサ基板33上に搭載さ
れた複合圧電すべり共振子32は、これを取り囲んで配
置される外装部材であるところのキャップ38、つま
り、アルミニウムやステンレス鋼などの導電性材料を使
用して作製されたキャップ38が、絶縁性接着剤39を
介してコンデンサ基板33上に接合されることによって
封止されている。そこで、複合圧電すべり共振子32
は、キャップ38で電磁シールドされていることにな
る。なお、この際、複合圧電すべり共振子32を封止す
るキャップ38が、振動を阻害することのない内容積を
有していることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明に係る複合圧電すべり共
振子であれば、反射層の有する第2の音響インピーダン
ス値Z2が振動部材3の有する第1の音響インピーダン
ス値Z1及び保持部材の有する第3の音響インピーダン
ス値Z3のいずれよりも低いので、振動部材から反射層
へと伝播してきた振動は、反射層と保持部材との界面で
それぞれ反射されてしまう。そこで、振動部材の振動特
性に何らの悪影響を及ぼすこともなく、保持部材介して
複合圧電すべり共振子を機械的に支持することが可能と
なり、その全体構成を小型化することができる。
【0048】また、請求項1の発明では、振動部材が単
独で振動する場合の振動の波長をλとしたとき、振動部
材と反射層との界面から該反射層と保持部材との界面ま
での距離Lrはn・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲
内にあり、また、振動部材と一方側の反射層との界面か
ら当該反射層と保持部材との界面までの距離をLr1と
し、かつ、振動部材と他方側の反射層との界面から当該
反射層と保持部材との界面までの距離をLr2としたと
きにおける距離Lr1,Lr2の差|Lr1−Lr2|
の範囲が、 0.01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)≦
0.3 で表される関係とされている。このような構成である場
合には、共振周波数が殆ど変化しないため、複合圧電す
べり共振子における周波数変化が小さくなって安定する
という効果が得られる。
【0049】請求項2の発明に係る複合圧電すべり共振
子では、振動部材が単独で振動する場合の振動の波長を
λとしたとき、反射層と保持部材との界面から該保持部
材自体の外端面までの距離hはn・λ/4±λ/8(n
は奇数)の範囲内にあり、また、一方側の反射層と一方
側の保持部材との界面から該保持部材自体の外端面まで
の距離をh1とし、かつ、他方側の反射層と他方側の保
持部材との界面から該保持部材自体の外端面までの距離
をh2としたときにおける距離h1,h2の差|h1−
h2|の範囲が、 0.01≦|h1−h2|/(h1+h2) で表される関係とされている。このような構成であれ
ば、共振周波数が殆ど変化せず、複合圧電すべり共振子
における周波数変化が小さくなって安定するという効果
が得られる。
【0050】請求項3の発明に係る複合圧電すべり共振
子においては、保持部材が振動部材とほぼ同一の厚みT
を有し、かつ、反射層と保持部材との界面から保持部材
の外端面までの距離をhとしたとき、比h/Tの範囲は (1)0.1×α<h/T<0.3×α (2)(0.5+1.6×n)×α<h/T<(0.8
+1.6×n)×α (3)(1.1+1.6×n)×α<h/T<(1.6
+1.6×n)×α (但し、音速比αは保持部材の音速Csを振動部材の音
速Crで除した値(α=Cs/Cr)であり、nは正の
整数である)で表される関係を有している。そこで、電
気機械結合係数kが極大値近傍となるよう、複合圧電す
べり共振子が備える保持部材の比h/Tを設定しておけ
ば、この複合圧電すべり共振子の比帯域が大きくなって
安定する。その結果、複合圧電すべり共振子における製
品品質のばらつきを低減することが可能となり、フィル
タ特性の向上を実現することができる。
【0051】請求項4の発明に係る複合圧電すべり共振
子にあっては、その保持部材に容量を形成することが行
われている。従って、この複合圧電すべり共振子は、発
振回路で必要とされる負荷容量が振動部材に内蔵された
回路構成を有していることとになり、その結果として部
品点数の削減を実現し得るという効果が確保される。
【0052】請求項5の発明に係る圧電共振部品は、容
量を内蔵した基板上に複合圧電すべり共振子を搭載し、
かつ、この複合圧電すべり共振子を基板上に接合された
外装部材で取り囲んで封止していることを特徴とする。
すなわち、このような構成であれば、複合圧電すべり共
振子との電気的な接続不良が生じがたいコンデンサ基板
を備えた圧電共振部品が極めて容易に作製されることに
なり、コンデンサ基板の入出力電極を介したうえでプリ
ント配線基板などへ実装することが効率的に行えるとい
う利点が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る複合圧電すべり共振子の全
体構造を示す斜視図である。
【図2】その側面図である。
【図3】複合圧電すべり共振子が備える反射層の長さの
差に基づく比|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)
と共振周波数Frの変化率dFr/Frとの関係を示す
説明図である。
【図4】反射層の長さの差に基づく比|Lr1−Lr2
|/(Lr1+Lr2)とスプリアス振動の比帯域幅変
化率との関係を示す説明図である。
【図5】複合圧電すべり共振子が備えている保持部材の
長さ及び厚みに基づく比h/Tと電気機械結合係数kと
の関係を示す説明図である。
【図6】音速比αがα=Cs/Cr=√2である場合の
比h/Tと電気機械結合係数kとの関係を示す説明図で
ある。
【図7】音速比αがα=Cs/Cr=1/√2である場
合の比h/Tと電気機械結合係数kとの関係を示す説明
図である。
【図8】保持部材の長さの差に基づく比|h1−h2|
/(h1+h2)とスプリアス振動の比帯域幅変化率と
の関係を示す説明図である。
【図9】実施の形態2に係る複合圧電すべり共振子の全
体構造を示す斜視図である。
【図10】その等価回路図である。
【図11】変形例に係る複合圧電すべり共振子の全体構
造を示す斜視図である。
【図12】その等価回路図である。
【図13】実施の形態3に係る圧電共振部品の全体構造
を簡略化して示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 複合圧電すべり共振子 3 振動部材 4 励振電極 5 励振電極 6 反射層 7 反射層 8 保持部材 9 保持部材 11 複合圧電すべり共振子 14 容量 15 容量 21 複合圧電すべり共振子 22 容量 31 圧電共振部品 32 複合圧電すべり共振子 33 コンデンサ基板(容量を内蔵した基板) Z1 第1の音響インピーダンス値 Z2 第2の音響インピーダンス値 Z3 第3の音響インピーダンス値 Lr1 反射層6の長さ(振動部材3と一方側の反射層
6との界面から反射層6と保持部材8との界面までの距
離) Lr2 反射層7の長さ(振動部材3と他方側の反射層
7との界面から反射層7と保持部材9との界面までの距
離) h1 保持部材8の長さ(一方側の反射層6と一方側の
保持部材8との界面から該保持部材8自体の外端面まで
の距離) h2 保持部材9の長さ(他方側の反射層7と他方側の
保持部材9との界面から該保持部材9自体の外端面まで
の距離) T 保持部材8,9の厚み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J108 BB04 CC04 CC12 DD02 EE03 EE07 EE18 GG03 GG08 GG15 GG16 JJ02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の音響インピーダンス値Z1を有す
    る材料からなり、すべりモードを励振する圧電体の対向
    しあう主面上に励振電極がそれぞれ形成された振動部材
    と、前記第1の音響インピーダンス値Z1よりも低い第
    2の音響インピーダンス値Z2を有する材料からなり、
    前記振動部材の両側にそれぞれ連結された反射層と、前
    記第2の音響インピーダンス値Z2よりも高い第3の音
    響インピーダンス値Z3を有する材料からなり、前記反
    射層の振動部材が連結された側とは反対側に連結された
    保持部材とを備えており、前記振動部材から前記反射層
    に伝播してきた振動を前記反射層と前記保持部材との界
    面で反射する構成とされた複合圧電すべり共振子であっ
    て、 前記振動部材が単独で振動する場合の振動の波長をλと
    したとき、前記振動部材と前記反射層との界面から該反
    射層と前記保持部材との界面までの距離Lrはn・λ/
    4±λ/8(nは奇数)の範囲内にあり、また、前記振
    動部材と一方側の前記反射層との界面から該反射層と前
    記保持部材との界面までの距離をLr1とし、かつ、前
    記振動部材と他方側の前記反射層との界面から該反射層
    と前記保持部材との界面までの距離をLr2としたと
    き、これら距離Lr1,Lr2の差|Lr1−Lr2|
    の範囲は 0.01≦|Lr1−Lr2|/(Lr1+Lr2)≦
    0.3 で表される関係とされていることを特徴とする複合圧電
    すべり共振子。
  2. 【請求項2】 第1の音響インピーダンス値Z1を有す
    る材料からなり、すべりモードを励振する圧電体の対向
    しあう主面上に励振電極がそれぞれ形成された振動部材
    と、前記第1の音響インピーダンス値Z1よりも低い第
    2の音響インピーダンス値Z2を有する材料からなり、
    前記振動部材の両側にそれぞれ連結された反射層と、前
    記第2の音響インピーダンス値Z2よりも高い第3の音
    響インピーダンス値Z3を有する材料からなり、前記反
    射層の振動部材が連結された側とは反対側に連結された
    保持部材とを備えており、前記振動部材から前記反射層
    に伝播してきた振動を前記反射層と前記保持部材との界
    面で反射する構成とされた複合圧電すべり共振子であっ
    て、 前記振動部材が単独で振動する場合の振動の波長をλと
    したとき、前記反射層と前記保持部材との界面から該保
    持部材自体の外端面までの距離hはn・λ/4±λ/8
    (nは奇数)の範囲内にあり、また、一方側の前記反射
    層と一方側の前記保持部材との界面から該保持部材自体
    の外端面までの距離をh1とし、かつ、他方側の前記反
    射層と他方側の前記保持部材との界面から該保持部材自
    体の外端面までの距離をh2としたとき、これら距離h
    1,h2の差|h1−h2|の範囲は 0.01≦|h1−h2|/(h1+h2) で表される関係とされていることを特徴とする請求項1
    に記載の複合圧電すべり共振子。
  3. 【請求項3】 前記保持部材が前記振動部材とほぼ同一
    の厚みTを有しており、かつ、前記反射層と前記保持部
    材との界面から該保持部材の外端面までの距離をhとし
    たとき、比h/Tの範囲は (1)0.1×α<h/T<0.3×α (2)(0.5+1.6×n)×α<h/T<(0.8
    +1.6×n)×α (3)(1.1+1.6×n)×α<h/T<(1.6
    +1.6×n)×α (但し、音速比αは保持部材の音速Csを振動部材の音
    速Crで除した値(α=Cs/Cr)であり、nは正の
    整数である) で表される関係とされていることを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の複合圧電すべり共振子。
  4. 【請求項4】 保持部材に容量を形成していることを特
    徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の複合圧
    電すべり共振子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    複合圧電すべり共振子を利用して構成される圧電共振部
    品であって、 容量を内蔵した基板上に複合圧電すべり共振子を搭載
    し、かつ、該複合圧電すべり共振子を前記基板上に接合
    された外装部材で取り囲んで封止していることを特徴と
    する圧電共振部品。
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