JP3175176B2 - 磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッド

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JP3175176B2 JP04009191A JP4009191A JP3175176B2 JP 3175176 B2 JP3175176 B2 JP 3175176B2 JP 04009191 A JP04009191 A JP 04009191A JP 4009191 A JP4009191 A JP 4009191A JP 3175176 B2 JP3175176 B2 JP 3175176B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置に用
いられる薄膜磁気ヘッドに関するものである。
【0002】近年、コンピュータの外部記憶装置である
磁気ディスク装置の大容量化に伴い、高性能磁気ヘッド
が要求されている。この要求を満足するものとして、記
録媒体の速度に依存せず高出力が得られる磁気抵抗効果
型ヘッド(MRヘッド)が注目されている。
【0003】
【従来の技術】従来のMRヘッドは、「信学技報MR87-3
(1987)」あるいは「IEEE Trans. on Magn.,MAG-24,2404
(1988)」,もしくは「特開昭62-40610」に記載されてい
るように、Co(コバルト)系非晶質磁性膜もしくはNiFe
Rh(ニッケル鉄ロジウム)磁性膜をシャントバイアス層
の一部として利用し、図3に示すような構造となってい
た。
【0004】図3(A),(B)において、11は強磁
性体NiFe(ニッケル鉄)からなる矩形のMR素子、12
はシャントバイアス第1層の強磁性体CoZr(コバルトジ
ルコニウム)膜もしくはNiFeRh膜、13はシャイントバ
イアス第2層のTi(チタン)膜で、3つの膜は積層構造
となっている。14はAu(金)からなる引き出し導体
層、15a,15bはNiFe(ニッケル鉄)膜からなる磁
気シールドである。
【0005】図4に示すように、センス電流Jは引き出
し導体層14を通してMR素子11、Ti膜13、CoZr膜
もくしくはNiFeRh膜12に分流する。そしてTi膜13、
CoZr膜もしくはNiFeRh膜12を流れる電流J2 ,J3
作る磁界HB1ならびにMR素子11、Ti膜13を流れる
1 ,J2 が作る磁界によって磁性したCoZr膜もしくは
NiFeRh膜12からの漏洩磁界HB2によって、MR素子1
1に線型動作させるためのバイアス磁界が印加される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のMRヘッドで
は、シャイントバイアス第1層として使用してるCoZr膜
は飽和磁束密度が15000Gであるが腐蝕しやすいという問
題があった。また、NiFeRh膜は耐蝕性に優れてはいるも
のの飽和磁束密度BS が10000G未満であるため漏洩磁界
B2が小さく、MR素子11に十分なバイアス磁界を印
加することができないという問題があった。
【0007】本発明では上記の点に鑑みなされたもの
で、シャントバイアス層の耐蝕性が高く、かつ飽和磁束
密度が高く再生特性が安定した磁気抵抗効果型ヘッドを
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果型
ヘッドは、強磁性体の磁気抵抗効果素子に少なくとも強
磁性体とのシャントバイアス層を積層してセンス電流を
流し、シャントバイアス層が形成する磁界により磁気抵
抗効果素子にバイアス磁界を印加する磁気抵抗効果型ヘ
ッドにおいて、シャントバイアス層として窒化鉄膜を用
いている。
【0009】
【作用】本発明においては、シャントバイアス層を窒化
鉄膜を用いているため、このシャントバイアス層の耐蝕
性が高く、かつ飽和磁束密度が高いので少ない電流で大
きなバイアス磁界を発生でき、再生特性が腐食により変
化することがなく安定する。
【0010】
【実施例】図1(A),(B)夫々は本発明のMRヘッ
ドの一実施例の断面図,斜視図を示す。21は蒸着ある
いはスパッタにより形成された強磁性体NiFeからなる矩
形のMR素子、22はスパッタにて形成されたシャント
バイアス第1層の強磁性体FeN 膜、23はスパッタにて
形成されたシャントバイアス第2層のTi膜で、3つの膜
は積層構造となっている。24は蒸着にて形成し、Au膜
からなる引き出し導体層、25a,25bは蒸着あるい
はスパッタ、めっきにて形成したNiFe膜からなる磁気シ
ールドである。これらは、順次形成されてMRヘッドを
構成する。
【0011】MR素子21およびFeN 膜22は、その長
手方向(y軸方向)に磁化容易軸が一致するように矩形
にパターン形成されている。引き出し導体層24は、M
R素子21の長手方向に対して所定幅で切除されてMR
素子21両端に接合している。MR素子21およびシャ
ントバイアス第1層のFeN 膜22、シャントバイアス第
2層のTi膜23、引き出し導体層24は、再生ギャップ
に相当する2つの磁気シールド25a,25bの間に配
置されるが、非磁性絶縁層26を介して磁気シールド2
5a,25bと電気的に絶縁されている。
【0012】センス電流Jは、図2に示すように、引き
出し導体層24を通してMR素子21、Ti膜23、FeN
膜22に分流し、図1(B)に示すように導体層24に
よって画定されるMR素子21の信号検出領域27に流
れる。そして、Ti膜23、FeN 膜22を流れる電流
2 ,J3 が作る磁界HB1ならびにMR素子21、Ti膜
23を流れる電流J1 ,J2 が作る磁界によって磁化し
たFeN 膜22からの漏洩磁界HB2によって、MR素子2
1に線型動作させるためのバイアス磁界が印加される。
記録媒体28はMRヘッドの下方をx軸方向に移動し、
MRヘッドは、媒体28からの信号磁界を検出領域27
で抵抗変化として検出再生する。
【0013】ここで、FeN 膜22は、磁気抵抗効果がM
R素子21より1桁小さく、さらに比抵抗もMR素子の
20μΩcmに比べ100〜140μΩcmと大きいた
め電流J3 が小さい。このためFeN 膜22は信号磁界を
ほとんど再生しない。また、FeN 膜22は、Co系非晶質
磁性膜に比べ耐蝕性に優れ、腐食の心配がなく、かつ飽
和磁束密度BS が18000G〜2000G と大きく少ない電流で
充分なバイアス磁界をMR素子21に印加でき、腐食に
より再生特性が変化することなく安定する。
【0014】なおここでは、非磁性膜のシャントバイア
ス第2層として、金属膜23を用いた例に説明したが、
これはAl2O3 (酸化アルミ),SiO2(酸化シリコン)等
の無機物であってもよい。また、シャントバイアス第2
層が無く、シャントバイアス層としてFeN 膜のみであっ
てもよい。この場合、製造プロセスは簡単である。
【0015】
【発明の効果】上述の如く、本発明の磁気効果型ヘッド
によれば、シャントバイアス層の耐蝕性が高く、かつ飽
和磁束密度が高く、少ない電流で充分なバイアス磁界を
発生でき、再生特性が安定し、実用上きわめて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ヘッドの構造を示す図である。
【図2】本発明ヘッドのバイアス磁界を説明するための
図である。
【図3】従来ヘッドの構造を示す図である。
【図4】従来ヘッドのバイアス磁界を説明するための図
である。
【符号の説明】 21 MR素子 22 シャントバイアス第1層 23 シャントバイアス第2層 24 引き出し導体層 25a,25b 磁気シールド 26 非磁性絶縁層 28 記録媒体
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−25012(JP,A) 特開 平3−94053(JP,A) 特開 平2−249210(JP,A) 特開 平5−28436(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性体の磁気抵抗効果素子(21)に
    少なくとも強磁性体のシャントバイアス層(22)を積
    層してセンス電流を流し、該シャントバイアス層(2
    2)が形成する磁界により該磁気抵抗効果素子(21)
    にバイアス磁界を印加する磁気抵抗効果型ヘッドにおい
    て、該シャントバイアス層(22)として窒化鉄膜を用
    いたことを特徴とする磁気抵効果型ヘッド。
JP04009191A 1991-03-06 1991-03-06 磁気抵抗効果型ヘッド Expired - Fee Related JP3175176B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220138381A (ko) 2020-02-20 2022-10-12 이하라 사이언스 가부시키가이샤 접속 방법 및 축맞춤 기구

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220138381A (ko) 2020-02-20 2022-10-12 이하라 사이언스 가부시키가이샤 접속 방법 및 축맞춤 기구

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