JP3173556U - フィルム巻取用リール - Google Patents

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幸治 蓑島
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Abstract

【課題】フィルムの巻き締まり応力が強まり外輪が変形するような場合であっても、外輪の変形を特定の部位に偏らせずにできるだけ均一に変形するように構成することによって、フィルムの縮みが特定の部位に生ずることを防止し、もってフィルムに皺が生じ難くすることのできるフィルム巻取用リールを提供する。
【解決手段】外輪OWと、内輪IWと、外輪OWの内周面と内輪IWの外周面との間に連設されるとともに外輪OW及び内輪IWの軸心回りに複数設けられたスポークS1とが備えられ、全体が円筒状に形成されたフィルム巻取用リールFR1において、スポークS1を、フィルム巻取用リールFR1の軸心から径方向に沿う直線以外の部位を含むように設け、フィルム巻取用リールFR1の軸心から径方向に沿う直線から所定角度傾斜させるようにした。
【選択図】図1

Description

この考案は、フィルム巻取用リールに関し、特に、外輪と内輪とを備えるとともに外輪と内輪とをスポークで連結したいわゆる「二重管構造」のフィルム巻取用リールに関する。
従来、図14に示されるように、外輪OWと内輪IWとを備えるとともに外輪OWと内輪IWとをスポーク12で連結したいわゆる「二重管構造」に形成された円筒状のフィルム巻取用リール10が知られている。このスポーク12は、巻取用リール10の軸心から径方向に沿って外輪内周面を通る直線に沿うように形成されている。巻取用リール10は、周知のサーフェイスドライブ式フィルム巻取機やセンタードライブ式フィルム巻取機に取り付けられ、巻取用リール10の胴部の表面にフィルムFが巻き取られる。巻取用リール10の外周面にフィルムFを巻き取る際には、フィルムFの表面に皺が生じないようにするために、巻き取られるフィルムFに所定のテンションをかけて巻取用リール10に巻き取られるようにしている。このようにフィルムFに所定のテンションをかけながらフィルムFが巻取用リール10の外周面に積層される。また、このテンションは巻き取られるフィルムFの材質・厚みなどに応じた所定の値に定められる。
フィルムFが積層されるように巻き取られた巻取用リール10は、利便性の点から、運搬・保管の際には、通常、フィルムFが巻芯に巻き取られた状態、すなわち巻取ロールとして取引され、フィルムを消費した後には巻取用リール10自体が回収されてリサイクル・リユース利用されている。
このような巻取用リール10は、外輪OW・内輪IWを形成するとともに、これらをスポーク12で連結する構成とすることにより、全体として材料を少なくして軽量化・材料費の低減を図る一方、スポーク12により外輪OWの補強を実現している(特許文献1参照)。
特開平6−156826号公報、図1等
しかしながら、このような従来のフィルム巻取用リール10では、以下のような問題があった。前述したように、従来の巻取用リール10では、スポーク12を設けることによって、外輪OWと内輪IWとの二重管構造として軽量化・材料費の低減を図りつつ強度を確保しようとしている。しかしながら、巻き取られるフィルムFが何層にも積層していく過程で、フィルムFにかけられるテンションによりフィルムの巻き締まり応力が徐々に強まり、1枚毎のフィルムFにかけられるテンションは微力であっても、フィルムが多層に積層されていく過程において、外輪が変形する程までこの巻き締まり応力が強まることがある。この際に、図15に示されるように、スポーク12に連設される部位の近くの外輪OWにおいては、スポーク12によって、巻き締まり方向と逆の方向に支持されるよう補強されているので、このような強い巻き締まり応力によっても変形が防止される一方、スポーク12が連設される部位から離れた部位の外輪OWにおいては、このような補強がないために巻取用リール10の軸心方向に向かって変形してしまうおそれがあった。
このように、スポーク12によって外輪OWが補強されていても、スポーク12によって変形が防止される部位と変形が生じてしまう部位とが発生し、変形が生じた部位においてのみ、外輪OWが、巻取用リール10の軸心に向かって、すなわち外輪OWの内側に向かって凹むように変形する。したがって、変形が生じない部位においては外輪OWに巻き付けられたフィルムFが縮むような現象は生じないが、この変形が生じた部位においてはフィルムFが縮み易く、その結果フィルムFに「たるみ」を生じ、よって、この部位に皺が生じやすくなるという問題を生じていた。
本考案が解決しようとする目的は、前述の従来技術の問題点を解決するものであり、フィルムの巻き締まり応力が強まり外輪が変形するような場合であっても、外輪の変形を特定の部位に偏らせずにできるだけ均一に変形するように構成することによって、フィルムの縮みが特定の部位に生ずることを防止し、もってフィルムに皺が生じ難くすることのできるフィルム巻取用リールを提供することにある。
上記課題を解決するものは以下のものである。
(1)外輪と、内輪と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に連設されるとともに前記外輪及び前記内輪の軸心回りに複数設けられたスポークとが備えられ、全体が円筒状に形成されたフィルム巻取用リールであって、
前記スポークは、フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿う直線以外の部位を含むことを特徴とするフィルム巻取用リール。
本考案のフィルム巻取用リールでは、軸心から径方向に沿う直線上にスポークが形成されていないので、外輪に対して裏側から一定の補強をしつつも、一定以上の応力が外輪の外周面側から加えられた場合には、スポーク自体が変形し易くなる。よって、一定以上の応力が外輪の外周面側から加えられた場合には、その内周面側にスポークが連設されている部位に近いかどうかにかかわらず外輪全体が変形し易く設けることができる。よって、外輪が変形するような一定以上の応力が外輪の外周面側から加えられた場合には、スポークが連設される部位のみが変形せず、その他の部位が変形するなど、外輪の特定の部位のみが変形するということがなく、外輪が均一に変形し易く設けることができる。
よって、外輪に巻き付けられたフィルムについて、外輪の変形によるフィルムの縮みを分散することができ、特定の部位に縮みが集中することがない。したがって、外輪に加えられるフィルムの巻き締まり応力が低い場合にはスポークの変形を防止することができ、フィルムの皺を防止することができる。また、応力が高まり外輪が変形する場合であっても外輪全体が均一に変形するので、変形が一定の範囲に収まる程度の応力にとどまる場合には、フィルムの特定の部位にその影響が出ることが無く、よってまた、この場合においてもフィルムの皺を防止することができる。したがって、常にフィルムに皺が生じ難くすることができる。
(2)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿う直線から所定角度傾斜した板状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
このようにスポークを傾斜させることにより、外輪に所定以上の応力が加わった場合には、スポークが座屈し易く設けることができる。
(3)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿って形成された複数の外側支持部と、前記外側支持部の基端側に前記外輪と前記内輪との間に形成された円筒状の中間支持部と、前記中間支持部の内周面と前記内輪の外周面との間に前記フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿って形成された複数の内側支持部を有し、前記外側支持部と前記内側支持部とが、前記フィルム巻取用リールの軸心周りに交互に配設されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
(4)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて形成されるとともに「コ」字状の部位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
(5)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて形成されるとともにふたつの「く」字状の部位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
(6)前記複数のスポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、ハニカム状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
(7)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、「Y」字状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
(8)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて形成されるとともに「U」字状の部位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
(9)前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、「X」字状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
本考案のフィルム巻取用リールは、前述のようなスポークを備えており、外輪と内輪との二重管構造として軽量化・材料費の低減を図りつつ強度を確保することができる一方、フィルムの巻き締まりにより一定以上の応力が外輪の外周面側から加えられた場合には、スポークが変形し易くすることができる。よって、外輪に加えられるフィルムの巻き締まり応力が低い場合にはスポークの変形を防止することができ、フィルムの皺を防止することができる。さらに、応力が高まり外輪が変形する場合であっても外輪全体が均一に変形するので、変形が一定の範囲に収まる程度の応力にとどまる場合には、フィルムの特定の部位にその影響が出ることが無く、よってまた、この場合においてもフィルムの皺を防止することができる。したがって、常にフィルムに皺が生じ難く、フィルムの品質を損ねることが無い。
図1は、本考案のフィルム巻取用リールの正面図である。 図2は、本考案のフィルム巻取用リールの背面図である。 図3は、図2のフィルム巻取用リールのA−A線断面図である。 図4は、フィルムを巻き付ける際のフィルム巻取用リールの側面図である。 図5は、フィルムを巻き付けた際に変形した状態のフィルム巻取用リールの要部拡大図である。 図6は、本考案の第二のフィルム巻取用リールの正面図である。 図7は、本考案の第三のフィルム巻取用リールの正面図である。 図8は、本考案の第四のフィルム巻取用リールの正面図である。 図9は、本考案の第五のフィルム巻取用リールの正面図である。 図10は、本考案の第六のフィルム巻取用リールの正面図である。 図11は、本考案の第七のフィルム巻取用リールの正面図である。 図12は、本考案の第八のフィルム巻取用リールの正面図である。 図13は、本考案の第九のフィルム巻取用リールの正面図である。 図14は、従来のフィルム巻取用リールの正面図である。 図15は、フィルムを巻き付けた際に変形した状態の従来のフィルム巻取用リールの要部拡大図である。
本考案のフィルム巻取用リールについて、図面を参照して詳細に説明する。本考案のフィルム巻取用リールFR1は、図1及び図2に示されるように、正面視及び背面視における外形が真円形状の円筒状に形成された「二重管構造」とされるものである。後述するように、このフィルム巻取用リールFR1は、その外周面にフィルムFを多層に渡って巻き取り、フィルム巻取用リールFR1ごとフィルムFを取引・流通させるために用いられるものである。なお、フィルム巻取用リールFR1の正面視形状と背面視形状とは、互いに左右対称に表れる。
フィルム巻取用リールFR1は、中心からみて外側の外輪OWと、内側の内輪IWとを備えた二重管構造に形成されている。図3に示されるように、外輪OWの外径は、本例では、200mmとされているが、巻き取られるフィルムFの種類やフィルム巻取用リールFR1が取り付けられる巻取機の種類等によって、必要に応じて適宜変更可能であり、例えば、6インチ、8インチ、9インチなどとすることもできる。また、本例では、外輪OWの内径は188mmとされており、よって外輪OWの厚みは12mmとされているが、これに限られず他の厚みに変更することは可能である。薄く形成すれば材料費を低減することはできるが、外輪OW自体の変形を防止するためには一定以上の厚みが要求される。また、外輪OWの軸心方向の長さは、本例では、52mmとされているが、これについても巻き付けられるフィルムFの種類やフィルム巻取用リールFR1が取り付けられる巻取機の種類等によって必要に応じて適宜変更可能である。
一方、内輪IWの外径は、本例では、86.5mmとされている。また、内輪IWの内径は、本例では、76.3mmとされているが、巻取機の巻取中心軸の外径によって必要に応じて適宜変更可能であり、例えば、3インチなどとすることもできる。そして、内輪IWの厚みは10.2mmとされているが、これに限られず他の厚みに変更することも可能である。また、内輪IWの軸心方向の長さは、本例では、外輪OWの長さよりも僅かに短く51.8mmとされているが、巻き付けられるフィルムFの種類やフィルム巻取用リールFR1が取り付けられる巻取機の種類等によって必要に応じて適宜変更可能である。そして、これらの外輪OWと内輪IWとが、その軸心を揃えて正面視において二重となる二重管構造に構成されている。
外輪OWと内輪IWとは、板状の複数枚のスポークS1によって連設されている。スポークS1は、本例では、フィルム巻取用リールFR1の軸心回りに、等間隔で放射状に、8つ設けられているが、これらの数に限定されるものではない。また、スポークS1の厚みは8mmとされているが、これに限られず他の厚みに変更することは可能である。また、スポークS1の軸心方向の長さは、本例では、内輪IWの長さよりも僅かに短く51.6mmとされているが、巻き付けられるフィルムFの種類やフィルム巻取用リールFR1が取り付けられる巻取機の種類等によって必要に応じて適宜変更される外輪OW及び内輪IWの長さに応じて適宜変更可能である。
また、このスポークS1は、図1及び図2に示されるように、フィルム巻取用リールFR1の軸心を通り径方向外側に向けられる直線に対して、約25度の角度で傾斜した直線に沿うように形成されている。したがって、フィルムFの巻き締まりによる応力が作用する方向、すなわち外輪OWの特定の部位からフィルム巻取用リールFR1の軸心に向かう方向、とは異なる方向に沿って板状のスポークS1が設けられている。よって、スポークS1は、フィルムFの巻き締まりによる応力の作用方向と異なる方向において外輪OWと内輪IWとを連設して支持するように設けられている。
また、このように形成されたフィルム巻取用リールFR1は全体が一体に成形されており、その材質は本例ではABS樹脂とされているが、これらに限られず用途に応じて他の樹脂とすることができ、例えば、PS樹脂、PP樹脂、PVC樹脂、その他強化ガラスナイロン樹脂等としても良い。
次いで、図4を参照して、フィルム巻取用リールFR1を用いたサーフェイスドライブ式巻取機によるフィルムの巻取方法の一例について説明する。成形機、繰出機など(図示せず)から繰り出された巻き取りの対象であるシート状のフィルムFは、巻取張力を検知するテンションロール1、シート・フィルムを引っ張るガイドロール、シート・フィルムのしわを取るエキスパンダーロールなどの各種ロールを介して、矢印Aの方向に運ばれる。そして、フィルムFは、表面駆動ロール2によってフィルム巻取用リールFR1が回転駆動されることにより、フィルム巻取用リールFR1の外輪OWの外周面に巻き取られていく。
そして、この巻取の際には、フィルムFは、フィルム巻取用リールFR1の外輪OWの外周面において、積層されるように巻き取られていく。この際に、フィルムFの種類・厚みその他の条件により一定の張力により巻き取られるフィルムF層全体の巻き締まりの応力は、フィルムFが積層していくに従い徐々に強くなっていく。また、この応力の作用は、フィルムFの巻き取り時だけではなく、フィルムFの巻取り後の運搬・保管時にも継続的に作用する。
このようにフィルムFが巻き取られていく際、または巻き取られた後において、フィルムFの巻き締まり応力が一定の範囲内に収まっている場合においては、外輪OWは変形することなく、よって、フィルムFに皺が生ずることが無い。
そして、このような巻き締まり応力が強まった場合には、外輪OWが変形することがある。この場合において、前述したように、フィルム巻取用リールFR1の軸心方向から外輪OWを支持するスポークS1は、フィルム巻き締まり応力が作用する方向に沿って形成されていないので、巻き締まり応力が所定以上となった場合には、図5に示されるように、スポークS1自体が内輪IW方向に座屈するように変形される。したがって、フィルム巻取用リールFR1の軸心を通る直線、すなわちフィルムFの巻き締まり応力の作用方向に沿ってスポークが形成される従来のフィルム巻取用リールのように、スポークによって直接支持される部位の外輪は変形せず、その他の部位が変形するように、外輪OWの特定の部位のみが変形することなく、外輪OWの全体が少しずつ変形するように、外輪OWが均一に変形するように設けられることになる。
よって、この外輪OWに巻き取られているフィルムFも、外輪OW回りの特定の部位においてのみ変形の影響を受けることが無く、フィルムF全体に渡って少しずつ変形の影響を受けることとなる。よって、外輪OWの全体の変形量が一定の範囲に収まるのであれば、外輪OWの変形によるフィルムFの縮みを巻き取られて積層されたフィルムFの外周面全体に分散することができるので、皺の生ずる可能性を低くすることができる。
前述したスポークS1の傾斜角度については、傾斜角度をより強めれば、より座屈し易くなるが、スポークS1の厚み、長さなども含めて、想定される巻き締まり応力に応じて適宜変更することができる。
なお、本考案において用いるフィルムFは、工業的に用いられている樹脂を使用した単層フィルム、積層フィルムどちらでも良く、これらフィルムの表面に帯電防止剤等の加工処理を行ったフィルムで有っても良い。また、フィルムFを構成する樹脂としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレートとの混合物などのポリエステル類、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル系樹脂やスチレン系樹脂などを挙げることができる。又、これらの混合物などを用いることができる。しかしながら、これらに限定されるものではない。
次いで、図6を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR2について説明する。フィルム巻取用リールFR2は、外輪OWと内輪IWとの間に、スポークS2が備えられている。スポークS2は、前述したフィルム巻取用リールFR1のスポークS1のような単一の平面状の板状に形成されているのではなく、以下のように構成されている。まず、外輪OWの内周面からフィルム巻取用リールFR2の軸心から径方向に向かって板状に形成された外側支持部20が備えられている。この外側支持部20は、フィルム巻取用リールFR2の軸心回りに放射状に等角度となるように45度ずつに8つ備えられている。この外側支持部20の基端側には、フィルム巻取用リールFR2の正面視において、外輪OWと内輪IWとのちょうどほぼ中間位置に真円形状に形成された中間支持部22が備えられている。そしてまた、この中間支持部22の内周面と内輪IWの外周面との間には、板状の8つの内側支持部24が備えられている。これらの内側支持部24もフィルム巻取用リールFR2の軸心回りに放射状に等角度となるように45度ずつに設けられている。これらの内側支持部24は、前述した各外側支持部20の中間に配置されるように形成されており、よって、外側支持部20と内側支持部24とは、フィルム巻取用リールFR2の軸心回りに22.5度の角度毎に交互に放射状に形成されている。
このように構成されたフィルム巻取用リールFR2においても、フィルムFが巻き取られていく際、または巻き取られた後において、フィルムFの巻き締まり応力が一定の範囲内に収まっている場合においては、特にスポークS2により補強された外輪OWは変形することなく、よって、フィルムFに皺が生ずることが無い。
そして、このような巻き締まり応力が強まった場合には、外輪OWが変形することがあるが、この場合において、スポークS2は、フィルム巻き締まり応力が作用する方向、すなわち、フィルム巻取用リールFR2の軸心から径方向外側に向かう直線以外の方向に形成された部位、具体的には中間支持部22を含む。また、外側支持部20と内側支持部24とは一直線上には配設されていない。外側支持部20のもう一方の端部は、中間支持部22のうち内側支持部24の中間位置において連接されている。よって、外側支持部20が連接された部位の中間支持部22は、内側支持部24の所定以上の補強効果を得られず、この部位においては変形し易い。したがって、外輪OWに所定以上の応力が加わった場合には、主として外側支持部20が連接された部位の中間支持部22が変形する。このようにして、外側支持部20により補強された部位の外輪OWも変形し易くすることができる。
したがってまた、この外輪OWに巻き取られているフィルムFも、外輪OW回りの特定の部位においてのみ変形の影響を受けることが無く、フィルムF全体に渡って少しずつ変形の影響を受けることとなる。よって、外輪OWの全体の変形量が一定の範囲に収まるのであれば、外輪OWの変形によるフィルムFの縮みを巻き取られて積層されたフィルムFの外周面全体に分散することができるので、皺の生ずる可能性を低くすることができる。
次いで、図7を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR3について説明する。このフィルム巻取用リールFR3は、8つのスポークS3が以下の形状に形成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合に外輪OWが均一に変形されるように構成されている。スポークS3は、内輪IWの外周面に連設されるとともにフィルム巻取用リールFR3の軸心から径方向外側に向かう直線に沿って放射状に等角度で8つ形成される内側支持部30と、この内側支持部30の先端に連設されるとともに、「コ」字状に形成されて外輪OWの内周面に連設される外側支持部32とから構成されている。このフィルム巻取用リールFR3においても、外輪OWに所定以上の応力が加わった場合には、主として外側支持部32が変形し易く構成されている。
次いで、図8を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR4について説明する。このフィルム巻取用リールFR4は、8つのスポークS4が以下の形状に形成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合に外輪OWが均一に変形されるように構成されている。スポークS4は、二つの「く」字状のスポーク部40が向き合うようにしてそれぞれ連設され、フィルム巻取用リールFR4の軸心回りに8つが等角度に形成されている。
次いで、図9を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR5について説明する。このフィルム巻取用リールFR5は、スポークS5が、外輪OWと内輪IWとの間に、ハニカム状に多数の交差する支持部50によって構成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合には、スポークS5が座屈するように設けられ、外輪OWが均一に変形されるように構成されている。
次いで、図10を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR6について説明する。このフィルム巻取用リールFR6は、8つのスポークS6が以下の形状に形成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合に外輪OWが均一に変形されるように構成されている。スポークS6は、内輪IWの外周面に連設されるとともにフィルム巻取用リールFR6の軸心から径方向外側に向かう直線に沿って放射状に等角度で8つ形成される内側支持部60と、この内側支持部60の先端に連設されるとともに、「V」字状に形成されて外輪OWの内周面に連設される外側支持部62とから構成されている。このフィルム巻取用リールFR6においても、外輪OWに所定以上の応力が加わった場合には、主として外側支持部62が変形し易く構成されている。
次いで、図11を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR7について説明する。このフィルム巻取用リールFR7は、8つのスポークS7が以下の形状に形成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合に外輪OWが均一に変形されるように構成されている。スポークS7は、内輪IWの外周面に連設されるとともにフィルム巻取用リールFR7の軸心から径方向外側に向かう直線に沿って放射状に等角度で8つ形成される内側支持部70と、この内側支持部70の先端に連設されるとともに、高さの低い「U」字状に形成されて外輪OWの内周面に連設される外側支持部72とから構成されている。このフィルム巻取用リールFR7においても、外輪OWに所定以上の応力が加わった場合には、主として外側支持部72が変形し易く構成されている。
次いで、図12を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR8について説明する。このフィルム巻取用リールFR8は、8つのスポークS8が以下の形状に形成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合に外輪OWが均一に変形されるように構成されている。スポークS8は、内輪IWの外周面に連設された高さの低い逆「U」字状の内側支持部80と、この内側支持部80に連設されるとともにフィルム巻取用リールFR7の軸心から径方向外側に向かう直線に沿って形成される中間支持部82と、この中間支持部82の先端に連設されるとともに、高さの低い「U」字状に形成されて外輪OWの内周面に連設される外側支持部84とから構成されている。そしてこれらのスポークS8は、フィルム巻取用リールFR8の軸心回りに等角度で放射状に8つ設けられている。このフィルム巻取用リールFR8においても、外輪OWに所定以上の応力が加わった場合には、主として内側支持部80及び外側支持部84が変形し易く構成されている。
次いで、図13を参照して、本考案の別のフィルム巻取用リールFR9について説明する。このフィルム巻取用リールFR9は、8つのスポークS9が以下の形状に形成されており、前述した例と同様に、外輪OWに加えられる巻き締まり応力が所定以上となった場合に外輪OWが均一に変形されるように構成されている。スポークS9は、外輪OWの内周面と内輪IWの外周面との間に連設され、「X」字状に形成されている。このフィルム巻取用リールFR9においても、外輪OWに所定以上の応力が加わった場合には、スポークS9が座屈するように変形し易く構成されている。
以上説明したいずれの例においても、所定以上の応力が外輪に加わった場合においては各スポークS1〜S9が変形し易く設けられているので、フィルムFの巻き締まりにより外輪OWが変形するほどの応力が加わった場合に、外輪が均一に変形し易く構成されており、よって、フィルムFに皺が生じ難くすることができる。
本考案はフィルム巻取用リールについて広く用いることができる。
FR1〜FR9;フィルム巻取用リール、OW;外輪、IW;内輪、S1〜S9;スポーク、F;フィルム、1;テンションロール、2;表面駆動ロール、10;フィルム巻取用リール、12;スポーク、20;外側支持部、22;中間支持部、24;内側支持部、30;内側支持部、32;外側支持部、40;スポーク部、50;支持部、60;内側支持部、62;外側支持部、70;内側支持部、72;外側支持部、80;内側支持部、82;中間支持部、84;外側支持部。

Claims (9)

  1. 外輪と、内輪と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に連設されるとともに前記外輪及び前記内輪の軸心回りに複数設けられたスポークとが備えられ、全体が円筒状に形成されたフィルム巻取用リールであって、
    前記スポークは、フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿う直線以外の部位を含むことを特徴とするフィルム巻取用リール。
  2. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿う直線から所定角度傾斜した板状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  3. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿って形成された複数の外側支持部と、前記外側支持部の基端側に前記外輪と前記内輪との間に形成された円筒状の中間支持部と、前記中間支持部の内周面と前記内輪の外周面との間に前記フィルム巻取用リールの軸心から径方向に沿って形成された複数の内側支持部を有し、前記外側支持部と前記内側支持部とが、前記フィルム巻取用リールの軸心周りに交互に配設されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  4. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて形成されるとともに「コ」字状の部位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  5. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて形成されるとともにふたつの「く」字状の部位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  6. 前記複数のスポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、ハニカム状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  7. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、「Y」字状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  8. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて形成されるとともに「U」字状の部位を含むことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。
  9. 前記スポークが、フィルム巻取用リールの側面視において、前記外輪の内周面から前記内輪の内周面にかけて、「X」字状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のフィルム巻取用リール。

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