JP3173378U - 襟なし二部式着物 - Google Patents

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Abstract

【課題】誰もが簡単に着用でき、かつ、着物本来の優美さを失わないデザイン性に優れた襟なし二部式着物の提供する。
【解決手段】左右一対の小袖30,30を備える襟なしの上側着衣12と、巻きスカート状の下側着衣32とで構成する。上側着衣12は、表面12aに帯状に付設された裾部18を備えるとともに、右上前身頃13側には、上後身頃15との境界位置にある裾部18から同じ幅で右上衽16方向へと引き出された右帯紐19と、右上衽16の裾部18の長さ方向での開放端20から引き出された右細紐21とを配する。また、左上前身頃14側には、左上衽17の裾部18の長さ方向での開放端22同じ幅で引き出されて着用時に右帯紐19と結ばれる左帯紐23と、上後身頃15との境界に位置する裏面12b側から引き出されて着用時に右細紐21と結ばれる適宜長さの左細紐24とを備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、和風の着物姿のもとで普段着として誰もが簡単に着用して楽しむことができる襟なし二部式着物に関する技術である。
着物は、日本古来からの民族衣装として様々な場所で着用されてきており、その種類も着用の目的や着用者の年齢、着用場所などに応じ得るように種々の態様のもとで提供されてきている。
また、着物は、上から下に向けて流れるようにして着用することができるように上下一体となった一部式着物(対丈着物)が一般的であり、これを着用することにより着物本来の美しさを演出することができるようになっている。
しかし、一部式着物(対丈着物)は、着付けが難しいことから、洋服のように簡単に着用することはできず、一人で着付けができるようになるまでには相当程度の熟練を要するという問題があり、また、一人で着付けができるようになったとしても着付けを終えるまでにはどうしてもある程度の時間を要するという煩雑さがあった。
このため、一部式着物(対丈着物)にみられた上記問題を解消するものとしては、例えば、特許文献1に開示されている「簡易着装式和服」などのような上下が別体となった二部式着物が既に提案されている。
特開2004−137608号公報
すなわち、特許文献1に開示されている「簡易着装式和服」は、二分割された上衣と下衣とのうち、上衣は、袖、前後身頃、襟、お端折りで構成され、前身頃のお端折り下線と脇線との角度が90〜120度、お端折り下線と襟縁部との角度は70〜90度をなすようにお端折り下線が襟に向かって下がっており、左右の前身頃に設けられている着脱可能な結合手段で相互位置が固定可能となって形成されている。
また、下衣は、後身頃部分と左右の前身頃部分とで構成され、着用者の胴を一巡して囲み、ゴムが内蔵されたウエスト部分からこれに続く後身頃縫い合わせ部分の一定の位置までスリットが設けられ、重ねられた左右の前身頃のうち、右前身頃部分がその縁部における裾線から上部の前記縁部中間位置までを開放し、その上方のウエスト部分までの右前身頃部分の縁部が左脇縫いに縫い止められて形成されている。
このため、特許文献1の「簡易着装式和服」によれば、紐を用いることなく簡易に着装できる和服として用いることができ、特に、下衣のウエスト部分の位置を着用者の胴部分の適当な位置に変えることにより、身長の高低に拘わらず、簡単に美しく着用できるとされている。また、下衣は、そのまま細身のシルエットを有する洋服のロングドレスとして着用することができるともされている。
しかし、特許文献1の「簡易着装式和服」による場合には、特許文献1の図1からも明らかなように、特許文献1の図2に示されているような分割式帯との組み合わせのもとで着用しない限り、何か締まりのない着姿となって中途半端なイメージを与えてしまうという不都合があった。
本考案者らは、日本の民族衣装ともいうべき着物を大多数の日本人が一人では着用できないという現状を打破して伝統を復活せんとする強い信念のもとで、誰もが普段着として気軽に、かつ、簡単に着用できるだけでなく、洋服のVネックのような襟なしとすることで現代的などんな髪型にもマッチさせることができるほか、手持ちのアクセサリーで襟元のおしゃれを楽しむこともできるようにした二部式着物の開発に向けて鋭意努力を重ねてきた。
すなわち、本考案は、従来からある二部式着物にみられた上記課題に鑑み、現代の生活様式のなかでも誰もが簡単に着用でき、かつ、着物本来の優美さを失わないデザイン性に優れた襟なし二部式着物を提供することを目的とする。
本考案は、上記目的を達成すべくなされたものであり、襟なしの右上前身頃、左上前身頃および上後身頃と、前記右上前身頃に付設された右上衽と、前記左上前身頃に付設された左上衽と、丸みを帯びた左右一対の小袖とからなる上側着衣と、巻きスカート状の下側着衣とで構成され、少なくとも前記上側着衣は、その下縁部に前記右上衽から前記右上前身頃と前記上後身頃と前記左上前身頃とを経て前記左上衽へと至る適宜幅の帯状に付設された裾部を備えるとともに、前記右上前身頃側には、前記上後身頃との境界位置にある前記裾部から該裾部と同じ幅で前記右上衽方向へと引き出された適宜長さの右帯紐と、前記右上衽における前記裾部の長さ方向での開放端から前記左上衽方向へと引き出された適宜長さの右細紐とを具備させ、前記左上前身頃側には、前記左上衽における前記裾部の長さ方向での開放端から該裾部と同じ幅で前記右帯紐方向へと引き出されて着用時に該右帯紐と結ばれる適宜長さの左帯紐と、前記裾部の下縁から14.0〜16.0cm上方に位置する前記上後身頃との境界に位置する裏面側から前記右細紐方向に引き出されて着用時に該右細紐と結ばれる適宜長さの左細紐とを具備させたことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記右帯紐と前記左帯紐とは、ともに紐幅が3.0〜4.0cmで、65.0〜75.0cmの長さとし、前記右細紐と前記左細紐とは、ともに紐幅が1.3〜1.7cmで、27.0〜32.0cmの長さとするのが望ましい。
また、前記上側着衣における前記右上前身頃と前記左上前身頃とは、前記裾部をそれぞれの長さ方向での開放端側に向けて前傾させた前下がり部を形成して、着用時における前記右上前身頃と前記左上前身頃とにゆとり幅を付与するのが好ましい。さらに、前記上側着衣における前記上後身頃は、着用時に首回りが位置する上縁部にその周辺が見返しで裏打ちされた凹部を設けておくのが望ましい。
一方、前記下側着衣は、表面を裏側にして裏面を表側として展開した際にその中央部に位置する下後身頃と、該下後身頃の左方に位置する右下前身頃と、前記下後身頃の右方に配置する左下前身頃と、前記右下前身頃の左方に位置する右下衽と、前記左下前身頃の右方に位置する左下衽と備え、該左下衽の縦寸側の開放縁を前記下後身頃と前記右下前身頃との境界位置よりもやや前記下後身頃寄りの縦寸方向に沿うように位置させての巻きスカート形状の保持と簡易着脱とを可能とすべく、その胴回り部にゴム材を縫い付けて伸縮ギャザー部を形成するのが望ましい。この場合、前記下側着衣における前記下後身頃の横幅は、前記下側着衣における前記下後身頃の横幅は、右下衽と右下前身頃との合計横幅と左下前身頃と左下衽との合計横幅との和よりも長くして形成するのが好ましい。
本考案のうち、請求項1に記載の考案によれば、二部式着物は、襟なしの上側着衣と巻きスカート状の下側着衣とで構成されており、特に、上側着衣は、左右の小袖に腕を通して着込み、右細紐と左細紐とを結んだ上で、右帯紐と左帯紐とを結ぶことで、家庭でも日常着として気軽に、かつ、簡単に着用することができる。また、洋服のVネックのような襟なしとすることで、現代的などんな髪型にもマッチさせることができるほか、手持ちのアクセサリーで襟元のおしゃれを楽しむこともできる。また、上側着衣を襟なしとして形成したことにより、着用者の首回りをすっきりとさせることができる。
しかも、左細紐は、裾部の下縁から14.0〜16.0cm上方に位置する上後身頃との境界に位置する裏面側から引き出されているので、右上衽の裾部の開放端から引き出されている右細紐と結び合わせて着用した際に、左上身頃の裾部が右上身頃の裾部の下から出てしまうことを確実に防いで、誰もが簡単に美しい着姿を得ることができる。
また、上側着衣は、その表面側に右上衽から右上前身頃と上後身頃と左上前身頃とを経て左上衽へと至る帯状の裾部を備えているほか、右上前身頃と上後身頃との境界位置にある裾部から該裾部と同じ幅で引き出された右帯紐と、左上前身左上衽における裾部の開放端から該裾部と同じ比較的細い幅で引き出された左帯紐とを備えているので、その着用時に右帯紐と左帯紐との存在感がそれだけ希薄化することで上側着衣と下側着衣との一体感を高めてすっきりとした視覚印象を見る者に与えることができる。
請求項2に記載の考案によれば、右細紐と左細紐とは、ともに紐幅が1.3〜1.7cmで、27.0〜32.0cmの長さがあるので、着用者の体格に応じて右細紐と左細紐との結び具合を変えることにより着用時におけるゆとりの調整を行うことができる。また、右帯紐と左帯紐とは、ともに紐幅が3.0〜4.0cmで、65.0〜75.0cmの長さがあるので、好みにより着用者の右の腰側でゆったりと結んだり、しっかりと結んだりすることができるほか、腰回りを一周させて着用者の左の腰側でしっかり結んだりすることもでき、寸法の調整を行いながら結び方のおしゃれを楽しむこともできる。
請求項3に記載の考案によれば、上側着衣の右上前身頃と左上前身頃とは、それぞれの裾部に前下がり部が形成されているので、着用時における胸のふくらみ分を吸収することができるゆとり幅を得ることができ、着姿をそれだけ美しくすることができる。
請求項4に記載の考案によれば、上側着衣における上後身頃は、着用時に首回りが位置する上縁部にその周辺が見返しで裏打ちされた凹部を備えているので、襟をなくしても着用時における襟首回りの保形性を高めた状態のもとで首回りにフィットさせることができる。
請求項5に記載の考案によれば、下側着衣は、左下衽の縦寸方向での開放縁を下後身頃と右下前身頃との境界縁よりもやや下後身頃寄りに位置させ、かつ、その胴回り部に伸縮ギャザー部を備える巻きスカート形状となって形成されているので、スカートのように簡単に着用することができるほか、その着用時に左上衽と左下衽との間の整合性を高めつつ、一部式着物の着姿と同様な一体感を伴った着姿を得ることができる。
請求項6に記載の考案によれば、下側着衣における下後身頃の横幅は、右下衽と右下前身頃との合計横幅と左下前身頃と左下衽との合計横幅との和よりも長くして形成されているので、着用時における着用者のヒップの丸みを極く自然に包み込むことができる。
本考案の一例を示す正面図であり、そのうちの(a)は上側着衣を、(b)は下側着衣をそれぞれ示す。 図1に示す例についての背面図であり、そのうちの(a)は上側着衣を、(b)は下側着衣をそれぞれ示す。 図1に示す例につき、その一部を広げた状態で示す正面図であり、そのうちの(a)は上側着衣を、(b)は下側着衣をそれぞれ示す。 表面を裏側にして裏面を表側とした状態での下側着衣の要部展開図。 本考案に係る襟なし二部式着物の着用例を具体的に示す説明図であり、そのうちの(a)は、着用者の右の腰側で右帯紐と左帯紐とをゆったりと結ぶ状態を、(b)は、腰回りを一周させて着用者の左の腰側でしっかり結ぶ状態をそれぞれ示す。 本考案に係る襟なし二部式着物を着用した後の着姿例を示す説明図。
本考案に係る襟なし二部式着物11の全体は、襟なしの右上前身頃13、左上前身頃14および上後身頃15と、右上前身頃15に付設された右上衽16と、左上前身頃14に付設された左上衽17と、丸みを帯びた左右一対の小袖31,31とからなる上側着衣12と、巻きスカート状の下側着衣32との二分割構成のもとで図1(a),(b)に示すようにして形成されている。
このうち、襟なしで曲線を取り入れた立体裁断により形成される上側着衣12は、その下縁部側に図1(a)および図2(a)に示されているように右上衽16から右上前身頃13と上後身頃15と左上前身頃14とを経て左上衽17へと至る適宜幅の帯状に付設された裾部18を備えて形成されている。なお、上側着衣12における右上衽16を含む右上前身頃13の裏面12b縦方向での側縁部と左上衽17を含む左上前身頃14の裏面12b縦方向での側縁部とには、図3(a)に示されているように補強のために裏打ち部31がそれぞれ付設されている。
また、右上前身頃13は、上後身頃15との境界位置にある裾部18から該裾部18と同じ幅で表面12a側の右上衽16方向へと引き出された適宜長さの右帯紐19と、右上衽16における裾部18の長さ方向での開放端20から左上衽17方向へと引き出された適宜長さの右細紐21とを備えている。
さらに、左上前身頃14は、左上衽16における裾部18の長さ方向での開放端22から該裾部18と同じ幅で右帯紐19方向へと引き出されて着用時に該右帯紐19と結ばれる適宜長さの左帯紐23と、図3(a)に示されているように裾部18の下縁18aから14.0〜16.0cm上方に位置する上後身頃15との境界に位置する裏面12b側から右細紐21方向に引き出されて着用時に該右細紐21と結ばれる適宜長さの左細紐24とを備えている。
この場合、右帯紐19と左帯紐23とは、ともに紐幅が3.0〜4.0cm、好ましくは3.5〜3.8cmで、65.0〜75.0cm、好ましくは67.0〜69.0cmの長さが付与されて、右細紐21と左細紐24とは、ともに紐幅が1.3〜1.7cm、好ましくは1.4〜1.6cmで、27.0〜32.0cm、好ましくは29.0〜31.0cmの長さが付与されて配設されている。
さらに、上側着衣12における右上前身頃13と左上前身頃14とは、裾部18をそれぞれの長さ方向での開放端20,22側に向けて前傾させた前下がり部25,26を形成して、着用時における右上前身頃13と左上前身頃14とにゆとり幅が付与されて形成されている。
また、上側着衣12における上後身頃15は、着用時に首回りが位置する上縁部27の周辺を見返し28で裏打ちすることで保形性が高められている凹部29が設けられている。
一方、下側着衣32は、図4に示すように表面32aを裏側にして裏面32bを表側として展開した際に、その中央部に位置する下後身頃33と、該下後身頃33の左方に位置する右下前身頃34と、下後身頃33の右方に位置する左下前身頃35と、右下前身頃34の左方に位置する右下衽36と、左下前身頃35の右方に位置する左下衽37と備えて形成されている。なお、下側着衣32は、裏地付きタイプと裏地なしタイプとのいずれであってもよい。また、裁断は、裾すぼまりとすることで、着用時に裾が広がった感じにならないようにしてある。
しかも、下側着衣32は、図1(b)、図2(b)および図3(b)からも明らかなように、左下衽37の縦寸側の開放縁37aが下後身頃33と右下前身頃34との境界位置よりもやや下後身頃33寄りの縦寸方向に沿うように位置する巻きスカート形状の維持を可能とすべく、その胴回り部38にゴム材39を縫い付けて形成された伸縮ギャザー部40を備えている。
この場合、下側着衣32における下後身頃33の横幅Wは、図4に示されているように着用時における着用者Hのヒップの丸みを極く自然に包み込むことができるように、右下衽36と右下前身頃34との合計横幅Wと左下前身頃35と左下衽37との合計横幅Wとの和よりも長くして形成しておくのが好ましい。なお、下側着衣32における下後身頃33は、中心位置を境界にして左右等分に二分割されており、右下衽36と右下前身頃34とは、左下前身頃35および左下衽37と対となった同一寸法となっている。
本考案は、このようにして構成されているので、その着用は、以下の手順を踏んで行われることになる。すなわち、下側着衣32が巻きスカート形状を呈して形成されているので、着用者Hは、伸縮ギャザー部40を両手で引き延ばしながらスカートをはくようにして着用する。
この場合、下側着衣32は、左下衽37の縦寸側の開放縁37aが下後身頃33と右下前身頃34との境界位置よりもやや下後身頃33寄りの縦寸方向に沿うように位置する配置関係にあるので、図5(a),(b)にも示されているように、左下衽37の開放縁37aが着用者Hの右腰の位置にくるようにして着用されることになる。
下側着衣32の着用を終えた着用者Hは、次いで、例えば図3(a)に示すように上側着衣12の右上前身頃13側と左上前身頃14側とを広げた状態にした上で、左の小袖30には左腕を、右の小袖30には右腕をそれぞれ通すことで、上側着衣12を図1(a)に示す状態のもとで下側着衣32の伸縮ギャザー部40を上から覆うようにして着込むことができる。
このようにして上側着衣12を着込んだ後の着用者Hは、左上前身頃14が右上前身頃13の上に位置するように打ち合わせを行った上で、まず右細紐21と左細紐24とを結び合わせることになるが、このとき、比較的強く引き合って結び合わせたり、比較的緩く引き合って結び合わせたりすることで、着用時におけるゆとりの調整ができることになる。
右細紐21と左細紐24とを結び合わせた後の着用者Hは、右帯紐19と左帯紐23とを結び合わせることになるが、右帯紐19と左帯紐23とがともに65.0〜75.0cmの長さがある場合には、好みにより図5(a)に示すように着用者Hの右腰側でゆったりと結んだり、しっかりと結んだりすることができるほか、図5(b)に示すように腰回りを一周させて着用者Hの左腰側でしっかり結んだりすることができる。
このため、下側着衣32と上側着衣12との着用を終えた後の着姿は、例えば図6にも示されているように、上側着衣12の左上衽17のラインと下側着衣32の左下衽37とのラインとがあたかも一体となっているようにして二部式着物11を着こなすことができることになる。
このため、本考案によれば、二部式着物11が襟なしの上側着衣12と巻きスカート状の下側着衣32とで構成されており、特に、上側着衣12は、左右の小袖30に腕を通して着込み、右細紐21と左細紐24とを結んだ上で、右帯紐19と左帯紐23とを結ぶことで、家庭でも日常着として気軽に、かつ、簡単に着用することができる。また、洋服のVネックのような襟なしとすることで、現代的などんな髪型にもマッチさせることができるほか、手持ちのアクセサリーで襟元のおしゃれを楽しむこともできる。また、上側着衣12を襟なしとして形成したことにより、着用者Hの首回りをすっきりとさせることができる。
しかも、左細紐24は、裾部18の下縁18aから14.0〜16.0cm上方に位置する上後身頃15との境界に位置する裏面12b側から引き出されているので、右上衽16の裾部18の開放端20から引き出されている右細紐21と結び合わせて着用した際に、左上身頃14の裾部18が右上身頃13の裾部18の下から出てしまうことを確実に防いで、誰もが簡単に美しい着姿を得ることができる。しかも、上記位置にある左細紐24と右細紐21と結び合わせた際には、図6に示すように本来は襟が位置するラインをきれいに出すことができ、結果として美しい着姿を得ることができることになる。
また、上側着衣12は、その表面12a側に右上衽16から右上前身頃13と上後身頃15と左上前身頃14とを経て左上衽17へと至る帯状の裾部18を備えているほか、右上前身頃13と上後身頃15との境界位置にある裾部18から該裾部18と同じ幅で引き出された右帯紐19と、左上衽17における裾部18の開放端22から該裾部18と同じ比較的細い幅で引き出された左帯紐23とを備えているので、その着用時に右帯紐19と左帯紐23との存在感がそれだけ希薄化することで上側着衣12と下側着衣32との一体感を高めてすっきりとした視覚印象を見る者に与えることができる。
また、右細紐21と左細紐24とがともに紐幅が1.3〜1.7cmで、27.0〜32.0cmの長さがある場合には、着用者Hの体格に応じて右細紐21と左細紐24との結び具合を変えることにより着用時におけるゆとりの調整を行うことができる。また、右帯紐19と左帯紐23とがともに紐幅が3.0〜4.0cmで、65.0〜75.0cmの長さがある場合には、好みにより着用者Hの右腰側でゆったりと結んだり、しっかりと結んだりすることができるほか、腰回りを一周させて着用者Hの左腰側でしっかり結んだりすることもでき、寸法の調整を行いながら結び方のおしゃれを楽しむこともできる。
また、上側着衣12の右上前身頃13と左上前身頃14とのそれぞれの裾部18に前下がり部25,26が形成されている場合には、着用時における胸のふくらみ分を吸収することができるゆとり幅を得ることができ、着姿をそれだけ美しくすることができる。
また、上側着衣12の上後身頃15にあって着用時に首回りが位置する上縁部27にその周辺が見返し28で裏打ちされた凹部29を備えている場合には、襟をなくしても着用時における襟首回りの保形性を高めた状態のもとで首回りにフィットさせることができる。
また、左下衽37の縦寸方向での開放縁37aを下後身頃33と右下前身頃34との境界位置よりもやや下後身頃33寄りに位置させ、かつ、その胴回り部38に伸縮ギャザー部40を備える巻きスカート形状となって下側着衣32が形成されている場合には、スカートのように簡単に着用することができるほか、その着用時に例えば図6に示すように左上衽17と左下衽37との間の整合性を高めつつ、一部式着物の着姿と同様な一体感を伴った着姿を得ることができる。
また、図4に示すように下側着衣32における下後身頃33の横幅Wが右下衽36と右下前身頃34との合計横幅Wと左下前身頃35と左下衽37との合計横幅Wとの和よりも長くして形成されている場合には、着用時における着用者Hのヒップの丸みを極く自然に包み込むことができる。
11 二部式着物
12 上側着衣
12a 表面
12b 裏面
13 右上前身頃
14 左上前身頃
15 上後身頃
16 右上衽
17 左上衽
18 裾部
18a 下縁
19 右帯紐
20 開放端
21 右細紐
22 開放端
23 左帯紐
24 左細紐
25,26 前下がり部
27 上縁部
29 見返し
29 凹部
30 小袖
31 裏打ち部
32 下側着衣
32a 表面
32b 裏面
33 下後身頃
34 右下前身頃
35 左下前身頃
36 右下衽
37 左下衽
38 胴回り部
39 ゴム材
40 伸縮ギャザー部
H 着用者

Claims (6)

  1. 襟なしの右上前身頃、左上前身頃および上後身頃と、前記右上前身頃に付設された右上衽と、前記左上前身頃に付設された左上衽と、丸みを帯びた左右一対の小袖とからなる上側着衣と、巻きスカート状の下側着衣とで構成され、
    少なくとも前記上側着衣は、その下縁部に前記右上衽から前記右上前身頃と前記上後身頃と前記左上前身頃とを経て前記左上衽へと至る適宜幅の帯状に付設された裾部を備えるとともに、
    前記右上前身頃側には、前記上後身頃との境界位置にある前記裾部から該裾部と同じ幅で前記右上衽方向へと引き出された適宜長さの右帯紐と、前記右上衽における前記裾部の長さ方向での開放端から前記左上衽方向へと引き出された適宜長さの右細紐とを具備させ、
    前記左上前身頃側には、前記左上衽における前記裾部の長さ方向での開放端から該裾部と同じ幅で前記右帯紐方向へと引き出されて着用時に該右帯紐と結ばれる適宜長さの左帯紐と、前記裾部の下縁から14.0〜16.0cm上方に位置する前記上後身頃との境界に位置する裏面側から前記右細紐方向に引き出されて着用時に該右細紐と結ばれる適宜長さの左細紐とを具備させたことを特徴とする襟なし二部式着物。
  2. 前記右帯紐と前記左帯紐とは、ともに紐幅が3.0〜4.0cmで、65.0〜75.0cmの長さとし、前記右細紐と前記左細紐とは、ともに紐幅が1.3〜1.7cmで、27.0〜32.0cmの長さとした請求項1に記載の襟なし二部式着物。
  3. 前記上側着衣における前記右上前身頃と前記左上前身頃とは、前記裾部をそれぞれの長さ方向での開放端側に向けて前傾させた前下がり部を形成して、着用時における前記右上前身頃と前記左上前身頃とにゆとり幅を付与した請求項1または2に記載の襟なし二部式着物。
  4. 前記上側着衣における前記上後身頃は、着用時に首回りが位置する上縁部にその周辺が見返しで裏打ちされた凹部を設けた請求項1ないし3のいずれかに記載の襟なし二部式着物。
  5. 前記下側着衣は、表面を裏側にして裏面を表側として展開した際にその中央部に位置する下後身頃と、該下後身頃の左方に位置する右下前身頃と、前記下後身頃の右方に配置する左下前身頃と、前記右下前身頃の左方に位置する右下衽と、前記左下前身頃の右方に位置する左下衽と備え、該左下衽の縦寸側の開放縁を前記下後身頃と前記右下前身頃との境界位置よりもやや前記下後身頃寄りの縦寸方向に沿うように位置させての巻きスカート形状の保持と簡易着脱とを可能とすべく、その胴回り部にゴム材を縫い付けて伸縮ギャザー部を形成した請求項1ないし4のいずれかに記載の襟なし二部式着物。
  6. 前記下側着衣における前記下後身頃の横幅は、右下衽と右下前身頃との合計横幅と左下前身頃と左下衽との合計横幅との和よりも長くして形成した請求項5に記載の襟なし二部式着物。
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