JP3211164U - マチ付の和服 - Google Patents

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芳江 岡田
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尾崎 弘子
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清水 和子
清水 和子
芳江 岡田
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Abstract

【課題】簡便で着やすい構造でありながら、裾乱れを気にする必要のない二部式の和服を提供する。【解決手段】腰部で上衣と下衣1に二分割した二部式の和服であって、腰部を含む下衣1には、縦長さは和服の腰部から裾8までの位置に、幅は右前身頃2の右褄5近傍から左前身頃3に向かって衽4の端までの略方形のマチ(襠)5を、両前身頃2,3に架け渡すことにより筒状部を形成し、裾乱れを気にしないように穿けるようにして構成する。【選択図】図1

Description

本考案は、着やすい簡便なマチ(襠)付の和服に関し、該マチがガードとなり、たとえば風や膝崩し等により身頃が開いて裾の乱れ等があっても気にならない構造のマチ付和服に関する。
和服は、一般には左右の前身頃を重ね合わせて着付けることにより着付けるために、速足歩行時やひざ崩し時、風、階段等により、重ね合さった両前身頃が開いて、いわゆる裾が乱れることがある。
これを防止するために、マジックテープ(登録商標)のような滑り止めを用いて両前身頃を接合して開かないようにする方法や(特許文献1、2)、和服の下衣を巻きスカート形式にして、そもそも裾が開きずらい構造にする(特許文献3)などが主流であった。
実開昭60-152613号公報 実開平6−51213号公報 実公昭41−18021号公報
しかしながら、滑り止め等の使用は、その脱着操作が面倒であり、また相当な力がかかる場合など確実性が劣る。さらに巻きスカート形式では多重に巻かざるを得ないので着用後の行動が更に拘束されるなど課題がある。
そこで、本考案では、簡単な構造としながら和服が簡便に着付けができ、しかも、重ねた両前身頃が開いて裾乱れがあったとしても、気にならない構造の和服を考案するものである。
本考案の第1は、腰部で上衣と下衣に二分割した和服であって、腰部を含む下衣にはマチ(襠)を付け、該マチは、縦長さは和服腰部から裾上までで、幅は右前身頃の右褄近傍から左前身頃に向かって左おくみ(衽)の左前身頃との接合端付近までの略方形のマチを両前身頃に架け渡すことにより筒状部を形成してなる、該下衣をスカートのように穿ける和服に関する。
本考案の第2は、本考案の第1において、マチの縦長さが少なくとも上下の何れかに裾に対して明きを開ける和服に関する。
本考案の第3は、腰部で上衣と下衣に二分割した和服であって、腰部を含む下衣にはマチ(襠)を付け、該マチは縦長さは和服腰部から裾上までで、幅は右前身頃の右褄近傍から左前身頃に向かって左おくみ(衽)の左前身頃との接合端までの略方形のマチを両前身頃に架け渡すことにより筒状部を形成してなる、該下衣をスカートのように穿き、当該マチは折り返して、前記衽部分で重ね合わせて着付けをすることからなる、和服の着付け方法に関する。
本考案の第4は、本考案の第3において着付ける際は、右前身頃は左前身頃よりも上方に、より強く引き付けて着付ける和服の着付け方法に関する。
本考案によれば、簡単な構造であって和服が簡便に着付ができるうえに、しかも、重ねた両前身頃が開いて裾乱れ発生しても実際上気にならない構造の和服を提供するものである。
すなわち、本考案によれば左右の前身頃にマチを架け渡し、たとえ両前身頃が開いても、架け渡したマチにより下着等が見えることはなく、結果として裾の乱れを気にする必要がない。
さらに、マチの両前身頃への取り付け方法は、マチの片方を右前身頃の右褄に直接縫着させ、左前身頃には、重ね合わせ部分に相当する左衽の接合まで一定の間隔をあけて縫着させて形成する。つまり右褄側には開きがなく、右褄とマチは連続している一方、左褄とマチの縫着位置には左衽の分だけ空きがある縫着構造となる。左衽自体にはマチが縫合しないので、重ね合わせの操作が容易である。この構成により、和服を着付けるに際しては、右前身頃側のマチと右前身頃とを折りたたんで着付けて、つぎにその上に左前身頃を重ねるという、通常の和服の着付けが可能となる上に、着付けの仕方の乱れがなくきれいにできる。なお、右衽は適宜に設けることができるが、いずれにしろ、マチは、右前身頃の端(右褄)に、その片方を縫合する。
マチの取り付けは、下衣の上下の裾に明きを開けて縫着する。一定の開きを開けることで、着付けの際にマチに捻じれの生じることが少ない。また特に下部に明きを開けると、裾さばきなどの動きに自由さを確保できるので軽快な動作が望める。もちろんマチの縫い合わせは接着も可能である。可能ならば一枚の反物から断裁してもよい。
すなわち、添付の図1でいうと、和服を着付ける際には、両前身頃2,3を左衽4で重ねて着付けるわけであるが、下前の裾(内側の裾)が外から見えないように、一定の力で右前身頃2を引き上げつつ、重ね合わせて着付けることが多い。このようにすることで、右前身頃2の裾8が上がって、一定幅でもって表裾に隠れるからであり、また着付け後の動作の間に着付けが緩んでも裏裾が見えることが少なくなる。和服ではこのような状態が所謂、作法とされる。
しかるに、右前身頃2をより強く引き上げると左右の前身頃間2.3に力の不均衡が働いて、マチ5にねじれが生じ上前身頃(表前身頃、左前身頃3)に皺が発生することがある。この皺は、マチ5の上下に明きを作ることにより皺発生を防止できる。
また上衣と下衣1の二部式にしているので、特に、上記のように両前身頃にマチを架け渡してあっても、それを穿くという操作が容易である。つまり、スカート感覚で穿くことができるので着付けが簡便である。
本考案では上衣と下衣の二部式としていることにより、和服の着付を困難にしている一つの要因である、いわゆる御端折り処理が不要とすることが可能であり、着付が非常に簡便になる。無論、身長によっては下衣の丈の調整が必要になる場合もあるが、このような場合でも、スカートの丈の調整と同様に同じ感覚で行うことができるので、洋服に慣れている近年の着用者には好ましい。
つまり、着衣者の身長の高低差に合わせて調整しやすい。
本考案の二部式の上衣には紐をつけることができるが、かくすることにより、襟合わせを調整できる、さらに、帯を別に締めることもできるが、この帯の代わりにすることもできる。もちろん結び方は、前結びやたらすような洋風の結び方にしてファッションを個人で楽しむことができる。
本考案の下衣の斜視図。 本考案の下衣を重ね折りした上面図着。 本考案の下衣の着付図。 本考案の上衣の上面図である。 本考案の上衣・下衣の両方の着付完了図。 本考案の下衣を着付けた断面図。
本考案を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。本考案の和服は和服の帯を装着する腰部で二分割され、図1に示すように下衣1は、二分割の和服の腰部を含む二部式和服の下衣部分である。そして、下衣1は、その右前身頃の右褄にマチ5がつけられ、適宜に縫着される。そしてマチ5の一方の端は、左前身頃3の略、左衽4の端の位置、すなわち、左衽4と左前身頃の接合線まで伸びていて、マチ5は適宜に縫着される。マチ5は、このように左褄7までは一定の明きを設けて接合されることが肝要である。左衽は、両前身頃を重ね合わせ、左前身頃共に着物の上前を形成するので、マチ5を左褄7までは一定の明きを設けて接合すると、明きの部分は左衽に相当し、重ね合わせが容易で、かつ重ね合わせ部分がより少なく、見た目がきれいにできるので有利である。このことは後記の図6で再度説明する。
マチ5の上下は、裾8まで、また紐9.10の位置まで明きを開けている。従って、マチ5の縦長さは、下衣1の裾までの縦長さよりは短くなる。
それぞれの材料は通常の和服の布材料とすることができる。
衽4の長さを除外して、後身頃10、左右の前身頃2,3及びマチ5からなる着物の幅長さ(環状体)としては、着用者のウエスト幅だけあればよいのだが、通常はそれより所定長さ分長くするのが通常である。右衽(図示せず)は付けても付けなくとも良い。
図2は、下衣1を二折りにした上面図である。マチ5が、左褄6には直接縫着される一方で、おくみ(衽)4を残して左前身頃に縫着されていることが判る。もちろん、可能ならば、全体を一つの反物の裁断により作成することもできる。
さらに、マチ5の上下には、所定幅で明きがあることもわかる。なお、右前身頃の裾15は、下衣の略中央部から右褄6に向かって斜めである。
そして本考案の下衣の着用、着付けに当たっては、まず、下衣1を穿いた後、右褄6で接続している右前身頃3とマチ4とを適宜に折り返して、着用者の胴体に巻付ける。この折り返し部分は、衽4に重なり外部には見えないのが通常である。それゆえ、適宜に折り返すことができる。
すなわち、着付け後の下衣の断面図を示す図6のように、着用者は下衣1をスカート状に穿いた後、右前身頃2の端の右褄6に一方の端を縫着されたマチ5は、右前身頃2と共に着用者の胴体に巻付けられる。
ついで、マチ5は図6のように折り返えされ、左衽4の端に縫着されたマチ5の一方と左前身頃3が胴回りで重ね合わさされる。この図6からわかるように、マチ5の幅は、両身頃の重ね合わせの位置、つまり両褄6,7の位置等により、着易いように適宜に変更することができる。
着物としては、体格等により相違はあるものの、衽幅などある程度は一定とされるところがあるが、本考案では特にそれに拘らず、適宜の寸法とすることができる。要は、着用後の動作時に、両前身頃が開いても下着等が見えるのがガードされればよい。
繰り返すが、図6のように右前身頃3とマチ5とを適宜に折り返して、着用者の胴に巻付けた後、衽4を重ねて和服の下衣の着付けが完了する。
この際には、右前身頃2の右褄6にマチ5が直接縫着される構成であって、特に空きがないので、前記の折り返しが最少となり、さらにまた、重ね合わせの際に余計な右前身頃部分がはみ出ることがないので、着付けが容易である。
マチ5の上下に、特に裾8から所定長さの明きが開けてあるので、歩行等の動作が軽快となる。さらに下衣11の上辺9までの明きも含めて、マチ5の上下の明きは、着用後のマチ5の捻じれ防止に役に立つので有用である。
すなわち、和服を着付ける際には、両前身頃2,3を重ねて着付けるわけであるが、下前の裾(内側の裾)が外から見えないように、一定の力で右前身頃2を引き上げつつ、重ね合わせて着付けることが多い。このようにすることで、右前身頃2の裾が上がって、一定幅でもって表裾8に隠れるからであり、また着付け後の動作の間に着付けが緩んでも裏裾が見えることが少なくなる。和服ではこのような状態が所謂、作法とされる。
しかるに、右前身頃2をより強く引き上げると左右の前身頃間2,3に力の不均衡が働いて、マチ5にねじれが生じ上前身頃(表前身頃、左前身頃3)に皺が発生することがある。この皺は、マチ5の上下に明きを作ることによりその発生を防止することが可能である。
身頃の裾15が斜めになっているのも、右前身頃2の裾が上がって、一定幅でもって表裾8に隠れるからであり、また着付け後の動作の間に着付けが緩んでも裏裾が見えることが少なくなることに寄与する。
着付の実際には、下衣の着付の後、左右の紐10,11を適宜に結んで完了となる(図3、図5)。
図3に示されるように、重ね合わせた両前身頃2,3が開いても、マチ5がガードしているので着物内部が除くことがない。
次いで、上衣13を着る(図4)。もちろん上衣は、図4に示される形態の物に限らないが、和服であるので上衣の衽で重ねて着て常法により帯締め(図示せず)等で上下合わせて和服とするのが通常である(図5)。本考案では上衣13は、和服とするに適宜の構造とすることができる。場合によっては、上衣13は洋服形状の上着とすることも可能である。
なお、図5で、紐10,11、14の上に帯を締めれば図3の態様になる。
本考案では上下に二分割の和服であるので、いわゆるお端折りをすることがないので便利である。もちろん丈の長さが着用者よりも長い場合もあり得るが、このようなときには、スカート丈長さの調整と同様にして下衣1の丈を調節すればよく、洋服に慣れた着用者ならば何の問題もない。
上衣13には紐14をつけることができるが、かくすることにより、襟合わせを調整できる、さらに、帯(図示せず)を別に締めることもできるが、この帯の代わりにすることもできる。もちろん結び方は、前結びや、たらすような洋風の結び方にしてファッションを個人で楽しむことができる。
1 和服下衣
2 右前身頃
3 左前身頃
4 左衽(おくみ)
5 マチ(襠)
6 右褄
7 左褄
8 左前身頃の裾
9 下衣上辺
10 右紐
11 左紐
12 後身頃
13 和服上衣
14 上衣紐
15 右前身頃の裾
本考案は、着やすい簡便なマチ(襠)付の和服に関し、該マチがガードとなり、たとえば風や膝崩し等により身頃が開いて裾の乱れ等があっても気にならない構造のマチ付和服に関する。
和服は、一般には左右の前身頃を重ね合わせて着付けることにより着付けるために、速足歩行時やひざ崩し時、風、階段等により、重ね合さった両前身頃が開いて、いわゆる裾が乱れることがある。
これを防止するために、マジックテープ(登録商標)のような滑り止めを用いて両前身頃を接合して開かないようにする方法や(特許文献1、2)、和服の下衣を巻きスカート形式にして、そもそも裾が開きずらい構造にする(特許文献3)などが主流であった。
実開昭60−152613号公報 実開平6−51213号公報 実公昭41−18021号公報
しかしながら、滑り止め等の使用は、その脱着操作が面倒であり、また相当な力がかかる場合など確実性が劣る。さらに巻きスカート形式では多重に巻かざるを得ないので着用後の行動が更に拘束されるなど課題がある。
そこで、本考案では、簡単な構造としながら和服が簡便に着付けができ、しかも、重ねた両前身頃が開いて裾乱れがあったとしても、気にならない構造の和服を考案するものである。
本考案の第1は、腰部で上衣と下衣に二分割した和服であって、腰部を含む下衣にはマチ(襠)を付け、該マチは、縦長さは和服腰部から裾上までで、幅は右前身頃の右褄近傍から左前身頃に向かって左おくみ(衽)の左前身頃との接合端付近までの略方形のマチを両前身頃に架け渡すことにより筒状部を形成してなる、該下衣をスカートのように穿ける和服に関する。
本考案の第2は、本考案の第1において、マチの縦長さが少なくとも上下の何れかに裾に対して明きを開ける和服に関する。
本考案によれば、簡単な構造であって和服が簡便に着付ができるうえに、しかも、重ねた両前身頃が開いて裾乱れ発生しても実際上気にならない構造の和服を提供するものである。
すなわち、本考案によれば左右の前身頃にマチを架け渡し、たとえ両前身頃が開いても、架け渡したマチにより下着等が見えることはなく、結果として裾の乱れを気にする必要がない。
さらに、マチの両前身頃への取り付け方法は、マチの片方を右前身頃の右褄に直接縫着させ、左前身頃には、重ね合わせ部分に相当する左衽の接合まで一定の間隔をあけて縫着させて形成する。つまり右褄側には開きがなく、右褄とマチは連続している一方、左褄とマチの縫着位置には左衽の分だけ空きがある縫着構造となる。左衽自体にはマチが縫合しないので、重ね合わせの操作が容易である。この構成により、和服を着付けるに際しては、右前身頃側のマチと右前身頃とを折りたたんで着付けて、つぎにその上に左前身頃を重ねるという、通常の和服の着付けが可能となる上に、着付けの仕方の乱れがなくきれいにできる。なお、右衽は適宜に設けることができるが、いずれにしろ、マチは、右前身頃の端(右褄)に、その片方を縫合する。
マチの取り付けは、下衣の上下の裾に明きを開けて縫着する。一定の開きを開けることで、着付けの際にマチに捻じれの生じることが少ない。また特に下部に明きを開けると、裾さばきなどの動きに自由さを確保できるので軽快な動作が望める。もちろんマチの縫い合わせは接着も可能である。可能ならば一枚の反物から断裁してもよい。
すなわち、添付の図1でいうと、和服を着付ける際には、両前身頃2,3を左衽4で重ねて着付けるわけであるが、下前の裾(内側の裾)が外から見えないように、一定の力で右前身頃2を引き上げつつ、重ね合わせて着付けることが多い。このようにすることで、右前身頃2の裾8が上がって、一定幅でもって表裾に隠れるからであり、また着付け後の動作の間に着付けが緩んでも裏裾が見えることが少なくなる。和服ではこのような状態が所謂、作法とされる。
しかるに、右前身頃2をより強く引き上げると左右の前身頃間2.3に力の不均衡が働いて、マチ5にねじれが生じ上前身頃(表前身頃、左前身頃3)に皺が発生することがある。この皺は、マチ5の上下に明きを作ることにより皺発生を防止できる。
また上衣と下衣1の二部式にしているので、特に、上記のように両前身頃にマチを架け渡してあっても、それを穿くという操作が容易である。つまり、スカート感覚で穿くことができるので着付けが簡便である。
本考案では上衣と下衣の二部式としていることにより、和服の着付を困難にしている一つの要因である、いわゆる御端折り処理が不要とすることが可能であり、着付が非常に簡便になる。無論、身長によっては下衣の丈の調整が必要になる場合もあるが、このような場合でも、スカートの丈の調整と同様に同じ感覚で行うことができるので、洋服に慣れている近年の着用者には好ましい。
つまり、着衣者の身長の高低差に合わせて調整しやすい。
本考案の二部式の上衣には紐をつけることができるが、かくすることにより、襟合わせを調整できる、さらに、帯を別に締めることもできるが、この帯の代わりにすることもできる。もちろん結び方は、前結びやたらすような洋風の結び方にしてファッションを個人で楽しむことができる。
本考案の下衣の斜視図。 本考案の下衣を重ね折りした上面図着。 本考案の下衣の着付図。 本考案の上衣の上面図である。 本考案の上衣・下衣の両方の着付完了図。 本考案の下衣を着付けた断面図。
本考案を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。本考案の和服は和服の帯を装着する腰部で二分割され、図1に示すように下衣1は、二分割の和服の腰部を含む二部式和服の下衣部分である。そして、下衣1は、その右前身頃の右褄にマチ5がつけられ、適宜に縫着される。そしてマチ5の一方の端は、左前身頃3の略、左衽4の端の位置、すなわち、左衽4と左前身頃の接合線まで伸びていて、マチ5は適宜に縫着される。マチ5は、このように左褄7までは一定の明きを設けて接合されることが肝要である。左衽は、両前身頃を重ね合わせ、左前身頃共に着物の上前を形成するので、マチ5を左褄7までは一定の明きを設けて接合すると、明きの部分は左衽に相当し、重ね合わせが容易で、かつ重ね合わせ部分がより少なく、見た目がきれいにできるので有利である。このことは後記の図6で再度説明する。
マチ5の上下は、裾8まで、また紐9.10の位置まで明きを開けている。従って、マチ5の縦長さは、下衣1の裾までの縦長さよりは短くなる。
それぞれの材料は通常の和服の布材料とすることができる。
衽4の長さを除外して、後身頃10、左右の前身頃2,3及びマチ5からなる着物の幅長さ(環状体)としては、着用者のウエスト幅だけあればよいのだが、通常はそれより所定長さ分長くするのが通常である。右衽(図示せず)は付けても付けなくとも良い。
図2は、下衣1を二折りにした上面図である。マチ5が、左褄6には直接縫着される一方で、おくみ(衽)4を残して左前身頃に縫着されていることが判る。もちろん、可能ならば、全体を一つの反物の裁断により作成することもできる。
さらに、マチ5の上下には、所定幅で明きがあることもわかる。なお、右前身頃の裾15は、下衣の略中央部から右褄6に向かって斜めである。
そして本考案の下衣の着用、着付けに当たっては、まず、下衣1を穿いた後、右褄6で接続している右前身頃3とマチ4とを適宜に折り返して、着用者の胴体に巻付ける。この折り返し部分は、衽4に重なり外部には見えないのが通常である。それゆえ、適宜に折り返すことができる。
すなわち、着付け後の下衣の断面図を示す図6のように、着用者は下衣1をスカート状に穿いた後、右前身頃2の端の右褄6に一方の端を縫着されたマチ5は、右前身頃2と共に着用者の胴体に巻付けられる。
ついで、マチ5は図6のように折り返えされ、左衽4の端に縫着されたマチ5の一方と左前身頃3が胴回りで重ね合わさされる。この図6からわかるように、マチ5の幅は、両身頃の重ね合わせの位置、つまり両褄6,7の位置等により、着易いように適宜に変更することができる。
着物としては、体格等により相違はあるものの、衽幅などある程度は一定とされるところがあるが、本考案では特にそれに拘らず、適宜の寸法とすることができる。要は、着用後の動作時に、両前身頃が開いても下着等が見えるのがガードされればよい。
繰り返すが、図6のように右前身頃3とマチ5とを適宜に折り返して、着用者の胴に巻付けた後、衽4を重ねて和服の下衣の着付けが完了する。
この際には、右前身頃2の右褄6にマチ5が直接縫着される構成であって、特に空きがないので、前記の折り返しが最少となり、さらにまた、重ね合わせの際に余計な右前身頃部分がはみ出ることがないので、着付けが容易である。
マチ5の上下に、特に裾8から所定長さの明きが開けてあるので、歩行等の動作が軽快となる。さらに下衣11の上辺9までの明きも含めて、マチ5の上下の明きは、着用後のマチ5の捻じれ防止に役に立つので有用である。
すなわち、和服を着付ける際には、両前身頃2,3を重ねて着付けるわけであるが、下前の裾(内側の裾)が外から見えないように、一定の力で右前身頃2を引き上げつつ、重ね合わせて着付けることが多い。このようにすることで、右前身頃2の裾が上がって、一定幅でもって表裾8に隠れるからであり、また着付け後の動作の間に着付けが緩んでも裏裾が見えることが少なくなる。和服ではこのような状態が所謂、作法とされる。
しかるに、右前身頃2をより強く引き上げると左右の前身頃間2,3に力の不均衡が働いて、マチ5にねじれが生じ上前身頃(表前身頃、左前身頃3)に皺が発生することがある。この皺は、マチ5の上下に明きを作ることによりその発生を防止することが可能である。
身頃の裾15が斜めになっているのも、右前身頃2の裾が上がって、一定幅でもって表裾8に隠れるからであり、また着付け後の動作の間に着付けが緩んでも裏裾が見えることが少なくなることに寄与する。
着付の実際には、下衣の着付の後、左右の紐10,11を適宜に結んで完了となる(図3、図5)。
図3に示されるように、重ね合わせた両前身頃2,3が開いても、マチ5がガードしているので着物内部が除くことがない。
次いで、上衣13を着る(図4)。もちろん上衣は、図4に示される形態の物に限らないが、和服であるので上衣の衽で重ねて着て常法により帯締め(図示せず)等で上下合わせて和服とするのが通常である(図5)。本考案では上衣13は、和服とするに適宜の構造とすることができる。場合によっては、上衣13は洋服形状の上着とすることも可能である。
なお、図5で、紐10,11、14の上に帯を締めれば図3の態様になる。
本考案では上下に二分割の和服であるので、いわゆるお端折りをすることがないので便利である。もちろん丈の長さが着用者よりも長い場合もあり得るが、このようなときには、スカート丈長さの調整と同様にして下衣1の丈を調節すればよく、洋服に慣れた着用者ならば何の問題もない。
上衣13には紐14をつけることができるが、かくすることにより、襟合わせを調整できる、さらに、帯(図示せず)を別に締めることもできるが、この帯の代わりにすることもできる。もちろん結び方は、前結びや、たらすような洋風の結び方にしてファッションを個人で楽しむことができる。
1 和服下衣
2 右前身頃
3 左前身頃
4 左衽(おくみ)
5 マチ(襠)
6 右褄
7 左褄
8 左前身頃の裾
9 下衣上辺
10 右紐
11 左紐
12 後身頃
13 和服上衣
14 上衣紐
15 右前身頃の裾

Claims (4)

  1. 腰部で上衣と下衣に二分割した和服であって、腰部を含む下衣にはマチ(襠)を付け、該マチは、縦長さは和服腰部から裾上までで、幅は右前身頃の右褄近傍から左前身頃に向かって左おくみ(衽)の左前身頃との接合端付近までの略方形であるマチを両前身頃に架け渡すことにより筒状部を形成してなる、該下衣をスカートのように穿ける和服。
  2. マチの縦長さが少なくとも上下の何れかに裾に対して明きを開ける請求項1の和服。
  3. 腰部で上衣と下衣に二分割した和服であって、腰部を含む下衣にはマチ(襠)を付け、該マチは、縦長さは和服腰部から裾上までで、幅は右前身頃の右褄近傍から左前身頃に向かって左おくみ(衽)の左前身頃との接合端までの略方形のマチを両前身頃に架け渡すことにより筒状部を形成してなる、該下衣をスカート感覚で穿き、当該マチは折り返して、前記衽部分で重ね合わせて着付けをすることからなる、和服の着付け方法。
  4. 着付ける際は、右前身頃は左前身頃よりも上方に、より強く引き付けて着付ける請求項3の和服の着付け方法。
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