JP3173054B2 - 金属材料の表面処理方法 - Google Patents

金属材料の表面処理方法

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JP3173054B2 JP22478691A JP22478691A JP3173054B2 JP 3173054 B2 JP3173054 B2 JP 3173054B2 JP 22478691 A JP22478691 A JP 22478691A JP 22478691 A JP22478691 A JP 22478691A JP 3173054 B2 JP3173054 B2 JP 3173054B2
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    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型、治工具類および
機械部品等に用いられる金属材料の表面に700℃以下
の低温において鉄窒化物(以下Fe−Nとする)を含ま
ない窒化物または炭窒化物層を簡易に形成せしめる表面
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属材料(以下被処理材とする)の表面
にクロム(Cr)やチタン(Ti)等の窒化物または炭
窒化物から成る表面層を形成すると、被処理材の耐摩耗
性、耐焼付性、耐酸化性、耐食性などの諸性質が改善さ
れることはよく知られている。この表面層を形成する方
法について、近年多くの提案がなされている。例えば、
Cr、バナジウム(V)またはTiのハロゲン化物など
を利用してプラズマCVD(化学的気相蒸着法)などに
より被処理材表面にCr、VまたはTi等の窒化物また
は炭窒化物から成る表面層を形成しようとする方法が提
案されている(例えば、特開昭55−65357号、特
開昭55−164072号)。これらの方法では、鉄の
Ac1 変態点である約700℃以下の温度域で処理する
ため、被処理材の母材に熱による歪みを与えることなく
表面層を形成することができるものの、形成された表面
層のつきまわり性や密着性が良好なものを得ることは難
しい。さらに、これらの方法で用いられる表面層の形成
原料である四塩化チタン(TiCl4 )等の金属ハロゲ
ン化物は、高純度なものが必要で、しかも高価である。
また、該金属ハロゲン化物は、極めて反応性が高く、反
応器や配管を腐食させる等の問題がある外、毒性もあ
り、取扱が厄介であった。そのため、処理工程が複雑に
なり、装置が高価なものとなった。また、水素中、ある
いは減圧中で実施しなければならないので能率も悪かっ
た。
【0003】また、プラズマを用いない通常の熱CVD
においても、タングステン(W)の炭化物あるいは窒化
物の被覆層を350〜700℃で形成する低温CVD法
が提案されている。(N. . Archer ;Wear4
8,(1979)P.237)
【0004】この方法は、六弗化タングステン(W
6 )と水素(H2 )と炭化水素とArとを反応容器に
導入し、前記温度で反応させ、被処理材表面に炭化タン
グステン(W3 C、W2 C)を形成したり、WF6 とH
2 とアンモニア(NH3 )とArとを反応させて被処理
材表面に窒化タングステン(W2 N)を形成するもので
ある。
【0005】この方法は、WF6 を用いるので、腐食
性、毒性のため取扱が厄介であり、またH2 を用いるの
で、炉の開閉も自由でなく、被処理材の出し入れは能率
の悪いものであった。さらには、W以外の元素では工業
的に見て有用な被覆層が得られていない。
【0006】一方、流動層式炉を用いたCVD法による
表面処理方法(特開昭61−243178)が提案され
ている。この発明と本発明とでは、構成および効果が全
く異なっている。前者の発明は、流動層(又は流動床と
呼ぶ)として不活性な粒状物質(通常アルミナ等表面層
形成反応に直接関与しない物質)を用い、表面層形成原
料として、金属ハロゲン化物を使用し、この金属ハロゲ
ン化物を不活性ガスと混合し、流動層直下に設置された
分散板(又は金属拡散板と呼ぶ)の下部より流動層内に
導入し、分散板を通さずに直接、流動層内に供給された
アンモニア等の反応ガスと混合、反応させることにより
流動層に埋設された被処理材表面上に窒化物等を形成す
ることを特徴とする方法である。
【0007】この方法は、流動層そのものは、不活性で
あって、表面層形成反応に直接化学的に作用せず、中立
であり、単なる熱媒体としての役割しか持っていない。
そのため、反応そのものは通常の知られたCVD反応と
本質的には同一のものであり、それらの特徴を備えたも
のとなっている。
【0008】例えば、金属ハロゲン化物は分散板下部よ
り流動層内に導入されるため、金属ハロゲン化物のガス
が分散板上部にある流動層内に入った途端、反応ガスと
反応が開始され、流動層を構成する不活性粒状物質の表
面上に窒化物等が堆積してしまう。そのため、金属ハロ
ゲン化物の消費が激しく、被処理材表面に到達する金属
ハロゲン化物のガスの不足をもたらす。また、不活性粒
状物質の表面に窒化物等が形成されると、不活性粒状物
質同士の粘着性が増し、流動状態が不良になりやすい。
さらに、流動層下部から上部に向かって著しい金属ハロ
ゲン化物のガスの濃度差が生じ、流動層内で均一な層厚
さを得るのが困難である。また、腐食性の強い金属ハロ
ゲン化物を分散板を通過させるため分散板を腐食させ、
分散板の寿命を縮める等の問題がある。この腐食を避け
るため、NH3 等の反応ガスと同様、分散板を通さず直
接流動層にパイプ等で導入する方式を採用しても、上記
の流動層内の均一な層厚さを得ることがさらに難しくな
る。
【0009】したがって、不活性粒状物質と金属ハロゲ
ン化物を使用する前記発明(特開昭61−24317
8)では、工業上実用的な表面層形成方法とは成り難
い。
【0010】また、本発明者らは上記表面処理法の欠点
を解決すべく、650℃以下の低温で被処理材である鉄
または鉄合金材料の表面にCr、VまたはTi等の窒化
物あるいは炭窒化物から成る表面層を形成せしめること
を特徴とする表面処理法に関する発明を行い、出願した
(特開昭63−128164号)。これは、被処理材を
窒素(N)含有ガス等により流動化させたアルミナ等の
耐化物粉末とCr、VまたはTiを含む材料とハロゲン
化アンモニウム塩または金属ハロゲン化物の一方または
双方からなる処理剤中に装入せしめて650℃以下にお
いて加熱処理し、被処理材の表面にCr、VまたはTi
とFeとからなる窒化物あるいは炭窒化物から成る表面
層を形成せしめることを特徴とする表面処理方法であっ
た。しかし、この処理法において、N量が多い場合には
窒化が激しいため、窒化物層の下層に脆いFe−N層や
拡散層が形成されるので、母材の靭性を著しく低下させ
る等の問題があった。またその層中にFe−Nが多量に
存在していることから、硬さが低く耐摩耗性に劣り、耐
食性等の性質にも劣っている等の問題もあった。そのた
め、窒化反応を制御してFe−Nを含まない窒化物を形
成する処理方法の開発が望まれていたが、700℃以下
の低温では実用的な厚さのFe−Nを含まない窒化物層
を形成させることはできなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解消するため、形成層を得るための活性剤とN
含有ガスを適量調整することにより、きわめて簡単な装
置で、能率よく、低温での加熱処理により、母材に歪み
を発生させることなく、被処理材に母材との密着性の優
れたFe−Nを含まないCr、VまたはTi等の1種ま
たは2種以上の窒化物または炭窒化物から成る表面層を
形成する方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】〔第1発明の構成〕本第
1発明(請求項1に記載の発明)の金属材料の表面処理
方法は、アルミナ等の耐火物粉末と窒化物または炭化物
形成金属粉末またはこれらの合金粉末から選ばれた1種
以上とからなる処理剤を流動層式炉中に配置し、不活性
ガスを導入して該処理剤を流動化させた流動層中に金属
材料を配置するとともに、該流動層中に処理剤全量に対
し0.001〜5重量%/時間の活性剤であるハロゲン
化アンモニウム塩を随時供給することに650℃以下に
おいて金属材料の表面に鉄窒化物をほとんど含まない窒
化物または炭化物形成金属の1種以上の窒化物または炭
窒化物層を形成することを特徴とする。
【0013】〔第2発明の構成〕本第2発明(請求項2
に記載の発明)の金属材料の表面処理方法は、アルミナ
等の耐火物粉末と窒化物または炭化物形成金属粉末また
はこれらの合金粉末から選ばれた1種以上とからなる処
理剤を流動層式炉中に配置し、不活性ガスを導入して該
処理剤を流動化させた流動層中に金属材料を配置すると
もに、該流動層中に処理剤全量に対し0.001〜5重
量%/時間の活性剤であるハロゲン化物とハロゲン化
物に対し5〜1000モル%の窒素含有ガスを供給する
ことにより、650℃以下において金属材料の表面に鉄
窒化物をほとんど含まない窒化物または炭化物形成金属
の1種以上の窒化物または炭窒化物層を形成することを
特徴とする。
【0014】
【作用】〔第1発明の作用〕 本第1発明によれば650℃以下という低温において被
処理材が鉄鋼の場合でもFe−Nをほとんど含まない窒
化物層を形成することができる。該窒化物層が形成され
る際の反応は明確ではないが、次のようであると推定さ
れる。
【0015】本第1発明において、炉外から随時供給す
るハロゲン化アンモニウム塩は炉内高温部でハロゲン化
水素とアンモニア(NH3 )に分解する。このハロゲン
化水素は流動層を構成している窒化物形成金属と反応し
該金属のハロゲン化物を生成する。この金属ハロゲン化
物は前記アンモニアと反応し、該金属窒化物を生成し、
これが被処理材表面に析出し層を形成するものと考えら
れる。
【0016】この窒化物層を形成させる際にハロゲン化
アンモニウム塩の量を処理剤全量に対し、0.001〜
5重量%/時間に制御すると650℃という低温におい
ても従来考えられなかったような厚い窒化物層を形成で
きるのである。
【0017】本第2発明の表面処理方法は活性剤である
ハロゲン化物の供給量を処理剤全量に対し、0.001
〜5重量%/時間に制御し、かつ、窒化物の形成に寄与
するN含有ガスをハロゲン化物に対し5〜1000モル
%の範囲に制御して供給することにより650℃以下と
いう低温において鉄鋼を用いた場合でもFe−Nを含ま
ない母剤の靭性低下の少ない、耐摩耗性、耐食性、耐酸
化性に優れた厚い窒化物等を形成することができる。こ
こで、N含有ガスの量をハロゲン化物に対して5〜10
00モル%に選んだのは、5モル%以下では窒化物層等
の形成速度が著しく低下すること、また鉄鋼を用いた場
合には1000モル%以上では形成層の下層に脆いFe
−N層や拡散層が形成されるため、母剤の靭性を著しく
低下することや、さらに炭化物等の形成金属またはその
合金粉そのものの窒化を促進し、処理剤の劣化、すなわ
ち層形成速度の著しい低下をもたらす等の問題が生じる
ためである。窒化物層が形成される際の反応はN源を炉
外からN含有ガスという形で供給する点以外は実施例1
と同様の反応によって行われる。
【0018】本第1発明によれば650℃以下という低
温において鉄鋼の場合でもFe−Nをほとんど含まない
窒化物形成金属のみからなる窒化物層を形成することが
できる。さらにFe−N含まないため、母材の靭性低下
が少ない。
【0019】本第1発明の方法は前記の如く窒化物を形
成するN源を炉外から供給せず、炉内においてハロゲン
化アンモニウム塩の分解によって生ずるNH3 を利用す
る点に特徴がある。また、窒化物を形成する金属を炉外
から金属ハロゲンとして供給するのではなく、流動層中
に金属粉として浮遊させておくことも大きな特徴の一つ
である。したがって、本第1発明の方法では腐食性の強
い金属ハロゲンを炉外より供給する必要がないから装置
が極めて簡易となる。また、窒化物形成金属が流動層内
に均一に分散しており、ハロゲン化アンモニウム塩の炉
内での分解によって生じたハロゲン化水素との反応によ
って生ずる金属ハロゲン化物が流動層内に均一に発生
し、形成される窒化物層の厚さが均一になる大きな利点
を有する。
【0020】また、N発生量が少ないので、処理剤(不
活性粒状物質、窒化物等の形成金属)への窒化物等の形
成によるトラブルが少ない。
【0021】また、低温で被処理材を加熱するため、材
料の母材に歪みが発生しにくい。更に低温処理による操
作性が良好であり、多大のエネルギーを必要としない。
【0022】本第1発明による方法は、活性剤としての
ハロゲン化アンモニウム塩を、表面処理工程中におい
て、外部より随時流動層中に供給するので連続的に表面
処理を続けることができる。また、活性剤を少量ずつ添
加できるので、流動層より廃出されるハロゲンガスの量
が少なく、廃ガス処理設備を小型簡易なものにし得る。
このハロゲン化アンモニウム塩は、極めて低価格であ
る。また、長期にわたり処理剤の交換が不要であり、C
r、Ti、V等高価な窒化物または炭化物形成金属の使
用量を少なくすることができる。
【0023】また、ここで使用される窒化物または炭化
物形成金属は、純金属のみならず、安価な合金粉を使用
でき、金属ハロゲン化物等に比べ低コストである。これ
らの点は、低いランニングコストの条件となり、工業上
も有利な点である。
【0024】(第2発明の効果)本第2発明の大きな特
徴は前記N含有ガスの供給量が従来の金属ハロゲン化
物、N含有ガスを用いる化学蒸着法等による窒化物形成
処理に比し、著しく少ない点にある。したがって、窒化
物等の形成金属の窒化を低減でき、処理剤の劣化を大幅
に遅らせることができる。他の特徴、形成層の厚さの均
一性、装置が簡易であること、連続処理が可能であるこ
と等の効果は第1発明と同様なので記載を省略する。
【0025】
【実施例】
(第1発明の具体例)次に、上記第1発明をさらに具体
化した具体例について説明する。
【0026】本具体例において、被処理材は金属材料で
あればよく、鉄、銅、ニッケルやそれらの合金等を使用
することができる。活性剤であるハロゲン化アンモニウ
ム塩にはNH4 Cl、NH4 Br、NH4 F、NH
4 I、NH4 BF4 等がある。活性剤の添加量は充分な
厚さの表面処理層を得るためには、1時間当たり、耐火
物粉末と金属粉末の合計全量に対し、0.001〜5重
量%であることが望ましい。0.001%以下でも層は
形成されるが、その厚さが薄くなるため使用条件によっ
ては層形成の効果を発揮できないことがある。5%以上
になると被処理材の腐食が激しく窒化物等の層の剥離が
生じる。活性剤は必要に応じて随時添加すればよく、例
えば10秒〜4時間の間の適当な間隔で定期的に又は不
定期的に上記の量を添加する。
【0027】活性剤の添加は、例えば、図1に示すよう
な添加装置を用いて行う。この装置は、例えば図2、図
3に示すように、活性剤供給用管6と数個の活性剤ガス
噴出用の管7とから成る。そして、この装置は流動層4
内に被処理材3の下部に配置する。複数のガス噴出管7
は、ガスの流れを均一にするため互いに一定の角度をも
たせる。管6および管7の同一平面で、かつ、流動化ガ
スの流れに対して「垂直な断面積の合計」の、「流動層
の垂直断面積」に対する割合があまり大きいと均一な流
動状態が維持されなくなる。この範囲内では管7の直径
を大きく、または管7の数を多くできる。管6および管
7の断面形状は円、楕円でも角状でもよい。管7の長さ
はできるだけ流動層の中心位置に対し点対象に選ぶこと
が望ましい。この管7の下面には活性剤噴出用の多数の
小孔を設ける。孔の数、径、分布は流動層内でのガスの
均一性が維持されるように決定される。例えば、活性剤
ガスの濃度が流動層断面で均一になるように活性剤供給
用管に近い部分の孔の径および孔の数を該管に遠い部分
よりも小さく、かつ、少なくするとよい。活性剤供給用
管の端部は炉外にあり、活性剤保持用ホッパー8が設け
られている。ここに蓄えられた活性剤のペレット等10
は棒9によりプッシュされ活性剤供給管6を落下する。
活性剤は昇華・蒸発温度以上の部分に達すると昇華・蒸
発する。該管は密閉されており、活性剤ガスの外部への
流出および外気の侵入を防止する。送給された活性剤が
供給用管の高温度域に達すると活性剤ガスは活性剤の昇
華・蒸発による体積膨張により活性剤ガス噴出用管7の
下面に設けられた活性剤ガス噴出用小孔71から排出さ
れる。この場合、ガスの流出を容易にするために管6に
不活性ガス等のガスを送入してもよい。また、活性剤供
給用管6の炉外にある部分にヒーターをつけてプッシュ
されてきた活性剤のペレット等を炉本体に装入される前
にガス化してもよい。処理の最中あるいは処理が終わっ
て次の処理に移る際に添加する場合には、添加すると直
ちにハロゲン化物がガス化するので、その粒度にそれほ
どの限定はなくペレット状で添加してもよい。
【0028】処理剤として用いる耐火物粉末は被処理材
の構成金属と反応しない不活性なものであり、アルミナ
(Al2 3 )、酸化ケイ素(SiO2 )、酸化チタン
(TiO2 )、ジルコニア(ZrO2 )等通常の熱処理
で用いられるものでよい。しかして、これら耐火物は1
種または2種以上で使用する。
【0029】窒化物または炭化物形成金属とは元素周期
律表のIVa族のTi、Zr、Hf、Va族のV、N
b、Ta、VIa族のCr、Mo、WならびにMnのよ
うにNまたは炭素と結合して窒化物または炭化物を形成
しやすい金属をいう。その合金としてはFe−Cr、F
e−V、またはFe−Ti等の合金鉄等がある。これら
金属または合金は、1種または2種以上で用いる。処理
剤中の金属または合金の量は1〜100重量%が望まし
い。1重量%より少ないと層の厚さが薄くなって好まし
くない。650℃以下という低温では金属等が集まって
固化することがほとんどないので100重量%でもよ
い。
【0030】耐火物粉末とCr、V、Ti等またはこれ
らを含む金属粉末の粒度は、いずれも60メッシュから
350メッシュの範囲のものが好ましい。60メッシュ
より粗いと、処理剤を流動化させるために多量の流動化
ガスを必要とする。また60メッシュより粗いと流動化
ガスの流速が大きくなりすぎるため、発生したハロゲン
化物のガスの流動層内の滞留時間が短くなり、ハロゲン
化物のガスを流動層内に存在させるに要する活性剤の量
を多く必要とする。また、あまり流速が大になるとハロ
ゲン化物ガスが被処理材と充分に反応する時間なく排出
され、層形成が進まなくなる。逆に350メッシュより
細かくなると、粉末が浮遊しやすくなり、取り扱いが困
難になるので、同様に好ましくない。
【0031】本表面処理方法において用いる流動層式炉
は、一般に乾燥、焼却、還元等の目的で通常使用されて
いる流動層式炉でよい。例えば図1に示すように炉本体
1の下部に流動化ガスの導入口11が開口しており、炉
内の導入口側にガス分散板12が設けられたものであ
る。そして、炉上部にはガス排出口51を有する蓋5が
装着されている。また、炉本体と上記蓋とが一体となっ
た構造で、該炉本体に活性剤ガス噴出用管等や被処理材
を出し入れするための開閉自在の扉を設けた炉でもよ
い。
【0032】上記加熱工程は、熱媒体である流動層を加
熱することにより行う。加熱の具体的手段は、図1のよ
うに流動層を含む流動層式炉1を電気炉等の外部加熱器
2内に装入して、外部から流動層を加熱する方式、ある
いは流動層式炉内に設けられた加熱器により、直接流動
層を加熱する方式のいずれでもよい。
【0033】以上のような加熱処理の加熱温度は650
以下とする。650℃以下の温度域で処理することに
より被処理材の母材が歪みを受けにくくなる。また、そ
の下限温度としては400℃とするのが望ましい。40
0℃より低温で加熱処理を施した場合、表面層の形成速
度は非常に遅い。例えばダイス鋼や構造用鋼の場合に
は、焼戻し温度の500〜650℃が望ましい。
【0034】本表面処理方法により形成される表面層は
Fe−Nを含まないCr、VまたはTi等の窒化物また
は炭窒化物層から構成されるため極めて硬く耐摩耗性に
優れ、また耐食性あるいは耐酸化性に優れている。加熱
時間が長くなれば該表面層の厚さが増加する。処理時間
は所望とする表面層の厚さにより定まるが、通常1〜1
00時間の範囲で選ばれる。
【0035】また、形成する被覆層の厚さは0.1〜2
0μm程度で用いる。
【0036】流動化ガスとしては、Ar等の不活性ガス
を使用する。
【0037】なお、条件によっては、処理剤粉末が流動
化ガス導入口に詰まって正常な流動化が阻害されること
があり、これを防止するため、ガス導入口と処理剤粉末
との間に粗粒(粒度5×20メッシュ)のアルミナ等の
耐火物を置いてもよい。
【0038】(第2発明の具体例)本具体例で層形成の
ために使用する活性剤であるハロゲン化物としてHF、
HCl、HI等のハロゲン化水素、NH4 Cl、NH4
Br、NH4 F、NH4 I、NH4 BF4 等のハロゲン
化アンモニウム塩、NaCl、KCl、KBF4 、Na
BF4 等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属のハロ
ゲン化物がある。活性剤の添加量は第1発明と同様1時
間当たり、耐火物粉末と金属粉末の合計全量に対し0.
001〜5重量%であることが望ましい。ハロゲン化物
は固体の状態で、あるいはガス状で供給する。固体状で
供給する場合は第1発明のその他の発明の説明で記載し
たと同様の方法で供給すればよい。またガス状で供給す
る場合は図8に示した活性剤導入管13より供給する。
【0039】また、炭窒化物または窒化物層を形成する
ためにN含有ガスを使用する。このガスはアンモニア等
の窒化用ガスあるいはこれらとメタンやプロパン等の浸
炭用ガスと混合したガスあるいはこれらとAr等の不活
性ガスとの混合ガスからなる。なお、流動化ガス中に水
素を少量添加してもよい。またガスの純度は普通純度の
ものでよい。
【0040】該N含有ガスの供給量は前記ハロゲン化物
に対し5〜1000モル%であることが望ましい。5%
より少ないと窒化物層の形成速度が遅くなり、また10
00モル%より多くなると窒化が激しくなり、鉄鋼を用
いた場合には形成層の下層に脆いFe−N層が形成され
たり、母材である金属材料にまでNが拡散してしまい母
材の靱性をそこなうようになり好ましくない。また、処
理剤寿命も短い。N含有ガスは活性剤導入管13より間
けつ的にまたは連続的に供給するが、流動化ガス導入口
11より連続的に供給してもよい。前記N含有ガスの供
給量は従来の化学蒸着法等に比べ著しく少なく、装置も
簡易になって操作も極めて容易となる。
【0041】他の処理条件は前記第1発明の具体例に記
載した通りであるので記載を省略する。
【0042】以下本発明の実施例を説明する。
【0043】本発明はその要旨を越えない限り、これら
実施例により何等限定されるものではない。
【0044】(実施例1)図1に示す流動層式炉を用い
て、本発明の窒化物形成処理を行った。流動層式炉は、
炉本体1の下部に、流動化用N2 ガスのガス供給通路1
1が開口し、開口部の直上に、炉内を二つに仕切るガス
分散板12が設けられている。炉本体1の頂部には、取
り外し自在の蓋5がかぶせられ、蓋5の一部には、廃ガ
スをトラップするスクラバーに結合したガス排出通路5
1が開口している。
【0045】炉本体1の外周には、加熱器2が設置され
ている。また、炉本体1は、耐熱鋼製であり、かつ形状
は直径60mm×高さ800mmの円柱形状である。
上記流動層式炉のガス分散板12上には、処理剤粉末1
kgを置いた。その処理剤中の各成分の配合割合は、6
0重量%のアルミナ粉末(80〜100メッシュ)、4
0重量%の金属Cr粉末(100〜200メッシュ)で
あった。ついで、流動化ガスとしてN2 ガスを圧力1.
5kg/cm2 、流速140cm/分で上記ガス供給通
路11より炉本体1内に送入した。これにより、処理剤
粉末は流動化し、流動層4が形成された。この流動層内
の下部には、ガス分散板上部に図2、図3に示したよう
な、8本の活性剤ガス噴出用管7が活性剤供給用管6と
接続して設けられている。活性剤の供給用管6の内径は
9mmであり、活性剤ガス噴出用管7の内径は3mmで
ある。また、それぞれのガス噴出用管7の下面には直径
0.5mmのガス噴出用小孔71が3ケ所に開けられて
いる。
【0046】次に、被処理材(工業用純鉄、炭素鋼JI
SS45C、高速度工具鋼JISSKH51、直径7m
m×高さ50mm)3を3個、流動層のほぼ中心部に蓋
内部の支持具を介して吊り下げた。次いで炉本体頂部の
蓋5をし、密閉した後、流動層を570℃に加熱した。
【0047】次に、活性剤としてのペレット状塩化アン
モニウム(平均重量0.1g/個)10を活性剤保持用
ホッパー8の上部から装入し、上端を密閉後、棒9によ
って、活性剤供給用管内に1時間に平均20個の割合で
プッシュして落下させた。この塩化アンモニウムのペレ
ット20個の量は処理剤全量の0.2重量%に相当す
る。6時間の処理を行った後、蓋をはずして被処理材を
炉外へ取り出し、油冷した。また、上記と同様にして5
0時間の処理も行った。このようにして得られた被処理
材の表面を目視したところいずれにも処理剤の付着、色
むら等は認められず、平滑であった。そして、その断面
を顕微鏡で観察したところ表1に示す厚さの被覆層が均
一に形成されていることが認められた。なお図4に50
時間処理した工業用純鉄、図5にS45Cの断面の金属
組織を示す。この層をX線回析で分析したところ、クロ
ム窒化物(CrN)層であることが確認された。この試
料の断面について、X線マイクロアナライザーによる線
分析を行った結果、図6に示すように被覆層中に約80
重量%のCrが認められ、鉄はほとんど認められなかっ
た。
【0048】このように1時間あたり約0.2%の活性
剤を随時添加することによって被処理材を活性剤によっ
て腐食させることなく、かつ、実用的な厚さのクロム窒
化物を低温で形成することができた。
【0049】
【表1】
【0050】(実施例2)流動化ガスとしてArガスを
用いた以外は実施例1と同一の条件で50時間の窒化物
形成処理を行った。
【0051】被処理剤である工業用純鉄、S45C、S
KH51の表面にそれぞれ約8μmの厚さの被覆層が形
成されていることが認められた。この層をX線回析で分
析したところクロム窒化物(CrN)層であることが確
認された。
【0052】このように塩化アンモニウムのように活性
剤がN含有ガスを発生する場合、流動化ガスにArガス
のような不活性ガスを用いても被処理材表面に窒化物層
を形成することができる。
【0053】(実施例3)流動層を700℃に加熱し、
活性剤としてのペレット状塩化アンモニウム(平均重量
0.1g/個)を活性剤供給用管内に1時間に平均10
0個(処理剤全量の1.0重量%に相当)の割合で落下
させた以外は実施例1と同一の条件で6時間の窒化物被
覆処理を行った。
【0054】被処理材であるS45Cの表面にはその断
面を図7に示したように内層と外層とからなる2層の被
覆層が形成された。この断面をX線マイクロアナライザ
ーによって線分析を行った結果は図8に示すように内層
が鉄とCrの炭化物、外層がCrの窒化物層であること
が確かめられた。なお、外層のCrの窒化物層は、わず
かではあるが炭素を含んでいる。
【0055】このことにより炭素を含む被処理材へ本発
明の窒化物処理を行うと内層に炭化物層、外層に窒化物
層の2層が形成される。
【0056】(実施例4)活性剤として塩化水素(HC
l)、窒化物を形成できるガスとして、アンモニアガス
(NH3 )を用いて図9に示す流動層式炉により、本発
明の窒化物形成処理を行った。該流動層式炉は、図1の
流動層式炉の活性剤保持用ホッパー8の代わりにHCl
と窒化物形成用ガスを導入するための活性剤導入管13
を設置した点が異なるが、他はほぼ同様な構成である。
【0057】処理剤の組成、量、流動化ガスの組成、流
量、被処理剤の種類、寸法等は実施例1と同様である。
炉を密閉した後、流動層を570℃に加熱した。
【0058】次に、活性剤としてのHClおよび窒化物
が形成できるガス(窒化物形成用ガス)としてのNH3
を活性剤導入管13より活性剤供給用管内6を通して混
合ガスの状態で流動層4に供給した。前記HClの供給
量は1時間当たり1.4g、NH3 の供給量は1時間当
たり0.65gであった。50時間の処理を行った後、
蓋をはずして被処理材を炉外へ取り出し、油冷した。被
処理材である工業用純鉄、S45C、SKH51の表面
にそれぞれ約8μmの厚さの被覆層が形成されているこ
とが認められた。この層をX線回析およびEPMAで分
析したところクロムの窒化物であるCrNであることが
確認された。
【0059】(実施例5)処理剤中の各成分の配合割合
を60重量%のアルミナ粉末(80〜100メッシ
ュ)、40重量%の金属Ti粉末(100メッシュ以
下)とした以外は実施例1と同一の条件で50時間の窒
化物形成処理を行なった。
【0060】被処理剤である工業用純鉄、S45C、S
KH51の表面にそれぞれ約1〜2μmの厚さの被覆層
が形成されていることが認められた。S45Cに形成さ
れた被覆層の断面の金属組織を図10に示す。この層を
X線回折およびX線マイクロアナライザーによって分析
したところチタンの窒化物である立方晶のTiNである
ことが確認された。
【0061】(実施例6)処理剤中の各成分の配合割合
を60重量%のアルミナ粉末(80〜100メッシ
ュ)、40重量%のFe−V合金粉末(100〜200
メッシュ、80重量%V)とした以外は実施例1と同一
の条件で50時間の窒化物形成処理を行なった。
【0062】被処理剤である工業用純鉄、S45C、S
KH51の表面にそれぞれ約1〜2μmの厚さの被覆層
が形成されていることが認められた。図11にSKH5
1に形成された被覆層断面の金属組織を示す。この層を
X線回折およびX線マイクロアナライザーによって分析
したところ、バナジウムの窒化物である立方晶のVNで
あることが確認された。
【0063】(実施例7)処理剤中の各成分の配合割合
を60重量%のアルミナ粉末(80〜100メッシ
ュ)、31重量%の金属Cr粉末(100〜200メッ
シュ)、9重量%の金属Ti粉末(100メッシュ以
下)とし、活性剤としてHClを流量15cc/min
(1.4g/hr)で、窒化物を形成できるガスとして
NH3 を流量30cc/min(1.3g/hr)で供
給し、処理時間を10時間とした以外は実施例1と同一
の条件で複合窒化物形成処理を行なった。
【0064】被処理剤である工業用純鉄、S45C、S
KH51の表面にそれぞれ約2μmの厚さの被覆層が形
成されていることが認められた。
【0065】図12にS45Cに形成された被覆層断面
の金属組織を示す。この層をX線マイクロアナライザー
によって分析したところCr、Ti、Nの組成は表2に
示す通りであった。
【0066】このように処理剤に複数の窒化物形成金属
の粉末を用いることで複合窒化物層を容易に形成でき
る。
【0067】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1において用いた装置の概略図
である。
【図2】図1の装置で用いた活性剤ガス噴出用管の上面
模式図である。
【図3】図2のI−I線断面図である。
【図4】実施例1において形成された表面層の断面の金
属組織を示す図である。
【図5】実施例1において形成された表面層の断面の金
属組織を示す図である。
【図6】実施例1において処理された鉄合金表面部のX
線マイクロアナライザー分析結果を示す線図である。
【図7】実施例3において形成された表面層断面の金属
組織を示す図である。
【図8】実施例3において処理された鉄合金表面部のX
線マイクロアナライザー分析結果を示す線図である。
【図9】本発明の実施例4において用いた装置の概略図
である。
【図10】実施例5において形成された表面層断面の金
属組織を示す図である。
【図11】実施例6において形成された表面層断面の金
属組織を示す図である。
【図12】実施例7において形成された表面層断面の金
属組織を示す図である。
【符号の説明】
1 炉本体 2 加熱器 3 被処理材 4 流動層 6 活性剤供給用管 7 活性剤ガス噴出用管 71 活性剤ガス噴出用小孔 8 活性剤保持用ホッパー 11 ガス供給通路 12 分散板
フロントページの続き 審査官 木村 孔一 (56)参考文献 特開 昭62−80258(JP,A) 特開 昭63−14856(JP,A) 特開 昭64−47844(JP,A) 特開 昭60−251274(JP,A) 特開 平2−70057(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 8/24,8/36,8/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナ等の耐火物粉末と窒化物または炭
    化物形成金属粉末またはこれらの合金粉末から選ばれた
    1種以上とからなる処理剤を流動層式炉中に配置し、不
    活性ガスを導入して該処理剤を流動化させた流動層中に
    金属材料を配置するとともに、該流動層中に処理剤全量
    に対し0.001〜5重量%/時間の活性剤であるハロ
    ゲン化アンモニウム塩を随時供給することにより650
    以下において金属材料の表面に前記ハロゲン化アンモ
    ニウム塩を構成する窒素を利用して鉄窒化物をほとんど
    含まない窒化物または炭化物形成金属の1種以上の窒化
    物または炭窒化物層を形成することを特徴とする金属材
    料の表面処理方法。
  2. 【請求項2】アルミナ等の耐火物粉末と窒化物または炭
    化物形成金属粉末またはこれらの合金粉末から選ばれた
    1種以上とからなる処理剤を流動層式炉中に配置し、不
    活性ガスを導入して該処理剤を流動化させた流動層中に
    金属材料を配置するとともに、該流動層中に処理剤全量
    に対し0.001〜5重量%/時間の活性剤であるハロ
    ゲン化物とハロゲン化物に対し5〜1000モル%の窒
    素含有ガスを供給することにより、650℃以下におい
    て金属材料の表面に鉄窒化物をほとんど含まない窒化物
    または炭化物形成金属の1種以上の窒化物または炭窒化
    物層を形成することを特徴とする金属材料の表面処理方
    法。
  3. 【請求項3】前記請求項2の金属材料の表面処理方法に
    おいて、ハロゲン化物がハロゲン化水素およびアルカリ
    金属またはアルカリ土類金属のハロゲン化物のうちの1
    種以上である金属材料の表面処理方法。
  4. 【請求項4】前記請求項1〜3のいずれかに記載の金属
    材料の表面処理方法において、処理温度が500℃以上
    650℃以下である金属材料の表面処理方法。
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