JP3172250U - 両面型燃料油販売装置 - Google Patents

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浩晶 河本
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Abstract

【課題】給油装置上に設置する販売装置において、貨幣補充を安全且つ短時間に行う燃料油販売装置を提供する。【解決手段】表示操作画面をそれぞれ備えるPOS端末機と、筐体43Aの表裏両面に開口する入金用の硬貨が1枚ずつ投入される硬貨投入口、出金用の硬貨が貯留される硬貨貯留部および筐体43Aの表裏両面の少なくともいずれか一方に開口して硬貨貯留部に補充する硬貨が複数枚一括して投入される硬貨補充口452を備える貨幣取扱機43とを給油部を備える給油装置上に設置する。【選択図】図9

Description

本考案は自動車用等の燃料油を販売する燃料油販売装置に関する。より詳しくは、表裏両面に給油部を備えた給油装置上に設置され、表裏両面の給油部に対応する両面型燃料油販売装置に関する。
近年、利用者自身が給油作業を行うセルフ給油方式の給油所が普及しつつある。このようなセルフ給油方式の給油所では、利用者の負担を軽減させるために給油装置の利用方法や、料金の精算を分かりやすく行うことが求められている。
そして、この精算方式も、現金、プリペイドカード等と多種多様であり、これらを纏めて処理するために販売時点情報管理方式(以下、POSシステムという)が導入されている。したがって、セルフ給油方式の給油所では、POS端末機と貨幣取扱機とからなる燃料油販売装置が給油装置とともに設置されている。
特許文献1には、各レーンに対応した給油装置をアイランド上にそれぞれ設け、当該アイランド上に各給油装置に対応する両面型燃料油販売装置を独立して設けることが提案されている。
しかしながら、近年、精算を給油装置により近い場所で行いたいという要求や、両面型燃料油販売装置の配置スペースの制約を解消したいという要求が高まり、図11に示すように、給油装置上に小型化した燃料油販売装置をそれぞれ設けた両面型給油販売装置が提案されている。
特開2009−199628号公報
ところで、このような燃料油販売装置においては、釣銭不足によって精算ができなくなることを回避するため、定期的な貨幣の補充作業を必要とする。そして、この貨幣の補充作業は、給油作業の一時的な中断を必要とするため、迅速性が要求される。
しかしながら、従来の貨幣の補充作業では、燃料油販売装置に設けられた扉を開け、または貨幣取扱機の機構部を引き出すなどして貨幣取扱機内へ直接的に貨幣を補充しており、多くの時間を要している。また、貨幣を補充する際に燃料油販売装置の扉を一時的に開けることは防犯の観点からも望ましいものではない。さらに、貨幣取扱機内に直接的に貨幣を補充するため、補充した金額を貨幣取扱機で正確に認識させることが困難になっている。
これらの問題を解決するため、燃料油販売装置の扉を開けずにまたは貨幣取扱機の機構部を引き出すことなく、貨幣を支払用の硬貨投入口や紙幣投入口から補充する補充作業も考え得るが、特に硬貨を1枚ずつ投入することは、補充作業の時間を増加させてしまう虞がある。
本考案は、上記事情に鑑み、給油装置上に設置する燃料油販売装置において、安全且つ短時間に貨幣補充を実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案による両面型燃料油販売装置は、自動車用等の燃料油を給油する給油部を表裏両面に備えた給油装置上に設置される両面型燃料油販売装置であって、表裏両面の給油部にそれぞれ対応する表示操作画面を有する表示操作部と、表示操作部に隣接した、表裏両面の給油部に対して共通の貨幣取扱部であって、筐体と、筐体の表裏両面に設けた入金用の硬貨が1枚ずつ投入される硬貨投入口と、出金用の硬貨が貯留される硬貨貯留部と、筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に開口して硬貨貯留部に補充する硬貨が複数枚一括して投入される硬貨補充口とを備えていることを特徴とする。ここで、本考案の両面型燃料油販売装置における「表裏両面の給油部に対して共通」とは、表裏両面の給油部の給油における貨幣の取扱に対して共通に用いられるという意味である。また、上記「筐体の表裏両面に設けた」とは、筐体の表裏両面のみに設けたものを意味するものではなく、筐体の表裏両面上の化粧板や、各種ベゼル等を含んで設けたものをも含む意味である。
また、本考案による両面型燃料油販売装置は、貨幣取扱部が、さらに出金用の紙幣が貯留される紙幣貯留部と、筐体の表裏両面に設けた入金用の紙幣を投入する紙幣投入口とを備え、紙幣投入口のうち、硬貨補充口と同じ面に設けられた紙幣投入口が、紙幣貯留部に補充する紙幣を投入するものであってもよい。ここで、本考案の両面型燃料油販売装置における「硬貨補充口と同じ面」とは、筐体の、硬貨補充口と同一の面を意味する。
また、本考案による両面型燃料油販売装置は、貨幣取扱部が、投入された入金用の硬貨および補充された硬貨の真贋と金種とを認識するとともに枚数を計数する硬貨認識計数部と、投入された入金用の紙幣および補充された紙幣の真贋と金種とを認識するとともに枚数を計数する紙幣認識計数部とを備えるものであってもよい。
また、本考案による両面型燃料油販売装置は、貨幣取扱部が、硬貨を補充するときのみに硬貨補充口を筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に開口させるシャッタを備えるものであってもよい。また、本考案による両面型燃料油販売装置は、貨幣取扱部が、シャッタの動作をロックする施錠手段を備えるものであってもよい。
また、本考案による両面型燃料油販売装置は、貨幣取扱部が、シャッタを筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に遮蔽または露出させるように、筐体に支持された開閉扉を備えるものであってもよい。また、本考案による両面型燃料油販売装置は、補充される硬貨を受け止めるとともに、硬貨補充口に導く、硬貨補充口に着脱自在の硬貨ガイドを備えるものであってもよい。また、本考案による両面型燃料油販売装置は、表示操作部が、表示操作画面を表示操作部の表裏両面にそれぞれ備えるものであり、表示操作画面のうち、硬貨補充口と同じ面側の表示操作画面が、貨幣補充の操作を表示するものであってもよい。ここで、本考案の両面型燃料油販売装置における「同じ面側」とは、貨幣補充の指示を受け付ける表示操作画面を備える表示操作部の面が、硬貨補充口を設けた貨幣取扱部の筐体の面と同じ側になることを意味する。
本考案の両面型燃料油販売装置によれば、表裏両面の給油部にそれぞれ対応する表示操作画面を備える表示操作部と、表示操作部に隣接した、表裏両面の給油部に対して共通の貨幣取扱部であって、筐体と、筐体の表裏両面に設けた入金用の硬貨が1枚ずつ投入される硬貨投入口と、出金用の硬貨が貯留される硬貨貯留部と、筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に開口して硬貨貯留部に補充する硬貨が複数枚一括して投入される硬貨補充口を備えたことにより、補充する硬貨を貨幣取扱部の表面または裏面から一括して投入できるため、安全且つ短時間に貨幣補充ができる。
また、本考案の両面型燃料油販売装置によれば、貨幣取扱部が、さらに出金用の紙幣が貯留される紙幣貯留部と、筐体の表裏両面に設けた入金用の紙幣を投入する紙幣投入口とを備え、紙幣投入口のうち、硬貨補充口と同じ面に設けられた紙幣投入口が、紙幣貯留部に補充する紙幣を投入するものであることにより、補充する硬貨および紙幣を貨幣取扱部の同じ面から一括して投入できるため、安全且つ短時間に貨幣補充ができる。
また、本考案の両面型燃料油販売装置によれば、貨幣取扱部が、投入された入金用の硬貨および補充された硬貨の真贋と金種とを認識するとともに枚数を計数する硬貨認識計数部と、投入された入金用の紙幣および補充された紙幣の真贋と金種とを認識するとともに枚数を計数する紙幣認識計数部とを備えることにより、補充された硬貨および紙幣の投入額を正確に把握しつつ、安全且つ短時間に貨幣補充ができる。
両面型給油販売装置の外観正面図 両面型給油販売装置の外観背面図 両面型燃料油販売装置の外観正面図 両面型燃料油販売装置の外観背面図 両面型燃料油販売装置の外観平面図 セルフ方式の給油所における給油システムの構成図 貨幣取扱機の外観斜視図(その1) 硬貨ガイドの外観斜視図 貨幣取扱機の外観斜視図(その2) 貨幣取扱機の構成図 従来の両面型給油販売装置の構成図
以下、本考案の一実施形態について図面を用いて説明する。図1および図2は、本考案による両面型燃料油販売装置の一実施形態を用いた両面型給油販売装置1の構成を示すものである。両面型給油販売装置1は、アイランド上に配置され、両面型給油販売装置1の表裏両側の各レーンに停車する車両に給油を行うとともに、各レーンでの給油におけるガイダンスや精算を行うものである。本実施形態において、図1は両面型給油販売装置1を表側から見た外観正面図、図2は両面型給油販売装置1を裏側から見た外観背面図とする。なお、本実施形態における表裏は特に限定されるものではない。
両面型給油販売装置1は、図1および図2が示すように、門型のフレーム2と、フレーム2内に配設された給油装置3と、給油装置3上に配設された本考案の一実施形態である両面型燃料油販売装置4とから構成されている。
最初に給油装置3について説明する。給油装置3は、両面型燃料油販売装置4に隣接する給油表示部31と、複数の油種、例えばレギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油の3油種を給油できる給油部32A,32Bを表裏両面にそれぞれ備えている。給油表示部31は、実際に給油した給油量や燃料油の単価等を示す給油表示画面31A,31Bを表裏両面にそれぞれ有している。
給油部32A,32Bは、油種毎の給油ノズル321A,321B、給油ノズル321A,321Bを保持するノズル保持部322A,322B、および先端が給油ノズル321A,321Bに接続され、フレーム2内を通り、基端が両面型給油販売装置1下の不図示の油圧機構部に接続されている給油ホース323A,323Bを備えている。
次に本考案の一実施形態である両面型燃料油販売装置4について説明する。図3は、図1を要部拡大した両面型燃料油販売装置4の外観正面図、図4は図2を要部拡大した両面型燃料油販売装置4の外観背面図である。図5は両面型燃料油販売装置4の外観平面図である。
両面型燃料油販売装置4は、給油部32A,32Bでの給油に対するガイダンス、精算および領収書の発行を行うものである。そして、両面型燃料油販売装置4は、シャーシ41、シャーシ41内に収容された1台のPOS端末機42およびPOS端末機42と隣接してシャーシ41内に収容された1台の貨幣取扱機43で構成されている。なお、POS端末機42は、表面側および裏面側にそれぞれ分割されて構成されたものであってもよい。
シャーシ41は給油装置に組み込まれるPOS端末機の日本国内業界標準規格の大きさを有するものであり、両面型燃料油販売装置4は、当該規格を満たす設置スペースを有する給油装置3上であれば設置可能であり、汎用性を有している。すなわち両面型燃料油販売装置4は、剛性の高い鋼製等のシャーシ41にPOS端末機42と貨幣取扱機43とが組み付けられて、全体として一体として構成されている。
両面型燃料油販売装置4の詳細を説明する前に、両面型給油販売装置1を設置したセルフ給油方式の給油所における給油システムについて説明する。図6は給油システムの構成図である。
セルフ給油方式の給油所においては、図6に示すようにPOSシステムが導入されている。このPOSシステムでは、給油所内に設置したPOS本体機5とPOS端末機42とをPOS専用LANで接続し、POS本体機5、給油装置3および貨幣取扱機43を給油所標準規格LAN(以下、SS−LANという。)で接続している。また、POS端末機42と貨幣取扱機43とは不図示のケーブルを介して外部接続している。なお、本実施形態では、貨幣取扱機43が、SS−LANおよび外部接続の2つの経路で通信するものとして説明するが、POS本体機5との通信内容を外部接続のみを使用して、POS端末機42を経由して通信する構成であってもよい。
このPOSシステムにおける給油作業の開始から精算終了までの処理について説明する。POS端末機42が、人物感知センサ等により利用者の接近を感知すると、両面型給油販売装置1の利用案内のガイダンスを開始する。次に、POS端末機42は、給油作業に先立って利用者による油種、給油量および精算方式等の給油条件を受け付け、受け付けた各種情報をPOS専用LANを介してPOS本体機5へ送信する。
現金による精算の場合、貨幣取扱機43が、硬貨および/または紙幣による入金を受け付け、入金額をSS−LANを介してPOS本体機5へ送信する。また、現金以外のクレジットカード、プリペイドカードまたは電子マネーによる精算の場合、POS端末機42が各種カード、電子マネー等の情報を読み取り、POS本体機5へ送信する。
給油所の販売員が給油作業を安全に行えることを確認すると、POS本体機5が給油装置3に利用許可を送信する。利用者がノズル保持部322A,322Bから給油ノズル321A,321Bを取り外して給油作業を開始する。
給油装置3が、給油を開始して給油表示部31A,31Bに実際の給油量を表示する。利用者が給油ノズル321A,321Bをノズル保持部322A,322Bに戻して給油作業を終了する。給油装置3は、給油中に実際に給油した油種、給油量をSS−LANを介してPOS本体機5へ送信する。POS本体機5が、料金を計算し、POS専用LANを介してPOS端末機42に精算結果とレシートの発行情報を送信し、釣銭に関する情報はSS−LANを介して貨幣取扱機43に送信する。
現金による精算であって釣銭が必要な場合、貨幣取扱機43が、硬貨および/または紙幣の出金を行う。現金以外の精算である場合、POS本体機5が、読み取ったカード等の情報に基づいて精算処理を行う。そして、POS端末機42が領収書の発行を行う。
再び図3ないし図5を参照して説明する。POS端末機42は、POS端末機42の筐体42Aの表裏両面に、表示操作画面421A,421B、クレジットカードやプリペイドカード等の各種カード情報を読み取るカード情報読取部425A,425B、電子マネー媒体の情報を読み取る電子マネー情報読取部423A,423B、音声ガイダンスを行うスピーカ424A,424Bおよび領収書を発行する領収書発行部422A,422Bをそれぞれ備えている。なお、POS端末機42は、表示操作画面421A,421B以外の上記の構成(不図示のインターホンを含む)を機能要求に応じて適宜取捨選択できるものである。
表示操作画面421A,421Bは、液晶画面と当該液晶表示画面の前面に設けられたタッチパネルで構成され、ガイダンスの表示、給油条件の受け付けおよび貨幣取扱機43のメンテナンス操作を行うものである。
カード情報読取部425A,425Bは、不図示のカード挿入口に挿入された各種カードの情報を読み取るものである。電子マネー情報読取部423A,423Bは、電子マネー媒体の情報を読み取るものである。領収書発行部422A,422Bは、内蔵されたプリンタで印刷された領収書を不図示のレシート排出口から排出するものである。また、POS端末機42は、前述の通り、不図示の人物感知センサを備えるものである。
貨幣取扱機43は、表裏両側の給油部32A,32Bによる給油代金の現金による入金および出金(釣銭)に対して、入金用の紙幣および/または硬貨の受け取りおよび貯留、出金用の紙幣および/または硬貨の貯留および払い出しを行うものである。貨幣取扱機43は、図3および図4に示すように、入金用の硬貨が投入される硬貨投入部431,432、出金用の硬貨が払い出される硬貨払出部433,434、入金用および出金用の紙幣が投入および払い出される紙幣投入払出部435,436を筐体43Aの表裏両面にそれぞれ備えている。
硬貨投入部431,432は、筐体43Aの表裏両面に開口する硬貨投入口431A,432A、筐体43Aに開閉自在に支持されて硬貨投入口431A,432Aを露出または遮蔽する投入扉431B,432Bを備えている。利用者は、投入扉431B,432Bを開けて硬貨投入口431A,432Aに硬貨を1枚ずつ投入する。
硬貨払出部433,434は、筐体43Aの表裏両面に開口する硬貨払出口433A,434A、筐体43Aから突出し、払い出された硬貨を収容する硬貨収容皿433B,434B、筐体に開閉自在に支持され硬貨収容皿433B,434Bに払い出された硬貨を露出または遮蔽する払出扉433C,434Cを備えている。利用者は、払出扉433C,434Cを開けて硬貨払出口433A,434Aから払い出されて硬貨収容皿433B,434Bに収容されている硬貨を受け取る。
紙幣投入払出部435,436は、筐体43Aの表裏両面に開口する紙幣投入払出口435A,436A、筐体43Aに開閉自在に支持されて紙幣投入払出口435A,436Aを露出または遮蔽する投入払出扉435B,436Bを備えている。利用者は、投入払出扉435B,436Bを開けて紙幣投入払出口435A,436Aに紙幣を投入、または紙幣投入払出口435A,436Aから紙幣を受け取る。
また、貨幣取扱機43は、補充する硬貨を複数枚一括して投入できる硬貨補充部45を筐体43Aの表裏両面の少なくともいずれか一方に備えている。本実施形態では、貨幣取扱機43は、裏面側にのみ硬貨補充部45を備えているが、特に限定されるものではなく、表裏両面、もしくは、表面側にのみ備えるものであってもよい。
図7は、硬貨補充部45を裏面側に設けた貨幣取扱機43の要部拡大した外観斜視図である。硬貨補充部45は、図7に示すように、筐体43Aに開閉自在に支持された補充扉451、硬貨補充口452(図9、図10参照)を開口させる補充口シャッタ453、補充口シャッタ453の動作を施錠する不図示のロック機構から構成されるものである。
補充扉451は、硬貨を補充するときのみに補充口シャッタ453を露出させ、硬貨を補充しないときは補充口シャッタ453を遮蔽するものである。この補充扉451を設けることにより、利用者に補充口シャッタ453の存在を気付かせないこと、貨幣取扱機43の美観が向上すること、補充口シャッタ453への塵および埃等の進入を防止できること、そして、補充口シャッタ453を保護できる等の効果が得られる。
補充口シャッタ453は、筐体43Aに支持され、硬貨を補充するときにのみ、硬貨補充口452を開口させるものである。また、前述の不図示のロック機構は、防犯性を向上させるため補充口シャッタ453の動作をロックする施錠手段であり、電磁ロック等によって構成される。
また、貨幣取扱機43は、硬貨をより補充し易くするために、図8に示すような硬貨ガイドとして硬貨補充口452に着脱自在な漏斗455を用いて硬貨を補充するものであってもよい。漏斗455は、図8に示すように、口径が小さい挿入部455Aと口径の大きい投入部455Bとから構成されている。
図9は漏斗455を用いて硬貨を補充するときの貨幣取扱機43の外観斜視図である。漏斗455は、図9に示す通り、挿入部455Aを硬貨補充口452に挿入することにより、投入された硬貨を投入部455Bで受け止め、挿入部455Aを経て硬貨補充口452に導くものである。なお、漏斗455は、硬貨補充口452よりも小さな口径を有する挿入部455Aおよび硬貨補充口452よりも大きな口径を有する投入部455Bから構成されるもの、いわゆる漏斗としての機能を有するものであれば、その形状、材質は特に限定されるものではない。
貨幣取扱機43は、補充する紙幣も貨幣取扱機43の硬貨補充口452と同じ面から投入できるように、紙幣投入払出口436Aを補充する紙幣が投入される紙幣補充口445として機能させるものであってもよい。また、貨幣取扱機43は、硬貨補充部45を貨幣取扱機43の表面に設けた場合は表面の紙幣投入払出口435Aを紙幣補充口445として機能させてもよい。本実施形態では、貨幣取扱機43は、硬貨補充口452と同様に裏面側にのみ紙幣補充口45を備えているが、特に限定されるものではなく、表裏両面、もしくは、表面側にのみ備えるものであってもよい。
次に貨幣取扱機43の内部を含む構成について説明する。図10は貨幣取扱機43の構成図である。貨幣取扱機43は、図10に示すように、硬貨投入口431A,432Aから投入された入金用の硬貨および硬貨補充口452から投入された補充用の硬貨を搬入する硬貨搬入部437、搬入された硬貨の真贋と金種とを認識するとともに、各金種の枚数を計数する硬貨認識計数部438、真贋と金種との認識および枚数が計数された硬貨を金種別に一括して貯留する硬貨貯留部439、貯留された硬貨を出金用(釣銭用)として硬貨払出口433A,434Aに搬出する硬貨搬出部440、紙幣投入払出口435A,436Aから投入された入金用の紙幣および紙幣補充口445から投入された補充用の紙幣を搬入するとともに、紙幣投入払出口435A,436Aに出金用(釣銭用)の紙幣を搬出する紙幣搬送部441、搬入された紙幣の真贋と金種とを認識するとともに、各金種の枚数を計数する紙幣認識計数部442、真贋と金種との認識および枚数が計数された紙幣を金種別に一括して貯留する紙幣貯留部443および制御部444を備えている。
入金された貨幣は、金種別に貯留されるため、入金された貨幣の一部は出金用の貨幣として払い出される(以下、還流と称する)。しかしながら、通常、一万円札は釣銭の対象とはならないので還流されない。なお、貨幣取扱機43は、通常一定金額の釣銭用の準備貨幣をあらかじめ貯留して使用開始される。
硬貨搬入部437、硬貨搬出部440および紙幣搬送部441は、搬送コンベアで構成されているが、特に限定されるものではなく、表裏両面それぞれから投入された硬貨および紙幣を搬送できるものであればよく、図10に示すように、表からの搬送、共通の搬送、裏からの搬送の3つの搬送手段から構成されることが望ましい。硬貨認識計数部438は、硬貨の真贋と金種、すなわち一円硬貨、五円硬貨、十円硬貨、五十円硬貨、百円硬貨および五百円硬貨を認識して各枚数を計数するものである。また、硬貨貯留部439は、金種毎に硬貨を一括して貯留するものであり、ホッパー式等の還流式貯留庫で構成されている。また、紙幣認識計数部442は、表裏それぞれから投入された紙幣の真贋と金種、すなわち千円札、二千円札、五千円札および一万円札を認識して各枚数を計数するものである。
制御部444は、貨幣取扱機43の全体を制御するとともに、前述の通り、SS−LANを介してPOS本体機5と入出金情報を通信し、もしくは、POS端末機42と外部接続してメンテナンス情報を通信するものである。すなわち、貨幣取扱機43内で発生するエラー情報や状態を隣接するPOS端末機42の表示操作画面421A,421Bを用いて、専用のメンテナンス用プログラムによって表示させることができるため、貨幣取扱機43の内部構造体を必ずしも引き出して確認することなく情報が入手できるため、保守性が向上する。
制御部444は、表裏両側からの入金が同時に発生した場合、不図示の入金センサによって先に入金された側を優先させてもよく、あらかじめ表側または裏側かの優先順位を設定して対応するものであってもよい。そして、制御部444は、待機側の硬貨投入口をシャッタ等で遮蔽したり、待機側の紙幣投入払出口から投入された紙幣を紙幣搬送部441の途中で保持する等の処理を行わせることも可能である。制御部444は、不図示の入金センサと、優先の設定、前述の表裏からの貨幣投入に対して共通で使用される硬貨認識計数部438、紙幣認識計数部442により、表面、裏面いずれかからの入金であるかと金額をPOS本体機5に通知することができる。
貨幣補充の一連の処理について説明する。給油所の販売員は、例えば、POS端末機42の貨幣補充を行う面側の表示操作画面421Bを操作して通貨補充メニュープログラムを起動させる。これにより、表示操作画面421Bに貨幣補充の操作が表示されるとともに、POS端末機42は、貨幣取扱機43へ貨幣補充を行う旨の操作を行う指令を外部接続を介して送信する。販売員が、補充扉451を開き、不図示のロック機構を解除し、補充口シャッタ453を開けて硬貨補充口452を開口させる。販売員は硬貨補充口452に補充硬貨を一括して投入する。また、必要に応じて漏斗455を使用し、当該挿入部455Aを硬貨補充口452に挿入して投入部455Bに硬貨を一括して投入する。これにより、より多くの硬貨を一括して投入することができる。投入された複数の硬貨は硬貨補充口452に一括して導かれる。
硬貨搬入部437が、補充された硬貨を硬貨認識計数部438に搬入し、硬貨認識計数部438が補充された硬貨の真贋および金種を認識して数量を計数する。硬貨貯留部439が計数された硬貨を貯留する。次に、給油所の販売員が、紙幣補充口445から補充用の紙幣を投入する。紙幣搬送部441が補充用の紙幣を紙幣認識計数部442に搬送し、紙幣認識計数部442が補充された紙幣の真贋および金種を認識して数量を計数する。紙幣貯留部443が計数された紙幣を貯留する。計数された硬貨および紙幣は、適宜外部接続を介して通貨の補充操作を行っている面と同じ側にある表示操作画面421Bに通貨補充メニュープログラムよって表示される。なお、紙幣および硬貨を補充する順序は限定されるものではなく、紙幣および硬貨の補充は同時であってもよい。また、制御部444は、貨幣補充が行われている間、補充を行っている裏面とは反対の表面の硬貨投入口431A、紙幣投入口払出口435Aからの貨幣投入を受け付けないように、硬貨投入口431Aをシャッタ等で遮蔽したり、紙幣投入払出口435Aから投入された紙幣を紙幣搬送部441が搬送しないように制御するのが望ましい。
上記の実施形態によれば、給油部32A,32Bに対応するPOS端末機42と、POS端末機42に隣接した、筐体43Aの表裏両面に開口する入金用の硬貨が1枚ずつ投入される硬貨投入口431A,432A、出金用の硬貨が貯留される硬貨貯留部439、筐体43Aの表裏両面の少なくともいずれか一方に開口して硬貨貯留部439に補充する硬貨が複数枚一括して投入される硬貨補充口452を備えたことにより、両面型燃料油販売装置4の扉を開けることなく、または貨幣取扱機の機構部を引き出すことなく貨幣取扱機43の通常の入出金面から一括して硬貨を投入できるため、安全且つ短時間に貨幣補充ができる。
また、上記の実施形態によれば、貨幣取扱機43が、出金用の紙幣が貯留される紙幣貯留部443と、筐体43Aの表裏両面に設けた入金用の紙幣が投入されるとともに出金用の紙幣が払い出される紙幣投入払出口435A,436Aのうち、硬貨補充口452と同じ面にある紙幣投入払出口を紙幣貯留部443に補充する紙幣を投入する紙幣補充口445として利用することにより、硬貨補充口と同じ面から補充用の紙幣も投入できるため、安全且つ短時間に貨幣補充ができる。
また、上記の実施形態によれば、硬貨認識計数部438が、入金用の硬貨および補充された硬貨の両方の真贋および金種を認識して枚数を計数するとともに、紙幣認識計数部442が、入金用の紙幣および補充された紙幣の両方の真贋および金種を認識して枚数を計数するため、補充された硬貨および紙幣の金額を正確に把握しつつ、安全且つ短時間に貨幣補充ができる。
1 両面型給油販売装置
3 給油装置
4 両面型燃料油販売装置
32A,32B 給油部
42 POS端末機(表示操作部)
43 貨幣取扱機(貨幣取扱部)
43A 筐体
45 硬貨補充部
421A,421B 表示操作画面
431A,432A 硬貨投入口
435A,436A 紙幣投入払出口(紙幣投入口)
438 硬貨認識計数部
439 硬貨貯留部
442 紙幣認識計数部
443 紙幣貯留部
445 紙幣補充口
451 補充扉
452 硬貨補充口
453 補充口シャッタ

Claims (8)

  1. 自動車用等の燃料油を給油する給油部を表裏両面に備えた給油装置上に設置される両面型燃料油販売装置であって、
    前記表裏両面の給油部にそれぞれ対応する表示操作画面を有する表示操作部と、
    該表示操作部に隣接した、前記表裏両面の給油部に対して共通の貨幣取扱部であって、筐体と、該筐体の表裏両面に開口する入金用の硬貨が1枚ずつ投入される硬貨投入口と、出金用の硬貨が貯留される硬貨貯留部と、前記筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に開口して前記硬貨貯留部に補充する硬貨が複数枚一括して投入される硬貨補充口とを備えていることを特徴とする両面型燃料油販売装置。
  2. 前記貨幣取扱部が、さらに出金用の紙幣が貯留される紙幣貯留部と、前記筐体の表裏両面に設けた入金用の紙幣を投入する紙幣投入口とを備え、該紙幣投入口のうち、前記硬貨補充口と同じ面に設けられた前記紙幣投入口が、前記紙幣貯留部に補充する紙幣を投入するものであることを特徴とする請求項1に記載の両面型燃料油販売装置。
  3. 前記貨幣取扱部が、前記投入された前記入金用の硬貨および前記補充された硬貨の真贋と金種とを認識するとともに枚数を計数する硬貨認識計数部と、前記投入された前記入金用の紙幣および前記補充された紙幣の真贋と金種とを認識するとともに枚数を計数する紙幣認識計数部とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の両面型燃料油販売装置。
  4. 前記貨幣取扱部が、前記硬貨を補充するときのみに前記硬貨補充口を前記筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に開口させるシャッタを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面型燃料油販売装置。
  5. 前記貨幣取扱部が、前記シャッタの動作をロックする施錠手段を備えていることを特徴とする請求項4に記載の両面型燃料油販売装置。
  6. 前記貨幣取扱部が、前記シャッタを前記筐体の表裏両面の少なくともいずれか一方に遮蔽または露出させるように、前記筐体に支持された開閉扉を備えていることを特徴とする請求項4または5に記載の両面型燃料油販売装置。
  7. 前記貨幣取扱部が、前記補充される硬貨を受け止めるとともに、前記硬貨補充口に導く、該硬貨補充口に着脱自在の硬貨ガイドを備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の両面型燃料油販売装置。
  8. 前記表示操作部が、前記表示操作画面を前記表示操作部の表裏両面にそれぞれ備えるものであり、前記表示操作画面のうち、前記硬貨補充口と同じ面側の前記表示操作画面が、貨幣補充の操作を表示するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の両面型燃料油販売装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107437298A (zh) * 2016-05-25 2017-12-05 彭涛 一种大容量多方向出货的自动售货机

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